JPH04126236U - 防滴防水カメラ - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 低コストで、しかも防水性の高い、視度調整
装置を備えた防滴防水カメラを得ること。 【構成】 水密状に構成されたカメラボディを有する防
滴防水カメラにおいて、該カメラの水密領域内にファイ
ンダーの視度調整機構の操作部を設けた。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、防滴防水カメラに関し、特に視度調整が可能なファインダーを有す る防滴防水カメラに関する。

【０００２】

【従来技術およびその問題点】

ここ数年、雨、雪、波しぶき、水中などの状況下で撮影可能な防滴防水カメラ が市販されている。 ところで、ファインダーの視度調整装置を防滴防水カメラに適用しようとする 場合、従来のカメラのようにカメラボディの外部から操作できるように視度調整 用操作部を取付けると、操作部をシール手段などによって防水構造化する必要が ある。しかしながら、これによると構造的に複雑となり、コスト及びメインテナ ンス面でも問題を生じる。

【０００３】

【考案の目的】

本考案は、上述した問題点に着眼してなされたもので、低コストで、しかも防 水性の高い、視度調整装置を備えた防滴防水カメラを得ることを目的とする。

【０００４】

【考案の概要】

本考案は水密状に構成されたカメラボディを有する防滴防水カメラにおいて、 該カメラの水密領域内にファインダーの視度調整機構の操作部を設けたことを特 徴としている。この構成によれば、視度調整用の操作部が水密状に構成されたカ メラボディ内に装着されているため、操作部のためにＯリングなどの特別なシー ル部材が不要であり、また防水性でも有利である。

【０００５】

【実施例】

以下図示実施例に基づいて本考案を説明する。図１は本考案を適用した防滴防 水カメラの裏蓋を開けた状態での外観を示す斜視図である。防滴防水カメラ１０ のカメラボディ１１は水密状に構成されており、このカメラボディ１１の後面に 裏蓋１２が開閉自在に設置されている。裏蓋１２の上部にはファインダー窓開口 １３が設けられており、このファインダー窓開口１３に防水ガラス１３ａが防水 パッキンによって水密状に嵌められている。カメラボディ１１と裏蓋１２との間 の水密構造化は、裏蓋１２の内面外周部にシール手段の防水パッキン１５を設け 、この防水パッキン１５をカメラボディ１１の防水パッキン当接部１６に水密状 に当接させることによってなされている。

【０００６】 一方、カメラボディ１１には、上記防水ガラス１３ａと同一位置に、視度調整 機構を備えたファインダー２０が設けられている（図３参照）。図２は、カメラ ボディ１１内に装着されるファインダー２０の外観斜視図である。このファイン ダー２０は、ファインダー対物レンズ２７を内部に備えたファインダー鏡筒２１ と、ファインダー接眼レンズ２６を持するファインダー接眼レンズ枠２２と、フ ァインダー接眼レンズ枠２２を光軸方向に前後移動させるための操作部である視 度調整つまみ２３を一端に備えた視度調整シャフト２４を備えている。ファイン ダー鏡筒２１の前面は、水密化されたファインダー対物窓２８に臨んでいる。こ れに対し、ファインダー鏡筒２１の後部は、カメラボディ１１のアパーチャ開口 部１７の上部にある、ファインダー開口部３０に臨んでいる。この実施例での構 成では、ファインダー接眼レンズ２６が視度調整レンズとしての役割をも兼ねて いる。

【０００７】 ファインダー２０の視度調整機構の構造は次の通りである（図２、図３、図４ 参照）。ファインダー接眼レンズ枠２２は、ファインダーの光軸方向に対し径方 向に突出する腕２２ａを有し、この腕２２ａに形成した雌ネジ部２２ｂに視度調 整シャフト２４の雄ネジ部２４ａを螺合している。一方、ファインダー鏡筒２１ はファインダーの光軸方向に対し径方向に突出した腕２１ａを有し、この腕２１ ａに形成した孔２１ｂに視度調製シャフト２４のシャフト先端部２４ｂが嵌合し ている。そして、視度調整シャフト２４を回転自在に固定し、軸線方向に脱する のを防ぐために、視度調整シャフト２４の先端部２４ｂの両脇に設けられた溝部 ２４ｃに図５に示すＥリング５０が嵌められている。ファインダー接眼レンズ枠 ２２は直線ガイド機構によって回転が防止され、光軸方向にのみ前後移動するが その構造の図示は省略する。視度調整シャフト２４の一端に備えられた視度調整 つまみ２３は、カメラボディ内側壁１８にあるファインダー開口部３０の脇に位 置している。従って、視度調整つまみ２３を介して視度調整シャフト２４を回転 させると、ファインダー接眼レンズ２６が光軸方向に移動しファインダー対物レ ンズ２７との間隔が変化する。よって視度調整がなされる。

【０００８】 尚、図示ファインダー２０は模式的に示したものであり、本考案がファインダ ーの構成を問わないことは明らかである。また、この実施例では、ファインダー 接眼レンズ２６が視度調整レンズとしての役割をも兼ねているが、カメラボディ 内に固定されるファインダー内のファインダー対物レンズと接眼レンズ以外に、 そのファインダーの光軸方向に前後移動する視度調整レンズを設ける構成でもよ い。

