JPH04231941A - 回転陰極x線管 - Google Patents
回転陰極x線管Info
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- JPH04231941A JPH04231941A JP2415962A JP41596290A JPH04231941A JP H04231941 A JPH04231941 A JP H04231941A JP 2415962 A JP2415962 A JP 2415962A JP 41596290 A JP41596290 A JP 41596290A JP H04231941 A JPH04231941 A JP H04231941A
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- 238000010894 electron beam technology Methods 0.000 claims abstract description 10
- 238000003780 insertion Methods 0.000 claims description 11
- 230000037431 insertion Effects 0.000 claims description 11
- 230000002093 peripheral effect Effects 0.000 abstract description 3
- 238000003325 tomography Methods 0.000 description 6
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- 238000009434 installation Methods 0.000 description 2
- 230000001678 irradiating effect Effects 0.000 description 2
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- 230000000694 effects Effects 0.000 description 1
- 238000010438 heat treatment Methods 0.000 description 1
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- X-Ray Techniques (AREA)
- Apparatus For Radiation Diagnosis (AREA)
Abstract
(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。
め要約のデータは記録されません。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、被検体の全周方向か
らX線を照射して高速に断層撮影を行う超高速X線CT
装置に使用される回転陰極X線管に関する。
らX線を照射して高速に断層撮影を行う超高速X線CT
装置に使用される回転陰極X線管に関する。
【0002】
【従来の技術】従来のこの種の回転陰極X線管は、被検
体の周囲を取り囲むリング状の真空容器内に、熱電子放
出部を備えた環状の回転陰極と、この回転陰極に対向し
て固定設置される環状の陽極ターゲットとを備えて構成
されている。陽極ターゲットは、回転陰極から放出され
た熱電子を受け止めてこれをX線に変換し、そのX線を
被検体に向けて照射するもので、被検体側に向けてやや
傾斜した姿勢となっている。通常、このような回転陰極
X線管を装備する超高速X線CT装置は、リング状の1
個のX線検出器を用いて被検体の断層撮影を行うものと
して知られているが、撮影時間の短縮化を図るため、2
個のX線検出器を用いて同時に2断面の断層撮影を行う
ものもある。この場合、2個のX線検出器は真空容器の
内周面に沿って並設され、陽極ターゲットから照射され
たX線を同時に検出するように構成される。
体の周囲を取り囲むリング状の真空容器内に、熱電子放
出部を備えた環状の回転陰極と、この回転陰極に対向し
て固定設置される環状の陽極ターゲットとを備えて構成
されている。陽極ターゲットは、回転陰極から放出され
た熱電子を受け止めてこれをX線に変換し、そのX線を
被検体に向けて照射するもので、被検体側に向けてやや
