JPH0421744Y2 - - Google Patents
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- JPH0421744Y2 JPH0421744Y2 JP1988080389U JP8038988U JPH0421744Y2 JP H0421744 Y2 JPH0421744 Y2 JP H0421744Y2 JP 1988080389 U JP1988080389 U JP 1988080389U JP 8038988 U JP8038988 U JP 8038988U JP H0421744 Y2 JPH0421744 Y2 JP H0421744Y2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- casing
- hole
- movable body
- pressure chamber
- plunger
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
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Links
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- 238000004891 communication Methods 0.000 claims description 6
- 238000005192 partition Methods 0.000 claims 1
- 239000011324 bead Substances 0.000 description 2
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Landscapes
- Arrangement And Mounting Of Devices That Control Transmission Of Motive Force (AREA)
- Braking Systems And Boosters (AREA)
Description
【考案の詳細な説明】
(産業上の利用分野)
この考案は、車両等のブレーキあるいはクラツ
チの各装置に用いられる気圧式倍力装置に関し、
特に、倍力装置の作動を安定化させる上で有効な
技術に関する。
チの各装置に用いられる気圧式倍力装置に関し、
特に、倍力装置の作動を安定化させる上で有効な
技術に関する。
(従来の技術)
一般に、この種の気圧式倍力装置は、内部に空
間を形成し、かつ外側に、外部の固定物に取り付
ける取付け面を有するケーシングと、このケーシ
ング内に移動可能に挿入され、一端側に変圧室、
他端側に底圧室を区画する可動体と、この可動体
の一端側からケーシングを貫通して延び、その内
部に貫通孔を有するハブ部と、このハブ部と前記
ケーシングとの間にあつて、ケーシングに対する
ハブ部の動きを案内する案内部材と、前記ハブ部
の貫通孔に移動可能に挿入され、外部から嵌入す
る入力部材と連結されるプランジヤと、このプラ
ンジヤの入力部材側に配置され、変圧室の圧力源
および低圧室への連通を制御する弁装置と、前記
プランジヤと貫通孔の他端側に嵌合する出力部材
との間に配置される反力部材と、前記貫通孔の横
方向に形成された横穴に挿入され、プランジヤの
移動範囲を決めるキー部材とを備えている。
間を形成し、かつ外側に、外部の固定物に取り付
ける取付け面を有するケーシングと、このケーシ
ング内に移動可能に挿入され、一端側に変圧室、
他端側に底圧室を区画する可動体と、この可動体
の一端側からケーシングを貫通して延び、その内
部に貫通孔を有するハブ部と、このハブ部と前記
ケーシングとの間にあつて、ケーシングに対する
ハブ部の動きを案内する案内部材と、前記ハブ部
の貫通孔に移動可能に挿入され、外部から嵌入す
る入力部材と連結されるプランジヤと、このプラ
ンジヤの入力部材側に配置され、変圧室の圧力源
および低圧室への連通を制御する弁装置と、前記
プランジヤと貫通孔の他端側に嵌合する出力部材
との間に配置される反力部材と、前記貫通孔の横
方向に形成された横穴に挿入され、プランジヤの
移動範囲を決めるキー部材とを備えている。
ここで、ケーシングの内部の可動体に注目した
