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JPH04283968A - 絶縁ゲート型バイポーラトランジスタ - Google Patents

絶縁ゲート型バイポーラトランジスタ

Info

Publication number
JPH04283968A
JPH04283968A JP3046710A JP4671091A JPH04283968A JP H04283968 A JPH04283968 A JP H04283968A JP 3046710 A JP3046710 A JP 3046710A JP 4671091 A JP4671091 A JP 4671091A JP H04283968 A JPH04283968 A JP H04283968A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
semiconductor layer
layer
drain
conductivity type
voltage
Prior art date
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Granted
Application number
JP3046710A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2862027B2 (ja
Inventor
Naoto Okabe
岡部 直人
Norihito Tokura
規仁 戸倉
Naoto Kato
直人 加藤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Denso Corp
Original Assignee
NipponDenso Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by NipponDenso Co Ltd filed Critical NipponDenso Co Ltd
Priority to JP3046710A priority Critical patent/JP2862027B2/ja
Priority to EP92104203A priority patent/EP0503605B1/en
Priority to DE69233363T priority patent/DE69233363T2/de
Publication of JPH04283968A publication Critical patent/JPH04283968A/ja
Priority to US08/947,402 priority patent/US5973338A/en
Application granted granted Critical
Publication of JP2862027B2 publication Critical patent/JP2862027B2/ja
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Expired - Lifetime legal-status Critical Current

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    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01LSEMICONDUCTOR DEVICES NOT COVERED BY CLASS H10
    • H01L29/00Semiconductor devices specially adapted for rectifying, amplifying, oscillating or switching and having potential barriers; Capacitors or resistors having potential barriers, e.g. a PN-junction depletion layer or carrier concentration layer; Details of semiconductor bodies or of electrodes thereof ; Multistep manufacturing processes therefor
    • H01L29/02Semiconductor bodies ; Multistep manufacturing processes therefor
