JPH0521299U - 音声コントロールオーデイオ装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】オーディオ装置の動作状態に起因する誤認識を
除去し、確実な動作コントロールを可能とする。 【構成】音声命令を音声認識する際には、オーディオ装
置からの音声や楽音等の出力を停止せしめるミュート動
作を行うように構成されているので、音声認識時のオー
ディオ装置からの出力音声楽音等の混入に起因する誤認
識を除去可能であり、オーディオ装置の確実な動作コン
トロールを可能とする。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

この考案は音声コントロールオーディオ装置に関し、特に音声認識により動作 をコントロールする音声コントロールオーディオ装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】

車に搭載されたラジオ、テープレコーダ、ＣＤプレーヤ等のオーディオ装置は 、操作者が運転者であることを考慮すると、できるだけ簡易な操作が望ましい。 通常、かかるカーオーディオ装置の操作パネルに配設されたキーを操作すること により動作をコントロールしているが、オーディオ装置の種類、数が増加すると 操作性の面での問題が生ずる。 そこで、上記コントロールをユーザが発する音声による音声命令を音声認識装 置で認識することによって行おうとする音声コントロールオーディオ装置が登場 している。音声認識は、認識対象の単語数が増加するに伴い、また不特定話者の 場合には、その認識精度に問題はあるものの、オーディオ装置の動作コントロー ルのための単語は限定されているため実用化が可能となっている。操作者が発す る動作コントロール用音声命令は、マイクロホンを介して音声認識部に送られ、 認識結果に対応する動作コントロールがオーディオ装置に対して行われる。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

上述のように、従来の音声コントロールオーディオ装置は、操作者の音声命令 を音声認識部で認識して、オーディオ装置の動作をコントロールするものである 。ところで、一般にオーディオ装置をコントロールするときには、オーディオ装 置、例えばラジオやＣＤプレーヤは動作状態にあり、スピーカから音声や楽音が 出力されていることが多い。 このような環境下において、操作者が音声命令を発したときには、オーディオ 装置のスピーカから出力されている音楽等が上記音声命令に混入してしまい、音 声命令を正確に認識することが不可能となり、誤認識の恐れが増大してしまう。

【０００４】 そこで、この考案の目的は、オーディオ装置の動作状態に起因する誤認識を除 去し、確実な動作コントロールを可能とする音声コントロールオーディオ装置を 提供することにある。

【０００５】

【課題を解決するための手段】

前述の課題を解決するため、この考案による音声コントロールオーディオ装置 は、 スイッチのＯＮ／ＯＦＦ操作によりＯＮ／ＯＦＦ動作制御されるマイクロホン からの入力音声命令を音声認識してオーディオ装置の動作をコントロールする音 声コントロールオーディオ装置において、 前記スイッチのＯＮ操作時に前記オーディオ装置をミュート動作させるコント ロール手段を備えて構成される。

【０００６】

【作用】

この考案では、マイクロホンをＯＮ／ＯＦＦ動作制御するスイッチのＯＮ操作 に応答して、オーディオ装置をミュート動作させ、オーディオ装置スピーカから の音声の、マイクロホンからの入力音声命令への混入による誤認識を防止してオ ーディオ装置の動作をコントロールしている。このミュート動作は、スイッチＯ Ｎ操作後、予め定めた時間だけ継続し、予め定めた時間経過後、解除されるよう に構成でき、またマイクロホンは、ワイヤレスマイクロホンとすることもできる 。

