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JPH05209367A - 色彩異方繊維構造物またはフィルムおよびその製造方法 - Google Patents

色彩異方繊維構造物またはフィルムおよびその製造方法

Info

Publication number
JPH05209367A
JPH05209367A JP20662892A JP20662892A JPH05209367A JP H05209367 A JPH05209367 A JP H05209367A JP 20662892 A JP20662892 A JP 20662892A JP 20662892 A JP20662892 A JP 20662892A JP H05209367 A JPH05209367 A JP H05209367A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
film
thin film
color
fiber structure
thickness
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP20662892A
Other languages
English (en)
Inventor
Michio Kubota
道雄 久保田
Masayuki Miyamoto
雅之 宮本
Yoshikazu Kondo
義和 近藤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kanebo Ltd
Original Assignee
Kanebo Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Kanebo Ltd filed Critical Kanebo Ltd
Priority to JP20662892A priority Critical patent/JPH05209367A/ja
Publication of JPH05209367A publication Critical patent/JPH05209367A/ja
Pending legal-status Critical Current

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  • Physical Vapour Deposition (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 繊維構造物またはフィルムに任意な色相の優
れた色彩異方性を簡単な工程で安価に付与する。 【構成】 繊維構造物の構成繊維またはフィルム表面上
に膜厚100 〜5000Åの銅薄膜を蒸着した後、酸素存在下
に 100℃以上、繊維またはフィルムの溶融温度または分
解温度未満の温度範囲で加熱処理を施し銅薄膜を酸化す
る。酸化された銅薄膜はその表面の高酸化度から繊維ま
たはフィルム側の低酸化度への酸化度勾配並びに膜厚に
応じた特有の干渉色を顕出し、優れた色彩異方性を呈す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、銅酸化物を被着するこ
とにより得られる優れた色彩異方性を有する繊維構造物
またはフィルムおよびその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、反射膜としてアルミニウム、金、
銀、銅、亜鉛、錫、ニッケル(以下、Al,Au,Ag,Cu,
Zn,Sn,Niと記す)等の金属膜を被着し、その上に透明
膜として酸化アルミニウム、酸化アンチモン、酸化チタ
ン、酸化ジルコニウム等の金属酸化物膜を積層したフィ
ルムは提案されている。また、特開昭61-16900号公報に
は、離型性ベースフィルム上に半透明金属蒸着膜および
金属酸化物透明薄膜を形成した積層膜を少なくとも1層
設け、該積層膜の最上層の金属酸化物透明薄膜の上にさ
らに、反射率の高いAl,Ag等の反射膜および接着剤層を
順次設けてなる虹彩光沢を呈する転写箔が提案され、さ
らに特開平3-82881号公報には、繊維布帛の少なくとも
片面に、該繊維布帛側から反射金属膜、透明金属化合物
膜、半透明金属膜を順次蒸着積層した干渉色を呈する繊
維布帛が開示されている。
【0003】しかしながら、これらはいずれも複数の層
を順次に蒸着作業等により積層するものであるから、工
数の増加等によるコスト上昇のために商業的に不利であ
り、生産性にも問題がある。特に、上記特開平3-82881
