JPH04124601A - 偏光板 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は、透明導電層を有して静電気や電磁波のシール
ド性などに優れる偏光フィルム系の偏光板に関する。

従来の技術及び課題 偏光フィルムからなる偏光板が普及して久しく計器類や
電子時計、ＯＡ機器や卓上電子計算機等の液晶表示装置
などとして種々の分野で実用されている。偏光板を液晶
表示装置等に付設するに際しては粘着層が設けられるが
その粘着層は通例、接着に供するまでの間、セパレータ
等で被覆保護される。一方、液晶表示装置等の組立工程
や偏光板の流通過程等においては、偏光板の表面に保護
フィルムが設けられ、これにより偏光板表面が保護され
る。

従来、前記のようにして用いられる偏光板としては、偏
光フィルムそのものからなるもの、偏光板の片面又は両
面に樹脂フィルムからなる透明保護層を設けたものが知
られていた。

しかしながら、偏光板に付設した粘着層よりセパレータ
等を剥離除去して接着に供するまでの間にゴミ等が付着
して汚染し、外観不良を誘発する問題点°があった。一
方、偏光板を粘着層を介し液晶表示装置に接着したのち
表面保護フィルムを剥離除去すると異常表示が発生して
正常な液晶表示が実現されない問題点もあった。さらに
、稼動中に液晶表示装置が誤動作する問題点もあった。

課題を解決するための手段 本発明者らは前記問題点を克服すべく鋭意研究を重ねる
中で、上記した粘着層の汚染問題、液晶の異常表示問題
や、液晶表示装置の誤動作問題はセパレータ、ないし表
面保護フィルムを剥離除去する際の静電気や、外界から
の電磁波ノイズが主原因であることを究明し、この知見
に基づいて偏光フィルムの光学特性を害することなく静
電気や電磁波に対処できる偏光板を開発すべく更に研究
を重ねて、透明導電層の付加により前記目的の連成に成
功し、本発明をなすに至った。

すなわち本発明は、偏光フィルムの片側又は両側に透明
導電層を設けてなることを特徴とする偏光板を提供する
ものである。

作用 偏光フィルムの片側又は両側に透明導電層を設けること
により、静電気や電磁波をシールドできて静電気による
ゴミの付着等による粘着層の汚染問題や、液晶配向の乱
れ等による液晶の異常表示問題を解消することができる
。また、電磁波ノイズによる液晶表示装置の誤動作問題
も解消することができる。

実施例 第１図、第２図、第３図、第４図に本発明の偏光板を例
示した。２が透明導電層、５が偏光フィルムである。な
お、ｌは表面保護フィルム、３は透明保護層、４は防湿
層、６は粘着層、７はセパレータである。

第１図のものは、透明保護層３を形成するための透明な
プラスチックフィルムの片面に透明導電層２を形成し、
他面に防湿層４を形成してこれを偏光フィルム５の両面
にそれぞれの防湿層４が内側となるよう透明な接着剤を
介して接着したものである。

第２図、又は第３図のものは、偏光フィルム５の両面に
透明な接着剤を介して透明なプラスチックフィルム（透
明保護層３）を接着し、その片面（第２図）、又は両面
（第３図）に透明な接着剤を介して、透明導電層２と防
湿層４を設けた前記の透明なプラスチックフィルムを接
着して二層目の透明保護層３を設けたものである。なお
第３図の偏光板では、上側の透明導電層２が一層目と二
層目の透明保護層３の間に配置されている。

第４図のものは、偏光フィルム５の両面に透明な接着剤
を介し透明なプラスチックフィルム（透明保護層３）を
接着し、その片面に透明な接着剤を介して、透明導電層
２と防湿層４を重畳状態で有する透明なプラスチックフ
ィルムを接着して二層目の透明保護層３を設けたもので
ある。