場合、可動体は低圧室に配置する戻しばねの一方
のばね受けとして機能するが、その可動体の構成
として、従来、2つのタイプが知られている。一
つは、プレス加工等によつて形成した金属板材に
よるもの、他の一つは、プラスチツク製のもので
ある。金属板材による前者の例は、たとえば、特
開昭49−92474号、特開昭60−99759号、あるいは
特開昭60−80963号の各公報に示され、また、プ
ラスチツク製の後者の例は、たとえば、実願昭57
−64739号(実開昭58−164964号)、あるいは実願
昭59−88518号(実開昭61−3165号)の各マイク
ロフイルムに示される。
場合、可動体は低圧室に配置する戻しばねの一方
のばね受けとして機能するが、その可動体の構成
として、従来、2つのタイプが知られている。一
つは、プレス加工等によつて形成した金属板材に
よるもの、他の一つは、プラスチツク製のもので
ある。金属板材による前者の例は、たとえば、特
開昭49−92474号、特開昭60−99759号、あるいは
特開昭60−80963号の各公報に示され、また、プ
ラスチツク製の後者の例は、たとえば、実願昭57
−64739号(実開昭58−164964号)、あるいは実願
昭59−88518号(実開昭61−3165号)の各マイク
ロフイルムに示される。
そして、このような倍力装置のケーシングは、
コツプ状のフロントシエルと皿状のリアシエルと
を有し、フロントシエル側にマスタシリンダが取
り付けられ、また、リアシエル側の取付け面が、
固定物である車体のトーボード等に取り付けられ
る。
コツプ状のフロントシエルと皿状のリアシエルと
を有し、フロントシエル側にマスタシリンダが取
り付けられ、また、リアシエル側の取付け面が、
固定物である車体のトーボード等に取り付けられ
る。
(考案が解決しようとする課題)
こうした倍力装置では、ペダルから倍力装置、
そしてマスタシリンダへと続く、軸線方向の長さ
が大であり、設置のためのスペースを大きく取る
という問題がある。特に、その問題は、車の客室
側よりもエンジンルーム側で深刻であり、倍力装
置とマスタシリンダとの組合せ長さを短縮化する
ことが望まれる。
そしてマスタシリンダへと続く、軸線方向の長さ
が大であり、設置のためのスペースを大きく取る
という問題がある。特に、その問題は、車の客室
側よりもエンジンルーム側で深刻であり、倍力装
置とマスタシリンダとの組合せ長さを短縮化する
ことが望まれる。
また一方、大きな軸線方向の長さは、軸線方向
の動きに対し、それと交差する径方向の無駄な動
きを生じやすく、それによつて、弁装置のゴム部
品を傷めたり、あるいは、倍力装置側の倒れによ
つてマスタシリンダのピストンのこじりを生じる
おそれもある。
の動きに対し、それと交差する径方向の無駄な動
きを生じやすく、それによつて、弁装置のゴム部
品を傷めたり、あるいは、倍力装置側の倒れによ
つてマスタシリンダのピストンのこじりを生じる
おそれもある。
本考案者は、以上の点を考慮しつつ、倍力装置
の倒れ、特に、ケーシング内部の可動体の倒れに
ついて検討したところ、次のようなことが判明し
た。すなわち、その倒れの主因が、ペダルに続く
入力部材(プツシユロツド)の揺動にあり、その
揺動を防止するためには、特に、倍力装置の作動
初期における径方向の動きを抑えることが有効で
あること、である。もう少し具体的にいうと、従
来の倍力装置では、作動初期におけるプランジヤ
と反力部材との当接面が、ケーシングの取付け面
およびハブ部を案内する案内部材の各位置よりも
かなり前方に配されているため、作動初期に径方
向に作用する力が、その後可動体の前進に伴なつ
てその可動体の倒れを拡大する傾向があるのであ
る。
の倒れ、特に、ケーシング内部の可動体の倒れに
ついて検討したところ、次のようなことが判明し
た。すなわち、その倒れの主因が、ペダルに続く
入力部材(プツシユロツド)の揺動にあり、その
揺動を防止するためには、特に、倍力装置の作動
初期における径方向の動きを抑えることが有効で
あること、である。もう少し具体的にいうと、従
来の倍力装置では、作動初期におけるプランジヤ
と反力部材との当接面が、ケーシングの取付け面
およびハブ部を案内する案内部材の各位置よりも
かなり前方に配されているため、作動初期に径方
