JPH05265177A - 光マスク、その製造方法と製造装置及び露光装置 - Google Patents
光マスク、その製造方法と製造装置及び露光装置Info
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- JPH05265177A JPH05265177A JP9210192A JP9210192A JPH05265177A JP H05265177 A JPH05265177 A JP H05265177A JP 9210192 A JP9210192 A JP 9210192A JP 9210192 A JP9210192 A JP 9210192A JP H05265177 A JPH05265177 A JP H05265177A
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- Preparing Plates And Mask In Photomechanical Process (AREA)
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 光透過率が連続的に変化する領域を任意な形
状で有する光マスク、及びその製造方法と製造装置、並
びに光強度が微妙に制御された露光処理を一度の露光操
作で行える露光装置を得ること。 【構成】 非透光性有機膜(1)に厚さ変化を伴う凹部
(11)を形成して光透過率を制御した光マスク、及び
光吸収性物質の濃度分布により光透過率を制御した非透
光性有機膜からなる光マスク、並びに非透光性有機膜に
レーザー光を照射して膜形成物質を部分的に除去する、
又は非透光性有機膜における光吸収性物質をレーザー光
の照射で昇華又は分解処理して濃度分布を形成する上記
光マスクの製造方法、並びにレーザー発振部と、レーザ
ー光制御用のシャッターと、集光部と、シャッターと連
動する走査用光学系からなる光マスクの製造装置、及び
かかる光マスクを有する露光装置。
状で有する光マスク、及びその製造方法と製造装置、並
びに光強度が微妙に制御された露光処理を一度の露光操
作で行える露光装置を得ること。 【構成】 非透光性有機膜(1)に厚さ変化を伴う凹部
(11)を形成して光透過率を制御した光マスク、及び
光吸収性物質の濃度分布により光透過率を制御した非透
光性有機膜からなる光マスク、並びに非透光性有機膜に
レーザー光を照射して膜形成物質を部分的に除去する、
又は非透光性有機膜における光吸収性物質をレーザー光
の照射で昇華又は分解処理して濃度分布を形成する上記
光マスクの製造方法、並びにレーザー発振部と、レーザ
ー光制御用のシャッターと、集光部と、シャッターと連
動する走査用光学系からなる光マスクの製造装置、及び
かかる光マスクを有する露光装置。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、光の透過率を連続的に
変化させて光強度の微妙な制御を可能とした光マスク、
及びその製造方法と製造装置、並びにかかる光マスクを
有する露光装置に関する。
変化させて光強度の微妙な制御を可能とした光マスク、
及びその製造方法と製造装置、並びにかかる光マスクを
有する露光装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、蒸着領域の通過速度を変化させる
方法で蒸着膜の厚さが段階的に異なる領域を形成して光
の透過率に変化をもたせた光マスクが知られていた。し
かしながら、その光透過率の変化が階段的であり、かつ
長方形や円形以外の複雑な分布形状をもたせることが困
難であると共に、一定な透過率領域の占有面積が大きく
て各透過率領域のスケールが大きすぎる問題点があつ
た。そのため、光強度を微妙に制御する場合、光マスク
を交換して数ステップにわたる露光操作を要する難点が
あった。
方法で蒸着膜の厚さが段階的に異なる領域を形成して光
の透過率に変化をもたせた光マスクが知られていた。し
かしながら、その光透過率の変化が階段的であり、かつ
長方形や円形以外の複雑な分布形状をもたせることが困
