JPH04337583A - テープカセット - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、ビデオテープレコーダ
のような磁気ヘッドを内蔵したシリンダに磁気テープを
所定角巻回して記録再生を行う磁気記録再生装置に用い
られるテープカセットに関するものである。

【０００２】

【従来の技術】従来の回転ヘッド式記録再生装置に使用
されるテープカセットは磁気テープを引き出すためのテ
ープ引出部材を挿入する開口部を形成したもので、特開
平１−３２０６９３号公報に示されるような構成のテー
プカセットが一般的であった。以下、その構成について
図９〜図１２を参照しながら説明する。

【０００３】図に示すように、記録再生装置に使用する
テープカセット３１は磁気テープ３２を巻回した供給リ
ール３３及び巻取リール３４を収納し、磁気テープ３２
を磁気テープカセット３１より引出し巻回するテープ引
出部材を挿入するための開口部３５を形成している。磁
気テープ３２は前蓋３６と後蓋３７で覆われ容易には触
れられないようになっている。記録再生装置への装着時
には、カセットホルダ（図示せず）に立設されているリ
ッド解除ピン３９によって図１２の位置から図１３の位
置にリッド解除部材３８が移動する。そして、前蓋３６
に形成されているリッドストッパー３６ａに係合してい
る部分が解除される。次に、前蓋３６と後蓋３７がカセ
ットホルダに取り付けられているリッド解放ピン４０に
よって上方に回動して磁気テープ３２が露出され、テー
プ引出し部材により回転ヘッドを搭載したドラムに磁気
テープが引出される。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】このような従来のテー
プカセット３１では、前蓋３６と後蓋３７を回動全開し
て記録再生可能状態に至るまで、リッド解除部材３９と
リッド解放ピン４０の２種類の部材を用いる必要があり
機構が複雑で高価であった。

【０００５】本発明は上記課題を解決するもので、記録
再生装置への装着時にカセットホルダに形成した突起に
よって前面に架張された磁気テープが露出できるテープ
カセットを提供することを目的としている。

【０００６】

【課題を解決するための手段】この目的を達成するため
に本発明のテープカセットは、上ハーフと下ハーフとか
らなり、磁気テープを巻回した供給および巻取リールを
収納し、前記磁気テープを開口部に架張したカセット本
体と、前記カセット本体開口部の天面および底面を覆い
、係止部と前方に開放したＶ字状凹部を有し前記カセッ
ト本体に摺動するスライダと、前記磁気テープを前面で
覆い、前記スライダのＶ字状凹部前面に切欠きを形成し
、前記カセット本体に軸支され前記スライダによって回
動および摺動される前蓋と、前記カセット本体に遊嵌さ
れ、係止突起と前記スライダのＶ字状凹部の略中心を通
り前記スライダの移動線上に形成したカム部を有し、前
記スライダの係止部と係合する方向に付勢されたロック
手段とからなるものである。

【０００７】

【作用】本発明は上記した構成により、記録再生装置に
具備されている装填装置に形成した突起がカセット本体
の前方より前蓋に形成した切欠きを通してスライダのＶ
字状凹部に進入し、前記ロック手段に形成されたカムに
当接して前記ロック手段を変位させ、スライダのロック
が解除される。その後前記装填装置に形成した突起がさ
らに進入するとＶ字状凹部で当接したスライダが後方へ
移動し、前蓋も連動して回動および摺動し後方への移動
が行われて前面に架張された磁気テープが露出される。

【０００８】

【実施例】以下、本発明の実施例について図１〜図８を
参照しながら説明する。本実施例ではスライダの係止を
片側で行うものを取り上げている。

【０００９】図に示すように、上ハーフ１ａ及び下ハー
フ１ｂよりなるテープカセット１に磁気テープ２を巻回
した供給リール３と巻取リール４が収納され、磁気テー
プ２はテープカセット１に形成された固定ポスト１ｃ，
１ｄに架張され、開口部１１を囲んでいる。

