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JPH0513748A - 固体撮像素子 - Google Patents

固体撮像素子

Info

Publication number
JPH0513748A
JPH0513748A JP3188301A JP18830191A JPH0513748A JP H0513748 A JPH0513748 A JP H0513748A JP 3188301 A JP3188301 A JP 3188301A JP 18830191 A JP18830191 A JP 18830191A JP H0513748 A JPH0513748 A JP H0513748A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
solid
potential
electrode
layer
pixel
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP3188301A
Other languages
English (en)
Inventor
Yoshiyuki Osada
芳幸 長田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Canon Inc
Original Assignee
Canon Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Canon Inc filed Critical Canon Inc
Priority to JP3188301A priority Critical patent/JPH0513748A/ja
Publication of JPH0513748A publication Critical patent/JPH0513748A/ja
Pending legal-status Critical Current

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Abstract

(57)【要約】 【目的】 本発明の目的は、半導体結晶基板上に設けら
れたアイソレーション電極からの電界効果を用いて、画
素間の光電変換素子の電位を変調することにより、クロ
ストークがなく、高感度な固体撮像素子を提供すること
にある。 【構成】 半導体結晶基板上に、信号読み出し処理回路
と、光電変換素子を構成する半導体層を画素毎に分離せ
ず連続して堆積して形成した複数の画素とを有する固体
撮像素子において、前記画素の画素電極間直下に、絶縁
層を介して、前記画素電極間直上の半導体層の電位を制
御する変調電極を有することを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は固体撮像素子、特に信号
処理回路が形成された半導体結晶基板上に光電変換素子
が積層されてなる固体撮像素子に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、画像情報の高度化にともない前記
固体撮像素子の解像度向上による高画質化への要求はと
みに高まりつつある。解像度を向上し高画質化を実現す
る手段としては、前記固体撮像素子自身のコストあるい
はレンズ等の光学系のコンパクト化およびコスト抑制の
観点から、画素サイズを縮小する手法が当業者により広
く採用されてきた。
【0003】しかし、画素サイズを縮小すると、1画素
あたりの光電流が減少し、S/N比が低下するという問
題点が生じていた。このような問題を解決するための手
法として、たとえば、Technical Digest,1988,ISSCC,pp
50-51 には、 結晶シリコン基板上に形成されたCCDの
上にアモルファス・シリコンによる光電変換素子を積層
した固体撮像素子が示されている。
【0004】画素寸法が約10μm□である前記固体撮
像素子では、結晶シリコン基板上に光電変換素子を画素
ごとに分離せず連続して堆積したことにより、結晶シリ
コン基板上にフォトダイオードを一体形成した従来のC
CDに較べて、画素の開口率が5倍程度向上している。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかるに、前記のよう
