JPH04131224U

JPH04131224U - 吸収性物品

Info

Publication number: JPH04131224U
Application number: JP3849591U
Authority: JP
Inventors: 明櫻井; 毅人伊藤
Original assignee: 花王株式会社
Priority date: 1991-05-28
Filing date: 1991-05-28
Publication date: 1992-12-02

Abstract

(57)【要約】【目的】液漏れ防止性の向上に寄与する、装着時にお
ける幅方向のよれ防止性に優れ、且つコンパクトな個装
に便利な吸収性物品を提供すること。【構成】液透過性の表面材１、液不透過性の防漏材
２、及び液体保持性の吸収体３よりなる縦長の吸収性物
品において、該吸収性物品をその長手方向において略３
等分に区画する２つの区画部Ａ′に対応する上記吸収体
３の各箇所を、高密度部３ａとする。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、生理用ナプキン、紙オムツ、失禁者用パッド等の吸収性物品、特に幅方向のよれ防止性に優れ、且つコンパクトな個装に便利な吸収性物品に関するものである。

【０００２】

【従来の技術及び考案が解決しようとする課題】

生理用ナプキン、紙オムツ、失禁者用パッド等の吸収性物品は、液透過性の表面材、液不透過性の防漏材、及びこれら両部材間に介在する液体保持性の吸収体からなり、通常、縦長で吸収体の各部の密度は略均一に構成されており、３つ折り状態でコンパクトに個装されている。また、このような従来の吸収性物品においては、身体への装着時における液漏れ防止について種々の試みがなされており、吸収性物品の装着時における幅方向のよれを防止することにより液漏れ防止性を改良することも行われている。また、液漏れ防止性を向上させるために、吸収体の一部を高密度化したものも知られている（実開昭６３−９２６２６号公報、実開昭５２−１０１１９８号公報）。

【０００３】しかし、従来の吸収性物品においては、吸収性物品の幅方向のよれ防止を、吸収性物品の装着手段の改良により行っているものが多い。また、上記公報に記載の吸収性物品における高密度化は、吸収体全面に亘っており、特に幅方向のよれ防止を意図したものではなく、吸収体の密度を部分的に変えることにより幅方向のよれ防止を行うようにしたものは知られていない。しかも、上記公報に記載のような吸収性物品は、３つ折りして個装するとその性能に悪影響を及ぼす可能性の高いものである。斯る現状において、吸収性物品における液漏れ防止性については、吸収性物品に要求される装着性その他の諸性能と共に一層の改良が要請されており、且つコンパクトな個装に便利な形態であることも要請されている。

【０００４】従って、本考案の目的は、液漏れ防止性の向上に寄与する、装着時における幅方向のよれ防止性に優れ、且つコンパクトな個装に便利な吸収性物品を提供することにある。

【０００５】

【課題を解決するための手段】

本考案は、液透過性の表面材、液不透過性の防漏材、及びこれら両部材間に介在する液体保持性の吸収体よりなる縦長の吸収性物品において、該吸収性物品をその長手方向において略３等分に区画する２つの区画部に対応する上記吸収体の２箇所を、それぞれ高密度部となしたことを特徴とする吸収性物品を提供することにより、上記目的を達成したものである。

【０００６】

【作用】

本考案の吸収性物品によれば、吸収体に設けた高密度部により、装着時における幅方向のよれが防止され且つ吸収液の無用な拡散が防止されて液漏れ防止性が向上し、また２つの高密度部が可撓軸となって装着時における身体へのフィット性が向上し、更に２つの高密度を介して３つ折りすることによりコンパクトな個装が可能である。

【０００７】

【実施例】

以下本考案の吸収性物品の一実施例を図面を参照しながら説明する。

【０００８】図１乃至図３は本考案の吸収性物品の一実施例を示しており、図１は吸収性物品の展開した状態の平面図、図２は図１に示す吸収性物品の縦断面図、図３は図１に示す吸収性物品を高密度部を介して３つ折りした状態を示す側面図である。

【０００９】本実施例の吸収性物品Ａは、図１及び図２に示すように、液透過性の表面材１と液不透過性の防漏材２と液体保持性の吸収体３とを具備した縦長の吸収性物品Ａを、その長手方向において略３等分に区画する２つの区画部Ａ′に対応する上記吸収体３の各箇所を、高密度部３ａとなしたものである。なお、上記吸収体３の一部を、上記の如く高密度部３ａとなした以外は、通常の吸収性物品と変わるものではなく、吸収性物品Ａの裏面（下着等に接する側の面）には、粘着剤４を介して離型紙５が剥離自在に貼着されており、また、吸収性物品Ａの長手方向前方部分Ａ₂及び長手方向中央部分Ａ₁の一部に亘って狭幅部６が設けられている。

