JPH05249211A - 磁気センサ - Google Patents
磁気センサInfo
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- JPH05249211A JPH05249211A JP4083351A JP8335192A JPH05249211A JP H05249211 A JPH05249211 A JP H05249211A JP 4083351 A JP4083351 A JP 4083351A JP 8335192 A JP8335192 A JP 8335192A JP H05249211 A JPH05249211 A JP H05249211A
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- Japan
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- temperature
- magnetoresistive element
- magnetic sensor
- magnetic field
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 周囲温度が変化しても十分な温度補償を行っ
て、磁界の強さを正確に測定可能な磁気センサを容易か
つ低コストで提供する。 【構成】 磁気センサ1は、強磁性体金属の蒸着薄膜に
より構成され、磁気抵抗効果を有する磁気抵抗素子R
1,R2とは別に、前記強磁性体金属の蒸着薄膜により
構成され、線幅が6μ以下のパターンで形成される温度
検出回路R3を有しているので、磁気抵抗素子R1,R
2の温度を応答性良く正確に計測できるため、磁界Bの
強さを正確に計測できる。
て、磁界の強さを正確に測定可能な磁気センサを容易か
つ低コストで提供する。 【構成】 磁気センサ1は、強磁性体金属の蒸着薄膜に
より構成され、磁気抵抗効果を有する磁気抵抗素子R
1,R2とは別に、前記強磁性体金属の蒸着薄膜により
構成され、線幅が6μ以下のパターンで形成される温度
検出回路R3を有しているので、磁気抵抗素子R1,R
2の温度を応答性良く正確に計測できるため、磁界Bの
強さを正確に計測できる。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、強磁性体金属の薄膜に
より形成される磁気抵抗素子の磁気抵抗効果を利用する
磁気センサに関するものである。
より形成される磁気抵抗素子の磁気抵抗効果を利用する
磁気センサに関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、磁気センサは、近接スイッチ、位
置検出器、電子ロック装置、キーボード、薄膜磁気ヘッ
ド、圧力スイッチングセンサ、パターン認識センサ等と
して広く使用されている。そして、磁界の強さを計測す
るための磁気センサには、磁気抵抗効果を有する磁気抵
抗素子が広く使用されている。
置検出器、電子ロック装置、キーボード、薄膜磁気ヘッ
ド、圧力スイッチングセンサ、パターン認識センサ等と
して広く使用されている。そして、磁界の強さを計測す
るための磁気センサには、磁気抵抗効果を有する磁気抵
抗素子が広く使用されている。
【0003】ここで、磁気抵抗効果とは、強磁性体金属
薄膜等の素子を磁界内に置くとき、導体中の内部電気抵
抗が変化する現象をいう。磁気抵抗効果を利用する磁気
抵抗素子としては、インジウムアンチモン、ガリウム砒
素等の化合物半導体を利用したものと、Ni、Ni−C
o、パーマロイ等の強磁性体金属で形成される磁気感応
薄膜を利用したものの2種類が使用されている。
薄膜等の素子を磁界内に置くとき、導体中の内部電気抵
抗が変化する現象をいう。磁気抵抗効果を利用する磁気
抵抗素子としては、インジウムアンチモン、ガリウム砒
素等の化合物半導体を利用したものと、Ni、Ni−C
o、パーマロイ等の強磁性体金属で形成される磁気感応
薄膜を利用したものの2種類が使用されている。
【0004】そして、一般に、半導体磁気抵抗素子では
磁界をかけるとその内部抵抗が増加する。すなわち、半
導体磁気抵抗素子は正の磁気特性をもっている。これに
対して強磁性体磁気抵抗素子では、磁界をかけるとその
内部抵抗が減少する。すなわち、強磁性体磁気抵抗素子
は負の磁気特性をもっている。
磁界をかけるとその内部抵抗が増加する。すなわち、半
