[go: up one dir, main page]
More Web Proxy on the site http://driver.im/

JPH04234402A - 水性媒体中でのシンジオタクチック1,2−ポリブタジエンの合成 - Google Patents

水性媒体中でのシンジオタクチック1,2−ポリブタジエンの合成

Info

Publication number
JPH04234402A
JPH04234402A JP3230482A JP23048291A JPH04234402A JP H04234402 A JPH04234402 A JP H04234402A JP 3230482 A JP3230482 A JP 3230482A JP 23048291 A JP23048291 A JP 23048291A JP H04234402 A JPH04234402 A JP H04234402A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
polymerization
benzaldehyde
spbd
butadiene
melting point
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP3230482A
Other languages
English (en)
Other versions
JP3192176B2 (ja
Inventor
Anthony J Bell
アンソニー・ジョセフ・ベル
Eilert A Ofstead
アイラート・アロイシウス・オフステッド
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Goodyear Tire and Rubber Co
Original Assignee
Goodyear Tire and Rubber Co
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Goodyear Tire and Rubber Co filed Critical Goodyear Tire and Rubber Co
Publication of JPH04234402A publication Critical patent/JPH04234402A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3192176B2 publication Critical patent/JP3192176B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08FMACROMOLECULAR COMPOUNDS OBTAINED BY REACTIONS ONLY INVOLVING CARBON-TO-CARBON UNSATURATED BONDS
    • C08F136/00Homopolymers of compounds having one or more unsaturated aliphatic radicals, at least one having two or more carbon-to-carbon double bonds
    • C08F136/02Homopolymers of compounds having one or more unsaturated aliphatic radicals, at least one having two or more carbon-to-carbon double bonds the radical having only two carbon-to-carbon double bonds
    • C08F136/04Homopolymers of compounds having one or more unsaturated aliphatic radicals, at least one having two or more carbon-to-carbon double bonds the radical having only two carbon-to-carbon double bonds conjugated
    • C08F136/06Butadiene

Landscapes

  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Health & Medical Sciences (AREA)
  • Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
  • Medicinal Chemistry (AREA)
  • Polymers & Plastics (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Addition Polymer Or Copolymer, Post-Treatments, Or Chemical Modifications (AREA)
  • Transition And Organic Metals Composition Catalysts For Addition Polymerization (AREA)
  • Polymerisation Methods In General (AREA)

