JPH05318146A - ステンレス鋼とアルミニウムのクラッド材を製造する方法 - Google Patents
ステンレス鋼とアルミニウムのクラッド材を製造する方法Info
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- JPH05318146A JPH05318146A JP8627192A JP8627192A JPH05318146A JP H05318146 A JPH05318146 A JP H05318146A JP 8627192 A JP8627192 A JP 8627192A JP 8627192 A JP8627192 A JP 8627192A JP H05318146 A JPH05318146 A JP H05318146A
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 接合性が良好で加工性に優れたステンレス鋼
/アルミニウムクラッド材を低コストで安定製造できる
圧延圧接手段を確立する。 【構成】 下ロ−ル周速を上ロ−ル周速に対して減速し
た異周速巻付け圧延圧接法によりステンレス鋼とアルミ
ニウムのクラッド材を製造するに際し、アルミニウム素
材を圧延機下ロ−ルへ、そして得られるクラッド材を圧
延機上ロ−ルへ巻付けると共に、素材単位幅当りの圧延
荷重〔P〕(tonf/mm) を下ロ−ル速度比率〔R〕(%)
との関係で「P≧10-0.60R」に調整して常温で接合圧延
するか、或いは、素材単位幅当りの圧延荷重〔P〕を
「P≧10-0.70R」に調整して常温で接合圧延を行った後
にアルミニウムの再結晶温度以上500℃以下の温度域
に加熱処理する。更には、前記接合圧延での後方張力及
び前方張力をそれぞれ特定の値に調整する。
/アルミニウムクラッド材を低コストで安定製造できる
圧延圧接手段を確立する。 【構成】 下ロ−ル周速を上ロ−ル周速に対して減速し
た異周速巻付け圧延圧接法によりステンレス鋼とアルミ
ニウムのクラッド材を製造するに際し、アルミニウム素
材を圧延機下ロ−ルへ、そして得られるクラッド材を圧
延機上ロ−ルへ巻付けると共に、素材単位幅当りの圧延
荷重〔P〕(tonf/mm) を下ロ−ル速度比率〔R〕(%)
との関係で「P≧10-0.60R」に調整して常温で接合圧延
するか、或いは、素材単位幅当りの圧延荷重〔P〕を
「P≧10-0.70R」に調整して常温で接合圧延を行った後
にアルミニウムの再結晶温度以上500℃以下の温度域
に加熱処理する。更には、前記接合圧延での後方張力及
び前方張力をそれぞれ特定の値に調整する。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、圧延圧接法により接
合性の良好なステンレス鋼/アルミニウムクラッド材を
安定製造する方法に関するものである。
合性の良好なステンレス鋼/アルミニウムクラッド材を
安定製造する方法に関するものである。
【0002】
【従来技術とその課題】近年、工業分野や日用品の分野
等を問わず、ステンレス鋼とアルミニウムを複合化させ
た“ステンレス鋼/アルミニウムクラッド材”の需要が
急増している。このステンレス鋼/アルミニウムクラッ
ド材は、従来、図3で示したように、接合面にブラッシ
ング等の処理を施したステンレス鋼ストリップとアルミ
ニウムストリップとを加温して圧延機に連続的に送り込
み、強荷重で接合圧延する“圧延圧接法”で製造される
のが一般的であった。
等を問わず、ステンレス鋼とアルミニウムを複合化させ
た“ステンレス鋼/アルミニウムクラッド材”の需要が
急増している。このステンレス鋼/アルミニウムクラッ
ド材は、従来、図3で示したように、接合面にブラッシ
ング等の処理を施したステンレス鋼ストリップとアルミ
ニウムストリップとを加温して圧延機に連続的に送り込
み、強荷重で接合圧延する“圧延圧接法”で製造される
のが一般的であった。
【0003】しかしながら、上記方法では、加熱装置等
の如き設備コストの高い素材ストリップ予備処理設備が
必要である上、強荷重を負荷する必要があることから剛
性の高い圧延機を必要としたり、変形抵抗が異なる素材
の圧延であることから加温条件の微妙な調整を要するな
ど、所望性能のクラッド材を低コストで安定製造するに