に光電変換素子を画素ごとに分離せず連続して形成する
場合には、前記光電変換素子を通して画素間の信号電荷
のクロストークが生ずるという問題がある。
【0006】図6は、前記画素間のクロストークについ
て説明するための、従来の固体撮像素子の模式的断面図
である。同図において、220 は結晶シリコン基板に形成
されたCCD部で、221 は層間絶縁層、222 は光電変換
素子とCCD部をつなぐ接続電極、223 はゲート絶縁層
と層間絶縁層を兼ねた絶縁層、224 は蓄積電荷をCCD
読み出しラインへ転送するためのMOSトランジスタの
転送ゲート、225 は信号電荷を蓄積するn+ 層、226 は
前記MOSトランジスタのチャンネル、227 はCCD読
み出しラインである。一方、210 はアモルファス・シリ
コンによるショットキー・ダイオード型の光電変換素子
で、211 は透明電極、212 はp+ アモルファス・シリコ
ン層、213 はノンドープのアモルファス・シリコン層、
214 は画素ごとに分離して形成された画素電極で、ノン
ドープのアモルファス・シリコン層213 との間にショッ
トキー接合を形成する。前記画素電極214 は、層間絶縁
層221 に穿けられたスルーホールを通して接続電極222
に接続されている。
【0007】いま、逆方向にバイアスされたショットキ
ー・ダイオード型光電変換素子210に光が入射し、電子
がn+ 層225 に蓄積すると、ショットキー電極214 の電
位はリセット時の電圧より低下するが、その低下の度合
いが相互に隣接するショットキー電極214-1 と214-2 で
は入射光量に応じて異なる。したがって、ショットキー
電極214-1 と214-2 との間には電位差が生ずることにな
る。一般的に、画素の開口率を稼ぐため、ショットキー
電極214-1 と214-2 の間隔は、せいぜい数μm程度であ
り、ショットキー電極214-1と214-2 の間に小さな電位
差が生じても、前記ショットキー電極間に大きなクロス
トーク電流が流れることになる。しかも、ショットキー
電極214-1 と214-2 に対応する画素に入射する光量に差
があればあるほど、前記ショットキー電極間の電位差は
大きくなりクロストーク電流は増加する。すなわち、コ
ントラストの大きな画像であればあるほどクロストーク
が大きくなり、映像はボケてしまうという問題がある。
【0008】(発明の目的)上記のような課題に鑑み、
本発明の目的は、半導体結晶基板上に設けられたアイソ
レーション電極からの電界効果を用いて、画素間の光電
変換素子の電位を変調することにより、クロストークが
なく、高感度な固体撮像素子を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明は、前述の課題を
解決するための手段として、半導体結晶基板上に、信号
読み出し処理回路と、光電変換素子を構成する半導体層
を画素毎に分離せず連続して堆積して形成した複数の画
素とを有する固体撮像素子において、前記画素の画素電
極間直下に、絶縁層を介して、前記画素電極間直上の半
導体層の電位を制御する変調電極を有することを特徴と
する固体撮像素子を提供するものである。
【0010】また、前記変調電極と前記光電変換素子を
構成する画素電極間直上の半導体層との間に介在する前
記絶縁層の膜厚が100 〜5000Åであることを特徴とし、
また同一の信号読み出しラインに接続する画素の前記変
調電極が、すべて相互に接続されていることを特徴と
し、また、前記変調電極が、蓄積信号電荷を読み出しラ
インへ転送するための転送ゲート電極と画素毎に接続さ
れていることを特徴とし、また、前記光電変換素子が、
水素化アモルファス・シリコンによるフォトダイオード
で構成されることを特徴とする固体撮像素子により、前
記課題を解決しようとするものである。
【0011】
【作用】本発明によれば、変調電極、絶縁層、光電変換
層、n型の半導体ブロッキング層(あるいは画素電極)
によりMOSトランジスタが構成される。
【0012】そこで絶縁層と光電変換層の界面の電位を
φS 、複数の画素電極との電位のうち小さいほうの電位
をφM 、光電変換層のフェルミ電位をφF とするとき、
【0013】
【数1】φS ≦φM −φF (1) となるように前記MOSトランジスタのゲート電極であ
る変調電極の電位を設定すると 、変調電極上の変調領域
