JPH04310981A - 光書込み装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、記録すべき画像情報を
光信号に変換して感光体に書き込むための光書込み装置
、特に真空蛍光表示管の原理を応用した光書込み装置に
関する。

【０００２】

【従来の技術】近年、各種情報機器の出力装置としては
、高速・高品質のものが求められており、このような要
求を満たすため、記録すべき画像情報を光信号に変換し
て感光体に書き込む方式のものが普及してきている。 ここで用いられる光書込み装置としては、回転多面体ミ
ラーやガルバノミラーなどとレーザを組み合わせたもの
や、液晶などによる光シャッタアレイを用いるもの、発
光ダイオードアレイやプラズマ放電素子アレイ、電界発
光素子アレイなどのアレイ光源を用いるもの、ＣＲＴと
光ファイバを組み合わせたものなどが用いられている。 しかしこれらの光書込み装置は、信頼性、コスト、占有
体積などの点で十分とはいえず、新たな方式の光書込み
装置の研究が進められており、そのひとつとして真空蛍
光表示管の原理を応用したものが挙げられる。

【０００３】真空蛍光表示管の原理を応用した光書込み
装置は、直熱型三極真空管構造を基本としている。その
一例の断面図を図４に、平面図を図５にそれぞれ示す。 この光書込み装置５１　はガラス基板５２とその上に低
融点ガラスで接着されたフェイスガラス５９とで真空容
器を構成している。ガラス基板５２上にはアノード電極
５３が形成され、このアノード電極５３上には、電着に
よって蛍光体ドット５４が塗布されている。これらのア
ノード電極５３と蛍光体ドット５４によりなる発光セグ
メントは、列状に多数配列されている。また、この発光
セグメント列の上方には、タングステンの極細線に電子
放射性物質を塗布した電子源であるカソードフィラメン
ト５７が張られており、さらにこのカソードフィラメン
ト５７とセグメント電極の間には、金属メッシュを加工
したグリッド電極５６がアノード電極５３およびカソー
ドフィラメント５７に対して一定距離を保って保持され
ている。

【０００４】この光書込み装置５１は、ロッドレンズ６
１を挟んで、感光体６０と対向して配置されている。

【０００５】以上のような構成をした光書込み装置にお
いて、カソードフィラメント５７に交流または直流の電
圧を加えると、フィラメントが加熱され、塗布されてい
る電子放射性物質から熱電子が放出される。グリッド電
極５６には、カソードフィラメント５７に対し正の電圧
が加えられており、カソードフィラメント５７から放出
された熱電子は加速され、一部はグリッド電極５６に流
れ込みグリッド電流となるが、グリッド電極を通過した
熱電子は、アノード電極５３に向かう。

【０００６】ここでカソードフィラメント５７に対して
正の電圧がアノード電極５３に加えられている場合には
、グリッド電極５６を通過した熱電子はアノード電極５
３に到達し、アノード電流となる。このとき、熱電子は
アノード電極５３に塗布されている蛍光体５４を刺激し
、発光させる。また、カソードフィラメント５７に対し
負の電圧がアノード電極５３に加えられている場合には
、グリッド電極５６を通過した熱電子はアノード電極５
３に到達することができず、蛍光体５４は発光しない。

【０００７】そこで、基板５２上に配置したドライブ回
路５８により、記録すべき画像情報に応じてアノード電
極５３に印加する電圧を選択的に変化し、蛍光体５４の
発光・非発光を制御する。蛍光体５４の発光はフェイス
ガラス５９を透過して出力され、ロッドレンズ６１によ
り感光体６０の表面に結像される。これにより、記録す
べき画像情報を感光体６０上に書き込むことができる。

【０００８】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら、以上に
述べたような構成の光書込み装置においては、蛍光体と
ロッドレンズとが離れているため、ロッドレンズと感光
体も同程度の距離をおいて設置する必要があり、全体と
しての占有容積が増大する欠点を有する。また、真空容
器部分とロッドレンズが別部品となるため、取扱上不便
である。

