JPH05136613A - 折り返しストリツプ線路型誘電体共振器 - Google Patents
折り返しストリツプ線路型誘電体共振器Info
- Publication number
- JPH05136613A JPH05136613A JP32375991A JP32375991A JPH05136613A JP H05136613 A JPH05136613 A JP H05136613A JP 32375991 A JP32375991 A JP 32375991A JP 32375991 A JP32375991 A JP 32375991A JP H05136613 A JPH05136613 A JP H05136613A
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- Japan
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- dielectric
- electrode
- resonator
- dielectric substrate
- outer peripheral
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 ストリップ線路型誘電体共振器を小形で且つ
製造し易くする。フィルタとして構成し易く、また実装
基板の回路に組み込み易い構造にする。 【構成】 切り込み部12を設けてU型とした誘電体基
板10の両主表面(上面と下面)14及び切り込み開口
部両端面15a,15bのどちらか一方(ここでは15
b)を除く外周部分に電極16を形成した折り返しスト
リップ線路型構造の誘電体共振器である。入出力結合に
は、切り込み開口部両端面のうちの無電極端面近傍の外
周面に形成した島状電極18を用いる。切り込み部の壁
面を波形に成形したり、切り込み部内に別の誘電体材料
を充填してもよい。
製造し易くする。フィルタとして構成し易く、また実装
基板の回路に組み込み易い構造にする。 【構成】 切り込み部12を設けてU型とした誘電体基
板10の両主表面(上面と下面)14及び切り込み開口
部両端面15a,15bのどちらか一方(ここでは15
b)を除く外周部分に電極16を形成した折り返しスト
リップ線路型構造の誘電体共振器である。入出力結合に
は、切り込み開口部両端面のうちの無電極端面近傍の外
周面に形成した島状電極18を用いる。切り込み部の壁
面を波形に成形したり、切り込み部内に別の誘電体材料
を充填してもよい。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、誘電体基板に立体的に
ストリップ線路を形成した誘電体共振器に関し、更に詳
しく述べると、U型をなす誘電体基板の両主表面及び切
り込み開口部端面の一方を除く外周部分に電極を形成す
ることにより、1/4波長共振器を半分に折り返したよ
うに見える構造とした折り返しストリップ線路型誘電体
共振器に関するものである。この誘電体共振器は、例え
ばマイクロ波用の各種無線機器などで用いるフィルタや
発振器に好適なものである。
ストリップ線路を形成した誘電体共振器に関し、更に詳
しく述べると、U型をなす誘電体基板の両主表面及び切
り込み開口部端面の一方を除く外周部分に電極を形成す
ることにより、1/4波長共振器を半分に折り返したよ
うに見える構造とした折り返しストリップ線路型誘電体
共振器に関するものである。この誘電体共振器は、例え
ばマイクロ波用の各種無線機器などで用いるフィルタや
発振器に好適なものである。
【0002】
【従来の技術】マイクロ波用フィルタとして共振器をス
トリップ線路で構成する形式がある。例えば1/4波長
共振器の場合、誘電体基板上に直線状のストリップ線路
型の共振器導体を設け、その一端が開放となり、他端が
接地用電極に短絡されるように構成する。ここで共振器
導体は、共振波長の1/4波長の奇数倍の長さに設定さ
れる。実際のフィルタを構成する場合には、上記共振器
導体を誘電体基板上に並べて短絡側を共通に接続し、隣
接する共振器導体の間隔はフィルタ特性に対応した結合
強度となる所定の距離に定める。
トリップ線路で構成する形式がある。例えば1/4波長
共振器の場合、誘電体基板上に直線状のストリップ線路
型の共振器導体を設け、その一端が開放となり、他端が
接地用電極に短絡されるように構成する。ここで共振器
導体は、共振波長の1/4波長の奇数倍の長さに設定さ
れる。実際のフィルタを構成する場合には、上記共振器