は種々の解決しなければならない問題があった。
の如き設備コストの高い素材ストリップ予備処理設備が
必要である上、強荷重を負荷する必要があることから剛
性の高い圧延機を必要としたり、変形抵抗が異なる素材
の圧延であることから加温条件の微妙な調整を要するな
ど、所望性能のクラッド材を低コストで安定製造するに
は種々の解決しなければならない問題があった。
【0004】そこで、圧延圧接法によってクラッド材を
製造する際の、それぞれ変形抵抗が異なる素材の圧下率
割合を適正に調整する手段として、上下ロ−ルの周速を
異ならしめ、かつ素材の一方と圧接されたクラッド材を
それぞれ圧延機の上下ロ−ルの何れかに巻付けるように
して圧接圧延する“異周速巻付け圧延圧接法”が提案さ
れた(特開昭59−76686号,特開昭59−215
286号)。
製造する際の、それぞれ変形抵抗が異なる素材の圧下率
割合を適正に調整する手段として、上下ロ−ルの周速を
異ならしめ、かつ素材の一方と圧接されたクラッド材を
それぞれ圧延機の上下ロ−ルの何れかに巻付けるように
して圧接圧延する“異周速巻付け圧延圧接法”が提案さ
れた(特開昭59−76686号,特開昭59−215
286号)。
【0005】更に、このような異周速巻付け圧延圧接法
で得られたクラッド材の残留応力を接合圧延直後の圧延
によって除去し、クラッドの接合強度増大を図った提案
もなされた(特開昭61−238483号)。
で得られたクラッド材の残留応力を接合圧延直後の圧延
によって除去し、クラッドの接合強度増大を図った提案
もなされた(特開昭61−238483号)。
【0006】しかし、これら提案になる異周速巻付け圧
延圧接法は、クラッド比の調整等に優れた効果を示すも
のであったが、本発明者等の検討結果によると、例えば
ステンレス鋼とアルミニウムとのクラッド材の製造に適
用した場合には時として接合不完全が生じたり、或いは
安定した接合を行わしめようとすると接合圧延の際に大
荷重を必要とするなどの問題が残るものであることが分
かった。
延圧接法は、クラッド比の調整等に優れた効果を示すも
のであったが、本発明者等の検討結果によると、例えば
ステンレス鋼とアルミニウムとのクラッド材の製造に適
用した場合には時として接合不完全が生じたり、或いは
安定した接合を行わしめようとすると接合圧延の際に大
荷重を必要とするなどの問題が残るものであることが分
かった。
【0007】このようなことから、本発明が目的とした
のは、接合性が良好で加工性に優れたステンレス鋼/ア
ルミニウムクラッド材を軽負荷(軽荷重)で安定製造で
きる圧延圧接手段を確立することであった。
のは、接合性が良好で加工性に優れたステンレス鋼/ア
ルミニウムクラッド材を軽負荷(軽荷重)で安定製造で
きる圧延圧接手段を確立することであった。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者等は、上記目的
を達成すべく鋭意研究を行ったところ、「ステンレス鋼
/アルミニウムクラッド材を製造する際に異周速巻付け
圧延圧接法を採用すると共に、 その接合圧延条件を特定
のものに調整すると、 過度の負荷(荷重)をかけない常
温での圧延でもって接合性の良好なクラッド材が安定し
て得られるようになり、 更にその際の張力条件を特定の
範囲に調整するとクラッド材の製造性が一層安定する
上、 接合圧延の後に所定の熱処理を施すことで接合強度
や加工性の更なる改善が可能になる」との知見が得られ
たのである。
を達成すべく鋭意研究を行ったところ、「ステンレス鋼
/アルミニウムクラッド材を製造する際に異周速巻付け
圧延圧接法を採用すると共に、 その接合圧延条件を特定
のものに調整すると、 過度の負荷(荷重)をかけない常
温での圧延でもって接合性の良好なクラッド材が安定し
て得られるようになり、 更にその際の張力条件を特定の
範囲に調整するとクラッド材の製造性が一層安定する
上、 接合圧延の後に所定の熱処理を施すことで接合強度
や加工性の更なる改善が可能になる」との知見が得られ
たのである。
【0009】本発明は、上記知見事項等に基づいて完成
されたものであり、「下ロ−ル周速を上ロ−ル周速に対
して減速した異周速巻付け圧延圧接法によりステンレス
鋼とアルミニウムのクラッド材を製造するに際し、 アル