の空乏状態が緩和され、この変調領域はクロストーク電
流を構成する電子の流れに対して障壁とすることができ
る。
【0014】このように適宜変調電極128 の電圧を設定
することにより、前記不等式(1)を満たし、画素間の
クロストーク電流を抑制することができる。
【0015】また、前記変調電極は、他のすべての電極
とは独立に構成されていても良いが、転送ゲートに接続
され駆動されていても良い。これは前記転送ゲートがオ
ンする時間サイクルでは、すべての画素電極がリセット
状態にあり、また蓄積時間に較べ転送ゲートがオンする
時間は短いため、変調電極が転送電極に接続されていて
もリーク電流抑制効果は変わらない。
【0016】上記のように、本発明によれば、半導体結
晶基板上に設けられたアイソレーション電極からの電界
効果を用いて、画素間の光電変換素子の電位を変調する
ことにより、クロストークがなく、高感度な固体撮像素
子を提供することができる。 (実施態様例)以下、本発明の実施態様例について詳細
に説明する。
【0017】図1は、本発明の実施態様例を説明するた
めの固体撮像素子の模式的断面図であり、同図におい
て、120 は半導体結晶基板上に形成されたCCDなどの
信号読み出し処理部、121 はゲート絶縁層と層間絶縁層
の機能を兼ねた絶縁層、123 は蓄積電荷をCCDなどに
よる読み出しラインへ転送するためのMOSトランジス
タの転送ゲート、124 は信号電荷を蓄積するn+ 層、12
5 は前記MOSトランジスタのチャンネル、126 はCC
Dなどによる読み出しラインである。
【0018】前記絶縁層121 には、二酸化シリコン膜、
窒化シリコン膜、酸化アルミニウム膜、酸化タンタル膜
あるいは酸化チタン膜などが用いられ、さらに前記材料
による多層膜を用いることもできる。
【0019】前記絶縁層121 の形成法としてはシリコン
の熱酸化法、熱窒化法なども利用可能であるが、下地の
半導体結晶基板に形成された信号読み出し処理手段への
熱ダメッジを回避するためには、熱CVD、プラズマC
VD、光CVDなどの薄膜堆積手段、あるいはRTA
Rapid Thermal Anneal) 法による熱酸化、熱窒化など
が望ましい。
【0020】また、前記変調電極128 と前記光電変換素
子を構成する画素電極間直上の半導体層との間に介在す
る前記絶縁層の膜厚は、変調電極が前記変調領域の電位
を有効に制御できる様に十分薄くなければならず、一方
絶縁耐圧およびステップカバレジの観点からは十分厚く
なければならない。このような条件を満足する前記膜厚
の範囲は、100 〜5000Å、望ましくは、300 Å〜3000Å
である。
【0021】一方、110 はアモルファス・シリコンなど
によるダイオード型の光電変換素子で、111 はITOな
どによる透明電極、112 はボロンをドープしたアモルフ
ァス・シリコンなどによる電子の注入を阻止するp型の
半導体ブロッキング層、113はノンドープのアモルファ
ス・シリコンなどによる光電変換層、114 は画素ごとに
分離して形成された画素電極で、115 はリンをドープし
たアモルファス・シリコンなどによるn型の半導体ブロ
ッキング層である。前記光電変換素子は、n型の半導体
ブロッキング層115 がある場合にはpin型のフォトダ
イオード、ない場合にはショットキー型のフォトダイオ
ードとして動作する。
【0022】128 は画素電極114 間の光電変換層の電位
を変調するための変調電極、129 は前記変調電極からの
電界の作用により電位が変調された光電変換層の一部
(以下変調領域と称す)である。
【0023】前記変調電極128 には、クロム、モリブデ
ン、タングステン、タンタル、チタン、ニッケルなどの
金属もしくは不純物を高濃度に含んだポリシリコンなど
が用いられる。
【0024】次に、図1に示す本発明による固体撮像素
子の動作について説明する。
【0025】まず、リセット動作時にn+ 層124 にリセ
ット電圧が印加され、前記ダイオード型光電変換素子11
0 は逆バイアス状態となり、光電変換層113 は完全に空
乏化する。つぎの蓄積動作時に光が光電変換素子110 に
入射し電子がn+ 層124 に電子が蓄積すると、画素電極
114 はフローティング状態にあるため、その電位はリセ
ット時の電圧より低下するが、その低下の度合いが相互
