[go: up one dir, main page]
More Web Proxy on the site http://driver.im/

JPH05277432A - 高級塗装感を有する化粧材及びその製造方法 - Google Patents

高級塗装感を有する化粧材及びその製造方法

Info

Publication number
JPH05277432A
JPH05277432A JP10925792A JP10925792A JPH05277432A JP H05277432 A JPH05277432 A JP H05277432A JP 10925792 A JP10925792 A JP 10925792A JP 10925792 A JP10925792 A JP 10925792A JP H05277432 A JPH05277432 A JP H05277432A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
curable resin
ultraviolet curable
ultraviolet
meth
acrylate
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP10925792A
Other languages
English (en)
Inventor
Kenichiro Sanko
健一郎 三箇
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Dai Nippon Printing Co Ltd
Original Assignee
Dai Nippon Printing Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Dai Nippon Printing Co Ltd filed Critical Dai Nippon Printing Co Ltd
Priority to JP10925792A priority Critical patent/JPH05277432A/ja
Publication of JPH05277432A publication Critical patent/JPH05277432A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Application Of Or Painting With Fluid Materials (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 凹部にワイピングを行うことにより、凹部の
紫外線硬化型樹脂の耐薬品性、耐溶剤性等を向上せしめ
た高級塗装感を有する化粧材を提供する。 【構成】 紫外線を遮蔽、吸収、或いは紫外線硬化型樹
脂の硬化を抑制する性質を有する印刷インキにて基材2
に印刷模様3を形成し、基材2の表面に紫外線硬化型樹
脂を塗工し紫外線を照射して樹脂層5を硬化させて、印
刷模様3に同調した凹部4を紫外線硬化型樹脂層5に形
成し、凹部3にワイピングを施してインキ層6を設けて
化粧材1を得た。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は紫外線硬化型樹脂層を設
けた高級塗装感を有する化粧材及びその化粧材の製造方
法に関し、詳しくは木目化粧材のように表面に凹凸模様
と印刷模様を有するような立体感を付与した高級塗装感
を有する化粧材及びその製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、平滑な表面に設けた絵柄に立体感
を付与した化粧材として木目模様を印刷で形成し、木目
導管の凹凸をエンボス加工等で設けて実際の木目に似せ
て作られた木目化粧材が知られている。例えばこのよう
な木目化粧材としては、1)塩化ビニルシートの表面に
木目印刷を施し、エンボス加工により凹凸模様を設け、
更に該凹凸模様の凹部にワイピング加工を施して凹部に
インキ層を設けたものや、又、2)天然突板などより型
取りした木目導管の凹凸形状を賦型フィルムとして形成
し、表面に木目印刷を施したシートを貼着した基材にポ
リ成形等で上記賦型フィルムの凹凸形状を賦型し、該凹
凸の凹部にワイピングを施した化粧材等が公知である。
【0003】また、絵柄に同調させたエンボスを施すた
めに、基材上に紫外線吸収剤や光重合禁止剤、抑制剤