傾斜した姿勢となっている。通常、このような回転陰極
X線管を装備する超高速X線CT装置は、リング状の1
個のX線検出器を用いて被検体の断層撮影を行うものと
して知られているが、撮影時間の短縮化を図るため、2
個のX線検出器を用いて同時に2断面の断層撮影を行う
ものもある。この場合、2個のX線検出器は真空容器の
内周面に沿って並設され、陽極ターゲットから照射され
たX線を同時に検出するように構成される。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
回転陰極X線管を用いて、同時に被検体Mの2断面の画
像を得ようとすると、次のような問題点が生じる。図4
の断面図を参照しながら説明する。図中符号20はリン
グ状の真空容器、21は回転陰極、22は陽極ターゲッ
ト、23は回転陰極21のターゲット対向面上に取り付
けられて熱電子を放出するフィラメント、24a,24
b は回転陰極21の回転中心軸Xに沿って真空容器2
0の内周面に設置されているX線検出器である。この図
に示すように、1つの陽極ターゲット22から2個のX
線検出器24a,24b に向けてX線を照射する場合
、陽極ターゲット22の傾斜角度を適宜に設定して、各
X線検出器24a,24b にX線が入射するような広
がり角をもつX線ビームを発生させる必要がある。
回転陰極X線管を用いて、同時に被検体Mの2断面の画
像を得ようとすると、次のような問題点が生じる。図4
の断面図を参照しながら説明する。図中符号20はリン
グ状の真空容器、21は回転陰極、22は陽極ターゲッ
ト、23は回転陰極21のターゲット対向面上に取り付
けられて熱電子を放出するフィラメント、24a,24
b は回転陰極21の回転中心軸Xに沿って真空容器2
0の内周面に設置されているX線検出器である。この図
に示すように、1つの陽極ターゲット22から2個のX
線検出器24a,24b に向けてX線を照射する場合
、陽極ターゲット22の傾斜角度を適宜に設定して、各
X線検出器24a,24b にX線が入射するような広
がり角をもつX線ビームを発生させる必要がある。
【0004】ところが、そのように傾斜角度を設定した
場合、同図に示すように、各X線検出器24a,24b
からみた陽極ターゲット22の電子線衝突点(実効焦
点)の大きさDa,Dbがそれぞれ異なったものになっ
てしまう。 これは、陽極ターゲット22の傾斜角度が一定でX線検
出器24a,24b が異なった位置に取り付けられて
いるからである。つまり、各X線検出器24a,24b
はそれぞれ異なった方向からターゲット4の電子線衝
突点をのぞむことになるので、各X線検出器24a,2
4b からみればその電子線衝突点の大きさは異なった
ものになる。
場合、同図に示すように、各X線検出器24a,24b
からみた陽極ターゲット22の電子線衝突点(実効焦
点)の大きさDa,Dbがそれぞれ異なったものになっ
てしまう。 これは、陽極ターゲット22の傾斜角度が一定でX線検
出器24a,24b が異なった位置に取り付けられて
いるからである。つまり、各X線検出器24a,24b
はそれぞれ異なった方向からターゲット4の電子線衝
突点をのぞむことになるので、各X線検出器24a,2
4b からみればその電子線衝突点の大きさは異なった
ものになる。
【0005】一般のX線撮影でも言われるように、実効
焦点を極力小さくしないと、画像の幾何学的ボケの原因
となる。しかしながら、上記のように2つのX線検出器
24a,24b に対する実効焦点の大きさが異なるた
め、両方のX線検出器24a,24b からみた実効焦
点を共に等しい最小の大きさにすることができず、どち
らか一方の検出器に対する実効焦点が大きくなってなっ
てしまい、画質の低下を招くという問題点が生じる。
焦点を極力小さくしないと、画像の幾何学的ボケの原因
となる。しかしながら、上記のように2つのX線検出器
24a,24b に対する実効焦点の大きさが異なるた
め、両方のX線検出器24a,24b からみた実効焦
点を共に等しい最小の大きさにすることができず、どち
らか一方の検出器に対する実効焦点が大きくなってなっ
てしまい、画質の低下を招くという問題点が生じる。
【0006】この発明は、このような事情に鑑みてなさ
れたものであって、複数個のX線検出器に対するX線の
実効焦点を同じ大きさにすることができる回転陰極X線
管を提供することを目的とする。
れたものであって、複数個のX線検出器に対するX線の