難であると共に、一定な透過率領域の占有面積が大きく
て各透過率領域のスケールが大きすぎる問題点があつ
た。そのため、光強度を微妙に制御する場合、光マスク
を交換して数ステップにわたる露光操作を要する難点が
あった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、光透過率が
連続的に変化する領域を任意な形状で有する光マスク、
及びその製造方法と製造装置、並びに光強度が微妙に制
御された露光処理を一度の露光操作で行える露光装置の
開発を課題とする。
連続的に変化する領域を任意な形状で有する光マスク、
及びその製造方法と製造装置、並びに光強度が微妙に制
御された露光処理を一度の露光操作で行える露光装置の
開発を課題とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明は、非透光性有機
膜に厚さ変化を伴う凹部を形成して光透過率を制御した
ことを特徴とする光マスク、及び非透光性有機膜にレー
ザー光を照射して膜形成物質を部分的に除去することを
特徴とする前記光マスクの製造方法を提供するものであ
る。
膜に厚さ変化を伴う凹部を形成して光透過率を制御した
ことを特徴とする光マスク、及び非透光性有機膜にレー
ザー光を照射して膜形成物質を部分的に除去することを
特徴とする前記光マスクの製造方法を提供するものであ
る。
【0005】また本発明は、光吸収性物質の濃度分布に
より光透過率を制御した非透光性有機膜からなることを
特徴とする光マスク、及び非透光性有機膜における光吸
収性物質をレーザー光の照射で昇華又は分解処理して濃
度分布を形成することを特徴とする前記光マスクの製造
方法を提供するものである。
より光透過率を制御した非透光性有機膜からなることを
特徴とする光マスク、及び非透光性有機膜における光吸
収性物質をレーザー光の照射で昇華又は分解処理して濃
度分布を形成することを特徴とする前記光マスクの製造
方法を提供するものである。
【0006】さらに本発明は、レーザー発振部と、その
レーザー光を制御するシャッターと、シャッターを透過
したレーザー光の集光部と、集光されたレーザー光を走
査する光学系からなり、そのシャッターと走査用の光学
系が連動することを特徴とする光マスクの製造装置、及
びかかる光マスクを有することを特徴とする露光装置を
提供するものである。
レーザー光を制御するシャッターと、シャッターを透過
したレーザー光の集光部と、集光されたレーザー光を走
査する光学系からなり、そのシャッターと走査用の光学
系が連動することを特徴とする光マスクの製造装置、及
びかかる光マスクを有することを特徴とする露光装置を
提供するものである。
【0007】
【作用】非透光性有機膜にレーザー光を照射して膜形成
物質を部分的に除去することにより、レーザー光の光強
度のガウス分布に基づいて厚さ変化を伴う凹部を形成す
ることができ、これにより非透光性有機膜に光透過率が
実質的に連続変化する領域を形成することができる。非
透光性有機膜に形成する凹部の厚さ分布の状態は、ガウ
ス分布に基づくレーザー光の照射量や走査で任意に制御
でき、その照射量は照射時間、レーザー光のビーム位
置、照射スポットの大きさなどにより調節することがで
きる。
物質を部分的に除去することにより、レーザー光の光強
度のガウス分布に基づいて厚さ変化を伴う凹部を形成す
ることができ、これにより非透光性有機膜に光透過率が
実質的に連続変化する領域を形成することができる。非
透光性有機膜に形成する凹部の厚さ分布の状態は、ガウ
ス分布に基づくレーザー光の照射量や走査で任意に制御
でき、その照射量は照射時間、レーザー光のビーム位
置、照射スポットの大きさなどにより調節することがで
きる。
【0008】一方、光吸収性物質にレーザー光を照射す
ることによりその光吸収性物質を昇華又は分解処理で
き、かつその場合に前記したレーザー光の光強度のガウ
ス分布に基づく部分的な処理量の相違により濃度分布を
もたせることができ、これにより光透過率が実質的に連
続変化する領域を有する非透光性有機膜を形成すること
ができる。
ることによりその光吸収性物質を昇華又は分解処理で