(光重合開始剤や増感剤等の作用を抑制するもの)を含
む印刷インキを用い印刷模様を設け、該印刷模様の上に
紫外線硬化型樹脂を塗工して紫外線を照射して硬化さ
せ、印刷模様と紫外線硬化型樹脂層の凹凸が同調したエ
ンボスを形成する方法が知られている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら上記従来
の化粧材は凹部となる紫外線硬化型樹脂の硬化が遅れ、
実際の化粧材の生産ラインでは完全に硬化しない場合が
多く、凹部の紫外線硬化型樹脂は硬化抑制剤等のない平
滑な部分と比較すると物性が完全に発現しないため、家
庭用クリーナー、溶剤、酸等により侵されやすく、耐溶
剤性、耐薬品性等が低いという問題があった。
【0005】本発明は上記従来技術の欠点を解消するも
のであり、凹部にワイピングを行うことにより、凹部の
紫外線硬化型樹脂の耐薬品性、耐溶剤性等を向上せしめ
た高級塗装感を有する化粧材を提供することを目的とす
るものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明高級塗装感を有す
る化粧材は、紫外線を遮蔽、吸収、或いは紫外線硬化型
樹脂の硬化を抑制する性質を有する印刷インキにて基材
に印刷模様を設け、該基材表面に紫外線硬化型樹脂を塗
工し、次いで該樹脂に紫外線を照射して、上記印刷模様
に同調した凹部を紫外線硬化型樹脂に形成し、更に上記
凹部にワイピンク加工によるインキ層が形成されている
構成を有する。
【0007】本発明高級塗装感を有する化粧材の製造方
法は、下記工程を順次行うことを特徴とする。 (A)紫外線を遮蔽、吸収、或いは紫外線硬化型樹脂の
硬化を抑制する性質を有する印刷インキにて基材に印刷
模様を設ける工程。 (B)印刷模様を設けた基材の表面に紫外線硬化型樹脂
を塗工する工程。 (C)紫外線硬化型樹脂に紫外線を照射して樹脂層を硬
化させて、印刷模様に同調した凹部を紫外線硬化型樹脂
に形成する工程。 (D)紫外線硬化型樹脂の凹部にワイピングを施してイ
ンキ層を設ける工程。
【0008】
【作用】紫外線硬化型樹脂5の凹部4は印刷模様3に含
まれる硬化抑制剤等によって、紫外線を照射した際に該
樹脂層5の硬化が不完全となるが、凹部にワイピングを
施して形成したインキ層6があるために、該インキ層6
が凹部の紫外線硬化型樹脂を溶剤や薬品から保護して耐
久性を向上せしめる。
【0009】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面に基き詳細に説
明する。図面は本発明の1実施例を示し、図1は本発明
高級塗装感を有する化粧材の印刷模様を形成する工程を
示す断面図、図2は電離放射線硬化性樹脂を塗工する工
程を示す断面図、図3は凹部を形成する工程を示す断面
図、図4はワイピングを施す工程を示す断面図である。
【0010】図4に示すように本発明高級塗装感を有す
る化粧材1は、基材2の表面に紫外線硬化型樹脂の硬化
を抑制する印刷インキにより形成された印刷模様3が形
成され、更に紫外線硬化型樹脂層5が積層され、該層5
には印刷模様3の上部が凹部4として形成され、該凹部
4にはワイピングによるインキ層6が形成されているも
のである。
【0011】本発明化粧材1で用いられる凹部を形成す
るための印刷模様3は特に限定されないが、例えば木
目、石目、布目等の天然物を模写したもの、図形、記
号、文字、罫線、全面ベタ等から用途に応じて適宜選択
すればよい。
【0012】次に、本発明の高級塗装感を有する化粧材
の製造方法について説明する。 (A)印刷模様を形成する工程 まず、本発明製造方法では図1に示すように、基材2の
表面に紫外線硬化型樹脂の硬化を抑制するインキを用い
て形成した印刷模様3を設ける。
【0013】化粧材の基材2は、化粧材の用途等に応じ
て任意のものが用いられる。例えば、ステンレス鋼、
鋼、アルミニウム、もしくは銅等の金属の板または成形
品、ガラス、大理石、陶磁器、石膏ボード、石綿セメ
ント板、珪酸カルシウム板、GRC(ガラス繊維強化セ
メント)等の無機質の板または成形品、ポリエステ
ル、メラミン、ポリ塩化ビニル、ジアリルフタレート等
の有機ポリマーの板、成形品、あるいはこれらのシー
ト、フィルム、木、合板、パーチクルボード等の木質
の板または成形品、薄葉紙、晒クラフト紙、チタン
紙、リンター紙、板紙、石こうボード紙等の紙;ポリエ
チレンフィルム、ポリプロピレンフィルム、ポリ塩化ビ