    • H01L29/06Semiconductor bodies ; Multistep manufacturing processes therefor characterised by their shape; characterised by the shapes, relative sizes, or dispositions of the semiconductor regions ; characterised by the concentration or distribution of impurities within semiconductor regions
    • H01L29/10Semiconductor bodies ; Multistep manufacturing processes therefor characterised by their shape; characterised by the shapes, relative sizes, or dispositions of the semiconductor regions ; characterised by the concentration or distribution of impurities within semiconductor regions with semiconductor regions connected to an electrode not carrying current to be rectified, amplified or switched and such electrode being part of a semiconductor device which comprises three or more electrodes
    • H01L29/1095Body region, i.e. base region, of DMOS transistors or IGBTs
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01LSEMICONDUCTOR DEVICES NOT COVERED BY CLASS H10
    • H01L29/00Semiconductor devices specially adapted for rectifying, amplifying, oscillating or switching and having potential barriers; Capacitors or resistors having potential barriers, e.g. a PN-junction depletion layer or carrier concentration layer; Details of semiconductor bodies or of electrodes thereof ; Multistep manufacturing processes therefor
    • H01L29/66Types of semiconductor device ; Multistep manufacturing processes therefor
    • H01L29/68Types of semiconductor device ; Multistep manufacturing processes therefor controllable by only the electric current supplied, or only the electric potential applied, to an electrode which does not carry the current to be rectified, amplified or switched
    • H01L29/70Bipolar devices
    • H01L29/72Transistor-type devices, i.e. able to continuously respond to applied control signals
    • H01L29/739Transistor-type devices, i.e. able to continuously respond to applied control signals controlled by field-effect, e.g. bipolar static induction transistors [BSIT]
    • H01L29/7393Insulated gate bipolar mode transistors, i.e. IGBT; IGT; COMFET