導体磁気抵抗素子は正の磁気特性をもっている。これに
対して強磁性体磁気抵抗素子では、磁界をかけるとその
内部抵抗が減少する。すなわち、強磁性体磁気抵抗素子
は負の磁気特性をもっている。
【0005】一方、従来、強磁性体金属で形成される磁
気感応薄膜は、真空蒸着法やスパッタ法を利用して、ガ
ラス基板等の上にパーマロイ等の強磁性体金属を、厚さ
約1000オングストロームの薄膜状に付着させること
により形成されている。強磁性体金属薄膜で形成される
磁気抵抗素子は、半導体磁気抵抗素子よりも周波数特性
が優れているため広く使用されている。磁気抵抗素子
は、上記磁気感応薄膜をエッチング加工により、つづら
折り状のパターンとすることで形成される。
気感応薄膜は、真空蒸着法やスパッタ法を利用して、ガ
ラス基板等の上にパーマロイ等の強磁性体金属を、厚さ
約1000オングストロームの薄膜状に付着させること
により形成されている。強磁性体金属薄膜で形成される
磁気抵抗素子は、半導体磁気抵抗素子よりも周波数特性
が優れているため広く使用されている。磁気抵抗素子
は、上記磁気感応薄膜をエッチング加工により、つづら
折り状のパターンとすることで形成される。
【0006】しかし、強磁性体金属薄膜のパターンで形
成される磁気抵抗素子では温度依存性が大きく、このま
までは実用上問題がある。すなわち、強磁性体金属は一
般的に温度により内部抵抗が変化する性質があり、また
磁気抵抗素子では薄膜状のパターンであるため温度変化
の影響を受けやすい。従って、磁気抵抗素子の内部抵抗
が磁界の強さのみでなく、周囲温度によっても変化して
しまう。
成される磁気抵抗素子では温度依存性が大きく、このま
までは実用上問題がある。すなわち、強磁性体金属は一
般的に温度により内部抵抗が変化する性質があり、また
磁気抵抗素子では薄膜状のパターンであるため温度変化
の影響を受けやすい。従って、磁気抵抗素子の内部抵抗
が磁界の強さのみでなく、周囲温度によっても変化して
しまう。
【0007】この問題を解決する手段として、従来よ
り、2つの磁気抵抗素子を同一基板上に設け、差動的に
温度補償を行うことが行われていた。強磁性体金属薄膜
を利用する従来の磁気センサ16の一例を図5に示す。
同一の磁気抵抗素子11,12は、各々約10〜20μ
の線幅を有するパターンとして形成されている。磁気抵
抗素子11,12のパターンは直角の位相差をもつよう
に形成されている。
り、2つの磁気抵抗素子を同一基板上に設け、差動的に
温度補償を行うことが行われていた。強磁性体金属薄膜
を利用する従来の磁気センサ16の一例を図5に示す。
同一の磁気抵抗素子11,12は、各々約10〜20μ
の線幅を有するパターンとして形成されている。磁気抵
抗素子11,12のパターンは直角の位相差をもつよう
に形成されている。
【0008】そして、磁気抵抗素子11,12は、パタ
ーンの線の長手方向に対して直角に磁界を受けた場合
に、内部抵抗値が減少する性質を有しており、パターン
の線の長手方向に磁界を受けた場合には、内部抵抗値が
変化しない。そのため、図5に示すように、磁気抵抗素
子11のパターン線の長手方向に磁界Aがかけられた場
合、磁気抵抗素子12の内部抵抗値は減少するが、磁気
抵抗素子11の内部抵抗値は磁界Aによっては変化しな
い。
ーンの線の長手方向に対して直角に磁界を受けた場合
に、内部抵抗値が減少する性質を有しており、パターン
の線の長手方向に磁界を受けた場合には、内部抵抗値が
変化しない。そのため、図5に示すように、磁気抵抗素
子11のパターン線の長手方向に磁界Aがかけられた場
合、磁気抵抗素子12の内部抵抗値は減少するが、磁気
抵抗素子11の内部抵抗値は磁界Aによっては変化しな
い。
【0009】よって、磁気抵抗素子11の内部抵抗値の
変化は、温度変化のみを直接表わすこととなる。それに
対して、磁気抵抗素子12の内部抵抗値は磁界Aの強さ
及び周囲温度の両方により変化している。従って、磁気
抵抗素子12の内部抵抗値の変化を磁気抵抗素子11の
内部抵抗値の変化により温度補償することが可能であ
る。すなわち、この磁気抵抗素子12の内部抵抗値の変
化により変動した直流電流が流れる磁気抵抗素子11の
両端部端子13,14の直流電圧を計測することによ
り、温度補償された磁界Aの強さを測定することができ
る。
変化は、温度変化のみを直接表わすこととなる。それに
対して、磁気抵抗素子12の内部抵抗値は磁界Aの強さ