号公報記載の発明においては積層膜の耐久性を増大する
と同時に発現している干渉色の鮮明化を意図して、保護
膜のコーティングや熱処理をおこなうなどの配慮もなさ
れ、工程をますます複雑化する。また前記の積層フィル
ムは元来フィルムを対象としたものであって、ファッシ
ョナブルな装飾効果を奏する色彩異方性を備えた繊維構
造物を与えるものではない。例えば上記の転写箔は、そ
れを織編物等の繊維構造物に転写すると箔の厚みや接着
剤などにより通気性を失い、手触り、風合が粗硬化して
商品価値を減ずるため、繊維製品には不適である。
【0004】特開昭61−291961号および同63-60243号公
報には、異種金属薄層を蒸着等によって積層した後、25
0 〜420 ℃という高温度に加熱して金属拡散処理を施
し、着色合金層を得る方法が記載されている。この方法
も前記同様に複数の金属薄層を積層する煩雑な工程を必
要とし、また金属ストリップの改質・着色を目的とする
ため、高温度で溶融または分解する有機質の繊維構造物
の処理には適合しない。
【0005】一方、複数の薄層を積層することなく、単
一の薄層で部分的に膜厚を異ならせて全面に虹彩色を顕
出したフィルムが特開昭60-32645号公報に提案されてい
る。このものは、部分マスキングを施しつつ蒸着処理を
繰り返すことにより膜厚を局部的に変えるため、単一層
でありながらも結局工程の簡素化は達成されない。ま
た、虹彩色パターンは固定された単調なものであるのみ
ならず、粗表面を有する繊維構造物に対して適用しても
同様の効果を奏しないものである。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】上述の通り、従来、金
属薄膜または金属化合物薄膜を蒸着等により複数層積層
して干渉色を顕出する多くの提案がなされているが、い
ずれも工程が煩雑であって生産性、経済性等に問題を抱
えており、またフィルムや金属ストリップを対象とする
ものがほとんどであって、繊維構造物に対して興趣ある
装飾性を備えた色彩異方効果を与える満足すべき方法は
未だ提案されていない。本発明者らは、このような現状
に鑑み、従来技術の有する問題点を解消すべく鋭意研究
した結果、本発明を完成した。
【0007】
【課題を解決するための手段】すなわち第一の本発明
は、繊維構造物の構成繊維あるいはフィルム表面に膜厚
100 〜5000ÅのCu酸化物の薄膜を被着してなり、該Cu酸
化物薄膜はその表面の高酸化度から繊維あるいはフィル
ム側の低酸化度への酸化度勾配ならびにその膜厚に応じ
た特有の干渉色を呈することを特徴とする色彩異方繊維
構造物あるいはフィルムであり、好ましくは繊維構造物
の構成繊維あるいはフィルムの表面の薄膜を構成する酸
素原子(以下、Oと記す)およびCu原子の薄膜表層にお
ける原子存在数の比(Oの原子存在数/Cuの原子存在
数)は1/4以上1/1未満である。
【0008】また、第二の本発明は、繊維構造物の構成
繊維あるいはフィルム表面上に膜厚100 〜5000ÅのCuの
薄膜を形成した後、酸素の存在下において 100℃以上、
繊維あるいはフィルムの溶融あるいは分解温度未満の温
度範囲で加熱処理を施すことを特徴とする色彩異方繊維
構造物あるいはフィルムの製造方法である。
【0009】本発明でいう色彩異方効果とは、基本的に
は光の干渉作用によって生じるものと思われるが、水面
上の油膜やシャボン玉の虹彩色やコンパクトディスク表
面の分光現象とはその大きさや色調、趣きにおいて根本
的に異なり、例えていうならば、真珠の光沢を有するあ
る色相を布帛全面に広げたようなものである。しかも見
る方向や光の波長によって色調を異にする。
【0010】本発明に適用する繊維としては、綿、麻、
絹、羊毛等の天然繊維、レーヨンおよびナイロン、ポリ
エステル、アクリル等の化学繊維および合成繊維、ある
いはガラス繊維等の無機繊維を含む公知の繊維が挙げら
れる。またこれらの繊維よりなる繊維構造物とは、ステ
ープル、フィラメント、フリース、スライバー、糸、網
状物、織編物、立毛布帛、不織布、シート状物、袋物、
衣料品、寝具、室内装飾品、工業用製品等を包含する。
本発明に適用するフィルムとしては、ポリエチレンテレ
フタレート(以下、 PETと記す)、ポリブチレンテレフ
タレート、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリ塩化ビ
ニル、アクリル系等の公知のフィルムが挙げられる。本
発明に適用する繊維構造物の構成繊維あるいはフィルム
は、その溶融温度または分解温度のなるべく高い方が、
