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JPH05138308A - 金属鋳造薄帯の表面性状改善方法および装置 - Google Patents

金属鋳造薄帯の表面性状改善方法および装置

Info

Publication number
JPH05138308A
JPH05138308A JP32665791A JP32665791A JPH05138308A JP H05138308 A JPH05138308 A JP H05138308A JP 32665791 A JP32665791 A JP 32665791A JP 32665791 A JP32665791 A JP 32665791A JP H05138308 A JPH05138308 A JP H05138308A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
gas
paddle
ribbon
converter
metal
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP32665791A
Other languages
English (en)
Inventor
Kiyoshi Shibuya
清 渋谷
Toru Sato
徹 佐藤
Nobuisa Shiga
信勇 志賀
Tsutomu Nozaki
努 野崎
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
JFE Steel Corp
Original Assignee
Kawasaki Steel Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Kawasaki Steel Corp filed Critical Kawasaki Steel Corp
Priority to JP32665791A priority Critical patent/JPH05138308A/ja
Publication of JPH05138308A publication Critical patent/JPH05138308A/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

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  • Continuous Casting (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】非晶質合金薄帯を単ロール法で製造する場合薄
帯の表面性状を改善する。 【構成】溶融温度1300℃のFe8010Si91
(原子%)を150mm幅スリットの注湯ノズルから周
速25m/secの水冷銅合金製の冷却ロールに噴出
し、パドル周囲の雰囲気を転炉ガスの燃焼ガス雰囲気と
し、転炉ガス量0.2Nm3 /minを溶融金属の鋳込
開始3秒後から燃焼させ、表面性状のすぐれた薄帯を得
た。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、単ロール法などによっ
て製造される非晶質合金薄帯など急冷薄帯の品質向上に
関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、単ロール法や双ロール法などの液
体急冷法によって、溶融金属(合金を含む。以下同じ)
を直接金属薄帯に加工する製造技術の開発が進められて
いる。このような直接製板技術における重要な要件は、
板厚の均一性や表面性状などに関する製板技術である。
特に、変圧器として用いられるアモルファス合金薄帯の
ように積層して用いる場合、表面性状の優劣がトランス
の特性(ここでは薄帯の占積率の低下による変圧器の大
型化)を左右する。
【0003】金属薄帯の表面性状劣化の原因は、冷却ロ
ール表面の境界層に乗ってくるエアーが冷却ロール上の
溶融金属の溜まり部(パドル)と冷却ロール間の境界に
入り、そのエアーがそのまま薄帯に閉じ込められてしま
ったためである。エアーがこの境界層に入り込むメカニ
ズムは、パドルがある外力によって加振され、冷却ロー
ルとパドルとの濡れ角が変化し、入り込み易くなる度に
周期的にエアーの巻き込み部(エアーポケット)ができ
る。これは薄帯に周期的な、一見魚の鱗状の模様(フィ
ッシュスケール)を形成する。この薄帯表面性状を悪化
させるパドル振動の種類は従来報告されている2つがあ
って、1つはエアーがパドルにぶつかることによってパ
ドル膜が振動する運動学的原因(キャピラリーウェー
ブ)のもの、もう1つはエアーがパドルにぶつかり、溶
鋼表面を不均一に酸化させ表面張力が不均一になった結
果振動する化学反応的原因(マランゴニー・イフェク
ト)がある。
【0004】これらの原因による表面性状劣化を防止す
る方法として従来の考え方は、パドルに衝突するエアー
を希薄にするか、低密度の不活性ガスもしくは還元性ガ
スと置換するなどの方法を取ることによって運動学的原
因と化学反応的原因の両方をなくそうとするものであ
る。例えば、特開昭51−109221号公報の改良合
金フィラメントの製造方法には減圧チャンバ内での製造
方法が開示されている。この製造方法は、実験室的もし
くは少量の製造の場合には可能であるが大量生産に対し
ては設備及びランニングコストの点で問題が多い。特開
昭59−209457号公報の金属薄帯鋳造装置及び方
法には、上記方法の設備的問題を改良した低密度かつ高
温の不活性ガスを用いる方法が開示されている。この場
合、効果のある低密度のヘリウム、クリプトン、キセノ
ンなどの不活性ガスは高価で、やはりランニングコスト
の問題が残っていた。特開昭60−37249号公報の
発熱性の還元性雰囲気における鋳造方法および装置にお
いては、安価な一酸化炭素を燃焼することによって低密
度の還元性ガスを用いてランニングコストの問題を解消
した。しかし、工業的にさらに安価なガスを用いること
が好ましい。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】以上述べたように、従
来技術においては設備上、ランニングコスト上、などい
ろいろと欠点があった。よって本発明ではさらに安価で
入手容易な工業廃ガスについて研究しこれ等の問題を解
決した。本発明はこのような工業的に利用できる方法を
提供することを目的とするものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、回転冷却ロー
ル面に溶融金属を注湯し、凝固させて鉄系合金薄帯を製
