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JPH05255012A - メトキシイミノ酢酸誘導体およびこれを有効成分とする農園芸用殺菌剤 - Google Patents

メトキシイミノ酢酸誘導体およびこれを有効成分とする農園芸用殺菌剤

Info

Publication number
JPH05255012A
JPH05255012A JP5386292A JP5386292A JPH05255012A JP H05255012 A JPH05255012 A JP H05255012A JP 5386292 A JP5386292 A JP 5386292A JP 5386292 A JP5386292 A JP 5386292A JP H05255012 A JPH05255012 A JP H05255012A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
group
substituent
alkyl
formula
acid derivative
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP5386292A
Other languages
English (en)
Inventor
Masaji Oda
雅次 織田
Chikako Ota
千香子 太田
Takafumi Tomita
啓文 富田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsubishi Kasei Corp
Original Assignee
Mitsubishi Kasei Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Mitsubishi Kasei Corp filed Critical Mitsubishi Kasei Corp
Priority to JP5386292A priority Critical patent/JPH05255012A/ja
Publication of JPH05255012A publication Critical patent/JPH05255012A/ja
Pending legal-status Critical Current

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  • Thiazole And Isothizaole Compounds (AREA)
  • Pyridine Compounds (AREA)
  • Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)
  • Agricultural Chemicals And Associated Chemicals (AREA)

Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【構成】 下記一般式(I) (1例として、メチル2−(2−ベンジリデンアミノオ
キシメチルフェニル)−2−メトキシイミノアセテート
がある)で表されるメトキシイミノ誘導体ならびにこれ
を有効成分とする農園芸用殺菌剤。 【効果】 この化合物は優れた殺菌活性を有しており、
特に各種植物の病害菌に対して優れた防除効果を有する
ことから農園芸用殺菌剤として有用である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、新規なメトキシイミノ
酢酸誘導体、およびこれを有効成分とする農園芸用殺菌
剤に関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】従来、
ある種のメトキシイミノ酢酸誘導体が殺菌効果等の生物
活性を有することは知られている。例えば特開昭63−
23852号公報には、下記式
【0003】
【化4】
【0004】で表される化合物が記載されている。しか
しながら、これらの化合物は後述の試験例から明らかな