導体を誘電体基板上に並べて短絡側を共通に接続し、隣
接する共振器導体の間隔はフィルタ特性に対応した結合
強度となる所定の距離に定める。
【0003】また1/2波長共振器では、誘電体基板上
に形成する共振器導体をヘアピン構造(U型構造)にす
る技術があり、実際のフィルタを構成する場合には、複
数のヘアピン状共振器導体を互いに平行結合するように
配置する。
に形成する共振器導体をヘアピン構造(U型構造)にす
る技術があり、実際のフィルタを構成する場合には、複
数のヘアピン状共振器導体を互いに平行結合するように
配置する。
【0004】いずれにしても従来のストリップ線路型フ
ィルタでは、誘電体基板の表面に所定形状の共振器導体
が配設される。つまり共振器導体は平面的に配置され
る。例えば、誘電体基板上にスクリーン印刷法によって
所定形状に導電ペーストを付着させるか、あるいは誘電
体基板の表面に所定形状となるように電極形成部をやや
窪ませる加工を施し、その内部に導電ペーストを充填す
る。その後、誘電体基板を加熱処理して導電ペーストを
焼き付け、所望の電極パターンを形成する。また別の例
としては、2枚の誘電体基板の間に、予め打抜きあるい
はエッチングなどにより所定の形状に成形した薄肉導電
板(共振器導体)を挾み込むトリプレート構造もある。
ィルタでは、誘電体基板の表面に所定形状の共振器導体
が配設される。つまり共振器導体は平面的に配置され
る。例えば、誘電体基板上にスクリーン印刷法によって
所定形状に導電ペーストを付着させるか、あるいは誘電
体基板の表面に所定形状となるように電極形成部をやや
窪ませる加工を施し、その内部に導電ペーストを充填す
る。その後、誘電体基板を加熱処理して導電ペーストを
焼き付け、所望の電極パターンを形成する。また別の例
としては、2枚の誘電体基板の間に、予め打抜きあるい
はエッチングなどにより所定の形状に成形した薄肉導電
板(共振器導体)を挾み込むトリプレート構造もある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】これら従来のストリッ
プ線路型フィルタは、いずれにしても共振器導体が誘電
体基板上で平面的に配置されるため、面積的にはあまり
小形化できない。特に共振器導体を多段に接続してフィ
ルタを構成する場合は、高さ寸法は増大しなくても、ど
うしても平面的には大きくならざるを得ない。
プ線路型フィルタは、いずれにしても共振器導体が誘電
体基板上で平面的に配置されるため、面積的にはあまり
小形化できない。特に共振器導体を多段に接続してフィ
ルタを構成する場合は、高さ寸法は増大しなくても、ど
うしても平面的には大きくならざるを得ない。
【0006】スクリーン印刷による共振器パターンの形
成は、一般に印刷精度が悪く、周波数及び結合が変化す
るため、トリミングが必要となる。また誘電体基板に凹
部を形成して導電材料を充填する場合は、不必要な部分
にまで導電材料が付着してしまうため、それを除去しな
ければならず、煩雑な作業が要求される。更にトリプレ
ート構造の場合は、導電板の存在によって、その厚み分
だけ両誘電体基板の間に隙間が生じるため、等価誘電率
が低下し、寸法をさほど小さくできない。また導電板の
厚みの部分の遮蔽対策も必要となる。
成は、一般に印刷精度が悪く、周波数及び結合が変化す
るため、トリミングが必要となる。また誘電体基板に凹
部を形成して導電材料を充填する場合は、不必要な部分
にまで導電材料が付着してしまうため、それを除去しな
ければならず、煩雑な作業が要求される。更にトリプレ
ート構造の場合は、導電板の存在によって、その厚み分
だけ両誘電体基板の間に隙間が生じるため、等価誘電率
が低下し、寸法をさほど小さくできない。また導電板の
厚みの部分の遮蔽対策も必要となる。
【0007】本発明の目的は、上記のような従来技術の
欠点、即ちスクリーン印刷による電極寸法のばらつきの
問題、凹部への導電ペーストの塗布の困難性、及びトリ
プレート構造における導電板電極の厚みによる不具合を
解決でき、小形化に適し、回路に組み込み易いストリッ
プ線路型誘電体共振器を提供することである。
欠点、即ちスクリーン印刷による電極寸法のばらつきの
問題、凹部への導電ペーストの塗布の困難性、及びトリ
プレート構造における導電板電極の厚みによる不具合を
解決でき、小形化に適し、回路に組み込み易いストリッ
プ線路型誘電体共振器を提供することである。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は、平板状の基板