【０００９】本発明は、上述した問題点を解決するため
になされたものであり、蛍光表示管の原理を応用した光
書込み装置において、占有容積が小さく、一体構造で取
扱に便利な光書込み装置を提供することを目的とする。

【００１０】

【課題を解決するための手段】この目的を達成するため
に本発明の光書込み装置は、一部分に蛍光体が塗布され
、１列または複数列に配列された複数のアノード電極と
、このアノード電極の上方に配置されたグリッド電極と
、さらにこのグリッド電極の上方に配置された電子源と
を有し、これらの蛍光体、アノード電極、グリッド電極
、電子源が真空容器内に封入された光書込み装置におい
て、前記アノード電極が光透過可能に構成すると共に、
前記封入容器の一部または全部として屈折率分布型自己
集束性ガラスを用いたことを特徴とする。

【００１１】

【作用】上記の構成を有する本発明の光書込み装置は、
アノード電極が光透過可能に構成されていることにより
、蛍光体の発光をアノード電極側から取り出すことがで
き、また同時に基板として用いているロッドレンズによ
り結像も行うことができる。このような構成にすること
により、蛍光体とロッドレンズを近接することができる
ため、ロッドレンズと感光体との距離を短くすることが
でき、結像のための空間を含めた、全体としての占有容
積を小さくすることができる。また、真空容器とロッド
レンズが一体化されているため、組立の際などの取扱も
容易となる。

【００１２】

【実施例】以下、本発明を具体化した一実施例を図面を
参照して説明する。

【００１３】はじめに、図１を参照して、本実施例の構
成について説明する。

【００１４】基板となるロッドレンズ板２上にはＩＴＯ
膜からなる透明アノード電極３が複数形成されており、
各アノード電極上には電着によりドット状のＺｎＯ：Ｚ
ｎ蛍光体４が塗布され、透明アノード電極３と蛍光体４
により発光セグメントを形成している。この発光セグメ
ントは各発光ドットが一列に並ぶように配列されている
。

【００１５】これらの発光セグメント列の上方には、タ
ングステンの極細線に電子放射性物質を塗布した、電子
源であるカソードフィラメント７が張設されている。ま
た、このカソードフィラメント７と透明アノード電極３
の間には、金属メッシュを加工したグリッド電極６が透
明アノード電極３とカソードフィラメント７に対して一
定距離を保って保持されている。

【００１６】さらにこれら全体が基板となるロッドレン
ズ板２とガラス製のカバー９によってつくられる真空容
器内に納められている。また基板上にはドライブ用のＩ
Ｃ８が設置されており、前述の各電極と接続されている
。

【００１７】前述のロッドレンズ板は図２に示す構成と
なっており、屈折率を分布させることにより自己集束性
をもたせたガラスロッド１１が多数千鳥状に配列され、
その周りを囲むガラス製の側板１２との間が黒色の低融
点ガラスで封止された構造をしている。ガラスロッド１
１は、イオン交換処理が施されており、屈折率が中心か
ら周辺に向かって減少している。その減少量は中心から
の距離の２乗に比例する。また、ガラスロッド１１の長
さは、蛍光体５４から発せられた光が上記構成の光書込
み装置に対向して設置されている感光体１０の表面に結
像するように選ばれている。

【００１８】つぎに、本実施例の動作を説明する。

【００１９】従来の技術の項で述べたように、カソード
フィラメント７から熱電子が放出され、グリッド電極６
により加速される。ここで記録すべき情報に応じてアノ
ード電極３に加える電圧を選択的に変化させることによ
り、記録すべき情報に応じて蛍光体４を発光・非発光さ
せることができる。

【００２０】蛍光体４より発せられた光は、透明アノー
ド電極３を透過し、ロッドレンズ板２のガラスロッド部
分１１に入射する。前述のようにガラスロッド１１は屈
折率の分布による自己集束性を持っているため、入射し
た光は対向する感光体１０の表面に結像し、これにより
、所望の情報を感光体１０上に記録することができる。