ように、農園芸用殺菌剤として、必ずしも常に十分なも
のとはいえないのが現状であった。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、かかるメ
トキシイミノ酢酸誘導体に着目し、鋭意検討を重ねた結
果、ある特定の構造を有するメトキシイミノ酢酸誘導体
が優れた殺菌活性を有し、かつ植物に対して極めて優れ
た浸透性を有することを見出し、本発明を完成するに至
った。
【0006】すなわち、本発明の要旨は、下記一般式
(I)
【0007】
【化5】
【0008】〔上記一般式(I)中、Aはメトキシ基ま
たはメチルアミノ基を表し、R1 は水素原子、置換基を
有していてもよいC1 〜C6 のアルキル基、置換基を有
していてもよいC3 〜C6 のシクロアルキル基、C1
5 のアルキルチオ基、C1〜C5 のアルコキシ基、C
2 〜C4 のアルコキシカルボニル基、C2 〜C4 のアル
キルアミノカルボニル基またはシアノ基を表し、R2
【0009】
【化6】
【0010】(Xはそれぞれ独立して置換基を有してい
てもよいC1 〜C6 のアルキル基、置換基を有していて
もよいC3 〜C6 のシクロアルキル基、置換基を有して
いてもよいC2 〜C6 のアルケニル基、置換基を有して
いてもよいC2 〜C6 のアルキニル基、置換基を有して
いてもよいC1 〜C6 のアルコキシ基、C1 〜C3 のア
ルキルチオ基、置換基を有していてもよいC2 〜C7
アルキルカルボニルオキシ基、ハロゲン原子、ニトロ
基、シアノ基、置換基を有していてもよいC6 〜C12
アリールオキシ基または置換基を有していてもよい総原
子数5〜14のヘテロアリールオキシ基を表し、kは0
〜5、mは0〜2、nは0〜3、pは0〜4の整数を表
す。なお2つのXが一緒になって縮合芳香環または縮合
複素環を形成してもよい。)を表し、
【0011】
【化7】
【0012】はC1 〜C3 のアルキル基およびハロゲン
原子から選ばれる1〜3個の置換基を有していてもよい
o−フェニレン基を表す。〕で表されるメトキシイミノ
酢酸誘導体ならびにこれを有効成分とする農園芸用殺菌
剤に存する。以下、本発明を詳細に説明する。
【0013】本発明のメトキシイミノ酢酸誘導体は、上
記一般式(I)で表される。上記一般式(I)におい
て、Aはメトキシ基またはメチルアミノ基を表す。R1
は水素原子;メチル基、エチル基、n−プロピル基、i
so−プロピル基、n−ブチル基、sec−ブチル基、
tert−ブチル基、n−ペンチル基、n−ヘキシル基
等のC1 〜C6 のアルキル基;またはシクロプロピル
基、シクロブチル基、シクロペンチル基、シクロヘキシ
ル基等のC3 〜C6 のシクロアルキル基;メチルチオ
基、エチルチオ基、iso−プロピルチオ基、n−プロ
ピルチオ基、n−ブチルチオ基、sec−ブチルチオ
基、tert−ブチルチオ基、n−ペンチルチオ基等の
1 〜C5 のアルキルチオ基;メトキシ基、エトキシ
基、iso−プロポキシ基、n−プロポキシ基、n−ブ
トキシ基、sec−ブトキシ基等のC1 〜C5 のアルコ
キシ基;メトキシカルボニル基、エトキシカルボニル
基、n−プロポキシカルボニル基、iso−プロポキシ
カルボニル基等のC2 〜C 4 のアルコキシカルボニル
基;メチルアミノカルボニル基、エチルアミノカルボニ
ル基等のC2 〜C4 のアルキルアミノカルボニル基;ま
たはシアノ基を表す。
【0014】上記アルキル基およびシクロアルキル基
は、塩素原子、臭素原子、フッ素原子などのハロゲン原
子;メトキシ基、エトキシ基、n−プロポキシ基、is
o−プロポキシ基、n−ブトキシ基、sec−ブトキシ
基、tert−ブトキシ基、n−ペンチルオキシ基等の
1 〜C5 のアルコキシ基等により置換されていてもよ
い。なお上記シクロアルキル基は、メチル基、エチル
基、n−プロピル基等のC 1 〜C3 のアルキル基;フッ
素原子、塩素原子、臭素原子等のハロゲン原子;および
メトキシ基、エトキシ基、n−プロポキシ基等のC1
3 のアルコキシ基から選ばれる可能な数の置換基で置
換されていてもよい。
【0015】R1 は好ましくは、水素原子、メチル基、