    • H01L29/7395Vertical transistors, e.g. vertical IGBT

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  • Bipolar Transistors (AREA)

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、過電圧保護機能あるい
はドレイン電圧固定機能を一体化した絶縁ゲート型バイ
ポーラトランジスタ(以下IGBTという)に関する。
【0002】
【従来の技術】モータ回路あるいは無停電電源回路等の
インバータ用デバイスとして用いられるパワースイッチ
ング素子がターンオフする際、回路を流れる回路電流が
急激に変化することにより、回路の誘導性負荷あるいは
浮遊インダクタンスに高い電圧が誘起される。これが大
きなスパイク電圧としてパワースイッチング素子に印加
されることになり、パワースイッチング素子の劣化ある
いは破壊を引き起こす。この過電圧からパワースイッチ
ング素子を保護する手段として、雪崩降伏の作動原理に
基づく定電圧ダイオードを用い、印加されるスパイク電
圧によりパワースイッチング素子がブレークダウンする
前に定電圧ダイオードをオンさせてスパイク電圧値を素
子の安全動作領域の範囲内で固定する、いわゆる電圧ク
ランプ回路を組み込むことが行われている。
【0003】パワースイッチング素子としてIGBTを
使用する場合も同様の手段が適用できる。この場合、定
電圧ダイオードをIGBT素子のドレインとゲート間に
外付けで取り付けることになる。しかし組付コストが増
加し、さらに回路全体の体格が大きくなってしまう。ま
た、IGBT素子を形成した基板上に多結晶シリコン膜
を堆積し、この多結晶シリコン膜に定電圧ダイオードを
形成してIGBT素子と一体化することも考えられるが
、その場合、素子作製工程に要するホトマスク枚数が増
え製造コストが増加し、さらにIGBT素子表面に定電
圧ダイオードを作り込むためにセル領域の面積を狭める
かチップ面積を大きくする必要がある。
【0004】これに対し、特開昭64−81270号公
報には、定電圧ダイオードを一体化する方法として、等
価回路上ドレイン・ソース間に雪崩降伏を動作原理とす
る定電圧ダイオードが接続されるようにIGBT素子内
部に作り込むものが示されており、IGBT素子のチッ
プ面積を狭くする等の問題を解決することができる。そ
の構造を図5に示す。
【0005】図5において、51はソース電極、52は
ドレイン電極、53はゲート電極である。基板の上層部
はDSA構造の絶縁ゲート、p+ ベース層55,n+
 ソース層56からなり、ゲート直下でp層のチャネル
を形成する。一方、基板を縦構造でみると、n+ ソー
ス層56,p+ ベース層55,n− ドレイン層57
,n+ 層58およびドレイン電極52間のp+ ドレ
イン層54からなるnpnpの4層構造となっている。
【0006】そして、ドレイン電極側のp+ 層54は
小さく分離して蜂の巣状に多数個並列に並べた構造とさ
れており、これにより、縦方向に形成されるpnpトラ
ンジスタのコレクタ・エミッタ間にpn接合のダイオー
ドが並列に接続された構造となっている。又、このダイ
オードは、ダイオードのn+ 層の一部59をp+ 層
55に接近するようにn−層57内に張り出した構造と
されており、それにより、所謂アバランシェ型の定電圧
ダイオード特性を有し、IGBT素子を過電圧から保護
するように作用している。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、定電圧
ダイオードを内蔵するために基板ドレイン側にn+ 層
58を設けることは必須であり、このn+ 層58があ
るためにIGBT素子の導通時におけるドレイン側から
の正孔注入は抑制され、オン電圧が大きくなってしまう
という問題がある。
【0008】また、p+ 層54をドレイン電極52側
において蜂の巣状に構成する。また、n+ 層58の一
部59をn− ドレイン層57内に張り出すように形成
するというように、基板構造が複雑になるため、ウエハ
コスト,製造コストが高くなるという問題もある。
【0009】本発明は上記した種々の問題に鑑みてなさ
れたものであり、オン電圧を増加させるという犠牲無し
にドレイン・ソース間電圧をクランプする機能を持たせ
、過電圧保護,ドレイン電圧固定機能をモノリシック構
造で内蔵するIGBT素子を提供することをその目的と
している。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明者らは、IGBT素子に雪崩降伏を動作原理
