JPH04219203A - 植物繊維板 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、新規な植物繊維板に関
するものである。更に詳しくは、従来のパーティクルボ
ードやファイバーボード等の表面平滑性が改良され、さ
らに放出ホルマリンが少ない植物繊維板であり、家具用
、内装用、外装用、構造用の材料としてとして有用なも
のである。

【０００２】

【従来の技術】近年熱帯雨林の環境破壊に鑑み、木材及
び植物資源の有効な利用方法が望まれている。また木材
を使用する工業において、工業廃棄物廃棄物として副生
する木材小片などについてもより一層有効な利用方法の
確立が急がれている。従来のこれらの木材小片は、パー
ティクルボードやファイバーボードとして利用されてき
た。パーティクルボードは一般的には木材の切削小片を
粉砕したパーティクルチップを乾燥した後、接着剤配合
液をこのパーティクルチップに均一に塗布混合し、所定
の厚さ及び密度になるようにフォーミングし、加熱成型
する方法により製造される。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】このような製法で作ら
れたパーティクルボードは、家具、建材用途等に多量に
使用されている。特に家具用途においては美粧化のため
、パーティクルボード等の表面に、化粧紙、塩化ビニル
シート等を張り合わせていた。しかしパーティクルボー
ドの表面はそれほど平滑ではないので、化粧紙、塩化ビ
ニルシート等を貼る前に、サンディングや目止め等の前
処理や、充填剤を多量に含んだ特殊な配合の接着剤を必
要とした。そうしないと、化粧紙、塩化ビニルシート等
を張り合わせた後でも、表面にパーティクルボードの凹
凸が現れ見苦しかった。従来使用されなかった竹等のチ
ップを使用しようとすると更に表面の平滑性が悪くなる
。そして表面平滑性を向上させるべく、微細な形状の植
物繊維を多量に添加する事は物理的強度の低下を招く。 つまり従来技術では、パーティクルボード等の実際の使
用の際には、しばしば表面の平滑性の改良の為に何等か
の処理が必要であり、これがコストアップにつながり、
そして有限な木質資源を有効に利用しうるパーティクル
ボード等の用途を制限していた。

【０００４】また近年木質製品から放出されるホルマリ
ンに対する規制が厳しくなり、放出ホルマリンの少ない
パーティクルボード等が建築業界等から望まれているが
、放出ホルマリンを低減すべく、接着剤中のホルマリン
量を減少させると、強度の低下や吸水膨潤率の増大にに
つながる。このように従来技術では、建築業界等の要望
に充分に応えるものではなかった。

【０００５】

【課題を解決するための手段】本発明者らは、従来のパ
ーティクルボード等の表面の平滑性を向上させ、且つ放
出ホルマリンを減少させ、且つ曲げ強さや剥離強度の物
理的強度に悪影響を与えない方法として、種々の添加剤
を鋭意検討の結果、原料のチップまたはファイバー等に
、植物性粉末を添加することでこれらの問題を同時に解
決することを見いだし本発明を完成するに至った。

【０００６】すなわち本発明は、リグノセルロースを含
む植物繊維（以下植物繊維と略す。）の小片と植物種子
粉末、植物性タンパク粉末、植物性デンプン粉末の群か
ら選ばれた１種又は２種以上（以下植物性粉末と略す。 ）に熱硬化性接着剤を添加し加熱圧締してなる植物繊維
板に関する。リグノセルロースを含む植物小片とは、木
材、パルプ、竹、コーリャン、藁、麻、コルク、もみが
ら、葦　、さとうきび等の小片、粒状物、チップ、ファ
イバー、フレーク状物等であり、これらの混合物であっ
てもよく、その際樹種等については格別の制約はない。 例えば従来パーティクルボードやファイバーボードの原
料として使用されてきた木材チップや木材ファイバーが
使用できる。その形状は、特に制約は無いが大きすぎる
と、植物性粉末を添加しても表面平滑性の改良が困難と
なるので、長さが３ｃｍ以下、幅１ｃｍ以下、厚さ３ｍ
ｍ以下であることが望ましい。

【０００７】植物性粉末とは、植物種子粉末、植物性タ
ンパク粉末、植物性デンプン粉末の群から選ばれた１種
又は２種以上である。要は、アミノ基、カルボキシル基
、グルコースの１種以上が含まれている事が必要であり
、特に精製を行う必要はない。またこれらの粉末に脂肪
分が含まれていても構わない。植物性タンパクの代わり
に動物性のタンパク質を用いた場合は、製品から悪臭を
発するという問題がある。そして植物性粉末の代わりに
リグノセルロース粉末を用いると平滑性の改良は不完全
である。