ニルフィルム、ポリ塩化ビニリデンフィルム、ポリビニ
ルアルコールフィルム、ポリエチレンテレフタレートフ
ィルム、ポリカーボネートフィルム、ナイロンフィル
ム、ポリスチレンフィルム、エチレン酢酸ビニル共重合
体フィルム、エチレンビニルアルコール共重合体フィル
ム、アイオノマー等のプラスチックフィルム;鉄、アル
ミニウム、銅等の金属箔若しくはシート;並びに以上の
各素材の複合体、等が例示される。これら基材3には、
目止め処理やプライマー処理等の下地処理や接着性向上
のための処理等を行ってもよい。
【0014】印刷模様3を形成する印刷インキはビヒク
ルに紫外線の硬化を抑制するものを添加した組成物から
なる。紫外線硬化型樹脂の硬化を抑制するものにはa)
光重合禁止剤、b)紫外線吸収剤、c)光重合開始や光
重合促進等の作用を抑制するもの、d)紫外線を遮蔽す
る材料等がある。印刷模様3の厚みは通常2〜4μmに
形成するのが好ましい。
【0016】上記のa)の光重合禁止剤はラジカル重合
禁止剤とも呼ばれ、例えばハイドロキノン、ターシャリ
ーブチルカテコール、ナフテン酸銅等が挙げられる。
【0017】b)の紫外線吸収剤は、例えばベンゾフェ
ノン誘導体、フェニルサリチレート、レゾルシノールエ
ステル、ベンゾトリアゾール誘導体等が挙げられる。
【0018】c)の光重合開始や光重合促進等の作用を
抑制するものとしては、しゅう酸、コハク酸、マロン
酸、シトラコン酸、クエン酸、酒石酸、イソクエン酸、
ピルビン酸、グリコール酸、チオグリコール酸、ジグリ
コール酸等の脂肪族カルボン酸、サリチル酸、マンデン
酸、安息香酸、サリチルアルデヒド、クロモトープ酸等
の芳香族カルボン酸あるいはアルデヒド、8−オキシキ
ノリン、アセチルアセトン、ジメチルグリオキシム、
1,10−フェナントロリン及びその誘導体、ベンゾイ
ルアセトン、2,2′−ビピリジル、ジメチルチオカル
バミン酸等の金属キレート化剤、また、N−ニトロソフ
ェニルヒドロキシルアミンアルミニウム塩等のN−ニト
ロソヒドロキシルアミン塩等が挙げられる。
【0019】d)の紫外線を遮断するものとしては、亜
鉛華(酸化亜鉛)、カドミウムレッド(硫化カドミウム
とセレン化カドミウムとの固溶体)、黄鉛(クロム酸
鉛)、酸化鉄、酸化チタン等の金属酸化物顔料、金属硫
化物顔料等が挙げられる。尚、この紫外線を遮断するも
のは、紫外線の照射を印刷模様層の側(図2において基
材側)から照射するとき有効である。
【0020】また印刷模様3には、上記の硬化を抑制す
るものに加えて所望の色相を与えたり、又は体質顔料と
して、非酸化物、非硫化物系の無機顔料、金属粉顔料、
有機顔料等を添加することもできる。
【0021】本発明では基材2の表面(印刷模様3の下
層)に木目印刷層7のような着色模様を設けることもで
きる。着色模様は通常のインキ、塗料等を用いて公知の
印刷法によって形成したり、その他に着色模様自体を基
材2に転写したり或いは着色模様を設けたシートをラミ
ネートしたりして形成する。又、着色模様は基材2が透
明な材質よりなる場合には、該基材3の下面側に設ける
こともできる。
【0022】(B)及び(C)工程 図2に示すように印刷模様3の表面に紫外線硬化型樹脂
を塗工して紫外線硬化型樹脂層5を設け、該樹脂層5に
紫外線を照射して硬化させ、印刷模様3に同調した凹部
4を紫外線硬化型樹脂層5に形成する(図3)。
【0023】凹部5を形成するには単に紫外線を照射し
て硬化させた場合であっても、印刷模様3に含まれる硬
化を抑制する材料によって紫外線硬化型樹脂層5の硬化
が遅延するため凹部となるが、例えば図2に示すように
紫外硬化型樹脂を塗工した上に紫外線透過性のシート8
を積層し、紫外線を照射して樹脂層5が硬化した後にシ
ート8を剥離して未硬化の紫外線硬化樹脂をシート8と
共に除去してもよい。このように紫外線硬化型樹脂の未
硬化部分除去した場合、より深い凹部を形成することが
でき、凹部をシャープに形成することができる。尚、上
記紫外線透過性のシート8は紫外線硬化型樹脂層と接す
る面を艶消しや光沢等に形成して、該樹脂層5の表面に
賦形して任意の形状に該樹脂層5を形成することができ
る。
【0024】また未硬化の紫外線硬化型樹脂を除去する
手段としては、上記以外の方法として未硬化の紫外線硬
化型樹脂が溶剤に溶解し易いことを利用し、適当な溶剤
を利用し溶解除去する方法がある。溶剤として酢酸エチ
ル等のエステル類、メチルエチルケトン、シクロヘキサ