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は1,3−ブタジエンを水
性媒体中で遷移金属化合物、オルガノアルミニウム化合
物及び二硫化炭素を含む触媒系を用いて重合することに
よりシンジオタクチック1,2−ポリブタジエンを製造
する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】シンジオタクチック(立体規則性の)1
,2‐ポリブタジエン(SPBD)は、フイルム、繊維
、成型品を造るのに利用できる熱可塑性樹脂である。そ
れは又、ポリジエンゴムのようなエラストマーの中にブ
レンドすることもできる。SPBDはその主鎖に交互に
接続する二重結合を含むので、そのようなブレンド(配
合物)の中でゴムと一緒に同時硬化させることができる
。実際に、SPBD/ゴムのブレンドは、各種のタイヤ
のコンパウンドにおいてそれを有用なものとする独特の
性質の組み合わせを与える。
【0003】米国特許第4,790,365号は、タイ
ヤの支持カーカス又はインナーライナー(内貼り層)に
用いられるゴム配合物にSPBDを配合するとそれらの
配合物の生強度が大幅に改善されることを開示している
。電子ビーム早期硬化(マイクロ波早期硬化)は、タイ
ヤの建造に用いられる合成エラストマーの生強度を改良
する手段として、商業的に広く受け入れられて来た。し
かしながら、電子ビームによる早期硬化技法は高価であ
る。そのような合成エラストマーのブレンドの中にSP
BDを配合すると、電子ビーム早期硬化が必要でない程
度まで生強度が改良される場合が多い。タイヤのインナ
ーライナー配合物として利用されるハロゲン化ブチルゴ
ムにSPBDを配合した時でも、そのような配合物のス
コーチに対する安全性が大きく改善される。米国特許第
4,274,462号は、蓄熱に対して改善された抵抗
性を持つ空気入りタイヤがトレッド(踏み面)のベース
ゴムの中にSPBD繊維を利用することによって調製で
きることを開示した。  米国特許第4,790,36
5号によれば、タイヤの支持カーカスを造るのに利用さ
れるSPBDは融点は120〜190℃の範囲にあり、
そして支持カーカス製造に用いられるSPBDの融点は
、好ましくは150〜165℃の範囲内である。タイヤ
のインナーライナーの製造に利用されるSPBDは12
0〜160℃の範囲、好ましくは125〜150℃の範
囲内の融点を持つ。ここに引用されている融点は、DS
C(示差走査型熱量計による測定)曲線から決定される
最小吸熱量の値である。
【0004】1,3‐ブタジエンのモノマーを重合する
ことによってSPBDを調製する技法は当該技術には周
知のものである。これらの技法には、溶液重合、懸濁重
合および乳化重合が含まれる。これらの技法を用いて造
られるSPBDは、典型的には約195℃から約215
℃の範囲内の融点を持つ。従って、SPBDを或る種の
用途に利用するのに適当なものとする為には、SPBD
の融点を下げる必要がある。
【0005】米国特許第3,778,424号には、(
a)コバルト化合物、(b)式AlR3のオルガノアル
ミニウム化合物(但し、Rは炭素原子数が1〜6の炭化
水素ラジカルである)、及び(c)二硫化炭素からなる
触媒組成物の存在で、有機溶媒の中で1,3‐ブタジエ
ンを重合することからなるシンジオタクチック1,2‐
ポリブタジエンの調製方法が開示されている。  米国
特許第3,901,868号は、次の逐次ステップ: (a)1,3‐ブタジエンを含有する不活性な有機溶媒
に、(i)コバルト‐β‐ジケトン錯体、(ii)コバ
ルト‐β‐ケト酸のエステル錯体、(iii)有機カル
ボン酸のコバルト塩、及び(iv)ハロゲン化されたコ
バルト‐配位子化合物錯体のような有機溶媒に可溶なコ
バルト化合物とオルガノアルミニウム化合物を溶解する
ことによって触媒成分溶液を調製し、(b)ステップ(
a)で調製された触媒成分溶液をアルコール、ケトン又
はアルデヒド化合物及び二硫化炭素と混合することによ
って触媒組成物を調製し、(c)所望量の1,3‐ブタ
ジエン、触媒組成物および不活性な有機溶媒を含有する
重合混合物を用意し、そして(d)1,3‐ブタジエン
をー20℃〜90℃の範囲内の温度で重合する;以上の
ステップによって事実上シンジオタクチック1,2‐ポ
リブタジエンから構成されるブタジエンポリマーを製造
する方法を開示している。
【0006】上記の米国特許第3,901,868号は
、この方法で製造されるSPBDの融点が重合混合物中
のアルコール、ケトン又はアルデヒドの比率に応じて変
化することを示している。米国特許第4,153,76
7号は、合成されるSPBDの融点を下げる為に溶液重
合の中で、N,N‐ジメチルホルムアミドのようなアミ
ド化合物を使用できることを示している。
【0007】米国特許第4,429,085号は、水性
媒体中で懸濁重合によってシンジオタクチック1,2‐
ポリブタジエンを製造する方法を開示する。この水性の
重合方法では、事実上シンジオタクチックな1,2‐微
細構造を有するポリブタジエンは次のステップによって
製造される: (A)1,3‐ブタジエンを含有する不活性な有機溶媒
に、(a)  (i)コバルトのβ‐ジケトン錯体、(
ii)コバルトのβ‐ケト酸エステル錯体、(iii)
炭素原子を6個から15個有する有機カルボン酸のコバ
ルト塩、および(iv)式CoXn(但し、Xはハロゲ
ン原子を表わし、nは2又は3を表わす)のハロゲン化
されたコバルト化合物と第三アミンアルコール、第三ホ
スフィン、ケトン及びN,N‐ジアルキルアミドから成
る群より選ばれる有機化合物との錯体から成る群より選
ばれる少なくとも1種のコバルト化合物、及び(b)式
AlR3(但し、Rは炭素原子数が1〜6の炭化水素ラ
ジカル)の少なくとも1種のオルガノアルミニウム化合
物を溶解することによって触媒成分溶液を調製し; (B)該触媒成分溶液を必要量の該1,3‐ブタジエン
を含有する1,3‐ブタジエン/水 混合物と混合する
ことによって反応混合物を調製し; (C)該反応混合物の全体に二硫化炭素を均一に混合す
ることによって重合混合物を調製し、そして(D)該重
合混合物を攪拌しながら該重合混合物中の該1,3‐ブ
タジエンを重合してポリブタジエンとする。
【0008】米国特許第4,751,275号は、ベン
ゼン、トルエン、シクロヘキサン、又はn‐ヘキサンと
言った炭化水素系の重合媒体中で1,3‐ブタジエンを
溶液重合することによってSPBDを調製する方法を開
示している。この溶液重合の中で用いられる触媒系は、
炭化水素、トリアルキルアルミニウム化合物、及びジ‐
ネオペンチルホスファイト又はジ‐ブチルホスファイト
のようなジアルキルホスファイトに可溶なクロム‐II
I化合物を含む。
【0009】米国特許第4,902,741号は(1)
水、(2)少なくとも1種の乳化剤、(3)1,3‐ブ
タジエンモノマー、(4)触媒エマルション組成物から
なる水性の反応混合物中で1,3‐ブタジエンモノマー
を重合することからなる乳化重合によるシンジオタクチ
ック1,2‐ポリブタジエン ラテックスの調製方法を
開示する。 触媒エマルション組成物は、少なくとも1種のポリエン
を含む不活性な有機溶媒に(a)(i)コバルトのβ‐
ケトン錯体、(ii)コバルトのβ‐ケト酸エステル錯
体、(iii)炭素原子数が6〜15の有機カルボン酸
のコバルト塩、及び(iv)式CoXn(但し、Xはハ
ロゲン原子を、またnは2又は3を表わす)のハロゲン
化コバルト化合物からなる群より選ばれる少なくとも1
種のコバルト化合物と第三アミンアルコール、第三ホス
フィン、ケトン及びN,N‐ジアルキルアミドから成る
群より選ばれる1種の有機化合物との錯体、及び(b)
式AlR3(但し、Rは炭素原子数が1〜6の炭化水素
ラジカル)の少なくとも一つのオルガノアルミニウム化
合物を溶解して触媒成分溶液を調製し、次に触媒成分溶
液をオイル、界面活性剤および水を用いて平均粒子サイ
ズが約10ナノメートルから約1000ナノメートルに
なるようにミクロ流動化し;(5)最後に二硫化炭素と
フェニルイソチオシアネートからなる群から選ばれる少
なくとも1員を溶解する。
【0010】水性媒体中でのSPBDの合成は溶液重合
に勝る幾つかの重要な有利点を与える。そのような重合
を行なう媒体としての水は、より安価であり、より容易
に精製され、酸素に対する感受性もより小さく、そして
より高い熱容量を持っている。又、水性媒体中で重合を
行なうことは、ポリマー溶液の粘度と比較して低い粘度
のポリマーのサスペンション(懸濁液)又はエマルショ
ン(乳濁液)を与えるからモノマー濃度と固形分濃度を
高くすることを可能にする。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】SPBDを製造する為
の水性の懸濁液重合とエマルション重合に関連する主な
欠点は、SPBDの融点を下げることが難しい点である
。換言すれば、水性媒体の中で合成されるSPBDの化
学構造をコントロールすること、従って結晶度と融点を
コントロールすることが難しいと言うことである。SP
BDの結晶度と得られる融点の水準を低下させる為に多
くの色々な重合調節剤を用いることができるとしても、
水性媒体中で合成されるSPBDの結晶度を下げるのに
非常に効率の良い重合調節剤は従来知られていなかった
【0012】
【課題を解決するための手段】幾つかの芳香族アルデヒ
ドは、それらの存在下で水性媒体中で合成されるSPB
Dの結晶度の水準を下げるのに利用できることが思いも
よらず発見された。SPBDの結晶度の水準を下げるこ
とによって、その融点もそれに応じて低下する。このよ
うに、これらの芳香族アルデヒドは、それらの存在下で
水性の懸濁重合又は乳化重合によって調製されるSPB
Dの融点を下げる為の重合調節剤として利用することが
できる。
【0013】より明確に言えば、この発明は融点が約1
95℃以下のシンジオタクチック1,2‐ポリブタジエ
ンを調製する方法を開示するもので、それは次の:(1
)  (a)(i)コバルトのβ‐ジケトン錯体、(i
i)コバルトのβ‐ケト酸エステル錯体、(iii)炭
素原子数が6〜15の有機カルボン酸のコバルト塩、及
び(iv)式CoXn(但し、Xはハロゲン原子を、n
は2又は3を表わす)のハロゲン化コバルト化合物と第
三アミンアルコール、第三ホスフィン、ケトン及びN,
N‐ジアルキルアミドから成る群より選ばれる有機化合
物との錯体から成る群より選ばれる少なくとも1種のコ
バルト化合物、(b)式AlR3(但し、Rは炭素原子
数が1〜6の炭化水素ラジカルを表わす)の少なくとも
1種のオルガノアルミニウム化合物、及び(c)少なく
とも1種の共役ジエンを反応させることによって造られ
る触媒組成物;(2)二硫化炭素;並びに(3)  (
a)4‐(アルキルアミノ)ベンズアルデヒド、(b)
4‐(ジアルキルアミノ)ベンズアルデヒド、(c)2
,4‐ジ‐(アルコキシ)ベンズアルデヒド、(d)2
,6‐ジ‐(アルコキシ)ベンズアルデヒド、(e)2
,4,6‐トリ‐(アルコキシ)ベンズアルデヒド及び
(f)4‐(1‐アザシクロアルキル)ベンズアルデヒ
