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JPH046213B2 - - Google Patents

Info

Publication number
JPH046213B2
JPH046213B2 JP60103675A JP10367585A JPH046213B2 JP H046213 B2 JPH046213 B2 JP H046213B2 JP 60103675 A JP60103675 A JP 60103675A JP 10367585 A JP10367585 A JP 10367585A JP H046213 B2 JPH046213 B2 JP H046213B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
film
temperature
solidified
solution
solvent
Prior art date
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Expired - Lifetime
Application number
JP60103675A
Other languages
English (en)
Other versions
JPS61264028A (ja
Inventor
Kyoshi Kumakawa
Kenji Kunyasu
Toshuki Nishino
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Ube Corp
Original Assignee
Ube Industries Ltd
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Filing date
Publication date
Application filed by Ube Industries Ltd filed Critical Ube Industries Ltd
Priority to JP10367585A priority Critical patent/JPS61264028A/ja
Priority to US06/864,299 priority patent/US4725484A/en
Publication of JPS61264028A publication Critical patent/JPS61264028A/ja
Publication of JPH046213B2 publication Critical patent/JPH046213B2/ja
Granted legal-status Critical Current

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Landscapes

  • Manufacture Of Macromolecular Shaped Articles (AREA)
  • Moulding By Coating Moulds (AREA)
  • Polymers With Sulfur, Phosphorus Or Metals In The Main Chain (AREA)
  • Macromolecular Compounds Obtained By Forming Nitrogen-Containing Linkages In General (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この発明は、ビフエニルテトラカルボン酸類と
フエニレンジアミン類とから得られたポリイミド
前駆体(例えば、芳香族ポリアミツク酸)の溶液
を使用して、溶液流延法などで、製膜して、優れ
た熱寸法安定性を有する芳香族ポリイミドフイル
ムを製造する方法、およびセラミツク、金属など
の線膨張係数とほぼ同じ平均線膨張係数を有する
と共に、熱的に安定である芳香族ポリイミドフイ
