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JPH05229132A - インクジェット記録装置 - Google Patents

インクジェット記録装置

Info

Publication number
JPH05229132A
JPH05229132A JP3229392A JP3229392A JPH05229132A JP H05229132 A JPH05229132 A JP H05229132A JP 3229392 A JP3229392 A JP 3229392A JP 3229392 A JP3229392 A JP 3229392A JP H05229132 A JPH05229132 A JP H05229132A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
wiping
blade
recording
cap
ink
Prior art date
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Application number
JP3229392A
Other languages
English (en)
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JP3027466B2 (ja
Inventor
Kazuya Iwata
和也 岩田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Canon Inc
Original Assignee
Canon Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Canon Inc filed Critical Canon Inc
Priority to JP3229392A priority Critical patent/JP3027466B2/ja
Publication of JPH05229132A publication Critical patent/JPH05229132A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3027466B2 publication Critical patent/JP3027466B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

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Classifications

    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B41PRINTING; LINING MACHINES; TYPEWRITERS; STAMPS
    • B41JTYPEWRITERS; SELECTIVE PRINTING MECHANISMS, i.e. MECHANISMS PRINTING OTHERWISE THAN FROM A FORME; CORRECTION OF TYPOGRAPHICAL ERRORS
    • B41J2/00Typewriters or selective printing mechanisms characterised by the printing or marking process for which they are designed
    • B41J2/005Typewriters or selective printing mechanisms characterised by the printing or marking process for which they are designed characterised by bringing liquid or particles selectively into contact with a printing material
    • B41J2/01Ink jet
    • B41J2/135Nozzles
    • B41J2/165Prevention or detection of nozzle clogging, e.g. cleaning, capping or moistening for nozzles
    • B41J2/16517Cleaning of print head nozzles
    • B41J2/16535Cleaning of print head nozzles using wiping constructions
    • B41J2/16541Means to remove deposits from wipers or scrapers

Landscapes

  • Ink Jet (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 記録媒体にインクを吐出することにより記録
を行うための記録ヘッドと、この記録ヘッドをワイピン
グするためのブレードなどのワイピング部材とを有する
インクジェット記録装置において、前記ワイピング部材
のクリーニングを効果的に行うことにより、ヘッドフェ
イス面、ブレード、キャップなどにインク滴が付着する
ことを防止するための手段を提供する。 【構成】 このため、前記ワイピング時の記録ヘッドの
位置にほぼ等しい位置で前記ブレード59などのワイピ
ング部材に当接し得る例えばブレードクリーナユニット
49などの第2の部材を設け、これらワイピング及びブ
レードクリーニング動作を効果的に制御するよう構成し
た。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、インクジェット記録装
置、特に複写機、ファクシミリ、コンピュータ、ワード
プロセッサあるいはこれらの複合機器等の出力手段とし
てのインクジェット記録装置に関し、より具体的には、
記録ヘッドのインク吐出面のワイピングのためのブレー
ド等の部材を有するインクジェット記録装置に関するも
のである。
【0002】
【従来の技術】従来、この種の記録装置においては、ヘ
ッドフェイス面のワイピングは1頁記録(印刷)終了後
のみに行っていた。また、これらのワイピングによりブ
レードに付着したインク滴についても特に清掃すること
なく“飛散する”あるいは“下方に垂れる”、“乾燥す
る”等の自然現象を生ずることを放置していた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
ような装置構成/手順で連続記録した場合、特に高温高
湿環境下ではヘッドからのインク吐出量が増加し、なお
かつインクの乾燥速度が遅くなり、キャップやブレード