本発明において用いる偏光フィルム（５）については特
に限定はない。一般にはポリビニルアルコール系フィル
ム、部分ホルマール化ポリビニルアルコール系フィルム
、エチレン１酢酸ビニル共重合体系部分ケン化フィルム
の如き親水性高分子フィルムに、ヨウ素及び／又は二色
性染料を吸着せしめてなる偏光フィルム、あるいはポリ
ビニルアルコールの脱水処理物やポリ塩化ビニルの脱塩
酸処理物の如きポリエン配向フィルムからなる偏光フィ
ルムなどが用いられる。偏光フィルムの厚さは限定する
ものではないが、通例５〜８０μＩである。

用いる偏光フィルムは、必要に応じその片側、又は両側
に透明保護層（３）を有するものであってもよい。ポリ
エン配向系偏光フィルムの如く、充分な強度等を有する
偏光フィルムでは透明保護層が不要な場合がある。なお
透明保護層は、前記した実施例より明らかなように、偏
光フィルムの片側、又は両側において２層以上設けられ
ていてもよい。

透明保護層の形成材としては、光学的透明性、耐熱性な
いし熱安定性、防湿性ないし水分遮蔽性に優れるものが
好ましく用いられる。その代表例としてはポリエステル
系樹脂、ポリエーテルザルホン系樹脂、ポリカーボネー
ト系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリイミド系樹脂、アク
リル系樹脂、アセテート系樹脂の如きポリマがあげられ
る。透明保護層の形成に際し、ポリマは塗工方式で適用
することもできるが、予めフィルムに成形して適用する
方式が品質の安定した偏光板を得る点より好ましい。フ
ィルムとして適用する方式の場合には、前記実施例の如
く透明導電層等の付設ベースとして利用できる利点など
もある。透明保護層の厚さは１０〜５００μ鋼、就中５
０〜３００ｕｓが通例であるがこれに限定されない。

本発明の偏光板には、１層又は２層以上の透明導電層（
２）が設けられる。透明導電層を設ける位置は偏光フィ
ルムの外表面、ないし透明保護層の外表面、透明保護層
と透明保護層との界面、偏光フィルム、ないし透明保護
層と粘着層との界面など、任意である。

透明導電層の形成材としては、光学的透明性に優れるも
のが好ましく用いられる。その代表例としては、酸化ス
ズ、酸化インジウム、酸化カドミウム、酸化チタン、金
属インジウム、金属スズ、金、銀、白金、パラジウム、
銅、アルミニウム、ニッケル、クロム、チタン、鉄、コ
バルト、ヨウ化銅、それらの混合物、ないし合金などが
あげられる。

透明導電層の厚さは、使用目的等に応じて適宜に決定し
てよい。一般には、酸化物やその混合物で透明導電層を
形成する場合には８０〜５０００人、金属（合金を含む
）で透明導電層を形成する場合には５０〜４００人の厚
さとすることが好ましい。その厚さが薄過ぎると膜構造
上の欠陥により静電気や電磁波に対するシールド性が低
下しやすく、厚過ぎると可視光透過率が低下して好まし
くない。

透明導電層の表面抵抗としては、静電気シールド用の場
合、１０９Ω／′四以下、電磁波シールド用の場合、１
０３Ω／−以下であることが好ましい。

透明導電層の形成は例えば、真空蒸着方式、スパッタリ
ング方式、イオンブレーティング方式、化学蒸着方式、
スプレー熱分解方式、化学メツキ方式、電気メツキ方式
等や、それらを適宜に組合せた方式などの薄層形成方式
を適用して容易に行うことができる。

本発明の偏光板には、必要に応じ１層又は２層以上の防
湿層（４）が設けられる。防湿層の付設は、水分を遮蔽
して熱と湿度の相乗作用による、偏光特性の低下や脱色
等の原因となる偏光フィルムの変質の防止に有効であり
、耐高ｔ１高湿性、ないし耐久性により優れる偏光板と
することができて、自動車搭載用などの液晶表示装置に
好ましく適用することができる。従って、例えばポリエ
ン配向系偏光フィルムの如く充分な耐水性を有する偏光
フィルムでは、防湿層が不要な場合がある。

