JPH05328714A - Dc−dcコンバータ - Google Patents
Dc−dcコンバータInfo
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- JPH05328714A JPH05328714A JP11903691A JP11903691A JPH05328714A JP H05328714 A JPH05328714 A JP H05328714A JP 11903691 A JP11903691 A JP 11903691A JP 11903691 A JP11903691 A JP 11903691A JP H05328714 A JPH05328714 A JP H05328714A
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- Japan
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- switching element
- main switching
- choke coil
- circuit
- diode
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 本発明は主スイッチング素子のオンオフによ
り直流電源からのエネルギをチョークコイルに蓄積し、
またこれを放出して負荷に電力を供給する昇圧形DC−
DCコンバータなどこの種DC−DCコンバータの低損
失低ノイズ化を目的とする。 【構成】 本発明は主スイッチング素子に並列にコンデ
ンサとダイオードを設けると共に、前記コンデンサ電荷
を主スイッチング素子のターンオン前に負荷側又は直流
電源側に放出する補助スイッチング素子などからなる回
路を設けて目的を達成したものである。
り直流電源からのエネルギをチョークコイルに蓄積し、
またこれを放出して負荷に電力を供給する昇圧形DC−
DCコンバータなどこの種DC−DCコンバータの低損
失低ノイズ化を目的とする。 【構成】 本発明は主スイッチング素子に並列にコンデ
ンサとダイオードを設けると共に、前記コンデンサ電荷
を主スイッチング素子のターンオン前に負荷側又は直流
電源側に放出する補助スイッチング素子などからなる回
路を設けて目的を達成したものである。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は昇圧形DC−DCコンバ
ータなどこの種コンバータのスイッチング損失、スイッ
チングノイズの低域化に関するものである。
ータなどこの種コンバータのスイッチング損失、スイッ
チングノイズの低域化に関するものである。
【0002】
【従来の技術】DC−DCコンバータ例えば昇圧形DC
−DCコンバータは、図5のように主スイッチング素子
SW1 例えばFETを図6(a)のようにオンオフし、
そのオン期間において直流電源Eによりチョークコイル
L0 に電流に流してここにエネルギを蓄える。また主ス
イッチング素子SW1 のオフ期間に、オン時チョークコ
イルL0 に蓄積されたエネルギを転流用ダイオードD0
を介して出力側に放出させ、これを平滑用コンデンサC
0 により平滑して負荷に供給するようにしたものであ
る。このDC−DCコンバータの出力電圧は、直流電源
Eの電圧VE とチョークコイルL0 に生ずる電圧e、即
ちe=L0 di/dtの和になることから直流電源の昇
圧回路として広く使用されている。
−DCコンバータは、図5のように主スイッチング素子
SW1 例えばFETを図6(a)のようにオンオフし、
そのオン期間において直流電源Eによりチョークコイル
L0 に電流に流してここにエネルギを蓄える。また主ス
イッチング素子SW1 のオフ期間に、オン時チョークコ
イルL0 に蓄積されたエネルギを転流用ダイオードD0
を介して出力側に放出させ、これを平滑用コンデンサC
0 により平滑して負荷に供給するようにしたものであ
る。このDC−DCコンバータの出力電圧は、直流電源
Eの電圧VE とチョークコイルL0 に生ずる電圧e、即
ちe=L0 di/dtの和になることから直流電源の昇
圧回路として広く使用されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところでよく知られる