等にインクの付着が進行する速度に対して追いつかなく
なる。つまりキャップやブレードに多量のインクが付着
した状態でキャップの開閉やワイピングが繰返されるこ
とになる。
【0004】上記のような状態では、キャピング(閉
鎖)状態からキャップを開放して記録に向かうヘッドフ
ェイス面に、キャップから相当量のインク滴が付着する
ことは避け難かった。そして、ワイピングをしたとして
もブレードに付着したインク滴が逆にヘッドフェイス面
に付着し大きな効果は期待できず、このような状態で記
録が継続した場合、記録中にヘッドフェイス面と最も近
い位置にある部品、例えばペーパーパンなどの構成部品
にインクが付着し、ひいては記録紙の記録面にまで達
し、汚れとなるなどの不都合があった。さらにヘッドを
伝ってキャリジのヘッド取付け面まで達することもあ
り、ここにもインク汚れが発生し、それが蓄積してくれ
ば、記録ヘッドが交換方式である場合は使用者の手を汚
すことにもなり不都合であった。
【0005】この種のインクジェット記録装置において
は、インク吐出口と記録用紙との距離を可能な限り接近
させることが技術課題である。フェイス面に付着したイ
ンク滴は前記のような問題点があるため、記録ヘットと
記録用紙との距離を近付ける上で大きな障害となり不都
合であった。ブレードに多量のインク滴が付着した状態
でワイピングが繰返された場合、ワイピングの際に、こ
れらのインクが飛散し、装置内の汚染が進み不都合であ
る。また、キャップに付着したインクが蓄積してくれ
ば、下に垂れて装置内を汚染する。あるいはキャップ上
に乾燥、固化しキャップと記録ヘッドの密着性を阻害す
ることにもなり不都合であった。
【0006】本発明は上述の問題点に鑑みてなされたも
ので、ワイピング部材としてのブレードのクリーニング
を効率的に行うことにより、ヘッドフェイス面、ブレー
ド、キャップ等にインク滴の付着することを防止するた
めの手段の提供を目的としている。
【0007】
【課題を解決するための手段】このため、本発明におい
ては、記録媒体にインクを吐出することにより記録を行
うための記録ヘッドと、この記録ヘッドをワイピングす
るためのワイピング部材とを有するインクジェット記録
装置であって、前記ワイピング時の記録ヘッドの位置に
ほぼ等しい位置で前記ワイピング部材に当接し得る第2
の部材を備えたことにより、また、前記記録ヘッドを組
み込み走査するキャリジを有するインクジェット記録装
置であって、前記キャリジ上に前記ワイピング部材に当
接し得る前記第2の部材を備え、さらに、前記ワイピン
グ部材の位置として前記記録ヘッドのワイピングを行う
位置と前記第2の部材に当接するための位置とをとり得
るよう構成することにより、また、前記記録ヘッドを覆
うキャップを有し、このキャップを閉鎖状態から開放状
態として、前記キャリジを記録領域に走査させる場合に
必ずワイピング動作を実行すると共に、前記キャリジを
前記記録領域からインク吐出動作の後、前記キャップ位
置に戻し、このキャップを閉鎖状態とする場合に、必ず
前記ワイピング動作を実行するよう制御するための制御
手段を備えるよう構成し、あるいはまた、前記第2の部
材と当接するための位置にある前記ワイピング部材と、
この第2の部材とが当接しながら相対的に移動して清掃
動作を実行するとき、前記相対的な移動を停止し、前記
ワイピング部材と前記第2の部材との当接を解除するこ
とにより前記清掃動作を完了するよう制御するための制
御手段を備えるよう構成することにより、前記目的を達
成しようとするものである。
【0008】
【作用】以上のような発明構成のインクジェット記録装
置は、記録ヘッドを組込んだキャリジの中に前記第2の
部材を組込み、前記ヘッドフェイス面のワイピング部材
をキャリジ外に有し、このワイピング部材はヘッドフェ
イス面をワイピングする第1の位置と、さらに突出した
前記第2の部材によって逆にクリーニングされるための
第2の位置とを有するよう構成すると共に、例えば、ワ
イピングはワイピング部材を前記第1位置にした状態で
キャリジを走査させることで実行し、またワイピング部
材のクリーニングはこの部材を前記第2位置にした状態
でキャリジを走査させることで実行する。この時、クリ
ーニングの完了するキャリジの位置は完全にワイピング
部材が第2の部材を離れた位置でなく、第2部材の保持
部材上に乗っている位置とする(後述図15参照)。そ
して、記録ヘッドが前記キャップの閉鎖状態から、記録
開始あるいは再開する場合は毎回、ワイピングを行って
からキャリジの走査を行い、また、記録動作の後キャッ
プが閉鎖状態となるとき、すなわち一頁記録終了あるい
は記録の中断、中止のときには毎回ワイピングを行って
からキャップを閉鎖するよう制御すること等により、ワ
イピングの際に広い範囲でインクの付着したブレード等
のワイピング部材を効率良く清掃することができる。ま
た、効率良く清掃されたワイピング部材にてワイピング
されたヘッドフェイス面にはインク滴の付着はなく、前
記のように記録開始時は必ずワイピングを行うことによ
り、記録開始時にはフェイス面にインク滴の付着してい
ることはない。また、記録動作中にフェイス面に付着す
るインクは、やはりワイピングにて取除かれるため、そ
れが前記キャップに付着することはない。
【0009】また、クリーニングによる記録ヘッドから
のインク吸引、および予備吐出によってキャップにイン
クが付着するが、印刷開始時のキャップ開放時にヘッド
フェイス面にその相当量が付着し、ワイピングされ、そ
してワイピング部材がクリーニングされる過程が繰返さ
れることにより、結局キャップに付着していたインクも
例えばブレードクリーナ等の第2の部材へと移って行く
ことにより、キャップにインクが蓄積されることがなく
なる。
【0010】以上のように本発明の作用として、ヘッド
フェイス面、キャップ、ワイピング部材、各種のインク
付着を前記第2の部材の一箇所に集めることができ、ヘ
ッドフェイス面からの記録用紙汚れの発生を防止し、ひ
いては大きな技術課題であるところの「記録用紙とヘッ
ドフェイス面の距離を縮める」ことが可能となる。ま
た、ワイピング部材からのインク飛散を軽減し、キャッ
プ、ペーパーパン、キャリジ等へのインク付着を防止す
ることができ、装置内を清潔に保つことが可能となる。
【0011】
【実施例】図2に、本発明を適用可能な装置の一例とし
て、文書作成装置(以下、“ワードプロセッサ”とい
う。)の外観構成斜視図を示す。
【0012】ここで、1は、入力装置であるところのキ
ーボード部である。2は、入力した文書などを表示する
ための表示器部分であり、キーボード部1に対して水平
軸まわりに回動可能に保持され、非使用時は、キーボー
ド部1に重なるように折畳めるよう構成されている。3
は、この記録ヘッドの動作状態を確認するための視認よ
う開口に設けた開閉可能な保護カバーであり、透明また
は反透明としている。4は、拍車を保持するための拍車