とする定電圧ダイオード部を作り込む従来の方法ではな
く、ドレイン・ソース間電圧をクランプしたい条件下に
おいてIGBT素子内部で雪崩降伏を抑制し、かつp+
 基板からn− 層に少数キャリアを注入させる構造と
することに着目した。
【0011】すなわち、本発明に係るIGBTは、ドレ
イン電極側から第1導電型の第1半導体層、この上にキ
ャリア注入により導電率変調を起こす第2導電型の第2
半導体層が形成され、この第2半導体層の表面に選択的
に第1導電型の第3半導体層が形成され、この第3半導
体層の表面に選択的に第2導電型の第4半導体層が形成
され、第2半導体層と第4半導体層の間の第3半導体層
表面をチャネル領域としてゲート絶縁膜を介してゲート
電極が形成され、第3半導体層表面から第4半導体層表
面に渡ってソース電極が形成されており、さらに次の特
徴を有するものである。
【0012】第1に、ドレイン電極とソース電極の間に
電圧が印加されて第3半導体層と第2半導体層との境界
面に当たるpn接合部から第2半導体層内部に向かって
空乏層が広がる時、この空乏層内の一部で雪崩降伏が発
生する原因となる臨界電界に達する電圧よりも低い電圧
において、前記空乏層が第2半導体層を介し第1半導体
層に到達し、第1半導体層と第2半導体層とのpn接合
のポテンシャル障壁を減少させることにより、第1半導
体層から第2半導体層への少数キャリアの注入が発生す
るように、前記第2導電型の第2半導体層はその不純物
濃度と厚さとが所定の値に設定されていることを特徴と
している。
【0013】さらに、第2に、第1半導体層と第2半導
体層との境界面に当たるpn接合面上または境界面近傍
に、第2半導体層よりも高不純物濃度で、かつ、第1半
導体層と第2半導体層との間のキャリアの授受のための
第1半導体層と第2半導体層の接触面を残した所定のパ
ターン形状を有する第2導電型の第5半導体層を設ける
ようにしてもよい。
【0014】
【作用】以下、上記構成において、nチャネル型IGB
Tを例にとってその作用について説明する。
【0015】ソース電極に対しドレイン電極に正の電圧
が印加されると、n型第2半導体層とp型第3半導体層
のつくるpn接合は逆バイアス状態となり、このpn接
合部から空乏層が広がる。ここでn型第2半導体層がp
型第3半導体層に比べ低い不純物濃度に設定されている
と、上記空乏層はソース電極−ドレイン電極間電圧の増
加とともにn型第2半導体層内をp型第1半導体層に向
かって広がって行く。
【0016】そしてこの空乏層がp型第1半導体層とn
型第2半導体層のつくるpn接合部に到達するとこのp
n接合部に拡散電位により形成されているポテンシャル
障壁を減少させる。これによりp型第1半導体層からn
型第2半導体層に少数キャリアである正孔の注入が起こ
り、この正孔は空乏化されたn型第2半導体層内を通り
p型第3半導体層に至りソース電極に流れ出る。さらに
この正孔が空乏層内の電界によりドリフト電流成分とし
て、p型第3半導体層を介しソース電極に流れる。
【0017】上記メカニズムによりソース電極とドレイ
ン電極間に急激に電流が流れ始め、ソース電極−ドレイ
ン電極間電圧の増加は抑制される。この現象は、バイポ
ーラトランジスタにおいてはベース層が全域空乏化する
ことによりコレクタ・エミッタ間に電流が流れるパンチ
スルー現象として知られており、本発明はこの現象をI
GBTに応用している。
【0018】ここで、電流が流れ始める時のソース電極
−ドレイン電極間電圧VDSP は、空乏層端がn型第
2半導体層を介してp型第1半導体層に到達する時の印
加電圧であるので、n型第2半導体層の厚さと不純物濃
度を選ぶ事により任意の電圧値に設定する事ができる。 すなわち、VDSP が素子の安全動作領域内の値とな
るように、n型第2半導体層の厚さと不純物濃度を所定
の値に設定すれば(第1の特徴点)、IGBT素子を過
電圧から保護することができることになる。
【0019】さらに、このドレイン電流の急激な増加が
起こることにより、ソース・ドレイン間電圧は特定の電
圧値付近に固定される。このように、ソース・ドレイン
間電圧をある電圧以上に増加するのを防ぐと同時に特定
の電圧範囲内に固定する機能を内蔵できることになる。
【0020】さらに、上述の第1の特徴を有する構造に
加えて、そのp型第1半導体層とn型第2半導体層とか
らなる基板pn接合面またはその近傍に、該pn接合面
を残した所定のパターン形状を有する高不純物濃度のn
型第5半導体層を付加すること(第2の特徴)により、
前記空乏層がp型第1半導体層へ到達した時に基板pn
接合を介してn型第2半導体層へ注入される少数キャリ