に隣接する画素電極114-1 と114-2 では入射光量に応じ
て異なる。したがって、画素電極114-1 と114-2 との間
には電位差が生じる。このとき、前記画素電極間になに
も障害がなければクロストーク電流が流れることにな
る。
【0026】図2(b)には、前記変調電極128 がない
場合のコンダクションバンドの状態と前記クロストーク
電流を構成する電子の流れ131 を、また130 は画素電極
間の電位差を示す。
【0027】一方、図2(a)には、変調電極128 が設
けられている本発明の固体撮像素子における光電変換素
子のコンダクションバンドの状態を示す。図において、
132は変調電極と光電変換層の間の絶縁層を示すもので
ある。
【0028】図から明らかなように、変調電極128 、絶
縁層121 、光電変換層113 、n型の半導体ブロッキング
層115-1 および115-2 (あるいは画素電極114-1 および
114-2)によりMOSトランジスタが構成される。
【0029】絶縁層121 と光電変換層113 の界面の電位
をφS 、画素電極114-1 と114-2 の電位のうち小さいほ
うの電位をφM 、光電変換層のフェルミ電位をφF とす
るとき、
【0030】
【数1】φS ≦φM −φF (1) となるように前記MOSトランジスタのゲート電極であ
る変調電極128 の電位を設定すると 、変調領域129 の空
乏状態が緩和され、前記変調領域129 は図2(a)に示
すようにクロストーク電流を構成する電子の流れに対し
て障壁となる。
【0031】前記界面の電位φS は、変調電極128 の電
位以外に変調電極128 の仕事関数、絶縁層121 のうち変
調電極128 と光電変換層113 の間に介在する部分の厚
さ、光電変換層113 の不純物濃度あるいはギャップ準位
密度、p+ 層112の電位および画素電極114-1 と114-2
の間隔と電位などによっても支配されるため、変調電極
128 によって一義的に決定されるものではないが、前記
の種々のパラメータの組み合わせに対して適宜変調電極
128 の電圧を設定することにより、前記不等式(1)を
満たし、画素間のクロストーク電流を抑制出来ることは
明らかである。
【0032】たとえば、変調電極128 と光電変換層113
の間の絶縁層112 の厚さが約1000〜3000Å、画素電極11
4 の間隔が0.5 μm以上、画素電極114 のリセット電圧
が5V程度、画素電極114 間の最大電位差が 1V程度の
とき、前記変調電極128 の電圧を約4V以下に設定すれ
ば前記クロストーク電流の抑制効果がある。
【0033】ただし、変調電極128 の電位を下げすぎる
と変調電極128 と画素電極114 の間の電界が強くなり、
衝突イオン化によるリーク電流の発生や、とくに画素電
極114 がショットキー電極で構成される場合には正孔の
光電変換層への注入によるリーク電流が発生する。この
ため、前記のパラメ−タ条件のときには変調電極の電圧
は約−10V以上であることが望ましい。
【0034】前記変調電極は、他のすべての電極とは独
立に構成されていても良いが、転送ゲート123 に接続さ
れ駆動されていても良い。前記転送ゲートがオンする時
間サイクルではすべての画素電極がリセット状態にあ
り、また蓄積時間に較べ転送ゲート123 がオンする時間
は短いため、変調電極128 が転送電極123 に接続されて
いてもリーク電流抑制効果は変わらない。
【0035】
【実施例】(第1の実施例)図3は、本発明の第1の実
施例の固体撮像素子の断面図(a)及び平面図(b)で
ある。
【0036】同図において、320 は半導体結晶基板上に
形成されたCCDなどの信号読み出し処理部、321 は絶
縁層、323 は蓄積電荷をCCDなどによる読み出しライ
ンへ転送するためのMOSトランジスタの転送ゲート、
324 は信号電荷を蓄積するn+ 層、325 は前記MOSト
ランジスタのチャンネル、326 はCCDなどによる読み
出しラインである。
【0037】また、310 は光電変換素子で、311 は透明
電極、312 はp型の半導体ブロッキング層、313 は光電
変換層、314 は画素電極で、315 はn型の半導体ブロッ
キング層であり、328 は画素電極314 間の光電変換層の
電位を変調するための変調電極、329 は変調領域であ
る。
【0038】以下、その製造工程に沿って説明する。