【００１０】前蓋５、テープカセット１の固定ポスト１
ｃ，１ｄで架張された磁気テープ２を前面で覆い、両端
のリブ５１および５４に形成された第１の長孔５２およ
び５５でテープカセット１の側面に形成した軸１０１及
び１０２に係合し、さらに両端のリブ５１および５４に
形成された第２の長孔５３および５６でスライダ６の側
壁６１および６３に形成された軸６２，６４に係合して
いる。また前蓋５の下端には一対の切欠き５７および５
８が形成されている。

【００１１】スライダ６は、バネ（図示せず）により前
方の前蓋５の方向に押圧されテープカセット１の開口部
１１にあって、開口部１１を天面および底面で覆い、且
つ、前蓋５に圧接して前蓋５で前面を覆われた磁気テー
プ２を密閉している。また、底面には前蓋５に形成され
た切欠き５７および５８の背後にＶ字状凹部６５および
６６を形成し、さらに底面の両端は、テープカセット１
の側面へ側壁６１および６３を立ち上げ上ハーフ１ａお
よび下ハーフ１ｂに摺動自在に装着されている。

【００１２】ロック部材７は、下ハーフ１ｂとスライダ
６との間に軸７ａを中心に弾性部材（図示せず）によっ
て時計方向に付勢され、ロック部材７の係止部７ｂがス
ライダ６の側壁６１に成形された係止孔６１ａと係合し
スライダ６を係止している。また、ロック部材７はスラ
イダ６のＶ字状凹部６５および６６の摺動時の略中心軌
跡にカム７ｃを形成している。

【００１３】上記した構成において次に動作を説明する
。テープカセット１を記録再生装置のカセットホルダ（
図示せず）に装着して、図６から図７のようにテープカ
セット１をカセットホルダに形成しているピン８および
９がスライダ６に形成されているＶ字状凹部６５および
６６と当接する位置まで移動させる。その後、ロック部
材７は、ピン８および９がそのカム７ｃに当接すること
により弾性部材の時計方向の回転付勢力に抗して移動し
、スライダ６の側壁６１の係止孔６１ａに係合している
係止部７ｂを解除して図７の状態となる。この後、さら
にテープカセット１が移動するとカセットホルダに形成
されたピン８および９が相対的に後方に移動し、ロック
部材７に形成されているカム７ｃと当接しながら、スラ
イダ６をバネの付勢力に抗して後方へ摺動させる。

【００１４】このスライダ６の後方への摺動による前蓋
５およびスライダ６の相互の動きを説明する。テープカ
セット１の挿入動作による移動により相対的にピン８お
よび９が移動してスライダ６が図３のＡ矢方向に移動し
、スライダ６の側壁６１および６３に形成された軸６２
および６４が水平方向に移動されて前蓋５のリブ５１お
よび５４に形成された第２の長孔５３および５６の壁部
を押圧する。これにより前蓋５はその両端のリブ５１お
よ及び５４に形成された第１の長孔５２および５５で係
合したテープカセット１の両側面に形成した軸１０１，
１０２を支点として図３のＢ矢方向に回動し、やがて略
々９０度回動され磁気テープ２が露出され、図４の状態
になる。

【００１５】この後、さらにテープカセット１を移動し
、相対的にピン８および９が移動してスライダ６の摺動
が行われることによって、スライダ６の側壁６１および
６３に形成された軸６２および６４で前蓋５のリブ５１
および５４に形成された第２の長孔５３および５６の凹
部５３ａおよび５６ａで係止して前蓋５を押圧し、前蓋
５はそのリブ５１および５４に形成された第１の長孔５
２および５５がテープカセット１の両側面の軸１０１，
１０２に係合して案内されスライダ６と一体で供給リー
ル３および巻取リール４の方向へ移動して図５の状態に
なる。

【００１６】図５の状態ではテープカセット１の開口部
１１の天面および底面が開放されている。前蓋５はテー
プカセット１の開口部１１の上部に略々９０度回動して
もテープ引出部材を挿入するに必要充分な隙間がある。 またテープカセット１は図５の状態でカセットホルダに
設けた係止部材などによりバネの反力に抗して保持され
る。

