JPH04347065A - 金属ガスケット - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】

［発明の目的］

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は内燃機関のシリンダーヘ
ッドとシリンダーブロックとの接合面に介装して、燃焼
ガス，冷却水及び潤滑油等の漏洩を防止する金属ガスケ
ットに関する。

【０００２】

【従来の技術】金属ガスケットは、弾性を有する基板に
各燃焼室に対応した数の燃焼室孔を設けると共に、この
燃焼室孔の周縁に同心円状のビードを備えた構成として
いる。図７は金属ガスケットを一部切欠して示した断面
図であり、これによって従来例を説明する。図において
１は弾性を有する基板であり、左端２が燃焼室孔２′（
図７において図示しない）に接する部分である。３はビ
ードであって燃焼室孔の周縁部に平坦部４を残して凸状
に形成する。平坦部４にはストッパー５を設けており、
ストッパーとしては溶射によって肉盛りをする場合、あ
るいはシム板を固着する場合等があり、ビードの振動に
よる疲労破壊を防止する機能を有してい

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】近年に至って、エンジ
ンの小型，軽量化及び高性能化が進み、その結果、ボア
間が非常に狭くなってきて、ガスケットのシール幅が５
ｍｍ以下のものもあり、上記した従来技術では対応でき
なくなってきた。即ち、ビード幅はエンジン剛性により
、変形追随量にて決められるものであり、２．０　ｍｍ
幅以下は追随量が不足し、ビード幅を広くすると、ビー
ドの両端にある平坦部にストッパーを設けられないから
である。

【０００４】又、たとえストッパーを設けたとしても、
ストッパーの幅が狭すぎて極めて大きな面圧がこれにか
かり、更に運転時に発生する熱でエンジンの体膨脹が加
算されて、一層高圧となるためである。又、振動による
繰返し荷重が加わることとエンジンの材質がアルミ化す
ることも手伝って、エンジン面に凹みをつくり、ストッ
パー効果がなくなる欠点を有している。本発明は上記欠
点を解決するためになされたもものであり、ボア間が狭
い場合であってもストッパー効果を失うことのない金属
ガスケットを提供することを目的としている。 ［発明の構成］

【０００５】

【課題を解決するための手段】図１によって本発明の基
本的な構成を説明する。先ず、本発明では弾性を有する
基板１にビード３を設けると共に、ビードの凹面にシム
板６を固定点７にて固定したことである。この場合に固
定するシム板は基板１の全面に設けることなく、ボアの
端部２からビード幅の５５％以上で、かつ７０％以下の
ときが最も疲労破壊を起こさない数値であることを実験
にて確認した。即ち、ビードの凸側平坦部に設けていた
ストッパーに代えてビードの凹側にシム板を設けて、ス
トッパーとしての機能をはたすようにしたものである。

【０００６】次に作用について説明する。上記構成のガ
スケットを締付けると図３に示すように変形する。図３
（ａ）　，図（ｃ）　からわかるように、ビードのボア
寄り半分が全屈し、残り半分は全屈しない。そして、シ
ム板に当接する部分のビードは全屈したとしても、残り
部分は全屈しないため、この部分が復元性を充分持ち、
耐久性を保証することになる。なお、圧力分布は図３（
ｂ）　，図３（ｄ）　のようになり、充分密ぺいされて
いることがわかる。又、図３（ａ）　はボア間の状態を
示し、図３（ｃ）　はそれ以外の状態を示す。

【０００７】

【実施例】以下図面を参照して実施例を説明する。図２
は本発明による金属ガスケットの一実施例の断面図であ
り、図７と同一部分については同一符号を付して説明を
省略する。図４は金属ガスケットの一部を切欠して示し
た概要平面図であり、図中のＡ−Ａ′が図１であり、Ｂ
−Ｂ′が図２（ａ）　であり、Ｃ−Ｃ′が図２（ｂ）　
である。 先ず、図４に示す平面構成の概要を簡単に説明する。図
４において、１０は金属ガスケット本体であり、弾性を
有する基板１からなる。弾性基板１には燃焼室に対応し
て設けた開口部２′があり、この開口部２′の外縁には
ビード（一点鎖線が頂部）３が同心円状に設けられる。 ８は締付けのためのボルト孔、９は冷却水循環用の水孔
、１１は油孔である。

【０００８】図２（ａ）　はボア間の状態図を示してお
り、Ｂ−Ｂ′断面であるため左側が＃１ボア、右側が＃
２ボアである。そしてボア間が狭いため１本のビード３
を共用している。この場合、＃１側のボアにはシム板６
−１　を固定し、＃２側のボアにはシム板６−２　を固
定する。シム板の幅は平坦部よりビード幅の２５±１０
％長いものとする。なお、上記シム板の数値は実験結果
より確められたものであり、本実施例によれば狭いボア
間であっても、ストッパーの場合と同様に充分なシール
効果が得られる。なお、シム板の板厚は基板より薄いも
のである。

【０００９】図５は他の実施例の構成を示す断面図であ
る。本実施例は基板１−１　にシム板６を固定点７にて
固定したものに、他の基板１−２を対称位置に配設した
ものである。本実施例によれば、エンジンの変形絶対量
が大である場合に対処できる。又、図６はガスケット全
体の厚さが欲しい場合、必要な厚さの副板１２を中間に
挾持することを示す図であり、図中の符号は図５に対応
する。

【００１０】

【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば内
燃機関用ガスケットにおいて、ビードの凹面に部分的な
シム板を固定する構成としたので、狭いボア間であって
もストッパー機能を付加することが可能である。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の基本構成を示す図。

【図２】本発明の一実施例のボア間を示す構成図。

【図３】本発明の作用を示す図。

【図４】金属ガスケットの平面構成を示す概要図。

【図５】本発明の一実施例の断面構成図。

【図６】他の実施例の断面構成図。

【図７】従来の金属ガスケットを説明する断面図。

【符号の説明】

１，１−１　，１−２　　　基板 ２　　燃焼室孔端部 ２′　　燃焼室孔 ３，３−１　，３−２　　　ビード ４　　平坦部 ５　　ストッパー ６　　シム板 ７　　固定点 ８　　締付け孔 ９　　水孔 １０　　金属ガスケット本体 １１　　油孔

Claims (4)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】　　燃焼室孔の周縁にビードを形成した基
   板からなる金属ガスケットにおいて、前記ビードの凹面
   側の燃焼室端部から部分的なシム板を併設すると共に、
   燃焼室寄り平坦部にて固定したことを特徴とする金属ガ
   スケット。
2. 【請求項２】　　シム板は凹面側の燃焼室端部からビー
   ド幅の５５％以上７０％以下であることを特徴とする請
   求項１記載の金属ガスケット。
3. 【請求項３】　　シム板を併設した基板に対して、シム
   板を持たない基板を対称形状に配設したことを特徴とす
   る請求項１又は２記載の金属ガスケット。
4. 【請求項４】　　複数個の燃焼室孔を有し、気筒間でビ
   ードを共用する場合シム板の幅は、ビード中心よりボア
   寄り平坦部長よりビード幅の２５％±１０％のシム板を
   併設し、夫々のシム板は燃焼室寄り平坦部にて固着した
   ことを特徴とする金属ガスケット。