カバーである。5は、記録(用)紙の給排紙時にこの記
録を支持するためのペーパーサポータ、6は、手動にて
記録用の給排紙を行うためのノブである。
【0013】図1に、本発明に係るインクジェット記録
装置(プリンタ部)の一実施例の構成斜視図を示す。こ
こで9は、インクジェット記録ヘッドを有したヘッドカ
ートリッジ、11は、これを搭載して図中矢印S方向に
操作するためのキャリジである。13は、ヘッドカート
リッジ9をキャリジ11に取付けるためのフック、15
は、フック13を操作するための操作レバーである。こ
のレバー15には、後述するカバーに設けられたメモリ
を支持してヘッドカートリッジの記録ヘッドによる記録
位置や設定位置などを読取り可能とするためのマーカ1
7が設けられている。19は、ヘッドカートリッジ9に
対する電気接続部を指示するための支持板である。21
はその電気接続部と本体制御部とを接続するたのフレキ
シブルケーブルである。
【0014】23は、キャリジ11を矢印S方向に案内
するためのガイド軸であり、キャリジ11の軸受25に
挿通されている。27は、キャリジ11が固着され、こ
れを前記S方向に移動させるための動力を伝達するため
のタイミングベルトであり、装置両側部に配置されたプ
ーリ29A,29Bに張架されている。一方のプーリ2
9Bには、歯車などの伝動機構を介してキャリジモータ
31より駆動力が伝達されるよう構成されている。
【0015】33は、紙等の記録媒体の被記録面を規制
するとともに、記録等に際してこれを搬送するための搬
送ローラであり、搬送モータ35によって駆動される。
37は、記録紙を給紙トレー側より記録位置に導くため
のペーパーパン、39は、記録紙の送給径路途中に配設
されて記録紙を搬送ローラ33に向けて押圧し、これを
搬送するためのフィードローラである。34はヘッドカ
ートリッジ9の吐出口に対向し記録媒体の記録面に規制
するためのプラテン、41は、記録紙搬送方向上、記録
位置より下流側に配置され、記録紙を不図示の排紙口へ
向けて排出するための排紙ローラである。42は、排紙
ローラ41に対応して設けられる拍車であり、記録紙を
介してローラ41を押圧し、排紙ローラ41に寄る記録
紙の搬送力を生じさせる。43は、記録紙のセット等に
際してフィードローラ39,押え板45,拍車42それ
ぞれの付勢を解除するための解除レバーである。
【0016】45は記録位置近傍において記録紙の浮き
上がり等を抑制し、搬送ローラ33に対する密着状態を
確保するための押え板である。本実施例においては、記
録ヘッドとしてインク吐出を行うことにより記録を行う
インクジェット記録ヘッドを採用している。したがっ
て、記録ヘッドのインク吐出口形成面と記録紙の被記録
面との距離は比較的微少であり、かつ記録紙と吐出口形
成面との接触を避けるべくその間隔が厳しく管理されな
ければならないため、押え板45の配設が有効である。
47は、押え板45に設けた目盛である。
【0017】51は、ホームポジションにおいて記録ヘ
ッドのインク吐出口形成面と対向するゴム等の弾性材料
で形成したキャップであり、記録ヘッドに対し、当接/
離脱が可能に支持されている。このキャップ51は、非
記録時等の記録ヘッドの保護や、記録ヘッドの吸引回復
処理に際して用いられる。吸引回復処理とは、キャップ
51を吐出口形成面に対向させ、インク吐出口内方に設
けられてインク吐出のために利用されるエネルギー発生
素子を駆動することにより全吐出口からインクを吐出さ
せ、これによって気泡や塵埃,増粘して記録に適さなく
なったインク等の吐出不良要因を除去する処理予備吐出
や、これとは別に吐出口形成面とキャップ51で覆った
状態で吐出口よりインクを強制的に排出させることによ
り吐出不良要因を除去する処理である。
【0018】53は、インクの強制排出のために吸引力
を作用すると共に、このような強制排出による吸引回復
処理や予備吐出による吸引回復処理に際してキャップ5
1に需要されたインクを吸引するために用いられるポン
プである。55は、このポンプ53によって吸引された
廃インクを貯溜するための廃インクタンク、57は、ポ
ンプ53と廃インクタンク55とを連通するためのチュ
ーブである。
【0019】59は、記録ヘッドの吐出口形成面のワイ
ピングを行うためのワイピング部材としてブレードであ
り、記録ヘッド側に突出してヘッド移動の過程でワイピ
ングを行うための第1の位置とブルード59の清掃を行
ための第2の位置と吐出口形成面に係合しない後退位置
とに移動可能に支持されている。61はモータ、63
は、モータ61から動力の伝達を受けてポンプ53の駆
動およびそれぞれキャップ51やブレード59の移動を
行わせるためのカム装置である。なお、49は、前記第
1の部材であるブレード59の清掃を行うための第2の
部材としてのブレードクリーナユニットである。
【0020】図3に、図1におけるキャリジ11の拡大
分解斜視図を示す。ここで、613は後述するコロば
ね、615は、操作レバー15をキャリジ11上の取付
け部617に取付けるためのレバー留め、610はコイ
ルばねである。619は、フレキシブルケーブル21の
一端部をなし、かつ本例ではこれと一体に形成したフレ
キシブル基板604およびゴムパッド605の上端縁部
分を支持板19に固定するための取付け部材、621は
同じく下端縁部分を固定するための取付け部材である。
前記ブレードクリーナユニット49は、エンボスによっ
て位置決めされ、爪構造によってキャリジ11に固定さ
れている。
【0021】以上述べた構成に加え、本実施例において
は、ヘッドカートリッジ9の未装着時にキャリジ側フレ
キシブル基板604を覆い、操作者の手等による接触な
いしはこれらの接触等により破壊や静電気力の作用か
ら、フレキシブル基板604やこれに結合された本体側
回路を保護するための基板カバー623を設けてある。
この基板カバー623は、下縁側基板取付け部材621
のピン621Aに対して回動可能に配設されている。6
25は、フレキシブル基板604を覆う方向に基板カバ
ー623を回動付勢するためのねじりコイルばね、62
7はヘッドカートリッジ9の装着時に基板カバー623
を収納するための凹部である。
【0022】図4は、図1におけるキャップ51,ポン
プ53,ブレード59,モータ61およびカム装置63
等からなる回復系装置の要部分解斜視図である。ここ
で、501は、キャップ51内部に配置されるインク吸
収体、503は、キャップ51を保持する保持部材、5
05は、ピン507を中心に回動可能に取付けられ、ピ
ン507に加えられる力によってキャップ51をヘッド
カートリッジ9の吐出ユニットの吐出口形成面に当接/
離脱させるためのキャップレバーである。511は、キ
ャップレバー505の端部509に係合してキャップレ
バー505の回動範囲に規制するためのピンである。
【0023】513は、キャップレバー505のピン5