き、かつその場合に前記したレーザー光の光強度のガウ
ス分布に基づく部分的な処理量の相違により濃度分布を
もたせることができ、これにより光透過率が実質的に連
続変化する領域を有する非透光性有機膜を形成すること
ができる。
【0009】
【実施例】図1、図2に本発明の光マスクを例示した。
図1に例示のものは、非透光性有機膜1に厚さ変化を伴
う凹部11を形成したものである。図2に例示のもの
は、非透光性有機膜2における光吸収性物質の濃度を部
分的に変化させたものである。なお21は非透光性有機
膜2を支持する透明基材である。
図1に例示のものは、非透光性有機膜1に厚さ変化を伴
う凹部11を形成したものである。図2に例示のもの
は、非透光性有機膜2における光吸収性物質の濃度を部
分的に変化させたものである。なお21は非透光性有機
膜2を支持する透明基材である。
【0010】非透光性有機膜に凹部を形成してなる光マ
スク(1)における光透過率の変化(分布)は、凹部の
厚さ変化により付与される。一方、光吸収性物質を用い
てなる光マスク(2)における光透過率の変化(分布)
は、光吸収性物質の濃度変化により付与される。本発明
においては前記した凹部の厚さ変化と光吸収性物質の濃
度変化の双方に基づいて光透過率に分布をもたせた光マ
スクとすることもできる。
スク(1)における光透過率の変化(分布)は、凹部の
厚さ変化により付与される。一方、光吸収性物質を用い
てなる光マスク(2)における光透過率の変化(分布)
は、光吸収性物質の濃度変化により付与される。本発明
においては前記した凹部の厚さ変化と光吸収性物質の濃
度変化の双方に基づいて光透過率に分布をもたせた光マ
スクとすることもできる。
【0011】前記した厚さ変化を伴う凹部の形成領域、
又は光吸収性物質の濃度変化をもたせる領域の形態は任
意である。またかかる領域は、光マスクの全体を占めて
いてもよいし、一部のみを占めていてもよく、複数の領
域として形成されていてもよい。
又は光吸収性物質の濃度変化をもたせる領域の形態は任
意である。またかかる領域は、光マスクの全体を占めて
いてもよいし、一部のみを占めていてもよく、複数の領
域として形成されていてもよい。
【0012】前記の領域における光透過率の好ましい分
布は、光学的に連続的に変化する分布であり、実用上支
障とならない微小な光透過率のステップは許容される。
また例えば異なる分布曲線で近似される領域の界面で光
透過率が等しい場合も連続分布を与える。なおかかる領
域における光の等透過率線は、直線であってもよいし、
曲線であってもよく、閉曲線の如く閉じている必要はな
い。また光の等透過率線はいくつあってもよい。
布は、光学的に連続的に変化する分布であり、実用上支
障とならない微小な光透過率のステップは許容される。
また例えば異なる分布曲線で近似される領域の界面で光
透過率が等しい場合も連続分布を与える。なおかかる領
域における光の等透過率線は、直線であってもよいし、
曲線であってもよく、閉曲線の如く閉じている必要はな
い。また光の等透過率線はいくつあってもよい。
【0013】厚さ変化を伴う凹部を有するタイプの光マ
スクの製造は例えば、非透光性有機膜にレーザー光を照
射して膜形成物質を部分的に除去することにより行うこ
とができる。従って非透光性有機膜は、光マスクとして
使用する場合の波長光においてその光透過率が膜厚に基
づいて変化するものであればよい。
スクの製造は例えば、非透光性有機膜にレーザー光を照
射して膜形成物質を部分的に除去することにより行うこ
とができる。従って非透光性有機膜は、光マスクとして
使用する場合の波長光においてその光透過率が膜厚に基
づいて変化するものであればよい。
【0014】かかる非透光性有機膜の例としては、紫外
線用のものとしてポリイミド膜やポリカーボネート膜な
どがあげられる。また可視光用や赤外線用のものとし
は、ポリイミド膜などの高分子膜などがあげられる。非
透光性有機膜は、ベンゾフェノン系化合物の如き紫外線
吸収剤、光吸収性ないし光反射性の顔料や染料、あるい
は金属の酸化物、硫化物、ハロゲン化物など、膜の不透
明化や半透明化などに有効な適宜な添加剤を含有してい
てもよい。