ミニウム素材を圧延機下ロ−ルへ、 そして得られるクラ
ッド材を圧延機上ロ−ルへ巻付けると共に、 素材単位幅
当りの圧延荷重〔P〕(tonf/mm) を下ロ−ル速度比率
〔R〕(%)との関係で P≧10-0.60R に調整して常温で接合圧延するか、 或いは、 素材単位幅
当りの圧延荷重〔P〕を P≧10-0.70R に調整して常温で接合圧延を行った後にアルミニウムの
再結晶温度以上500℃以下の温度域に加熱処理するこ
とにより、 接合性に優れたステンレス鋼/アルミニウム
クラッド材を低いコストで安定製造し得るようにした
点」に大きな特徴を有し、更には「上記接合圧延での張
力条件を ステンレス鋼素材の後方張力:1〜25kgf/mm2 , アルミニウム素材の後方張力: 0.1〜5kgf/mm2 , 前方張力:1〜25kgf/mm2 に調整することによって、 接合性に優れたステンレス鋼
/アルミニウムクラッド材の製造性を一層安定化せしめ
た点」をも特徴とするものである。
されたものであり、「下ロ−ル周速を上ロ−ル周速に対
して減速した異周速巻付け圧延圧接法によりステンレス
鋼とアルミニウムのクラッド材を製造するに際し、 アル
ミニウム素材を圧延機下ロ−ルへ、 そして得られるクラ
ッド材を圧延機上ロ−ルへ巻付けると共に、 素材単位幅
当りの圧延荷重〔P〕(tonf/mm) を下ロ−ル速度比率
〔R〕(%)との関係で P≧10-0.60R に調整して常温で接合圧延するか、 或いは、 素材単位幅
当りの圧延荷重〔P〕を P≧10-0.70R に調整して常温で接合圧延を行った後にアルミニウムの
再結晶温度以上500℃以下の温度域に加熱処理するこ
とにより、 接合性に優れたステンレス鋼/アルミニウム
クラッド材を低いコストで安定製造し得るようにした
点」に大きな特徴を有し、更には「上記接合圧延での張
力条件を ステンレス鋼素材の後方張力:1〜25kgf/mm2 , アルミニウム素材の後方張力: 0.1〜5kgf/mm2 , 前方張力:1〜25kgf/mm2 に調整することによって、 接合性に優れたステンレス鋼
/アルミニウムクラッド材の製造性を一層安定化せしめ
た点」をも特徴とするものである。
【0010】ここで、下ロ−ル速度比率〔R〕とは、式 で表される値であることは言うまでもない。
【0011】このように、本発明は、過度の負荷(荷
重)をかけない常温での接合圧延でもって接合性が良好
で加工性に優れたクラッド材を安定して製造できるよう
にしたものであるが、以下、本発明において素材単位幅
当りの圧延荷重〔P〕,クラッド材の熱処理温度,接合
圧延での張力条件をそれぞれ前記の如くに限定した理由
を説明する。
重)をかけない常温での接合圧延でもって接合性が良好
で加工性に優れたクラッド材を安定して製造できるよう
にしたものであるが、以下、本発明において素材単位幅
当りの圧延荷重〔P〕,クラッド材の熱処理温度,接合
圧延での張力条件をそれぞれ前記の如くに限定した理由
を説明する。
【0012】A) 素材単位幅当りの圧延荷重〔P〕 クラッド材を製造する際の素材の接合には、まず素材両
金属の最表層の原子間に凝集力が働く距離まで界面同士
を近接させなければならない。接合圧延時に発生する垂
直応力はこの界面を近接させる力として働くが、最も容
易に得られる応力レベルの指針は圧延荷重である。一
方、界面に相対すべりが発生すると接合は有利に行われ
るが、その指針は下ロ−ル速度比率にて表される。
金属の最表層の原子間に凝集力が働く距離まで界面同士
を近接させなければならない。接合圧延時に発生する垂
直応力はこの界面を近接させる力として働くが、最も容
易に得られる応力レベルの指針は圧延荷重である。一
方、界面に相対すべりが発生すると接合は有利に行われ
るが、その指針は下ロ−ル速度比率にて表される。
【0013】そして、この「圧延荷重」と「下ロ−ル速
度比率」とが圧延圧接の可否を左右する大きな因子とな
るが、ステンレス鋼とアルミニウムを常温(50℃程度
までの温度)で異周速巻付け圧延圧接しようとする場
合、素材の単位幅当りの圧延荷重〔P〕(tonf/mm) が下
ロ−ル速度比率〔R〕(%)との関係で P<10-0.60R であると圧延のままでは良好な接合を安定して行うこと
ができず、また接合圧延の後に熱処理を施す場合であっ