07が嵌入されれる穴部を有するジグであり、キャップ
レバー505をポンプ53に設けた支持部515に取付
けるのに用いられる。510は、その取付け状態を確保
するための留め部材である。517は、吐出口形成面に
当接させるための力をキャップ51に作用する作用部で
あり、キャップ51の後側部のほぼ中央に係合する。こ
の作用部は吸引されたインクの排出口を有し、キャップ
レバー505内部,ピン507内部,ジグ513内部お
よび支持部515内部にはそれぞれインク流路が形成さ
れている。そして、ポンプ53が吸引力を作用すると、
インクはこれら流路を経て図中矢印で示すようにポンプ
53内に導入される。
【0024】519は、ポンプ53の端面中央に突設
し、内部にインク流路を形成した軸であり、側壁部52
0に回動可能に取付けられる。これによるポンプ53自
体の回動力は支持部515を介してキャップレバー50
5に加えられ、これに伴ってキャップ51が進退する。
521はポンプ軸519に結合する流路形成部材、52
3は、チューブ57の取付け部材である。すなわちこれ
ら軸519、流路形成部材521および取付け部材52
3の内部にインク流路が形成され、ポンプ53に吸引さ
れたインクが、図中矢印で示すようにこれら流路を経て
チューブ57を介して、図1のインクタンク55に導入
される。
【0025】525は、ポンプ53のピストン、527
はその軸であるピストン軸、529はパッキン、531
はポンプ53のキャップである。533は、ピストン軸
527に取付けられ、ピストン525を作動させるため
の力の伝達を受けるピンである。535は、ブレード5
9が取付けられるブレードレバーであり、ポンプ53の
端面に突設した軸の回りに回動可能に支持され、この回
動に伴ってブレード59を記録ヘッド側に突出または後
退させる。537は、ブレードレバー535に対しブレ
ード59を突出させる方向への回動力を付与するための
引張りコイルばねである。また、539は、ポンプ53
自体に対しキャップ51が記録ヘッド側に向かう方向へ
の回動付勢するための引張りコイルである。
【0026】541は、モータ61の回転をカム装置6
3に伝達する歯車列である。カム装置63は、ポンプ5
3に設けた係合部545に係合して係合部545を回動
させるためのカム547と、ポンプ53のピストン軸5
27に設けたピン533に係合してポンプを作動させる
ためのカム549と、ブレードレバー535に設けた係
合部551に係合してこれを回動させるためのカム55
3と、カム装置63のホームポジションを検出するため
のスイッチ555に係合するカム557とを有してい
る。これらカムの動作については図7において後述す
る。
【0027】図5に、前記ブレードクリーナユニット4
9の詳細構成を表す拡大分解斜視図を示す。49−aが
ブレードクリーナで、これはインクの吸収力が高くまた
インクを吸収した後に膨潤等の変形の少ない吸収体であ
って、これがブレード59に押し当たることによってブ
レード59に付着したインクを吸い取ることができる。
具体的には、たとえば、ルビセルクリン(商品名,東洋
ポリマー(株))等を用いることができる。49−b
は、ブレードクリーナ49−aを保持するためのブレー
ドクリーナホルダである。ブレードクリーナ49−a
は、ブレードクリーナホルダ49−bに設けられた複製
のボス部によって位置決めされ、押さえ板49−cによ
って挟持されてねじ留めされている。押さえ板49−c
の形状は、ブレードクリーナ49−aの乾燥を促す目的
と、ブレード59がフェイス面をワイプした後に、ブレ
ードクリーナ49−a側に飛散させるインクを受けるた
めに開口部を多くとってある。
【0028】図6は、キャリジ11上のヘッドカートリ
ッジ9とブレードクリーナユニット49との位置関係を
示す拡大平面図である。ヘッドカートリッジ9の吐出口
形成面(Aが吐出口である)は記録用紙Bの被記録面と
平行な平面に対して所定角度だけ傾いており、かつ吐出
口近傍では段差を有している。したがって、フェイス面
の右端のC点が最も記録用紙Bに近い(高い)形状とな
っておりノズルの位置では若干低くなっている。
【0029】ブレードクリーナ49−a及びブレードク
リーナホルダ49−bは、前記C点と同じ高さとなって
いる。もしC点より高い場合は、記録用紙Bと接触する
危険性が高くなり、また、もし低い場合はブレード59
をクリーニングする効果が低下してしまう。
【0030】また、この図からも明らかなように、記録
用紙Bが何らかの原因(紙詰まりなど)でフェイス面側
に膨らんで来た場合に、フェイス面のC点とブレードク
リーナユニットによってブリッジ状になるためにノイズ
近傍に接触することが少なくなり、保護効果が期待でき
る。
【0031】次に、図7から図15によって本実施例の
回復系ユニットの具体的な動作を説明する。図7は回復
系ユニットの具体的な動作を表すカムチャートである。
動作箇所は4か所、すなわち回復系ホームポジション検
出スイッチ(H.P.SW)555(図4)、キャップ
51、ポンプ53、ブレード59である。回復処理動作
を説明するためには、上記回復系ユニットの動作に加え
ヘッドカートリッジ9とブレードクリーナユニット49
の組込まれたキャリッジ11の動きが関連してくる。回
復系ホームポジション検出スイッチ555はカムチャー
ト上の(B)の状態で、36.6°から54.1°の範
囲でスイッチoffとなる意外はスイッチon状態にあ
る。キャップ51は40°から145°で「on」と表
現されるヘッドカートリッジ9に対する当接状態にあ
り、それ以外は「off」と表現される離脱状態にあ
る。
【0032】図8は、この回復系装置内のポンプ53の
動作状態説明図である。(本図は見難くなることを防ぐ
ため、構成各部断面のハッチングを省略して示す。)ポ
ンプ53の状態は、図4におけるカム549がピン53
3を作用させることで連続的に変化するものであるが、
図8に示すように、次の重要な5つの位置を有してい
る。(1)は上死点と呼ばれる位置。(2)は下死点と
呼ばれる位置。(3)は図7のカムチャート上に(C)
で示される状態の位置で本吸引後の停止位置である。
(4)はカムチャート上に(H)で示される状態の空吸
引を始める位置で空吸引準備位置と呼ぶ。(5)はカム
チャート上に(G)で示される状態の空吸引後に停止す
る位置である。
【0033】図9は、本実施例の回復系装置内のブレー
ド59のoff位置を示す図である。これはヘッドカー
トリッジ9およびブレードクリーナユニット49より完
全に退避した状態で、図7カムチャート上には「of
f」と表現された状態である。
【0034】図10は、ブレード59のon位置を示す
図である。これはヘッドカートリッジ9のワイピングの
可能なポジションであり「l」で示される侵入量は1mm
になっている。図7カムチャート上には「on」と表現
された(J)位置での状態である。
