JPH0512139B2

JPH0512139B2 -

Info

Publication number: JPH0512139B2
Application number: JP58250737A
Authority: JP
Inventors: Kyohisa Kezuka; Tsuneo Yoshimura; Tadayoshi Kato; Seiya Iida
Original assignee: Nippon Oil Corp
Current assignee: Eneos Corp
Priority date: 1983-12-30
Filing date: 1983-12-30
Publication date: 1993-02-17
Also published as: EP0149844A3; EP0149844B1; JPS60143926A; EP0149844A2; AU3706984A; AU568468B2; DE3480182D1; US4614632A

Description

【発明の詳細な説明】本発明はプラスチツク段ボール、その他軽量板
状素材の中芯などに使用する凹凸シートの連続成
形装置に関するものである。

従来のプラスチツク段ボールの中芯は、フルー
トタイプとエンボスタイプとの２種類に大別する
ことができ、また、これらの変形タイプも数多く
知られている。

フルートタイプの例としては、例えば、特公昭
41−16076号、特開昭48−8349号、同50−37591号
などに記載されたものがあり、これらの変形タイ
プとしては、特開昭51−116793号、同51−139496
号、特公昭51−43058号などに記載されたものが
知られている。また、エンボスタイプの例として
は、特公昭37−13782号あるいは特開昭49−3981
号、同49−107059号などに記載されたものがあ
る。これらはそれぞれ長所を有するが、また以下
のような欠点を有している。

例えば、フルートタイプの段ボールは、箱など
の製造には好適であるが、縦横の方向性が大き
く、用途によつてはこの方向性が不都合な場合が
ある。また、このタイプでは、バツト溶着などの
二次加工が困難であり、また潰れ易いので、熱融
着加工や熱成形には適していない。また、前記エ
ンボスタイプの中芯は構造上方向性は少ないが、
表裏の形状が相違しているために、使用条件が限
定されるばかりでなく、表面にライナーを貼合し
た場合には、反りが発生して使用上支障を来た
す。

これらの欠点を除去した中芯材としては、例え
ば、特開昭47−15480号および特開昭58−128809
号などに開示された凹凸プラスチツクシートがあ
る。これらの凹凸プラスチツクシートは、素材の
方向性が少なく、かつ表裏の形状が対称的である
ために、表裏を同時にラミネートして積層体を形
成した場合には、反りなどの物性が改善されるの
で、板状素材の中芯材として好適である。しかし
前記の特開昭58−128809号に記載されているよう
に、２つの「頂面が平面の柱状突起が複数突設し
てある成形型」の間に熱可塑性樹脂シートを挟ん
で前記成形型を接近させる方法により成形するも
のであり、成形加工に手数が掛かり、また大量の
凹凸シートを均一かつ連続的に製造することは不
可能である。

かかる現状に鑑み、包装資材、緩衝材またはプ
ラスチツク段ボールなどの板状素材に使用するた
めの凹凸シートの成形方法、および前記のフルー
トタイプの段ボールの中芯に類似した性状の凹凸
シート、または方向性の少ない凹凸シートなどの
素材を成形することが可能な装置を鋭意検討した
結果、本発明を完成するに至つたものである。

すなわち、本発明の凹凸シートの成形装置は、
円周面に多数の突起を有する一対の回転ロールの
間に、シート状基材を導入して塑性変形させるこ
とにより、基材の両面に多数の突起を形成する装
置において、前記回転ロール上に交互に隣接する
固定ブロツクと自由回転ブロツクとを配設し、か
つ、片方の回転ロールの固定ブロツクを他方の回
転ロールの自由回転ブロツクに、片方の回転ロー
ルの自由回転ブロツクを他方の回転ロールの固定
ブロツクに、それぞれ圧接せずに噛合わせること
を特徴とするものである。

以下に、本発明の装置を図示の実施例に基づい
て説明する。

第１図は、本発明の装置の第１実施例を示すも
のであり、一対の回転ロール１，２にリング状ブ
ロツクを取付けて突起を形成したものである。

本実施例では、リング状ブロツクとして環状歯
車を使用しているので突起を精度良く、しかも容
易に形成することが可能である。

本実施例における回転ロール１は、温度調節可
能な軸ロール３と、リング状ブロツクとしての歯
車群１５ａ，１５′ａ，１５ｂ，１５′ｂ……と、
動力伝達歯車７とから構成されており、他方の回
転ロール２は、軸ロール４と、歯車群１６′ａ，
１６ａ，１６′ｂ，１６ｂ……と、動力伝達歯車
８とから構成されている。

歯車群の各歯車は、歯巾Ｄが歯車のモジユール
の0.1倍〜20倍、好ましくは1.0倍〜10倍、更に好
ましくは1.0倍〜５倍である。また、各歯車の間
隔Ｆは、モジユールの0.1倍〜20倍、好ましくは
0.3倍〜10倍、更に好ましくは0.5倍〜２倍程度で
ある。

