JPH0411976Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 「産業上の利用分野」 本考案は化粧料等の収納容器に関する。

「従来の技術」 従来、クリーム、乳液、マニキユア、マスカラ
等の化粧料を収納する収納容器は種々あるが、い
ずれも化粧料を収納する収納容器本体の口部に雄
ねじ状のキヤツプ嵌合部が形成され、該キヤツプ
嵌合部と嵌合する雌ねじ状の嵌合部を形成したキ
ヤツプによつて収納容器本体の口部を密閉する構
造であつた。

「本考案が解決しようとする問題点」 従来の化粧料を収納する収納容器は収納容器本
体の口部を開閉するのにキヤツプを数回、回動操
作しなければならず、その操作が面倒であるとい
う欠点があつた。また、ありきたりの構造である
ので面白味に欠け、他の商品との差別化を図りず
らいという欠点があつた。

本考案は以上のような従来の欠点に鑑み、収納
容器本体の口部を覆うキヤツプを収納容器本体側
へ押付けることにより、キヤツプを収納容器本体
に係止させたり、キヤツプに摺動可能に取付けら
れた係合解除部材を上方へ摺動させることによ
り、キヤツプを外すことができ、キヤツプの収納
容器本体への取付け取外しがきわめて容易に行う
事ができ、他の商品との差別化も容易に図ること
のできる化粧料等の収納容器を提供することを目
的としている。

「問題点を解決するための手段」 上記目的を達成するために、本考案は化粧料等
を収納することのできる口部を有する収納容器本
体と、この収納容器本体の口部の外周部に形成し
た係合凹部と、前記収納容器本体の口部を覆うキ
ヤツプと、そのキヤツプの開口端部寄りの内壁面
に形成された収納凹部内に取付けられた前記収納
容器本体の係合凹部とキヤツプの押し込みだけで
係合し、該キヤツプを係止させる常時係合方向に
弾性力が付与された係合部材と、前記キヤツプの
外周部に上下方向に摺動可能に取付けられた係合
解除部材と、この係合解除部材に形成されてた該
係合解除部材を上方へ移動させた場合に前記係合
部材を係合凹部との係合を解除する方向に移動す
る解除片とで化粧料等の収納容器を構成してい
る。

「作用」 上記構成の化粧料等の収納容器は収納容器本体
の口部を覆うようにして係合解除部材を収納容器
本体へ押付けると、係合部材が係合凹部と係合し
て口部を閉塞するようにキヤツプを口部に係止さ
せることができる。

また、係合解除部材を上方へ移動させることに
より、解除片が係合部材の係合凹部との係合を解
除するので、キヤツプを口部から取外すことがで
きる。

「本考案の実施例」 以下、図面に示す実施例により、本考案を詳細
に説明する。

第１図ないし第３図の実施例において、１はク
リームや乳液等の化粧料２を収納することのでき
る収納容器本体で、この収納容器本体１の開口部
３が形成された口部４の外周部には係合凹部５が
形成されている。

６は前記収納容器本体１の口部４を覆うキヤツ
プで、このキヤツプ６は前記収納容器本体１の口
部４を覆うことのできるキヤツプ本体７と、この
キヤツプ本体７の開口端部寄りの内壁面に形成さ
れた収納凹部８と、前記キヤツプ本体７の上部外
周部に形成したストツパー部９と、前記キヤツプ
本体７内に収納された前記収納容器本体１の口部
４の開口部３を密閉することのできる弾性を有す
るパツキング１０とから構成されている。

１１は前記キヤツプ本体７の収納凹部８に収納
された前記係合凹部５と係合する係合部材で、こ
の係合部材１１は下面に傾斜面１２を有する一部
が破断されたリング状に形成され、常時前記係合
凹部５と係合する内径となるように弾性力が付与
されている。

１３は前記キヤツプ６に摺動可能に取付けられ
上方へ摺動させることにより、前記係合部材１１
と係合凹部５との係合を解除することのできる係
合解除部材で、この係合解除部材１３は前記キヤ
ツプ本体７の外周部を摺動可能に覆う筒状体１４
と、この筒状体１４の上部内壁面に形成した前記
キヤツプ本体７のストツパー部９と係止するスト
ツパー片１５と、前記筒状体１４の下端部に形成
された前記係合部材１１と係合凹部５との係合を
解除するリング状の解除片１６とから構成されて
いる。