向に作用する力が、その後可動体の前進に伴なつ
てその可動体の倒れを拡大する傾向があるのであ
る。
特に、反力を得る手段として、前記したよう
に、出力部材の端部に配置したラバーデイスク等
の反力部材を用いた場合には、反力部材を可動体
あるいはハブ部の中に内蔵させる関係上、構成の
上で、反力部材に対して入力部材側から力を伝達
する部分(面)がすべてケーシングの取付け面よ
りも前方(入力部材から遠ざかる方向)に位置し
ている。
に、出力部材の端部に配置したラバーデイスク等
の反力部材を用いた場合には、反力部材を可動体
あるいはハブ部の中に内蔵させる関係上、構成の
上で、反力部材に対して入力部材側から力を伝達
する部分(面)がすべてケーシングの取付け面よ
りも前方(入力部材から遠ざかる方向)に位置し
ている。
この考案の目的は、特に、可動体およびハブ部
をプラスチツク製として一体化し、その内部にラ
バーデイスク等の反力部材を内蔵させた倍力装置
の改良技術を提供すること、すなわち、倍力装置
の軸線方向の長さの短縮化を図りつつ、作動初期
における径方向の動きを有効に抑えることができ
る技術を提供することにある。
をプラスチツク製として一体化し、その内部にラ
バーデイスク等の反力部材を内蔵させた倍力装置
の改良技術を提供すること、すなわち、倍力装置
の軸線方向の長さの短縮化を図りつつ、作動初期
における径方向の動きを有効に抑えることができ
る技術を提供することにある。
(考案の概要)
この考案では、実施例に対応する第1図に示す
ように、倍力装置10の作動開始に際してプラン
ジヤ46と反力部材34とが接触する面を、ケー
シング18の取付け面160を基準として入力部
材48側に配置するようにしている。
ように、倍力装置10の作動開始に際してプラン
ジヤ46と反力部材34とが接触する面を、ケー
シング18の取付け面160を基準として入力部
材48側に配置するようにしている。
そのため、作動初期に生じる径方向の作用力
を、案内部材92およびケーシング18の取付け
面160の両部分での支持によつて抑えることが
でき、その後、可動体20が引き続き前進する場
合でもその倒れが極端に大きくなることはない。
また、プランジヤ46と反力部材34とが接触す
る面が、従来に比べて入力部材48寄りになるこ
とに応じて、その分だけマスタシリンダがケーシ
ング18内に入り込み、両者の組合せ長さもそれ
だけ短縮化される。
を、案内部材92およびケーシング18の取付け
面160の両部分での支持によつて抑えることが
でき、その後、可動体20が引き続き前進する場
合でもその倒れが極端に大きくなることはない。
また、プランジヤ46と反力部材34とが接触す
る面が、従来に比べて入力部材48寄りになるこ
とに応じて、その分だけマスタシリンダがケーシ
ング18内に入り込み、両者の組合せ長さもそれ
だけ短縮化される。
(実施例)
第1図は、この考案を負圧式のものに適用した
実施例を示す図である。
実施例を示す図である。
負圧式倍力装置10は、ダイヤフラム12の外
周ビード部12aを挟み、コツプ状のフロントシ
エル14と皿状のリアシエル16とを結合したケ
ーシング18を有する。ケーシング18の中に
は、充分なスペースの内部空間が形成されてい
る。その内部空間に、皿状の可動体20が移動自
在に挿入されている。可動体20の途中にダイヤ
フラム12の内周ビード部12bが取り付けら
れ、それによつて、ケーシング18内に二つの室
が区画される。一つは、可動体20の一端側、つ
まり後方に区分される変圧室22であり、もう一
つは、可動体20の他端側、つまり前方に区分さ
れる低圧室24である。
周ビード部12aを挟み、コツプ状のフロントシ
エル14と皿状のリアシエル16とを結合したケ
ーシング18を有する。ケーシング18の中に
は、充分なスペースの内部空間が形成されてい
る。その内部空間に、皿状の可動体20が移動自
在に挿入されている。可動体20の途中にダイヤ
フラム12の内周ビード部12bが取り付けら
れ、それによつて、ケーシング18内に二つの室
が区画される。一つは、可動体20の一端側、つ
まり後方に区分される変圧室22であり、もう一
つは、可動体20の他端側、つまり前方に区分さ
れる低圧室24である。
ケーシング18の内部の可動体20はプラスチ
ツク製であり、その後方側の中央部には、ハブ部