ても P<10-0.70R の条件下では良好な接合状態を安定して確保することが
できない。そのため、素材単位幅当りの圧延荷重〔P〕
(tonf/mm) は、下ロ−ル速度比率〔R〕(%)との関係
で、接合圧延の後に熱処理を施さない場合には P≧10-0.60R の範囲に、また接合圧延の後に熱処理を施す場合には P≧10-0.70R の範囲にそれぞれ調整することと定めた。
度比率」とが圧延圧接の可否を左右する大きな因子とな
るが、ステンレス鋼とアルミニウムを常温(50℃程度
までの温度)で異周速巻付け圧延圧接しようとする場
合、素材の単位幅当りの圧延荷重〔P〕(tonf/mm) が下
ロ−ル速度比率〔R〕(%)との関係で P<10-0.60R であると圧延のままでは良好な接合を安定して行うこと
ができず、また接合圧延の後に熱処理を施す場合であっ
ても P<10-0.70R の条件下では良好な接合状態を安定して確保することが
できない。そのため、素材単位幅当りの圧延荷重〔P〕
(tonf/mm) は、下ロ−ル速度比率〔R〕(%)との関係
で、接合圧延の後に熱処理を施さない場合には P≧10-0.60R の範囲に、また接合圧延の後に熱処理を施す場合には P≧10-0.70R の範囲にそれぞれ調整することと定めた。
【0014】B) 接合圧延後に施す熱処理の加熱温度 接合圧延後の熱処理は、より軽荷重で接合圧延を行った
ときの接合性を改善したり、クラッド材の加工性を向上
させるために施される処理であるが、その際の加熱温度
がアルミニウムの再結晶温度未満であると十分な接合性
改善効果が得られないばかりか、アルミニウムの完全再
結晶組織を実現できずに加工性向上効果を確保すること
も困難となる。一方、アルミニウムの結晶成長を回避し
オレンジピ−ル等の成形不良を引き起こさないために
は、加熱温度を500℃以下に抑える必要がある。従っ
て、接合圧延後に施す熱処理での加熱温度は「アルミニ
ウムの再結晶温度以上500℃以下」と定めた。
ときの接合性を改善したり、クラッド材の加工性を向上
させるために施される処理であるが、その際の加熱温度
がアルミニウムの再結晶温度未満であると十分な接合性
改善効果が得られないばかりか、アルミニウムの完全再
結晶組織を実現できずに加工性向上効果を確保すること
も困難となる。一方、アルミニウムの結晶成長を回避し
オレンジピ−ル等の成形不良を引き起こさないために
は、加熱温度を500℃以下に抑える必要がある。従っ
て、接合圧延後に施す熱処理での加熱温度は「アルミニ
ウムの再結晶温度以上500℃以下」と定めた。
【0015】C) 接合圧延での張力条件 接合圧延の際に ステンレス鋼素材の後方張力:1〜25kgf/mm2 , アルミニウム素材の後方張力: 0.1〜5kgf/mm2 , 前方張力:1〜25kgf/mm2 に調整すると、ステンレス鋼/アルミニウムクラッド材
の製造性が一段と向上するのが好ましい。なぜなら、上
記各張力がその下限値を下回るとストリップの蛇行が発
生して形状不良を起こす懸念があり、一方、前記各張力
がその上限値を上回るとストリップの破断を生じたり、
過度の張力負荷による垂直応力成分の減少が生じる恐れ
が出て来るためである。
の製造性が一段と向上するのが好ましい。なぜなら、上
記各張力がその下限値を下回るとストリップの蛇行が発
生して形状不良を起こす懸念があり、一方、前記各張力
がその上限値を上回るとストリップの破断を生じたり、
過度の張力負荷による垂直応力成分の減少が生じる恐れ
が出て来るためである。
【0016】続いて、本発明を実施例により更に具体的
に説明する。
に説明する。
【実施例】厚さ:0.3mm,幅:100mmのステンレス鋼(SU
S304)コイル材と、厚さ:0.5mm,幅:100mmのアルミ
ニウム(A1100)コイル材とを用意し、図1で示す
異周速巻付け圧延圧接法にて、 上ロ−ル速度〔V1〕:2mpm , 下ロ−ル速度〔V2〕:2〜0.68mpm , 下ロ−ル速度比:0〜−72%, 圧延荷重:30〜130tonf, 張力: 前方(クラッド材)…600〜1000kgf , 後方(ステンレス鋼材)…300〜750kgf , 後方(アルミニウム材)…150〜250kgf なる条件で常温での接合圧延を行った。なお、接合圧延
に先立ち、ステンレス鋼材の接合面のみ連続ブラッシン
