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JPH05195017A - 焼結時形状変形の少ない高密度鉄系金属粉末焼結体の製造方法 - Google Patents

焼結時形状変形の少ない高密度鉄系金属粉末焼結体の製造方法

Info

Publication number
JPH05195017A
JPH05195017A JP2991192A JP2991192A JPH05195017A JP H05195017 A JPH05195017 A JP H05195017A JP 2991192 A JP2991192 A JP 2991192A JP 2991192 A JP2991192 A JP 2991192A JP H05195017 A JPH05195017 A JP H05195017A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
sintering
binder
metal powder
iron
temperature
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2991192A
Other languages
English (en)
Inventor
Keiichi Maruta
慶一 丸田
Hiroshi Otsubo
宏 大坪
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
JFE Steel Corp
Original Assignee
Kawasaki Steel Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Kawasaki Steel Corp filed Critical Kawasaki Steel Corp
Priority to JP2991192A priority Critical patent/JPH05195017A/ja
Publication of JPH05195017A publication Critical patent/JPH05195017A/ja
Pending legal-status Critical Current

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  • Powder Metallurgy (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 高密度焼結体の製造において、焼結時の形状
変形を少なくする。 【構成】 平均粒径1〜18μm の鉄系金属粉末に結合
剤を加え、混合したものを原料として成形し、それを脱
脂後一定範囲の熱伝導率と比熱を有するセラミックの板
上に載せて焼結する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、粉末冶金法による高密
度かつ形状変化の少ない鉄系金属粉末焼結体の製造方法
に関する。
【0002】
【従来の技術】従来行われている粉末冶金では平均粒径
60〜100μm 程度の鉄系金属粉末(以下粉末と略
す)を用いるが、最終焼結体の密度比がせいぜい90%
どまりで、機械的特性、磁気的特性または耐食性が溶製
材に比較して劣る問題があった。近年になって、平均粒
径20μm 以下の微粉を用いる技術が発達したことで、
焼結体密度比が95%以上を達成することができるよう
になった。成形方法としては、結合剤として熱可塑性樹
脂などを混合してコンパウンドを作って利用する射出成
形や、スリップ法、または微粉を造粒してプレズ成形に
供する方法が開発されている。しかし、結合材を混合し
て成形する方法では、焼結時に部品の形状がくずれやす
いという問題があった。射出成形の場合、成形体では結
合剤によって保形されているため、この結合剤が焼結前
に除去されると、一時的に部品は著しく脆くなり、外部
からの影響を受け易くなる。この場合、外部の影響とは
部品の自重や炉内の温度分布、部品内の温度分布、焼結
時に部品を置く敷板と部品との摩擦等の相互作用などが
ある。とくに温度分布の影響は大きく、炉内の各位置で
の部品収縮率、または部品内部での収縮率の均一性を低
下させる。そして、この収縮率の不均一によって部品の
形状が大きくくずれ、最終的な部品の形状が設計値より
著しく変形してしまうことがある。温度分布ができるの
は、炉内に挿入される部品と敷板の昇温の不均一のため
であり、敷板の比熱、熱伝導率が大きく影響する。通常
使用されている敷板はアルミナ板であるが、アルミナは
熱伝導率が高くなく、このため炉内温度分布を発生させ
る要因となっていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、平均
