JPH05178773A - フェノール及びメチルエチルケトンの製造方法 - Google Patents
フェノール及びメチルエチルケトンの製造方法Info
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- JPH05178773A JPH05178773A JP34497891A JP34497891A JPH05178773A JP H05178773 A JPH05178773 A JP H05178773A JP 34497891 A JP34497891 A JP 34497891A JP 34497891 A JP34497891 A JP 34497891A JP H05178773 A JPH05178773 A JP H05178773A
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- C07—ORGANIC CHEMISTRY
- C07C—ACYCLIC OR CARBOCYCLIC COMPOUNDS
- C07C45/00—Preparation of compounds having >C = O groups bound only to carbon or hydrogen atoms; Preparation of chelates of such compounds
- C07C45/51—Preparation of compounds having >C = O groups bound only to carbon or hydrogen atoms; Preparation of chelates of such compounds by pyrolysis, rearrangement or decomposition
- C07C45/53—Preparation of compounds having >C = O groups bound only to carbon or hydrogen atoms; Preparation of chelates of such compounds by pyrolysis, rearrangement or decomposition of hydroperoxides
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- C07C407/00—Preparation of peroxy compounds
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- Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)
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Abstract
フェノール及びメチルエチルケトンを得る方法におい
て、フェノール及びメチルエチルケトンを含有する液を
水洗した後、蒸留により精製する。 【効果】 蒸留塔への塩類の堆積がなく、高熱効率下、
安定的な長期連続運転が可能である。
Description
チルケトンの製造方法に関するものである。更に詳しく
は、本発明はsec−ブチルベンゼンを出発原料とする
フェノール及びメチルエチルケトンの製造方法に関する
ものである。
れるsec−ブチルベンゼンハイドロパーオキサイドを
主成分とする反応液を蒸留により濃縮し、得られる濃縮
液中のsec−ブチルベンゼンハイドロパーオキサイド
を酸性触媒によりフェノールとメチルエチルケトンに分
解する技術は公知である(特開昭48−80524号公
報)。
れたフェノールとメチルエチルケトンの混合液からフェ
ノールとメチルエチルケトンを各々分離するためには、
該混合液を蒸留に付す必要がある。しかしながら、該混
合液には酸化工程及び分解工程で副生する脂肪酸類と中
和工程で使用するアルカリとに起因する少量の脂肪酸塩
類、並びに分解工程で使用する酸性触媒と中和工程で使
用するアルカリとに起因する無機塩類が含有されてお
り、該混合液をそのまま蒸留に付した場合には、リボイ
ラーその他の蒸留装置の各所に該脂肪酸塩類及び無機塩
類が析出・堆積し、リボイラーの熱効率を低下させる、
閉塞により蒸留操作が不可能になるといった問題を生じ
る。
する課題は、sec−ブチルベンゼンを酸化して得られ
るsec−ブチルベンゼンハイドロパーオキサイドを主