【０００７】

【実施例】

次に、この考案について図面を参照しながら説明する。 図１は、この考案による音声コントロールオーディオ装置の一実施例を示す構 成ブロック図である。この実施例は、リモートコントロールコマンダ１から発射 される赤外線でカーステレオ２の動作をコントロールする例についてのものであ る。 リモートコントロールコマンダ１には、操作者から発声された音声命令を電気 信号に変換するマイクロホン１１と、マイクロホン１１の動作をＯＮ／ＯＦＦす るスイッチ１２と、マイクロホン１１からの音声信号を認識する音声認識部１３ と、認識された音声命令およびスイッチ１２のＯＮ／ＯＦＦ信号に対応するコマ ンド等を発生するコマンド発生部１４と、コマンド発生部１４から発生されたコ マンドを赤外線変調して赤外線をキャリアとして発射する赤外線変調部１５とを 備える。 カーステレオ２は、リモートコントロールコマンダ１から発射された赤外線を 受光するリモコン受光部２１と、リモコン受光部２１からの受信信号を復調する 復調部２２と、復調部２２から送られてくるコマンドを受けてカーステレオ２を ミュート動作させるとともにカーステレオの動作をコントロールするＣＰＵ（中 央処理装置）２３と、ＣＰＵ２３からのミュート信号によってスピーカＳＰへの 音楽信号の送出をコントロールする増幅器２６とを備える。

【０００８】 さて、スイッチ１２は押下の間だけＯＮする自動復帰型（ノンロック）のタク トスイッチである場合について図１の実施例の動作を説明する。 スイッチ１２を押すと、マイクロホン１１がＯＮして入力音声信号を音声認識 部１３に送出可能状態にするとともにコマンド発生部１４にＯＮ信号を送出する 。コマンド発生部１４は、スイッチ１２からのＯＮ信号に応答するミュート信号 をコマンド信号として出力する。赤外線変調部１５は、コマンド発生部１４から のコマンド信号を受け、赤外線をキャリアとして変調して発射する。 カーステレオ２のリモコン受光部２１で受光されたリモートコントロールコマ ンダ１からのミュート信号は、復調回路２２で復調され、ＣＰＵ２３に供給され 、カーステレオはミュートがかかる。

【０００９】 次に、マイクロホン１１に入力された音声命令は、音声認識部１３で音声認識 され、認識結果に対応するコマンド信号がコマンド発生部１４から発生され、赤 外線変調部１５に送出される。赤外線変調部１５で変調された赤外線は、カース テレオのリモコン受光部２１で受光され、復調部２２で復調される。こうして、 復調された音声命令信号がＣＰＵ２３に入力されてカーステレオの動作がコント ロールされる。 スイッチ１２を離すと、マイクロホン１１がＯＦＦ動作するとともに、スイッ チ１２のＯＦＦ信号がコマンド発生部１４に送出され、赤外線変調部１５を介し てミュート解除信号が赤外線としてカーステレオ２側に発射され、カーステレオ のミュートが解除される。 尚、スイッチ押下後、すぐに離しても或る一定時間はマイクロホンをＯＮさせ るとともにカーステレオをミュートさせることも可能である。

【００１０】 図２には、この考案による音声コントロールオーディオ装置の他の実施例の構 成ブロック図が示されている。この実施例は、マイクロホンを単体とし、音声認 識部等の主要な回路構成部はカーステレオ側に装備させている例である。 マイクロホン１１からの音声信号は、カーステレオ２の音声認識部２４に供給 されるとともに、そのＯＮ／ＯＦＦ動作を行うスイッチ１１Ａの動作状態は、Ｃ ＰＵ２５に供給される。スイッチ１１ＡのＯＮ状態信号は、ＣＰＵ２５で受信さ れ、ミュート信号を増幅器２６に送出し、ミュート動作状態とする。スイッチ１ １ＡがＯＮ状態にあるときには、マイクロホン１１からの入力音声命令は、カー ステレオ２の音声認識部２４で認識され、認識された命令に対応するコントロー ル信号がＣＰＵ２５に送出される。ＣＰＵ２５は、受信したコントロール信号に 基づいてカーステレオ２の動作をコントロールする。その後、スイッチ１１Ａが ＯＦＦ状態になると、上記と同様な系路の処理を経てミュート信号が解除され、 増幅器２６のミュートが解除される。