ようにこの回路においては、図6(a)に示す主スイッ
チング素子SW1 のターンオン時及びターンオフ時にお
いて、図6(b)(c)に示すSW1 の電圧とここに流
れる電流波形の重なりに基づく、図6(d)に示すよう
なスイッチング損失を発生して変換効率を低下させる。
これを防ぐためには良く知られるように、主スイッチン
グ素子SW1 のスイッチング時間を短くするのが一つの
方法である。しかしこの方法では、スイッチング時間を
短くすればする程大きなサージ電圧を発生するので、大
きなサージノイズの発生を招くことになり、スイッチン
グ損失とスイッチングノイズはいわゆるトレードオフの
関係にある。従ってこの方法では両者を共に抑制するこ
とは困難である。そこで従来においてはスイッチング時
間を短くすると共に、主スイッチング素子SW1 に図5
の示す抵抗R1 ,R2 ,コンデンサC1 ,C2 ,ダイオ
ードD1などによるサージ吸収回路いわゆるスナバ回路
を接続し、また転流用ダイオードD0 にも並列に抵抗R
3 とコンデンサC3 の直列回路からなるスナバ回路を接
続して、スイッチング損失とスイッチングノイズの低減
を図ることが行われている。しかしこの方法ではサージ
ノイズの抑制が行われても、スナバ回路を形成する抵抗
R1 ,R3 などによる電力損失の増大をまぬがれ得ない
難点がある。また主スイッチング素子として広く使用さ
れるFETのように寄生ダイオードと寄生静電容量をも
つものにあっては主スイッチング素子SW1 のオン時、
寄生静電容量に蓄積された電荷が、主スイッチング素子
SW1 の回路に放出されるので損失を生じ、これによっ
ても変換効率の低下を生ずる難点がある。
ようにこの回路においては、図6(a)に示す主スイッ
チング素子SW1 のターンオン時及びターンオフ時にお
いて、図6(b)(c)に示すSW1 の電圧とここに流
れる電流波形の重なりに基づく、図6(d)に示すよう
なスイッチング損失を発生して変換効率を低下させる。
これを防ぐためには良く知られるように、主スイッチン
グ素子SW1 のスイッチング時間を短くするのが一つの
方法である。しかしこの方法では、スイッチング時間を
短くすればする程大きなサージ電圧を発生するので、大
きなサージノイズの発生を招くことになり、スイッチン
グ損失とスイッチングノイズはいわゆるトレードオフの
関係にある。従ってこの方法では両者を共に抑制するこ
とは困難である。そこで従来においてはスイッチング時
間を短くすると共に、主スイッチング素子SW1 に図5
の示す抵抗R1 ,R2 ,コンデンサC1 ,C2 ,ダイオ
ードD1などによるサージ吸収回路いわゆるスナバ回路
を接続し、また転流用ダイオードD0 にも並列に抵抗R
3 とコンデンサC3 の直列回路からなるスナバ回路を接
続して、スイッチング損失とスイッチングノイズの低減
を図ることが行われている。しかしこの方法ではサージ
ノイズの抑制が行われても、スナバ回路を形成する抵抗
R1 ,R3 などによる電力損失の増大をまぬがれ得ない
難点がある。また主スイッチング素子として広く使用さ
れるFETのように寄生ダイオードと寄生静電容量をも
つものにあっては主スイッチング素子SW1 のオン時、
寄生静電容量に蓄積された電荷が、主スイッチング素子
SW1 の回路に放出されるので損失を生じ、これによっ
ても変換効率の低下を生ずる難点がある。
【0004】
【発明の目的】本発明の目的とするところは上記の諸問
題を解決した低損失、低ノイズのDC−DCコンバータ
の提示にある。
題を解決した低損失、低ノイズのDC−DCコンバータ
の提示にある。
【0005】
【課題を解決するための本発明の手段】本発明において
は主スイッチング素子としてFETのように寄生ダイオ
ードと寄生静電容量を有するものを使用するか、これら
をもたない主スイッチング素子の場合にはダイオードと
コンデンサを並列に接続する。また主スイッチング素子
と並列に補助スイッチングなどからなる上記コンデンサ
の出力側などへの負荷放出回路、即ち主スイッチング素
子のターンオン以前にターンオンして、主スイッチング
素子オフ時充電されたコンデンサの充電エネルギを急速