造する際に、鉄鋼プロセスの転炉で発生する廃ガスをパ
ドル周囲で燃焼させて雰囲気を作ることによって薄帯の
表面性状を改善することを特徴とする金属鋳造薄帯の表
面性状改善方法である。上記金属鋳造薄帯の表面性状改
善方法では、ガス燃焼開始の時期を溶融金属の鋳込み開
始後にすると好適である。本発明方法は、鉄鋼プロセス
の転炉廃ガス発生設備と金属薄帯製造設備とを、廃ガス
を加圧する圧縮機及び貯蔵用のタンクを介してパイプで
連結した金属鋳造薄帯の表面性状改善装置によって好適
に実施することができる。
【0007】
【作用】本発明者らは、雰囲気ガスの効果を種々に実験
した結果、従来考えられていた純粋な一酸化炭素ガスを
燃焼させなくても、限定された範囲ならば他の成分ガス
も許容されることを発見した。よりコストダウンを考え
た場合、鉄鋼プロセスで発生する廃ガスの利用は有効で
ある。
【0008】そこで、鉄鋼プロセスで排出される種々の
廃ガスを用いて実験した結果、廃ガス中の窒素がマイナ
ス効果を持っていることを発見した。窒素ガス含有量
(体積%)とフィッシュスケールの関係を調査した結
果、図2に示すように10体積%以下ならば問題になら
ないことが判明した。この範囲内の窒素ガスを含む廃ガ
スは、生産上の廃ガスとしてどこでも多く、安価に入手
することができ、廃ガスの有効利用となるので好都合で
ある。例えば、表1に示すように、転炉ガスには7〜8
体積%、コークス炉ガスには4〜5体積%の窒素が含ま
れているだけである。これに対して、高炉ガスには50
〜60体積%も窒素が含まれており、適切なガス組成と
はいえない。そこでコークス炉ガスを用いて実験した
が、意外なことにパドルの安定が得られなかった。この
理由を調査した結果、廃ガス中に水素の他にメタンのよ
うなパラフィン系炭化水素やエチレンのようなオレフィ
ン系炭化水素が含まれているため、これらが廃ガスとし
て燃焼する際に二酸化炭素と水になり、この水が冷却ロ
ール面上で凝集し、パドルでの小規模水蒸気爆発を起し
て不安定にさせていたことが判明した。よって、使用可
能なガス組成には水蒸気の規制も必要であった。
【0009】
【表1】
【0010】転炉ガスの場合は、炭化水素は含まれず水
素を5体積%程度含むだけであるが、同様な現象が発生
した。しかし、この現象は鋳込開始前に燃焼したガス中
の水分が結露し鋳込初期のパドルブレークを発生した結
果であることが判明した。そこで、鋳込開始後、パドル
が安定した後にガス燃焼を開始するとロール面への結露
もなくパドルの安定も確保できることが分かった。これ
により図4(a)に示すような表面性状の良好な薄帯が
得られた。
【0011】本発明では転炉で発生する廃ガスを用いる
ことを示したが、これと同等の廃ガス等の工業ガスを得
られる場合は、これを用いることができる。ここで転炉
で発生する廃ガスと同等とは、N2 :10体積%以下、
2 :5体積%程度、CO2:若干、残余は実質的にC
Oからなる工業ガスである。この場合、N2 が10体積
%以下に限定される理由は既述の通りである。H2 は反
応によって水蒸気を生じ、冷却表面に凝結し薄帯の表面
性状に悪影響を及ぼすので、含有しない方がよいが、燃
焼時間の調整によって、5体積%程度であれば使用可能
である。なお、反応によって水蒸気を生成する炭化水素
等も同じ理由によりH2 換算した総量で5体積%程度に
制約される。
【0012】
【実施例】図1に本発明の実施例の装置図を模式的に示
す。注湯ノズル1から溶融金属が噴出され、冷却ロール
2との間で溶融パドル3を形成する。溶融金属は冷却ロ
ール2の外表面に冷却ロール2からの抜熱により急冷凝
固して薄帯4となる。冷却ロール上に付着している薄帯
は、エアーナイフ5から噴出するエアーによって剥離さ
れる。パドル3の前後にはガス燃焼バーナ6が設置さ
れ、一酸化炭素を主とする適性なガス組成を燃焼した雰
囲気とすることができる。図3は鉄鋼製造プロセスと金
属薄帯製造設備との結合を示したもので、この例では転
炉8のガス回収設備9と結合させている。ガスを圧縮機
10で加圧し、タンク11に貯蔵し適宜薄帯製造設備に
供給することが可能である。本例は鉄鋼プロセスとの結
合例であるが他の生産たとえば電気炉製鋼、化学産業な
どにおいても一酸化炭素の廃ガスは多くありこの例に限
らず応用可能である。
【0013】〔実施例1〕図1に示した装置において、
下記の条件で製板を行った。 溶融金属;Fe8010Si91 (原子%) 溶融温度;1300℃ 注湯ノズル;150mm幅スリット 冷却ロール;水冷銅合金製 冷却ロール周速;25m/sec パドル周囲の雰囲気を表1に示す組成の転炉ガスの燃焼
ガス雰囲気とし、転炉ガス量0.2Nm3 /minを鋳
込開始3秒後に燃焼させた。この結果、薄帯は20μm
厚、150mm幅の表面性状Ra=0.7μm以下の良
好なものが得られた。その表面性状の写真を図4(a)
に示した。
【0014】〔比較例1〕パドル周囲を表1に示す組成
の高炉ガスの燃焼ガス雰囲気とし、それ以外の条件は実
施例1と同じにして実験した結果、フィッシュスケール
の発生を防止することができず、表面粗さRa=1.3
μmとなった。その表面性状を示す写真を図4(c)に
示した。
【0015】〔比較例2〕パドル周囲の雰囲気ガスに表
1に示す組成のコークス炉ガスの燃焼ガスを用いた他は
実施例1と同じ条件で実験した。その結果、パドルが安
定せずRa=1.5μmとなった。
【0016】〔比較例3〕燃焼開始鋳込開始前からパド
ル周囲を表1に示す組成の転炉ガス燃焼雰囲気とした他
は実施例1と同じ条件で実験した結果、パドルが安定せ
ず板にはならなかった。
【0017】
【発明の効果】本発明を用いることにより、単ロール法
による表面性状の良好な金属薄帯を効果的かつ安価に製
造することができるようになった。従って大量商業生産
が可能となり、この結果産業上の有用性が極めて大であ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例の製造装置図である。
【図2】ガス中の窒素体積%と薄帯表面粗度の関係を示
すグラフである。
【図3】実施例の金属薄帯製造装置と鉄鋼プロセスとの
結合例の系統図である。
【図4】薄帯の表面性状写真である。
【符号の説明】
1 注湯ノズル 2 冷却ロ
ール 3 パドル 4 薄帯 5 エアーナイフ 6 ガス燃
焼バーナ 8 転炉 9 ガス回
収設備 10 圧縮機 11 タン
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 志賀 信勇 千葉市川崎町1番地 川崎製鉄株式会社技 術研究本部内 (72)発明者 野崎 努 千葉市川崎町1番地 川崎製鉄株式会社技 術研究本部内

