JPH0434903B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本発明は、スイマーをはじめ、スキーヤー、オ
ートバイライダーなどが眼の保護などのため顔面
に装着するいわゆるスポーツ用ゴーグルに関す
る。

（従来の技術と、発明が解決しようとする課題） 従来、この種のゴーグルは、とくに、一般に実
用に多く供されているスイミングゴーグルは、プ
ラスチツクからレンズ部を一体に形成した一対の
レンズフレームの横方向に対向する内側部を鼻ベ
ルトで連結してある。しかし、この公知のゴーグ
ルにおいては、前記鼻ベルトが保形性を有してお
らず前記レンズフレームをこれに所与間隔を維持
させて一体的に保持する機能を有していないか
ら、ゴーグルを顔面に装着したとき、前記レンズ
フレームを顔面の所定部位に安定的に固定するこ
とができない。したがつて、ゴーグルがずれた
り、その装着状態が緩んだりし、その装着状態を
しばしば矯正する煩雑さがある。

本発明の主目的は、前記鼻ベルトに替えてこの
部分を鼻の両側面に挟持状態で適合当接する鼻当
て連結部材を好ましくは軟質材料で成形し、これ
を前記一対のレンズフレームの横方向に対向する
内側部に一体的かつ着脱可能に連結し、さらに前
記レンズフレームに保形フレームを着脱可能に取
り付けることにより、前記欠点を除去することが
できるスポーツ用ゴーグルを提供することにあ
る。

（課題を解決するための手段） 前記目的を達成するための本発明ゴーグルは、
レンズを一体に形成した透明の一対のレンズフレ
ーム部材と、鼻当て連結部材と、保形フレーム部
材とを含んでいる。前記両レンズフレーム部材
が、これらが横方向に対向する内側に第１の嵌合
部と、該第１の嵌合部と横方向に対向する外側に
第２の嵌合部と、該第２の嵌合部の外側にベルト
掛止部とを有し、前面側へ湾曲している。前記鼻
当て連結部材が前記第１の嵌合部に嵌脱可能な第
３の嵌合部を該鼻当て連結部材の横方向に対向す
る外側に有している。前記保形フレーム部材が、
前記両レンズフレーム部材の上側縁に嵌合する溝
を形成した杆部と、該杆部の長さ方向両端から下
方向に突出して前記第２の嵌合部に嵌脱可能な脚
部を有し、前面側へ湾曲している。

好ましい実施態様においては、 前記第１の嵌合部が該第１の嵌合部の上端から
下端近傍に延びる第１の溝であり、前記第３の嵌
合部が該第１の溝にその上端から挿嵌可能な突起
であり、 前記第２の嵌合部が第２の溝であり、前記保形
フレーム部材の前記脚部の少なくとも一部が該第
２の溝に挿嵌可能な形状に形成されており、 前記鼻当て連結部材が、架橋部と、該架橋部両
側から下方向へ延びて漸次拡開する挟持部とを有
しており、 前記両レンズフレーム部材がその上側縁に第１
の係合部を有しており、前記保形フレーム部材が
該保形フレーム部材の前記杆部の溝内に該第１の
係止部に係合して前記両レンズフレーム部材と前
記保形フレーム部材の前記杆部との前記嵌合を保
持する第２の係止部を有しており、 前記両レンズフレーム部材が前記第２の溝と前
記ベルト掛止部との間に第１のベルト挿通孔を有
しており、前記保形フレーム部材が前記脚部に該
第１のベルト挿通孔と重なり合う第２のベルト挿
通孔を有しており、該第１および第２のベルト挿
通孔にベルトを挿通してさらに該ベルトを前記ベ
ルト掛止部に挿通掛止するようにしてあり、 前記両レンズフレーム部材が剛性材料から、前
記鼻当て連結部材が弾性材料から、前記保形フレ
ーム部材が可撓性材料から、それぞれ成形されて
いる。

（作用、効果） 前記構成を有する本発明ゴーグルは、前記一対
のレンズフレーム部材と、前記鼻当て連結部材
と、前記保形フレーム部材とによる組み立ておよ
び分解可能な構造になつている。この組み立て
は、前記両レンズフレーム部材の前記第１の嵌合
部前記第１の溝に前記鼻当て連結部材の前記第３
の嵌合部前記突起を挿嵌し、前記保形フレーム部
材の前記杆部の溝（前記第２の係止部）を前記両
レンズフレーム部材の上側縁（前記第１の係止
部）に嵌合するとともに、該保形フレーム部材の
前記脚部を該両レンズフレーム部材の前記第２の
嵌合部（前記第２の溝）に挿嵌することでなされ
る。前記挿嵌構造を有するから前記組み立ておよ
び分解がきわめて容易である。