ノン等のケトン類、エタノール、イソプロパノール、n
−ブタノール等のアルコール類を用い、かけ流しや浸漬
することで行えるが、より好ましい方法としては形成さ
れた凹部に溶剤を塗布した後、ブラシ或いは綿のバフィ
ングローラーを使用してバフ研磨する方法がある。
【0025】本発明化粧材において紫外線硬化型樹脂層
5は、化粧材1に深い塗装感を与えて高級感を付与する
ためのものである。紫外線硬化型樹脂層5の材質として
は構造中にラジカル重合性の二重結合を有するポリマ
ー、オリゴマー、モノマー等を主成分とし、光重合開始
剤や増感剤、そのほか必要に応じて非反応性のポリマ
ー、有機溶剤、ワックスその他の添加剤を含有するもの
で、種々のグレードのものが市場から容易に入手でき、
本発明に使用できる。また、紫外線硬化型樹脂層5に難
燃剤、導電性材料等を混入して難燃化、導電化等の機能
を付与することもできる。更に、該樹脂層5は透明又は
半透明な層であることが好ましい。紫外線硬化型樹脂層
5はグラビアコート、ロールコート、フローコートもし
くはスプレーコート等の公知の方法により形成すること
ができる。樹脂層5の厚さは3μm〜1mm程度に形成さ
れ、特に30〜200μmが好ましい。特に、上記の紫
外線硬化型樹脂としては、ラジカル重合性不飽和基を有
する熱可塑性の次の2種類の樹脂が好ましい。
【0026】(1)ガラス転移温度が0〜250℃のポ
リマー中にラジカル重合性不飽和基を有するもの。さら
に具体的には以下の化合物〜を重合、もしくは共重
合させたものに対し後述する方法(a)〜(d)により
ラジカル重合性不飽和基を導入したものである。 水酸基を有する単量体:N−メチロール(メタ)アク
リルアミド、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレー
ト、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、2
−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロ
キシ−3フェノキシプロピル(メタ)アクリレート等。
カルボキシル基を有する単量体:(メタ)アクリル
酸、(メタ)アクリロイルオキシエチルモノサクシネー
ト等。エポキシ基を有する単量体:グリシジル(メ
タ)アクリレート等。アジリジニル基を有する単量
体:2−アジリジニルエチル(メタ)アクリレート、2
−アジリジニルプロピオン酸アリル等。アミノ基を有
する単量体:(メタ)アクリルアミド、ダイアセトン
(メタ)アクリルアミド、ジメチルアミノエチル(メ
タ)アクリレート、ジエチルアミノエチル(メタ)アク
リレート等。スルフォン基を有する単量体:2−(メ
タ)アクリルアミド−2−メチルプロパンスルフォン酸
等。イソシアネート基を有する単量体:2,4−トル
エンジイソシアネートと2−ヒドロキシエチル(メタ)
アクリレートの1モル対1モル付加物等のジイソシアネ
ートと活性水素を有するラジカル重合性単量体の付加物
等。更に、上記の共重合体のガラス転移点を調節した
り、硬化膜の物性を調節したりするために、上記の化合
物と、この化合物と共重合可能な以下のような単量体と
を共重合させることができる。このような共重合可能な
単量体としては、例えば、メチル(メタ)アクリレー
ト、エチル(メタ)アクリレート、プロピル(メタ)ア
クリレート、ブチル(メタ)アクリレート、イソブチル
(メタ)アクリレート、t−ブチル(メタ)アクリレー
ト、イソアミル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル
(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)ア
クリレート等が挙げられる。上述のようにして得られた
重合体にラジカル重合性不飽和基を導入する方法は、
(a)水酸基を有する単量体の重合体または共重合体の
場合には、(メタ)アクリル酸等のカルボキシル基を有
する単量体等を縮合反応させる。(b)カルボキシル
基、スルフォン基を有する単量体の重合体または共重合
体の場合には、前述の水酸基を有する単量体を縮合反応
させる。(c)エポキシ基、イソシアネート基あるいは
アジリジニル基を有する単量体の重合体または共重合体
の場合には、前述の水酸基を有する単量体もしくはカル
ボキシル基を有する単量体を付加させる。(d)水酸基
あるいはカルボキシル基を有する単量体の重合体または