の一部に切り込み部を形成して全体をほぼU型としたよ
うな形状の誘電体基板を用い、該誘電体基板の両主表面
及び切り込み開口部両端面近傍のどちらか一方を除く外
周部分に電極を形成した折り返しストリップ線路型誘電
体共振器である。ここで誘電体基板の主表面とは、誘電
体基板がほぼU型に見える両面をいう。また切り込み部
とは、実際に基板に機械的に切り込みを入れる場合に限
られるものではなく、結果的に基板の一部に凹部が形成
されている状態を意味している。
の一部に切り込み部を形成して全体をほぼU型としたよ
うな形状の誘電体基板を用い、該誘電体基板の両主表面
及び切り込み開口部両端面近傍のどちらか一方を除く外
周部分に電極を形成した折り返しストリップ線路型誘電
体共振器である。ここで誘電体基板の主表面とは、誘電
体基板がほぼU型に見える両面をいう。また切り込み部
とは、実際に基板に機械的に切り込みを入れる場合に限
られるものではなく、結果的に基板の一部に凹部が形成
されている状態を意味している。
【0009】この折り返しストリップ線路型誘電体共振
器に入出力結合電極を設ける場合には、切り込み開口部
両端面のうちの無電極端面近傍の外周面に独立した島状
電極を形成し、その島状電極を入出力結合電極とする。
また、誘電体基板に形成する切り込み部の壁面を波形に
成形したり、誘電体基板に形成した切り込み部内に別体
の誘電体材料を充填することも有効である。
器に入出力結合電極を設ける場合には、切り込み開口部
両端面のうちの無電極端面近傍の外周面に独立した島状
電極を形成し、その島状電極を入出力結合電極とする。
また、誘電体基板に形成する切り込み部の壁面を波形に
成形したり、誘電体基板に形成した切り込み部内に別体
の誘電体材料を充填することも有効である。
【0010】本発明に係るストリップ線路型誘電体共振
器の他の例としては、上記のような島状電極(入出力結
合電極)を有する誘電体共振器の両主表面に、それぞれ
別体の誘電体基板を接合して三層サンドイッチ構造と
し、外側に位置する両誘電体基板は、内側に位置する誘
電体共振器の島状電極近傍を除く外周面と外側の主表面
に接地用電極を設ける構造がある。
器の他の例としては、上記のような島状電極(入出力結
合電極)を有する誘電体共振器の両主表面に、それぞれ
別体の誘電体基板を接合して三層サンドイッチ構造と
し、外側に位置する両誘電体基板は、内側に位置する誘
電体共振器の島状電極近傍を除く外周面と外側の主表面
に接地用電極を設ける構造がある。
【0011】
【作用】本発明において、U型の誘電体基板を使用して
上記のような電極構造を設けるということは、恰もスト
リップ線路を半分に折り曲げて構成したことになる。切
り込み開口部両端面のうちの電極を形成した方が短絡
側、電極を形成していない方が開放側となる。従って1
/4波長ストリップ線路が折り返されることにより半分
以下の長さになり、その結果、大幅に小形化される。
上記のような電極構造を設けるということは、恰もスト
リップ線路を半分に折り曲げて構成したことになる。切
り込み開口部両端面のうちの電極を形成した方が短絡
側、電極を形成していない方が開放側となる。従って1
/4波長ストリップ線路が折り返されることにより半分
以下の長さになり、その結果、大幅に小形化される。
【0012】しかも、この折り返しストリップ線路型共
振器は、従来のような平面的にではなく、立体的に折り
返すため、複数の共振器を主表面方向に複数(間に結合
用誘電体基板を介して)積層することにより多段フィル
タを構成する場合に、極めて小形化でき有利である。
振器は、従来のような平面的にではなく、立体的に折り
返すため、複数の共振器を主表面方向に複数(間に結合
用誘電体基板を介して)積層することにより多段フィル
タを構成する場合に、極めて小形化でき有利である。
【0013】
【実施例】図1のAは、本発明に係る折り返しストリッ
プ線路型誘電体共振器の一実施例を示す斜視図である。
この誘電体共振器は、誘電体基板10の一部に切り込み
部12を設けて全体ほぼU型とし、そのU型の誘電体基
板10の両主表面14(ここでは誘電体基板10の上下
両面)及び切り込み開口部両端面15a,15bのどち
らか一方(ここでは15b)を除く全外周部分(外側の
面及び切り込み部の内面)に電極16を形成したもので
ある。誘電体基板10は、例えばチタン酸バリウム系な
ど、通常マイクロ波用フィルタに使用しているマイクロ
波用高誘電率材料の焼結体である。電極16の形成は、
導電性ペーストの塗布と焼付けによって行う。なお図面