【0035】図11は、ブレード59のクリーニング位
置を示す図である。これは「on」の状態よりヘッドカ
ートリッジ9あるいはブレードクリーナユニット49に
更に突出した状態であり、図7カムチャート上には「ク
リーニング」と表現された(I)位置での状態である。
ブレード59を、「クリーニング」の状態として、キャ
リジ11が動作しブレードクリーナユニット49がブレ
ード59に押し当てられることで、ブレード59の先端
のみでなく、ブレード59の広い範囲のインクなどを除
去することができる。
【0036】図12は、回復系ユニットに対するキャリ
ジ11のキャッピング位置を示す図である。これはヘッ
ドカートリッジ9のインク吐出口がキャップ51の正面
に来ている状態で、キャップ51が当接し保護する、あ
るいはさらにポンプ53と連動してインク吸引を行う位
置である。この位置を「キャッピング位置」と呼ぶ。ま
たこの図において明らかなように本実施例においては、
ブレードクリーナユニット49はキャリジ11上に、ヘ
ッドカートリッジ9の左に数ミリ離れて組込まれてい
る。またブレードクリーナユニット49の先端(矢印
A)はヘッドカートリッジ9の先端(矢印B)の高さと
ほぼ同一となっている。これはブレードクリーニングの
性能を最大とし、また印刷中に記録用と干渉して汚すこ
とがないようにするために必要なことである。また不図
示ではあるが、このキャリジ11の位置で回復系ユニッ
トがキャッピング状態になると、回復系のロック機構が
作動してキャリジ11の動きをわずかな範囲に規制す
る。
【0037】図13は、本実施例の回復系ユニットに対
する図12におけるキャリジ11のワイピング準備位置
を示す図である。これはヘッドカートリッジ9のワイピ
ング準備のためにブレード59を「on」状態にするた
めの位置である。図中のブレード59はすでに「on」
状態にあるので、この状態からキャリジ11が右に移動
すればワイピングが実行される。この位置を「ワイピン
グ準備位置」と呼ぶ。
【0038】図14は回復系ユニットに対する図13の
キャリジ11のブレードクリーニング位置を示す図であ
る。これはヘッドカートリッジ9のワイピングを完了
し、次にブレードクリーニングするためにブレード59
を「クリーニング」状態にするための位置である。図中
のブレード59はすでに「クリーニング」状態にあるの
で、この状態からキャリジ11が右に移動すればブレー
ドクリーニングが実行される。この位置を「ブレードク
リーニング準備位置」と呼ぶ。
【0039】ワイピングの際、ブレード59がヘッドカ
ートリッジ9に当接されていた状態から一気に解放され
る勢いでブレード59に付着していたインクが左方向に
飛散してしまう現象があるが、本実施例においては、こ
れらをブレードクリーナユニット49が受けるために、
プリンタユニット外にまで飛散する量は非常に少なくな
る。
【0040】図15は、回復系ユニットに対する図14
のキャリジ11のブレードクリーニング完了位置を示す
図である。この図でも明らかなように、ブレードクリー
ナユニット49がブレード59から完全に離れてしまわ
ないところで、ブレードクリーニング完了としている。
この状態から、ブレード59を「off」状態に切替え
れば、左方向へのインクの飛散を防止することができ
る。この位置を「ブレードクリーニング完了位置」と呼
ぶ。
【0041】図16に、以上の構成による本実施例記録
装置の制御系の構成例を示すブロック図を示す。キャリ
ジ11のキャップ位置や移動位置は、回復系ホームセン
サ65やキャリジホームセンサ67の検出値に基づいて
知ることができる。同図においてマイクロコンピュータ
999を構成する1000は、後述する制御手順を実行
して制御信号を発生し、各部を制御するためのMPU,
1001は、その制御手順に対応したプログラム等を格
納したROM,1002は、制御手順実行時におけるワ
ークエリアとして用いられるRAMである。また、10
03は時間を計測するためのタイマである。
【0042】図17,18のフローチャートには、図1
6のMPU1000の制御の下に回復系ユニット及びキ
ャリジ11によって実行される吐出性能回復処理(以下
「クリーニング」と呼ぶ)動作シーケンスの一実施例を
示し、本図の回復系状態を示すフローの左側のアルファ
ベットの(A)〜(J)符号は、図7のカムチャートに
おけるそれぞれの符号に対応している。まず、キャリジ
11がキャップ51の正面に来るキャッピング位置で回
復系は(B)のキャッピング状態から開始される(ステ
ップS1)。そして(C)状態に移る(ステップS3)
ことにより、53に負圧が発生し、ヘッドカートリッジ
9よりインクの吸引が実行できる。その状態で3秒間の
停止が入り(ステップS5)、インクの移動に要する時
間を確保している。
【0043】吸引が終了後、(D)状態に移る(ステッ
プS7)ことにより、小空吸引をしながらキャップ51
を半開する。わずかに吸引を行うことでキャツプ開放時
にキャップ51内に残ったインクをポンプ53に取込む
ために回復系外部にインクが垂れることはない。次の1
秒間の停止(ステップS9)は、前述の小空吸引が確実
に実行されるように設けたものである。(F)状態に移
ることにより(ステップS11)キャップ51は完全に
開放し、その状態でキャリジ11のホームポジションど
りを行う(ステップS13)。これは、後で行うワイピ
ング等の動作中のキャリジ11の位置出しが精度良く実
行される用に行うもので、ホームポジションどりをした
後のキャリジの位置は、やはりキャッピング位置にあ
り、ここで、予備吐出を行う(ステップS15)。本実
施例においては、予備吐出を500Hzの駆動周波数
で、1ノズル当たり100発行うよう構成されている。
【0044】次に、先程ヘッドカートリッジ9から吸出
したインクを廃インクタンク55(図1)へと送込むた
めの空吸引工程に入る前に、キャリジ11をブレードク
リーニング準備位置間で動かし(ステップS17)、ヘ
ッドカートリッジ9およびブレードクリーナユニット4
9をキャップ51の正面から退避させる。これは空吸引
工程に置いて、僅少ではあるがキャップ51よりインク
が飛散する可能性があり、これによってヘッドカートリ
ッジ9およびブレードクリーナユニット49が汚れるの
を回避するためである。
【0045】そして、つぎに空吸引工程に移る。まず、
(H)の空吸引準備位置に移り(ステップS19)、そ
こから(G)の中空吸引位置に動き(ステップS2
3)、0.3秒の停止(ステップS25)が入り、それ
を3回繰り返す。4回目の空吸引は(E)の大空吸引位
置まで動き(ステップS31)この位置ではピストン5
25は下死点まで動いており、ポンプ53内のインクは
充分に廃インクタンク55へと送り出される。
【0046】次に、回復系は(A)の状態に移り(ステ
ップS35)、キャップ51がオープン状態でキャリジ
位置をワイピング準備位置に動かす(ステップS3