上記構成の化粧料を収納する収納容器にあつて
は、収納容器本体１の口部４を覆うようにキヤツ
プ６を収納容器本体１に押付けると、第１図に示
すように係合部材１１が係合凹部５と係合し、収
納容器本体１にキヤツプ６が取付く。この状態
で、キヤツプ本体７内のパツキング１０が収納容
器本体１の開口部３を密閉するように押し圧状態
で当接している。

次に収納容器本体１よりキヤツプ６を外す場
合、係合解除部材１３を一方の手で持ち、他方の
手で収納容器本体１を持つて係合解除部材１３を
上方へ持上げると、キヤツプ６に対して係合解除
部材１３が上方へ摺動するため、解除片１６も上
方へ摺動する。

この解除片１６の上方への摺動によつて係合部
材１１の傾斜面に当接して該係合部材１１を拡開
させる。この係合部材１１の拡開によつて係合凹
部５との係合が第２図に示すように解除される。
この状態でさらに係合解除部材１３は上方へ持上
げることにより、該係合解除部材１３にキヤツプ
６が付いた状態で収納容器本体１より外すことが
できる。

次に第４図ないし第１０図に示す本考案の異な
る実施例につき説明する。なお、これらの実施例
の説明に当つて、前記本考案の実施例と同一構成
部分には、同一符号を付して重複する説明を省略
する。

第４図および第５図の実施例において、前記本
考案の実施例と主に異なる点は、係合解除部材１
３の筒状体１４の上面を蓋体１７によつて覆つた
点と、パツキング１０を常時外方へ突出するよう
にキヤツプ本体７の内底面に形成した複数個の弾
性片１８によつて付勢した点で、このように構成
しても同様な作用効果が得られる。なお、弾性片
１８の代りにキヤツプ本体７の内底面とパツキン
グ１０との間にコイルスプリングを備えても同様
な作用効果が得られる。

第６図および第７図の実施例において、前記本
考案の実施例と主に異なる点は、係合部材１１Ａ
で、この係合部材１１Ａは円筒状の係合部材本体
１１ａと、この係合部材本体１１ａに形成した複
数個、本実施例では、傾斜面１２をそれぞれ有す
る４個の係合片１１ｂ，１１ｂ，１１ｂ，１１ｂ
とで構成されている。このように構成しても前記
実施例と同様な作用効果が得られる。

第８図の実施例において、前記第４図および第
５図の実施例と主に異なる点は、キヤツプ６と係
合解除部材１３との間に該係合解除部材１３が下
方に位置するようにスプリング１９を介装させた
点で、このように構成しても良い。

第９図および第１０図の実施例において、前記
第６図および第７図の実施例と主に異なる点、収
納容器本体１とキヤツプ６とを四角柱状の形状に
形成した点で、このように構成しても同様な作用
効果が得られる。

なお、前記実施例では化粧料を収納する収納容
器について説明したが、本考案はこれに限らず、
粉体、液体、粒体等を収納するものにも同様に使
用することができる。

「本考案の効果」 以上の説明から明らかなように、本考案にあつ
ては、次に列挙する効果がある。

(1) 化粧料等を収納することのできる口部を有す
る収納容器本体と、この収納容器本体の口部の
外周部に形成した係合凹部と、前記収納容器本
体の口部を覆うキヤツプと、このキヤツプの開
口端部寄りの内壁面に形成された収納凹部内に
取付けられた前記収納容器本体の係合凹部とキ
ヤツプの押し込みだけで係合し、該キヤツプを
係止させる常時係合方向に弾性力が付与された
係合部材と、前記キヤツプの外周部に上下方向
に摺動可能に取付けられた係合解除部材と、こ
の係合解除部材に形成されてた該係合解除部材
を上方へ移動させた場合に前記係合部材を係合
凹部との係合を解除する方向に移動する解除片
とで構成したので、収納容器本体の口部を覆う
ようにキヤツプを押込むことにより、収納容器
本体の口部の外周部に形成した係合凹部にキヤ
ツプに取付けた係合部材が係合するので、キヤ
ツプの押込み操作だけで、収納容器本体にキヤ
ツプを取付け、収納容器本体の開口部を閉じる
ことができる。