26が一体に設けられている。ハブ部26は、リ
アシエル16の中央にある筒状部16a内を貫通
してケーシング18の外部に突出している。ゴム
製のブーツ28が、筒状部16aの開口から突出
するハブ部26の後端にわたつて設けられてい
る。ハブ部26の開口部において、ブーツ28の
端部28aは、止めリング90によつて固定さ
れ、しかもまた、その背面がリング状の案内部材
92によつて支持されている。案内部材92は、
止めリング94によつて固定され、ハブ部26と
リアシエル16の筒状部16aとの間に位置して
いる。この案内部材92は、可動体20が前後に
移動するとき、可動体20と一体のハブ部26を
支えつつ、可動体20の動きを案内する。
ツク製であり、その後方側の中央部には、ハブ部
26が一体に設けられている。ハブ部26は、リ
アシエル16の中央にある筒状部16a内を貫通
してケーシング18の外部に突出している。ゴム
製のブーツ28が、筒状部16aの開口から突出
するハブ部26の後端にわたつて設けられてい
る。ハブ部26の開口部において、ブーツ28の
端部28aは、止めリング90によつて固定さ
れ、しかもまた、その背面がリング状の案内部材
92によつて支持されている。案内部材92は、
止めリング94によつて固定され、ハブ部26と
リアシエル16の筒状部16aとの間に位置して
いる。この案内部材92は、可動体20が前後に
移動するとき、可動体20と一体のハブ部26を
支えつつ、可動体20の動きを案内する。
ハブ部26の内部の孔30は段付き孔であり、
その孔30は可動体20側の別の段付き孔32に
連続している。したがつて、可動体20およびハ
ブ部26の内部の中空部分は、それらの段付き孔
30,32を通して前から後まで貫通している。
可動体20の中央の段付き孔32には、反力部材
であるラバーデイスク34を挟んで出力部材36
の大径部36aがはめ込まれる。出力部材36を
保持するため、大径部36aの前面に保持板38
が設けられる。その保持板38が、第3図から分
かるように、長方形状であつて、可動体20の前
面の凹部40の底の溝42の中に収まつている。
凹部40の中に戻しばね44の一端が入り込むの
で、保持板38自体は戻しばね44によつて抜け
防止が図られる。このような凹部40周りの構成
は、出力部材36の前端に連結するマスタシリン
ダのピストン(図示しない)をケーシング18の
奥深くまで入り込ませ、その組合せ長さを短かく
している。
その孔30は可動体20側の別の段付き孔32に
連続している。したがつて、可動体20およびハ
ブ部26の内部の中空部分は、それらの段付き孔
30,32を通して前から後まで貫通している。
可動体20の中央の段付き孔32には、反力部材
であるラバーデイスク34を挟んで出力部材36
の大径部36aがはめ込まれる。出力部材36を
保持するため、大径部36aの前面に保持板38
が設けられる。その保持板38が、第3図から分
かるように、長方形状であつて、可動体20の前
面の凹部40の底の溝42の中に収まつている。
凹部40の中に戻しばね44の一端が入り込むの
で、保持板38自体は戻しばね44によつて抜け
防止が図られる。このような凹部40周りの構成
は、出力部材36の前端に連結するマスタシリン
ダのピストン(図示しない)をケーシング18の
奥深くまで入り込ませ、その組合せ長さを短かく
している。
一方、出力部材36および反力部材34の後方
には、プランジヤ46、入力部材48が順次設け
られ、ハブ部26から突出した入力部材48の端
部にペダル踏力が加わる。なお、ハブ部26の開
口の部分は、フイルタ50を通して大気に連通し
ている。
には、プランジヤ46、入力部材48が順次設け
られ、ハブ部26から突出した入力部材48の端
部にペダル踏力が加わる。なお、ハブ部26の開
口の部分は、フイルタ50を通して大気に連通し
ている。
入力部材48の周囲には、ポペツト弁体52が
設けられている。ポペツト弁体52は、その後端
を段付き孔30の後方側の段部に係合しており、
補強板54を有する前方部521が可動になつて
いる。ポペツト弁体52と入力部材48との間に
は、入力部材48を後方側に付勢する円錐ばね5
6、およびポペツト弁体52の前方部521を前
方側に付勢するコイルばね58が各々設けられて
いる。