共重合体の場合には、エポキシ基を有する単量体あるい
はアジリジニル基を有する単量体あるいはジイソシアネ
ート化合物と水酸基含有アクリル酸エステル単量体の1
対1モルの付加物を付加反応させる等の方法がある。
【0027】(2)融点が常温(20℃)〜250℃で
あり、ラジカル重合性不飽和基を有する化合物。具体的
にはステアリルアクリレート、ステアリル(メタ)アク
リレート、トリアクリルイソシアヌレート、シクロヘキ
サンジオールジ(メタ)アクリレート、シクロヘキサン
ジオールジ(メタ)アクリレート、スピログリコールジ
アクリレート、スピログリコール(メタ)アクリレート
などが挙げられる。また、前記(1)及び(2)の化合
物を混合して用いることもでき、さらにそれらに対して
ラジカル重合性不飽和単量体を加えることもできる。こ
のラジカル重合性不飽和単量体は電離放射線照射の際、
架橋密度を向上させ、耐熱性を向上させるものであっ
て、前述の単量体の他にエチレングリコールジ(メタ)
アクリレート、ポリエチレングリコールジ(メタ)アク
リレート、ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、
トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ト
リメチロールプロパンジ(メタ)アクリレート、ペンタ
エリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ペンタエ
リスリトールトリ(メタ)アクリレート、ジペンタエリ
スリトールヘキサ(メタ)アクリレート、エチレングリ
コールジグリシジルエーテルジ(メタ)アクリレート、
ポリエチレングリコールジグリシジルエーテルジ(メ
タ)アクリレート、プロピレングリコールジグリシジル
エーテルジ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリ
コールジグリシジルエーテルジ(メタ)アクリレート、
ソルビトールテトラグリシジルエーテルテトラ(メタ)
アクリレートなどを用いることができ、前記したの紫
外線硬化性樹脂または電子線硬化性樹脂100重量部に
対して、0.1〜100重量部で用いることが好まし
い。更に上記の組成物に増感剤としてベンゾキノン、ベ
ンゾイン、ベンゾインメチルエーテルなどのベンゾイン
エーテル類、ハロゲン化アセトフェノン類、ビアセチル
類などの紫外線照射によりラジカルを発生するものを添
加する。
【0029】(D)ワイピング工程 次に図4に示すように、紫外線硬化型樹脂層5の表面に
ワイピングを施して、該層5の凹部4にワイピングイン
キを充填してインキ層6を設ける。
【0030】ワイピングは公知の方法が用いられ、例え
ば凹凸模様の全面に着色インキ(又は塗料)を塗工し、
次いで凹凸模様の上をドクターブレード、エアーナイフ
或いは、スポンジ、布等を表面材とするローラー等で拭
き取り、或いは、湿式、乾式サンドペーパー、バフ等に
よる研磨で凸部のインキを除去することにより行うこと
ができる。
【0031】上記ワイピングに用いるインキは着色イン
キでなくてもよいが、着色インキを用いた場合、紫外線
硬化型樹脂層5の凹凸が更に強調され、意匠的に更に優
れた化粧材が得られる。このようなワイピングに用いら
れるインキは公知のインキが用いられ、アクリル、塩化
ビニル−酢酸ビニル共重合体等からなる水性エマルジョ
ン、或いはイソシアネート、アミン等の硬化剤を用いた
2液硬化型のポリウレタン、ポリエステル、エポキシ、
メラミン等をバインダー樹脂に用い、該樹脂に弁柄、黄
鉛、墨、シアニンブルー、ポリアゾ等の着色顔料を添加
した組成物等がある。
【0032】更に、図4に示すようにインキ層6を形成
した後表面に保護層9を設け、化粧材として使用される
際に表面の傷つき防止等から保護してもよい。保護層9
は透明性の公知の熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂及び電離
放射線硬化性樹脂等により形成することができるが、熱
可塑性樹脂は塗工性等の作業性が良好であり、又、熱硬
化性樹脂及び電離放射線硬化性樹脂は作業性が熱可塑性
より劣るものの、硬化後の物性が優れているので硬化不
十分な電離放射線硬化性樹脂層を保護する目的からは硬
化性樹脂の方が好ましい。保護層9の厚みは5〜20μ
mに形成するのが好ましい。
【0033】本発明高級塗装感を有する化粧材はドア、
キッチン扉、家具等の面材、壁面材等の種々の用途にも