ドから成る群より選ばれる少なくとも1種の調節剤の存
在下、水性媒体中で1,3‐ブタジエンモノマーを重合
させる工程を含んで成る。
【0014】首題発明は又、1,3‐ブタジエンを遷移
金属化合物、オルガノアルミニウム化合物、及び二硫化
炭素を含む触媒系を用いて重合することによって水性媒
体中でシンジオタクチック1,2‐ポリブタジエンを合
成する方法において、該方法を(a)4‐(アルキルア
ミノ)ベンズアルデヒド、(b)4‐(ジアルキルアミ
ノ)ベンズアルデヒド、(c)2,4‐ジ‐(アルコキ
シ)ベンズアルデヒド、(d)2,6‐ジ‐(アルコキ
シ)ベンズアルデヒド、(e)2,4,6‐トリ‐(ア
ルコキシ)ベンズアルデヒド及び(f)4‐(1‐アザ
シクロアルキル)ベンズアルデヒドから成る群より選ば
れる少なくとも1種の芳香族アルデヒドの存在下で行な
うことによってシンジオタクチック1,2‐ポリブタジ
エンの融点を下げることからなる改良方法を開示する。
【0015】本発明の技法に従って造られるSPBDは
、シンジオタクチックの1,2‐配置(分子内における
原子の配置)の中に、そのモノマー単位を約70%以上
持つのが普通である。大抵の場合、本発明の方法によっ
て造られるSPBDはシンジオタクチックの1,2‐配
置の中にそのモノマーを約75%から約95%持つ。
【0016】この発明を実施する時は、SPBDは水性
の懸濁重合技法または乳化重合の技法を用いて合成され
る。1,3‐ブタジエンモノマーを重合してSPBDを
造るのに必要な触媒系と一般的な手順が米国特許第4,
429,085号に記述されている。そのような懸濁重
合の技法が本発明を実施する場合にも利用することがで
きる。同特許の教示を全体として本明細書中で引用、参
照するものとする。乳化重合によってSPBDを調製す
るのに有用な技法は米国特許第4,902,741号に
記述されている。その中に記述されている乳化重合の手
順は本発明の実施にも利用できる。同特許の教示を全体
として本明細書中で引用、参照するものとする。
【0017】この発明を実施する時は、製造されるSP
BDの結晶度の水準を下げる為の重合調節剤として働く
ある種の芳香族アルデヒドの存在下で懸濁重合または乳
化重合の技法によって水性媒体中で1,3‐ブタジエン
モノマーを重合する。SPBDの融点は、一般にはポリ
マーの結晶度の反映である。結晶度が高ければ高いほど
、ポリマーの融点は高くなる。このように、SPBDの
結晶度を下げることによって、その融点も下がる。
【0018】この発明を実施する時に重合調節剤として
利用できる芳香族アルデヒドには、(a)4‐(アルキ
ルアミノ)ベンズアルデヒド、(b)4‐(ジアルキル
アミノ)ベンズアルデヒド、(c)2,4‐ジ‐(アル
コキシ)ベンズアルデヒド、(d)2,6‐ジ‐(アル
コキシ)ベンズアルデヒド、(e)2,4,6‐トリ‐
(アルコキシ)ベンズアルデヒド、及び(f)4‐(1
‐アザシクロアルキル)ベンズアルデヒドが含まれる。 重合調節剤として利用できる4‐(アルキルアミノ)ベ
ンズアルデヒドは次の構造式を有する:
【0019】
【0020】上の式でRは約1個から約20個の炭素原
子を含むアルキル基を表わす。炭素原子を4個から8個
含むアルキル基が好ましい。
【0021】使用できる4‐(ジアルキルアミノ)ベン
ズアルデヒドは次の構造式のものである:
【0022】
【0023】上の式でRとR′は同一でも異なっても良
く、共に炭素原子数が1〜20のアルキル基である。R
とR′は炭素原子を1個から約8個有するアルキル基で
あるのが好ましい。
【0024】重合調節剤として使用できる2,4‐ジ‐
(アルコキシ)ベンズアルデヒドは次の構造式を持つ:
【0025】
【0026】上の式でRとR′は同一でも異なっても良
く、夫れぞれ炭素原子を1個から20個含むアルキル基
を表わす。RとR′が炭素原子を1個から8個含むアル
キル基であるのが好ましい。
【0027】この発明の実施に重合調節剤として用いる
ことができる2,6‐ジ‐(アルコキシ)ベンズアルデ
ヒドは次の構造式のものである:
【0028】
【0029】但し、式中のRとR′は同一でも異なって
も良く、夫れぞれ炭素原子を1個から20個含むアルキ
ル基を表わす。好ましくは、RとR′は炭素原子を1個
から8個含むアルキル基を表わす。
【0030】重合調節剤としてこの発明の実施に用いる
ことができる2,4,6‐トリ‐(アルコキシ)ベンズ
アルデヒドは次の構造式を持つ:
【0031】
【0032】上の式でR、R′及びR″は同一でも異な
っても良く、共に炭素原子を1個から20個含むアルキ
ル基を表わす。好ましくは、R、R′、R″は炭素原子
を1個から8個含むアルキル基を表わす。
【0033】重合調節剤として用いることができる4‐
(1‐アザシクロアルキル)ベンズアルデヒドは次の一
般式のものである:
【0034】
【0035】式中のnは3から約8迄の整数である。n
が4から6の整数であるのが好ましい。換言すると、4
‐(1‐アザシクロアルキル)ベンズアルデヒドは、4
‐(1‐アザシクロブチル)ベンズアルデヒド、4‐(
1‐アザシクロペンチル)ベンズアルデヒド、及び4‐
(1‐アザシクロヘキシル)ベンズアルデヒドから構成
される群から選ばれるのが好ましい。
【0036】この発明を実施する時は、標準的な懸濁重
合または乳化重合は重合調節剤としての芳香族アルデヒ
ドの存在で行なわれる。使用される芳香族アルデヒドの
量は、調製されるSPBDに対して望まれる融点いかん
によって異なる。当然のことながら、使用される芳香族
アルデヒドの量が大きいほど融点は低くなる。従って、
若しも非常に低い融点を持つSPBDを得たいならば、
比較的多量の芳香族アルデヒドが重合の中で重合調節剤
として用いられるだろう。ほんの僅かに低い融点を持つ
SPBDを得たい場合には、比較的低水準の芳香族アル
デヒドが必要とされるだろう。
【0037】一般に、水性の重合媒体は、1,3‐ブタ
ジエンモノマー100グラム当たり約0.1ミリモルか
ら約100ミリモルの芳香族アルデヒドを含むだろう。 大抵の場合は、モノマー100グラム当たり約0.5ミ
リモルから約25ミリモルの芳香族アルデヒドが用いら
れるだろう。
【0038】懸濁重合 懸濁重合によってSPBDを合成する第一のステップは
触媒成分溶液の調製を含む。触媒成分溶液は、溶解され
た少なくとも一つの共役ジエンを含む不活性な有機溶媒
に少なくとも一つのコバルト化合物と少なくとも一つの
オルガノアルミニウム化合物を溶解することによって調
製される。
【0039】ここで用いられている“不活性な有機溶媒
”と言う用語は、触媒成分、乳化剤、1,3‐ブタジエ
ン及びSPBDの総てに対して化学的に不活性な有機溶
媒のことである。幾つかの不活性な有機溶媒の例には、
芳香族炭化水素、脂肪族炭化水素、脂環式炭化水素、ハ
ロゲン化された芳香族炭化水素、および上記の化合物の
二つ又は二つ以上の混合物が含まれる。使用できる幾つ
かの代表的な芳香族炭化水素の例には、ベンゼン、トル
エン、キシレン、エチルベンゼン、ジエチルベンゼン又
はイソブチルベンゼンが含まれる。使用できる脂肪族炭
化水素には、n‐ヘキサン、イソヘキサン、n‐ヘプタ
ン、n‐オクタン、イソオクタン、n‐デカン、2,2
‐ジメチルブタン、石油エーテル、灯油、ペトロリアム
スピリット又は石油ナフサが含まれる。使用できる脂環
式炭化水素には、シクロヘキサンとメチルシクロヘキサ
ンがある。使用できるハロゲン化された芳香族炭化水素
の幾つかの代表例には、クロロベンゼン、ジクロロベン
ゼン又はトリクロロベンゼンがある。
【0040】本発明の方法に用いることができるコバル
ト化合物は、(i)β‐ジケトン化合物、(ii)コバ
ルトのβ‐ケト酸エステル錯体、(iii)炭素原子数
が1〜25の有機カルボン酸のコバルト塩、及び(iv
)式CoXn(但し、Xはハロゲン原子を、nは2又は
3を表わす)のハロゲン化されたコバルト化合物の錯体
;から構成される群から選ばれ、第三アミン、アルコー
ル、第三ホスフィン、ケトン及びN,N‐ジアルキルア
ミドから構成される群から選ばれる有機化合物と共に不
活性な有機溶媒に可溶である。
【0041】コバルト原子と錯体を形成させる為に用い
ることができるβ‐ジケトン化合物は次の式のものであ
る:
【0042】
【0043】但し、上の式でR1とR4は同一でも異な
っても良く、共に炭素原子数が1〜6のアルキル基であ
り、R2とR3は同一でも異なっても良く、夫れぞれに
水素原子または炭素原子数が1〜6のアルキル基である
。 このタイプのコバルトのβ‐ジケトン錯体は、コバルト
(II)アセチルアセトネート又はコバルト(III)
アセチルアセトネートであろう。
【0044】コバルト原子と錯体を形成させる為に用い
ることができるβ‐ケト酸エステルは次の式のものであ
る:
【0045】
【0046】但し、上の式でR1、R2、R3及びR4
は上に定義したのと同じものである。このタイプのコバ
ルト錯体は、コバルト‐アセト酢酸エチルエステル錯体
である。
【0047】使用できる有機カルボン酸のコバルト塩の
幾つかの代表例には、オクタン酸コバルトとナフテン酸
コバルトが含まれる。
【0048】本発明の方法に用いることができるオルガ
ノアルミニウム化合物は、式AlR3(但し、Rは炭素
原子を1個から6個含む炭化水素ラジカル)のものであ
る。炭化水素ラジカルは、炭素原子数が約1から約6の
アルキル基またはシクロアルキル基である。炭化水素ラ
ジカルは、同じくまたアリール基であっても良い。好ま
しくは、オルガノアルミニウム化合物は、トリメチルア
ルミニウム、トリエチルアルミニウム、トリイソブチル
アルミニウム又はトリフェニルアルミニウムである。 
 触媒成分溶液を調製する際は、コバルト化合物とオル
ガノアルミニウム化合物を少なくとも一つの共役ジエン
を含む不活性な有機溶媒に溶解することが重要である。 触媒成分溶液を調製するのに用いることができる幾つか
の共役ジエンには、1,3‐ブタジエン、1,3‐ペン
タジエン、イソプレン、ミルセンが含まれる。若しも共
役ジエン無しで調製すると、得られる触媒成分溶液は本
発明の触媒組成物の成分として効果が無い。共役ジエン
は触媒成分溶液の中で使用されるコバルト化合物のモル
量に対して、好ましくは、モル比で少なくとも5、更に
好ましくは10〜100の範囲、最も好ましくは15〜
30の範囲内で使用される。この発明の中で使用するの
に好ましい共役ジエンは、1,3‐ブタジエンとイソプ
レンである。最も好ましいポリエンは1,3‐ブタジエ
ンである。
【0049】触媒成分溶液は、好ましくはー25℃〜5
0℃の温度で調製され、好ましくはコバルト化合物を1
リットル当たり0.0005〜1.0モル、更に好まし
くは、0.001〜0.5モル含有する。触媒成分溶液
が調製される温度は、更に好ましくは、ー10℃〜10
℃であり、また触媒成分溶液の調製中は激しく攪拌する
のが非常に望ましい。コバルト化合物に対するオルガノ
アルミニウム化合物のモル比は、好ましくは0.2〜5
0の範囲、更に好ましくは1〜20の範囲、最も好まし
くは2〜10の範囲にある。
【0050】触媒成分溶液の調製では、ポリエン モノ