ルム及びその製法に係るものである。 前記の芳香族ポリイミドは、通常、電気・電子
部品に使用されるプリント配線基板などのベース
フイルムとして、極めて有用なものである。 〔従来技術の説明〕 従来、芳香族ポリイミドフイルムの代表的なも
のとして、ピロメリツト酸二無水物と芳香族ジア
ミンとから得られた芳香族ポリイミドフイルムが
使用されているが、そのようなポリイミドフイル
ムは、無配向の状態では、平均線膨張係数が、概
略3.5×10-5〜4.5×10-5程度と大きいために、銅
箔などと高温で貼り合わせた場合に、極めて大き
くカールするという欠点を有していた。 これに対して、上記の問題を解決するために、
製膜時に延伸操作をすることによつて、フイルム
の平均線膨張係数を、低下させるということが、
特公昭44−20878号公報において、提案されてい
るが、前記の方法では、得られたフイルムを、常
温から約400℃まで昇温し、その温度に2時間維
持するという加熱処理を行つた前後の常温で測定
した寸法の変化率(熱寸法安定性)が、大きく悪
化し、最近の配線パターンの細密化などに対応す
ることができなかつたのである。 〔本発明の要件および作用効果〕 この発明者らは、セラミツク、金属(例えば、
銅箔、銅合金など)と共に高温で貼り合わされた
場合に、大きくカールすることがないような平均
線膨張係数を有し、しかも、熱的な寸法安定性が
良好な芳香族ポリイミドフイルムを製造する方法
について鋭意研究した結果、ビフエニルテトラカ
ルボン酸類とフエニレンジアミン類とを重合して
得られた芳香族ポリアミツク酸などの溶液を使用
して、そのポリマー溶液から支持体表面に形成さ
れた薄膜などの乾燥を、支持体上と、支持体から
剥離された後の固化フイルム状体の低張力下と
で、二段階で行うことにより、特定の低線膨張係
数、熱寸法安定性などを同時に有している優れた
芳香族ポリイミドフイルムが得られることを見い
出し、この発明を完成した。 すなわち、この発明は、ビフエニルテトラカル
ボン酸類とフエニレンジアミン類とを重合して生
成したポリマーの溶液から得られた芳香族ポリイ
ミド製のフイルムであり、そのポリイミドフイル
ムは、約50℃から300℃までの温度範囲での平均
線膨張係数が、約0.1×10-5〜2.5〜10-5cm/cm・
℃であつて、しかもフイルムの長手方向(MD方
向)と横断方向(TD方向)との線膨張係数の比
(MD/TD)が、約1/5〜4程度であり、さら
に、常温から400℃まで昇温し、400℃の温度に2
時間維持する加熱を行つた前後の常温でのフイル
ムの寸法の変化率で示す熱寸法安定性が、約0.3
%以下であることを特徴とする寸法安定なポリイ
ミドフイルムに関するものであり、さらに、 ビフエニルテトラカルボン酸類とフエニレンジ
アミン類とを有機極性溶媒中で重合して得られた
ポリマーの溶液を調製し、 次いで、そのポリマー溶液を使用して、支持体
表面に、前記溶液の薄膜を形成し、その薄膜を乾
燥して、前記溶媒及び生成水分が約27〜60重量%
残存している固化フイルム状体を形成し、 さらに、その固化フイルム状体を前記支持体表
面から剥離し、100g/mm2以下の低張力下および
約80〜250℃の範囲内の温度で乾燥して、前記溶
媒及び生成水分が約5〜25重量%の範囲内で含有
されている固化フイルムを形成し、 最後に、前記固化フイルムを、前記乾燥温度よ
り高い200〜500℃の範囲内の温度で、少なくとも
一対の両端縁を固定した状態で、乾燥・熱処理す
ることを特徴とする寸法安定なポリイミドフイル
ムの製法に関する。 この発明の芳香族ポリイミドフイルムは、平均
線膨張係数が、通常、電子材料などに使用される
種々のセラミツク材料、導電性金属、磁性金属合
金などの線膨張係数にほとんど近似した値である
という性状、しかも、高温に加熱された前後の寸
法の変化率で示される熱寸法安定性が、極めて小
さな値であるという性能などを同時に有している
新規な寸法安定な耐熱性の芳香族ポリイミドフイ
