JPH04128833U - タレツトアームの固定機構 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【構成】 輪転印刷機のタレット主軸２の外表面にその
軸心に平行に複数の係止部を有するタレットアーム幅寄
せラック４を一体に取り付ける一方、タレット主軸２に
外嵌されその軸心線に沿って移動可能なタレットアーム
１には前記タレットアーム１に設けられたタレットアー
ム幅寄せラック４の任意の係止部に係脱可能なアームス
トッパーラック６を一体に取り付け、該アームストッパ
ーラック６をストッパーラック上下レバー７により係脱
操作しうるようにする。 【効果】 帯状捲取原反の芯管の幅Ｌに合わせて、芯管
を挟持固定しうる位置に両側のタレットアームをタレッ
ト主軸に固定する作業を、特別な工具を用いること無
く、ストッパーラック上下レバーを手動で操作するだけ
でワンタッチで行うことができる。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、帯状捲取原反を使用する輪転印刷機、例えばグラビア輪転印刷機に おける給・排紙部のタレットアームの幅方向の位置を固定する機構に関する。

【０００２】

【従来の技術】

輪転印刷機に原反を供給する手段として、帯状捲取原反をタレットアームに取 付け、このタレットアームからダンサーローラを介して印刷機に供給するように している。 排紙部には必要に応じて折機、シーター、リワインダーのいずれかが設けられ る。リワインダーは再び印刷物を巻き取る装置で、この場合にタレットアームが 使用される。

【０００３】 タレットアームはタレット主軸に対向して固着された一対のアームからなり、 各アームの対向する端部には帯状捲取原反の芯管内に進入して保持するチャック をそれぞれ設けている。芯管の幅Ｌは必ずしも一定でないこから、その幅に併せ て、芯管を挟持固定しうる位置に両側のアームをタレット主軸に沿って移動させ かつ固定する必要がある。

【０００４】 従来、タレットアームの幅方向位置の固定は、図３に示すようにタレットアー ムの支持軸であるタレット主軸に複数個のネジ止め等で行っていた。そのため、 タレットアームの幅替えにはそのネジ止めを緩めまた締め付けるたるのに工具を 使用する必要があり操作が煩雑であった。また、ネジの先端にレバーを設け操作 を容易にしたものもあるが、その場合でも複数箇所のシバーを操作する必要があ り操作の煩雑さは避けられなかった。

【０００５】

【考案が解決しようとする課題】

上述したように従来のタレットの幅替え作業は工具の使用を必要としたり、そ の操作自体が煩雑であるという問題を有している。 本考案は、かかる点に鑑み、タレットの幅替えを工具を使用することなくワン タッチで行えるようにすることを目的とする。

【０００６】

【課題を解決するための手段】

上記課題を解決すべく本考案は、タレットアームの幅寄せを、タレット主軸に 設けられたラックとタレットアームに設けられたピニオンを用いて行ない、この ラックにタレットアームに固定されたアームストッパーを手動でかみ合わせるこ とにより、タレットアームの幅方向位置の固定をワンタッチで行いうるようにし た。

【０００７】 すなわち、本考案は、タレット主軸と、前記タレット主軸の外表面にその軸心 に平行に設けられた複数の係止部を有する第一係止手段と、前記タレット主軸に 外嵌されその軸心線に沿って移動可能なタレットアームと、前記タレットアーム に設けられ前記第一係止手段の任意の係止部に係脱可能な第二係止手段と、前記 第二係止手段を操作する操作手段とを有する輪転印刷機のタレットアーム固定機 構を開示し、提供する。前記第一係止手段及び第二係止手段がラックであること は特に好ましい態様である。

【０００８】

【実施例】

以下、図面を参照して本考案の実施例について説明する。 図１は、本考案の機構を装備した輪転印刷機のタレットアーム１、１の一方を 示しており、もう一方のタレットアームにも同様の機構が装備されている。 なお、本考案のタレットアーム固定機構が適用される輪転印刷機自体は特に限 定されるものではなく、従来公知のものが任意に使用可能である。ここの説明で は、従ってタレットアーム固定機構についてのみ詳細に記載し、輪転印刷機の説 明は省略する。