及び周囲温度の両方により変化している。従って、磁気
抵抗素子12の内部抵抗値の変化を磁気抵抗素子11の
内部抵抗値の変化により温度補償することが可能であ
る。すなわち、この磁気抵抗素子12の内部抵抗値の変
化により変動した直流電流が流れる磁気抵抗素子11の
両端部端子13,14の直流電圧を計測することによ
り、温度補償された磁界Aの強さを測定することができ
る。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
ように二つの磁気抵抗素子11,12を利用して差動的
に温度補償を行わせるためには、二つの磁気抵抗素子の
寸法を精度よく管理することが必要であった。磁気抵抗
素子12の温度変化による内部抵抗値の変化を温度補償
するのに、二つの磁気抵抗素子11,12の寸法精度が
悪いと複雑な演算や定数を決定するための余分な実験等
が必要になるためである。
ように二つの磁気抵抗素子11,12を利用して差動的
に温度補償を行わせるためには、二つの磁気抵抗素子の
寸法を精度よく管理することが必要であった。磁気抵抗
素子12の温度変化による内部抵抗値の変化を温度補償
するのに、二つの磁気抵抗素子11,12の寸法精度が
悪いと複雑な演算や定数を決定するための余分な実験等
が必要になるためである。
【0011】ここで、磁気抵抗素子の寸法等は、蒸着に
より膜厚が決まり、エッチング加工によりパターンの線
幅が決まる。このうち、ウエットエッチング加工、はエ
ッチング液の濃度や液温度等により大きく変動するもの
であり、パターンの線幅を所定の幅に精度よく加工する
のは難しかった。
より膜厚が決まり、エッチング加工によりパターンの線
幅が決まる。このうち、ウエットエッチング加工、はエ
ッチング液の濃度や液温度等により大きく変動するもの
であり、パターンの線幅を所定の幅に精度よく加工する
のは難しかった。
【0012】従って、二つの磁気抵抗素子の加工精度を
良くすることは困難であり、また、そのために余分なコ
ストが発生していた。このことは特に、磁気センサを周
囲温度が数十度の幅で変化する環境で使用するような場
合に問題となっていた。
良くすることは困難であり、また、そのために余分なコ
ストが発生していた。このことは特に、磁気センサを周
囲温度が数十度の幅で変化する環境で使用するような場
合に問題となっていた。
【0013】この問題を解決する手段として、周囲温度
を計測するための温度検出器を磁気センサとは別に設け
て、温度検出器から得られた周囲温度に基づいて磁気セ
ンサの温度補償を行うことも行われていた。しかし、こ
の場合、磁気抵抗素子自体の温度を計測することは困難
であり、磁気抵抗素子から離れた位置で、磁気抵抗素子
と異なった応答性の温度検出器で周囲温度を計測してい
るため、正確に磁気センサの温度補償を行えていなかっ
た。
を計測するための温度検出器を磁気センサとは別に設け
て、温度検出器から得られた周囲温度に基づいて磁気セ
ンサの温度補償を行うことも行われていた。しかし、こ
の場合、磁気抵抗素子自体の温度を計測することは困難
であり、磁気抵抗素子から離れた位置で、磁気抵抗素子
と異なった応答性の温度検出器で周囲温度を計測してい
るため、正確に磁気センサの温度補償を行えていなかっ
た。
【0014】本発明は、上述した問題点を解決するため
になされたものであり、周囲温度が変化しても十分な温
度補償を行って、磁界の強さを正確に測定可能な磁気セ
ンサを容易かつ低コストで提供することを目的とする。
になされたものであり、周囲温度が変化しても十分な温
度補償を行って、磁界の強さを正確に測定可能な磁気セ
ンサを容易かつ低コストで提供することを目的とする。
【0015】
【課題を解決するための手段】この目的を達成するため
に、本発明の磁気センサは、強磁性体金属の蒸着薄膜に
より構成され、磁気抵抗効果を有する磁気抵抗素子を使
用する磁気センサであって、磁気抵抗素子とは別に、前
記強磁性体金属の蒸着薄膜により構成され、線幅が6μ
以下のパターンで形成される温度検出回路を有してい
る。
に、本発明の磁気センサは、強磁性体金属の蒸着薄膜に
より構成され、磁気抵抗効果を有する磁気抵抗素子を使
用する磁気センサであって、磁気抵抗素子とは別に、前
記強磁性体金属の蒸着薄膜により構成され、線幅が6μ
以下のパターンで形成される温度検出回路を有してい
る。
【0016】
【作用】上記の構成よりなる本発明の磁気センサは、磁