設けられている。ポペツト弁体52は、その後端
を段付き孔30の後方側の段部に係合しており、
補強板54を有する前方部521が可動になつて
いる。ポペツト弁体52と入力部材48との間に
は、入力部材48を後方側に付勢する円錐ばね5
6、およびポペツト弁体52の前方部521を前
方側に付勢するコイルばね58が各々設けられて
いる。
こうしたポペツト弁体52は、プランジヤ46
の後方側外周に設けた内側弁座60と、その径方
向外側の段付き孔30の段部に形成した外側弁座
62とに各々着座可能に対向している。したがつ
て、そこに、ポペツト弁体52ならびに、内側お
よび外側の両弁座60,62によつて弁装置が構
成されることになる。この弁装置の制御形態は、
次の3つである。一つは、ポペツト弁体52が内
側弁座60に着座し、かつ外側弁座62から離座
している状態、換言すると、低圧室24と変圧室
22とを通路64および66を通して連通する一
方、変圧室22と大気との連通を遮断している状
態であり、変圧室22と低圧室34との差圧を解
消する非作動位置である。なお、段付き孔30の
内周の溝部分301は、プランジヤ46の案内機
能を損ねることなく、通路64と通路66との間
に確実に連通している。また一つは、ポペツト弁
体52が内側および外側の両弁座60,62にと
もに着座している状態、換言すると、変圧室22
と低圧室24との連通、ならびに変圧室22と大
気との連絡がともに遮断されている状態であり、
変圧室22と低圧室24との差圧を一定に保つ中
立位置である。さらに一つは、ポペツト弁体52
が内側弁座60から離座し、かつ外側弁座62に
着座している状態、換言すると、低圧室24と変
圧室22との連絡が遮断され、変圧室22と大気
とが連絡している状態であり、差圧を発生する作
動位置である。
の後方側外周に設けた内側弁座60と、その径方
向外側の段付き孔30の段部に形成した外側弁座
62とに各々着座可能に対向している。したがつ
て、そこに、ポペツト弁体52ならびに、内側お
よび外側の両弁座60,62によつて弁装置が構
成されることになる。この弁装置の制御形態は、
次の3つである。一つは、ポペツト弁体52が内
側弁座60に着座し、かつ外側弁座62から離座
している状態、換言すると、低圧室24と変圧室
22とを通路64および66を通して連通する一
方、変圧室22と大気との連通を遮断している状
態であり、変圧室22と低圧室34との差圧を解
消する非作動位置である。なお、段付き孔30の
内周の溝部分301は、プランジヤ46の案内機
能を損ねることなく、通路64と通路66との間
に確実に連通している。また一つは、ポペツト弁
体52が内側および外側の両弁座60,62にと
もに着座している状態、換言すると、変圧室22
と低圧室24との連通、ならびに変圧室22と大
気との連絡がともに遮断されている状態であり、
変圧室22と低圧室24との差圧を一定に保つ中
立位置である。さらに一つは、ポペツト弁体52
が内側弁座60から離座し、かつ外側弁座62に
着座している状態、換言すると、低圧室24と変
圧室22との連絡が遮断され、変圧室22と大気
とが連絡している状態であり、差圧を発生する作
動位置である。
作動時および非作動時におけるプランジヤ46
の移動範囲を規定するのが、キー部材70であ
る。キー部材70は、第2図に示すように、半円
状の頭部701と、二股状の脚部702とを有す
るプレートである。こうしたキー部材70は、脚
部702がハブ部26の外方からハブ部26の横
穴26aに差し込まれ、その端部がプランジヤ4
6側の溝46aの中に配置される。したがつて、
この溝46aの幅が、可動体20とプランジヤ4
6との間の相対的な移動範囲を決める。
の移動範囲を規定するのが、キー部材70であ
る。キー部材70は、第2図に示すように、半円
状の頭部701と、二股状の脚部702とを有す
るプレートである。こうしたキー部材70は、脚
部702がハブ部26の外方からハブ部26の横
穴26aに差し込まれ、その端部がプランジヤ4
6側の溝46aの中に配置される。したがつて、
この溝46aの幅が、可動体20とプランジヤ4
6との間の相対的な移動範囲を決める。
ここで、キー部材70を挿入する横穴26aが
通路64に隣り合い、いわば両者が共通に設けら
れていること、および、キー部材70の支持のた