を分かり易くするため、電極形成部に影線を施し、無電
極部分(誘電体の素地が露出している部分)には細かな
点々を付して表している。
プ線路型誘電体共振器の一実施例を示す斜視図である。
この誘電体共振器は、誘電体基板10の一部に切り込み
部12を設けて全体ほぼU型とし、そのU型の誘電体基
板10の両主表面14(ここでは誘電体基板10の上下
両面)及び切り込み開口部両端面15a,15bのどち
らか一方(ここでは15b)を除く全外周部分(外側の
面及び切り込み部の内面)に電極16を形成したもので
ある。誘電体基板10は、例えばチタン酸バリウム系な
ど、通常マイクロ波用フィルタに使用しているマイクロ
波用高誘電率材料の焼結体である。電極16の形成は、
導電性ペーストの塗布と焼付けによって行う。なお図面
を分かり易くするため、電極形成部に影線を施し、無電
極部分(誘電体の素地が露出している部分)には細かな
点々を付して表している。
【0014】図1のBは、この折り返しストリップ線路
型誘電体共振器に入出力結合電極を設ける場合を示して
いる。図1のAの基本構成において、開口部両端面15
a,15bのうちの無電極端面15b近傍の外周部分
に、独立した島状電極18を形成する。この島状電極1
8は入出力結合電極として用いることができる。
型誘電体共振器に入出力結合電極を設ける場合を示して
いる。図1のAの基本構成において、開口部両端面15
a,15bのうちの無電極端面15b近傍の外周部分
に、独立した島状電極18を形成する。この島状電極1
8は入出力結合電極として用いることができる。
【0015】このような折り返しストリップ線路型誘電
体共振器は、結果的には、恰も細長い棒状の誘電体の外
表面にU型に電極を形成した1/4波長共振器を、更に
半分に折り返したものと見なすことができ、誘電体材料
を効果的に利用して小形化したものとなる。
体共振器は、結果的には、恰も細長い棒状の誘電体の外
表面にU型に電極を形成した1/4波長共振器を、更に
半分に折り返したものと見なすことができ、誘電体材料
を効果的に利用して小形化したものとなる。
【0016】上記の共振器構造は、先ずU型の誘電体基
板を成形して、その誘電体基板1枚ずつに電極を形成す
る方法で製造してもよいが、誘電体材料からなる断面U
型の長尺ブロックを用意して、その外周の所定の面、所
定の位置に電極材を塗布して焼付け、それを所定の厚み
で切断する方法が望ましい。この方法よって、同一特性
の多数の誘電体共振器を容易に量産できる。断面U型の
長尺ブロックを製作するには、例えば予め断面U型の長
尺ブロックに成形し焼成する方法、長尺ブロック焼結体
に切り込み溝加工を施す方法、あるいは幅の狭い板材を
間にし両側に幅の広い板材を配置してガラス接着するな
どの方法がある。
板を成形して、その誘電体基板1枚ずつに電極を形成す
る方法で製造してもよいが、誘電体材料からなる断面U
型の長尺ブロックを用意して、その外周の所定の面、所
定の位置に電極材を塗布して焼付け、それを所定の厚み
で切断する方法が望ましい。この方法よって、同一特性
の多数の誘電体共振器を容易に量産できる。断面U型の
長尺ブロックを製作するには、例えば予め断面U型の長
尺ブロックに成形し焼成する方法、長尺ブロック焼結体
に切り込み溝加工を施す方法、あるいは幅の狭い板材を
間にし両側に幅の広い板材を配置してガラス接着するな
どの方法がある。
【0017】図2は本発明に係る誘電体共振器の他の実
施例を示している。これらはそれぞれ図1に対応してお
り、切り込み部14の形状を除けば基本的には同様のも
のである。この実施例では切り込み部14の壁面を波形
に成形している。これによって波形にした分だけ電極長
さが増大し、より一層の小形化を図ることができる。ま
た図3あるいは図4に示すように、切り込み部14内に
別体の誘電体材料20を充填することも有効である。こ
れによって比帯域幅が狭まりQが向上する。また機械的
強度も増大する。図3は切り込み部14が直線状の場合
であり、図4は切り込み部14が波形の場合である。切
り込み部14内に充填する別体の誘電体材料20は、誘
電体基板10と同一材質でもよいし、別材質でもよい。
施例を示している。これらはそれぞれ図1に対応してお
り、切り込み部14の形状を除けば基本的には同様のも
のである。この実施例では切り込み部14の壁面を波形
に成形している。これによって波形にした分だけ電極長
さが増大し、より一層の小形化を図ることができる。ま
た図3あるいは図4に示すように、切り込み部14内に