マーの存在で最初にコバルト化合物を不活性な有機溶媒
に溶解し、次にオルガノアルミニウム化合物を溶液に加
えるのが好ましい。しかしながら、最初にオルガノアル
ミニウム化合物を添加しても、非常に満足すべき結果を
得ることができる。
【0051】この触媒成分溶液の調製で、オルガノアル
ミニウム化合物を水と接触させるべきではない。その理
由は、水がそのようなオルガノアルミニウム化合物を完
全に分解する場合があるからである。従って、触媒成分
溶液を調製する為に用いられる不活性な有機溶媒は予め
脱水して、その水分含量を少なくとも有意的な量のオル
ガノアルミニウム化合物を完全に分解するには不十分な
程度まで低下させて置くことが好ましい。
【0052】触媒成分溶液は乾燥した(本質的に水を含
まない)不活性な有機溶媒を用いて調製すべきが好まし
い。しかしながら、不活性な有機溶媒中に約500pp
m迄の痕跡程度の水が存在することは有り得る。触媒成
分溶液の調製に用いられる不活性な有機溶媒中に存在す
る水の量は50ppm以上にならないことが好ましい。 若しも触媒成分溶液の調製に用いられる不活性な有機溶
媒の中に十分量の水が存在すれば、触媒は完全に破壊さ
れる。触媒成分溶液は、好ましくは日光または紫外線の
存在しない場所に窒素のような不活性気体の雰囲気下に
貯蔵されるだろう。
【0053】触媒成分溶液の調製に用いられる予備反応
は、触媒成分溶液をオイル、界面活性剤および水と混合
して触媒エマルション溶液とする前に、少なくとも30
秒間、更に好ましくは、少なくとも約1分間行なわせる
のが望ましい。予備反応の時間はもう少し長くても触媒
成分溶液の活性度が失われることは無い。実際に、触媒
成分溶液は不活性雰囲気下に貯蔵されるならば、その活
性度を失うこと無しに何週間でも貯蔵することができる
【0054】上述の技法を用いてオルガノアルミニウム
化合物が触媒成分溶液中に均質的に混合されると、触媒
は水に対して安定になる。これは恐らくπ‐アリル コ
バルト活性種が形成される為と思われる。多分、水から
コバルト原子を保護するある種の疎水性の隠蔽物を与え
ることによってこの触媒成分に安定性を賦与するのは、
コバルト金属原子との此のπ‐アリル結合であると信ぜ
られる。周期律表の別のVIII族の遷移金属(コバル
トはこの族に属する)のπ‐アリル錯体が極性溶媒の中
で安定であることは良く知られている。
【0055】懸濁重合手順の第二のステップでは、触媒
成分溶液を1,3‐ブタジエン/水の混合物と混ぜるこ
とによって反応混合物が調製される。同じくまた、芳香
族アルデヒド重合調節剤が所望の量反応混合物に添加さ
れるだろう。小さなサイズのポリマー粒子を得る為に、
反応混合物中にはゼラチンのような分配剤も含まれるだ
ろう。使用される分配剤(partitioning 
agent)の量は、好ましくは、重合すべき1,3‐
ブタジエンモノマーの100部当たり約0.75部から
約1.5部の範囲内であろう。この1,3‐ブタジエン
/水の混合物は最低で約2重量%から最高で約50重量
%迄のブタジエンを含むことができる。この1,3‐ブ
タジエン/水の混合物は、好ましくは、15〜30重量
%、更に好ましくは、約20〜25重量%のブタジエン
を含む。1,3‐ブタジエンは非常に揮発性が高いので
、この混合物を調製する時は密閉系の中で行なうことが
必要であろう。触媒成分溶液を含む液滴が混合物の隅々
まで均一に分散するのを確かなものとする為に、反応混
合物を調製する時は攪拌しながら行なう必要があるだろ
う。1,3‐ブタジエンは本来、水に不溶である為、そ
れは混合物全体に均一に分布した液滴の形で混合物中に
存在する。若しも攪拌を中断すれば、この混合物の有機
成分と水性成分が二層に分離するだろう。この反応混合
物の有機層と水性層は、再び反応混合物を攪拌すれば元
の状態に戻すことができる。
【0056】懸濁重合プロセスの第三ステップでは、上
記の反応混合物に二硫化炭素を添加することによって重
合混合物が調製される。二硫化炭素と1,3‐ブタジエ
ンモノマーとのモル比は約1:600と約1:2800
の間で変動するだろう。好ましくは、二硫化炭素とモノ
マーのモル比は約1:1200から約1:1400の範
囲内にあるだろう。モノマーとコバルトのモル比は25
00:1から10,000:1の範囲内、好ましくは、
4500:1から5500:1の範囲内であろう。懸濁
重合の最終ステップでは、重合混合物を攪拌しながら重
合混合物中の1,3‐ブタジエンモノマーをポリブタジ
エンに変換する。若しも酸化防止剤の使用が望ましい時
は、それは重合の始めに添加するのが便利であろう。こ
の1,3‐ブタジエンモノマーの重合は、約ー20℃か
ら約60℃の範囲の温度で行なうことができる。好まし
くは、重合温度はー10℃から40℃の範囲にある。最
も好ましい重合温度は約0℃から10℃である。0℃以
下の温度で重合を行なう時は、凍結から護る為に重合混
合物に水の凍結点を下げる薬剤を添加することができる
【0057】この重合は常圧下でも、又は加圧系の中の
いずれでも行なうことができる。この重合を窒素雰囲気
下で行なうと好結果が得られる。そのような重合の反応
時間は約1時間から約30時間である。一般には、重合
を約8時間から約10時間掛けて行なうのが好ましい。 しかしながら、最適な重合時間は、重合温度、触媒の種
類、触媒の使用量などに応じて大幅に変化するだろう。 本発明の方法を用いて生成されるポリブタジエンは重合
混合物の表面に浮遊してくるので容易に回収することが
できる。
【0058】乳化重合 乳化重合によってSPBDを造る場合は、触媒成分溶液
は懸濁重合の場合の触媒成分溶液を造る時に用いたのと
同じ技法を用いて造られる。このように、触媒乳濁液組
成物は触媒成分溶液をオイル、界面活性剤および水を用
いてミクロ流動化またはミクロ乳化することによって調
製される。触媒乳濁液組成物の調製では、まず初めに触
媒成分溶液をオイルと混合し、別に界面活性剤を水と混
合することが極めて望ましい。次にその後で、ミクロ流
動化の直前に触媒成分溶液/オイル 混合物を界面活性
剤/水 混合物と混ぜる。オイルと触媒成分溶液の比は
、普通約0.5から30の範囲内である。通常は、オイ
ルと触媒成分溶液の比が約1から約10の範囲、典型的
に最も好ましくは、約2から約3である。例えば、オイ
ルと触媒成分溶液の重量比が約2.5:1であるのが極
めて好ましい。
【0059】触媒乳濁液を調製する時に用いられる水と
触媒成分溶液の重量比は、典型的には、約5から約80
の範囲にある。普通は、水と触媒成分溶液の重量比が約
10から約50の範囲内にあるのが好ましい。大抵の場
合は、触媒乳濁液を調製する時の水と触媒成分溶液の重
量比が約20から約30の範囲内にあるのがより好まし
いだろう。例えば、本発明の触媒乳濁液組成物の調製に
使用するには、水と触媒成分溶液の重量比が約27:1
であることが非常に好ましい。触媒乳濁液組成物を調製
する時に用いられる界面活性剤と触媒成分溶液の重量比
は、典型的には、約0.001から約10の範囲内にあ
るだろう。大抵の場合、使用される界面活性剤と触媒成
分溶液の重量比が約0.05から約5の範囲内にあるの
が好ましいだろう。典型的には、界面活性剤と触媒成分
溶液の重量比として約0.1から約0.3を用いるのが
より好ましい。従って、界面活性剤と触媒成分溶液の重
量比が約0.2:1であることが非常に好ましい。
【0060】触媒乳濁液組成物の調製に用いられるオイ
ルは、典型的には長鎖のパラフィン油であろう。そのよ
うなオイルは、一般には炭素原子を約12個から約28
個含む種々の長鎖の炭化水素の混合物であろう。一般に
、これらの化合物は飽和したものであるのが好ましい。 オイルは好ましくは、炭素原子を約12個から約18個
含む炭化水素化合物から構成されるのが好ましい。 オイルとして炭素原子を約12個から約28個含む長鎖
のアルコール類を利用することができる。そのようなア
ルコールを用いれば、合成されるSPBDの融点が低い
ものが得られる。従って、若しも低い融点を持つSPB
Dを望むならば、オイルとしてそのようなアルコール類
を使用するのが好ましい。他方、若しも高い融点を持つ
SPBDを得たい時は、オイルとしてアルコールを使用
するのは望ましくないだろう。勿論、必要に応じてSP
BDの融点を調節する為にパラフィン油とアルコールの
組み合わせを利用することもできる。触媒乳濁液組成物
を調製するのに用いられる界面活性剤は、普通はアニオ
ン界面活性剤かノニオン界面活性剤であろう。使用でき
るアニオン界面活性剤の幾つかの代表例には、カルボン
酸エステル、アルキルベンゼンスルホン酸、アルカンス
ルホン酸、α‐オレフィンスルホン酸、脂肪アルコール
スルホン酸、及びオキソ‐アルコールスルホン酸が含ま
れる。利用できるノニオン界面活性剤の幾つかの代表例
としては、エトキシル化されたアルキルフェノール、脂
肪アルコールポリエチレングリコールエーテル、オキソ
‐アルコールポリエチレングリコールエーテル、エチレ
ンオキシドポリマー、プロピレンオキシドポリマー、脂
肪アルコールポリグリコールエーテル等がある。一般に
は、アルキルベンゼンスルホン酸、脂肪アルコールスル
ホン酸を有するアニオン界面活性剤が好ましく、オキソ
‐アルコールエーテルスルホネートが最も好ましい。用
いられるアルキルベンゼンスルホネートは、一般に次の
構造式を有する:
【0061】
【0062】上の式でRは炭素原子を8個から18個含
むアルキル基、好ましくは、炭素原子を10個から13
個含むアルキル基を表わす。
【0063】利用できる脂肪アルコールスルホネートは
通常次の構造式を持つ:
【0064】
【0065】但し、式中のRは炭素原子数が6〜28の
アルキル基、好ましくは、炭素原子を11個から17個
含むアルキル基を表わす。
【0066】利用できるオキソ‐アルコールエーテルス
ルホネートは、一般に次の構造式を有する:
【0067
【0068】上の式で、nは1から約4迄の整数であり
、RとR′は同一または異なるアルキル基を表わし、R
とR′の中の炭素原子の合計数は約11から約13であ
る。
【0069】使用されるミクロ流動化の手順は、約10
〜約1,000ナノメートルの範囲の平均粒子サイズを
有する触媒乳濁液組成物の生成をもたらす。調製される
触媒乳濁液組成物は、好ましくは、約30から約600
ナノメートル、更に好ましくは、約60から約300ナ
ノメートルの平均粒子サイズを持つだろう。このミクロ
流動化の手順は、触媒乳濁液組成物を所望の粒子サイズ
に均質化することができる慣用のミクロ流動化装置また
は他の装置を用いて行なうことができる。例えば、ミク
ロ流動化は高圧ポンプ又はシリーズに繋いだ数台の高圧
ポンプを用いて実施することができる。ミクロ流動化の
手順には、超音波によるおよび/または機械的な手段を
利用することもできる。所望の粒子サイズを得る為には
、調製される触媒乳濁液組成物を何回も“Microf
luidizer(商標名)”に通すのが有利であるか
も知れない。
【0070】触媒乳濁液組成物を調製するのに用いられ
る触媒成分溶液は、長期間に亙って安定であり、活性を
失うこと無しに長期間保存することができる。しかしな