線用のものとしてポリイミド膜やポリカーボネート膜な
どがあげられる。また可視光用や赤外線用のものとし
は、ポリイミド膜などの高分子膜などがあげられる。非
透光性有機膜は、ベンゾフェノン系化合物の如き紫外線
吸収剤、光吸収性ないし光反射性の顔料や染料、あるい
は金属の酸化物、硫化物、ハロゲン化物など、膜の不透
明化や半透明化などに有効な適宜な添加剤を含有してい
てもよい。
【0015】光吸収性物質の濃度分布を有するタイプの
光マスクの製造は例えば、非透光性有機膜における光吸
収性物質をレーザー光の照射で部分的に昇華又は分解処
理することにより行うことができる。従って光吸収性物
質としては、光マスクとして使用する場合の波長光にお
いてその光透過率がかかる物質の濃度に基づいて変化す
るものであればよい。
光マスクの製造は例えば、非透光性有機膜における光吸
収性物質をレーザー光の照射で部分的に昇華又は分解処
理することにより行うことができる。従って光吸収性物
質としては、光マスクとして使用する場合の波長光にお
いてその光透過率がかかる物質の濃度に基づいて変化す
るものであればよい。
【0016】光吸収性物質の例としては、スチリル系骨
格を有する染料やインドアニリン系染料の如く、光の照
射やそれによる熱で分解したり、昇華したりする染料や
顔料などがあげられる。光吸収性物質は通例、有機高分
子などと配合して非透光性有機膜とされるが、フィルム
等の支持基材に付着、ないし含浸させて非透光性有機膜
とすることもでき、本発明においては適宜な膜形態を有
していてよい。
格を有する染料やインドアニリン系染料の如く、光の照
射やそれによる熱で分解したり、昇華したりする染料や
顔料などがあげられる。光吸収性物質は通例、有機高分
子などと配合して非透光性有機膜とされるが、フィルム
等の支持基材に付着、ないし含浸させて非透光性有機膜
とすることもでき、本発明においては適宜な膜形態を有
していてよい。
【0017】本発明において非透光性有機膜は、独立し
た膜として形成されていてもよいし、透明基材に付設さ
れた状態で存在してもよい。前者の場合には非透光性有
機膜そのものが光マスクを形成することとなり、後者の
場合には透明基材と共に光マスクを形成することとな
る。かかる付設物は例えば、非透光性有機膜の形成材を
透明基材にコーティング方式、キャスティング方式、デ
ィッピング方式等の適宜な方式で塗布、ないし含浸させ
ることにより得ることができる。
た膜として形成されていてもよいし、透明基材に付設さ
れた状態で存在してもよい。前者の場合には非透光性有
機膜そのものが光マスクを形成することとなり、後者の
場合には透明基材と共に光マスクを形成することとな
る。かかる付設物は例えば、非透光性有機膜の形成材を
透明基材にコーティング方式、キャスティング方式、デ
ィッピング方式等の適宜な方式で塗布、ないし含浸させ
ることにより得ることができる。
【0018】なお透明基材としては、光マスクとして使
用する場合の波長光に対して透明性を示す適宜なものを
用いうる。一般には、光学ガラス、石英、無機結晶、樹
脂、それらの複合物などからなるものが用いられる。表
面が平滑で均一厚のものが好ましい。また表面が傷付き
にくいものが好ましい。厚さは任意であるが、反射光が
干渉しない厚さが望ましい。
用する場合の波長光に対して透明性を示す適宜なものを
用いうる。一般には、光学ガラス、石英、無機結晶、樹
脂、それらの複合物などからなるものが用いられる。表
面が平滑で均一厚のものが好ましい。また表面が傷付き
にくいものが好ましい。厚さは任意であるが、反射光が
干渉しない厚さが望ましい。
【0019】非透光性有機膜に対するレーザー光の照射
は、適宜なレーザー発振器を用いて行うことができる。
好ましくは、円形状のビーム断面を形成できて、光の強
度分布として0次又は1次のガウス分布を示すものであ
る。その例としては、エキシマレーザー、YAGレーザ
ー、アルゴンレーザーなどがあげられる。
は、適宜なレーザー発振器を用いて行うことができる。
好ましくは、円形状のビーム断面を形成できて、光の強
度分布として0次又は1次のガウス分布を示すものであ
る。その例としては、エキシマレーザー、YAGレーザ