に出力側または直流電源側に放電させて主スイッチング
素子の零電圧スイッチング可能とし、また主スイッチン
グ素子のターンオフ以前にターンオフして、主スイッチ
ング素子の流通電流を上記コンデンサに転流させて、零
電流でのターンオフを可能とする補助スイッチング素子
を設けて、スイッチング時間の短縮のようなサージ電圧
の発生を伴う低損失化手段をとることなく、低損失かつ
低ノイズのDC−DCコンバータの実現を図ることを特
徴とするものである。次に本発明を実施例回路により具
体的に説明する。
は主スイッチング素子としてFETのように寄生ダイオ
ードと寄生静電容量を有するものを使用するか、これら
をもたない主スイッチング素子の場合にはダイオードと
コンデンサを並列に接続する。また主スイッチング素子
と並列に補助スイッチングなどからなる上記コンデンサ
の出力側などへの負荷放出回路、即ち主スイッチング素
子のターンオン以前にターンオンして、主スイッチング
素子オフ時充電されたコンデンサの充電エネルギを急速
に出力側または直流電源側に放電させて主スイッチング
素子の零電圧スイッチング可能とし、また主スイッチン
グ素子のターンオフ以前にターンオフして、主スイッチ
ング素子の流通電流を上記コンデンサに転流させて、零
電流でのターンオフを可能とする補助スイッチング素子
を設けて、スイッチング時間の短縮のようなサージ電圧
の発生を伴う低損失化手段をとることなく、低損失かつ
低ノイズのDC−DCコンバータの実現を図ることを特
徴とするものである。次に本発明を実施例回路により具
体的に説明する。
【0006】
【構成】図1は主スイッチング素子としてFETを用い
た昇圧チョッパ式DC−DCコンバータにおける本発明
の一実施例回路図である。図においてEは直流電源、L
0 はチョークコイル、SW1 は主スイッチング素子、C
S はその寄生静電容量、DS は寄生ダイオード、D0 は
転流用ダイオード、C0 は平滑用コンデンサであって、
これらは図5に示した従来回路と同様な機能を果たす。
参照符号SW2 以下は本発明のために設けられたもの
で、このうちSW2 は補助スイッチング素子例えばMO
Sトランジスタで、図示しない制御回路により図2
(a)(b)に示すように、主スイッチング素子SW1
のターンオン以前にターンオンし、主スイッチング素子
SW1 のターンオン後のターンオフするように動作す
る。Tはエネルギ放出用トランス、N1 はその1次コイ
ル、N2 は2次コイル、L2 は第2チョークコイル、D
2 は逆流阻止用ダイオードで、SW2 ,N1 ,L2 ,D
2 は直列接続されてコンデンサCS と並列回路を形成
し、第2チョークコイルL2 は図2(c)のようにコン
デンサCS の電荷が、補助スイッチング素子SW2 に急
速に放電しないようにこの直列回路の流通電流の立上り
を制御する。L1 は第1のチョークコイルで、主スイッ
チング素子SW1 と直列に接続され、図2(d)のよう
に上記補助スイッチング素子SW2 によるコンデンサC
S の放電に殆ど影響を与えないように、補助スイッチン
グ素子SW2 のターンオフまでの間に緩やかに流通電流
を立上がらせるように作られる。次にこの回路の作用を
動作波形例を示す図2を参照しながら説明する。
た昇圧チョッパ式DC−DCコンバータにおける本発明
の一実施例回路図である。図においてEは直流電源、L
0 はチョークコイル、SW1 は主スイッチング素子、C
S はその寄生静電容量、DS は寄生ダイオード、D0 は
転流用ダイオード、C0 は平滑用コンデンサであって、
これらは図5に示した従来回路と同様な機能を果たす。
参照符号SW2 以下は本発明のために設けられたもの
で、このうちSW2 は補助スイッチング素子例えばMO
Sトランジスタで、図示しない制御回路により図2
(a)(b)に示すように、主スイッチング素子SW1
のターンオン以前にターンオンし、主スイッチング素子
SW1 のターンオン後のターンオフするように動作す
る。Tはエネルギ放出用トランス、N1 はその1次コイ
ル、N2 は2次コイル、L2 は第2チョークコイル、D
2 は逆流阻止用ダイオードで、SW2 ,N1 ,L2 ,D
2 は直列接続されてコンデンサCS と並列回路を形成
し、第2チョークコイルL2 は図2(c)のようにコン