がら、触媒乳濁液組成物は時間が経過すると次第に効力
を失うから、触媒乳濁液組成物は調製した後できるだけ
早い時期に使用することが非常に望ましい。実際に、触
媒乳濁液組成物は室温での保存約24時間後には事実上
総ての活性を失う。従って、触媒乳濁液組成物は調製し
たら出来るだけ早い時期に使用することが重要である。
【0071】水性の反応混合物は、(1)水、(2)少
なくとも一つの乳化剤、(3)1,3‐ブタジエン モ
ノマー、(4)触媒乳濁液組成物、(5)二硫化炭素お
よび(6)芳香族アルデヒド重合調節剤を混合すること
によって調製される。水性の反応混合物の中では水が主
成分である。水性の反応混合物中の1,3‐ブタジエン
 モノマーの量は約2重量パーセントから約50重量パ
ーセントの範囲で変動する。しかしながら大抵の場合、
水性の反応混合物中の1,3‐ブタジエン モノマーの
含有量は約10重量パーセントから約40重量パーセン
トの範囲にあるのが好ましいであろう。一般に、水性反
応混合物中の1,3‐ブタジエンの含有量は約20重量
パーセントから約30重量パーセントの範囲にあれば更
に好ましいであろう。水性の反応混合物の調製に用いら
れる乳化剤の量は、普通は約0.1phm(モノマー1
00部当たりの部数)から約10phmの範囲内であろ
う。通常は、乳化剤の存在量が約0.5phmから約5
phmであるのが好ましい。大抵の場合は、存在する乳
化剤の量が約1phmから約3phmであることがより
好ましいだろう。
【0072】1,3‐ブタジエンをSPBDに乳化重合
する時に用いられる乳化剤は重合の初めに添加しても良
いし、又は反応の進行と共に漸増的に、又はそれに比例
して添加することもできる。一般には、アニオン系の乳
化剤系が好結果を与えるが、しかし、アニオン、カチオ
ン又はノニオン性の乳化剤の一般的タイプのどれでも重
合に使用することができる。
【0073】そのような乳化重合に使用できるアニオン
性の乳化剤の中には、脂肪酸とそのアルカリ金属石鹸、
例えば、カプリル酸、カプリン酸、ペラルゴン酸、ラウ
リル酸、ウンデシル酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、
マルガリン酸、ステアリン酸、アラキン酸など;脂肪酸
のアミン石鹸、例えば、アンモニア、モノ‐及びジ‐ア
ルキルアミン、置換されたヒドラジン、グワニジン及び
各種の低分子量ジアミンから形成されるアミン石鹸;例
えば、アルキル置換基を有する脂肪酸誘導体のような脂
肪酸の鎖‐置換誘導体;ナフテン酸とその石鹸;硫酸エ
ステルとその塩、例えば、牛脂アルコールの硫酸エステ
ル、椰子油アルコールの硫酸エステル、オレイル硫酸エ
ステルとラウリル硫酸ナトリウムのような脂肪アルコー
ル硫酸エステル又は塩など;ステロール硫酸エステル;
アルキルシクロヘキサノールの硫酸エステル、C10〜
C20の直鎖オレフィンとその他の炭化水素混合物のよ
うなエチレンの低級ポリマーの硫酸化生成物、例えば、
エーテル、エステル又はアミド基のような中間結合を持
つ脂肪族と芳香族のアルコールの硫酸エステル、アルキ
ルベンジル(ポリエチレンオキシ)アルコール、トリデ
シルエーテル硫酸のナトリウム塩;アルカンスルホネー
ト、エステルと塩、例えば、一般式RSO2Clを有す
るアルキルクロロスルホネート(但し、Rは炭素原子数
が1〜20のアルキル基)、一般式RSO2‐OHを有
するアルキルスルホネート(但し、Rは炭素原数が1〜
20のアルキル基);エステルのような中間結合を持つ
スルホネートとエステル結合のスルホネート、例えば、
式RCOOC2H4SO3HとROOC‐CH2‐SO
3H(但し、Rは炭素原子数が1〜20のアルキル基)
、例えば、ジアルキルスルホ琥珀酸;次の一般式を有す
るエステル塩:
【0074】
【0075】(但し、Rは炭素原子数が1〜20のアル
キル基);好ましくはアルキル基が炭素原子を10個か
ら20個有するアルキルアリールスルホネート、例えば
、ドデシルベンゼンスルホネートとそのナトリウム塩;
アルキルフェノールスルホネート;式RSO3Na(R
はアルキルなど)を持つ酸のようなスルホン酸とその塩
;スルホンアミド;スルファミドメチレンスルホン酸;
ロジン酸とその石鹸;ロジンとロジン油のスルホン化誘
導体;リグニンスルホン酸などがある。
【0076】カルボン酸エステルの乳化剤は非常に好ま
しい。これはカルボン酸エステル乳化剤を使用すると重
合反応容器の壁の上に付着物が少なくなるからである。 脂肪酸石鹸とロジン酸石鹸は非常に好ましいカルボン酸
石鹸の代表例である。ロジン酸のうちの約90パーセン
トはアビエチン酸の異性体で、他の10パーセントはデ
ヒドロアビエチン酸とジヒドロアビエチン酸の混合物で
ある。
【0077】水性の反応混合物を調製する時は、触媒乳
濁液組成物、ブタジエンモノマー、界面活性剤が確実に
混合物全体に本質的に均質に分布されるように攪拌を与
えるべきである。1,3‐ブタジエン モノマーは非常
に揮発性であるから、水性の反応混合物は密閉系の中で
加圧下に調製することが必要だろう。
【0078】二硫化炭素こそは水性反応混合物に添加す
べき最後の成分である。既に触媒乳濁液組成物を含んで
いる反応混合物に二硫化炭素を添加すると、そこで初め
て重合反応が開始されるだろう。添加することができる
二硫化炭素の量は、0.005phmと2phmの間で
変動するだろう。もっと好ましくは、二硫化炭素の添加
量は、0.001phmと1phmの間で変化するだろ
う。
【0079】本発明のプロセスでは、重合混合物の中で
約0.0005phmから約0.5phmの範囲内で二
硫化炭素の比率が大きければ大きい程、重合混合物から
得られるSPBDの収量も大きくなる。しかしながら、
二硫化炭素の量が余り大き過ぎると、例えば、約0.5
phm以上になるとポリマーの収率は逆に減少する。
【0080】重合混合物を攪拌し続ける間に、1,3‐
ブタジエン モノマーは重合してSPBDになる。若し
も酸化防止剤の使用が望ましいならば、それは重合の開
始時に加えるのが便利である。1,3‐ブタジエン モ
ノマーの此の重合は、約ー20℃から約90℃の範囲の
温度で行なうことができる。ー10℃から40℃の温度
で重合が行なわれるのが好ましい。最も好ましい重合温
度は、約0℃から10℃である。0℃以下の温度では、
凍結から護る為に凍結防止剤を重合混合物に添加するこ
とができる。
【0081】この重合は常圧下でも加圧系の中のいずれ
でも行なうことができる。この重合は不活性気体の雰囲
気下、例えば、窒素雰囲気下で行なうことができ、好結
果が得られる。そのような重合は、約3時間から約30
時間行なわせることができる。一般には、重合時間は約
10時間から約16時間の範囲にあるのが好ましい。し
かしながら、最適重合時間は重合温度、使用した触媒の
種類と量などに依存して大きく変わるだろう。大抵の場
合、最適重合時間は約12時間から約14時間の範囲内
であろう。重合が完了した後、SPBDは標準的な凝固
法によりラテックスから回収することができる。例えば
、凝固はラテックスに酸もしくは酸と塩のブレンドを添
加することによって行なうことができる。例えば、硫酸
、塩酸、塩化ナトリウムと硫酸のブレンド、塩酸とメタ
ノールのブレンドは凝固剤として非常に効果的である。 塩化カルシウム溶液と塩化カルシウムに各種の酸をブレ
ンドしたものも同様に凝固剤として使用することができ
る。塩/酸の組み合わせの凝固剤が一般には好ましい。 例えば、凝固剤として硫酸と塩化ナトリウムの併用、又
は硫酸と塩化カリウムの併用は好結果に導く。塩化バリ
ウムと硫酸マグネシウムは、SPBDラテックスを凝固
させるのに用いるのに適した二価の塩類の更に別の例で
ある。SPBDラテックスの凝固に高分子量の高分子電
解質のような凝固酸として分類される物質を使用するの
も同じく有益である。好ましい凝固酸は弱塩基である。 使用できる適当な凝固酸の幾つかの代表例には、Nal
co(商標名)108(Nalco Chemical
 Co.)、Daxad(商標名)CP‐1(W.R.
Grace and Company)、及び同じく弱
塩基性の高分子電解質である類似の物質が含まれる。必
要な凝固剤の量は、乳化剤とその使用量、凝固すべきゴ
ム、使用される凝固剤のタイプに依存して変わるだろう
。一般に、凝固剤の最適形式、凝固剤の量および凝固条
件は、試行錯誤のやり方を用いて決定される。
【0082】以下の実施例は本発明の方法の色々な具体
例を示すものである。これらの実施例は単に本発明を具
体的に説明する為のものであって、いかなる意味におい
ても本発明の実施範囲を限定するものではない。特に指
示しない限り、以下の実施例の記述の中で用いられる部
とパーセンテージは共に重量に基づくものである。
【0083】
【実施例1〜8】この一連の実験では、使用する重合調
節剤としての4‐(ジメチルアミノ)ベンズアルデヒド
の量を色々に変えて、水性の懸濁重合法によりSPBD
を合成した。セルフシールのキャップを備えた乾燥した
1リットル容のボトルに、8.97グラム(0.026
モル)のオクタン酸コバルト、400mlの乾燥したヘ
キサン、及び27グラムの1,3‐ブタジエンを装入す
ることによって触媒成分溶液を調製した。ボトルを窒素
圧力下にキャップで密栓し、冷却剤として用いる氷水と
一緒にトリエチルアルミニウムの1.54モル‐ヘキサ
ン溶液72mlをシリンジ(注射器)を用いてボトル内
に注入して添加した。触媒成分溶液は使用前に少なくと
も30分間熟成させた。
【0084】使用した手順の中で、40グラムのゼラチ
ンと120グラムの塩化カリウムを含む脱酸素した水4
0ポンド(18.1kg)を攪拌機(三枚の軸流タービ
ン翼)と邪魔板を備えた10ガロン(37.9リットル
)容の反応容器に装入した。次いで、70グラムの2,
6‐ジ‐t‐ブチル‐p‐クレゾールと表Iに指定した
量の4‐(ジメチルアミノ)ベンズアルデヒド重合調節
剤を含むヘキサン溶液を添加し、反応容器から空気を排
気した。混合物を温度が10℃に達する迄冷却しながら
攪拌した。加圧シリンダーを用いて、10ポンド(4,
540グラム)の1,3‐ブタジエン モノマーと23
0グラムのコバルト触媒成分溶液を反応容器の中に導入
した。混合物は300rpmの回転速度で25分間攪拌
した。次に、ヘキサン溶液に溶かした0.2モルの二硫
化炭素230グラムを添加した。
【0085】約8時間から約10時間重合させた後、S
PBDを濾過により回収し、乾燥した。90%を越える
良い収率が得られた。示差走査型熱量計を用いて、この
一連の実験で調製したSPBD試料の融点を測定した。 それらの結果は表Iに示されている。
【0086】                          
         表1              
4‐(ジメチルアミノ)ベンズアルデヒド      
      SPBD実施例          の添
加水準(モル/100gブタジエン)        
      融点(℃)1(対照)         
             0           
                   194 2 
                         