ー、アルゴンレーザーなどがあげられる。
【0020】非透光性有機膜の除去処理は、例えばエキ
シマレーザーによるアブレーション方式や、YAGレー
ザーによる加熱蒸発方式などにより行うことができる。
一方、光吸収性物質の昇華ないし分解処理は、エキシマ
レーザー、YAGレーザー、アルゴンレーザーなどによ
り行うことができる。
シマレーザーによるアブレーション方式や、YAGレー
ザーによる加熱蒸発方式などにより行うことができる。
一方、光吸収性物質の昇華ないし分解処理は、エキシマ
レーザー、YAGレーザー、アルゴンレーザーなどによ
り行うことができる。
【0021】本発明の光マスクの製造に好ましく用いう
る装置を図3に例示した。これは、レーザー発振部3
と、シャッター4と、レンズ等からなる集光部5と、ミ
ラー等からなる走査用光学系6よりなる。なおかかる装
置は、レーザー光を用いて本発明以外の光マスクを製造
する場合にも好ましく用いうる。
る装置を図3に例示した。これは、レーザー発振部3
と、シャッター4と、レンズ等からなる集光部5と、ミ
ラー等からなる走査用光学系6よりなる。なおかかる装
置は、レーザー光を用いて本発明以外の光マスクを製造
する場合にも好ましく用いうる。
【0022】非透光性有機膜からなる被照射体1へのレ
ーザー光(矢印)の照射は、レーザー発振部3より発振
させたレーザー光を集光部5を介し集光して照射スポッ
トの大きさを調節し、それを走査用光学系6を介し被照
射体側に反射させることにより行うことができる。走査
用光学系6の制御で照射位置や走査軌跡が調節される。
シャッター4は、レーザー発振部3より発振させたレー
ザー光の集光部5への通過を制御するためのものであ
り、かかるシャッターは集光部や走査用光学系と連動し
て制御できることが好ましい。その制御は、パーソナル
コンピューター程度の装置で容易に行うことができる。
ーザー光(矢印)の照射は、レーザー発振部3より発振
させたレーザー光を集光部5を介し集光して照射スポッ
トの大きさを調節し、それを走査用光学系6を介し被照
射体側に反射させることにより行うことができる。走査
用光学系6の制御で照射位置や走査軌跡が調節される。
シャッター4は、レーザー発振部3より発振させたレー
ザー光の集光部5への通過を制御するためのものであ
り、かかるシャッターは集光部や走査用光学系と連動し
て制御できることが好ましい。その制御は、パーソナル
コンピューター程度の装置で容易に行うことができる。
【0023】非透光性有機膜に形成する光透過率の変化
領域の制御は、例えばレーザー光の照射時間や強度、レ
ーザー光のビーム位置、照射スポットの大きさ、走査の
経路や速度などにより行うことができる。本発明におい
ては、非走査で所定時間照射することによりガウス分布
に基づく滑らかなカーブを有して光透過率が連続的に変
化する領域を形成することもできるし、レーザー光を走
査させて任意な領域を形成することもできる。
領域の制御は、例えばレーザー光の照射時間や強度、レ
ーザー光のビーム位置、照射スポットの大きさ、走査の
経路や速度などにより行うことができる。本発明におい
ては、非走査で所定時間照射することによりガウス分布
に基づく滑らかなカーブを有して光透過率が連続的に変
化する領域を形成することもできるし、レーザー光を走
査させて任意な領域を形成することもできる。
【0024】後者の場合には、走査経路に応じて光透過
率の変化部分が連続した領域が形成される。その場合、
単位距離あたりの照射量はレーザー光の集光度の制御や
走査速度で調節でき、これにより走査経路に形成される
光透過率が変化する領域の幅を制御することができる。
そして通例、走査方向に沿ってその両側に光透過率が連
続的に変化する部分が形成される。なお走査経路をクロ
スさせることにより、その交点において他の走査部分と
は異なる光透過率状態の部分を形成することもできる。
率の変化部分が連続した領域が形成される。その場合、
単位距離あたりの照射量はレーザー光の集光度の制御や
走査速度で調節でき、これにより走査経路に形成される
光透過率が変化する領域の幅を制御することができる。