【0039】まず、結晶シリコン・ウエハ上にCCDに
よる2次元の信号読み出し処理回路を形成し、転送ゲー
トを作り込んだ後、LPCVD法により二酸化シリコン
膜を約5000Å堆積しそのうえに幅3μmの変調電極328
を形成した。変調電極328 は相互に、CCDによる信号
読み出しラインと平行に接続した。
【0040】その後、プラズマCVD法によりシランS
iH4 とアンモニアNH4 から膜厚3000Åの窒化シリコ
ン膜を堆積し、ついで信号電荷を蓄積するn+ 層上に穿
けられたスルーホールを作り込んだ後、MOCVD法を
用いてアルミニウムで前記スルーホールを選択的に埋め
込み、さらにそのうえにクロムにより画素電極314 を形
成した。前記画素電極314 の寸法は、縦および横が10
μm、厚さ500 Åで、画素間には1μmのスペースを設
けた。
【0041】つぎに,プラズマCVD法により基板温度
約260 ℃でリンを高濃度にドープしたn+ 微結晶シリコ
ン層を約1000Å堆積し、その後画素電極上以外の前記n
+ アモルファス・シリコン層をエッチング除去した。
【0042】さらに、プラズマCVD法により基板温度
約220 ℃でノンドープのアモルファス・シリコン層を80
00Åとボロンを高濃度でドープしたp+ アモルファス・
シリコン層150 Åを連続して堆積した。
【0043】最後にスパッタ法を用いて基板温度約180
℃にてITOによる透明電極層311を設け、図3に示す
構成の2次元固体撮像素子を作成した(試料A)。
【0044】また、比較用として試料Aの構成から変調
電極328 を除外した構成の試料(試料B)を用意した。
【0045】前記試料A、Bの3×3の画素部分にのみ
波長4880Å、光子数密度1 〜2 ×1014cm-2の信号光をそ
れぞれ照射し、信号電荷を読み出した。このとき、信号
電荷の蓄積時間は30msec.,リセット時間は0.5 μsec
.とした。また、透明電極の電位を0V、信号蓄積用
のn+ 層のリセット電圧を5V、変調電極の電圧を−1
2V、−10V、0V、4V、5Vとした。
【0046】図4は、上述の試料AとBの特性を測定し
た結果を示す図であり、図4(a)は、前記3×3の光
照射領域のうち中心の画素の出力をC、中心画素に隣接
する信号光照射画素の出力の平均をD、さらに前記周辺
画素に隣接する複数の信号光未照射画素の出力の平均を
E、さらに前記信号光未照射画素に隣接した第二の複数
の信号光未照射画素の出力の平均をFとし、変調電極の
電圧が0Vのときの出力分布を示す図であり、410 は試
料Aの出力分布、420は試料Bの出力分布、430 はC〜
Fに対応する入射光子密度の分布を示す。
【0047】図4(a)から明らかなように、試料Aの
出力分布410 は試料Bの出力分布420 より急峻となって
おり、入射光子密度分布430 をより忠実に再現している
ことが分かる。
【0048】さらに、図4(b)には変調電極の電位を
変化させたときの、出力Dと出力Eの比を示す。
【0049】図4から明らかな様に、変調電極の電圧が
リセット電位に近づくと変調電極の効果が薄れ、クロス
トーク電流が増加する。また、変調電極を負の方向に大
きくすると、画素間の半導体の電界が強まり、画素から
の少数キャリアの注入が大きくなりクロストーク電流が
増加することが分かる。
【0050】(第2の実施例)図5(a),(b)は、
本発明の第2の実施例の固体撮像素子の断面図(a)及
び平面図(b)を示す図である。
【0051】同図において、521 は絶縁層、523 は蓄積
電荷をCCDなどによる読み出しラインへ転送するため
のMOSトランジスタの転送ゲート、524 は信号電荷を
蓄積するn+ 層、525 は前記MOSトランジスタのチャ
ンネル、526 はCCDなどによる読み出しラインであ
る。
【0052】また、511 は透明電極、512 はp型の半導
体ブロッキング層、513 は光電変換層、514 は画素電極
で、515はn型の半導体ブロッキング層であり、528 は
画素電極514 間の光電変換層の電位を変調するための変
調電極、529 は変調領域である。
【0053】同図に示すように、本実施例では、前述の
実施例とほぼ同様の構造による2次元固体撮像素子を作
成したが、変調電極528 は転送ゲート電極523 と同一平
面上に、リンドープしたポリシリコンにより同時に形成