ア(正孔)の注入量は制限され、それに伴う導電率変調
領域の形成及び抵抗の減少が抑制される。その結果、ド
レイン電流の立ち上がり時において、少数キャリア注入
による導電率変調に起因したドレイン電圧の変動は抑制
され、しかして素子に電流が流れ始める時のドレイン電
圧をより安定に固定することができることになる。
【0021】
【発明の効果】このように、本発明では第2半導体層の
不純物濃度,厚さを所定の値に設定することにより、ド
レイン・ソース間電圧をクランプしたい条件下において
IGBT素子内部で雪崩降伏を抑制し、かつp+ 基板
からn− 層に少数キャリアを注入させる構造としてい
るため、従来のようにIGBT素子に雪崩降伏を動作原
理とする定電圧ダイオード部を作り込む必要もなく、そ
の結果、オン電圧を増加させるという犠牲無しにドレイ
ン・ソース間電圧をクランプする機能を持たせ、過電圧
保護・ドレイン電圧固定機能をモノリシック構造で内蔵
するIGBT素子を提供することができるという優れた
効果が奏される。
【0022】
【実施例】以下、本発明を図に示す実施例に基づいて説
明する。実施例では、第1導電型としてp型、第2導電
型としてn型を用いたnチャネルIGBTの場合を説明
する。
【0023】図1は、本発明の第1実施例を適用したI
GBTの素子構造の単位セル部及びガードリング部の断
面図である。これを製造工程に従って説明する。まず、
半導体基板であるp+ ドレイン層4(第1半導体層)
を用意し、この上に気相成長法等により高抵抗のn− 
ドレイン層3(第2半導体層)を所定の不純物濃度ND
 と厚さte で形成する。次に3〜6μmの深さにp
ベース層7(第3半導体層)、p層13を選択拡散法に
より同時に形成する。ここでp層13は高耐圧化の目的
で形成したガードリングである。更にpベース層7内に
選択拡散法によりn+ ソース層8(第4半導体層)を
形成する。 なお、以上の製造工程において、n− ドレイン層3の
表面を酸化して形成されたゲート酸化膜11の上に形成
されたゲート電極10をマスクとして、いわゆるDSA
技術(DiffusionSelfAlignment
)によりpベース層7とn+ ソース層8が自己整合的
に形成され、これによりチャネル領域が形成される。そ
の後、層間絶縁膜12を形成して、続いてpベース層7
及びn+ ソース層8にオーミック接触を形成するため
に、ゲート酸化膜11と層間絶縁膜12にコンタクト孔
を開口し、アルミニウムを数μm蒸着し、選択エッチン
グしてソース電極9及び図示しないゲート電極パッドを
形成する。そして、p+ ドレイン層4の裏面に金属膜
を蒸着して、ドレイン電極1を形成する。
【0024】ここで、n− ドレイン層3の不純物濃度
ND と厚さte は、Pベース層7とn+ ソース層
8のpn接合の雪崩降伏電圧VDSA よりも小さい電
圧でpベース層7から広がる空乏層がn− ドレイン層
3を介してp+ ドレイン層4に到達するように設定さ
れている。すなわちソース・ドレイン間に電圧が印加さ
れるとき、素子内部でキャリアの雪崩増倍現象が発生す
る電圧VDSA よりも低い電圧VDSP で、pベー
ス層7から広がる空乏層がp+ ドレイン層4へ到達す
る構造を有している。
【0025】ここで片側階段接合のpn− 接合2にお
いて、空乏層幅Wと逆バイアス電圧VR の関係は数1
式で表される。
【0026】
【数1】
【0027】数1式において、φB はpn− 接合2
の拡散電位、KS は材料の比誘電率、εO は真空の
誘電率、qは電荷素量及びND はn− ドレイン層3
の不純物濃度である。ここでVR >>φB であるか
ら上式は
【0028】
【数2】
【0029】と近似される。たとえば、ND =2.0
×1014cm−3とすると、数2式よりVR =35
0Vの時にW=48μmとなる。従ってIGBT素子の
構造をND =2.0×1014cm−3,te =4
8μmとすると、基板であるp+ ドレイン層4からの
キャリアの注入が起こる電圧VDSP は350Vに設
定できる。
【0030】このように構成されたIGBT素子での過
電圧保護機能とドレイン電圧固定機能の動作を以下に説
明する。ソース電極9及びゲート電極10は接地電位と
しドレイン電極1に正の電圧VD が印加されると、p
ベース層7とn− ドレイン層3とで形成されるpn接
合2は逆バイアスされるためn− ドレイン層3に空乏
層が形成される。この空乏層はVD の増加とともにp
+ ドレイン層4に向かって広がっていく。ドレイン電
圧VD がVDSP になると空乏層端はp+ ドレイ
ン層4に到達する。 このときのIGBTの素子内部の電界はpベース層7と