このように、前記保形フレーム部材を前記両レ
ンズフレーム部材に組み付けることで、該両レン
ズフレーム部材、前記鼻当て連結部材および前記
保形フレームが一体的に結合し、ゴーグル全体が
装着者の顔面に適合当接する形態を保持する。こ
の保持機能は、装着者の鼻に適合当接させるた
め、前記鼻当て連結部材を、前記両レンズフレー
ム部材および前記保形フレーム部材に比較して非
常に軟質の弾性材料から成形したとき、充分に発
揮される。したがつて、ゴーグルが、顔面に安定
的に固定され、その装着中にずれたり、その装着
状態が緩んだりすることがない。

前記鼻当て連結部材を、前記弾性材料で成形す
るとともに、前記架橋部と、下方向に漸次拡開す
る前記両挟持部とで形成することで、該鼻当て連
結部材が装着者の鼻の大小サイズおよび形状に応
じて安定的にやわらかく適合し、しかも、ゴーグ
ルを比較的長時間にわたつて装着しても、装着者
の鼻に痛みを与えることもない。

前述のように、前記両レンズフレーム部材と、
前記鼻当て連結部材と、前記保形フレーム部材と
による組み立ておよび分解可能な構造とすること
で、それぞれに異なる色彩を付与して、ゴーグル
の美観および趣味感を高めることができる。しか
も、たとえば、組み立てたゴーグル１個に、色彩
の異なる１個または複数の該鼻当て連結部材をあ
わせて販売すると、装着者はゴーグルを分解して
所望の該鼻当て連結部材と交換することができ
る。

前記保形フレーム部材は、前記両レンズフレー
ム部材に対する前記組み付けで、該両レンズフレ
ーム部材と前記鼻当て連結部材との結合一体化を
強めるが、該両レンズフレーム部材の前記第１の
ベルト挿通孔および該保形フレーム部材の前記第
２のベルト挿通孔にベルトが挿通することで、該
両レンズフレーム部材および該保形フレーム部材
との結合一体化、ひいては、これらと前記鼻当て
連結部材との結合一体化がさらに確実に保証され
る。

（実施例） 図面を参照して、スイミングゴーグルを例にと
つて本発明の実施例を説明すると以下のとおりで
ある。なお、その説明中、（ ）内の用語は、請
求項における用語を示す。

第１図および第４図に示すように、スイミング
ゴーグルは、レンズ部１１を一体に形成した左右
対称の一対のレンズフレーム部材１２と、該両レ
ンズフレーム部材の横方向に対向する内側部に嵌
合してこれらを連結する鼻当て連結部材１３と、
該両レンズフレーム部材の上側縁および外側部な
らびに該鼻当て連結部材の上側縁に嵌合しこれら
を一体的に結合する保形フレーム部材１４とを含
んでいる。

一対のレンズフレーム部材１２は、透明で硬質
のプラスチツクから成形してあつて剛性を有して
いる。両レンズフレーム部材１２は、該両レンズ
フレーム部材の背面が装着者の顔面に適合当接す
るように全体的に緩やかに前面側へ湾曲してお
り、該両レンズフレーム部材の横方向に対向する
内側部上面に開口端を有するとともに該開口端の
下方向に対向する底面が閉塞し、横断面がＴ字状
の嵌合溝（第１の嵌合部または第１の溝）１５
と、該嵌合溝と横方向に対向する該両レンズフレ
ーム部材の外側部前面に断面がＶ字状の嵌合溝
（第２の嵌合部または第２の溝）１６とを有して
いる。また、両レンズフレーム部材１２は、該両
レンズフレーム部材の上側部前面に横方向に間隔
をおいて係止爪（第１の係止部）１７と、嵌合溝
１６の外側部にベルト挿通孔（第１のレベル挿通
孔）１８と、該挿通孔の外側縁から延出するベル
ト掛止部１９とを有している。両レンズフレーム
部材１２の背面外周には、スポンジ質の柔弾性を
有し顔面に水密に圧接するパツド部材２０を一体
的に接着してある。