エチル基、メチルチオ基、またはトリフルオロメチル基
を表す。R2
【0016】
【化8】
【0017】を表す。上記R2 に含まれるXはメチル
基、エチル基、n−プロピル基、iso−プロピル基、
n−ブチル基、t−ブチル基、n−ペンチル基、n−ヘ
キシル基等のC 1 〜C6 のアルキル基;シクロプロピル
基、シクロブチル基、シクロペンチル基、シクロヘキシ
ル基等のC3 〜C6 のシクロアルキル基;ビニル基、ア
リル基、1−プロペニル基、3−ブテニル基、2−ブテ
ニル基、1−ブテニル基、2−ペンテニル基、2−ヘキ
セニル基等のC2 〜C6 のアルケニル基;エチニル基、
プロパルギル基、2−ブチニル基、2−ペンチニル基、
2−ヘキシニル基等のC2〜C6 のアルキニル基;メト
キシ基、エトキシ基、n−プロポキシ基、iso−プロ
ポキシ基、n−ブトキシ基、t−ブトキシ基、n−ペン
チルオキシ基、n−ヘキシルオキシ基等のC1 〜C6
アルコキシ基;メチルチオ基、エチルチオ基等のC1
3 のアルキルチオ基;アセトキシ基、プロピオニルオ
キシ基等のC 2 〜C7 のアルキルカルボニルオキシ基;
フッ素原子、塩素原子、臭素原子等のハロゲン原子;ニ
トロ基;シアノ基;フェノキシ基、ナフチルオキシ基等
のC6〜C12のアリールオキシ基;ピリジルオキシ基、
チエニルオキシ基、フリルオキシ基、ピロリルオキシ
基、イミダゾリルオキシ基、ピラゾリルオキシ基、ピリ
ミジニルオキシ基、インドリルオキシ基、キノリルオキ
シ基、オキサゾリルオキシ基、チアゾリルオキシ基等の
総原子数5〜14のヘテロアリールオキシ基を表す。
【0018】上記アルキル基、シクロアルキル基、アル
ケニル基、アルキニル基、アルコキシ基、アルキルカル
ボニルオキシ基、アリールオキシ基およびヘテロアリー
ルオキシ基は、更にそれぞれC1 〜C3 のアルキル基;
1 〜C3 のアルコキシ基;C6 〜C12のアリールオキ
シ基;総原子数5〜14のヘテロアリールオキシ基;フ
ッ素原子、塩素原子などのハロゲン原子;ニトロ基;シ
アノ基およびトリフルオロメチル基から選ばれる1以上
の置換基により置換されていてもよい。
【0019】また上記環上の隣接する置換基同志が一緒
になってナフタレン環、ベンゾフラン環、ベンゾチアゾ
ール環等の縮合芳香環または縮合複素環を形成してもよ
い。好ましくはナフタレン環が挙げられる。好ましいX
はメチル、ハロゲン原子、トリフルオロメチル基および
フェノキシ基から選ばれる置換基を有するフェニル基、
ピリジル基またはチアゾール基である。なおk,m,n
およびpは1〜3の整数であることが好ましい。
【0020】
【化9】
【0021】はメチル基、エチル基、iso−プロピル
基等のC1 〜C3 のアルキル基;およびフッ素原子、塩
素原子、臭素原子等のハロゲン原子から選ばれる1〜3
個の置換基を有していてもよいo−フェニレン基を表
し、好ましくは1〜2個の上記置換基を有していてもよ
いo−フェニレン基を表す。特に好ましくは、無置換の
o−フェニレン基を表す。
【0022】上記一般式(I)で表される本発明化合物
を具体的に例示すると下記表−1のとおりであるが、本
発明化合物は、これらのみに限定されるものではない。
【0023】
【表1】
【0024】
【表2】
【0025】
【表3】
【0026】
【表4】
【0027】
【表5】
【0028】
【表6】
【0029】
【表7】
【0030】
【表8】
【0031】本発明化合物は、いずれも新規化合物であ
り、例えば下記反応式に従がって製造される。
【0032】
【化10】
【0033】(上記反応式中、R1 、R2 および
【0034】
【化11】
【0035】は上記一般式(I)において定義したとお
りである。)上記一般式(I−a)の化合物は、上記一
般式(II)で表されるメトキシイミノ酢酸メチルエステ
ル誘導体と上記一般式(III)で表されるオキシム誘導体
とを、反応に不活性な溶媒の存在下、または非存在下反
応させることにより合成される。
【0036】反応に使用される上記一般式(III)で表さ
れるオキシム誘導体は、上記一般式(II)で表されるメ
トキシイミノ酢酸誘導体に対して、通常、0.5〜1.