熱処理温度を高く設定することができ、それに伴い熱処
理時間を短縮できるので好ましい。熱処理時間は60分以
下、好ましくは40分以下、さらに好ましくは30分以下で
ある。熱処理時間が60分を越えると、繊維の融断あるい
は繊維構造物またはフィルムの変形等が生じ、良好な色
彩異方効果が得られない。一方、熱処理時間が短かすぎ
ると色彩変化がほとんど起こらないか、あるいは全く起
こらなくなる。
【0011】本発明においてまず繊維構造物あるいはフ
ィルムの表面に、従来公知の真空蒸着、イオンプレーテ
ィング、スパッタリングあるいはそれらの応用技術を用
いて、Cu膜を100 〜5000Å、好ましくは200 〜3000Åの
膜厚に被着する。被着したCu薄膜は、酸素の存在下の熱
処理により酸化されて鮮明な色彩変化を発現する。上記
膜厚が 100Å未満であると酸化による色彩変化が小さい
か、あるいはほとんど認められず、優れた色彩異方繊維
構造物あるいはフィルムが得られない。また、5000Åを
超えても、概ね飽和に達した色彩異方効果は膜厚の増加
に見合った増大を期待できず、却ってCu皮膜が厚くなり
過ぎて風合の硬化を来すとともに、皮膜が剥離脱落し易
くなる。Cu薄膜が1000Å以下の場合、熱処理によりパー
ル光沢が得られ、淡い色調の色彩異方繊維構造物あるい
はフィルムが得られる。
【0012】Cu薄膜蒸着後に行う酸素存在下の熱処理は
通常、加熱酸素や酸素含有気体による加熱、あるいは加
熱ローラーまたは熱板等に接触させる接触式加熱、酸素
含有雰囲気中における電熱、赤外線等による輻射式加熱
等の適宜な方法でおこなうことができる。適正な熱処理
温度は 100℃以上、使用する繊維構造物あるいはフィル
ムの溶融または分解温度未満、好ましくは 150℃から使
用する繊維構造物あるいはフィルムの溶融または分解温
度より50℃低い温度までの範囲にある。熱処理温度が 1
00℃未満であると酸化の進行が遅く、酸化に要する時間
が非常に長くなるか、あるいは酸化がほとんど進行せず
色彩の変化が実質的に起こらない。一方、繊維構造物あ
るいはフィルムの溶融温度または分解温度に達すると、
繊維の融断あるいは繊維構造物またはフィルムの変形等
が生じる。
【0013】熱処理を受けたCu薄膜は、その表層より一
定の厚さにおいてCuが酸化され、蒸着薄膜にはCu、 CuO
およびCu2Oが混在していることがX線光電子分光法(以
下、ESCAと記す)によって確認された。この場合、膜の
表層ほど CuOの比率が多く、また下層ほどCu2Oの比率が
多いという酸化度の勾配が認められた。これはESCAによ
って、 CuOの存在はそれ特有のサテライトピークの存在
から、またCu2Oの存在は CuO特有のサテライトピークの
不在から立証される。
【0014】Cu薄膜表層におけるO原子とCu原子の存在
原子数の比(以下、O/Cuと記す)は、1/4以上1/
1未満、好ましくは1/3以上1/1.5 以下である。O
/Cuの値が1/4より小さい場合、加熱処理によるCu薄
膜の酸化が充分起こっておらず、Cu本来の色しか発現し
ない。O/Cuの値がこの範囲において優れた色彩異方効
果が得られる。すなわち、Cu薄膜全体が酸化を受ければ
膜内での光の屈折、反射が生じることがない為に色彩異
方効果が発現しない。従って、本発明ではO/Cuの値は
1/1未満である。本発明でいう薄膜表層とは、膜表面
から 100Å程度の深さをいう。
【0015】このように表層から徐々にCu薄膜の酸化が
起こり、Cu薄膜の膜厚が小さいほど膜全体の酸化が早
く、膜厚が大きいほど酸化の進行は遅い。また、加熱処
理温度が高いほど酸化の進行が速いことが実験結果から
例証された。色彩異方効果の点では加熱処理温度、加熱
処理時間が一定であれば、実質的に同様な色彩が得られ
るが、加熱処理温度一定の条件下では加熱時間が長いほ
ど、また、加熱処理時間一定の条件下では加熱温度が高
いほど優れた色彩異方効果が得られる。このCu薄膜の酸
化の程度すなわち薄膜の厚さ方向における酸化度勾配に
よって、各種の色彩の発現が可能である。例えば、Cu薄
膜の厚さが小さい範囲では、加熱処理によって淡い色調
のパール光沢が得られる。また、Cu薄膜の厚さについて
は一概には言えないが、膜厚が薄いと光沢はパール状に
淡くなりがちであり、厚いと色彩はより濃く、鮮明にな
る傾向がある。
【0016】加熱処理時間が長い場合、本発明により得
られる色彩異方繊維構造物の構成繊維あるいはフィルム
の表面にウイスカー状物、粒状物の存在が見られる場合
もある。長時間加熱処理をおこなうと、金属被膜が充分
アニーリング(焼鈍)され、被膜の剥離強度が出ると共