界内に置かれると磁界の強さに応じて電気的な抵抗値が
減少する。この抵抗値の変化を測定し、磁界の強さに換
算することにより磁界の強さが測定される。
界内に置かれると磁界の強さに応じて電気的な抵抗値が
減少する。この抵抗値の変化を測定し、磁界の強さに換
算することにより磁界の強さが測定される。
【0017】例えば、磁気センサを回転数検出器として
使用する場合、回転体に永久磁石を取付け、永久磁石を
検出可能な位置に磁気センサを取り付ける。永久磁石の
回転に伴い、磁気センサの磁気抵抗素子の内部抵抗値が
周期的に変化する。ここで、周囲温度が変化した場合、
磁気抵抗素子の内部抵抗値も周囲温度に応じて変化す
る。
使用する場合、回転体に永久磁石を取付け、永久磁石を
検出可能な位置に磁気センサを取り付ける。永久磁石の
回転に伴い、磁気センサの磁気抵抗素子の内部抵抗値が
周期的に変化する。ここで、周囲温度が変化した場合、
磁気抵抗素子の内部抵抗値も周囲温度に応じて変化す
る。
【0018】一方、温度検出回路は、磁気抵抗素子と同
じ材質の強磁性体金属で線幅6μ以下のパターンで形成
されているので、温度検出回路は、磁気抵抗素子と同じ
条件で周囲温度の変化の影響をうけるが、磁気抵抗素子
と比べて磁界の強さの変化の影響を受けることがほとん
どない。従って、この温度検出器の出力を用いて磁気抵
抗素子の温度補償を行うことにより、周囲温度に影響さ
れない正確な磁気センサを得ることができる。
じ材質の強磁性体金属で線幅6μ以下のパターンで形成
されているので、温度検出回路は、磁気抵抗素子と同じ
条件で周囲温度の変化の影響をうけるが、磁気抵抗素子
と比べて磁界の強さの変化の影響を受けることがほとん
どない。従って、この温度検出器の出力を用いて磁気抵
抗素子の温度補償を行うことにより、周囲温度に影響さ
れない正確な磁気センサを得ることができる。
【0019】
【実施例】以下、本発明を具体化した一実施例である磁
気センサ1について図面を参照して説明する。図1に磁
気抵抗素子R1,R2を利用した磁気センサ1の構成を
示す。磁気センサ1上には、磁気抵抗素子R1,R2の
2つのつづら折り状のパターンが、各々直角の位相差を
もつように形成されている。
気センサ1について図面を参照して説明する。図1に磁
気抵抗素子R1,R2を利用した磁気センサ1の構成を
示す。磁気センサ1上には、磁気抵抗素子R1,R2の
2つのつづら折り状のパターンが、各々直角の位相差を
もつように形成されている。
【0020】ここで、磁気抵抗素子R1,R2は、共に
約10〜20μの線幅を有するつづら折りパターンとし
て形成されている。また、温度検出回路R3は、約4μ
の線幅を有するつづら折りパターンとして形成されてい
る。本実施例では、磁気抵抗素子R1,R2および温度
検出回路R3の素材である強磁性体金属として、共にパ
ーマロイ(Ni−Fe,83:17)を使用している。
約10〜20μの線幅を有するつづら折りパターンとし
て形成されている。また、温度検出回路R3は、約4μ
の線幅を有するつづら折りパターンとして形成されてい
る。本実施例では、磁気抵抗素子R1,R2および温度
検出回路R3の素材である強磁性体金属として、共にパ
ーマロイ(Ni−Fe,83:17)を使用している。
【0021】磁気抵抗素子R1,R2は、パターンの線
の長手方向に対して直角に磁界を受けた場合に、抵抗値
が減少する性質を有しており、パターンの線の長手方向
に磁界を受けた場合には、抵抗値が変化しない。磁気抵
抗素子R1の両端に端子部2,3が配設され、磁気抵抗
素子R2の両端に端子部3,4が配設されている。温度
検出回路R3の両端に端子部5,6が配設されている。
の長手方向に対して直角に磁界を受けた場合に、抵抗値
が減少する性質を有しており、パターンの線の長手方向
に磁界を受けた場合には、抵抗値が変化しない。磁気抵
抗素子R1の両端に端子部2,3が配設され、磁気抵抗
素子R2の両端に端子部3,4が配設されている。温度
検出回路R3の両端に端子部5,6が配設されている。
【0022】次に磁気センサ1の検出回路について説明
する。図2に磁気センサ1の検出回路を示す。端子部
2,4の間に直流電圧Eがかけられている。そして、端
子部3,4の間の直流電圧が出力A17として出力され
る。
する。図2に磁気センサ1の検出回路を示す。端子部
2,4の間に直流電圧Eがかけられている。そして、端
子部3,4の間の直流電圧が出力A17として出力され