デンサCS の電荷が、補助スイッチング素子SW2 に急
速に放電しないようにこの直列回路の流通電流の立上り
を制御する。L1 は第1のチョークコイルで、主スイッ
チング素子SW1 と直列に接続され、図2(d)のよう
に上記補助スイッチング素子SW2 によるコンデンサC
S の放電に殆ど影響を与えないように、補助スイッチン
グ素子SW2 のターンオフまでの間に緩やかに流通電流
を立上がらせるように作られる。次にこの回路の作用を
動作波形例を示す図2を参照しながら説明する。
【0007】
【作用】〔補助スイッチング素子のターンオンから主ス
イッチング素子のターンオンまでの動作〕図2(a)
(b)に示す主スイッチング素子SW1 と補助スイッチ
ング素子SW2 のオフ時においては、負荷に電力を供給
すると同時に、第1のチョークコイルL1 を介してコン
デンサCS を主スイッチング素子SW1 の端子電圧まで
充電する。主スイッチング素子SW1 のターンオンに先
立つ図2の時刻t1 において、図2(b)のように補助
スイッチング素子SW2 がターンオンすると、直流電源
EからチョークコイルL0 、第1チョークコイルL1 、
ダイオードD2 ,第2チョークコイルL2 トランスTの
1次コイルN1 、補助スイッチング素子SW2の直列回
路と、コンデンサCS 、ダイオードD2 、第2チョーク
コイルL2 、トランスTの1次コイルN1 、補助スイッ
チング素子SW2 からなるコンデンサCS の電荷放電用
の回路が形成される。しかし前記したように第1チョー
クコイルL1 の電流抑制作用は第2チョークコイルのそ
れに比べて大きく設定されている。従って第1チョーク
コイルL1 に流れる電流iL1の立上りは図2(c)
(d)のように第2チョークコイルL2 のそれに比べて
著しく緩やかである。そこで今説明を簡単にするため転
流用ダイオードD0 が理想的なものであるとし、S
W1,SW2 のオフ時において主スイッチング素子SW
1 の端子電圧VS1、従ってチョークコイルL0 の出力端
の電圧と出力電圧V0 が等しいとすれば、図1の破線で
括弧した回路は図3(a)の回路と等価となる。従っ
て、図2(e)に示すようにコンデンサCS の充電電荷
の急速な放電が行われ、これに基づくエネルギはトラン
スTの2次コイルN2 によって負荷側に放出される。そ
して図2の時刻t2 においてコンデンサの放電が終わる
とその電圧、即ち主スイッチング素子SW1 の端子電圧
VS1は図(f)のように零ボルトになりダイオードDS
は導通状態になる。従ってダイオードDS が導通した時
点以下、例えば図2(a)の時刻t3 において主スイッ
チング素子SW1 をターンオンさせるようにすれば、零
ボルトスイッチングになるので、スイッチング損失を著
しく少ないものとすることができる。また補助スイッチ
ング素子SW2 のターンオン時にはチョークコイルL2
により電流は徐々に立上るのでその損失も少ない。また
コンデンサCS が主スイッチング素子SW1 の寄生静電
容量である場合でも、前記したような主スイッチング素
子SW1 の回路への放電による損失を生ずることがな
い。そして時刻t2 においてコンデンサCS の放電が終
わってダイオードDS が導通状態となると、図1の括弧
内の回路は図3(b)の回路と等価となって、第2チョ
ークコイルL2 の回路に流れる電流は−V0 ・(N1 /
N2 )/L2 の傾斜で図2(c)のように減少して遂に
は零になる。従ってこの状態で補助スイッチング素子S
W2 をターンオフすればそのスイッチ損失も非常に少な
くなる。一方時刻t2 における主スイッチング素子SW
1 のターンオン後、第1チョークコイルL1 を流れる電
流は図2(d)のようにL1 の作用により緩やかに大き
くなって、チョークコイルL0 を流れる電流はすべて第
1チョークコイルL1 、従って図2(g)のように主ス
イッチング素子SW1 に流れて、チョークコイルL0 に
エネルギを蓄積する。
イッチング素子のターンオンまでの動作〕図2(a)
(b)に示す主スイッチング素子SW1 と補助スイッチ
ング素子SW2 のオフ時においては、負荷に電力を供給
すると同時に、第1のチョークコイルL1 を介してコン
デンサCS を主スイッチング素子SW1 の端子電圧まで