に、被膜の結晶性あるいは構造の変化のため、表面にウ
イスカー状物、粒状物の存在が見られるのであろう。
【0017】本発明による色彩異方繊維構造物あるいは
フィルムは、耐光性、耐摩耗性に優れているが、その表
面に保護膜として屈折率が 1.7以下、好ましくは 1.5以
下のシリコン樹脂、アクリル樹脂、アルキド樹脂、アミ
ノ樹脂、エポキシ樹脂、ニトロセルロースおよびそれら
の変性樹脂等の透明樹脂層を形成すると、さらに実用上
の耐久性が向上する。透明樹脂層の膜厚は、通常 0.5μ
m 以下が好ましく、さらに好ましくは 0.3〜0.01μm 、
特に好ましくは 0.1〜0.03μm である。この中でアクリ
ル酸エチルおよび/またはアクリル酸ブチルを主成分と
する樹脂、例えば「エルコートEX-210」(根上工業社
製、繊維用防水加工コーティング樹脂の商品名)等、を
保護膜として用いると最も好ましい結果が得られる。エ
ルコートEX-210は、パラクロン CL-コンク(Paracron C
L-conc,根上工業社製、トルイレンジイソシアネート3
モルとトリメチロールプロパン1モルとを反応させたト
リイソシアネートの固形分75%酢酸エチル溶液の商品
名)およびカタリストC-46(Catalyst C-46,根上工業社
製、30%の有機スズ化合物及び70%のトルエンからなる
エルコート用撥水シリコン用の架橋剤の商品名)の架橋
剤と併用するとさらに効果的である。また、エルコート
EX-210は、ポリマー側鎖中に反応基として水酸基とカル
ボン酸基とを有している特殊なポリマーであって、パラ
クロンCL−コンク又はメラミン系架橋剤およびカタリス
トC-46と併用し三次元化することにより、耐水性、耐油
性が格段に向上し、特に接着性が非常に良好となるとと
もに、耐摩耗性等の耐久性が飛躍的に向上する。特にこ
の樹脂を適用すると、他の樹脂に比して色彩の劣化や変
化が非常に少なく、例えば、単色で見られる若干の色の
くすみも本発明の目的とする虹色干渉に対して実質的に
影響を及ぼさない。
【0018】また、本発明においては、Cu薄膜を形成す
る前に、あらかじめ繊維構造物またはフィルムに樹脂層
を形成することもできる。このような下層樹脂として
は、ジメチルシリコン樹脂、含フッ素アクリル樹脂、ポ
リエーテルポリエステル樹脂、ウレタン樹脂、アクリル
樹脂等の透明樹脂およびそれらの混合樹脂を用いる。こ
れらの下層樹脂は色相を鮮明化かつ濃色化して、特段の
色彩異方効果を奏する。
【0019】
【実施例】
実施例1 真空蒸着装置によりCuをタングステンコイルに入れて加
熱し、1×10-5Torrの真空度に保ちつつ、一辺10cmの方
形 PET布帛を蒸着源より15cm下方に配置し、表1に示す
膜厚となるように蒸着した。その後、熱風乾燥機にて表
1に示す条件で加熱処理をおこなった。なお、膜厚は蒸
着源と布帛の中心部と同距離の位置に置いた膜厚センサ
ーにより測定した。
【0020】Cuの膜厚が 100、 400、1000Åの場合、優
れた色彩異方効果と共にパール光沢が得られる。
【0021】実施例2 色彩異方繊維構造物あるいはフィルムの耐光試験は、紫
外線ロングライフカーボンアークを使用し、バックパネ
ル温度72〜74℃、温度31℃および紫外線照射時間20時間
の条件でおこなった。評価方法は、肉眼判定およびマク
ベス分光光度計による反射率の測定によりおこなった。
その結果、紫外線照射前後の色彩の変化あるいは劣化は
ほどんど見られなかった。
【0022】比較例1 蒸着金属をAl或はAgとする以外は、実施例1と同様にお
こなった。結果を表1に示す。
【0023】比較例2 Cuを蒸着した PET布帛の加熱処理を窒素気流下でおこな
う以外は、実施例1の膜厚1000Åのものと同様におこな
った。その結果、窒素気流下では酸素雰囲気下に比べて
色彩変化が小さかった。
【0024】実施例3 PET布帛を PETフィルムに変更する以外、実施例1と同
様におこなった。結果を表2に示す。
【0025】
【表1】
【0026】
【表2】
【0027】
【発明の効果】本発明方法は、繊維構造物あるいはフィ
ルムにCuを蒸着して熱処理を施すだけの頗る簡便な工程
で容易かつ安価に、極めて優れた色彩異方性を与えるこ
とができ、又加熱処理時間及び温度をCu薄膜の膜厚に応
じて適宜選定することにより多種多様な色彩を顕出する
ことができるという利点がある。又、得られた繊維構造
物あるいはフィルムはファッション性、耐久性あるいは
生産性、経済性等、いずれの点においても従来の製品を
凌駕し、極めてファッショナブルにして興趣ある衣料品