る。
【0023】一方、温度検出器R3の端子部6には外部
抵抗S1が接続され、外部抵抗S1の別な端子部7は直
流電源に接続している。本実施例では、外部抵抗S1は
TCRが数十ppm/度のものを使用している。端子部
5,7の間に直流電圧Eがかけられている。そして、端
子部6,7の間の直流電圧が出力B18として出力され
る。
抵抗S1が接続され、外部抵抗S1の別な端子部7は直
流電源に接続している。本実施例では、外部抵抗S1は
TCRが数十ppm/度のものを使用している。端子部
5,7の間に直流電圧Eがかけられている。そして、端
子部6,7の間の直流電圧が出力B18として出力され
る。
【0024】次に、周囲温度が変化する場合について説
明する。まず、温度検出回路R3について説明する。本
発明者が実験したデータを図3に示す。横軸は、パター
ンを構成する線幅をミクロン単位で示し、縦軸は、その
パターンを磁気抵抗素子として使用した場合の磁気抵抗
変化率を示している。磁界の強さを100ガウスで実験
したデータを点線8で示し、磁界の強さを50ガウスで
実験したデータを一点鎖線9で示し、磁界の強さを25
ガウスで実験したデータを実線10で示す。
明する。まず、温度検出回路R3について説明する。本
発明者が実験したデータを図3に示す。横軸は、パター
ンを構成する線幅をミクロン単位で示し、縦軸は、その
パターンを磁気抵抗素子として使用した場合の磁気抵抗
変化率を示している。磁界の強さを100ガウスで実験
したデータを点線8で示し、磁界の強さを50ガウスで
実験したデータを一点鎖線9で示し、磁界の強さを25
ガウスで実験したデータを実線10で示す。
【0025】このデータによれば、パターン幅が減少す
ると、磁気抵抗素子の磁気抵抗変化率が減少しているこ
とがわかる。従って、温度検出回路R3として、磁気抵
抗素子R1,R2のパターン幅よりも小さい線幅のパタ
ーンを使用すれば、温度検出回路R3の磁界の強さによ
る影響が少ないので、従来の同一幅のパターンを使用し
ていた温度補償回路である磁気抵抗素子11よりも正確
に温度補償を行うことが可能である。
ると、磁気抵抗素子の磁気抵抗変化率が減少しているこ
とがわかる。従って、温度検出回路R3として、磁気抵
抗素子R1,R2のパターン幅よりも小さい線幅のパタ
ーンを使用すれば、温度検出回路R3の磁界の強さによ
る影響が少ないので、従来の同一幅のパターンを使用し
ていた温度補償回路である磁気抵抗素子11よりも正確
に温度補償を行うことが可能である。
【0026】すなわち、線幅の大きいパターンを使用す
る温度補償回路の場合と比較して、線幅の小さいパター
ンを使用する温度検出回路R3の方が磁界の強さの影響
を受ける量が少ない分だけ、線幅の製作精度に誤差があ
った場合でも、正確な温度検出を行うことができる。
る温度補償回路の場合と比較して、線幅の小さいパター
ンを使用する温度検出回路R3の方が磁界の強さの影響
を受ける量が少ない分だけ、線幅の製作精度に誤差があ
った場合でも、正確な温度検出を行うことができる。
【0027】さらに、このデータより、磁気抵抗素子の
パターンを構成する線の線幅を6μ以下とすると磁気抵
抗変化率が著しく減少することがわかる。従って、パタ
ーン幅を6μ以下とすれば、磁気抵抗素子と同じ素材で
ある強磁性体金属薄膜を使用しても磁界の強さによって
薄膜の内部抵抗値が変化する割合が少ないことがわか
る。
パターンを構成する線の線幅を6μ以下とすると磁気抵
抗変化率が著しく減少することがわかる。従って、パタ
ーン幅を6μ以下とすれば、磁気抵抗素子と同じ素材で
ある強磁性体金属薄膜を使用しても磁界の強さによって
薄膜の内部抵抗値が変化する割合が少ないことがわか
る。
【0028】一方、周囲の温度変化による内部抵抗値の
変化は、パターン幅によって影響を受けないため、強磁
性体金属薄膜をパターン幅6μ以下で形成すれば、温度
検出回路として優れた性質を持つことがわかる。すなわ
ち、温度検出回路R3が磁気抵抗素子R1,R2と同じ
材質の強磁性体金属薄膜で構成され、かつパターン幅が
6μ以下で形成されているので、温度検出回路R3は周
囲温度の変化に対して、磁気抵抗素子と同じ応答性をも
って変動する。従って、温度検出回路R3を使用すれ
ば、磁気抵抗素子自体と同じ条件の金属の温度を計測す
ることとなり、常に磁気抵抗素子の正確な温度検出を行
うことができる。