ルムである。 この発明の芳香族ポリイミドフイルムは、平均
熱膨張係数が、導電性金属の線膨張係数の値に近
似していて、しかも、熱寸法安定性が極めて優れ
ているので、導電性金属などの薄膜(箔)を、本
発明のフイルム上に形成したり、両者を貼り合わ
せたりする際に、高温に曝されても、カールなど
の問題を生ずることが実質的になく、また、導電
性金属と本発明のフイルム層とからなる複合材料
(積層材料)が、金属層のエツチング、ハンダ付
けなどの加工における高温での熱履歴を受けて
も、カールを生じたり、その加工製品の性能を悪
化させたりすることがないのである。 この発明の方法は、前述の各性能を同時に有し
ている寸法安定な芳香族ポリイミドフイルムを、
継続的または連続的に、しかも性状の安定したフ
イルムを再現性よく工業的に製造することができ
る優れた製膜方法である。 この発明の方法では、特に、特定の芳香族ポリ
アミツク酸などの溶液を使用して溶液流延法など
で製膜すること、および、その溶液から支持体表
面に薄膜を形成し、その溶液の薄膜を支持体上で
乾燥して、溶媒を高割合で含有する固化フイルム
状体を形成し、その固化フイルム状体を支持体か
ら剥離しさらに低張力下で乾燥して、低い溶媒含
有率の固化フイルムを形成するという『特定の二
段階の乾燥』に、最も特徴があるのである。 従来、前述のような本発明の方法で、優れた性
能を同時に有する芳香族ポリイミドフイルムを製
造することは、まつたく知られていなかつたので
ある。 〔本発明の各要件の詳しい説明〕 この発明のポリイミドフイルムは、2,3,
3′,4′−または3,3′,4,4′−ビフエニルテト
ラカルボン酸またはその酸二無水物、あるいは、
その酸のエステル化物またはハロゲン化塩などの
酸誘導体であるビフエニルテトラカルボン酸類
(芳香族テトラカルボン酸成分)と、o−、m−、
またはp−フエニレンジアミンであるフエニレン
ジアミン類(芳香族ジアミン成分)とを、重合し
て生成した高分子量のポリマー(ポリイミド前駆
体)が、有機極性溶媒に均一に溶解しているポリ
マー溶液を、製膜用のドープ液として使用して、
特定の乾式製膜法などで製膜およびイミド化して
得られた芳香族ポリイミドで、形成されている特
定の熱寸法安定性能を有している耐熱性および電
気絶縁性のフイルムである。 したがつて、この発明のフイルムは、 一般式() で示される反復単位を、約90モル%以上、特に95
モル%以上有する高分子量の芳香族ポリイミド
で、形成されているのである。 また、この発明のポリイミドフイルムは、前述
の芳香族ポリイミドで形成されていると共に、前
記フイルムの平均線膨張係数が、約0.1×10-5
2.5×10-5cm/cm・℃、好ましくは、0.5×10-5
2.3×10-5cm/cm・℃程度と極めて小さいのであ
つて、しかもこのフイルムの押出し方向(MD方
向)とフイルムの横断方向(TD方向)との線膨
張係数の比(MD/TD)が、約1/5〜4、好
ましくは1/3〜3.0で程度であり、さらに、前
述の熱寸法安定性が、約0.3%以下、好ましくは
0.25%以下と極めて小さいのである。 この発明における前記の性能を同時に有する芳
香族ポリイミドは、従来、知られておらず、まつ
たく新しい性能を有するポリイミドフイルムであ
り、線膨張係数が比較的小さい無機物質(セラミ
ツクなど)または種々の導電性の金属物質の薄板
(または箔)と直接または接着剤を介して接合さ
れて複合材料(積層材料)を形成する際、あるい
はその複合材料をさらに加工したり、使用する際
に、高温に曝されても、カールしたり、熱的に寸
法変化したりすることがないのである。 この発明のポリイミドフイルムは、製膜用のド
ープ液中の有機極性溶媒およびイミド化に伴つて
生成する水分などを実質的にほとんど含有してお
らず、その溶媒などの揮発分の含有率が約1重量
%以下、特に0.5重量%以下であることが好まし
く、またそのフイルムの厚さが約1〜150μm程度
である柔軟なフイルムである。 この発明におけるポリイミドフイルムの製法で
は、まず、前述のビフエニルテトラカルボン酸類