充電する。主スイッチング素子SW1 のターンオンに先
立つ図2の時刻t1 において、図2(b)のように補助
スイッチング素子SW2 がターンオンすると、直流電源
EからチョークコイルL0 、第1チョークコイルL1 、
ダイオードD2 ,第2チョークコイルL2 トランスTの
1次コイルN1 、補助スイッチング素子SW2の直列回
路と、コンデンサCS 、ダイオードD2 、第2チョーク
コイルL2 、トランスTの1次コイルN1 、補助スイッ
チング素子SW2 からなるコンデンサCS の電荷放電用
の回路が形成される。しかし前記したように第1チョー
クコイルL1 の電流抑制作用は第2チョークコイルのそ
れに比べて大きく設定されている。従って第1チョーク
コイルL1 に流れる電流iL1の立上りは図2(c)
(d)のように第2チョークコイルL2 のそれに比べて
著しく緩やかである。そこで今説明を簡単にするため転
流用ダイオードD0 が理想的なものであるとし、S
W1,SW2 のオフ時において主スイッチング素子SW
1 の端子電圧VS1、従ってチョークコイルL0 の出力端
の電圧と出力電圧V0 が等しいとすれば、図1の破線で
括弧した回路は図3(a)の回路と等価となる。従っ
て、図2(e)に示すようにコンデンサCS の充電電荷
の急速な放電が行われ、これに基づくエネルギはトラン
スTの2次コイルN2 によって負荷側に放出される。そ
して図2の時刻t2 においてコンデンサの放電が終わる
とその電圧、即ち主スイッチング素子SW1 の端子電圧
VS1は図(f)のように零ボルトになりダイオードDS
は導通状態になる。従ってダイオードDS が導通した時
点以下、例えば図2(a)の時刻t3 において主スイッ
チング素子SW1 をターンオンさせるようにすれば、零
ボルトスイッチングになるので、スイッチング損失を著
しく少ないものとすることができる。また補助スイッチ
ング素子SW2 のターンオン時にはチョークコイルL2
により電流は徐々に立上るのでその損失も少ない。また
コンデンサCS が主スイッチング素子SW1 の寄生静電
容量である場合でも、前記したような主スイッチング素
子SW1 の回路への放電による損失を生ずることがな
い。そして時刻t2 においてコンデンサCS の放電が終
わってダイオードDS が導通状態となると、図1の括弧
内の回路は図3(b)の回路と等価となって、第2チョ
ークコイルL2 の回路に流れる電流は−V0 ・(N1 /
N2 )/L2 の傾斜で図2(c)のように減少して遂に
は零になる。従ってこの状態で補助スイッチング素子S
W2 をターンオフすればそのスイッチ損失も非常に少な
くなる。一方時刻t2 における主スイッチング素子SW
1 のターンオン後、第1チョークコイルL1 を流れる電
流は図2(d)のようにL1 の作用により緩やかに大き
くなって、チョークコイルL0 を流れる電流はすべて第
1チョークコイルL1 、従って図2(g)のように主ス
イッチング素子SW1 に流れて、チョークコイルL0 に
エネルギを蓄積する。
【0008】〔主スイッチング素子SW1 のターンオフ
時の動作〕主スイッチング素子SW1 が時刻tb におい
てターンオフすると、主スイッチング素子SW1 に流れ
ていた電流は図2(d)と図2(e)のようにSW1 と
並列のコンデンサCS に流れてこれを充電する。このた
め主スイッチング素子SW 1 の電圧と電流は図2(f)
(g)のように両者の重なりは殆どなくなるので、SW
1 のターンオフ時の損失は著しく少ないものとなる。以
上の説明から本発明によればスイッチング時間の短縮の
ようなサージ電圧を大にする手段とすることなく低損失
化を実現でき、低損失低ノイズのDC−DCコンバータ
の実現が可能となる。以上本発明の一実施例について説
明したが、第1,第2チョークコイルL1 ,L2 として
配線、トランスTのリーケージインダクタンスを用いる
ようにしてもよい。また以上の実施例は昇圧形DC−D
Cコンバータへの適用例であるが、降圧形コンバータや
昇降圧形コンバータ、更には昇降圧のため高周波トラン
スを用いるDC−DCコンバータにも適用して同様な効
果を奏することができる。次に他の実施例として降圧形
DC−DCコンバータ回路への適用例を説明する。