実効焦点を同じ大きさにすることができる回転陰極X線
管を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】この発明は、このような
目的を達成するために、次のような構成をとる。すなわ
ち、この発明は、中心に被検体挿通孔が形成された中空
リング状の真空容器と、前記真空容器内に設置固定され
るリング状の陽極ターゲットと、前記陽極ターゲットに
対向した状態で配され前記被検体挿通孔の軸心周りに回
転するリング状の回転陰極と、前記回転陰極のターゲッ
ト対向面に取り付けられ前記陽極ターゲットに向けて電
子線を放出する電子放出部とを備えた回転陰極X線管に
おいて、前記陽極ターゲットの電子線衝突面の周方向に
、前記被検体挿通孔の軸心側に向けて異なる傾斜角度を
もつ複数個の傾斜部を形成したことを特徴としている。
目的を達成するために、次のような構成をとる。すなわ
ち、この発明は、中心に被検体挿通孔が形成された中空
リング状の真空容器と、前記真空容器内に設置固定され
るリング状の陽極ターゲットと、前記陽極ターゲットに
対向した状態で配され前記被検体挿通孔の軸心周りに回
転するリング状の回転陰極と、前記回転陰極のターゲッ
ト対向面に取り付けられ前記陽極ターゲットに向けて電
子線を放出する電子放出部とを備えた回転陰極X線管に
おいて、前記陽極ターゲットの電子線衝突面の周方向に
、前記被検体挿通孔の軸心側に向けて異なる傾斜角度を
もつ複数個の傾斜部を形成したことを特徴としている。
【0008】
【作用】この発明の構成によれば、回転陰極を回転させ
ながら陽極ターゲットに向けて電子線を放出すると、陽
極ターゲットに形成された各傾斜部の傾斜角度に応じた
照射方向をもつ複数本のX線ビームが発生する。したが
って、この発明の回転陰極X線管の内周面に複数個のX
線検出器を並設装備した場合、各傾斜部の傾斜角度を各
X線検出器の設置位置に対応して設定することにより、
各X線検出器に個別にX線ビームを入射させることがで
き、入射するX線ビームの実効焦点の大きさもそれぞれ
等しいものに設定することができる。
ながら陽極ターゲットに向けて電子線を放出すると、陽
極ターゲットに形成された各傾斜部の傾斜角度に応じた
照射方向をもつ複数本のX線ビームが発生する。したが
って、この発明の回転陰極X線管の内周面に複数個のX
線検出器を並設装備した場合、各傾斜部の傾斜角度を各
X線検出器の設置位置に対応して設定することにより、
各X線検出器に個別にX線ビームを入射させることがで
き、入射するX線ビームの実効焦点の大きさもそれぞれ
等しいものに設定することができる。
【0009】
【実施例】この発明の一実施例を図面に基づいて説明す
る。図1は、本発明の回転陰極X線管を備えた超高速X
線CT装置の断面図である。この例の超高速X線CT装
置は、従来例と同様に2個のX線検出器をリング状の回
転陰極X線管1の内周面に並設装備した構成となってお
り、同時に2断面の画像を得られるX線CT装置である
。図中符号2は中心に被検体挿通孔25が形成された中
空リング状の真空容器である。この真空容器2内には、
環状の回転陰極3と陽極ターゲット4とが配されている
。回転陰極3は真空容器2の外周面に配されている複数
個の磁気軸受用コイル5で浮上支持され、同じく外周面
に配されたリング状のステータ6への通電制御により、
被検体挿通孔3の軸心X周りに回転駆動される。これに
対して、陽極ターゲット4は真空容器2の内周側面部に
おいて固定支持されている。
る。図1は、本発明の回転陰極X線管を備えた超高速X
線CT装置の断面図である。この例の超高速X線CT装
置は、従来例と同様に2個のX線検出器をリング状の回
転陰極X線管1の内周面に並設装備した構成となってお
り、同時に2断面の画像を得られるX線CT装置である
。図中符号2は中心に被検体挿通孔25が形成された中
空リング状の真空容器である。この真空容器2内には、
環状の回転陰極3と陽極ターゲット4とが配されている
。回転陰極3は真空容器2の外周面に配されている複数
個の磁気軸受用コイル5で浮上支持され、同じく外周面
に配されたリング状のステータ6への通電制御により、
被検体挿通孔3の軸心X周りに回転駆動される。これに
対して、陽極ターゲット4は真空容器2の内周側面部に
おいて固定支持されている。
【0010】回転陰極3の陽極ターゲット4と対向する
面上には、周方向に沿って2個の熱電子放出用のフィラ