成分とする酸化反応液を蒸留により濃縮し、得られる濃
縮液中のsec−ブチルベンゼンハイドロパーオキサイ
ドを酸性触媒によりフェノールとメチルエチルケトンに
分解し、得られる分解液中のフェノールとメチルエチル
ケトンとを各々蒸留により回収するフェノール及びメチ
ルエチルケトンの製造方法であって、蒸留に付する液中
の脂肪酸塩類及び無機塩類を極めて低い水準に維持で
き、よって蒸留装置各所への脂肪酸塩類及び無機塩類の
析出を防止し、熱効率の点において優れ、かつ閉塞によ
り蒸留操作を中断せざるを得ないといった問題を伴なわ
ず、長期間にわたって安定な連続運転が可能であるとい
う優れたフェノール及びメチルエチルケトンの製造方法
を提供する点に存するものである。
ec−ブチルベンゼンを出発原料としてフェノール及び
メチルエチルケトンを製造する方法であって、下記の工
程を含むことを特徴とするフェノール及びメチルエチル
ケトンの製造方法に係るものである。 酸化工程:sec−ブチルベンゼンを酸化してsec−
ブチルベンゼンハイドロパーオキサイドを主成分とする
酸化反応液を得る工程 濃縮工程:酸化反応液を蒸留により濃縮し、塔底部から
sec−ブチルベンゼンハイドロパーオキサイドを主成
分とする塔底液を得、塔頂部からsec−ブチルベンゼ
ンを主成分とする留出液を得る工程 分解工程:濃縮工程の塔底液を酸性触媒と接触させるこ
とにより、sec−ブチルベンゼンハイドロパーオキサ
イドをフェノールとメチルエチルケトンに分解する工程 中和工程:分解工程で得られた分解液をアルカリ水溶液
により中和し、油層と水層に分離し、水層の一部を再度
中和工程へリサイクルする工程 水洗工程:中和工程で得られた油層を水洗し、フェノー
ル及びメチルエチルケトンを主成分とする油層と水層に
分離し、水層の一部又は全部を中和工程へリサイクルす
る工程 精製工程:水洗工程で得られた油層を蒸留に付し、フェ
ノールとメチルエチルケトンを分離する工程
は、sec−ブチルベンゼンを酸化してsec−ブチル
ベンゼンハイドロパーオキサイドを主成分とする酸化反
応液を得る工程であり、たとえば次のとおり行われる。
すなわち、液体のsec−ブチルベンゼンを、90〜1
50℃の温度、1〜10kg/cm2 Gの圧力下、酸素
含有ガスと接触させることによりsec−ブチルベンゼ
ンハイドロパーオキサイドとする。
により濃縮し、塔底部からsec−ブチルベンゼンハイ
ドロパーオキサイドを主成分とする塔底液を得、塔頂部
からsec−ブチルベンゼンを主成分とする留出液を得
る工程である。濃縮工程における蒸留の条件は、要する
にsec−ブチルベンゼンハイドロパーオキサイドを主
成分とする塔底液とsec−ブチルベンゼンを主成分と
する留出液が得られるように設定すればよく、たとえば
塔底温度50〜150℃、塔頂圧力1〜200torr
があげられる。
を酸性触媒と接触させることにより、sec−ブチルベ
ンゼンハイドロパーオキサイドをフェノールとメチルエ
チルケトンに分解する工程である。酸性触媒としては、
硫酸、無水硫酸、過塩素酸、リン酸などが用いられる。
酸性触媒の使用量は、通常0.01〜1wt%であり、
温度は通常50〜100℃の範囲である。
た分解液をアルカリ水溶液により中和し、油層と水層に
分離し、水層の一部を再度中和工程の入口へリサイクル
する工程である。中和のために用いられるアルカリとし
ては、ナトリウム、カリウム、リチウムなどの水酸化
物、炭酸塩、重炭酸塩などが使用できる。アルカリの使
用量は、水層のpHを通常5〜11、好ましくは6〜1
0に維持するのに十分な量である。温度は常温〜90
℃、油層/水層の重量比は0.5〜5が好ましい。中和
工程は、中和されるべき液層とアルカリ水溶液とを十分
に接触させ、その後油層と水層とを分離できればよく、
たとえば攪拌器付の槽、ラインミキサー、パイプミキサ
ーなどが用いられる。中和工程においては、排水量を減
少させるために、中和工程で使用後の水層の一部を再度
中和工程でリサイクル使用する。その結果、中和工程の
塩濃度は上昇するが、通常1〜30wt%の塩濃度に維
持することが好ましい。中和工程で得られた油層は次の
水洗工程へ送られ、一方水層は、その一部を中和工程へ
リサイクルし、残りは廃棄される。
た油層を水洗し、フェノール及びメチルエチルケトンを
主成分とする油層と水層に分離し、水層の一部又は全部
を中和工程へリサイクルする工程である。従来、ハイド
ロパーオキサイドの分解によりフェノールを製造するプ