別体の誘電体材料20を充填することも有効である。こ
れによって比帯域幅が狭まりQが向上する。また機械的
強度も増大する。図3は切り込み部14が直線状の場合
であり、図4は切り込み部14が波形の場合である。切
り込み部14内に充填する別体の誘電体材料20は、誘
電体基板10と同一材質でもよいし、別材質でもよい。
【0018】図5は本発明に係るストリップ線路型誘電
体共振器の更に他の例を示すものである。Aに示すよう
に島状電極18を有する誘電体共振器22の両主表面
に、それぞれ別の誘電体基板24を配置し、Bに示すよ
うに接合して三層サンドイッチ構造とする。誘電体共振
器22は、ここでは図1のBに示したものと同様の構成
であるが、図2〜図4の各Bに示すような構成でもよ
い。外側に位置する誘電体基板22は、内側に位置する
誘電体共振器20の島状電極18の近傍を除く外周面と
外側主表面に電極を設ける。従って上側の誘電体基板2
4は、上面が全面電極面で、下面が無電極面(誘電体の
素地が露出している面)であり、下側の誘電体基板24
は逆に、上面が無電極面で、下面が全面電極である。
体共振器の更に他の例を示すものである。Aに示すよう
に島状電極18を有する誘電体共振器22の両主表面
に、それぞれ別の誘電体基板24を配置し、Bに示すよ
うに接合して三層サンドイッチ構造とする。誘電体共振
器22は、ここでは図1のBに示したものと同様の構成
であるが、図2〜図4の各Bに示すような構成でもよ
い。外側に位置する誘電体基板22は、内側に位置する
誘電体共振器20の島状電極18の近傍を除く外周面と
外側主表面に電極を設ける。従って上側の誘電体基板2
4は、上面が全面電極面で、下面が無電極面(誘電体の
素地が露出している面)であり、下側の誘電体基板24
は逆に、上面が無電極面で、下面が全面電極である。
【0019】図5に示したのと同様(但し、内側中間層
の誘電体共振器の電極形状はやや異なる)の三層サンド
イッチ構造の誘電体共振器を試作し、そのフィルタ特性
を測定した。その結果を図6に示す。各誘電体基板は、
縦横それぞれ約6.5mm、厚さ約1mm程度の大きさであ
る。これによって中心周波数約1.2GHzで、減衰量約
7dB程度の帯域阻止フィルタ特性が得られた。これは
試作品であるため帯域外の減衰が不十分であるが、これ
らはアースの取り方、電極構造やリードの引き出し方な
どで、改善できると考えられる。
の誘電体共振器の電極形状はやや異なる)の三層サンド
イッチ構造の誘電体共振器を試作し、そのフィルタ特性
を測定した。その結果を図6に示す。各誘電体基板は、
縦横それぞれ約6.5mm、厚さ約1mm程度の大きさであ
る。これによって中心周波数約1.2GHzで、減衰量約
7dB程度の帯域阻止フィルタ特性が得られた。これは
試作品であるため帯域外の減衰が不十分であるが、これ
らはアースの取り方、電極構造やリードの引き出し方な
どで、改善できると考えられる。
【0020】
【発明の効果】本発明は上記のように、全体ほぼU型の
誘電体基板を使用して、その両主表面及び切り込み開口
部両端面近傍のどちらか一方を除く外周部分に電極を形
成したことにより、結果的に1/4波長共振器導体が折
り返されて半分以下の長さになったことになり、大幅に
小形化される。しかもこの折り返しストリップ線路は、
従来のような平面的にではなく、立体的に折り返すた
め、複数の共振器を積層して多段フィルタを構成する場
合に、より一層小形化でき、実装する際に占有面積を小
さく出来るため、機器の小形化に有利である。更に本発
明では、外部電極と島状電極(入出力結合電極)が実装
基板の回路パターンに面接合できるため、整合が取り易
い利点もある。
誘電体基板を使用して、その両主表面及び切り込み開口
部両端面近傍のどちらか一方を除く外周部分に電極を形
成したことにより、結果的に1/4波長共振器導体が折
り返されて半分以下の長さになったことになり、大幅に
小形化される。しかもこの折り返しストリップ線路は、
従来のような平面的にではなく、立体的に折り返すた
め、複数の共振器を積層して多段フィルタを構成する場
合に、より一層小形化でき、実装する際に占有面積を小
さく出来るため、機器の小形化に有利である。更に本発
明では、外部電極と島状電極(入出力結合電極)が実装
基板の回路パターンに面接合できるため、整合が取り易
い利点もある。
【図1】本発明の一実施例を示す斜視図。
【図2】本発明の他の実施例を示す斜視図。
【図3】本発明の他の実施例を示す斜視図。
【図4】本発明の他の実施例を示す斜視図。
【図5】本発明の他の実施例を示す斜視図。