メント7が取りつけられており、フィラメント7は真空
容器2の内周面に備えられた一対のフィラメント端子8
にスリップリング9を介して導通接続されている。フィ
ラメント端子8には、フィラメント7を加熱して熱電子
を発生させる交流電源10と、熱電子を陽極ターゲット
4に向けて放出させるための直流高圧電源11とが接続
されている。
面上には、周方向に沿って2個の熱電子放出用のフィラ
メント7が取りつけられており、フィラメント7は真空
容器2の内周面に備えられた一対のフィラメント端子8
にスリップリング9を介して導通接続されている。フィ
ラメント端子8には、フィラメント7を加熱して熱電子
を発生させる交流電源10と、熱電子を陽極ターゲット
4に向けて放出させるための直流高圧電源11とが接続
されている。
【0011】各フィラメント7の周囲に配されているの
は、発生した熱電子をターゲット4に向けて集束制御す
るグリッド12である。各グリッド12は、フィラメン
ト7と同様にスリップリング13とグリッド端子14と
を介して真空容器2外に設置されたグリッド制御部15
に接続されている。グリッド制御部15は図示しないグ
リッド電源とスイッチング回路とを備えており、各フィ
ラメント7から放出される熱電子の集束制御を行うよう
に構成されている。なお、符号16a,16b は回転
陰極3の被検体挿通孔25の軸心X方向に沿って真空容
器2の内周面に並設されたX線検出器である。
は、発生した熱電子をターゲット4に向けて集束制御す
るグリッド12である。各グリッド12は、フィラメン
ト7と同様にスリップリング13とグリッド端子14と
を介して真空容器2外に設置されたグリッド制御部15
に接続されている。グリッド制御部15は図示しないグ
リッド電源とスイッチング回路とを備えており、各フィ
ラメント7から放出される熱電子の集束制御を行うよう
に構成されている。なお、符号16a,16b は回転
陰極3の被検体挿通孔25の軸心X方向に沿って真空容
器2の内周面に並設されたX線検出器である。
【0012】次に、この発明の特徴を表している陽極タ
ーゲット4の形状について、図2(A)の断面図と同図
(B)の側面図とを参照しながら説明する。これらの図
に示すように、この例の陽極ターゲット4は、図1に示
した回転陰極3と対向する電子線衝突面を凹凸状に形成
してある。凹部4aおよび凸部4bは陽極ターゲット4
の周方向に沿って放射状に形成されており、被検体挿通
孔25の軸心X側に向かって互いに異なる傾斜角度を有
する傾斜部となっている。これら凹部4aおよび凸部4
bの傾斜角度は、図3の簡略断面図に示すように各X線
検出器16a,16b に対する実効焦点の大きさDが
それぞれに等しい最小のものになるように夫々設定され
ている。ここでは、凹部4aは図1に示したX線検出器
16a に向けてX線を照射するような傾斜姿勢となっ
ており、凸部4bはX線検出器16b に向けてX線を
照射するように軸心X側に向けてやや傾いた姿勢となっ
ている。また、陽極ターゲット4に向けて熱電子を放出
する2個のフィラメント7は、前記凹部4aと、凸部4
b それぞれに対して同時的に熱電子を放出するように
、一方のフィラメント7が凹部4aに対向したときに、
他方のフィラメント7が凸部4bに対向するような位置
関係で取り付けられている。
ーゲット4の形状について、図2(A)の断面図と同図
(B)の側面図とを参照しながら説明する。これらの図
に示すように、この例の陽極ターゲット4は、図1に示
した回転陰極3と対向する電子線衝突面を凹凸状に形成
してある。凹部4aおよび凸部4bは陽極ターゲット4
の周方向に沿って放射状に形成されており、被検体挿通
孔25の軸心X側に向かって互いに異なる傾斜角度を有
する傾斜部となっている。これら凹部4aおよび凸部4
bの傾斜角度は、図3の簡略断面図に示すように各X線
検出器16a,16b に対する実効焦点の大きさDが
それぞれに等しい最小のものになるように夫々設定され
ている。ここでは、凹部4aは図1に示したX線検出器
16a に向けてX線を照射するような傾斜姿勢となっ
ており、凸部4bはX線検出器16b に向けてX線を
照射するように軸心X側に向けてやや傾いた姿勢となっ
ている。また、陽極ターゲット4に向けて熱電子を放出
する2個のフィラメント7は、前記凹部4aと、凸部4
b それぞれに対して同時的に熱電子を放出するように
、一方のフィラメント7が凹部4aに対向したときに、