5当量、好ましくは0.9〜1.1当量の範囲で使用さ
れる。この反応は−70℃から使用する溶媒の沸点ま
で、好ましくは−40℃から100℃までの温度範囲で
行なうことができる。
【0037】反応に使用する溶媒の例としては、ベンゼ
ン、トルエンなどの芳香族炭化水素類;四塩化炭素、ク
ロロホルムなどのハロゲン化炭化水素類;クロロベンゼ
ン等の芳香族ハロゲン化炭化水素類;ジエチルエーテ
ル、テトラヒドロフラン、ジオキサン等のエーテル類;
酢酸エチル等のエステル類;ジメチルスルホキシド、ジ
メチルホルムアミド、水等の極性溶媒などが挙げられ
る。
【0038】本反応を円滑に進行させるために適当な反
応助剤を使用することができる。反応助剤の例として
は、N−メチルモルホリンやトリエチルアミンのような
3級アミン;ピリジン、ピコリン、N,N−ジエチルア
ニリンのような芳香族塩基;水酸化ナトリウム、水酸化
カリウムのようなアルカリ金属水酸化物;水素化ナトリ
ウムなどのアルカリ金属水素化物;またはナトリウムエ
チラートなどのアルカリ金属アルコラート類等が挙げら
れる。これらの反応助剤は、上記一般式(II)で表され
るメトキシイミノ酢酸誘導体に対して、通常0.01〜
2.0当量、好ましくは0.9〜1.1当量用いられ
る。
【0039】一般式(I−b)で表される化合物は、一
般式(I−a)で表される化合物に、メチルアミンを反
応させることにより得られる。メチルアミンは一般式
(I−a)のエステル誘導体に対して1当量から大過剰
の範囲で使用される。反応に使用する溶媒の例として
は、ベンゼン、トルエンなどの芳香族炭化水素;メタノ
ール、エタノールなどのアルコール類;テトラヒドロフ
ラン、ジオキサン等のエーテル類;あるいはジメチルス
ルホキシド、ジメチルホルムアミド、水などの極性溶媒
などが挙げられる。
【0040】反応温度は、0℃から用いられる溶媒の沸
点までの範囲から選択され、好ましくは10°〜80℃
である。出発原料となる一般式(II)で表されるメトキ
シイミノ酢酸誘導体は例えば特開平2−164866号
公報記載の方法あるいはそれに準じた方法により製造さ
れる。
【0041】また一般式(III)で表されるオキシム誘導
体は化学文献で周知である(例えばJ.Org.Che
45 4198(’80)、Org.Syn.Co
ll.Voll II 313,363)。かくして得ら
れる本発明化合物は、いずれも新規であり、優れた殺菌
活性を有している。
【0042】特に各種植物の病害菌に対して優れた防除
効果を有することから、農園芸用殺菌剤として有用であ
る。例えば、稲のいもち病(Phricularia
oryzae);稲の紋枯病(Rhizoctonia
solani);麦類の各種さび病(Puccini
recondita);各種作物のうどんこ病(
rysiphe graminis);野菜、果樹など
の灰色かび病(Botrytis cinerea);
各種作物のエキ病(Phytophthora inf
estance)などに対して高い活性を有するのみな
らず、植物に対して極めて浸透性に優れていることか
ら、農園芸用殺菌剤として有用である。
【0043】また本発明化合物は、人畜あるいは魚類に
対する毒性も低いことから、植物病害防除にとって極め
て有用である。本発明化合物を農園芸用殺菌剤として使
用するに当たっては、この化合物をそのまま使用しても
よいが、有効成分の施用場面での分散を有効にするた
め、常法に従い補助剤を添加し、乳剤、水和剤、粉剤等
の形で使用するのが好ましい。
【0044】本発明の農園芸用殺菌剤における補助剤の
1つである溶剤としては、例えば、水、アルコール類
(メチルアルコール、エチルアルコール、エチレングリ
コール等)、ケトン類(アセトン、メチルエチルケト
ン、シクロヘキサノン等)、エーテル類(エチルエーテ
ル、ジオキサン、セロソルブ類等)、脂肪族炭化水素類
(ケロシン、灯油、燃料油等)、芳香族炭化水素類(ベ
ンゼン、トルエン、キシレン、ソルベントナフサ、メチ
ルナフタレン等)、ハロゲン化炭化水素類(ジクロロエ
タン、トリクロロベンゼン、四塩化炭素等)、酸アミド