なお防湿層は、偏光フィルムよりも外部側に設けること
が好ましい。

防湿層の形成材としては、光学的透明性、耐熱性ないし
熱安定性に優れるものが好ましく用いられる。その代表
例としては、酸化ケイ素、酸化インジウム、酸化スズ、
酸化チタン、酸化アルミニウム、酸化ジルコニウム、フ
ッ化マグネシウム、硫化亜鉛の如き金属化合物、ポリ四
フッ化エチレン、ポリクロロ三フフ化エチレンの如きフ
ッ素系ポリマ、アクリル系ポリマ、ウレタン系ポリマ、
塩化ビニル系ポリマ、ゴム系ポリマ等のポリマ類などが
あげられる。

防湿層の形成は例えば、コーティング方式や真空蒸着方
式などの適宜な薄層形成方式により行うことができる。

液晶表示装置等とした場合の視野角などの点より薄いほ
ど好ましい。望ましい防湿層の厚さは、金属化合物の場
合、１００〜５０００人、就中２００〜２０００人、フ
ッ素系ポリマの場合、０，１〜５−１その他アクリル系
ポリマ、ウレタン系ポリマ、塩化ビニル系ポリマ、ゴム
系ポリマなどの場合、ｌＯ〜２０Ｏｎである。薄さに優
れる防湿層、ないし偏光板の形成性の点よりは、透明保
護層を形成するための樹脂フィルムに、真空蒸着方式、
スパッタリング方式、イオンブレーティング方式等で防
湿層を付設する方式が好ましい。かかる方式は防湿性、
透明性、ベースフィルムとの密着性などに優れる防湿層
を形成できる利点なども有している。なお防湿層は、例
えば酸化スズ、酸化インジウム、酸化チタンなどからな
る遮水性の透明導電層に兼ねさせることもできる。

偏光板に必要に応じ付設される表面保護フィルム（１）
には適宜なフィルムを用いてよい。一般には、偏光板と
の接着性、剥離性、耐汚染性、加工性、耐候性等の良好
なものが用いられる。就中ポリエチレンと、エチレン・
酢酸ビニル系共重合体との二層押出成形フィルムが好ま
しく用いられる。

また、偏光板に必要に応じて付設される粘着層（６）の
形成には接着性、加工性、耐久性等の良好な粘着剤が好
ましく用いられる。就中、アクリル系粘着剤が好ましく
用いうる。付設する粘着層の厚さは、２層以上、就中５
〜５００μｓが一般的である。

一方、粘着層を被覆保護するためのセパレータ等（７）
としては、剥離性、作業性等の良好なものが好ましく用
いられる。就中ポリエステルフィルムをシリコーン系剥
離剤で処理してなるセパレータが好ましく用いられる。

本発明の偏光板は、その偏光フィルムや透明導電層、な
いし透明保護層や防湿層、粘着層等を紫外線吸収剤で処
理する方式などにより紫外線吸収能をもたせてもよい。

紫外線吸収剤としては例えば、サリチル酸エステル系化
合物、ヘンシフエノール系化合物、ベンゾトリアゾール
系化合物、シアノアクリレート系化合物、ニッケル錯塩
系化合物など、適宜なものを用いてよい。

実施例１ 厚さ３０μ−のヨウ素・ポリビニルアルコール系偏光フ
ィルムの両面に、アクリル系粘着剤を介して厚さ８０μ
ｍのトリアセチルセルロースフィルム〈第一透明保護層
）を接着し、その片面にアクリル系粘着剤を介して厚さ
７５−のポリエステルフィルム（第二透明保護層）を接
着して偏光板を得た。この偏光板は、前記の第二透明保
護層を形成するポリエステルフィルムの片面に予め真空
蒸着方式で付設した厚さ１２０人の銀層に基づく透明導
電層と他面に前記に準じ付設した厚さ２０００人の酸化
ケイ素層に基づく防湿層を有するものである。なお、そ
の透明導電層側が第一透明保護層のトリアセチルセルロ
ースフィルム側となるよう配置した。