粒径1〜18μm の粉末を用いて、焼結後に高密度を達
成し、かつ焼結時の保形性を向上させた焼結体の製造方
法を提案することである。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明は、平均粒径1
〜18μm の鉄系金属粉末に結合剤を添加混合して成形
し、該成形体中の結合剤を除去した後、温度300Kに
おける熱伝導率が40W/m・K以上で、かつ温度12
00Kにおける熱伝導率が7W/m・K以上、かつ温度
1200Kにおける比熱が1.0kJ/kg・K以上で
あるセラミック板上に該成形体を置いて焼結することを
特徴とする焼結時形状変形の少ない高密度鉄系金属粉末
焼結体の製造方法であり、平均粒径1〜18μm の鉄
系金属粉末に結合剤を添加混合して成形し、該成形体中
の結合剤を除去した後、温度300Kにおける熱伝導率
が40W/m・K以上で、かつ温度1200Kにおける
熱伝導率が7W/m・K以上、かつ温度1200Kにお
ける比熱が1.0kJ/kg・K以上であるセラミック
板上に該成形体を置いて、その板を黒鉛板上に載せて焼
結することを特徴とする焼結時形状変形の少ない高密度
鉄系金属粉末焼結体の製造方法である。
【0005】
【作用】以下に本発明の具体的構成について述べる。ま
ず、粉末粒径が1〜18μm と規定したのは、焼結を促
進させ高密度化を達成するためである。この場合、粉末
は単一のアトマイズ粉でも混合粉末でも構わない。使用
する粉末の粒径が小さいため粉末のみでは成形が困難で
あり、また、成形したとしても成形体表面に割れなどの
欠陥を生じたり、金型を傷めるなどの問題がある。そこ
で粉末に結合剤を混合して成形を行う。結合剤としては
ワックス、樹脂またはこれらの混合物を用いても良い。
成形方法は射出成形、押し出し成形、プレス成形のいず
れでも良いが、結合材の混合量は成形する方法によって
異なる。例えば、射出成形では結合剤は10〜15重量
%必要であり、プレス成形では0.5〜2重量%であ
る。
【0006】成形後、結合剤を除去するため非酸化性雰
囲気中で加熱する。加熱温度および昇温速度は結合剤の
分解、蒸発する温度によって適当なパターンを選択す
る。その後、焼結を行うが、部品を載せる敷板として焼
結炉内の温度分布を少なくするには、比熱および熱伝導
率の高いものが望ましく、また、焼結温度は1000〜
1500℃で適当な温度が選ばれるが、焼結体と反応し
たり溶融することのないセラミック系材料が望ましい。
発明者らは種々のセラミック系材料について検討した結
果、温度300K以上で、熱伝導率が40W/m・K以
上、かつ温度1200Kにおける熱伝導率が7W/m・
K以上で、比熱が1.0kJ/kg・K以上である特性
を有する材料を用いた板が適当であるとの結論を得た。
各温度での熱伝導率および比熱がこれらの値より低い
と、敷板自身の温度が上がり難く温度分布の発生につな
がる。これらの板は単独で使用しても良いが、十分な大
きさのものがない場合には、黒鉛板上にこれらの板を置
き、その上に成形体を置いて焼結しても良い。以上、示
したような本発明の方法によれば、焼結時の部品の形状
くずれが少ない高密度焼結体を製造することができる。
【0007】
【実施例】以下、実施例について説明する。 実施例1 SUS316L組成に調整した平均粒径13.4 μm の
水アトマイズ粉末を噴霧製造した。この粉末に結合剤を
10重量%加え、混練して原料コンパウンドを製造し
た。このコンパウンドを射出成形して、図1および図2
に形状を示すリング(外径40mm、内径31mm、厚
さ3mm)および円筒カップ(外径30mm、内径26
mm、高さ30mm)を製造した。結合剤の除去は窒素
雰囲気中10℃/hで最高温度650℃まで加熱して行
った。その後、C、Oが適正な値であることを確認し
て、焼結を行った。試験片は、厚さ2mm、60mm角
のAlN板(純度98%、120mm X 250mm
X 4mm)上においた。このような試験片を載せた
AlN板を焼結炉に40枚挿入して焼結した。一方、同
じ試験片を密度比90%のアルミナ板(純度95%、1
20mm X250mm X 4mm)上に置いて、上
述と同じように40枚を挿入して焼結した。この2バッ
チの焼結体について、リングは真円度計で内径の真円度
を測定した。円筒カップは敷板に接触している最下面と
最上面の2面で内径を2方向について測定し、また最下
面の真円度を測定した。さらに各焼結体の密度をアルキ
メデス法で測定し、考えられる不純物の分析を実施し
た。
【0008】表1に実験結果をまとめて示す。AlN板
を使用したものは、アルミナ板を使用したものに比べ
て、リングの真円度が向上している。とくに高い円筒カ
ップ型においても形状の変形が少なく、良好な状態での