類(ジメチルホルムアミド等)、エステル類(酢酸エチ
ル、酢酸ブチル、脂肪酸のグリセリンエステル等)、ニ
トリル類(アセトニトリル等)などが適当であり、これ
らの1種または2種以上の混合物が使用される。
【0045】また、増量剤としては、カオリン、ベント
ナイト等の粘土類、タルク、葉ろう石等のタルク類、珪
藻土、ホワイトカーボン等の酸化物等の鉱物性粉末とダ
イズ粉、カルボキシメチルセルロース(CMC)等の植
物性粉末等が適当であり、これらの1種または2種以上
の混合物が使用される。また、界面活性剤の展着剤、分
散剤、乳化剤、浸透剤として使用してもよい。その界面
活性剤としては、例えば非イオン系界面活性剤(ポリオ
キシエチレンアルキルアリルエーテル、ポリオキシエチ
レンソルビリンモノラウレイト等)、カチオン系界面活
性剤(アルキルジメチルベンジルアンモニウムクロリ
ド、アルキルピリジニウムクロリド等)、アニオン系界
面活性剤(アルキルベンゼンスルホン酸塩、リグニンス
ルホン酸塩、高級アルコール硫酸塩)、両性系界面活性
剤(アルキルジメチルベタイン、ドデシルアミノエチル
グリシン等)などが挙げられる。これらの界面活性剤
は、用途に応じて1種または2種以上の混合物として使
用される。
【0046】本発明の農園芸用殺菌剤を施用するにあた
り、乳剤の形で使用する場合には、本発明化合物10〜
80部、好ましくは10〜70部、溶剤10〜90部、
好ましくは20〜80部と界面活性剤3〜20部、好ま
しくは5〜15部を適当な割合に混合したものを原料と
し、使用に際して水で所定濃度に希釈し、これを散布等
の方法によって施用する。
【0047】水和剤の形で使用する場合には、本発明化
合物5〜80部、好ましくは10〜70部および増量剤
10〜90部、好ましくは20〜80部と界面活性剤1
〜20部、好ましくは3〜15部を適当な割合に混合し
該混合物を乳剤の場合と同様に水等で希釈して使用す
る。粉剤の形で使用する場合には、通常、本発明化合物
0.1〜10部、好ましくは1〜5部をカオリン、ベン
トナイト、タルク等の増量剤90〜99.9部、好まし
くは95〜99部と均一に混合したものを使用する。
【0048】また、本発明の農園芸用殺菌剤は、本有効
成分の殺菌効果を阻害することのない他の活性成分、例
えば殺菌剤、殺虫剤、殺ダニ剤等と混合して使用するこ
ともできる。本発明の農園芸用殺菌剤は、茎葉散布およ
び水面施用のいずれも好適に適用できる。茎葉散布の場
合は、通常、乳剤または水和剤を10〜1000ppm 含
む様に水で希釈し、これに10アール当り10〜500
リットル施用すればよい。
【0049】
【実施例】次に本発明を実施例を挙げてさらに具体的に
説明するが、本発明はその要旨を越えない限り、以下の
実施例に限定されるものではない。なお、以下の説明に
おいて、「部」は「重量部」を示す。また、製造例で合
成した本発明化合物を表−2に示したが、これらはいず
れも元素分析、IRスペクトル、NMRスペクトル等に
よりその製造を確認した。
【0050】実施例−1 メチル2−(2−ベンジリデンアミノオキシメチルフェ
ニル)−2−メトキシイミノアセテートの合成(表−2
中の化合物 No.1) ベンズアルドキシム(0.6g、4.96mmol)のDM
F7ml溶液に氷冷下、60%油性水素化ナトリウム
(0.2g、5mmol)を加え30分間攪拌した。次いで
メチル2−(2−ブロモメチルフェニル)−2−メトキ
シイミノアセテート(E体、1.4g、4.9mmol)を
加え、室温にて3時間攪拌した。
【0051】反応混合物を、水中(30ml)に注ぎ、酢
酸エチル(100ml)にて抽出し、有機層を水洗(20
ml)、硫酸マグネシウム乾燥した。溶媒を留去した残渣
をシリカゲルカラムクロマトグラフィーにて分離精製
(eluent:15%/酢酸エチル/n−ヘキサン)
することにより、目的物(E体、1.35g、y;85
%)を結晶として得た。mp.87−89℃ 出発原料を変える以外は同様にして、表−2中の化合物
No.2,4,6,8,10,12,14,16,18,
20,22,24,26,28,30,32,34,3