また、上記歯車群は全て固定歯車でもよいが、
全ての歯車について、噛合う相手方の歯車に対し
て、正確に半ピツチずつずらして整合することは
困難であるから、以下のように固定歯車と自由回
転歯車との組合わせにすることが望ましい。

すなわち、ロール１において、歯車１５ａ，１
５ｂ……を軸ロール３に固定された固定歯車と
し、歯車１５′ａ，１５′ｂ……は軸ロールに対し
て自由に回転できる自由回転歯車として、これら
を１つおきに隣接して装着する。一方、ロール２
においては、歯車１６′ａ，１６′ｂ……が自由回
転歯車であり、歯車１６ａ，１６ｂ……は軸ロー
ル３に固定された固定歯車であつて、これらを１
つおきに隣接して装着する。従つて、ロール１と
ロール２とでは、固定歯車と自由回転歯車の装着
順序が逆になつており、ロール１とロール２の歯
車が第２図に示すように噛合う場合には、それぞ
れ固定歯車と自由回転歯車とが噛合うようにする
ことが必要である。

また、第２図に示すような凹凸シートを形成す
る場合は、１本のロールに装着されている歯車、
例えば、ロール１の歯車１５ａと１５′ａとは、
第３図に示すように歯先の位置が互いに半ピツチ
ずつずれるようにセツトすればよい。因に、第１
図および第４図において、符号１２は凹凸シート
１３の突起である。

また、歯車の歯の噛合いの深さによつて凹凸シ
ートの突起の高さが定まるものであり、歯の噛合
いの深さは、ロール１，２の軸間調整装置９によ
つて調整することができる。この場合、ロール
１，２の軸を近付けると、得られるシート１３の
突起１２が高く（深く）なるが、成形されるフイ
ルムを歯車の歯が噛み切らない程度に、圧接され
ずに歯が噛合う状態にしなければならない。ま
た、動力伝達歯車７，８は、軸ロール３，４の回
転軸に対して任意の角度で固定できるようにして
ある。

上記のような装置に、第４図に示すように、熱
可塑性樹脂などからなるシート状基材１０を矢印
Ａの方向へ供給しつつ、各ロール１，２の歯車１
５ａ，１５′ａ……，１６ａ，１６′ａ……を回転
させることによつて、基材１０が截頭錐形の歯先
１１によつて塑性変形され、第２図に示すような
両面に多数の突起１２を有する凹凸シート１３を
成形することができる。

上記の歯車によつて形成される凹凸シートは、
突起の形成過程で、シート状基材が延伸されるの
で、各突起１２の側壁部の肉厚が小さくなり、反
対に突起の頂部の肉厚が大きくなる。従つて、凹
凸シートにライナーを融着する場合に融着不良を
起し易くなる。また、圧縮強度などの物性が低下
する傾向がある。このような問題点を解消するた
めに、歯車群の外周に圧縮ロールなどを設けて、
その圧縮ロールが凹凸シート１３の頂部に軽く圧
接するようにし、突起１２の頂部を押し潰して頂
部の肉厚を小さくすることによつて、凹凸シート
とライナー層との融着を容易にし、かつ融着した
素材の物性も改善することが可能である。

また、上記の隣接する固定歯車と自由回転歯車
との組合せは、必ずしも同一モジユールおよび同
一歯数のものにする必要はなく、例えば、第５図
に第２実施例として示すように、同一モジユール
で歯数の大きい歯車２５ａ，２６ａ……を固定歯
車とし、歯数の小さい歯車２５′ａ，２６′ａ……
を自由回転歯車とすることもできる。更に、ピツ
チサークルさえ考慮すれば、隣接する歯車の間
で、モジユールの相違するものを使用することも
できる。

例えば、第５図において、歯車２５ａと２６′
ａとを同一モジユールとし、また、歯車２５′ａ
と２６ａとを同一モジユールとし、かつ歯車２５
ａと２５′ａとはモジユールが相違するようにす
ることもできる。

一方、前記実施例において装着される歯車群を
全て軸ロール３，４に対して固定してもよい。他
の例として、歯車を軸ロールの軸に対して斜めに
装着する例を第３実施例として第６図に示す。

すなわち、固定歯車の歯先面が、軸ロール３，
４の中心軸に対して垂直でない変形歯車３５ａ，
３５ｂ，３５ｃ，３５ｄ……，３６ａ，３６ｂ，
３６ｃ，３６ｄ……を装着し、噛合せることによ
つて、第７図に示すように、屈曲配置された多数
の突起１２を有する凹凸シート１３を成形するこ
とが可能である。この凹凸シート１３は、前記実
施例の装置によつて得られるものよりも更に方向
性が少なくなるので好ましい。

第８図には、本発明の第４実施例として、変形
歯車４５のみを示す。この歯車４５の歯４６は段
部４７を介して一定歯数毎に左右へ偏倚してお
り、このような歯車４５を使用することにより、
第９図に示すような凹凸シート１３を形成するこ
とができる。なお、図中白い矩形は図面の上方へ
突出した突起１２であり、黒い矩形は図面の下方
へ突出した突起１２である。