【００１１】 図３は、この考案による音声コントロールオーディオ装置の更に他の実施例の 構成ブロック図を示し、図２がマイクロホン１１とカーステレオ２側とが導線（ 有線回線）によって接続されているのに対して、両者が無線回線によって接続さ れている例である。 図３において、図２と同一符号が付されている回路要素は同様機能をもつ回路 要素である。 ワイヤレスマイクロホン１１からの音声命令やスイッチ１１ＡのＯＮ／ＯＦＦ 信号は、電波信号としてカーステレオ２側に発射される。カーステレオ２のアン テナＡＮＴは上記電波信号を受波する。アンテナＡＮＴからの受波信号は、受信 ／復調部２７で受信、復調処理される。受信／復調部２７からのワイヤレスマイ クロホン１１のスイッチ１１ＡのＯＮ／ＯＦＦ情報は、ＣＰＵ２５に送出されて 、ミュート信号を増幅器２６に供給／解除して、ミュート動作／ミュート解除動 作を行わせる。 一方、ワイヤレスマイクロホン１１から入力された音声命令信号は、受信／復 調部２７を介して音声認識部２４で音声認識され、認識結果に対応するコントロ ール信号がＣＰＵ２５に送出される。ＣＰＵ２５は、このコントロール信号に基 づいて所定のカーステレオ動作コントロールを行う。 以上の実施例において、マイクロホンの動作ＯＮ／ＯＦＦ制御をするスイッチ としては、メカニカルスイッチの他に電子式のタッチスイッチを用いることもで きる。

【００１２】

【考案の効果】

以上説明したように、この考案による音声コントロールオーディオ装置は、音 声命令を音声認識する際には、オーディオ装置からの音声や楽音の出力を停止せ しめるミュート動作を行うように構成されているので、音声認識時のオーディオ 装置からの出力音声や楽音の混入に起因する誤認識を除去可能であり、オーディ オ装置の確実な動作コントロールを可能とする。また、マイクロホン動作制御用 のスイッチの操作だけで行えるので、構造面でも複雑化を避けることができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】この考案による音声コントロールオーディオ装
置の一実施例を示す構成ブロック図である。

【図２】この考案による音声コントロールオーディオ装
置の他の実施例を示す構成ブロック図である。

【図３】この考案による音声コントロールオーディオ装
置の更に他の実施例を示す構成ブロック図である。

【符号の説明】

１ リモートコントロールコマンダ ２ カーステレオ １１ マ
イクロホン １１Ａ，１２ スイッチ １３，２４
音声認識部 １４ コマンド発生部 １５ 赤
外線変調部 ２１ リモコン受光部 ２２ 復
調部 ２３，２５ ＣＰＵ ２６ 増
幅器 ２７ 受信／復調部

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.⁵ 識別記号 庁内整理番号 ＦＩ 技術表示箇所 Ｈ０４Ｑ 9/00 ３１１ Ｖ 7170−5Ｋ (72)考案者 大 津 秀 紀 東京都渋谷区渋谷２丁目17番５号 株式会 社ケンウツド内 (72)考案者 佐 藤 誠 東京都渋谷区渋谷２丁目17番５号 株式会 社ケンウツド内

Claims (4)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】スイッチのＯＮ／ＯＦＦ操作によりＯＮ／
   ＯＦＦ動作制御されるマイクロホンからの入力音声命令
   を音声認識してオーディオ装置の動作をコントロールす
   る音声コントロールオーディオ装置において、 前記スイッチのＯＮ操作時に前記オーディオ装置をミュ
   ート動作させるコントロール手段を備えて成ることを特
   徴とする音声コントロールオーディオ装置。
2. 【請求項２】前記マイクロホンは、ワイヤレスマイクロ
   ホンであることを特徴とする請求項１に記載の音声コン
   トロールオーディオ装置。
3. 【請求項３】前記コントロール手段は、前記スイッチＯ
   Ｎ操作後、予め定めた時間だけ前記マイクロホンをＯＮ
   動作させるとともに、前記オーディオ装置をミュート動
   作させ、前記予め定めた時間経過後、前記ＯＮ動作およ
   び前記ミュート動作を解除する手段であることを特徴と
   する請求項１に記載の音声コントロールオーディオ装
   置。
4. 【請求項４】前記スイッチは電子スイッチであることを
   特徴とする請求項１に記載の音声コントロールオーディ
   オ装置。