め、ほぼW字型の板ばねからなる止め部材80が
設けられていること、に注目されたい。止め部材
80は、その両端80a,80bが横穴26aの
開口部内壁に設けた溝に係合し、また、その円弧
状の中央部80cがキー部材70の外周を押さえ
るようになつている。第1図は倍力装置10の非
作動の状態を示しているが、その非作動時、可動
体20は戻しばね44の力によつてその外周側の
後面をダイヤフラム12を挟んでリアシエル16
の内面に当てている。そして、こうした非作動状
態において、横穴26aおよび通路64は、案内
部材92に隣接した位置まで後退している。
通路64に隣り合い、いわば両者が共通に設けら
れていること、および、キー部材70の支持のた
め、ほぼW字型の板ばねからなる止め部材80が
設けられていること、に注目されたい。止め部材
80は、その両端80a,80bが横穴26aの
開口部内壁に設けた溝に係合し、また、その円弧
状の中央部80cがキー部材70の外周を押さえ
るようになつている。第1図は倍力装置10の非
作動の状態を示しているが、その非作動時、可動
体20は戻しばね44の力によつてその外周側の
後面をダイヤフラム12を挟んでリアシエル16
の内面に当てている。そして、こうした非作動状
態において、横穴26aおよび通路64は、案内
部材92に隣接した位置まで後退している。
ところで、倍力装置10は、リアシエル16の
一面をトーボード等に当てて車体に取り付けられ
る。リアシエル16から突出したボルト100が
取付け用ボルトであり、面160が取付け面とな
る。従来では、この取付け面160に相当する部
分が、倍力装置10の作動開始に際して、あるい
は作動初期に、プランジヤ46と反力部材34と
が接触する面よりも後方に位置していた。しか
し、この倍力装置10では、作動初期にプランジ
ヤ46と反力部材34とが接触する面を、車体へ
の取付け面160よりも入力部材48寄りに配置
している。その結果、作動初期、入力部材48を
通してプランジヤ46に径方向の力が加わつた場
合でも、その力はハブ部26を案内する案内部材
92、および取付け面160で固定されたリアシ
エル16の各支持によつて有効に抑えられる。し
たがつて、その後、さらに前進する可動体20は
径方向の無駄な動きを大きくすることなく、比較
的スムーズに移動する。径方向の無駄な動きが低
減することから、ポペツト弁体52のゴムが傷む
ことも少ない。
一面をトーボード等に当てて車体に取り付けられ
る。リアシエル16から突出したボルト100が
取付け用ボルトであり、面160が取付け面とな
る。従来では、この取付け面160に相当する部
分が、倍力装置10の作動開始に際して、あるい
は作動初期に、プランジヤ46と反力部材34と
が接触する面よりも後方に位置していた。しか
し、この倍力装置10では、作動初期にプランジ
ヤ46と反力部材34とが接触する面を、車体へ
の取付け面160よりも入力部材48寄りに配置
している。その結果、作動初期、入力部材48を
通してプランジヤ46に径方向の力が加わつた場
合でも、その力はハブ部26を案内する案内部材
92、および取付け面160で固定されたリアシ
エル16の各支持によつて有効に抑えられる。し
たがつて、その後、さらに前進する可動体20は
径方向の無駄な動きを大きくすることなく、比較
的スムーズに移動する。径方向の無駄な動きが低
減することから、ポペツト弁体52のゴムが傷む
ことも少ない。
特に、実施例の場合には、キー部材70の抜け
を着脱可能な止め部材80によつて防止するよう
にしているので、ダイヤフラムの内周ビード部で
抜けを防ぐ場合などに比べて、ダイヤフラム12
とキー部材70との位置関係に制約がなく、倍力
装置10とマスタシリンダとの組合せ長さを有効
に短縮することができる。
を着脱可能な止め部材80によつて防止するよう
にしているので、ダイヤフラムの内周ビード部で
抜けを防ぐ場合などに比べて、ダイヤフラム12
とキー部材70との位置関係に制約がなく、倍力
装置10とマスタシリンダとの組合せ長さを有効
に短縮することができる。
なお、倍力装置10の内部におけるゴム部品を
交換するような場合には、止め部材80を取り外
してからキー部材70を抜くことによつて交換を
容易に行なうことができる。
交換するような場合には、止め部材80を取り外