前記の各実施例において使用するリング状ブロ
ツクは、市販の歯車を加工して使用することがで
きるので、比較的安価に製造することができるば
かりでなく、歯車自体を成形型としているので、
寸法精度が良好であり、安定した成形操作が可能
である。この装置で得られる凹凸シートは、前述
のフルートタイプ段ボールの中芯材に近似した性
質を有するもの、あるいは、縦横の方向性が少な
く、また、表裏の形状が同一である凹凸シートな
ど種々の素材を得ることができる。

なお、上記の成形装置を用いて成形を行う場合
には、シート状基材としてあらかじめ予熱したシ
ート材料を使用してもよく、また、押出機から基
材を直接供給することもできる。成形温度は、基
材の種類、予熱の程度にもよるが、合成樹脂材料
の場合には、常温からその材料の融点あるいは軟
化点までである。

前記の第１実施例から第４実施例においては、
歯車を加工して使用する例を示したが、これらは
周囲に適宜の形状の多数の突起を有するリング状
のブロツクであれば他の部材でもよく、また突起
の形状も、円柱形、多角柱形、截頭円錐形、截頭
多角錐形、まゆ形、ドーム形など種々のものを用
いることができる。

更に、リング状ブロツクの突起の配列や、隣接
の態様を変えることによつて、凹凸シートの突起
を正方配列、斜方配列、不定形配列などに変化さ
せることも可能である。

本発明の装置に導入するシート状基材は、常温
あるいは加温下に塑性変形が可能なものであれば
任意の材料を使用することができ、例えば紙、ア
ルミニウム、銅、錫などの金属の箔やシート、ポ
リオレフイン類、ポリ塩化ビニル、ポリカーボネ
ート、ポリスチレン、ABSなどの熱可塑性樹脂、
それらに充填材やゴムなどを配合した材料、合成
樹脂発泡体、更にそれらに、顔料、酸化防止剤、
難燃剤、紫外線吸収剤などの添加剤を配合した材
料からなるシート材などがある。

本発明の装置を用いて成形した凹凸シートは、
包装材、緩衝材、トレイ、壁材、あるいは各種段
ボールや積層板の中芯材として使用することがで
き、自動車用の内装材、各種包装資材、箱類、袋
物、排水板用資材などの製造に好適に使用するこ
とができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は第１実施例の一部縦断側面図、第２図
は凹凸シートの斜視図、第３図は同実施例の歯車
の配置を示す説明図、第４図は同実施例の装置に
より凹凸シートを形成する状態を示す説明図、第
５図は第２実施例の歯車部分の側面図、第６図は
第３実施例の歯車部分の側面図、第７図は第３実
施例の装置により得られた凹凸シートの平面図、
第８図は第４実施例に用いる歯車の斜視図、およ
び第９図は第４実施例の装置により得られた凹凸
シートの平面図である。１，２……回転ロール、３，４……軸ロール、
７，８……動力伝達歯車、９……軸間調整装置、
１０……シート状基材、１２……シートの突起、
１３……凹凸シート、１５ａ，１５ｂ……，１６
ａ，１６ｂ，２５ａ，２５ｂ……，２６ａ，２６
ｂ……，３５ａ，３５ｂ……，３６ａ，３６ｂ…
…，４５，４６……固定歯車、１５′ａ，１５′
ｂ，１６′ａ，１６′ｂ……，２５′ａ，２５′ｂ…
…，２６′ａ，２６′ｂ……自由回転歯車。

Claims

【特許請求の範囲】１円周面に多数の突起を有する一対の回転ロー
ルの間に、シート状基材を導入して塑性変形させ
ることにより、基材の両面に多数の突起を形成す
る装置において、前記回転ロール上に交互に隣接
する固定ブロツクと自由回転ブロツクとを配設
し、かつ、片方の回転ロールの固定ブロツクを他
方の回転ロールの自由回転ブロツクに、また、同
回転ロールの自由回転ブロツクを他方の回転ロー
ルの固定ブロツクに、それぞれ圧接せずに噛合わ
せたことを特徴とする凹凸シートの連続成形装
置。２前記固定ブロツクおよび自由回転ブロツクが
歯車群で構成されていることを特徴とする特許請
求の範囲第１項に記載の凹凸シートの連続成形装
置。３前記互いに隣接するブロツクのピツチサーク
ルダイアメターおよび／または歯数を変化させて
なることを特徴とする特許請求の範囲第２項に記
載の凹凸シートの連続成形装置。４前記回転ロールが温度調節装置、軸間隔を調
節する軸間調整装置および前記回転ロールを駆動
する駆動装置を具備したことを特徴とする特許請
求の範囲第１項から第３項のいずれかに記載の凹
凸シートの連続成形装置。