され、各画素ごとに転送ゲート電極523 に接続されてい
る(試料G)。
【0054】本実施例の前記試料Gの3×3の画素部分
にのみ波長4800Å、光子数密度1 〜2 ×1014cm-2の信号
光をそれぞれ照射し、信号電荷を読み出した。このと
き、信号電荷の蓄積時間は30m sec .,リセット時間は
0.5 μsec .とした。また、透明電極の電位を0V、信
号蓄積用のn+ 層のリセット電圧を5V、変調電極およ
び転送ゲート電極の蓄積時の電圧を0V、リセット時の
電圧を5Vとした。
【0055】第1の実施例と同様に、前記3×3の光照
射領域のうち中心の画素の出力をC、中心画素に隣接す
る信号光照射画素の出力の平均をD、さらに前記周辺画
素に隣接する複数の信号光未照射画素の出力の平均を
E、さらに前記信号光未照射画素に隣接した第二の複数
の信号光未照射画素の出力の平均をFとして出力分布を
評価したところ、試料Gでは出力分布が図4(a)に示
す試料Aの出力分布420とほぼ同等で、入射光子密度分
布430 をより忠実に再現していることが分かった。
【0056】
【発明の結果】以上説明したように、本発明によれば、
複数の画素の画素電極間直下に、絶縁層を介して、前記
画素電極間直上の半導体層の電位を制御する変調電極を
設けることにより、半導体結晶基板上に設けられたアイ
ソレーション電極からの電界効果を用いて、画素間の光
電変換素子の電位を変調することができ、これにより、
クロストークがなく、解像度が良く、開口率が大きく高
感度な固体撮像素子を実現することができる。
【0057】すなわち、本発明の固体撮像素子によれ
ば、コントラストがよく、ボケの無い映像を得ることが
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による固体撮像素子の実施態様例を説明
する断面図。
【図2】変調電極があるときの光電変換層のコンダクシ
ョンバンド(a)及び変調電極がないときの光電変換層
のコンダクションバンド(b)を示す図。
【図3】本発明による固体撮像素子の第1の実施例を説
明するための素子の断面図(a)及び素子の平面図
(b)。
【図4】第1の実施例の固体撮像素子の画素間のクロス
トーク電流を説明するための出力電圧分布(a)及び変
調電極電圧依存性(b)。
【図5】本発明による固体撮像素子の第2の実施例を説
明するための素子の断面図(a)及び素子の平面図
(b)。
【図6】従来の固体撮像素子を説明するための断面図。
【符号の説明】
110 光電変換部 111 透明電極 112 p型ブロッキング層 113 光電変換層 114 画素電極 115 n型ブロッキング層 120 信号読み出し処理部 121 絶縁層 123 転送ゲート電極 124 電荷蓄積領域 125 転送チャネル 126 転送ライン 127 チャネルストッパ 128 変調電極 129 変調領域

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 半導体結晶基板上に、信号読み出し処理
    回路と、光電変換素子を構成する半導体層を画素毎に分
    離せず連続して堆積して形成した複数の画素とを有する
    固体撮像素子において、 前記画素の画素電極間直下に、絶縁層を介して、前記画
    素電極間直上の半導体層の電位を制御する変調電極を有
    することを特徴とする固体撮像素子。
  2. 【請求項2】 前記変調電極と前記光電変換素子を構成
    する画素電極間直上の半導体層との間に介在する前記絶
    縁層の膜厚が100 〜5000Åであることを特徴とする請求
    項1に記載の固体撮像素子。
  3. 【請求項3】 同一の信号読み出しラインに接続する画
    素の前記変調電極が、すべて相互に接続されていること
    を特徴とする請求項1に記載の固体撮像素子。
  4. 【請求項4】 前記変調電極が、蓄積信号電荷を読み出
    しラインへ転送するための転送ゲート電極と画素毎に接
    続されていることを特徴とする請求項1に記載の固体撮
    像素子。
  5. 【請求項5】 前記光電変換素子が、水素化アモルファ
    ス・シリコンによるフォトダイオードで構成されること
    を特徴とする請求項1に記載の固体撮像素子。
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