グ処理を行った。また、接合圧延後は必要により450
℃で熱処理を施した。
S304)コイル材と、厚さ:0.5mm,幅:100mmのアルミ
ニウム(A1100)コイル材とを用意し、図1で示す
異周速巻付け圧延圧接法にて、 上ロ−ル速度〔V1〕:2mpm , 下ロ−ル速度〔V2〕:2〜0.68mpm , 下ロ−ル速度比:0〜−72%, 圧延荷重:30〜130tonf, 張力: 前方(クラッド材)…600〜1000kgf , 後方(ステンレス鋼材)…300〜750kgf , 後方(アルミニウム材)…150〜250kgf なる条件で常温での接合圧延を行った。なお、接合圧延
に先立ち、ステンレス鋼材の接合面のみ連続ブラッシン
グ処理を行った。また、接合圧延後は必要により450
℃で熱処理を施した。
【0017】そして、このステンレス鋼/アルミニウム
クラッド板の製造試験に関してクラッド材の接合性評価
を実施したが、その結果を整理して図2に示す。
クラッド板の製造試験に関してクラッド材の接合性評価
を実施したが、その結果を整理して図2に示す。
【0018】ところで、接合性の評価は次の要領で行っ
た。 〔接合性の評価〕まず、下記(a) の調査を行い、引き続
いて下記(b) の調査を実施して接合性を評価した。 (a) 得られた圧延のままでのクラッド板につき、切断時
の界面剥離の有無を調査。 (b) 「180°密着曲げ→R1mmの90°曲げ→180
°密着曲げ→R1mmの逆90°曲げ」の繰り返し曲げ試
験を行い、「界面剥離」や「破断・クラックの発生」の
有無を調査(これを満足すると絞り比2以下のプレス成
形に耐え得る)。 なお、図2において、接合性の評価結果は次の記号で表
示した。 ○:圧延のまま材で (a),(b)試験での剥離,破断なし。 △:圧延のまま材では (a),(b)試験で剥離,破断を生じ
るが、その後の熱処理により (a),(b)試験での剥離,破
断を生じなくなる。 ×:圧延のまま材で非接合となっているか、又は圧延後
に熱処理を施しても (a),(b)試験で剥離,破断を生じ
る。
た。 〔接合性の評価〕まず、下記(a) の調査を行い、引き続
いて下記(b) の調査を実施して接合性を評価した。 (a) 得られた圧延のままでのクラッド板につき、切断時
の界面剥離の有無を調査。 (b) 「180°密着曲げ→R1mmの90°曲げ→180
°密着曲げ→R1mmの逆90°曲げ」の繰り返し曲げ試
験を行い、「界面剥離」や「破断・クラックの発生」の
有無を調査(これを満足すると絞り比2以下のプレス成
形に耐え得る)。 なお、図2において、接合性の評価結果は次の記号で表
示した。 ○:圧延のまま材で (a),(b)試験での剥離,破断なし。 △:圧延のまま材では (a),(b)試験で剥離,破断を生じ
るが、その後の熱処理により (a),(b)試験での剥離,破
断を生じなくなる。 ×:圧延のまま材で非接合となっているか、又は圧延後
に熱処理を施しても (a),(b)試験で剥離,破断を生じ
る。
【0019】前記図2に示される結果からも、本発明に
従うと、接合性の良好なステンレス鋼/アルミニウムク
ラッド板を軽荷重(軽負荷)の接合圧延によって安定に
製造できることを確認できる。そして、クラッド板製造
時の付加荷重が小さくて済むために能率の良い作業がで
きる上、加工硬化の程度も少なく、従って加工性の良好
なクラッド板が得られることも分かる。
従うと、接合性の良好なステンレス鋼/アルミニウムク
ラッド板を軽荷重(軽負荷)の接合圧延によって安定に
製造できることを確認できる。そして、クラッド板製造
時の付加荷重が小さくて済むために能率の良い作業がで
きる上、加工硬化の程度も少なく、従って加工性の良好
なクラッド板が得られることも分かる。
【0020】
【発明の効果】以上に説明した如く、この発明によれ
ば、接合性,加工性に優れたステンレス鋼とアルミニウ
ムのクラッド材を軽負荷(軽荷重)の接合圧延にて容易
に製造することができ、そのため設備コストや製造コス
トの低減、製品性能の向上を達成することが可能となる
など、産業上有用な効果がもたらされる。
ば、接合性,加工性に優れたステンレス鋼とアルミニウ
ムのクラッド材を軽負荷(軽荷重)の接合圧延にて容易
に製造することができ、そのため設備コストや製造コス