ロセスにおいて、中和後に水洗が実施された例はない。
すなわち、クメンハイドロパーオキサイドからフェノー
ルを製造するプロセスでは、副生するアセトンが水と無
制限に混和するため、水洗を行うことはできなかった。
これに対し、本発明においては、副生するメチルエチル
ケトンが水と分液するため、水洗が可能なのである。
水の量は、中和工程で得られた油層に対して、通常2〜
10wt%である。温度は常温〜90℃、油層/水層の
重量比は0.5〜5が好ましい。水洗工程は水洗される
べき液層と水洗水とを十分に接触させ、その後油層と水
層とを分離できればよく、たとえば攪拌器付の槽、ライ
ンミキサー、パイプミキサーなどが用いられる。ここで
得られた油層は精製工程へ送られる。一方、水層の一部
又は全部は前工程の中和工程へリサイクルされる。この
ことにより、中和工程の液の塩濃度を好ましい範囲に制
御できる。本発明によると、油層中の脂肪酸塩類及び無
機塩類は極めて効率的に水層へ除去され、油層中の脂肪
酸塩類及び無機塩類は、通常数ppm以下に維持され得
る。
た油層を蒸留に付し、フェノールとメチルエチルケトン
を分離する工程であり、通常複数の蒸留塔により実現さ
れる。
に含まれる脂肪酸塩類及び無機塩類は十分に除去されて
いるので、精製工程の蒸留塔のリボイラーその他への脂
肪酸塩類及び無機塩類の堆積がなく、優れた熱効率の
下、長期的に安定した精製操作が可能となる。かかる効
果は、大規模下、長期連続運転を要求される工業的製造
プロセスにおいて、特に重要不可欠なものとなる。
ンハイドロパーオキサイド61.5wt%、sec−ブ
チルベンゼン16.7wt%、アセトフェノン10.6
wt%を含有する濃縮液12.8kg/h及び98wt
%硫酸10g/hを供給し、65℃の温度で分解反応を
実施した。得られた分解液の組成は、フェノール35.
6wt%、メチルエチルケトン25.8wt%、sec
−ブチルベンゼン167wt%、アセトフェノン11.
2wt%、蟻酸308ppm、酢酸404ppm、及び
硫酸800ppmであった。次に、中和槽、中和静置
槽、水洗槽及び水洗静置槽を直列に配してなる装置によ
り中和工程及び水洗工程を実施した。すなわち、容積
0.5lの中和槽に上記の分解液1200g/h、48
wt%水酸化ナトリウム水溶液4.9g/hを連続的に
供給し、更に中和静置槽からのリサイクル水730g/
h及び水洗静置槽からのリサイクル水57g/hを供給
し、滞留時間10分、温度65℃、pH8の条件下にて
中和を行った。次に、中和された液を中和静置槽に送
り、水層と油層に分離した。なお、水層の一部(730
g/h)を中和槽へリサイクルし、残り25g/hは廃
棄した。なお、廃棄した水層中には、硫酸ナトリウム
4.8wt%、蟻酸ナトリウム2.0wt%及び酢酸ナ
トリウム2.8wt%が含まれていた。次に、中和静置
槽の油層1237g/hを容積0.5lの水洗槽へ送
り、水洗用の水57g/h及び水洗静置槽からのリサイ
クル水760g/hを用いて、滞留時間10分、温度6
5℃にて水洗を実施した。更に、水洗後の液を水洗静置
槽へ送り、水層と油層に分離した。得られた油層中に
は、蟻酸ナトリウム5wtppm、酢酸ナトリウム9w
tppmが含有され、硫酸ナトリウムは不検出であっ
た。
外は、実施例1と同様に実施した。その結果、得られた
油層中に含まれる脂肪酸塩の含有量は、蟻酸ナトリウム
71wtppm、酢酸ナトリウム109wtppm及び
硫酸ナトリウム20wtppmであった。すなわち、本
発明の水洗工程により、脂肪酸塩類及び無機塩類が極め
て効率的に除去されていることがわかる。
ec−ブチルベンゼンを出発原料とするフェノール及び
メチルエチルケトンの製造方法であって、蒸留に付する
液中の脂肪酸塩類及び無機塩類を極めて低い水準に維持
でき、よって蒸留装置各所への脂肪酸塩類及び無機塩類
の析出を防止し、熱効率の点において優れ、かつ閉塞に
より蒸留操作を中断せざるを得ないといった問題を伴な
わず、長期間にわたって安定な連続運転が可能であると
いう優れたフェノール及びメチルエチルケトンの製造方
法を提供することができた。
Claims (1)
- 【請求項1】sec−ブチルベンゼンを出発原料として
フェノール及びメチルエチルケトンを製造する方法であ
って、下記の工程を含むことを特徴とするフェノール及
びメチルエチルケトンの製造方法。 酸化工程:sec−ブチルベンゼンを酸化してsec−
ブチルベンゼンハイドロパーオキサイドを主成分とする