7)。ここで回復系を(J)の状態にし(ステップS3
9)、ブレード59をワイピング可能状態に突出させ
る。そして、キャリッジ位置をブレードクリーニング準
備位置まで移動することで(ステップS41)、ブレー
ド59がヘッドカートリッジ9のフェイス面をワイピン
グする。さらにそのキャリジ位置で回復系を(I)の状
態にし(ステップS43)、ブレード59をプレードク
リーニング位置としてもう一段、突出させる。その状態
でキャリジ位置をブレードクリーニング完了位置とする
ことで(ステップS45)ブレード59は清掃される。
最後に(A)状態とし(ステップS47)、ブレード5
9を「off」とし、キャリジ位置をキャッピング位置
に戻し(ステップS49)、回復系を(B)の状態とし
(ステップS51)、キャップを閉鎖して終了となる。
【0047】図18のフローチャートには、図16のM
PU1000の制御の下に回復系ユニットおよびキャリ
ジ11によって実行されるワイピング動作シーケンスの
位置実施例を示す。なお、ここでいう「ワイピング」に
はヘッドカートリッジ9のフェイス面を清掃する動作の
他に、ブレード59を製造するための動作をも含んでい
る。これによってブレード59に付着したインクがワイ
ピングの目的に反してヘッドカートリッジ9のフェイス
面に逆に付着するような現象を回避することができ、常
に良好なワイピングを期待し得る。
【0048】まず、キャリジ11がキャップ51の正面
にくるキャッピング位置で。回復系は図17(A)のキ
ャップ開放状態から開始され(ステップS61)、キャ
リジ位置をワイピング準備位置に動かす(ステップS6
3)。ここで回復系を(J)の状態にし(ステップS6
5)、ブレード59をワイピング可能状態に突出させ
る。そして、キャリジ位置をブレードクリーニング準備
位置まで動かすことにより(ステップS67)、ブレー
ド59がヘッドカートリッジ9のフェイス面をワイピン
グする。さらにそのキャリジ位置で回復系を(I)の状
態にし(ステップS69)、ブレード59をブレードク
リーニング位置してももう一段、突出させる。その状態
でキャリジ位置をブレードクリーニング完了位置とする
ことにより(ステップS71)ブレード59は清掃され
る。最後に(A)状態とし(ステップS73)、ブレー
ド59を「off」とし、キャリジ位置をキャッピング
位置に戻して(ステップS75)終了となる。
【0049】図19のフローチャートには、図16のM
PU1000の制御の下に回復ユニット及びキャリジ1
1により実行される独立空吸引動作シーケンスの一実施
例を示す。なお独立空吸引は印刷動作中にキャップ51
内になされる予備吐出によって溜ったインクをポンプ5
3内に回収し、さらに廃インクタンク55へと送り出す
ことを目的とする動作である。
【0050】まず、キャリジ11がキャップ51の正面
に来るキャッピング位置で、回復系は(A)のキャップ
開放状態から開始され(ステップS81)、ついで、キ
ャリジ11をブレードクリーニング準備位置間で移動さ
せ(ステップS83)、ヘッドカートリッジ9及びブレ
ードクリーナユニット49をキャップ51の正面から退
避させる。つぎに(H)の空吸引準備位置に移り(ステ
ップS85)、そこから(G)の中空吸引位置に動き
(ステップS87)、0.3秒の停止(ステップS8
9)後、中空吸引が1回実行される。つぎに再び(H)
の空吸引準備に移り(ステップS91)、そこから今度
は(E)の大空吸引位置窓動き(ステップS93)、
0.3秒停止(ステップS95)がはいる。この位置で
はピストン525は下死点まで動いており、ポンプ53
内のインクは充分に廃インクタンク55へと送り出され
る。最後に(A)状態とし(ステップS97)、キャッ
プ開放とし、キャリジ位置をキャッピング位置に戻して
(ステップS99)終了となる。
【0051】図20は本実施例の記録処理動作シーケン
スを示すフローチャートである。図中に「ワイピン
グ」、「独立空吸引」と記述されるものはすでに図1
8、図19で示され前述したものである。ステップS1
01で電源がオンされると、まず回復系ユニットはホー
ムポジション(A)状態にセットする動作が実行される
(ステップS103)。この状態はキャップ51もブレ
ード59もヘッドカートリッジ9から退避した位置とな
るのでキャリジ11の動きが自由となる。つぎにステッ
プS105でキャリジ11をホーム位置すなわちキャッ
プ51の正面となるキャッピング位置にセットする。N
1 は軸率から吸引の起動を制御するための予備吐出回数
のカウンタである。ステップS107でこれをリセット
し、ステップS109でキャップを閉鎖して、記録信号
のデータを待機する。
【0052】ステップS111で記録信号が入力される
と、ステップS113で給紙を行い、ステップS115
でキャップ51を開放し、ステップS117でワイピン
グを行い、ステップS119で予備吐出する。この時N
1 は+1される。また本実施例では記録予備吐出は30
秒間隔で行っているがこの時間を管理しているのがタイ
マT1 である。予備吐出を行った後には、ステップS1
21でタイマT1 をリセットし、スタートをかけ、つぎ
の予備吐出に備えている。その上でステップS123で
一行分の記録を実行する。
【0053】記録実行の後には、毎回、まずステップS
125でタイマT1 の値が30秒を越えたか否かの判定
を行い、肯定判定ならばステップS119、121とそ
れぞれ同様なステップS127,129を経た後に、一
方、否定判定ならばただちにステップS131に進む。
すなわち、ここのフローによって記録中は30秒ごとに
予備吐出が実行されることになる。ステップS131で
はカウンタN1 の値が8に達したか否かの判定をし肯定
判定ならばステップS133にて一頁の記録途中での独
立空吸引を実行する。この際には図19に示した手順が
起動される。その後、ステップS135にてカウンタN
1 をリセットさせ再スタートさせてステップS131に
移行する。なおステップS131で固定判定された場合
には直ちにステップS137に進む。
【0054】ステップS137では、一頁分の記録が終
了して改頁が指示されているか否かの判定を行い、否定
判定であればステップS139に進んで印刷信号の有無
を判定する。ステップS139にて肯定判定された場合
には、ステップS141にて記録終了のEND信号があ
るか否かの判定をし、否定判定であればステップS12
3に戻って次の一行の記録を実行する。一頁中ではこの
動作を繰返し記録が実行されていく。
【0055】一方、ステップS139に置いて記録信号
が入力されない場合(例えばワードプロセッサ装置内の
処理に時間を要するときなど)には、ステップS143
に進み、記録データが所定時間(本実施例では30秒)
入力されない時にキャッピングを行うために用いられる
タイマT2 をリセットし再スタートする。次にステップ