他方のフィラメント7が凸部4bに対向するような位置
関係で取り付けられている。
【0013】上記したような構成の回転陰極X線管1に
よれば、グリッド制御部15によって2個のグリッド1
2を同時に、かつ間欠的に集束制御することにより、各
フィラメント7は、それぞれが陽極ターゲット4の凹部
4aと凸部4bに位置したときに熱電子を放出する。凹
部4aと凸部4bの熱電子衝突点からは、各々の傾斜角
度に応じた照射方向をもつX線ビームが同時に発生する
。したがって、上記のように凹部4aと凸部4bの傾斜
角度を夫々設定しておけば、各X線検出器16a,16
b からみた実効焦点が同じ大きさのX線ビームが、そ
れぞれのX線検出器16a,16b に同時に入射して
2断面の断層撮影が行われる。
よれば、グリッド制御部15によって2個のグリッド1
2を同時に、かつ間欠的に集束制御することにより、各
フィラメント7は、それぞれが陽極ターゲット4の凹部
4aと凸部4bに位置したときに熱電子を放出する。凹
部4aと凸部4bの熱電子衝突点からは、各々の傾斜角
度に応じた照射方向をもつX線ビームが同時に発生する
。したがって、上記のように凹部4aと凸部4bの傾斜
角度を夫々設定しておけば、各X線検出器16a,16
b からみた実効焦点が同じ大きさのX線ビームが、そ
れぞれのX線検出器16a,16b に同時に入射して
2断面の断層撮影が行われる。
【0014】なお、上述した回転陰極X線管1の各構成
部分は次のように変形して実施することができる。 (a) 上記では、2個のフィラメント7を陽極ターゲ
ット4の凹部4aと凸部4bとにそれぞれ対向するよう
に設置しているが、これは2個のフィラメント7が共に
、凹部4aあるいは凸部4bに対向するように設置して
もよい。この場合、グリッド制御部15は同時に、かつ
間欠的に集束制御を行うのではなく、各グリッド12を
交互に集束制御する。これにより、凹部4aと凸部4b
からは交互にX線が照射され、同様に2断面の断層撮影
が行われる。
部分は次のように変形して実施することができる。 (a) 上記では、2個のフィラメント7を陽極ターゲ
ット4の凹部4aと凸部4bとにそれぞれ対向するよう
に設置しているが、これは2個のフィラメント7が共に
、凹部4aあるいは凸部4bに対向するように設置して
もよい。この場合、グリッド制御部15は同時に、かつ
間欠的に集束制御を行うのではなく、各グリッド12を
交互に集束制御する。これにより、凹部4aと凸部4b
からは交互にX線が照射され、同様に2断面の断層撮影
が行われる。
【0015】また、設置するフィラメントの数も2個に
限ることなく、凹部4aと凸部4bとにそれぞれ2個ず
つ(4個)、3個ずつ(6個)、…というふうに数を増
やしてもよい。数を増やすことで回転陰極3の回転量を
減らすことができ、撮影時間がさらに短縮化する。逆に
フィラメント数を1個に減らしても同様にして2断面の
断層撮影は可能である。しかし、この場合、発生する熱
電子はグリッドによって一定の幅に集束されるため、フ
ィラメントに対する凹部4aと凸部bの位置関係が異な
っていることから、焦点の大きさが若干異なったものに
なり、断層像の画質が少し低下する。上記のように凹部
4aと凸部4bにそれぞれ対応するフィラメントを設け
ておくと凹部4aと凸部bの位置関係に応じて熱電子を
集束することができるので、この方が好ましい。
限ることなく、凹部4aと凸部4bとにそれぞれ2個ず
つ(4個)、3個ずつ(6個)、…というふうに数を増
やしてもよい。数を増やすことで回転陰極3の回転量を
減らすことができ、撮影時間がさらに短縮化する。逆に
フィラメント数を1個に減らしても同様にして2断面の
断層撮影は可能である。しかし、この場合、発生する熱
電子はグリッドによって一定の幅に集束されるため、フ
ィラメントに対する凹部4aと凸部bの位置関係が異な
っていることから、焦点の大きさが若干異なったものに
なり、断層像の画質が少し低下する。上記のように凹部
4aと凸部4bにそれぞれ対応するフィラメントを設け
ておくと凹部4aと凸部bの位置関係に応じて熱電子を
集束することができるので、この方が好ましい。
【0016】(b) 上述の実施例では、回転陰極3の
同一面上に2個のフィラメント7を設置した構成となっ
ているが、より好ましい例として、陽極ターゲット4の
凹部4aに向けて熱電子を放出するフィラメントを、陽
極ターゲット4側に突出させた状態で設置するのが望ま
しい。これは、フィラメント7と凹部4a間の距離が、