【００１７】この状態で記録再生装置の動作位置へ装着
されれば、テープカセット１の開口部１１に挿入したテ
ープ引出部材が、供給リール３あるいは巻取リール４か
ら磁気テープ２を引出し回転ヘッドを搭載したドラム近
傍の位置へ移動して磁気テープ２を回転ヘッドを搭載し
たドラムへ巻き付けることができ、回転ヘッドを搭載し
たドラムを回転し供給リール３および巻取リール４を回
転させ磁気テープを走行させることにより磁気テープ２
への記録或は再生が可能となる。

【００１８】次に、記録再生装置からの排出時には、回
転ヘッドを搭載したドラムに巻き付けられた磁気テープ
２をテープ引出部材の移動と共に供給リール３或は巻取
リール４に巻き込み、テープカセット１の開口部１１に
テープ引出部材が移動して、さらにカセットホルダの上
昇などによりテープ引出部材がテープカセット１の開口
部１１から抜かれてテープカセット１が閉動作に移る。

【００１９】閉動作は、カセットホルダの上昇動作に引
き続く動作でカセットホルダの係止部材によるテープカ
セットの係止を解放することによりおこなわれる。前述
のようにスライダ６はテープカセット１との間にバネを
介して前方へ付勢されており、スライダ６がカセットホ
ルダのピン８および９に当接している為、相対的にテー
プカセット１が後方へ移動させられる。逆にスライダ６
はバネの反力によりテープカセット１の前方へ摺動する
。

【００２０】スライダ６がスライダ６の側壁６１および
６３に形成された軸６２，６４により前蓋５を前蓋５の
リブ５１および５４に形成された第２の長孔５３および
５６を押圧し、前蓋５がテープカセット１の両側面に形
成した軸１０１，１０２に前蓋５のリブ５１および５４
に形成された第１の長孔５２および５５で係合して案内
され、スライダ６と一体に前方向へ移動し、テープカセ
ット１の両側面に形成した軸１０１，１０２が前蓋５の
リブ５１および５２に形成された第２の長孔５３および
５６の一端に当接して図４の状態になる。

【００２１】さらにスライダ６がテープカセット１の前
方向へ摺動することにより、スライダ６の側壁６１及び
６３に形成された軸６２，６４が前蓋５のリブ５１およ
び５４に形成された第１の長孔５２および５５を押圧し
、前蓋５は前蓋５のリブ５１および５４に形成された第
２の長孔５３および５６が係合したテープカセット１の
両側面に形成した軸１０１，１０２を支点として回動さ
れ、磁気テープ２がスライダ６と前蓋５に密閉され、テ
ープカセット１の開口部１１の天面及び底面がスライダ
６で覆われ、図３の状態になる。

【００２２】この後、テープカセット１をカセットホル
ダから取り出すことによりピン８および９がロック部材
７のカム７ｃと離間して、ロック部材７の係止部７ｂが
弾性部材の付勢力によって移動し、スライダ６の側壁６
１の切り欠き６１ａと係合することによってスライダ６
を係止する。

【００２３】なお、実施例においてはテープカセット１
がピン８および９に対して移動することによって、前蓋
５及びスライダ６等の動作について説明を行ったが、ピ
ン８および９がテープカセット１に対して移動すること
によっても同様の動作が得られる。

【００２４】また、実施例においてはロック部材７を片
側にだけ設けたが、必要に応じて両側に設けることによ
りスライダ６の係止がより確実なテープカセットを実現
することもできる。

【００２５】このように本発明の実施例のテープカセッ
トによれば、記録再生装置のカセットホルダに具備して
いる一部材によってテープカセット１のスライダ６のロ
ック手段を解除でき、且つ、スライダ６の後方への摺動
により磁気テープ２の磁性面を覆う前蓋５を上部に回動
し、さらに後方へ移動することにより、占有空間が小さ
く、テープ引出部材を挿入するテープカセット１の開口
部１１の上部空間を大きくできる。