そして通例、走査方向に沿ってその両側に光透過率が連
続的に変化する部分が形成される。なお走査経路をクロ
スさせることにより、その交点において他の走査部分と
は異なる光透過率状態の部分を形成することもできる。
【0025】本発明の光マスクは、フォトリソグラフィ
ーや照明システムなどの種々の光制御システムに用いる
ことができる。特に露光装置に用いることにより、一度
の露光で光強度の分布を非常に細かく制御できる装置を
形成することができる。露光装置は、光マスクと光源を
必須のものとして形成することができる。
ーや照明システムなどの種々の光制御システムに用いる
ことができる。特に露光装置に用いることにより、一度
の露光で光強度の分布を非常に細かく制御できる装置を
形成することができる。露光装置は、光マスクと光源を
必須のものとして形成することができる。
【0026】実施例1 石英ガラス基材の上に、ベンゾフェノン系紫外線吸収剤
を10重量%含有する厚さ25μmのポリイミド膜を形
成し、それにエキシマレーザー(ポトマク社製)を用い
てビームを140mJ/shot、200Hzで15秒間照射
し、光マスクを得た。なお図4に光マスクにおける形成
領域の等透過率線の概略を示した。12が光透過率0%
の等透過率線、13が光透過率50%の等透過率線であ
る。
を10重量%含有する厚さ25μmのポリイミド膜を形
成し、それにエキシマレーザー(ポトマク社製)を用い
てビームを140mJ/shot、200Hzで15秒間照射
し、光マスクを得た。なお図4に光マスクにおける形成
領域の等透過率線の概略を示した。12が光透過率0%
の等透過率線、13が光透過率50%の等透過率線であ
る。
【0027】実施例2 ビームを1mm/秒の速度で走査したほかは実施例1に準
じて光マスクを得た。なお図5に光マスクにおける形成
領域の等透過率線の概略を示した。14が光透過率0%
の等透過率線、15が光透過率50%の等透過率線であ
る。
じて光マスクを得た。なお図5に光マスクにおける形成
領域の等透過率線の概略を示した。14が光透過率0%
の等透過率線、15が光透過率50%の等透過率線であ
る。
【0028】実施例3 ビームをレンズ系で集光してスポット径を2/3倍とし
て10秒間照射したほかは実施例1に準じ光マスクを得
た。
て10秒間照射したほかは実施例1に準じ光マスクを得
た。
【0029】実施例4 石英ガラス基材の上に、スチリル系骨格染料を40重量
%含有する厚さ10μmのポリカーボネート膜を形成
し、それに光強度20Wのアルゴンレーザーを用いてビ
ームを1500秒間照射し、光マスクを得た。
%含有する厚さ10μmのポリカーボネート膜を形成
し、それに光強度20Wのアルゴンレーザーを用いてビ
ームを1500秒間照射し、光マスクを得た。
【0030】実施例5 石英ガラス基材の上に、インドアニリン系昇華性染料を
40重量%含有する厚さ10μmのポリカーボネート膜
を形成し、それに光強度10WのYAGレーザーを用い
てビームを1/10倍に減衰させて15秒間照射し、光
マスクを得た。
40重量%含有する厚さ10μmのポリカーボネート膜
を形成し、それに光強度10WのYAGレーザーを用い
てビームを1/10倍に減衰させて15秒間照射し、光
マスクを得た。
【0031】実施例6 直径10mmの円を描くように走査して実施例2に準じ光
マスクを得た。なお図6に光マスクにおける形成領域の
等透過率線の概略を示した。16が光透過率0%の等透
過率線、17,18が光透過率50%の等透過率線であ
る。
マスクを得た。なお図6に光マスクにおける形成領域の
等透過率線の概略を示した。16が光透過率0%の等透
過率線、17,18が光透過率50%の等透過率線であ
る。
【0032】比較例 ポリエチレンテレフタレートフィルムを直径40mmの円
柱に巻き付け、それにアルミニウムを圧力3.2/10
3Pa、速度5nm/秒で20秒間真空蒸着して光マスクを
得た。
柱に巻き付け、それにアルミニウムを圧力3.2/10
3Pa、速度5nm/秒で20秒間真空蒸着して光マスクを
得た。
【0033】評価試験 実施例、比較例で得た光マスクにおける光透過率の分布