  1.0                    
       1733              
              2.5        
                   1454  
                         
 5.0                     
      1365               
             7.5         
                  1306   
                       10
.0                       
    1257                 
         15.0            
               1208      
                    20.0 
                         
 115表Iは、その存在で合成したSPBDの融点を
下げるのに4‐(ジメチルアミノ)ベンズアルデヒドが
非常に効果的な重合調節剤であることを明瞭に示してい
る。重合調節剤を用いずに造った対照実験(実施例1)
のSPBDの融点は194℃であった。製造されたSP
BDの融点は、重合調節剤である4‐(ジメチルアミノ
)ベンズアルデヒドの添加水準の増大と共に比例的に減
少した。実施例8では、ブタジエン モノマー100グ
ラム当たり20ミリモルの重合調節剤の使用で、SPB
Dの融点は殆ど80℃も下がって僅かに約115℃と言
う低さであった。
【0087】
【実施例9〜12】それを存在させた状態で合成したS
PBDの融点に及ぼす4‐(ジアルキルアミド)ベンズ
アルデヒドの効果は、互いに独立に働くジメチルアミノ
の機能またはアルデヒドのいずれの機能に由来するもの
ではない。換言すれば、ジアルキルアミノ部分とアルデ
ヒド部分の双方が互いに共役して同じ芳香族部分に結合
していなければならない。即ち、それらが互いにオルト
位又はパラ位のいずれかでなれればならない。このこと
は、ジメチルアニリンもベンズアルデヒドのいずれも、
それらの存在で合成したSPBDの融点を下げる為の重
合調節剤として余り有効ではないことからも知られるか
らである。
【0088】これらの実験では、実施例1〜8の中に記
述した一般的な手順を繰り返した。しかしながら、これ
らの実験では、実施例2〜8に使われる4‐(ジメチル
アミノ)ベンズアルデヒドの代わりにジメチルアニリン
かベンズアルデヒドのいずれかで置き換えた。使用した
ジメチルアニリン又はベンズアルデヒドの量とそれらの
存在で製造されたSPBDの融点は表IIに示されてい
る。
【0089】                          
         表2              
                  重合調節剤の水
準              SPBD実施例   
   重合調節剤      (ミリモル/100gモ
ノマー)           融点(℃)  9  
   ジメチルアニリン              
7                      19
210     ジメチルアニリン         
   20                    
  18511     ベンズアルデヒド     
         5               
       18412     ベンズアルデヒド
            12.5         
          179上の表からも分かるように
、ジメチルアニリンもベンズアルデヒドのいずれも製造
されるSPBDの融点を下げると言う点では余り効果的
ではない。比較的高い濃度で使用した時でさえ、ジメチ
ルアニリンとベンズアルデヒドはSPBDの融点を僅か
に低下させただけである。例えば、ブタジエン モノマ
ー100グラム当たり20ミリモルの添加水準で、ジメ
チルアニリンはSPBDの融点を僅かに185℃に低下
させただけである。同じ濃度で、4‐(ジメチルアミノ
)ベンズアルデヒドは合成されたSPBDの融点を11
5℃まで低下させた。ベンズアルデヒドはジメチルアニ
リンに比べれば、重合調節剤として若干効果があること
が見出だされた。しかしながら、確かにそれは余り効果
的であるとは言えなかった。 例えば、モノマー100グラム当たり12.5ミリモル
の水準で、ベンズアルデヒドは合成されたSPBDの融
点を179℃に低下させたに過ぎない。モノマー100
グラム当たり10ミリモルの濃度で、4‐(ジメチルア
ミノ)ベンズアルデヒドはその存在で調製したSPBD
の融点を125℃迄下げた。このように、ベンズアルデ
ヒドもジメチルベンズアルデヒドもSPBDの結晶度と
その融点の水準を下げる為の重合調節剤としては余り有
効ではないことは極めて明白である。
【0090】
【実施例13〜14】これらの実験では、実施例1〜8
に記述した一般的な手順を踏襲したが、例外として重合
調節剤として2,4‐ジメトキシベンズアルデヒドを用
いた点だけが違っていた。使用した2,4‐ジメトキシ
ベンズアルデヒドの量、得られた収率および製造された
SPBDの融点は表IIIの中に報告されている。この
表を見てもわかる通り、2,4‐ジメトキシベンズアル
デヒドは重合調節剤として極めて効果的であることを証
明した。
【0091】                          
         表3          2,4‐
ジメトキシベンズアルデヒドの水準    収率   
   SPBD実施例      (ミリモル/100
グラムのモノマー)        %       
融点(℃)  13                
     10                  
   96       135  14      
               20        
             94       120
【0092】
【比較例15〜16】オルト/パラ位(2,4‐位置)
に於いて置換されたジアルコキシベンズアルデヒドの重
要性は、3,5‐ジメトキシベンズアルデヒドが重合調
節剤として有効に働く能力が無かったことによって一層
強調される。これらの実験では、実施例13と14の中
で使用した2,4‐ジメトキシベンズアルデヒドの代わ
りに3,5‐ジメトキシベンズアルデヒドに置き換えた
。表IVに示されるように、3,5‐ジメトキシベンズ
アルデヒドはその存在で合成したSPBDの融点を下げ
るのに有効ではなかった。表IVは重合調節剤として用
いられた3,5‐ジメトキシベンズアルデヒドの量とそ
の存在で調製されたSPBDの融点を示している。
【0093】                          
         表4          3,5‐
ジメトキシベンズアルデヒドの水準        S
PBDの実施例      (ミリモル/100グラム
のモノマー)            融点(℃)  
15                      5
                         