を好ましくは90モル%以上含有する芳香族テトラ
カルボン酸成分と、前述のフエニレンジアミン類
を好ましくは90モル%以上含有する芳香族ジアミ
ン成分とを、有機極性溶媒中で、好ましくは100
℃以下、特に好ましくは80℃以下の重合温度で重
合して生成したポリマー(芳香族ポリアミツク酸
などのポリイミド前駆体)が、有機極性溶媒に均
一に溶解しているポリマー溶液を製膜用のドープ
液として調製するのである。 前記のポリイミド前駆体としては、ビフエニル
テトラカルボン酸または酸二無水物とフエニレン
ジアミン類との重合によつて得られたポリマーで
あり、一般式() で示される反復単位を、約50モル%以上、特に60
モル以上有する有機極性溶媒に溶解性である芳香
族ポリアミツク酸が、好適である。 前記の有機極性溶媒は、重合溶媒または製膜用
のドープ液の溶媒として使用することができ、前
記の各モノマー成分、およびポリイミド前駆体を
均一に溶解することができる有機溶媒であればよ
く、例えば、N,N−ジメチルスルホキシド、
N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジエチ
ルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミ
ド、N,N−ジエチルアセトアミド、N−メチル
−2−ピロリドン、ヘキサメチレンホスホルアミ
ドなどのアミド系溶媒、ピリジン、ジメチルスル
ホキシド、テトラメチル尿素、クレゾール、フエ
ノールなどを、好適に挙げることができる。 この発明の方法で使用するポリイミド先駆体
は、その対数粘度(濃度;0.5g/100ml溶媒、溶
媒;N−メチル−2−ピロリドン、測定温度;30
℃)が約0.1〜5、特に0.2〜4程度であることが
好ましい。また、前記のポリマー溶液は、そのポ
リマー濃度が約2〜40重量%、特に3〜30重量%
であることが好ましく、その回転粘度(30℃)が
約10〜50000ポイズ程度であればよい。 この発明の方法では、前述のドープ液の調製に
続いて、 (a) 前記ドープ液を使用し、好ましくは連続的ま
たは断続的に、公知の溶液流延法などで、平滑
な表面を有する金属製のドラムまたはベルトな
どの支持体の表面に、均質な厚さの前記ドープ
液の薄膜を形成し、 (i) 好ましくは約40〜180℃、特に好ましくは
50〜150℃の乾燥温度で、薄膜の溶媒及び生
成水分を徐々に蒸発させて、その薄膜を前記
支持体上で乾燥して、 前記溶媒及び生成水分が、約27〜60重量%、
好ましくは30〜50重量%残存している固化フイ
ルム状体を形成し、 (b) 次いで、その固化フイルム状体を、前記支持
体の表面から剥離し、 (i) 100g/mm2以下、好ましくは80g/mm2以下
である『実質的にフリーな状態ないしは前記
上限までの低張力下』、および (ii) 約80〜250℃、好ましくは100〜230℃の範
囲内の乾燥温度で、好ましくは約1〜200分
間、特に2〜100分間乾燥して、 前記溶媒及び生成水分が、約5〜25重量%、好
ましくは10〜23重量%の範囲内で含有されている
固化フイルムを、好ましくは連続的または断続的
に、形成するのである。 前述の第1段階の乾燥温度から第2段階の乾燥
温度に昇温する際には、比較的短時間に昇温する
ことが好ましく、例えば、10℃/分以上の昇温速
度であることが好適である。 この発明の方法においては、前記の固化フイル
ム状体を支持体から剥離した後に乾燥する際に固
化フイルム状体に対して加えられる張力を増大す
ることによつて、最終的に得られるポリイミドフ
イルムの平均線膨張係数を小さくすることがで
き、この平均線膨張係数を前述の範囲内において
希望する値に調節することができる。 この発明の方法では、前記の二段階の乾燥工程
(a)および(b)が極めて重要であり、上記の乾燥手段
を採用しなかつたり、上記の乾燥条件の範囲を外
れると、この発明の目的の寸法安定なポリイミド
フイルムが得られなかつたり、外観的に平滑なフ