酸化反応液を得る工程 濃縮工程:酸化反応液を蒸留により濃縮し、塔底部から
sec−ブチルベンゼンハイドロパーオキサイドを主成
分とする塔底液を得、塔頂部からsec−ブチルベンゼ
ンを主成分とする留出液を得る工程 分解工程:濃縮工程の塔底液を酸性触媒と接触させるこ
とにより、sec−ブチルベンゼンハイドロパーオキサ
イドをフェノールとメチルエチルケトンに分解する工程 中和工程:分解工程で得られた分解液をアルカリ水溶液
により中和し、油層と水層に分離し、水層の一部を再度
中和工程の入口へリサイクルする工程 水洗工程:中和工程で得られた油層を水洗し、フェノー
ル及びメチルエチルケトンを主成分とする油層と水層に
分離し、水層の一部又は全部を中和工程へリサイクルす
る工程 精製工程:水洗工程で得られた油層を蒸留に付し、フェ
ノールとメチルエチルケトンを分離する工程
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP34497891A JP3089780B2 (ja) | 1991-12-26 | 1991-12-26 | フェノール及びメチルエチルケトンの製造方法 |
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP34497891A JP3089780B2 (ja) | 1991-12-26 | 1991-12-26 | フェノール及びメチルエチルケトンの製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH05178773A true JPH05178773A (ja) | 1993-07-20 |
JP3089780B2 JP3089780B2 (ja) | 2000-09-18 |
Family
ID=18373449
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP34497891A Expired - Fee Related JP3089780B2 (ja) | 1991-12-26 | 1991-12-26 | フェノール及びメチルエチルケトンの製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3089780B2 (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2003051829A1 (en) * | 2001-12-19 | 2003-06-26 | Sumitomo Chemical Company, Limited | Method of purifying liquid oxidation reaction mixture |
JP2009155284A (ja) * | 2007-12-27 | 2009-07-16 | Mitsubishi Chemicals Corp | 精製ペンタメチレンジアミンの製造方法 |
JP2009526791A (ja) * | 2006-02-14 | 2009-07-23 | エクソンモービル・ケミカル・パテンツ・インク | フェノール及びメチルエチルケトンの生成プロセス |
-
1991
- 1991-12-26 JP JP34497891A patent/JP3089780B2/ja not_active Expired - Fee Related
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2003051829A1 (en) * | 2001-12-19 | 2003-06-26 | Sumitomo Chemical Company, Limited | Method of purifying liquid oxidation reaction mixture |
JP2009526791A (ja) * | 2006-02-14 | 2009-07-23 | エクソンモービル・ケミカル・パテンツ・インク | フェノール及びメチルエチルケトンの生成プロセス |
JP2009155284A (ja) * | 2007-12-27 | 2009-07-16 | Mitsubishi Chemicals Corp | 精製ペンタメチレンジアミンの製造方法 |
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