してからキー部材70を抜くことによつて交換を
容易に行なうことができる。
また、この考案は、真空圧と大気圧との差圧を
倍力に利用した負圧式のもののみならず、大気圧
と正圧との差圧を利用したものなど、他の気圧式
倍力装置にも適用することができる。
倍力に利用した負圧式のもののみならず、大気圧
と正圧との差圧を利用したものなど、他の気圧式
倍力装置にも適用することができる。
(考案の効果)
この考案によれば、特に、可動体20およびハ
ブ部26をプラスチツク製として一体化し、その
内部に反力部材34を内蔵させた倍力装置10に
おいて、倍力装置10の作動初期、径方向に動こ
うとするプランジヤ46を、ハブ部26を案内す
る案内部材92およびトーボード等に固定された
ケーシング18によつて有効に支持しうる構成と
しているので、倍力装置10の作動をスムーズに
することができ、しかもまた、可動体20が従来
に比べて後退することから、マスタシリンダとの
組合せ長さをも短縮することができる。
ブ部26をプラスチツク製として一体化し、その
内部に反力部材34を内蔵させた倍力装置10に
おいて、倍力装置10の作動初期、径方向に動こ
うとするプランジヤ46を、ハブ部26を案内す
る案内部材92およびトーボード等に固定された
ケーシング18によつて有効に支持しうる構成と
しているので、倍力装置10の作動をスムーズに
することができ、しかもまた、可動体20が従来
に比べて後退することから、マスタシリンダとの
組合せ長さをも短縮することができる。
第1図は、この考案を適用して得た倍力装置の
一実施例を示す断面図、第2図は、第1図の−
線に沿つた部分的な側断面図、第3図は、さら
に別の部分の側面図である。 10……負圧式倍力装置、18……ケーシン
グ、20……可動体、22……変圧室、24……
低圧室、26……ハブ部、26a……横穴、34
……反力部材、36……出力部材、46……プラ
ンジヤ、48……入力部材、70……キー部材、
80……止め部材、92……案内部材、160…
…取付け面。
一実施例を示す断面図、第2図は、第1図の−
線に沿つた部分的な側断面図、第3図は、さら
に別の部分の側面図である。 10……負圧式倍力装置、18……ケーシン
グ、20……可動体、22……変圧室、24……
低圧室、26……ハブ部、26a……横穴、34
……反力部材、36……出力部材、46……プラ
ンジヤ、48……入力部材、70……キー部材、
80……止め部材、92……案内部材、160…
…取付け面。
Claims (1)
- 【実用新案登録請求の範囲】 1 内部に空間を形成し、かつ外側に、外部の固
定物に取り付ける取付け面を有するケーシング
と、このケーシング内に移動可能に挿入され、
一端側に変圧室、他端側に底圧室を区画する可
動体と、この可動体の一端側からケーシングを
貫通して延び、その内部に貫通孔を有するハブ
部と、このハブ部と前記ケーシングとの間にあ
つて、ケーシングに対するハブ部の動きを案内
する案内部材と、前記ハブ部の貫通孔に移動可
能に挿入され、外部から嵌入する入力部材と連
結されるプランジヤと、このプランジヤの入力
部材側に配置され、変圧室の圧力源および底圧
室への連通を制御する弁装置と、前記プランジ
ヤと貫通孔の他端側に嵌合する出力部材との間
に配置される反力部材と、前記貫通孔の横方向
に形成された横穴に挿入され、プランジヤの移
動範囲を決めるキー部材とを有する気圧式倍力
装置であつて、前記可動体およびハブ部はプラ
スチツク製で互いに一体に形成され、しかも、
そのプラスチツク製の可動体は、前記底圧室内
に配置される戻しばねの一端を支持する構成の
気圧式倍力装置において、当該倍力装置の作動
開始に際して前記プランジヤと反力部材とが接
触する面を、前記ケーシングの取付け面を基準
として入力部材側に配置した、気圧式倍力装
置。 2 可動体の一部がケーシングの内面に当たるこ
とによつて、非作動時における戻り位置が定ま
り、キー部材は、横穴の部分におけるハブ部の
径よりも径方向の長さが小さく、ハブ部の横穴
の中に内蔵された、請求項1に記載の気圧式倍
力装置。 3 キー部材を挿入する横穴が、案内部材に隣接
した位置にあり、その横穴の開口部に、キー部
材と横穴内壁とに係合する止め部材を有する、
請求項1あるいは2のいずれかに記載の気圧式