イルムとならず、多数の皺が生じたり、表面に凹
凸の多い粗面化したフイルムとなつたりするので
ある。特に、この発明において、前記の乾燥工程
(b)における乾燥時の固化フイルム状体の張力が、
100g/mm2より大きくなると、異常な薄膜の変形、
平面性の悪化、たるみまたはしわの発生などが起
こるので適当ではなく、さらに、乾燥工程(b)にお
ける乾燥温度が250℃より高くなると、多くの大
小の皺または微細な気泡が前記フイルムに生じた
りするので適当ではなく、また、80℃より低くな
ると乾燥工程(b)が長時間になるので工業的に適当
ではない。 この発明の方法においては、前述の乾燥工程に
続いて、最後に、連続的または断続的に供給され
る前記固化フイルムの少なくとも一対の両端縁を
連続的または断続的に前記フイルムと共に移動可
能な固定装置などで固定した状態で、前記の乾燥
温度より高く、しかも200〜500℃の範囲内、好ま
しくは250〜450℃の範囲内の高温度で、好ましく
は約1〜200分間、特に2〜100分間、前記固化フ
イルムを乾燥および/または熱処理して、その結
果、好ましくは最終的に得られるポリイミドフイ
ルム中の溶媒及び生成水分の揮発分の含有率が約
1重量%以下になるように、固化フイルムから溶
媒などを充分に除去して乾燥すると共に、前記フ
イルムを構成しているポリマーのイミド化を充分
に行わせて、さらに、このフイルムを充分に熱処
理して、前述各性能を同時に有する寸法安定な芳
香族ポリイミドフイルムを形成するのである。 前記の固化フイルムの固定装置としては、例え
ば、多数のピンまたは把持具などを等間隔で備え
たベルト状またはチエーン状のものを、連続的ま
たは断続的に供給される前記固化フイルムの長手
方向の両側縁に沿つて一対設置し、そのフイルム
の移動と共に連続的または断続的に移動させなが
ら前記フイルムを固定できる装置が好適である。
また、前記の固化フイルムの固定装置は、熱処理
中のフイルムを幅方向または長手方向に適当な伸
び率または収縮率(特に好ましくは約0.5〜5%
程度の伸縮倍率)で伸縮することができる装置で
あつてもよい。 なお、この発明の方法では、前記の最後の工程
において製造された芳香族ポリイミドフイルム
を、再び、好ましくは400g/mm2以下、特に好ま
しくは300g/mm2以下である低張力下において、
約250〜500℃、特に300〜450℃の温度で、約1〜
30分間、特に2〜20分間、熱処理すると、さらに
熱的な寸法安定性が優れている耐熱性のポリイミ
ドフイルムとすることができる。 また、この発明の方法で連続的または断続的に
製造される長尺の芳香族ポリイミドフイルムは、
適当な公知の方法でロール状に巻き取ることがで
きる。 〔実施例〕 実施例および比較例において、平均線膨張係数
(α:cm/cm/℃)は、その測定をしようする試
料片(5mm×20mm)を、引張り荷重法による熱機
械分析装置(理学電気株式会社製)に設置して、
常温から300℃まで10℃/minの昇温速度で昇温
し、300℃に1分間保持した後、次いで、5〜20
℃/minの降温速度で常温まで冷却して、その際
の降温時の300℃から50℃までの試料片の長さの
変位(ΔL1)および試料片の元の長さ(L1;10
mm)から、次の計算式で算出した。 α−(ΔL1/L1)/(300−50) また、熱寸法安定性(A;%)は、前記と同様
の熱機械分析装置に脱水した試料片(5mm×20
mm)を設置し、常温から400℃まで10℃/minの
昇温速度で昇温し、400℃に2時間保持した後、
次いで、5〜20℃/minの降温速度で常温まで冷
却して、その際の加熱の前後の常温時の試料片の
長さの変位(ΔL2)および試料片の元の長さ
(L2;10mm)から、次の計算式で算出した。 A=(ΔL2/L2)×100 実施例 1 (ドープ液の調製) 50の内容積の筒型重合槽に、N,N−ジメチ
ルアセトアミド38.1Kgを加え、次いで3,3′,
4,4′−ビフエニルテトラカルボン酸二無水物
5.2959Kgを添加し、さらに撹拌しながらパラフエ