【００１０】上記高密度部３ａは、例えば、略同じ密度に形成された吸収体３の２つの区画部Ａ′をプレスロール等によりプレスする事によって形成されるが、その際、プレスロールを加温したり、区画部Ａ′に水をスプレー噴霧することも、有効な補助手段である。そして、上記高密度部３ａは、その部分の密度が上記吸収体３の他の部分の密度に比して高くなるように、好ましくは１５〜３０％程度高くなるように形成される。上記高密度部３ａの密度の増加割合が１０％よりも少ないと、高密度部３ａ以外の部分と硬さが余り変わらず、幅方向のよれを充分に防止し難く、また５０％よりも多いと、硬くなり過ぎて装着性を損ない易い。また、本実施例の吸収性物品Ａは、その使用前においては、図３に示すように、上記２つの区画部Ａ′，Ａ′の前方部分Ａ₂及び後方部分Ａ₃が、これら両者間の中央部分Ａ₁に対して、それぞれ略４５度（α）以上傾斜し、縦断面形状が凹型形状（但し、凹型の両先端が外側に傾斜している）になっている。

【００１１】以上のように構成された本実施例の吸収性物品Ａによれば、吸収性物品Ａの吸収体３の高密度部３ａが、該吸収体３の幅方向に２箇所設けられており、この高密度部３ａが他の部分よりも硬いため、吸収性物品Ａの身体への装着後における幅方向のよれが防止され且つ吸収液の無用な拡散が防止されて液漏れ防止性が向上する。

【００１２】また、吸収性物品Ａを身体に装着する際には、高密度部３ａが可撓軸となって、該高密度部３ａを介して吸収性物品Ａの長手方向前部分Ａ₂と長手方向後部分Ａ₃とが長手方向中央部分Ａ₁に対して折り曲げられるから、装着時における身体へのフィット性が向上する。

【００１３】更に、吸収性物品Ａを、実施例の如く構成すれば、使用前においては図３に示す如き形状を呈するから、装着時のフィット性を一層向上させることができる。また、吸収性物品Ａを個装する際には、図４に示すように、高密度部３ａを介して吸収性物品Ａを長手方向において容易に３つ折りすることができるから、コンパクトな個装が可能となる。そして、吸収性物品Ａを、斯る３つ折り状態で、個装袋に圧縮されて又は減圧下に個装することにより、一層コンパクトな個装品とすることができ、また、斯る個装品または圧縮しない個装品の複数個を、１個の包装袋に圧縮して又は減圧下に包装すれば、コンパクトな包装が可能であり、これらの個装品は、使用時には略図３に示す形状となるため、個装時にも機能が損なわれる惧れもない。

【００１４】なお、本考案の吸収性物品は、上記実施例に示すものに限定されるものではなく、種々の変形が可能であり、吸収性物品をその長手方向において略３等分に区画する２つの区画部Ａ′に対応する吸収体３の２箇所を、高密度部３ａとなしてあればよいが、上記高密度部を、上記防漏材から上記表面材に向かうにしたがって、その密度が高くなるようにすれば、上述の効果を一層向上させ得る。

【００１５】

【考案の効果】

本考案の吸収性物品は、液漏れ防止性の向上に寄与する、装着時における幅方向のよれ防止性に優れ、且つコンパクトな個装に便利なもので、装着性等においても優れている。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の吸収性物品の一実施例を示す展開した
状態の平面図である。

【図２】図１に示す吸収性物品の断面図である。

【図３】図１に示す吸収性物品を３つ折りした状態を示
す側面図である。

【図４】図１に示す吸収性物品を高密度部を介して折り
曲げて３つ折りした状態の斜視図である。

【符号の説明】

Ａ吸収性物品Ａ′ 区画部１表面材２防漏材３吸収体３ａ高密度部

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.⁵ 識別記号庁内整理番号ＦＩ技術表示箇所 7603−4ＣＡ６１Ｆ 13/18 ３７０

Claims

【実用新案登録請求の範囲】

【請求項１】液透過性の表面材、液不透過性の防漏
材、及びこれら両部材間に介在する液体保持性の吸収体
よりなる縦長の吸収性物品において、該吸収性物品をそ
の長手方向において略３等分に区画する２つの区画部に
対応する上記吸収体の２箇所を、それぞれ高密度部とな
したことを特徴とする吸収性物品。
【請求項２】上記高密度部が、上記防漏材から上記表
面材に向かうにしたがって、密度が高くなっていること
を特徴とする請求項１記載の吸収性物品。
【請求項３】上記２つの区画部の前方部分及び後方部
分が、これら両者間の中央部分に対して、それぞれ使用
前においては略４５度以上傾斜し、縦断面形状が凹型形
状（但し、凹型の両先端が外側に傾斜している）になっ
ていることを特徴とする請求項１および２記載の吸収性
物品。
【請求項４】上記２つの区画部を介して３つ折りさ
れ、斯る３つ折り状態で、個装袋に圧縮されて又は減圧
下に個装されていることを特徴とする請求項１乃至３記
載の吸収性物品。
【請求項５】複数個の個装品が、１個の包装袋に圧縮
されて又は減圧下に包装されていることを特徴とする請
求項１乃至３記載の吸収性物品。