時の動作〕主スイッチング素子SW1 が時刻tb におい
てターンオフすると、主スイッチング素子SW1 に流れ
ていた電流は図2(d)と図2(e)のようにSW1 と
並列のコンデンサCS に流れてこれを充電する。このた
め主スイッチング素子SW 1 の電圧と電流は図2(f)
(g)のように両者の重なりは殆どなくなるので、SW
1 のターンオフ時の損失は著しく少ないものとなる。以
上の説明から本発明によればスイッチング時間の短縮の
ようなサージ電圧を大にする手段とすることなく低損失
化を実現でき、低損失低ノイズのDC−DCコンバータ
の実現が可能となる。以上本発明の一実施例について説
明したが、第1,第2チョークコイルL1 ,L2 として
配線、トランスTのリーケージインダクタンスを用いる
ようにしてもよい。また以上の実施例は昇圧形DC−D
Cコンバータへの適用例であるが、降圧形コンバータや
昇降圧形コンバータ、更には昇降圧のため高周波トラン
スを用いるDC−DCコンバータにも適用して同様な効
果を奏することができる。次に他の実施例として降圧形
DC−DCコンバータ回路への適用例を説明する。
【0009】
【他の実施例】このDC−DCコンバータは図4の主ス
イッチング素子SW1 のオン時、チョークコイルL0 を
介して負荷に電流を流すことによりL0 にエネルギを蓄
積し、SW1 オフ時L0 に蓄積されたエネルギを放出す
るようにしたDC−DCコンバータである。この回路は
出力電圧が直流電源Eの電圧VE と、チョークコイルL
0 に生ずる電圧e=L0 di/dtの差となることから
直流電源の降圧に用いられるもので、次の回路構成をも
つものである。即ち主スイッチングコンデンサSW1 例
えばFETと並列にダイオードD2 とトランスTの1次
コイルN1 及び補助スイッチング素子SW2 例えばMO
Sトランジスタの直列回路を接続し、トランスTの2次
コイルN2 とダイオードD3 の直列回路を直流電源Eに
並列に接続する。そして補助スイッチング素子SW2 を
主スイッチング素子SW1 のターンオン以前にターンオ
ンさせて寄生静電容量の電荷を直流電源E側に放電させ
て零電圧スイッチングを可能とし、また主スイッチング
素子SW1 のターンオフ時にはSW1 の電流を寄生静電
容量CS に転流させて低損失化を図ったものであって、
この例では前記図1で説明した実施例における第1,第
2チョークコイルL1,L2 として配線及びトランスT
のリーケージインダクタンスを利用している。
イッチング素子SW1 のオン時、チョークコイルL0 を
介して負荷に電流を流すことによりL0 にエネルギを蓄
積し、SW1 オフ時L0 に蓄積されたエネルギを放出す
るようにしたDC−DCコンバータである。この回路は
出力電圧が直流電源Eの電圧VE と、チョークコイルL
0 に生ずる電圧e=L0 di/dtの差となることから
直流電源の降圧に用いられるもので、次の回路構成をも
つものである。即ち主スイッチングコンデンサSW1 例
えばFETと並列にダイオードD2 とトランスTの1次
コイルN1 及び補助スイッチング素子SW2 例えばMO
Sトランジスタの直列回路を接続し、トランスTの2次
コイルN2 とダイオードD3 の直列回路を直流電源Eに
並列に接続する。そして補助スイッチング素子SW2 を
主スイッチング素子SW1 のターンオン以前にターンオ
ンさせて寄生静電容量の電荷を直流電源E側に放電させ
て零電圧スイッチングを可能とし、また主スイッチング
素子SW1 のターンオフ時にはSW1 の電流を寄生静電
容量CS に転流させて低損失化を図ったものであって、
この例では前記図1で説明した実施例における第1,第
2チョークコイルL1,L2 として配線及びトランスT
のリーケージインダクタンスを利用している。
【0010】
【発明の効果】以上から本発明によれば低損失かつ低ノ
イズのDC−DCコンバータを提供できるもので、高効
率低ノイズの電源を必要とする分野の直流電源装置例え
ば通信機用電源装置に用いてその効果は大きい。
イズのDC−DCコンバータを提供できるもので、高効
率低ノイズの電源を必要とする分野の直流電源装置例え
ば通信機用電源装置に用いてその効果は大きい。
【図1】本発明の一実施例回路の説明図である。