n− ドレイン層3の境界面2の平坦部において最大値
Emax をとり、Emax は数3式で与えられる。
【0031】
【数3】
【0032】一方、不純物濃度が2.0×1014cm
−3のときの雪崩降伏臨界電界値Ecritは、
【00
33】
【数4】Ecrit=2.3×105 〔V/cm〕と
なる。従って、数3式,数4式より、Emax <Ec
ritであるから、雪崩降伏は抑制されることになる。
【0034】この時p+ ドレイン層4とn− ドレイ
ン層とで形成されるpn接合5のポテンシャル障壁が減
少し、p+ ドレイン層4からn− ドレイン層3への
正孔注入が始まり、この正孔が空乏層内の電界によりド
リフト電流成分としてpベース層7を介しソース電極9
へ流れる。これにより、ソース・ドレイン間に急激に電
流が流れ始め、ドレイン電圧の増加が抑制され、雪崩降
伏が抑制されたバイアス条件下でドレイン電圧に関する
過電圧保護機能が実現される。
【0035】また、このドレイン電流の急激な増加のた
め、ソース・ドレイン間電圧は上述したように特定の電
圧値VDSP 付近に固定することができ、ドレイン電
圧固定機能が実現される。
【0036】なお、上記数1〜4式は、マグロウヒルブ
ック社発行「半導体デバイスの基礎」(A.S.グロー
ブ著.垂井康夫監訳.P176〜179,P214)よ
り引用したものである。
【0037】図2には、本発明第2実施例を適用したI
GBTの素子構造の単位セル部及びガードリング部の断
面構造を示す。図1に示す構造と異なる点は、基板pn
接合5の近傍に周期的な繰り返しパターンを有して縞形
状に選択的にn+ 層6を形成した事である。n+ 層
6は、半導体基板であるp+ ドレイン層4の表面に不
純物を選択拡散するか、あるいはp+ ドレイン層4の
表面にn− 層をある厚さ形成した後その表面に不純物
を選択拡散し、その後上記第1実施例で上述した製造工
程を施すことにより、基板pn接合5の近傍に形成する
ことができる。なお、図1と同一構成には同一符号が付
してある。
【0038】このように構成されたIGBT素子の、ド
レイン電圧に関する過電圧保護機能と電圧固定機能につ
いて説明する。ソース電極9及びゲート電極10は接地
電位としドレイン電極1に正の電圧VD が印加される
と、pベース層7とn− ドレイン層3とで形成される
pn接合2は逆バイアスされるためn− ドレイン層に
空乏層が形成される。この空乏層はVD の増加ととも
にp+ ドレイン層4に向かって広がって行く。空乏層
端がn+ 層6の位置まで到達すると、n+ 層6が選
択的に形成されている領域では空乏層の広がりは抑制さ
れるが、n+ 層6が形成されていない領域では基板p
n接合5まで空乏層が到達し、これにより基板pn接合
のポテンシャル障壁が減少し、上記第1実施例同様、正
孔の注入が発生する。
【0039】このように本構成のIGBTの素子構造に
おいては、n+ 層6を基板pn接合部に選択的に形成
することにより正孔注入領域の面積を限定している。こ
の構造の効果を、n+ 層6を設けない場合と比較して
述べる。
【0040】n+ 層6がない場合、空乏層がp+ ド
レイン層4に到達し正孔がn− ドレイン層3に注入さ
れ始めると、基板pn接合5近傍に少数キャリアの増加
した領域が発生しその領域の導電率が低下(導電率変調
)し、その結果ソース電極・ドレイン電極間の抵抗が低
下する。この時のドレイン電流−ドレイン電圧の関係は
ドレイン電流の増加と供にドレイン電圧が減少する負性
特性を示す。さらにドレイン電流が増加すると上記導電
率変調領域の広がりは抑制されるためソース電極・ドレ
イン電極間の抵抗が固定され、ドレイン電圧は再び増加
する。このため、図3に示すように、電流が立ち上がる
領域でわずかにドレイン電圧の変動を伴ったI−V特性
となる。
【0041】すなわち、このドレイン電流立ち上がり領
域におけるドレイン電圧の変動は、n− ドレイン層3
への少数キャリア(正孔)の注入により基板pn接合部
5近傍に導電率変調領域が形成され素子抵抗が減少する
のが原因である。
【0042】これに対し、図2に示すようにn+ 層6
を設けた構成においては、空乏層がp+ ドレイン層4
に到達した時に基板pn接合5を介してn− ドレイン
層3へ注入される正孔の注入領域は制限されることとな
る。それに伴い、上述した導電率変調領域の形成及び素
子抵抗の減少は抑制され、その結果、ドレイン電流の立
ち上がり時のドレイン電圧の減少は抑制される。しかし
て素子に電流が流れ始める時のドレイン電圧は変動する
ことなく、安定に固定することができる。
【0043】また、n+ 層6は、素子全面に周期的な
繰り返しパターンにすることにより、素子を流れる電流
