JPH04129934U - ４シユー型ドラムブレーキ - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 各シューがほゞ一様に仕事量を分担すること
で、長寿命でしかも構造簡単かつ価格低廉な４シュー型
ドラムブレーキを提供する。 【構成】 一端がそれぞれ枢支された複数の円弧状シュ
ーの他端同士を流体圧シリンダーで付勢することにより
各シューの外周をブレーキドラムの内周に押付けるよう
にしたドラムブレーキにおいて、１／４円弧状のシュー
１，２，１′，２′をほゞ同一円周上に配置し、上半
部、下半部のそれぞれ左右１対のシュー１，２；１′，
２′の下端、上端をそれぞれアンカーピン３，４；
３′，４′で枢支すると共に同各１対のシューの上端、
下端の重ね合わせの部分をそれぞれ流体圧シリンダー
５，５′によりそれぞれ外向半径方向に付勢するように
したこと。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は４シュー型ドラムブレーキに関する。

【０００２】

【従来の技術】

自動車等には、図２に示すように１端がそれぞれアンカーピン０２，０４で枢 着されたリーディング、トレーリング型の１対の半円弧状シュー０１，０３を使 用し、シュー０１，０３の他端間をピストン０５で拡開するいわゆるＬＴ型ドラ ムブレーキが広く採用されている。 この種のドラムブレーキは構造簡単かつ価格低廉であるが、リーディングシュ ー０１が自己サーボ作用を行うのに対してトレーリングシュー０３はほとんど自 己サーボ作用を行わない故、リーディングシューはトレーリングシューの約３倍 の仕事量を負担することになり、摩耗が大きく、従って頻繁なメンテナンスが必 要になる。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

本考案はこのような事情に鑑みて提案されたもので、各シューがほゞ一様に仕 事量を分担することで、長寿命でしかも構造簡単かつ価格低廉な４シュー型ドラ ムブレーキを提供することを目的とする。

【０００４】

【課題を解決するための手段】

そのために本考案は、一端がそれぞれ枢支された複数の円弧状シューの他端同 士を流体圧シリンダーで付勢することにより各シューの外周をブレーキドラムの 内周に押付けるようにしたドラムブレーキにおいて、１／４円弧状のシューをほ ゞ同一円周上に配置し、上半部、下半部のそれぞれ左右１対のシューの下端、上 端をそれぞれアンカーピンで枢支すると共に同各１対のシューの上端、下端の重 ね合わせの部分を流体圧シリンダーによりそれぞれ外向半径方向に付勢するよう にしたことを特徴とする。

【０００５】

【作用】

このような構成によれば、４個のシューのうち、２個はリーディングシューと して、２個がトレーニングシューとしてそれぞれ作用する。その際、従来の２シ ュー型ではシューは全体として☆印に示すように、２ヶ所の接触点でブレーキド ラムに摺接し、１ヶ所当りの大きな仕事量を行ったものが、本考案構造では４ヶ 所で分散してブレーキドラムに摺接することで、１ヶ所当りの仕事量は大巾に減 少する故、シューの摩耗量が激減する。

【０００６】

【実施例】

本考案の一実施例を図面について説明すると、図１はそのシューの配置を示す 全体正面図である。 上図において、１，２はそれぞれ１／４円弧状の左右１対の上半部シューで、 その下端はそれぞれアンカーピン３，４で枢支され、上端の平坦部は重ね合わさ れてピストン５により外向半径方向に付勢されるようになっている。 下半部の構造も前記した上半部シューと実質的に対称であり、対応部材は上半 部の対応部材の符号にダッシュを付して示してある。 このような構造において、ピストン５；５′がそれぞれ黒矢印に示すように、 外向半径方向にシュー１，２；１′，２′の重ね合わせ部を付勢するとシュー２ ，１′がそれぞれリーディングシュー、１，２′がそれぞれトレーリングシュー としてそれぞれアンカーピン４，３′；４′，３の周りに白抜矢印に示す方向に 回動するので、それぞれ☆印で示す４個の接触点でブレーキドラムに摺接する。 その結果、各シューの負荷は大きく減少すると共にその摩耗も減少するので、 メンテナンスの頻度は激減する。 なお、ピストン５；５′はそれぞれシュー１，２；１′，２′の上端の重ね合 わせ部を外向半径方向に付勢するので、図２に示した接線方向のピストンに比べ て構造的にもスペース的にも有利である。

【０００７】

【考案の効果】 要するに本考案によれば、一端がそれぞれ枢支された複数の円弧状シューの他 端同士を流体圧シリンダーで付勢することにより各シューの外周をブレーキドラ ムの内周に押付けるようにしたドラムブレーキにおいて、１／４円弧状のシュー をほゞ同一円周上に配置し、上半部、下半部のそれぞれ左右１対のシューの下端 、上端をそれぞれアンカーピンで枢支すると共に同各１対のシューの上端、下端 の重ね合わせの部分を流体圧シリンダーによりそれぞれ外向半径方向に付勢する ようにしたことにより、各シューがほゞ一様に仕事量を分担することで、長寿命 でしかも構造簡単かつ価格低廉な４シュー型ドラムブレーキを得るから、本考案 は産業上極めて有益なものである。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の一実施例のシューの配置を示す正面図
である。

【図２】公知のドラムブレーキのシューを示す正面図で
ある。

【符号の説明】

１，１′ シュー ２，２′ シュー ３，３′ シュー ４，４′ シュー ３，３′ アンカーピン ４，４′ アンカーピン ５，５′ ピストン

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 一端がそれぞれ枢支された複数の円弧状
   シューの他端同士を流体圧シリンダーで付勢することに
   より各シューの外周をブレーキドラムの内周に押付ける
   ようにしたドラムブレーキにおいて、１／４円弧状のシ
   ューをほゞ同一円周上に配置し、上半部、下半部のそれ
   ぞれ左右１対のシューの下端、上端をそれぞれアンカー
   ピンで枢支すると共に同各１対のシューの上端、下端の
   重ね合わせの部分を流体圧シリンダーによりそれぞれ外
   向半径方向に付勢するようにしたことを特徴とする４シ
   ュー型ドラムブレーキ。