トの低減、製品性能の向上を達成することが可能となる
など、産業上有用な効果がもたらされる。
【図1】実施例で適用した異周速巻付け圧延圧接法の説
明図である。
明図である。
【図2】実施例での試験結果を下ロ−ル速度比率〔R〕
と素材単位幅当りの圧延荷重で整理して示したグラフで
ある。
と素材単位幅当りの圧延荷重で整理して示したグラフで
ある。
【図3】従来の圧延圧接法によるクラッド材の製造法に
関する説明図である。
関する説明図である。
Claims (3)
- 【請求項1】 下ロ−ル周速を上ロ−ル周速に対して減
速した異周速巻付け圧延圧接法によりステンレス鋼とア
ルミニウムのクラッド材を製造するに際し、アルミニウ
ム素材を圧延機下ロ−ルへ、そして得られるクラッド材
を圧延機上ロ−ルへ巻付けると共に、素材単位幅当りの
圧延荷重〔P〕(tonf/mm) を下ロ−ル速度比率〔R〕
(%)との関係で P≧10-0.60R に調整して常温で接合圧延することを特徴とする、ステ
ンレス鋼/アルミニウムクラッド材の製造方法。 - 【請求項2】 下ロ−ル周速を上ロ−ル周速に対して減
速した異周速巻付け圧延圧接法によりステンレス鋼とア
ルミニウムのクラッド材を製造するに際し、アルミニウ
ム素材を圧延機下ロ−ルへ、そして得られるクラッド材
を圧延機上ロ−ルへ巻付けると共に、素材単位幅当りの
圧延荷重〔P〕(tonf/mm) を下ロ−ル速度比率〔R〕
(%)との関係で P≧10-0.70R に調整して常温で接合圧延を行った後、アルミニウムの
再結晶温度以上で500℃以下の温度域に加熱処理する
ことを特徴とする、ステンレス鋼/アルミニウムクラッ
ド材の製造方法。 - 【請求項3】 接合圧延での張力条件を ステンレス鋼素材の後方張力:1〜25kgf/mm2 , アルミニウム素材の後方張力: 0.1〜5kgf/mm2 , 前方張力:1〜25kgf/mm2 に調整することを特徴とする、請求項1又は2に記載の
ステンレス鋼/アルミニウムクラッド材の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP8627192A JPH05318146A (ja) | 1992-03-10 | 1992-03-10 | ステンレス鋼とアルミニウムのクラッド材を製造する方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP8627192A JPH05318146A (ja) | 1992-03-10 | 1992-03-10 | ステンレス鋼とアルミニウムのクラッド材を製造する方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH05318146A true JPH05318146A (ja) | 1993-12-03 |
Family
ID=13882162
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP8627192A Pending JPH05318146A (ja) | 1992-03-10 | 1992-03-10 | ステンレス鋼とアルミニウムのクラッド材を製造する方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH05318146A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH0716765A (ja) * | 1993-07-01 | 1995-01-20 | Sumitomo Metal Ind Ltd | ステンレス・アルミニウムクラッド材の製造方法 |
WO2017043360A1 (ja) * | 2015-09-09 | 2017-03-16 | 新日鐵住金株式会社 | クラッド板とその製造方法 |
-
1992
- 1992-03-10 JP JP8627192A patent/JPH05318146A/ja active Pending
Cited By (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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