を顕微分光計(大塚電子社製)で測定した。その結果を
図7に示した。図7において、実施例2では走査方向の
変化を、比較例では等透過率線に垂直な方向の変化を示
している。なお測定に使用した波長は実施例4,5では
600nm、他は350nmである。
を顕微分光計(大塚電子社製)で測定した。その結果を
図7に示した。図7において、実施例2では走査方向の
変化を、比較例では等透過率線に垂直な方向の変化を示
している。なお測定に使用した波長は実施例4,5では
600nm、他は350nmである。
【0034】前記の測定結果より、実施例1,3,4,
5,6ではほぼ完全な円形の等透過率線を示す領域が、
実施例2では走査方向に長径をもつ長円形の等透過率線
を示す領域が形成されていることがわかった。これに対
して比較例の光マスクの等透過率線は直線であった。
5,6ではほぼ完全な円形の等透過率線を示す領域が、
実施例2では走査方向に長径をもつ長円形の等透過率線
を示す領域が形成されていることがわかった。これに対
して比較例の光マスクの等透過率線は直線であった。
【0035】また実施例において、初期状態より光透過
率が向上した部分(形成領域)は、レーザー光の照射範
囲とほぼ同じであり、光透過率の分布はレーザー光の中
心部ほど大きくなっていることが確認できた。これに対
して比較例の光マスクでは直線の等透過率線の両側で光
透過率が向上(薄膜化)していた。なお実施例1と実施
例3の対比より光透過率の分布状態を制御できることも
わかる。
率が向上した部分(形成領域)は、レーザー光の照射範
囲とほぼ同じであり、光透過率の分布はレーザー光の中
心部ほど大きくなっていることが確認できた。これに対
して比較例の光マスクでは直線の等透過率線の両側で光
透過率が向上(薄膜化)していた。なお実施例1と実施
例3の対比より光透過率の分布状態を制御できることも
わかる。
【0036】さらに図4、図5、図6より、レーザー光
の走査等により任意な形状の領域を形成でき、走査速度
やスポット径の調節で形成領域における光透過率の分布
パターンを容易に制御できることもわかる。これらの制
御は、従来方法では不可能である。
の走査等により任意な形状の領域を形成でき、走査速度
やスポット径の調節で形成領域における光透過率の分布
パターンを容易に制御できることもわかる。これらの制
御は、従来方法では不可能である。
【0037】
【発明の効果】本発明によれば、厚さ変化を伴う凹部、
又は光吸収性物質の濃度変化に基づき、光透過率が実質
的に連続変化する分布状態を示す領域を任意な形状で有
する光マスクを得ることができ、光強度が微妙に制御さ
れた露光処理を一度の露光操作で行える露光装置を得る
ことができる。また本発明の製造方法によれば、かかる
光マスクを効率的に量産することができる。
又は光吸収性物質の濃度変化に基づき、光透過率が実質
的に連続変化する分布状態を示す領域を任意な形状で有
する光マスクを得ることができ、光強度が微妙に制御さ
れた露光処理を一度の露光操作で行える露光装置を得る
ことができる。また本発明の製造方法によれば、かかる
光マスクを効率的に量産することができる。
【図1】光マスクの実施例の断面図。
【図2】光マスクの他の実施例の断面図。
【図3】製造装置の実施例の説明図。
【図4】実施例1で得た光マスクの形成領域における等
透過率線の概略図。
透過率線の概略図。
【図5】実施例2で得た光マスクの形成領域における等
透過率線の概略図。
透過率線の概略図。
【図6】実施例6で得た光マスクの形成領域における等
透過率線の概略図。
透過率線の概略図。
【図7】光透過率の分布状態を示したグラフ。
1,2:非透光性有機膜 11:厚さ変化を伴う凹部 21:透明基材 3:レーザー発振器 4:シャッター 5:集光部 6:走査用光学系
Claims (6)
- 【請求項1】 非透光性有機膜に厚さ変化を伴う凹部を
形成して光透過率を制御したことを特徴とする光マス
ク。 - 【請求項2】 非透光性有機膜にレーザー光を照射して
膜形成物質を部分的に除去することを特徴とする請求項
1に記載の光マスクの製造方法。 - 【請求項3】 光吸収性物質の濃度分布により光透過率