S145で記録信号の有無の判定をし、肯定判定であれ
ばステップS123に復帰して次行の記録を実行する。
【0056】一方、否定判定ならばステップS147に
低タイマT2 の計時内容が30秒を越えたか否か判定
し、否定判定であればステップS149に進み、END
信号の入力がなければステップS145に復帰する。3
0秒が経過するまで、このルーチンを回り続け待機する
ことになる。ステップS147で肯定判定であれば、す
なわち、記録データの内状態が30秒を越えた場合はス
テップS151に進んでワイピングを行い、さらにステ
ップS153でキャップ51を閉鎖する。次に、ステッ
プS155でEND信号の入力の有無を判定し、なけれ
ばステップS157に進み記録信号の有無を判定する。
否定判定の場合はステップS155に戻るので、記録信
号の来るまでこのルーチンを回り続け、キャップ51閉
鎖状態で待機することになる。ステップS157で肯定
判定となれば、すなわち記録信号が来た場合はステップ
S115に復帰し、記録開始と同様の手順で記録が再開
される。
【0057】ところで、ステップS137にて改頁指令
が入力された場合にはステップS159に進み、カウン
タN1 の内容が4以上であるか否かを判定する。ここで
肯定判定であれば、ステップS161に進んで頁間空吸
引を行い、ステップS163にてカウンタN1 のリセッ
トと再スタートを行った後に、ステップS165で図1
8に示したワイピング動作を行う。一方、ステップS1
59で否定判定の場合は直ちにS165に進む。
【0058】次にステップS167でキャップ51を閉
鎖し、ステップS169で記録用紙を排出し、S111
に復帰して次の記録信号を待つことになる。なお、ステ
ップS141またはS155においてEND信号が検出
された場合には、ステップS171の終了動作を実行す
る。これは図20(B)に示すように、独立空吸引(ス
テップS181)、カウンタN1のリセット、再スター
ト(ステップS183)、ワイピング(ステップS18
5)、キャップ51閉鎖(ステップS187)、記録用
紙排出(ステップS189)を行う処理である。
【0059】以上の主な動作をまとめると、まず予備吐
出が上げられる。本実施例では記録開始直前、ワイピン
グ後に初めの予備吐出が行われ、その後は30秒間隔で
予備吐出が行われる。また記録途中でキャッピングした
場合(記録信号が30秒異常ない場合、あるいはフロー
チャートにはないが中断信号の入った場合など)の後の
記録再開直前にもワイピング後に予備吐出を行う。
【0060】本実施例においては、予備吐出キャップ5
1内に行っている。従って、予備吐出を繰返し行う際に
は、それによってキャップ51内に留まってしまうイン
クを、廃インクタンク55側へ取込むための独立空吸引
を行う必要である。これは図19に示す独立空吸引であ
る。基本的には記録をしていない頁間で行う。一頁記録
後に予備吐出カウンタN1が4以上になってる場合には
頁間空吸引(e)が行なわれる。しかし頁途中であって
もN1 が8以上になった場合、すなわち、長い記録時間
を要する文章においては、印刷中に頁途中空吸引(d)
を行なう。また記録終了時には必ず独立空吸引が行なわ
れる。次に、ワイピングはキャンピング状態からキャッ
プ51を開放して印刷開始する前に必ず行ない、さらに
記録状態からキャップ閉鎖になる前にも必ず行なわれ
る。
【0061】ヘッドカートリッジ9は、記録中ノズルよ
りインクを吐出し記録紙にインクを飛ばすかほかに、フ
ェイス面自身にも相当量のインクが付着する。そのた
め、記録後にはワイピングにてフェイス面のノズル周囲
からインクを除去し次回の記録に備えるとともに、キャ
ップ51へのインク付着を回避する。また、前記のよう
に、フェイス面からのキャップ51のインクによる汚れ
を回避して、予備吐出やクリーニングによってキャップ
51への(何がし)かのインク付着は避け難い。従っ
て、キャッピング状態からキャップ開放したフェイス面
には、多くの場合インクが付着している。従って、記録
前にもワイピングによってインク除去する必要がある。
【0062】(他の実施例1)前記実施例においてはワ
イピング部材としてブレード59を採用した事例で説明
しているが、本発明の主旨はこのような構成のみに限定
されるものでなく、例えばスポンジのようなものでも差
支えない。
【0063】(他の実施例2)前記実施例では第2の部
材には具体的にルビセルクリン(商品名)などを用いる
と説明しているが、本発明の主旨はこのような構成のみ
に限定されるものでなく、前記ワイピング部材に残留し
ているインクを除去する機能を有していれば良く、例え
ばゴムブレードやポリアセタールなどの樹脂を用いたも
のでも差支えないことはもちろんである。
【0064】(他の実施例3)前記実施例においては第
2の部材としてのブレードクリーナユニット49がキャ
リジ11上で、かつ記録ヘッドの脇に固定されている事
例について説明したが、本発明の主旨はこのような構成
のみに限定されるものでなく、例えばヘッドと入れ替わ
るような可動方式をとってブレード59などのワイピン
グ部材と当接できる位置となるよう構成しても差支えな
い。
【0065】(他の実施例4)前記実施例においては、
ブレード59の動作はポンプ53を軸とした、キャップ
51と同様の回転運動で説明しているが、本発明の主旨
はこのような構成のみに限定されるものでなく、例えば
直線的な往復運動であっても差支えない。
【0066】(他の実施例5)前記実施例においては、
ブレード59は「off」の位置を持ち、ワイピングの
必要な時以外はその位置になるように説明しているが、
本発明の主旨はこのような構成のみに限定されるもので
なく、例えばブレード59はブレードクリーニングされ
るとき以外はワイピング可能な位置となっており、そこ
をキャリジ11が通過する度にワイピングが実行される
ような構成であっても差支えない。
【0067】(他の実施例6)前記実施例においては、
ブレードクリーナユニット49は、ヘッドカートリッジ
9のワイピング下流側に配置されているが、本発明の主
旨はこのような構成のみに限定されるものでなく、ワイ
ピング上流側に配設されても差支えない。
【0068】(他の実施例7)前記実施例においては、
ブレードクリーナユニット49は、ヘッドカートリッジ
9の最も記録用紙に近い点と同じ高さに配置されている
が、本発明の主旨はこのような構成のみに限定されるも
のでなく、例えばブレード59をクリーニングするため
の位置をワイピングのための位置に対して大きく出すこ
との許される構成であれば、ブレードクリーナユニット
49をヘッドカートリッジ49より低い位置(記録用紙
から遠い位置)に配置することも可能である。
【0069】(他の実施例8)前記実施例においては、
ブレードクリーナユニット49は、ヘッドカートリッジ
9の左側のみに配置されているが、本発明の主旨はこの
ような構成のみに限定されるものでなく、両側に配置さ