フィラメント7と凸部4b間の距離よりも若干長いから
で、フィラメント7と凹部4a間の距離をフィラメント
7と凸部4b間の距離に等しい短いものにするためであ
る。
同一面上に2個のフィラメント7を設置した構成となっ
ているが、より好ましい例として、陽極ターゲット4の
凹部4aに向けて熱電子を放出するフィラメントを、陽
極ターゲット4側に突出させた状態で設置するのが望ま
しい。これは、フィラメント7と凹部4a間の距離が、
フィラメント7と凸部4b間の距離よりも若干長いから
で、フィラメント7と凹部4a間の距離をフィラメント
7と凸部4b間の距離に等しい短いものにするためであ
る。
【0017】その理由は、フィラメント7と陽極ターゲ
ット4との距離が長いとエミッションの打ち切り値(X
線管電流の制限値)が低くなってしまうからである。こ
れはX線管の一般的な性質として知られていることで、
フィラメント7と陽極ターゲット4との距離が長い場合
は、短い場合と同じ管電流値を得ようとすると熱電子の
量を増やす必要がある。しかし、フィラメントには温度
許容値があり、その許容値を越えるまでフィラメントを
加熱して熱電子の量を増やすことはできない。したがっ
て、陽極ターゲット4との距離が長いほど、フィラメン
トの温度許容値に依存するエミッションの打ち切り値は
低くなり、X線撮影条件(X線管電圧値と管電流値の組
み合わせ)の設定範囲が狭められる。このような不都合
を解消するためである。
ット4との距離が長いとエミッションの打ち切り値(X
線管電流の制限値)が低くなってしまうからである。こ
れはX線管の一般的な性質として知られていることで、
フィラメント7と陽極ターゲット4との距離が長い場合
は、短い場合と同じ管電流値を得ようとすると熱電子の
量を増やす必要がある。しかし、フィラメントには温度
許容値があり、その許容値を越えるまでフィラメントを
加熱して熱電子の量を増やすことはできない。したがっ
て、陽極ターゲット4との距離が長いほど、フィラメン
トの温度許容値に依存するエミッションの打ち切り値は
低くなり、X線撮影条件(X線管電圧値と管電流値の組
み合わせ)の設定範囲が狭められる。このような不都合
を解消するためである。
【0018】(c) 上述の実施例では、陽極ターゲッ
ト4の熱電子衝突面を凹凸状にすることで、2種類の傾
斜角度の傾斜部を形成したが、もっと多種類の傾斜角度
の傾斜部を形成するようにしてもよい。これにより、X
線検出器の並設数を増やして多数の断層像を被検体を移
動させることなく短時間で撮影することが可能になる。 すなわち、X線検出器の数に対応した傾斜部を形成する
ことによって、各X線検出器に対する実効焦点の大きさ
をそれぞれ等しいものにすることができ、精度の高い多
数の断層撮影が一括して得られる。
ト4の熱電子衝突面を凹凸状にすることで、2種類の傾
斜角度の傾斜部を形成したが、もっと多種類の傾斜角度
の傾斜部を形成するようにしてもよい。これにより、X
線検出器の並設数を増やして多数の断層像を被検体を移
動させることなく短時間で撮影することが可能になる。 すなわち、X線検出器の数に対応した傾斜部を形成する
ことによって、各X線検出器に対する実効焦点の大きさ
をそれぞれ等しいものにすることができ、精度の高い多
数の断層撮影が一括して得られる。
【0019】
【発明の効果】この発明の回転陰極X線管は、陽極ター
ゲット面に異なる傾斜角度をもつ複数の傾斜部を形成し
てあるので、この回転陰極X線管の内周面に複数個のX
線検出器を並設装備した場合、各傾斜部の傾斜角度を各
X線検出器の設置位置に対応して設定することにより、
各X線検出器に個別にX線ビームを入射させることがで
き、入射するX線ビームの実効焦点の大きさもそれぞれ
等しいものに設定することができる。
ゲット面に異なる傾斜角度をもつ複数の傾斜部を形成し
てあるので、この回転陰極X線管の内周面に複数個のX
線検出器を並設装備した場合、各傾斜部の傾斜角度を各
X線検出器の設置位置に対応して設定することにより、
各X線検出器に個別にX線ビームを入射させることがで
き、入射するX線ビームの実効焦点の大きさもそれぞれ
等しいものに設定することができる。
【0020】したがって、同時に複数の断層像を高品質
な状態で撮影することができる。
な状態で撮影することができる。
【図1】回転陰極X線管の断面図。
【図2】(A)は陽極ターゲットの断面図、(B)はそ
の側面図。
の側面図。