ニレンンジアミン1.9466Kgを徐々に添加し、30℃
で約10時間、その反応液の撹拌を継続し、両成分
を重合させて、ポリアミツク酸を生成した。 上記の重合反応で生成したポリアミツク酸の対
数粘度(30℃)は、3.10であり、またそのポリア
ミツク酸の溶液の回転粘度(30℃)は、約25000
ポイズであつた。 (製膜) このポリアミツク酸溶液を製膜用のドープ液と
して使用し、そのドープ液をTダイ金型のスリツ
ト(リツプ間隔;0.5mm、リツプ巾;650mm)から
約30℃で薄膜状に押出して、平滑な金属ベルト上
に連続的にそのドープ液の薄膜を載置し、そのベ
ルト上で約120℃の熱風で薄膜を第1段階の乾燥
をして、固化フイルム状体を形成した。次いで、
その固化フイルム状体をベルトから剥離して、縦
横の長さ200mmに切断して、その固化フイルム状
体の正方形片の片側の1辺をピンシートで枠に固
定し、その反対側の辺の全幅にわたつてダンサー
で均一に約35gの荷重を加える低張力下(固化フ
イルム状体の長手方向に対して7.0g/mm2の張力)
にして、その状態で約30秒で190℃まで昇温し190
℃の温度で5分間、第2段階の乾燥をして固化フ
イルムとなし、最後にその固化フイルムの正方形
の四辺をピンテンターで保持し固定して、その固
化フイルムを約10℃/minの昇温速度で昇温し、
450℃で30分間、乾燥・熱処理(イミド化)して、
厚さ25μmの芳香族ポリイミドフイルムを製造し
た。 前述の製膜において、第1段階の乾燥後の固化
フイルム状体、低張力下の第2段階の乾燥後の固
化フイルムおよび芳香族ポリイミドフイルムにお
ける溶媒と生成水分との揮発分の含有率、さらに
その製膜で得られた芳香族ポリイミドフイルムの
性状を、第1表に示す。 比較例 1 固化フイルム状体の正方形片を、第2段階の乾
燥をせずにそのまま高温熱処理装置で乾燥・熱処
理をしたほかは、実施例1と同様にして、芳香族
ポリイミドフイルムを製造した。 その製膜の結果を第1表に示す。 実施例 2 実施例1と同様の方法で製造したポリアミツク
酸溶液を製膜用のドープ液として使用し、そのド
ープ液をTダイ金型のスリツト(リツプ間隔;
0.5mm、リツプ巾;650mm)から約30℃で薄膜状に
押出して、平滑な金属ベルト上に連続的にそのド
ープ液の薄膜を載置し、そのベルト上で約120℃
の熱風で薄膜を第1段階の乾燥をして、固化フイ
ルム状体を連続的に形成し、次いで、その固化フ
イルム状体をベルトから剥離して、その固化フイ
ルム状体をダンサーによる低張力下(第1表に示
す)に縦型炉内(乾燥温度180℃)へ供給し約4
分間で通過させ、第2段階の乾燥をして固化フイ
ルムを形成し、続いて、その固化フイルムを高温
加熱炉内へ供給し、その炉内でフイルムの長手方
向の両端縁を横型テンターで保持して移動させな
がら約250から450℃までしだいに高くなる熱風で
乾燥・熱処理およびイミド化して、芳香族ポリイ
ミドフイルムを連続的に形成し、最後にそのフイ
ルムを冷却しながらロール状に巻き取つた。 前述の製膜において、乾燥・熱処理の完了した
芳香族ポリイミドフイルムをロール巻きする際
に、シワが発生したりすることがなく、ロール巻
きされたフイルムの『巻き状態』の外観が良好で
あつた。 前述の製膜法で得られた芳香族ポリイミドフイ
ルムは、そのポリマーのイミド化率が95以上であ
つて、フイルムの熱分解開始温度で示す耐熱性が
450℃以上であり、さらに、引張試験によるフイ
ルムのMD方向の物性値(20℃)である引張強度
が55Kg/mm2、伸び率が47%、および引張初期弾性
率が870Kg/mm2であつた。 前述の製膜における各フイルムの性状などおよ
びその製膜法で得られた芳香族ポリイミドフイル
ムの性状を第1表に示す。 比較例 2 第2段階の乾燥をまつたく行わなかつたほかは
実施例2と同様にして、芳香族ポリイミドフイル
ムを製造した。その製膜の結果を第1表に示す。 実施例 3 製膜工程の第2段階の乾燥において、固化フイ