実施例２ スパッタリング方式により、ポリエステルフィルムの片
面に厚さ約６００人の酸化インジウム・酸化スズ複合層
（Ｍ量比；　Ｉｎ２Ｏ３／ＳｎＯ２：　９／１）からな
る防湿層を兼ねる透明導電層を形成し、これを第二透明
保護層としてその透明導電層側がトリアセチルセルロー
スフィルム側となるよう配置したほかは、実施例１に準
じて偏光板を得た。

比較例 第二透明保護層としてのポリエステルフィルムを設けな
いほかは実施例１に準じ偏光板を得た。

従って、このものは透明導電層と防湿層を有しない。

評価試験 実施例、比較例で得た偏光板における透明導電層を配置
した債の外表面に、ポリエチレン／エチレン・酢酸ビニ
ル共重合体系二層押出成形フィルムからなる表面保護フ
ィルムを張付け、偏光板の他面に厚さ２０ｎのアクリル
系粘着層を付設して、その表面をシリコーン系剥離剤で
処理したポリエステルフィルムからなるセパレータで被
覆保護して下記の試験に供した。

［静電気シールド性］ 集電式電位測定器（部品名：　ＫＳ−４７１型、春日電
気社製）を用いて、セパレータ及び表面保護フィルムを
剥離除去した後の偏光板における表面の静電気量を測定
した。

また、セパレータを剥離除去した後の粘着層におけるゴ
ミの付着量、及び液晶表示装置に粘着層を介し接着して
表面保護フィルムを剥離除去した後の液晶の異常表示も
調べた。

［電磁波シールド性］ 電磁波シールド効果測定器（商品名：　ＴＲ−１７３０
１、アトパンテスト社製）を用いて、七ノ（レータ及び
表面保護フィルムを剥離除去した後の偏光板における周
波数ｔｏ　’　Ｈ７％　１０８セ、又は１０９七での電
界シールド効果を測定した。

また、液晶表示装置に粘着層を介し接着して電磁波の存
在下における誤動作の頻度を調べた。

［耐高温高湿性］ 偏光板をその粘着層を介しガラス板に接着して６０℃、
９５％Ｒ，Ｈ，の雰囲気下に５００時間放置したものに
ついて可視光線（波長：５５０ｎｍ）の単体透過率Ｔ１
平行透過率Ｔｐ　Ｘ直交透過率Ｔｈを求め、これより、
下式に基づいて単体透過率Ｔの変化量ΔＴと、偏光度Ｐ
の変化量ΔＰを算出した。

なお、平行透過率Ｔｐは２枚の偏光板の光吸収軸を平行
に合わせた場合の光線透過率であり、直交透過率Ｔｈは
２枚の偏光板の光吸収軸を直交状態に合わせた場合の光
線透過率である。

ΔＴ＝ＴＩ−Ｔ。

ΔＰ＝Ｐ −ｐ。

ただし、 ＴＯｌ ＰＯは試験前の値、 Ｐｌは試 験後の値である。

結果を表に示した。

なお、防湿層を付加した実施例の偏光板では、高温高湿
雰囲気下においた場合にも偏光特性を良好に維持して、
偏光フィルムが脱色し難く、耐高温高湿性に優れて加湿
耐久性に優れていた。

発明の効果 本発明の偏光板によれば、透明導電層を設けたので静電
気や電磁波をシールドすることかでき、静電気による粘
着層の汚染や、液晶の異常表示を防止することができ、
電磁波による液晶表示装置の誤動作を防止することがで
きる。

【図面の簡単な説明】

第１図、第２図、第３図、 の実施例の断面図である。 １・表面保護フィルム ３：透明保護層 ５：偏光フィルム ７：セパレータ ２：透明導電層 ４；防湿層 ６　粘着層 第４図はそれぞれ他 特許出願人　　Ｂ束電工株式会社 代　理　　人　　　藤　　　本　　　　継筒 ブ 図 第３ 図 第 図 第 本 図

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １、偏光フィルムの片側又は両側に透明導電層を設けて
   なることを特徴とする偏光板。