6,38,40,42,44,46,48,50,5
2,54,56,58,60,62,64,71,7
2,75,76,79,81,83および85を合成し
た。
【0052】実施例−2 N−メチル2−(2−ベンジリデンアミノオキシメチル
フェニル)−2−メトキシイミノアセタミドの合成(表
−2中の化合物 No.3) メチル2−(2−ベンジリデンアミノオキシメチルフェ
ニル)−2−メトキシイミノアセテート(0.5g、E
体)にメチルアミン−水溶液(3ml)を加え、室温にて
一晩攪拌した。反応終了後、溶媒を留去し、残渣をシリ
カゲルカラムクロマトグラフィーにて分離精製(elu
ent:20−60%/酢酸エチル/n−ヘキサン)す
ることにより、目的物(E体、0.5g、quan
t.)を得た。
【0053】出発原料を変える以外は全く同様にして表
−2中の化合物 No.5,7,9,11,13,15,1
7,19,21,23,25,27,29,31,3
3,35,37,39,41,43,45,47,4
9,51,53,55,57,59,61,63,65
〜70,73,74,77,78,80,82,84お
よび86を合成した。
【0054】
【表9】
【0055】
【表10】
【0056】
【表11】
【0057】
【表12】
【0058】
【表13】
【0059】
【表14】
【0060】
【表15】
【0061】
【表16】
【0062】
【表17】
【0063】
【表18】
【0064】
【表19】
【0065】製剤例1 表−2記載の化合物 No.1の化合物を20部、珪藻土7
5部、アルキルベンゼンスルホン酸を主成分とする界面
活性剤5部を均一に粉砕混合して水和剤を得た。
【0066】製剤例2 表−2記載の化合物 No.10の化合物を40部、ホワイ
トカーボン10部、珪藻土47部、“ソルボール”50
39(東邦化学工業(株)社商標、ポリオキシエチレン
アルキルアリールエーテルスルホネートを主成分とする
界面活性剤)3部を均一に粉砕混合して水和剤を得た。
【0067】製剤例3 表−2記載の化合物 No.5の化合物を30部、“ソルボ
ール”3005X(東邦化学工業(株)社商標、非イオ
ン系界面活性剤と陰イオン界面活性剤との混合物)15
部、キシレン25部、ジメチルホルムアミド30部を混
合溶解して乳剤を得た。
【0068】製剤例4 表−2記載の化合物 No.1の化合物を2部とN,N−カ
オリンクレー(土屋カオリン社製)98部とを混合粉砕
して粉剤を得た。
【0069】次に、試験例を挙げることにより、本発明
化合物の農園芸用殺菌剤としての有用性を明らかにす
る。なお、比較のために下記表−3の化合物 No.Aの化
合物を用いた。
【0070】
【表20】
【0071】試験例1 コムギうどんこ病防除効果試験 径6cmのポットに育苗した1−2葉期のコムギ(品種:
農林61号)に製剤例1と同様にして調製した水和剤を
水で所定濃度に希釈して、1ポット当たり10mlの割合
で茎葉散布した。薬液風乾後、コムギうどんこ病(エリ
シフェ・グラミニス(Erysiphe gramin
is))に罹病したコムギ葉から得た胞子懸濁液を噴霧
接種した後、温室内に7〜10日間放置した。
【0072】評価は各葉の発病面積比率を査定し下記の
式により防除価を算出した。結果を表−4に示す。
【0073】
【数1】 なお、供試化合物 No.は表−2および表−3の化合物 N
o.に対応する。
【0074】
【表21】
【0075】
【表22】
【0076】試験例2 コムギ赤さび病防除効果試験 径6cmのポットに育苗した1〜2葉期のコムギ(品種:
農林61号)に、試験例1と同様にして調製した水和剤
を水で所定濃度に希釈して、1ポット当り10mlの割合
で茎葉散布した。
【0077】薬液風乾後、コムギ赤さび病菌(プシニア
・レコンディタPucciniarecondita)
に罹病したコムギを摩砕して得た胞子懸濁液を噴霧接種
し、22℃の湿室に15時間保った後、温室内水槽中に
7日間放置した。評価は、各葉の病斑面積比率を査定し
下記の式により防除価を算出した。結果は表−5に示
す。
【0078】
【数2】
【0079】
【表23】