【００２６】また、一対のピンとＶ字状凹部の係合でス
ライダ６を押圧摺動するのでスライダの移動がスムース
であり、摺動後の位置も一対のピンによりテープカセッ
トとともにカセットホルダ内で正確に位置決めできる。

【００２７】さらに、本考案では前蓋５の下端に形成し
た一対の切欠き５７および５８とスライダ６の底面の前
蓋５に形成された切欠き５７および５８の背後に形成さ
れたＶ字状凹部６５および６６がテープカセット１の開
口部１１の外側に位置しており、前蓋５の切欠き５７及
び５８とスライダ６のＶ字状凹部６５および６６ででき
る開口部の内側にテープカセット１の下ハーフ１ｂがあ
るので磁気テープ２を巻装したテープカセット１の内部
空間の密閉性が保たれる。

【００２８】

【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
によればテープカセットを記録再生装置のカセットホル
ダに挿入する動作のみで、スライダのロックを解除し、
かつ後方に移動させ前面に架張された磁気テープを露出
することができる。そしてこのロック解除と前面蓋の及
びスライダの開放動作をカセットホルダに設けられたピ
ン等のカセットホルダなどの装填装置に形成した突起で
可能であり、必要な部品点数を削減することができコス
ト低減に結び付けることができる。

【００２９】さらに、従来ではテープカセットを押し下
げる動作で蓋開放を行っており、蓋開閉軌跡がシリンダ
にかかるためにシリンダとテープカセットを近接させる
事ができなかったが、本発明ではテープカセットのホル
ダへの挿入で蓋が既に開放しているため、前面に架張し
た磁気テープをシリンダに限界まで近接することができ
る。また、前蓋とスライダで磁気テープを密閉している
ので磁気テープの保護が可能であり、記録再生可能状態
時にはスライダを後方へ摺動し、前蓋をテープ引出部材
が挿入される開口部の上部空間をとり回動全開している
ので、記録再生可能状態時にもカセット本体外への占有
空間を小さくでき、また全閉する時に磁気テープを前蓋
及びスライダで挟み込むことも極めて少ないカセットテ
ープを提供できる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の実施例によるテープカセットの底面側
からみた要部拡大斜視図

【図２】本発明の実施例によるテープカセット全体斜視
図

【図３】本発明の実施例のテープカセットの前蓋全閉時
の要部側面図

【図４】本発明の実施例のテープカセットの前蓋が開閉
動作中の要部側面図

【図５】本発明の実施例のテープカセットの前蓋が全開
時の要部側面図

【図６】（ａ）本発明の実施例のスライダロック時の正
面図（一部破断） （ｂ）本発明の実施例のスライダロック時の底面図

【図
７】（ａ）本発明の実施例のスライダロック解放時の正
面図（一部破断） （ｂ）本発明の実施例のスライダロック解放時の底面図

【図８】（ａ）本発明の実施例のスライダ全開時の正面
図 （ｂ）本発明の実施例のスライダ全開時の底面図

【図９
】従来のテープカセットの斜視図

【図１０】従来のテー
プカセットのリッド解放時の要部側断面図

【図１１】従来のテープカセットの要部側面図

【図１２
】従来のテープカセットのリッド解放時の要部側面図

【符号の説明】

１　　テープカセット ２　　磁気テープ ５　　前蓋 ６　　スライダ ７　　ロック部材

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】　　上ハーフと下ハーフとからなり、磁気
   テープを巻回した供給および巻取リールを収納し、前記
   磁気テープを開口部に架張したカセット本体と、前記カ
   セット本体開口部の天面および底面を覆い、係止部と前
   方に開放したＶ字状凹部を有し前記カセット本体に摺動
   するスライダと、前記磁気テープを前面で覆い、前記ス
   ライダのＶ字状凹部前面に切欠きを形成し、前記カセッ
   ト本体に軸支され前記スライダによって回動および摺動
   される前蓋と、前記カセット本体に遊嵌され、係止突起
   と前記スライダのＶ字状凹部の略中心を通り前記スライ
   ダの移動線上に形成したカム部を有し、前記スライダの
   係止部と係合する方向に付勢されたロック手段とからな
   るテープカセット。