【０００９】 ファインダー２０から進入する光によってフィルムが感光するのを防ぐため、 裏蓋１２には、ファインダー窓開口１３の内面外周部に、光が透過しない材料で 構成された遮光パッキン１４が設けられている。この遮光パッキン１４は、カメ ラボディ１１のファインダー開口部３０の周辺部のパッキン当接部１９に当接し て、防水ガラス１３ａを含むファインダー２０からの光がフィルム面に漏れるの を防止している。

【００１０】 以上のように本実施例は、カメラボディ１１と裏蓋１２によって構成される水 密領域内に視度調整機構の操作部である視度調整つまみ２３を設け、そのつまみ を回転させることによりファインダー接眼レンズを光軸方向に前後移動させ、フ ァインダー対物レンズとの間隔を変化させることによって視度調整を行うもので ある。

【００１１】 しかしながら、ファインダー接眼レンズを前後に移動させるための構造に関し て、本考案はこれに限定されない。図６ないし図８は、本考案でのファインダー 構造に関する別の実施例（実施例２）を示す。図６では、内部にファインダー対 物レンズを持ったレンズ鏡筒６１と、中心にファインダー接眼レンズ６６を備え たファインダー接眼レンズ枠６２の間には、図７のファインダー６０の左方から の外観図に示す様に、上下に付勢バネ６５が設けられている。ファインダー接眼 レンズ枠６２は、図示しない直接ガイド機構によって光軸方向にのみ前後するよ うにガイドされている。そして、上方から見た形状が逆Ｌ字形に成型された視度 調整用操作部６３の一片にカム面６３ｂが形成されており、このカム面６３ｂが 、ファインダー接眼レンズ枠６２から光軸方向に対し垂直伸びた腕部６４と接触 している。従って、視度調整つまみ６３ａを上下にスライドさせることによって ファインダー接眼レンズ枠６２が前後に移動し、視度調整が行われる。図８は、 上記実施例２のファインダー６０をカメラボディ内に装着した場合における、カ メラボディ内壁にある視度調整操作部の外観を示している。

【００１２】 図９ないし図１１は、本考案でのファインダー構造に関する別の実施例（実施 例３）を示す。ファインダー対物レンズ２７’を内蔵したファインダー鏡筒２１ ’がカメラボディ１１’内に設置され、カメラボディ内壁１８’のファインダー 開口部３０’に雌ネジ３０’ａが形成されている。そして、ファインダー接眼レ ンズ１０２をその中心に内蔵し、外周には雄ネジ１０３が設けられた視度調整ア ダプター１００（図１０参照）がファインダー開口部３０’の雌ネジ３０’ａに 回転自在に螺合されている。この構造により、視度調整アダプター１００の一端 の外周上に設けられた視度調整操作部１０１を手で回転させることによって、フ ァインダー対物レンズ２７’とファインダー接眼レンズ１０２の間隔が変化し、 従って視度調整が行われる。この実施例では、視度調整操作部が視度調整アダプ ターと一体化している。図１１は、上記実施例３のファインダーをカメラボディ ーに採用した場合における、カメラボディ内壁にある視度調整操作部の外観を示 している。

【００１３】

【考案の効果】 以上のように本考案の防滴防水カメラは、水密状に構成されたカメラボディを 有する防滴防水カメラにおいて、該カメラの水密領域内にファインダーの視度調 整用の操作部を設けたことによって、低コストで、しかも防水性の高い、視度調 整装置を備えた防滴防水カメラを提供することができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案を適用した防滴防水カメラの裏蓋を開け
た状態での外観斜視図である。

【図２】図１に示す防滴防水カメラのカメラボディ内に
装着されるファインダーの外観斜視図である。

【図３】図２に示すファインダーをカメラボディに装着
した時のファインダー部の断面図である。

【図４】図２に示すファインダーの視度調整シャフトの
外観図である。

【図５】Ｅリングの外観図である。

【図６】実施例２におけるファインダーの外観斜視図で
ある。

【図７】図６に示すファインダーの左方からの外観図で
ある。

【図８】実施例２における視度調整操作部周辺の外観斜
視図である。

【図９】実施例３におけるファインダー部の断面図であ
る。

【図１０】実施例３における視度調整アダプターの外観
斜視図である。

【図１１】実施例３における視度調整操作部周辺の外観
斜視図である。

【符号の説明】

１１ カメラボディ １２ 裏蓋 １３ ファインダー窓開口 １３ａ 防水ガラス １４ 遮光パッキン １５ 防水パッキン １６ 防水パッキン当接部 １７ アパーチャ開口部 １８ カメラボディ内壁 １９ 遮光パッキン当接部 ２３ 視度調整つまみ ３０ ファインダー開口部 ２６ ファインダー接眼レンズ

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 水密状に構成されたカメラボディを有す
   る防滴防水カメラにおいて、該カメラの水密領域内に、
   ファインダーの視度調整機構の操作部を設けたことを特
   徴とする防滴防水カメラ。