やインテリア製品等を提供するものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】PET布帛の表面にCuを膜厚1000Åで蒸着し、そ
の後、加熱温度 220℃、加熱時間30分で処理したものの
ESCA分析の結果を示すグラフである。横軸はエッチング
タイムを表し、縦軸は各元素の存在比を表す。また、1
S、2Pは各元素の電子軌道を表す。表層程O原子が多く
存在し、表層から繊維側への酸化度勾配を有しているこ
とがわかる。
【図2】PETフィルムの表面にCuを膜厚1000Åで蒸着
し、その後、加熱温度 220℃、加熱時間30分で処理した
もののESCA分析の結果を示すグラフである。横軸はエッ
チングタイムを表し、縦軸は各元素の存在比を表す。ま
た、1S、2Pは各元素の電子軌道を表す。表層程O原子が
多く存在し、表層からフィルム側への酸化度勾配を有し
ていることがわかる。
【図3】PET布帛の表面にCuを膜厚3000Åで蒸着し、そ
の後、加熱温度 220℃、加熱時間0,1,3,5,10,
30分と変えて処理したものについての反射率のグラフで
ある(表1参照)。横軸は測定波長(360〜 740nm)を、
縦軸は反射率(%)を表す。
【図4】PETフィルムの表面にCuを膜厚 400Åで蒸着
し、その後、加熱温度 220℃、加熱時間0,1,3,
5,10,30分と変えて処理したものについての反射率の
グラフである(表2参照)。横軸は測定波長(360〜 740
nm)を、縦軸は反射率(%)を表す。
【図5】PETフィルムの表面にCuを膜厚3000Åで蒸着
し、その後、加熱温度 220℃、加熱時間0,1,3,
5,10,30分と変えて処理したものについての反射率の
グラフである(表2参照)。横軸は測定波長(360〜 740
nm)を、縦軸は反射率(%)を表す。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 D06Q 1/04

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 繊維構造物の構成繊維表面に膜厚100 〜
    5000Åの銅酸化物の薄膜を被着してなり、該銅酸化物薄
    膜はその表面の高酸化度から繊維側の低酸化度への酸化
    度勾配ならびにその膜厚に応じた特有の干渉色を呈する
    ことを特徴とする色彩異方繊維構造物。
  2. 【請求項2】 フィルム表面に膜厚100 〜5000Åの銅酸
    化物の薄膜を被着してなり、該銅酸化物薄膜はその表面
    の高酸化度からフィルム側の低酸化度への酸化度勾配な
    らびにその膜厚に応じた特有の干渉色を呈することを特
    徴とする色彩異方フィルム。
  3. 【請求項3】 繊維構造物の構成繊維表面上に膜厚100
    〜5000Åの銅の薄膜を形成した後、酸素の存在下におい
    て 100℃以上、繊維の溶融あるいは分解温度未満の温度
    範囲で加熱処理を施すことを特徴とする色彩異方繊維構
    造物の製造方法。
  4. 【請求項4】 フィルム表面に膜厚100 〜5000Åの銅の
    薄膜を形成した後、酸素の存在下において 100℃以上、
    フィルムの溶融あるいは分解温度未満の温度範囲で加熱
    処理を施すことを特徴とする色彩異方フィルムの製造方
    法。
  5. 【請求項5】 繊維構造物の構成繊維表面の薄膜を構成
    する酸素原子および銅原子の薄膜表層における原子存在
    数の比(酸素の原子存在数/銅の原子存在数)が1/4
    以上1/1未満であることを特徴とする請求項1記載の
    繊維構造物。
  6. 【請求項6】 フィルム表面の薄膜を構成する酸素原子
    および銅原子の薄膜表層における原子存在数の比(酸素
    の原子存在数/銅の原子存在数)が1/4以上1/1未
    満であることを特徴とする請求項2記載のフィルム。
JP20662892A 1991-08-07 1992-08-03 色彩異方繊維構造物またはフィルムおよびその製造方法 Pending JPH05209367A (ja)

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Cited By (4)

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JP2021091212A (ja) * 2019-12-03 2021-06-17 尾池工業株式会社 装飾フィルム

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