を制御した非透光性有機膜からなることを特徴とする光
マスク。 - 【請求項4】 非透光性有機膜における光吸収性物質を
レーザー光の照射で昇華又は分解処理して濃度分布を形
成することを特徴とする請求項2に記載の光マスクの製
造方法。 - 【請求項5】 レーザー発振部と、そのレーザー光を制
御するシャッターと、シャッターを透過したレーザー光
の集光部と、集光されたレーザー光を走査する光学系か
らなり、そのシャッターと走査用の光学系が連動するこ
とを特徴とする光マスクの製造装置。 - 【請求項6】 請求項1又は請求項2に記載の光マスク
を有することを特徴とする露光装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP9210192A JPH05265177A (ja) | 1992-03-17 | 1992-03-17 | 光マスク、その製造方法と製造装置及び露光装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP9210192A JPH05265177A (ja) | 1992-03-17 | 1992-03-17 | 光マスク、その製造方法と製造装置及び露光装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH05265177A true JPH05265177A (ja) | 1993-10-15 |
Family
ID=14045059
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP9210192A Pending JPH05265177A (ja) | 1992-03-17 | 1992-03-17 | 光マスク、その製造方法と製造装置及び露光装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH05265177A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2010113270A (ja) * | 2008-11-10 | 2010-05-20 | Toppan Printing Co Ltd | 微小立体構造の製造方法及びそれに用いる露光用マスク |
CN105404093A (zh) * | 2016-01-06 | 2016-03-16 | 京东方科技集团股份有限公司 | 掩模板、显示基板及其制备方法、显示面板及显示装置 |
JP2018508835A (ja) * | 2015-01-05 | 2018-03-29 | マーシュピアル ホールディングス エルエルシー | マルチトーンレベルフォトマスク{multi−tone amplitude photomask} |
-
1992
- 1992-03-17 JP JP9210192A patent/JPH05265177A/ja active Pending
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2010113270A (ja) * | 2008-11-10 | 2010-05-20 | Toppan Printing Co Ltd | 微小立体構造の製造方法及びそれに用いる露光用マスク |
JP2018508835A (ja) * | 2015-01-05 | 2018-03-29 | マーシュピアル ホールディングス エルエルシー | マルチトーンレベルフォトマスク{multi−tone amplitude photomask} |
US10859911B2 (en) | 2015-01-05 | 2020-12-08 | Marsupial Holdings, Inc. | Multi-tone amplitude photomask |
CN105404093A (zh) * | 2016-01-06 | 2016-03-16 | 京东方科技集团股份有限公司 | 掩模板、显示基板及其制备方法、显示面板及显示装置 |
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