ルム状体への張力を40g/mm2としたほかは、実施
例2と同様の方法で製膜して、厚さ25μmの芳香
族ポリイミドフイルムを製造した。 前述の製膜において、乾燥・熱処理の完了した
芳香族ポリイミドフイルムをロール巻きする際
に、シワが発生したりすることがなく、ロール巻
きされたフイルムの『巻き状態』の外観が良好で
あつた。 前述の製膜法で得られた芳香族ポリイミドフイ
ルムは、そのポリマーのイミド化率が95以上であ
つて、フイルムの熱分解開始温度で示す耐熱性が
450℃以上であり、さらに、引張試験によるフイ
ルムのMD方向の物性値(20℃)である引張強度
が50Kg/mm2、伸び率が44%、および引張初期弾性
率が940Kg/mm2であつた。 前述の製膜における各フイルムの揮発成分の含
有率、熱寸法安定性などの性状を第1表に示す。 実施例 4 製膜工程の第2段階の乾燥において、固化フイ
ルム状体の長手方向の両端縁を約80g/mm2になる
ように一定間隔で保持しながら、乾燥したほか
は、実施例2と同様の方法で製膜して、厚さ
25μmの芳香族ポリイミドフイルムを製造した。 前述の製膜において、乾燥・熱処理の完了した
芳香族ポリイミドフイルムをロール巻きする際
に、シワが発生したりすることがなく、ロール巻
きされたフイルムの『巻き状態』の外観が極めて
良好であつた。 前述の製膜法で得られた芳香族ポリイミドフイ
ルムは、そのポリマーのイミド化率が95以上であ
つて、フイルムの熱分解開始温度で示す耐熱性が
450℃以上であり、さらに、引張試験によるフイ
ルムのMD方向の物性値(20℃)である引張強度
が52Kg/mm2、伸び率が37%、および引張初期弾性
率が1010Kg/mm2であつた。 その製膜のその他の結果を第1表に示す。 実施例 5 高温熱処理炉内での横型ピンテンターの幅をし
だいに広くし炉の最高温度ゾーンにおいて炉の入
口の幅に対して約1.04倍としたほかは、実施例2
と同様にして、芳香族ポリイミドフイルムを製造
した。 その製膜の結果を第1表に示す。 【表】

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 ビフエニルテトラカルボン酸類とフエニレン
    ジアミン類とを重合して生成したポリマーの溶液
    から得られた芳香族ポリイミド製のフイルムであ
    り、そのポリイミドフイルムは、約50℃から300
    ℃までの温度範囲での平均線膨張係数が、約0.1
    ×10-5〜2.5×10-5cm/cm・℃であつて、しかも
    フイルムの長手方向(MD方向)と横断方向
    (TD方向)との線膨張係数の比(MD/TD)が、
    約1/5〜4程度であり、さらに、常温から400
    ℃まで昇温し、400℃の温度に2時間維持する加
    熱を行つた前後の常温でのフイルムの寸法の変化
    率で示す熱寸法安定性が、約0.3%以下であるこ
    とを特徴とする寸法安定なポリイミドフイルム。 2 ビフエニルテトラカルボン酸類とフエニレン
    ジアミン類とを有機極性溶媒中で重合して得られ
    たポリマーの溶液を調製し、 次いで、そのポリマー溶液を使用して、支持体
    表面に、前記溶液の薄膜を形成し、その薄膜を乾
    燥して、前記溶媒及び生成水分が約27〜60重量%
    残存している固化フイルム状体を形成し、 さらに、その固化フイルム状体を前記支持体表
    面から剥離し、100g/mm2以下の低張力下および
    約80〜250℃の範囲内の温度で乾燥して、前記溶
    媒及び生成水分が約5〜25重量%の範囲内で含有
    されている固化フイルムを形成し、最後に、前記
    固化フイルムを、前記乾燥温度より高い200〜500
    ℃の範囲内の温度で、少なくとも一対の両端縁を
    固定した状態で、乾燥・熱処理することを特徴と
    する寸法安定なポリイミドフイルムの製法。
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