倍力装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1988080389U JPH0421744Y2 (ja) | 1988-06-17 | 1988-06-17 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1988080389U JPH0421744Y2 (ja) | 1988-06-17 | 1988-06-17 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH023966U JPH023966U (ja) | 1990-01-11 |
JPH0421744Y2 true JPH0421744Y2 (ja) | 1992-05-18 |
Family
ID=31305218
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP1988080389U Expired JPH0421744Y2 (ja) | 1988-06-17 | 1988-06-17 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0421744Y2 (ja) |
Families Citing this family (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS52136947U (ja) * | 1976-04-14 | 1977-10-18 | ||
JPS5433454U (ja) * | 1977-08-05 | 1979-03-05 | ||
JPS5495622A (en) * | 1978-01-13 | 1979-07-28 | Uchida Kikai Seisakushiyo Kk | Apparatus for forming cement roof tile having hang down portion |
JP4590119B2 (ja) * | 2001-03-05 | 2010-12-01 | 日信工業株式会社 | 負圧ブースタ |
Citations (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS4992474A (ja) * | 1972-09-08 | 1974-09-03 | ||
JPS6080963A (ja) * | 1983-09-09 | 1985-05-08 | アルフレッド・テヴェス・ゲーエムベーハー | バキユ−ムブレ−キ用パワ−ブ−スタ |
JPS6099759A (ja) * | 1983-10-19 | 1985-06-03 | アルフレツド・テヴエス・ゲーエムベーハー | 負圧式ブレーキブースタ |
Family Cites Families (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS58164964U (ja) * | 1982-04-30 | 1983-11-02 | アイシン精機株式会社 | ブレ−キ倍力装置 |
-
1988
- 1988-06-17 JP JP1988080389U patent/JPH0421744Y2/ja not_active Expired
Patent Citations (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS4992474A (ja) * | 1972-09-08 | 1974-09-03 | ||
JPS6080963A (ja) * | 1983-09-09 | 1985-05-08 | アルフレッド・テヴェス・ゲーエムベーハー | バキユ−ムブレ−キ用パワ−ブ−スタ |
JPS6099759A (ja) * | 1983-10-19 | 1985-06-03 | アルフレツド・テヴエス・ゲーエムベーハー | 負圧式ブレーキブースタ |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH023966U (ja) | 1990-01-11 |
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