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 回転冷却ロール面に溶融金属を注湯し凝
    固させて鉄系合金薄帯を製造する際に、鉄鋼プロセスの
    転炉で発生する廃ガスをパドル周囲で燃焼させて燃焼ガ
    ス雰囲気を形成することを特徴とする金属鋳造薄帯の表
    面性状改善方法。
  2. 【請求項2】 溶融金属の鋳込み開始後にパドル周囲に
    燃焼ガス雰囲気を形成することを特徴とする請求項1記
    載の金属鋳造薄帯の表面性状改善方法。
  3. 【請求項3】 鉄鋼プロセスの転炉廃ガス発生設備と金
    属薄帯製造設備とを、該廃ガスを加圧する圧縮機及び貯
    蔵用のタンクを介してパイプで連結したことを特徴とす
    る金属鋳造薄帯の表面性状改善装置。
JP32665791A 1991-11-15 1991-11-15 金属鋳造薄帯の表面性状改善方法および装置 Withdrawn JPH05138308A (ja)

Priority Applications (1)

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JP32665791A JPH05138308A (ja) 1991-11-15 1991-11-15 金属鋳造薄帯の表面性状改善方法および装置

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JP32665791A JPH05138308A (ja) 1991-11-15 1991-11-15 金属鋳造薄帯の表面性状改善方法および装置

Publications (1)

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JPH05138308A true JPH05138308A (ja) 1993-06-01

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ID=18190218

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JP32665791A Withdrawn JPH05138308A (ja) 1991-11-15 1991-11-15 金属鋳造薄帯の表面性状改善方法および装置

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JP (1) JPH05138308A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009041496A (ja) * 2007-08-10 2009-02-26 Mitsubishi Heavy Ind Ltd ガスタービン装置
US9097188B2 (en) 2008-10-01 2015-08-04 Mitsubishi Hitachi Power Systems, Ltd. Gas turbine device

Cited By (2)

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JP2009041496A (ja) * 2007-08-10 2009-02-26 Mitsubishi Heavy Ind Ltd ガスタービン装置
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Effective date: 19990204