   188  16               
     12.5                
         179実施例16に見られるように
、3,5‐ジメトキシベンズアルデヒドは、その存在で
合成したSPBDの融点を僅か179℃に下げただけで
あった。  モノマー100グラム当たり、10ミリモ
ルの水準で実施例13の中で使用した2,4‐ジメトキ
シベンズアルデヒドは、その存在で合成したSPBDの
融点を135℃に下げた。このように、これらの比較実
験は、オルト位および/またはパラ位にあるメトキシ部
分の重要性を明瞭に示している。
【0094】以上、首題発明を例示する目的で幾つかの
代表的な具体例とその詳細を示して来たが、この発明の
範囲内で種々の変法と修正法が当該技術に熟練した人々
によって為され得ることは明らかであろう。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】  1,3‐ブタジエンを遷移金属化合物
    、オルガノアルミニウム化合物および二硫化炭素を含む
    触媒系を用いて重合することにより水性媒体中でシンジ
    オタクチック1,2‐ポリブタジエンを合成する方法に
    おいて、該方法を (a)4‐(アルキルアミノ)ベンズアルデヒド、(b
    )4‐(ジアルキルアミノ)ベンズアルデヒド、(c)
    2,4‐ジ‐(アルコキシ)ベンズアルデヒド、(d)
    2,6‐ジ‐(アルコキシ)ベンズアルデヒド、(e)
    2,4,6‐トリ‐(アルコキシ)ベンズアルデヒド及
    び、(f)4‐(1‐アザシクロアルキル)ベンズアル
    デヒドから成る群より選ばれる少なくとも1種の芳香族
    アルデヒドの存在下で行なうことによってシンジオタク
    チック1,2‐ポリブタジエンの融点を下げることを特
    徴とする前記方法。
  2. 【請求項2】  芳香族アルデヒドが4‐ジエチルアミ
    ノベンズアルデヒドである請求項1記載の方法。
  3. 【請求項3】  芳香族アルデヒドが2,4‐ジメトキ
    シベンズアルデヒドである請求項1記載の方法。
  4. 【請求項4】  該重合を約ー10℃から約40℃の範
    囲内の温度で行ない、存在する芳香族アルデヒドの濃度
    がモノマー100グラム当たり約0.5ミリモルから約
    50ミリモルの範囲内にある請求項1記載の方法。
  5. 【請求項5】  該重合を約0℃から約10℃の範囲内
    の温度で行ない、存在する芳香族アルデヒドの濃度がモ
    ノマー100グラム当たり約1ミリモルから約25ミリ
    モルの範囲内にある請求項1記載の方法。
JP23048291A 1990-09-10 1991-09-10 水性媒体中でのシンジオタクチック1,2−ポリブタジエンの合成 Expired - Fee Related JP3192176B2 (ja)