【０００８】植物種子粉末とは、くるみ、とうもろこし
、小麦、大麦、ライ麦、米、コウリャン等を粉末化した
ものでる。種類は特に問わないが穀類の粉末であること
が望ましい。さらに好ましくは小麦粉や小麦ふすまが望
ましい。植物性タンパク粉末として、大豆タンパクの粉
末等をを例示できる。植物性デンプン粉末として、小麦
粉デンプン粉末やコーンスターチ粉末等を例示できる。 植物性粉末の粒径は、０．０１〜０．８ｍｍ程度が望ま
しい。０．０１ｍｍ以下に細かくする事は多大の労力を
必要とし　経済的に不利である。０．８ｍｍ以上では植
物繊維板の表面性改良の効果が少ない。

【０００９】植物繊維と植物性粉末の比率は重量比で、
１：０．０１〜０．３０である。０．０１以下では表面
平滑性の改良が不十分であり、０．３０以上では繊維板
の強度が低下する。 また植物性粉末は、植物繊維板の中心層に含まれなくて
も構わない。すなわち多層の植物繊維板の場合は、植物
性粉末の添加は最外層のみでよい。　　実際の製造に際
しては、植物繊維と植物性粉末を、予め混合した後、フ
ォーミングして加熱圧締しても構わないし、初めに植物
性粉末をフォーミングした後、植物繊維をフォーミング
し、その後さらに植物性粉末をフォーミングした後、加
熱圧締しても構わなが、接着剤の塗布は、フォーミング
に先だって行わなければならない。またフォーミングに
際して、必要に応じてパラフィン等の耐水剤、顔料、難
燃剤等を添加することが出来る。

【００１０】接着剤は、従来ファイバーボードやパーテ
ィクルボード用として用いられてきた熱硬化性接着剤を
要求される耐水性、強度に応じて使用できる。例えば、
フェノール樹脂、尿素樹脂、メラミン樹脂、フェノール
尿素共縮合樹脂、フェノールメラミン共縮合樹脂、尿素
メラミン樹脂等が挙げられる。更にこれらの縮合樹脂に
おける尿素またはメラミンの一部を、アクリルアミド、
ベンゾグアナミン、アニリン、スルホアミド等のアミノ
化合物で代替して得られたホルムアルデヒド系樹脂、あ
るいはこれらの縮合樹脂におけるフェノールの一部を、
クレゾール類、レゾルシノール類等他のフェノール類で
代替して得られたホルムアルデヒド系樹脂も使用する事
が出来る。また従来のパーティクルボードと同様に植物
繊維板の内層にはイソシアネート系樹脂を併用する事も
できる。これらの接着剤には、離型剤・硬化剤・ｐＨ調
整剤等を添加することが出来る。接着剤の塗布は、植物
繊維と植物繊維粉末の混合のまえでも後でも構わない。 接着剤の添加量は乾燥した植物繊維と植物性粉末の合計
に対して５〜１５％程度である。加熱圧締は、従来のパ
ーティクルボードやファイバーボードの設備で行えばよ
く、具体的条件は例えば圧力１０〜３５ｋｇ／ｃｍ２、
温度１２０〜２２０℃、熱圧時間はボードの厚さ１ｍｍ
当り５〜６０秒程度が望ま　しい。

【００１１】

【実施例】以下、本発明を一層具体的に示すために次に
実施例を示すが、本発明はこれらの実施例により何ら限
定されるものではない。［植物繊維板の製造］以下に示
す植物繊維と植物性粉末を９：１の重量比で混合し、接
着剤を塗布した後、以下に示す条件で加熱圧締し植物繊
維盤を製造した。接着剤としてフェノールメラミン樹脂
三井東圧化学株式会社製：ユーロイド８１１）を使用し
た。そして得られた植物繊維板の物性についてはＪＩＳ
　Ａ５９０８に準じて、表面平滑性については、触指に
　て試験を行った。 ａ．植物繊維 パーティクルボード用ラワンチップ、コーリャン茎チッ
プ　 ｂ．植物性粉末 小麦ふすま、小麦デンプン、大豆タンパクｃ．植物繊維
板加熱圧締条件

【００１２】

【発明の効果】本発明の植物繊維板は、従来のパーティ
クルボード等にに比べ表面平滑性にすぐれ、かつ放出ホ
ルマリンが少なく、物理的強度も同等以上である。また
、従来使用されることの無かったコーリャン茎を用いて
も高い平滑性を得ることが出来た。性能向上の理論的背
景は定かでないが、植物性粉末に含まれるタンパク質や
炭水化物とホルマリンやアミノ化合物の反応に関連する
と考えられる。

【００１３】

【表１】 常態曲げ強さ、剥離強さ：ｋｇｆ／ｃｍ２ＦＦ：放出ホ
ルマリン

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】■リグノセルロースを含む植物繊維（以下
   植物繊維と略す。）の小片と、■植物種子粉末、植物性
   タンパク粉末、植物性デンプン粉末の群から選ばれた１
   種又は２種以上（以下植物性粉末と略す。）に熱硬化性
   接着剤を添加し加熱圧締してなる植物繊維板。