焼結が行われたことを示している。焼結密度はともに9
5%以上が達成されており、表2に示すように板からの
不純物も認められなかった。
【0009】
【表1】
【0010】
【表2】
【0011】実施例2 ここでは、アルミナおよびAlN以外の材質についての
検討を行った。表3に示すSiC、BeO、MgO、C
aO、安定化ZrO2 、BN、ムライト(3Al2O32Si
O2)の板を用いた。各板の300K、1200Kでの比
熱および熱伝導率を表3に示してある。これらの板を用
いて、実施例1と同じ実験を行った。実験結果を表4、
5に示す。
【0012】
【表3】
【0013】
【表4】
【0014】表4に示すように、SiC、BeO、Mg
O、を用いたものは、実施例1の結果と比較しても良好
な結果を示している。一方、CaOおよび安定化ZrO
2 を用いたものはアルミナに比較しても変形が大きい結
果になった。また表5に示すように、BNでは焼結体と
反応して溶融した。ZrO2 、ムライトを用いたもので
は焼結体中にSiが著しく増加し、焼結密度も低くなっ
た。
【0015】
【表5】
【0016】実施例3 ここでは、使用する粉末粒径の影響を示す。SUS31
6L組成に調整し、平均粒径がそれぞれ2.3、5.
6、8.9、13.4、19.5、22.8μmの粉末
を水アトマイズによって噴霧製造した。この粉末を用い
て実施例1と同じようにしてリングおよび円筒カップを
射出成形によって製造し、脱脂を同じ要領で行った。そ
の後、敷板を実施例1と同じAlNとアルミナ板を用い
て焼結を行った。実験結果を表6に示す。粉末粒径が
2.3、5.6、8.9、13.4μm のものは焼結密
度が95%以上が得られており、形状の変形について
は、いずれもAlNのものが良好な結果を示した。しか
し、粒径が19.5、22.8μm の2つについては、
密度が低く、敷板の違いによる効果も小さくなってい
る。
【0017】
【表6】
【0018】実施例4 ここでは、黒鉛板を用いた場合の効果について示す。S
iC、AlN、BeO、MgOで製造された50mm
X 50mmで厚さ1.5mmの薄板を用いた。試験片
は実施例1と同じようにして成形し、脱脂を行った。こ
の試験片を上述の薄板上に載せて、この板を175mm
X 124mm、厚さ4mmの黒鉛板上において、焼
結を行った。焼結条件は実施例1と同じである。実験結
果を表7に示す。いずれの板を用いても形状変化の少な
い良好な焼結体が得られた。
【0019】
【表7】
【0020】
【発明の効果】以上示したように、本発明によれば、焼
結時の形状変形を抑制して高密度焼結体を得ることがで
きるため、粉末冶金で焼結部品を製造することにおいて
有用性が高い。
【図面の簡単な説明】
【図1】リング試験片の形状を示す平面図である。
【図2】円筒カップ試験片の形状を示す断面図である。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 平均粒径1〜18μm の鉄系金属粉末に
    結合剤を添加混合して成形し、該成形体中の結合剤を除
    去した後、温度300Kにおける熱伝導率が40W/m
    ・K以上で、かつ温度1200Kにおける熱伝導率が7
    W/m・K以上、かつ温度1200Kにおける比熱が
    1.0kJ/kg・K以上であるセラミック板上に該成
    形体を置いて焼結することを特徴とする焼結時形状変形
    の少ない高密度鉄系金属粉末焼結体の製造方法。
  2. 【請求項2】 平均粒径1〜18μm の鉄系金属粉末に
    結合剤を添加混合して成形し、該成形体中の結合剤を除
    去した後、温度300Kにおける熱伝導率が40W/m
    ・K以上で、かつ温度1200Kにおける熱伝導率が7
    W/m・K以上、かつ温度1200Kにおける比熱が
    1.0kJ/kg・K以上であるセラミック板上に該成
    形体を置いて、その板を黒鉛板上に載せて焼結すること
    を特徴とする焼結時形状変形の少ない高密度鉄系金属粉
    末焼結体の製造方法。
JP2991192A 1992-01-22 1992-01-22 焼結時形状変形の少ない高密度鉄系金属粉末焼結体の製造方法 Pending JPH05195017A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2015014041A (ja) * 2013-07-08 2015-01-22 住友電工焼結合金株式会社 シンターハードニング方法

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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