れていても差支えない。
【0070】(他の実施例9)前記実施例においては、
ワイピング動作の中で毎回ブレードクリーニングを行う
よう説明しているが、本発明の主旨はこのような動作制
御のみに限定されるものでなく、例えば、ブレードのイ
ンク付着はワイピング2回につき1回のブレードクリー
ニングで防止できるのであればそのような動作制御方法
であっても差支えない。
【0071】(他の実施例10)なお、図21(a)
(b)に、本発明をインクジェット方式のラインプリン
タに応用した実施例の要部動作説明を示す。(a)図
は、そのワイピング動作、(b)図はワイパブレードの
クリーニング動作に関するものである。図中200は記
録用紙、201,202はそれぞれ送りローラおよびピ
ンチローラ、203はプラテン、204は記録ヘッド、
205はそのインク吐出面、206はキャップ、207
はワイパブレード、208はブレードクリーナを示す。
また、矢印209はキャップ206の回復位置、矢印2
10は、記録及びブレードクリーニング位置を、また角
度211はワイピング動作範囲を表し、更に詳細な動作
説明は省略する。
【0072】
【発明の効果】以上、説明したように、本発明によれ
ば、極めて容易な構成上、動作制御上の工夫により、イ
ンクジェット記録装置のヘッドフェイス面、キャップ、
ワイピング部材などの各所のインク付着を前記第2の部
材一箇所に集める効果が期待できる。
【0073】従って、まずヘッドフェイス面にインクが
付着し、そこからペーパーパンなどのヘッドフェイス面
に接近する部品や記録用紙へインクを付着させたりヘッ
ドを使ってキャリジ上にインクがたれる問題を防止し、
ひいては大きな技術課題であるところの「記録用紙とヘ
ッドフェイス面の距離を縮める」ことが可能となる。
【0074】また、ワイピング部材に付着したインクを
除去するのと、ヘッドのワイピング下流側の第2の部材
を設けたことで遮ることができ、ワイピングでブレード
から装置内へインク飛散を軽減し、またワイピング部材
クリーニングを、この部材が第2の部材から離れない位
置にて完了させることにより、ワイピング部材クリーニ
ング時のこの部材からのインク飛散についても防止する
ことができるので、装置内を清潔に保つことが可能とな
った。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本実施例のプリンタ部の構成斜視図
【図2】 一実施例のワードプロセッサの構成斜視図
【図3】 図1のキャリジの拡大分解斜視図
【図4】 図1の回復系装置の分解斜視図
【図5】 実施例のブレードクリーナユニットの拡大分
解斜視図
【図6】 実施例のブレードクリーナの位置関係を示す
拡大平面図
【図7】 本実施例回復系装置の動作を表すカムチャー
【図8】 本実施例の回復系装置内ポンプの動作状態図
【図9】 実施例のブレードのoff位置を示す図
【図10】 図9のブレードのon位置を示す図
【図11】 図10のブレードのクリーニング位置を示
す図
【図12】 実施例キャリジのキャッピング位置を示す
【図13】 図12キャリジのワイピング準備位置を示
す図
【図14】 図13キャリジのブレードクリーニング準
備位置を示す図
【図15】 図14キャリジのブレードクリーニング準
備位置を示す図
【図16】 実施例記録装置の制御系の構成例を示すブ
ロック図
【図17】 実施例のクリーニング動作シーケンスフロ
ーチャート(その1)
【図18】 実施例のクリーニング動作シーケンスフロ
ーチャート(その2)
【図19】 実施例のワイピング動作シーケンスフロー
チャート
【図20】 実施例の独立空吸引動作シーケンスフロー
チャート
【図21】 実施例の記録印刷処理動作シーケンスフロ
ーチャート(その1)
【図22】 実施例の記録印刷処理動作シーケンスフロ
ーチャート(その2)
【図23】 実施例の記録印刷処理動作シーケンスフロ
ーチャート(その3)
【図24】 実施例の記録印刷処理動作シーケンスフロ
ーチャート(その4)
【図25】 インクジェット方式ラインプリンタへの一
応用実施例の要部動作説明図(その1)
【図26】 インクジェット方式ラインプリンタへの一
応用実施例の要部動作説明図(その2)
【符号の説明】
9 ヘッドカートリッジ 11 キャリジ 49 ブレードクリーナユニット(第2の部材) 51 キャップ 53 ポンプ 59 ブレード(ワイピング部材) 1000 MPU(マイクロプロセッサユニット)

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 記録媒体にインクを吐出することにより
    記録を行うための記録ヘッドと、この記録ヘッドをワイ
    ピングするためのワイピング部材とを有するインクジェ
    ット記録装置であって、前記ワイピング時の記録ヘッド
    の位置にほぼ等しい位置で前記ワイピング部材に当接し
    得る第2の部材を備えたことを特徴とするインクジェッ
    ト記録装置。
  2. 【請求項2】 前記記録ヘッドを組み込み走査するキャ
    リジを有するインクジェット記録装置であって、前記キ
    ャリジ上に前記ワイピング部材に当接し得る前記第2の
    部材を備え、さらに、前記ワイピング部材の位置として
    前記記録ヘッドのワイピングを行う位置と前記第2の部
    材に当接するための位置とをとり得るよう構成したこと
    を特徴とする請求項1記載のインクジェット記録装置。
  3. 【請求項3】 前記記録ヘッドを覆うキャップを有し、
    このキャップを閉鎖状態から開放状態として、前記キャ
    リジを記録領域に走査させる場合に必ずワイピング動作
    を実行すると共に、前記キャリジを前記記録領域からイ
    ンク吐出動作の後、前記キャップ位置に戻し、このキャ
    ップを閉鎖状態とする場合に、必ず前記ワイピング動作
    を実行するよう制御するための制御手段を備えたことを
    特徴とする請求項2記載のインクジェット記録装置。
  4. 【請求項4】 前記第2の部材と当接するための位置に
    ある前記ワイピング部材と、この第2の部材とが当接し
    ながら相対的に移動して清掃動作を実行するとき、前記
    相対的な移動を停止し、前記ワイピング部材と前記第2
    の部材との当接を解除することにより前記清掃動作を完
    了するよう制御するための制御手段を備えたことを特徴
    とする請求項1記載のインクジェット記録装置。
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JP2015205519A (ja) * 2015-08-20 2015-11-19 ブラザー工業株式会社 画像形成装置

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