したがつて、従来のように捩込んだり、特殊
な操作をしなくてもよく、容易にキヤツプを収
納容器本体に取付けることができる。

(2) キヤツプに摺動可能に取付けられた係合解除
部材を上方へ摺動させることにより、係合凹部
と係合部材との係合を解除片で解除できるよう
に構成しているので、従来のキヤツプを上方へ
持上げる感覚でキヤツプを収納容器本体から外
すことができる。したがつて、キヤツプの取外
し作業がきわめて容易にできる。

(3) 前記(2)によつてキヤツプを収納容器本体より
取外すため、不用意にキヤツプが外れることが
なく、安全である。

(4) 前記(1)，(2)によつてキヤツプの着脱が従来と
異なるので、他の商品との差別化を容易に図る
ことができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の一実施例を示す断面図、第２
図は本考案のキヤツプを外す状態の説明図、第３
図は本考案のキヤツプを外した状態を示す説明
図、第４図および第５図、第６図および第７図、
第８図、第９図および第１０図はそれぞれ本考案
の異なる実施例を示す説明図である。 １……収納容器本体、２……化粧料、３……開
口部、４……口部、５……係合凹部、６……キヤ
ツプ、７……キヤツプ本体、８……収納凹部、９
……ストツパー部、１０……パツキング、１１，
１１Ａ……係合部材、１２……傾斜面、１３……
係合解除部材、１４……筒状体、１５……ストツ
パー片、１６……解除片、１７……蓋体、１８…
…弾性片、１９……スプリング。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 １ 化粧料等を収納することのできる口部を有す
   る収納容器本体と、この収納容器本体の口部の
   外周部に形成した係合凹部と、前記収納容器本
   体の口部を覆うキヤツプと、そのキヤツプの開
   口端部寄りの内壁面に形成された収納凹部内に
   取付けられた前記収納容器本体の係合凹部とキ
   ヤツプの押し込みだけで係合し、該キヤツプを
   係止させる常時係合方向に弾性力が付与された
   係合部材と、前記キヤツプの外周部に上下方向
   に摺動可能に取付けられた係合解除部材と、こ
   の係合解除部材に形成されてた該係合解除部材
   を上方へ移動させた場合に前記係合部材を係合
   凹部との係合を解除する方向に移動する解除片
   とらなることを特徴とする化粧料等の収納容
   器。 ２ キヤツプは収納容器本体の口部の外周部を覆
   うことのできるキヤツプ本体と、このキヤツプ
   本体内に収納された口部の開口部を密封状態で
   覆うことのできるパツキングとからなることを
   特徴とする実用新案登録請求の範囲第１項記載
   の化粧料等の収納容器。 ３ キヤツプは収納容器本体の口部の外周部を覆
   うことのできるキヤツプ本体と、このキヤツプ
   本体内に収納された口部の開口部を密封状態で
   覆うことのできるパツキングと、このパツキン
   グを常時開口部を密封できる方向に付勢できる
   ように備えられた弾性体とからなることを特徴
   とする実用新案登録請求の範囲第１項記載の化
   粧料等の収納容器。 ４ 係合部材はキヤツプの開口端部寄りの内壁面
   に形成した係合凹部内に取付けられた下面が傾
   斜面に形成されかつ一部が切断されたリング状
   に形成されていることを特徴とする実用新案登
   録請求の範囲第１項ないし第３項いずれかに記
   載の化粧料等の収納容器。 ５ 係合部材はキヤツプの内壁面に取付けられた
   リングと、このリングに形成された下面に傾斜
   面を有する複数個の係合突片とから構成されて
   いることを特徴とする実用新案登録請求の範囲
   第１項記載ないし第３項のいずれかに記載の化
   粧料等の収納容器。 ６ 係合解除部材はキヤツプの外周部に摺動可能
   に取付けられた筒状体と、この筒状体の下端部
   に一体成形された係合部材と当接して該係合部
   材の係合凹部との係合を解除するリング状の解
   除片とから構成されていることを特徴とする実
   用新案登録請求の範囲第１項ないし第５項いず
   れかに記載の化粧料等の収納容器。