ちいることができるが、特に凹凸模様として木目導管を
形成し印刷模様として木目模様を設けて、木目調化粧材
として最適に用いられる。
【0034】以下、具体的実施例を挙げて本発明を更に
詳細に説明する。 実施例1 薄葉紙(30g/m2 )に木目柄を印刷した後、その印
刷面上に木目柄に同調した導管柄を墨色の紫外線硬化性
樹脂の硬化を抑制するインキ(下記の組成)で印刷し、
該印刷面の反対面に厚さ2.5mmの合板を貼り合わせ、
印刷面上に下記に示す組成の紫外線硬化型塗料を厚みが
10μmになるようにロールコートし、塗工面上からオ
ゾンレス型紫外線ランプ(オゾンレス型、出力80W/
cm)を1灯設置した照射装置中を20m/min の速度で通
過させて塗料を半硬化させた。
【0035】更に半硬化させた紫外線硬化型塗料の上に
同じ紫外線硬化型塗料を厚みが100μmになるように
フローコートし、該塗工面に厚み38μmの透明ポリエ
ステルフィルム(東レ製:ルミラーS−10)を接する
ように重ね、ポリエステルフィルム側から上記の照射装
置中を20m/min で通過させながら照射した後、ポリエ
ステルフィルムを剥離した。ポリエステルフィルムの剥
離により、基材の印刷面の導管部分に相当する紫外線硬
化型塗料部分が、ポリエステルフィルムに付着して除去
され、その他の部分は硬化した紫外線硬化型塗料が残り
導管部の凹部が形成された塗装板が得られた。
【0036】次に紫外線ランプを8灯設置した照射装置
の中を15m/min の速度で通過させて導管部に残ってい
る未硬化の紫外線硬化型塗料を硬化させ、表面全体に艶
クリア塗料を厚み5μmになるようにスプレーコートし
て硬化させ、該艶クリア塗料の上から2液硬化型ウレタ
ン樹脂系の茶系統に着色したワイピングインキを用いて
ロールコーター法でワイピングを行って凹部に塗料を充
填した。ワイピング後表面にサンダーを行い、紫外線硬
化型塗料表面に残るワイピングインキを削り取った。し
かる後、艶調整の目的で化粧材全面に艶調整クリアー塗
料(ウレタン系)を用いて保護コート層を約5μmの厚
みにスプレーコートにて設けて化粧材を得た。得られた
化粧材は表面の硬度が高く高級塗装感を有し、凹部の耐
薬品性や耐溶剤性等に優れた物性を有するものであっ
た。
【0037】実施例2 実施例1においてポリエステルフィルムに表面がマット
処理されたものを用いて、該マット処理面を紫外線硬化
型塗料の表面に重ねた以外は、実施例1と同様にして化
粧材を製造した。得られた化粧材は紫外線硬化型塗料の
硬化と同時に表面にポリエステルのマット形状が賦形さ
れた化粧シートが得られた。
【0038】
【発明の効果】以上説明した如く、本発明高級塗装感を
有する化粧材は上記構成を採用したことにより、凹凸模
様と印刷模様がきれいに同調し、しかも紫外線硬化型樹
脂層を設けたことにより深みのある高級塗装感を有して
いながら、ワイピングにより形成したインキ層により凹
部の耐薬品性や耐溶剤性に優れたものが得られる。
【0039】又、本発明高級塗装感を有する化粧材の製
造方法は、上記の凹部の耐久性に優れた化粧材を確実に
製造することができる効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明製造方法の印刷模様を形成する工程を示
す断面図である。
【図2】本発明製造方法の紫外線硬化性樹脂を塗工する
工程を示す断面図である。
【図3】本発明製造方法の凹部を形成する工程を示す断
面図である。
【図4】本発明製造方法のワイピングを施す工程を示す
断面図である。
【符号の説明】
1 高級塗装感を有する化粧材 2 基材 3 印刷模様 4 凹部 5 紫外線硬化型樹脂層 6 ワイピングにより形成したインキ層

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】紫外線を遮蔽、吸収、或いは紫外線硬化型
    樹脂の硬化を抑制する性質を有する印刷インキにて基材
    に印刷模様を設け、該基材表面に紫外線硬化型樹脂を塗
    工し、次いで該樹脂に紫外線を照射して、上記印刷模様
    に同調した凹部を紫外線硬化型樹脂に形成し、更に上記
    凹部にワイピンク加工によるインキ層が形成されている
    ことを特徴とする高級塗装感を有する化粧材。
  2. 【請求項2】下記工程を順次行うことを特徴とする高級
    塗装感を有する化粧材の製造方法。 (A)紫外線を遮蔽、吸収、或いは紫外線硬化型樹脂の