鼻当て連結部材１３は、軟質のプラスチツクま
たは天然もしくは合成ゴムから成形してあつて弾
性を有している。鼻当て連結部材１３は、架橋部
２１と、該架橋部の両側から下方向に次第に拡開
して延びる挟持部２２と、該両挟持部の外側に形
成した、前記嵌合溝１５にその開口端から挿入し
て嵌合する断面がＴ字状の嵌合突起（第３の嵌合
部）２３とを有している。また、鼻当て連結部材
１３は、両挟持部２２の内周に外側へ傾斜するフ
ランジ２４を有している。鼻当て連結部材１３
は、そうして形状であるため、装着者の鼻に適合
当接する。鼻のサイズが両挟持部２２の対向間隔
よりも大きい場合には、該両挟持部が外側へ拡開
して同様に適合当接する。

保形フレーム部材１４は、軟質ではあるが、鼻
当て連結部材１３よりも若干硬質のプラスチツク
または合成ゴムから成形してあつて可撓性または
湾曲性を有している。保形フレーム部材１４は、
装着者の顔面の局面に沿うように全体的に前面側
へ緩やかに湾曲し、背面に開口する断面がほぼＵ
字状の横方向へ延びる杆部２５と、該杆部の両端
から下方向に突出した脚部２６とを有している。
杆部２５は、該杆部の長さ方向中央に装着者の鼻
が当接するのを回避する形状の凹欠部２７を形成
するとともに、該杆部の溝を形成する上下縁壁２
８（第５図参照）を該凹欠部から両端へ次第に狭
く形成してある。両脚部２６は、該両脚部の対向
内側縁および下端縁を前記嵌合溝１６にその上端
から挿入して嵌合する断面が三角状の嵌合縁２９
に形成し、該両脚部にベルト挿通孔（第２のベル
ト挿通孔）３０を形成してある。杆部２５の上縁
壁２８の内面には、該杆部の長さ方向に間隔をお
いて前記係止爪１７と係合する係止突起（第２の
係止部）３１を形成してある（第５図参照）。杆
部２５の溝には、その長さ方向に間隔をおいて補
強リブ３２を該杆部と一体に形成してある（第６
図参照）。

ゴーグルは、伸縮弾性を有する所要長さのベル
ト３３を備えている。ベルト３３は、一般的には
織りストラツプを用いるが、ゴムまたはプラスチ
ツク、ストラツプでもよい。

前述の構成を付与した本発明のゴーグルを組み
立てるには、第１図，第２図，第４図に示すよう
に、まず、両レンズフレーム部材１２の嵌合溝１
５に該嵌合溝の上方開口端から鼻当て連結部材１
３の嵌合突起２３を該嵌合突起の下端が該嵌合溝
の底に衝突するまで挿嵌することで、該鼻当て連
結部材を会して該両レンズフレーム部材を連結す
る。ついで、保形フレーム部材１４の杆部２５の
背面溝を両レンズフレーム部材１２の前側から該
両レンズフレーム部材の係止爪１７に押し込んで
該係止爪を該杆部の係止突起３１に係合する（第
５図参照）とともに、該保形フレーム部材の両脚
部２６の嵌合縁２９を該両レンズフレーム部材の
上端から挿嵌する。このように、保形フレーム部
材１４を両レンズフレーム部材１２に組み込んだ
ときには、両レンズフレーム部材１２、鼻当て連
結部材１３および保形フレーム部材１４が一体的
に結合し、ゴーグル全体が装着者の顔面に適合当
接する形態をとり、これが保持される。

さらに、第７Ａ図に示すように、ベルト３３の
該端部を保形フレーム部材１４の各ベルト挿通孔
３０および両レンズフレーム部材１２のベルト挿
通孔１８に前面から背面に挿通し、ベルト掛止部
１９のベルト挿通孔３４に背面から前面に挿通し
ベルト掛止杆３５の前面を経て切欠３６から背面
に挿通したのち、第７Ｂ図に示すように、ベルト
３３の前記端部に隣接する部分を切欠３６から背
面に挿通する。こうして挿通したベルト３３は、
ベルト掛止部１９から離れる外方向へ比較的強く
引つ張つても該ベルト掛止部から抜脱することが
ない。こうして組み立てたゴーグルを分解するに
は、前記組み立て順序と手順の操作をすればよい
が、そのためには、まず、ベルト３３をベルト掛
止部１９から抜脱する必要があり、そうしない限
り、分解することができない。ベルト３３がベル
ト挿通孔１８，３０に挿入している状態では、保
形フレーム部材１４の脚部２６の嵌合縁２９をレ
ンズフレーム部材１２の嵌合溝１６から引き上げ
て離脱することができないからである。そして、
そのように保形フレーム部材１４を離脱しない限
り、鼻当て連結部材１３をレンズフレーム部材１
２から離脱することができない。