【０００９】 タレットアーム１は、タレット主軸２の軸方向に移動自在に支持されている。 タレット主軸２には軸方向にタレットアーム廻り止めキー３が備えられていると ともに、タレットアーム廻り止めキー３と平行にタレットアーム幅寄せラック４ が支持されている。タレットアーム１にはタレットアーム幅寄せラック４とかみ 合うピニオン（図示されていない）が設けられ、このピニオンを回転させるアー ム幅寄せ軸５が設けられている。アーム幅寄せ軸５を回転させることによって、 タレットアーム１をタレット主軸２上の適切な位置に移動させることがてきる。

【００１０】 タレットアーム１にはまた、アームストッパーラック６とこれを作動させるス トッパーラック上下レバー７及びアームストッパーラック固定クランプレバー８ が設けられている。アームストッパーラック６（図２参照）は、ガイド部材９に ガイドされて上下動可能に設けられており、ストッパーラック上下レバー７で操 作される。

【００１１】 ストッパーラック上下レバー７を操作することによってアームストッパーラッ ク６は上下動し、タレットアーム幅寄せラック４との係合位置と非係合位置に移 動する。 図１の状態からタレットアーム１を幅寄せする操作について説明する。まず、 アームストッパーラック固定クランプレバー８を回動しガイド部材９とアームス トッパーラック６との固定状態を解除する。次いで、ストッパーラック上下レバ ー７を図示の下方位置から上方位置に移動させる。それによりアームストッパー ラック６はガイド部材９内を図におて下方に移動し、タレットアーム幅寄せラッ ク４との係合が解除され、非係合位置に移動する。その状態でアーム幅寄せ軸５ を回転させることにより、タレットアーム１をタレット主軸２上の適切な位置に 移動させ、芯管10との係合を解除し、芯管を除去した後新しい帯状捲取原反との 交換を行う。再度、アーム幅寄せ軸５を回転させタレットアーム幅寄せを行い、 タレットアームが芯管10と係合した状態で、ストッパーラック上下レバー７を図 示の下方位置に移動させるのみで全ての作業は終了する。

【００１２】 なお、上記の説明は全て輪転印刷機のタレット主軸での帯状捲取原反の芯管の 幅合わせを例にとって説明してきたが、輪転印刷機に限ることなく、何らかの主 軸に沿って移動可能な一対のアームを持つ幅調節機構、例えば、通常の紙や繊維 織物のようなフィルム状のものの巻き取り巻き戻し装置塗工機等であれば、本考 案の固定機構はそのまま適用可能であることは明らかであろう。

【００１３】

【考案の効果】

以上述べたように、本考案によれば、帯状捲取原反の芯管の幅Ｌに合わせて、 芯管を挟持固定しうる位置に両側のタレットアームをタレット主軸に固定する作 業を、特別な工具を用いること無く、ストッパーラック上下レバーを手動で操作 するだけでワンタッチで行うことができるという多大な効果を奏する。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案に係わるタレットアームの固定機構を示
す図である。

【図２】アームストッパーラックの斜視図を示す図であ
る。

【図３】従来行われているタレットアームの固定機構を
示す図である。１・・・タレットアーム ２・・・タレット主軸 ４・・・タレットアーム幅寄せラック ６・・・アームストッパーラック ７・・・ストッパーラック上下レバー ８・・・アームストッパーラック固定クランプレバー 10・・・芯管

Claims (2)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 タレット主軸と、前記タレット主軸の外
   表面にその軸心に平行に設けられた複数の係止部を有す
   る第一係止手段と、前記タレット主軸に外嵌されその軸
   心線に沿って移動可能なタレットアームと、前記タレッ
   トアームに設けられ前記第一係止手段の任意の係止部に
   係脱可能な第二係止手段と、前記第二係止手段を操作す
   る操作手段とを有することを特徴とする輪転印刷機のタ
   レットアーム固定機構。
2. 【請求項２】 前記第一係止手段及び第二係止手段がラ
   ックであることを特徴とする請求項１記載の輪転印刷機
   のタレットアーム固定機構。