【0080】
【表24】
【0081】
【発明の効果】かくして得られる本発明化合物は、いず
れも新規化合物であり優れた殺菌活性を有している。特
に各種植物の病害菌に対して優れた防除効果を有するこ
とから、農園芸用殺菌剤として有用である。例えば、稲
のいもち病(Phricularia oryza
);稲の紋枯病(Rhizoctinia sola
ni);麦類の各種さび病(Puccinia rec
ondita);各種作物のうどんこ病(Erysip
he graminis);野菜、果樹などの灰色かび
病(Botrytis cinerea);各種作物の
エキ病(Phytophthora infestan
ce)などに対して高い活性を有するのみならず、植物
に対して極めて浸透性に優れていることから、農園芸用
殺菌剤として有用である。
【0082】また、本発明化合物は、植物に対する害作
用はほとんど認められず、また人畜あるいは魚類に対す
る毒性も低いことから、植物病害防除にとって極めて有
用である。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記一般式(I) 【化1】 〔上記一般式(I)中、Aはメトキシ基またはメチルア
    ミノ基を表し、R1 は水素原子、置換基を有していても
    よいC1 〜C6 のアルキル基、置換基を有していてもよ
    いC3 〜C6 のシクロアルキル基、C1 〜C5 のアルキ
    ルチオ基、C1〜C5 のアルコキシ基、C2 〜C4 のア
    ルコキシカルボニル基、C2 〜C4 のアルキルアミノカ
    ルボニル基またはシアノ基を表し、R2 は 【化2】 (Xはそれぞれ独立して置換基を有していてもよいC1
    〜C6 のアルキル基、置換基を有していてもよいC3
    6 のシクロアルキル基、置換基を有していてもよいC
    2 〜C6 のアルケニル基、置換基を有していてもよいC
    2 〜C6 のアルキニル基、置換基を有していてもよいC
    1 〜C6 のアルコキシ基、C1 〜C3 のアルキルチオ
    基、置換基を有していてもよいC2 〜C7 のアルキルカ
    ルボニルオキシ基、ハロゲン原子、ニトロ基、シアノ
    基、置換基を有していてもよいC6 〜C12のアリールオ
    キシ基または置換基を有していてもよい総原子数5〜1
    4のヘテロアリールオキシ基を表し、kは0〜5、mは
    0〜2、nは0〜3、pは0〜4の整数を表す。なお2
    つのXが一緒になって縮合芳香環または縮合複素環を形
    成してもよい。)を表し、 【化3】 はC1 〜C3 のアルキル基およびハロゲン原子から選ば
    れる1〜3個の置換基を有していてもよいo−フェニレ
    ン基を表す。〕で表されるメトキシイミノ酢酸誘導体。
  2. 【請求項2】 請求項1記載のメトキシイミノ酢酸誘導
    体を有効成分とする農園芸用殺菌剤。
JP5386292A 1992-03-12 1992-03-12 メトキシイミノ酢酸誘導体およびこれを有効成分とする農園芸用殺菌剤 Pending JPH05255012A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO1995021154A3 (de) * 1994-02-04 1995-08-24 Basf Ag Phenylessigsäurederivate, verfahren und zwischenprodukte zu ihrer herstellung und sie enthaltende mittel
US5506254A (en) * 1994-07-06 1996-04-09 Kirstgen; Reinhard Pyrazoyly derivatives and their use
WO2021153756A1 (ja) * 2020-01-31 2021-08-05 住友化学株式会社 植物病害防除組成物及び植物病害防除方法

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