変化は、パターン幅によって影響を受けないため、強磁
性体金属薄膜をパターン幅6μ以下で形成すれば、温度
検出回路として優れた性質を持つことがわかる。すなわ
ち、温度検出回路R3が磁気抵抗素子R1,R2と同じ
材質の強磁性体金属薄膜で構成され、かつパターン幅が
6μ以下で形成されているので、温度検出回路R3は周
囲温度の変化に対して、磁気抵抗素子と同じ応答性をも
って変動する。従って、温度検出回路R3を使用すれ
ば、磁気抵抗素子自体と同じ条件の金属の温度を計測す
ることとなり、常に磁気抵抗素子の正確な温度検出を行
うことができる。
【0029】次に、磁気抵抗素子R1,R2の磁界の強
さと温度変化により変化した内部抵抗値の変化を、計測
した温度により温度補償する方法を説明する。図4に温
度補償を行うための温度補償回路19をブロック図で示
す。温度補償回路19は、演算処理装置であるCPU2
1に、入出力の中継器であるインターフェース20、演
算プログラムを記憶するROM23、一時的にデータ等
を記憶するRAM22が接続されることにより構成され
ている。
さと温度変化により変化した内部抵抗値の変化を、計測
した温度により温度補償する方法を説明する。図4に温
度補償を行うための温度補償回路19をブロック図で示
す。温度補償回路19は、演算処理装置であるCPU2
1に、入出力の中継器であるインターフェース20、演
算プログラムを記憶するROM23、一時的にデータ等
を記憶するRAM22が接続されることにより構成され
ている。
【0030】そして、ROM23には、磁気検出量の温
度補正プログラム24が記憶されている。インターフェ
ース20には、磁気抵抗素子R1,R2の出力電圧であ
る出力A17と、温度検出回路R3の出力電圧である出
力B18が入力している。また、出力a25が出力して
いる。
度補正プログラム24が記憶されている。インターフェ
ース20には、磁気抵抗素子R1,R2の出力電圧であ
る出力A17と、温度検出回路R3の出力電圧である出
力B18が入力している。また、出力a25が出力して
いる。
【0031】入力された出力A17には、磁界の強さと
磁気抵抗素子R1,R2の温度変化による内部抵抗値の
変化情報が含まれている。入力された出力B18には、
温度検出回路R3の温度変化による内部抵抗の変化情報
のみが含まれている。磁気検出量の温度補正プログラム
24は、出力B18により、出力A17の値を補正して
磁界の強さを演算する。プログラムは一般的なものであ
るので、詳細な説明を省略する。
磁気抵抗素子R1,R2の温度変化による内部抵抗値の
変化情報が含まれている。入力された出力B18には、
温度検出回路R3の温度変化による内部抵抗の変化情報
のみが含まれている。磁気検出量の温度補正プログラム
24は、出力B18により、出力A17の値を補正して
磁界の強さを演算する。プログラムは一般的なものであ
るので、詳細な説明を省略する。
【0032】本実施例では、強磁性体金属材料としてパ
ーマロイ(Ni−Fe,83:17)を使用している
が、合金の成分比率が変わったばあいでも同様である。
また、材料としてNiやNi−Coを使用した場合でも
同様である。また、本実施例ではバイアス用磁石を使用
していないが、バイアス用磁石を使用したばあいでも同
様の効果が発揮される。また、本実施例では、温度検出
回路R3を磁気センサの温度補償にのみ使用したが、温
度検出回路R3を温度センサとして使用することによ
り、温度と磁気の両方を測定可能な複合センサを得るこ
とができる。
ーマロイ(Ni−Fe,83:17)を使用している
が、合金の成分比率が変わったばあいでも同様である。
また、材料としてNiやNi−Coを使用した場合でも
同様である。また、本実施例ではバイアス用磁石を使用
していないが、バイアス用磁石を使用したばあいでも同
様の効果が発揮される。また、本実施例では、温度検出
回路R3を磁気センサの温度補償にのみ使用したが、温
度検出回路R3を温度センサとして使用することによ
り、温度と磁気の両方を測定可能な複合センサを得るこ
とができる。
【0033】
【発明の効果】以上説明したことから明かなように、本
発明の磁気センサによれば、強磁性体金属の蒸着薄膜に
より構成され、磁気抵抗効果を有する磁気抵抗素子とは
別に、前記強磁性体金属の蒸着薄膜により構成され、線
幅が6μ以下のパターンで形成される温度検出回路を有
しているので、磁気抵抗素子の温度を応答性良く正確に