【図2】本発明の一実施例回路の動作説明用の波形例図
である。
である。
【図3】本発明実施例回路の部分等価回路図である。
【図4】本発明の他の実施例回路図である。
【図5】従来回路の説明図である。
【図6】従来回路の動作説明用波形例図である。
E 直流電源 L0 チョークコイル SW1 主スイッチング素子 CS コンデンサ又は主スイッチング素子の寄生静電容
量 DS ダイオード又は主スイッチング素子の寄生ダイオ
ード D0 転流用ダイオード C0 平滑用コンデンサ L1 第1チョークコイル L2 第2チョークコイル D2 逆流阻止用ダイオード D3 逆流阻止用ダイオード T トランス N1 1次コイル N2 2次コイル
量 DS ダイオード又は主スイッチング素子の寄生ダイオ
ード D0 転流用ダイオード C0 平滑用コンデンサ L1 第1チョークコイル L2 第2チョークコイル D2 逆流阻止用ダイオード D3 逆流阻止用ダイオード T トランス N1 1次コイル N2 2次コイル
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 小泉 泰之 東京都千代田区内幸町一丁目1番6号 日 本電信電話株式会社内 (72)発明者 大空 静男 東京都千代田区内幸町一丁目1番6号 日 本電信電話株式会社内
Claims (1)
- 【請求項1】 主スイッチング素子のオンオフにより直
流電源からのエネルギをチョークコイルに蓄積し、また
そのエネルギの放出を行って負荷に電力を供給するDC
−DCコンバータにおいて、 前記主スイッチング素子として寄生静電容量と寄生ダイ
オードを有するスイッチング素子又はこれらに代わるコ
ンデンサとダイオードを接続したスイッチング素子を使
用すると共に、この主スイッチング素子には直列に第1
チョークコイルを設け、また前記主スイッチング素子と
並列に逆流阻止用ダイオードと、前記第1チョークコイ
ルより電流抑制作用の小さいチョークコイルとトランス
の1次コイル及び補助スイッチング素子の直列回路を設
け、該補助スイッチング素子は前記主スイッチング素子
のターンオン以前にタ−ンし、主スイッチング素子のタ
ーンオン後ターンオフする機能を有し、前記トランスの
2次コイルを逆流阻止用ダイオードを介して出力側また
は電源側に並列に接続した、前記コンデンサの電荷放出
回路を設けたことを特徴とするDC−DCコンバータ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP11903691A JPH05328714A (ja) | 1991-04-24 | 1991-04-24 | Dc−dcコンバータ |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP11903691A JPH05328714A (ja) | 1991-04-24 | 1991-04-24 | Dc−dcコンバータ |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH05328714A true JPH05328714A (ja) | 1993-12-10 |
Family
ID=14751376
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP11903691A Pending JPH05328714A (ja) | 1991-04-24 | 1991-04-24 | Dc−dcコンバータ |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH05328714A (ja) |
Cited By (11)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
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1991
- 1991-04-24 JP JP11903691A patent/JPH05328714A/ja active Pending
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