【図6】本発明の誘電体共振器の特性測定線図。
10 誘電体基板 12 切り込み部 14 主表面 15a,15b 開口部端面 16 電極 18 島状電極
Claims (5)
- 【請求項1】 一部に切り込み部を形成して全体をほぼ
U型とした誘電体基板を用い、該誘電体基板の両主表面
及び切り込み開口部両端面近傍のどちらか一方を除く外
周部分に電極を形成したことを特徴とする折り返しスト
リップ線路型誘電体共振器。 - 【請求項2】 切り込み開口部両端面のうちの無電極端
面近傍の外周部分に独立した島状電極を形成し、その島
状電極を入出力結合電極とする請求項1記載の共振器。 - 【請求項3】 誘電体基板に形成する切り込み部の壁面
を波形に成形する請求項1又は2記載の共振器。 - 【請求項4】 誘電体基板に形成する切り込み部内に、
別体の誘電体材料を充填した請求項1、2又は3記載の
共振器。 - 【請求項5】 請求項2、3又は4記載の島状電極を有
する誘電体共振器の両主表面に、それぞれ別体の誘電体
基板を接合して三層サンドイッチ構造とし、外側に位置
する誘電体基板は、内側に位置する誘電体共振器の島状
電極近傍を除く外周部分と外側主表面に接地用電極を備
えている折り返しストリップ線路型誘電体共振器。
Priority Applications (6)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP32375991A JPH05136613A (ja) | 1991-11-12 | 1991-11-12 | 折り返しストリツプ線路型誘電体共振器 |
KR1019930702093A KR930703715A (ko) | 1991-11-12 | 1992-10-22 | 접어진 스트립 선로형 유전체 공진기 및 그것을 사용한 적층형 유전체 필터 |
PCT/JP1992/001377 WO1993010570A1 (en) | 1991-11-12 | 1992-10-22 | Folded strip track type dielectric resonator and laminated type dielectric filter using the same |
EP92922419A EP0566743A1 (en) | 1991-11-12 | 1992-10-22 | Folded strip track type dielectric resonator and laminated type dielectric filter using the same |
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JP32375991A Pending JPH05136613A (ja) | 1991-11-12 | 1991-11-12 | 折り返しストリツプ線路型誘電体共振器 |
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Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR100367718B1 (ko) * | 1999-11-23 | 2003-01-10 | 에스지씨테크놀로지 주식회사 | 직렬구조의 u자형 공진기를 갖는 고주파 필터 |
Citations (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS63127602A (ja) * | 1986-11-18 | 1988-05-31 | Murata Mfg Co Ltd | ストリツプラインフイルタ |
JPS63212202A (ja) * | 1987-02-27 | 1988-09-05 | Matsushita Electric Ind Co Ltd | 共振器 |
-
1991
- 1991-11-12 JP JP32375991A patent/JPH05136613A/ja active Pending
Patent Citations (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS63127602A (ja) * | 1986-11-18 | 1988-05-31 | Murata Mfg Co Ltd | ストリツプラインフイルタ |
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