密度を均一にすることができる。なお、図2において、
n+ 層6はp+ ドレイン層4とn− ドレイン層3
との境界面5の位置に形成している例を示したが、n+
 層6はp+ ドレイン層4とn− ドレイン層3との
境界面5の位置より上部あるいは下部に位置していても
同様の効果を得ることができる。また、その形成パター
ンも縞状のみならず、他に例えば網状に形成してもよい
【0044】また上記種々の実施例では、第1導電型と
してp型、第2導電型としてn型を用いたnチャネル型
のものを説明したが、これらの導電型を逆にしたpチャ
ネル型のものに本発明を適用しても有効である。
【図面の簡単な説明】
【図1】  本発明第1実施例を適用したIGBTの単
位セル部と外周ガードリング部を示す断面構造図である
【図2】  本発明第2実施例を適用したIGBTの単
位セル部と外周ガードリング部を示す断面構造図である
【図3】  図1に示すIGBTの電気特性図である。
【図4】  図2に示すIGBTの電気特性図である。
【図5】  従来の雪崩降伏を動作原理とした定電圧ダ
イオード一体型IGBT素子の断面斜視図である。
【符号の説明】
1  ドレイン電極 2  pベース層(第3半導体層)とn− ドレイン層
(第2半導体層)とからなるpn接合 3  n− ドレイン層(第2半導体層)4  p+ 
ドレイン層(第1半導体層)5  基板pn接合 6  n+ 層(第5半導体層) 7  pベース層(第3半導体層) 8  n+ ソース層(第4半導体層)9  ソース電
極 10  ゲート電極 11  ゲート絶縁膜 12  層間絶縁膜 13  ガードリング

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】  第1導電型の第1半導体層と、この第
    1半導体層に接する第2導電型の第2半導体層と、この
    第2半導体層内に形成されるとともに、前記第2半導体
    層表面に接合部が終端するように部分的に形成された第
    1導電型の第3半導体層と、この第3半導体層内に形成
    されるとともに、前記第3半導体層表面に接合部が終端
    するように部分的に形成された第2導電型の第4半導体
    層と、前記第2半導体層と第4半導体層間の前記第3半
    導体層表面をチャネル領域として、少なくともこのチャ
    ネル領域上にゲート絶縁膜を介して形成されたゲート電
    極と、前記第3半導体層と前記第4半導体層の両方に接
    触部を有するソース電極と、前記第1半導体層を介して
    ドレイン電流を供給するドレイン電極とを備え、さらに
    前記第1導電型の第3半導体層と前記第2導電型の第2
    半導体層とのpn接合面から前記第2半導体層内部に向
    かって空乏層が広がるように前記ドレイン電極と前記ソ
    ース電極の間に電圧を印加するとき、前記第2導電型の
    第2半導体層内部又はその近傍の一部で雪崩降伏が発生
    する原因となる臨界電界に達したときのドレイン・ソー
    ス電極間電圧よりも低い印加電圧の下で前記空乏層が第
    2半導体層を介し前記第1導電型の第1半導体層に到達
    し、前記第1半導体層から前記第2半導体層への少数キ
    ャリア注入を発生するように、前記第2導電型の第2半
    導体層の不純物濃度と厚さが所定の値に予め設定されて
    いることを特徴とする絶縁ゲート型バイポーラトランジ
    スタ。
  2. 【請求項2】  前記第1半導体層と前記第2半導体層
    とのpn接合面またはその接合面近傍に、前記第2半導
    体層よりも高不純物濃度に形成されて、前記第1半導体
    層と前記第2半導体層との間のキャリアの授受のための
    前記第1半導体層と前記第2半導体層の接触面を残した
    所定のパターン形状を有する第2導電型の第5半導体層
    を設けたことを特徴とする請求項1に記載の絶縁ゲート
    型バイポーラトランジスタ。
  3. 【請求項3】  前記第5半導体層の所定のパターン形
    状は、前記第1半導体層と前記第2半導体層との境界面
    又は境界面近傍において、周期的な繰り返しパターンを
    有していることを特徴とする請求項2に記載の絶縁ゲー
    ト型バイポーラトランジスタ。
  4. 【請求項4】  前記第5半導体層の所定のパターン形
    状が、網形状あるいは縞形状であることを特徴とする請
    求項2もしくは請求項3に記載の絶縁ゲート型バイポー
    ラトランジスタ。
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