計測できるため、磁界の強さを正確に計測できる。
発明の磁気センサによれば、強磁性体金属の蒸着薄膜に
より構成され、磁気抵抗効果を有する磁気抵抗素子とは
別に、前記強磁性体金属の蒸着薄膜により構成され、線
幅が6μ以下のパターンで形成される温度検出回路を有
しているので、磁気抵抗素子の温度を応答性良く正確に
計測できるため、磁界の強さを正確に計測できる。
【図1】本発明の一実施例である磁気抵抗素子を利用し
た磁気センサの構成図である。
た磁気センサの構成図である。
【図2】本発明の一実施例である磁気センサの検出回路
図である。
図である。
【図3】磁気抵抗素子のパターン幅と磁気抵抗変化率と
の関係を示すデータ図である。
の関係を示すデータ図である。
【図4】本発明の一実施例である磁気センサの温度補償
のための制御ブロック図である。
のための制御ブロック図である。
【図5】従来の磁気センサの検出回路図である。
1 磁気センサ 2,3,4 端子部 19 温度補償回路 24 磁気検出量の温度補正プログラム B 磁界 R1,R2 磁気抵抗素子 R3 温度検出回路 S1 外部抵抗
Claims (1)
- 【請求項1】 強磁性体金属の蒸着薄膜により構成さ
れ、磁気抵抗効果を有する磁気抵抗素子を使用する磁気
センサにおいて、 前記磁気抵抗素子とは別に、前記強磁性体金属の蒸着薄
膜により構成され、線幅が6μ以下のパターンで形成さ
れる温度検出回路を有することを特徴とする磁気セン
サ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4083351A JPH05249211A (ja) | 1992-03-04 | 1992-03-04 | 磁気センサ |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4083351A JPH05249211A (ja) | 1992-03-04 | 1992-03-04 | 磁気センサ |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH05249211A true JPH05249211A (ja) | 1993-09-28 |
Family
ID=13800020
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP4083351A Pending JPH05249211A (ja) | 1992-03-04 | 1992-03-04 | 磁気センサ |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH05249211A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US7237952B2 (en) | 2004-08-02 | 2007-07-03 | Denso Corporation | Temperature sensor and sensor using a resistance element |
Citations (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH03282277A (ja) * | 1990-02-21 | 1991-12-12 | Hamamatsu Koden Kk | 磁気検出素子 |
-
1992
- 1992-03-04 JP JP4083351A patent/JPH05249211A/ja active Pending
Patent Citations (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH03282277A (ja) * | 1990-02-21 | 1991-12-12 | Hamamatsu Koden Kk | 磁気検出素子 |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US7237952B2 (en) | 2004-08-02 | 2007-07-03 | Denso Corporation | Temperature sensor and sensor using a resistance element |
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