【００２１】以上に述べたような構成にすることにより
、蛍光体とロッドレンズを近接することができるため、
ロッドレンズと感光体との距離を短くすることができ、
全体としての占有容積を小さくすることができる。 また、真空容器とロッドレンズが一体化されているため
、取扱も容易となる。

【００２２】図３は本発明を実施する際に用いるロッド
レンズ板の別の例である。

【００２３】このロッドレンズ板２０は、屈折率分布ガ
ラスロッド２１の周りがＦＲＰ樹脂の側板２２で囲まれ
ており、ガラスロッドと側板との間が黒色のシリコーン
樹脂で満たされている。さらに、これらのアノード電極
側にはガラス板２３が貼付されている。

【００２４】このようにロッドレンズ板にガラス板２３
を貼付することにより、ロッドレンズ板から発生するガ
スにより真空容器内の真空度が低下することが防止でき
るため、側板２２などに樹脂を用いることができるよう
になり、生産性が向上する。

【００２５】本発明は以上詳述した実施例に限定される
ことなく、その主旨を逸脱しない範囲において種々の変
更を加えることができる。

【００２６】例えば、発光セグメントの配列は千鳥状な
ど複数列にしてもよいし、屈折率分布ガラスロッドの配
列は１列にしてもよい。また、ここでは三極管タイプの
蛍光表示管を基にして説明を行ったが、蓄積電荷の影響
をなくすための電極を設けた四極管タイプなど他のタイ
プの蛍光表示管を応用することもできる。さらに、陽極
を穴の開いた構造にすることにより不透明部材を用いて
光透過可能とすることもできる。

【００２７】また、以上の説明で挙げた材質は一例に過
ぎず、例えば透明電極には酸化スズなども用いることが
できる。蛍光体の種類を変えることにより感光体材料に
対応した発光色を得ることもできる。

【００２８】なお、ここで用いる感光体としては、カー
ルソンプロセスによる電子写真方式に用いられる光導電
体や、銀塩フィルム、マイクロカプセル感光紙などがあ
る。

【００２９】

【発明の効果】以上説明したことから明かなように、本
発明の光書込み装置を用いることにより、結像のための
スペースも含めた占有容積を小さくすることができ、ま
た光学系も含めて一体化されているため、取扱が容易と
なる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本実施例の光書込み装置の構成を説明する断面
図である。

【図２】本実施例で用いられるロッドレンズ板の構成を
説明する斜視図である。

【図３】本発明を実施する際に用いられるロッドレンズ
板の別の構成を説明するための斜視図である。

【図４】従来の蛍光表示管の原理を応用した光書込み装
置の構成を説明するための断面図である。

【図５】従来の蛍光表示管の原理を応用した光書込み装
置の構成を説明するための平面図である。

【符号の説明】

１　　光書込み装置 ２　　ロッドレンズ板（真空容器の一部）３　　透明ア
ノード電極 ４　　蛍光体 ６　　グリッド電極 ７　　カソードフィラメント（電子源）９　　カバー（
真空容器の一部） １１　　ガラスロッド（屈折率分布型自己集束性ガラス
）２３　　ガラス板（ガラス部材）

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】　　一部分に蛍光体が塗布され、１列また
   は複数列に配列された複数のアノード電極と、このアノ
   ード電極の上方に配置されたグリッド電極と、さらにこ
   のグリッド電極の上方に配置された電子源とを有し、こ
   れらの蛍光体、アノード電極、グリッド電極、電子源が
   真空容器内に封入された光書込み装置において、前記ア
   ノード電極を光透過可能に構成するともに、前記真空容
   器の一部または全部として屈折率分布型自己集束性ガラ
   スを用いたことを特徴とする光書込み装置。
2. 【請求項２】　　屈折率分布型自己集束性ガラスの少な
   くとも真空容器の内部側に面する面が、ガラス部材で被
   覆されたことを特徴とする請求項１に記載の光書込み装
   置。