    硬化を抑制する性質を有する印刷インキにて基材に印刷
    模様を設ける工程。 (B)印刷模様を設けた基材の表面に紫外線硬化型樹脂
    を塗工する工程。 (C)紫外線硬化型樹脂に紫外線を照射して樹脂層を硬
    化させて、印刷模様に同調した凹部を紫外線硬化型樹脂
    に形成する工程。 (D)紫外線硬化型樹脂の凹部にワイピングを施してイ
    ンキ層を設ける工程。
JP10925792A 1992-04-02 1992-04-02 高級塗装感を有する化粧材及びその製造方法 Pending JPH05277432A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP10925792A JPH05277432A (ja) 1992-04-02 1992-04-02 高級塗装感を有する化粧材及びその製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP10925792A JPH05277432A (ja) 1992-04-02 1992-04-02 高級塗装感を有する化粧材及びその製造方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH05277432A true JPH05277432A (ja) 1993-10-26

Family

ID=14505595

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP10925792A Pending JPH05277432A (ja) 1992-04-02 1992-04-02 高級塗装感を有する化粧材及びその製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH05277432A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2016198746A (ja) * 2015-04-14 2016-12-01 凸版印刷株式会社 化粧鋼板の製造方法および化粧鋼板

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2016198746A (ja) * 2015-04-14 2016-12-01 凸版印刷株式会社 化粧鋼板の製造方法および化粧鋼板

Similar Documents

Publication Publication Date Title
WO2005030486A1 (ja) 化粧材
JP2000326446A (ja) 化粧シート及び化粧材
JPH0557120B2 (ja)
JP4725017B2 (ja) 化粧材
JP2000263735A (ja) 化粧板及び製造方法
JP2002316390A (ja) 化粧板及びその製造方法
JPH05277432A (ja) 高級塗装感を有する化粧材及びその製造方法
JP3135319B2 (ja) 高級塗装感を有する化粧材及びその製造方法
JP2010234346A (ja) 加飾シートの製造方法
KR20070076710A (ko) 나무바닥재 및 그 제조 방법
JPH0419924B2 (ja)
JPH07156596A (ja) 転写シート及びこれを用いた凹凸模様を有する化粧材
JPH1128799A (ja) 化粧板およびその製造方法
KR101247466B1 (ko) A-페트 시트지가 포함된 친환경 건축 자재용 합판의 uv 하이그로시 제조 방법
JP3226605B2 (ja) 転写層を有する成形体及びその製造方法
JPS6078667A (ja) 離型性フイルムによる硬化膜の製造法
JP3351820B2 (ja) 凹凸模様形成体の製造方法
JP2001062979A (ja) 化粧シート及びその製造方法
JP4212660B2 (ja) 化粧板の製造方法
JP2004130778A (ja) 硬化樹脂層を有する成形品の製造方法及び水圧転写装置
JP3217399B2 (ja) 成形体への転写層の形成方法
JPH0661525B2 (ja) 凹凸模様を有する化粧材の製造方法
JPH01166997A (ja) 凹凸模様を転写する方法及びその方法に使用する転写シート
JP3122973B2 (ja) 成形体への転写層の形成方法
JP4093334B2 (ja) 同調エンボス化粧シート及びその製造方法