なお、鼻当て連結部材１３と保形フレーム部材
１４とは、実施例のように、それぞれ別に成形し
てあることが好ましいが、場合によつては、一体
的に成形することもできる。

【図面の簡単な説明】

第１図は、本発明の実施例にかかるスイミング
ゴーグルの組み立て状態を示す斜視図。第２図
は、前記ゴーグルを分解してその構成部材を示す
斜視図。第３図は、鼻当て連結部材を背面からみ
て示す斜視図。第４図は、第１図４−４線に沿う
断面図。第５図は、第１図５−５線に沿う断面
図。第６図は、保形フレーム部材を背面からみた
部分平面図。第７Ａ図および第７Ｂ図は、前記保
形フレーム部材にベルトを挿通掛止めする過程を
示す部分斜視図。 １１……レンズ、１２……レンズフレーム部
材、１３……鼻当て連結部材、１４……保形フレ
ーム部材、１５……第１の嵌合部（第１の溝）、
１６……第２の嵌合部（第２の溝）、１７……第
１の係止部、１８……第１のベルト挿通孔、１９
……ベルト掛止部、２１……架橋部、２２……挟
持部、２３……第３の嵌合部、２５……杆部、２
６……脚部、３０……第２のベルト挿通孔、３１
……第２の係止部、３３……ベルト。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ ゴーグルが、レンズを一体に形成した透明の
   一対のレンズフレーム部材と、鼻当て連結部材
   と、保形フレーム部材とを含んでおり、 前記両レンズフレーム部材が、これらが横方向
   に対向する内側に第１の嵌合部と、該第１の嵌合
   部と横方向に対向する外側に第２の嵌合部と、該
   第２の嵌合部の外側にベルト掛止部とを有し、前
   面側へ湾曲しており、 前記鼻当て連結部材が前記第１の嵌合部に嵌脱
   可能な第３の嵌合部を該鼻当て連結部材の横方向
   に対向する外側に有しており、 前記保形フレーム部材が、前記両レンズフレー
   ム部材の上側縁に嵌脱可能な溝を形成した杆部
   と、該杆部の長さ方向両端から下方向に突出して
   前記第２の嵌合部に嵌脱可能な脚部を有し、前面
   側へ湾曲しているスポーツ用ゴーグル。 ２ 前記第１の嵌合部が該第１の嵌合部の上端か
   ら下端近傍に延びる第１の溝であり、前記第３の
   嵌合部が該第１の溝にその上端から挿嵌可能な突
   起であり、 前記第２の嵌合部が第２の溝であり、前記保形
   フレーム部材の前記脚部の少なくとも一部が該第
   ２の溝に挿嵌可能な形状に形成されている請求項
   １記載のゴーグル。 ３ 前記鼻当て連結部材が、架橋部と、該架橋部
   両側から下方向へ延びて漸次拡開する挟持部とを
   有している請求項１記載のゴーグル。 ４ 前記両レンズフレーム部材がその上側縁に第
   １の係合部を有しており、前記保形フレーム部材
   が該保形フレーム部材の前記杆部の溝内の該第１
   の係止部に係合して前記両レンズフレーム部材と
   前記保形フレーム部材の前記杆部との前記嵌合を
   保持する第２の係止部を有している請求項１記載
   のゴーグル。 ５ 前記両レンズフレーム部材が前記第２の溝と
   前記ベルト掛止部との間に第１のベルト挿通孔を
   有しており、前記保形フレーム部材が前記脚部に
   該第１のベルト挿通孔と重なり合う第２のベルト
   挿通孔を有しており、該第１および第２のベルト
   挿通孔にベルトを挿通してさらに該ベルトを前記
   ベルト掛止部に挿通掛止するようにしてある請求
   項２記載のゴーグル。 ６ 前記両レンズフレーム部材が剛性材料から、
   前記鼻当て連結部材が弾性材料から、前記保形フ
   レーム部材が可撓性材料から、それぞれ成形され
   ている請求項１記載のゴーグル。 ７ 前記剛性材料がプラスチツクであり、前記弾
   性および可撓性材料がゴムまたはプラスチツクで
   あり、該弾性材料が該可撓性材料よりも軟質であ
   る請求項１記載のゴーグル。