【図3】X線実効焦点を示した簡略断面図。
【図4】従来の回転陰極X線管の断面図。
1 回転陰極X線管
2 真空容器
3 回転陰極
4 陽極ターゲット
4a 凹部
4b 凸部
7 フィラメント
25 被検体挿通孔
Claims (1)
- 【請求項1】 中心に被検体挿通孔が形成された中空
リング状の真空容器と、前記真空容器内に設置固定され
るリング状の陽極ターゲットと、前記陽極ターゲットに
対向した状態で配され前記被検体挿通孔の軸心周りに回
転するリング状の回転陰極と、前記回転陰極のターゲッ
ト対向面に取り付けられ前記陽極ターゲットに向けて電
子線を放出する電子放出部とを備えた回転陰極X線管に
おいて、前記陽極ターゲットの電子線衝突面の周方向に
、前記被検体挿通孔の軸心側に向けて異なる傾斜角度を
もつ複数個の傾斜部を形成したことを特徴とする回転陰
極X線管。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2415962A JPH04231941A (ja) | 1990-12-28 | 1990-12-28 | 回転陰極x線管 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2415962A JPH04231941A (ja) | 1990-12-28 | 1990-12-28 | 回転陰極x線管 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH04231941A true JPH04231941A (ja) | 1992-08-20 |
Family
ID=18524222
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2415962A Pending JPH04231941A (ja) | 1990-12-28 | 1990-12-28 | 回転陰極x線管 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH04231941A (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2007289550A (ja) * | 2006-04-27 | 2007-11-08 | Yoshida Dental Mfg Co Ltd | X線管配置 |
JP2010508080A (ja) * | 2006-10-31 | 2010-03-18 | コーニンクレッカ フィリップス エレクトロニクス エヌ ヴィ | 掃引アノードctスキャナ |
JP2016537795A (ja) * | 2013-09-18 | 2016-12-01 | 清華大学Tsinghua University | X線装置及び該x線装置を有するctデバイス |
EP4360561A1 (en) * | 2022-10-31 | 2024-05-01 | GE Precision Healthcare LLC | Systems and methods for computed tomography |
-
1990
- 1990-12-28 JP JP2415962A patent/JPH04231941A/ja active Pending
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2007289550A (ja) * | 2006-04-27 | 2007-11-08 | Yoshida Dental Mfg Co Ltd | X線管配置 |
JP2010508080A (ja) * | 2006-10-31 | 2010-03-18 | コーニンクレッカ フィリップス エレクトロニクス エヌ ヴィ | 掃引アノードctスキャナ |
JP2016537795A (ja) * | 2013-09-18 | 2016-12-01 | 清華大学Tsinghua University | X線装置及び該x線装置を有するctデバイス |
EP4360561A1 (en) * | 2022-10-31 | 2024-05-01 | GE Precision Healthcare LLC | Systems and methods for computed tomography |
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