Applications Claiming Priority (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
US07/579,650 US5011896A (en) 1990-09-10 1990-09-10 Syndiotactic 1,2-polybutadiene synthesis in an aqueous medium
US579650 1995-12-27

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH04234402A true JPH04234402A (ja) 1992-08-24
JP3192176B2 JP3192176B2 (ja) 2001-07-23

Family

ID=24317778

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP23048291A Expired - Fee Related JP3192176B2 (ja) 1990-09-10 1991-09-10 水性媒体中でのシンジオタクチック1,2−ポリブタジエンの合成

Country Status (7)

Country Link
US (1) US5011896A (ja)
EP (1) EP0475221B1 (ja)
JP (1) JP3192176B2 (ja)
AU (1) AU637297B2 (ja)
BR (1) BR9103645A (ja)
CA (1) CA2036670C (ja)
DE (1) DE69109981T2 (ja)

Families Citing this family (19)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US5753365A (en) * 1991-06-07 1998-05-19 Bridgestone Corporation Rubber composition and all season type pneumatic tires made from a rubber composition
US5346971A (en) * 1992-05-15 1994-09-13 Ube Industries, Ltd. Aqueous suspension polymerization of 1,3-butadiene to produce syndiotactic-1,2-polybutadiene
US5278263A (en) * 1992-10-05 1994-01-11 The Goodyear Tire & Rubber Company Syndiotactic 1,2-polybutadiene synthesis in an aqueous medium utilizing N,N-dibutylformamide as a modifier
EP0612799B1 (en) * 1993-02-09 1999-05-12 Ube Industries, Ltd. Process for the production of polybutadiene compositions
CA2130425A1 (en) * 1993-09-13 1995-03-14 Dwain Montgomery White Process for producing high 1,2-enriched polybutadiene latices
US6730380B2 (en) 1996-02-20 2004-05-04 Safeskin Corp. Readily-donned elastomeric articles
US5824383A (en) * 1996-10-25 1998-10-20 The Goodyear Tire & Rubber Company Methods of securing splices in curable rubber articles
US5986026A (en) * 1997-05-05 1999-11-16 The Goodyear Tire & Rubber Company Syndiotactic 1,2-polybutadiene synthesis
US5756606A (en) * 1997-05-22 1998-05-26 The Goodyear Tire & Rubber Company Means to control particle size and eliminate fouling in the synthesis of syndiotactic 1,2 - polybutadiene
US5879805A (en) * 1997-09-09 1999-03-09 Union Carbide Chemicals & Plastics Technology Corporation Gas phase polymerization of vinylpolybutadiene
US6284844B1 (en) 1998-03-03 2001-09-04 The Goodyear Tire & Rubber Company Deactivation of syndiotactic—1, 2—polybutadiene
US6399732B2 (en) * 1998-10-14 2002-06-04 Bridgestone Corporation Preparation of conjugated diene polymers by using an iron-based catalayst system
US20040122382A1 (en) * 2002-12-23 2004-06-24 Kimberly-Clark Worldwide, Inc. Elastomeric articles with beneficial coating on a surface
KR100563366B1 (ko) * 2003-02-20 2006-03-22 삼성코닝 주식회사 무기 접착제 조성물
US20050031817A1 (en) * 2003-08-07 2005-02-10 Littleton Kermit R. Readily donned, powder-free elastomeric article
US20060293132A1 (en) * 2005-06-24 2006-12-28 Russell Asset Management, Inc. Football
US8578983B2 (en) 2008-10-06 2013-11-12 The Goodyear Tire & Rubber Company Tire with rubber component comprised of a composite of rubber and film of syndiotactic polybutadiene integral with its surface
US9283817B2 (en) 2011-11-22 2016-03-15 The Goodyear Tire & Rubber Company Stiffness enhanced tread
KR101670173B1 (ko) * 2015-04-14 2016-10-28 한양대학교 산학협력단 메탈 케이스를 이용한 무선 헤드셋 안테나

Family Cites Families (10)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
BE759763A (fr) * 1969-12-02 1971-05-17 Ube Industries Procede pour la preparption de 1,2-polybutadiene
CA1040347A (en) * 1973-09-27 1978-10-10 Hideo Ishikawa Process for producing butadiene polymers
US4153767A (en) * 1977-11-22 1979-05-08 Ube Industries Limited Method of producing 1,2-polybutadiene
US4506031A (en) * 1982-09-17 1985-03-19 The Goodyear Tire & Rubber Company Microencapsulated aqueous polymerization catalyst
US4429085A (en) * 1982-09-17 1984-01-31 The Goodyear Tire & Rubber Company Microencapsulated aqueous polymerization catalyst
JPS5968316A (ja) * 1982-10-14 1984-04-18 Ube Ind Ltd 1.3−ブタジエンの重合法
US4463146A (en) * 1982-12-23 1984-07-31 The Goodyear Tire & Rubber Company Syndiotactic 1,2-polybutadiene synthesis process
JPS59124943A (ja) * 1982-12-29 1984-07-19 Japan Synthetic Rubber Co Ltd 新規なブタジエン系重合体組成物
CA1269487A (en) * 1984-07-11 1990-05-22 Nobuyuki Ito Polymer particles and process for producing the same
US4902741A (en) * 1988-08-24 1990-02-20 The Goodyear Tire & Rubber Company Syndiotactic 1,2-polybutadiene latex

Also Published As

Publication number Publication date
EP0475221A1 (en) 1992-03-18
AU637297B2 (en) 1993-05-20
JP3192176B2 (ja) 2001-07-23
CA2036670A1 (en) 1992-03-11
DE69109981D1 (de) 1995-06-29
US5011896A (en) 1991-04-30
EP0475221B1 (en) 1995-05-24
CA2036670C (en) 2003-08-19
AU8373791A (en) 1992-03-12
DE69109981T2 (de) 1995-11-30
BR9103645A (pt) 1992-05-19

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JPH04234402A (ja) 水性媒体中でのシンジオタクチック1,2−ポリブタジエンの合成
EP0357535B1 (en) Syndiotactic 1,2-polybutadiene latex
US5021381A (en) Syndiotactic 1,2-polybutadiene latex
US5405816A (en) Syndiotactic 1,2-polybutadiene synthesis in an aqueous medium utilizing N,N-dibutyl formamide as a modifier
US4645809A (en) Direct method for preparing syndiotactic 1,2-polybutadiene
JP4131625B2 (ja) エラストマー性の、高トランス−1,4−ポリブタジエン
JPH0867716A (ja) 制御された分子量を有するトランス1,4−ポリブタジエンの合成
US5307850A (en) Pneumatic tire containing syndiotactic 1,2-polybutadiene
US5986026A (en) Syndiotactic 1,2-polybutadiene synthesis
US5468822A (en) Polybutadiene composition and process for producing same
JPH10330418A (ja) シンジオタクチック1,2−ポリブタジエンの合成において、粒子サイズを制御し、かつファウリングを除くための手段
US6284844B1 (en) Deactivation of syndiotactic—1, 2—polybutadiene
JP2001294614A (ja) ポリブタジエンおよびその製造方法
JP2004244427A (ja) ポリブタジエン組成物およびその製造方法
JP6726972B2 (ja) ゴム組成物およびタイヤ
EP0336874B1 (en) Inverse phase polymerization
JP2007119743A (ja) ビニル・シス−ポリブタジエン組成物の製造方法
JPH11279334A (ja) コバルト触媒ポリマ―のための金属奪活剤
JP2007063391A (ja) 改質ブタジエンゴムの製法
JP2007031567A (ja) ビニル・シスポリブタジエンゴムの製造方法
JP2006124619A (ja) ブタジエンの重合方法

Legal Events

Date Code Title Description
R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees