JP7622377B2 - 自動搬送装置、画像読取装置及び画像形成装置 - Google Patents
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Description
このエアー分離給紙装置は、給紙を行うときに、原稿用紙をエアーによって分離しやすくなるが、給紙前の非給紙時に用紙を揃えておかないと原稿用紙の搬送不良やジャムが発生することがあった。特に薄紙や多枚数の原稿の場合は搬送不良やジャムが顕著に発生していた。
画像読取装置4は、自動搬送装置(ADF:Auto Document Feeder)100を備えている。
給紙部2は、用紙サイズの異なる記録紙を収納する給紙カセット21、22と、給紙カセット21、22に収納された記録紙を画像形成部3の画像形成位置まで搬送する各種ローラからなる給紙手段23とを備えている。
画像形成部3は、自動搬送装置100内部の、後述する第1画像読取部131及び第2画像読取部135により読み取られた原稿の画像データに基づいて、露光装置31により感光体ドラム32を露光して感光体ドラム32に潜像を形成する。画像形成部3は、現像装置33により感光体ドラム32に異なる色のトナーを供給して現像する。
画像形成部3は、転写ベルト34により感光体ドラム32に現像された像を給紙部2から供給された記録紙に転写した後、定着装置35により記録紙に転写されたトナー画像のトナーを溶融して、記録紙にカラー画像を定着する。
図2に示すように、自動搬送装置100は、原稿束がセットされる原稿セット部Aと、セットされた原稿束から一枚ごとに原稿を分離してX方向に給送する分離給送部Bとを備えている。
自動搬送装置100は、給送された原稿を一次突当整合するとともに整合後の原稿を引き出し搬送するレジスト部Cと、搬送される原稿をターンさせて、原稿面を第1画像読取部131による読取り側(図中の下方)に向けて搬送するターン部Dとを備えている。
自動搬送装置100は、表裏の画像の読み取りが完了した原稿を機外に排出する排紙部Gと、排出された原稿を積載保持するスタック部Hとを備えている。
原稿セット部Aは、図4のように原稿テーブル112上に設けられるとともにX方向に沿って延在し、原稿束110の搬送方向Xと交わる原稿束110の幅方向Y両端部の位置決めをする一対のサイドフェンス140a、bを備えている。
図2の原稿セット部Aは、原稿テーブル112に原稿束110がセットされたことを検知するセットフィラー113及びセットセンサ114を備えている。
分離給送部Bは、原稿束110に向けてエアーを噴出して原稿間に空気層を形成することにより、原稿同士を分離させるエアー噴出し手段141を備えている。
ピックアップローラ118は、ピックアップモータ101(図3参照)によりカム機構の作用で図2中のc、d方向に動作する。また、ピックアップローラ118は、可動原稿テーブル111が上昇して可動原稿テーブル111上の原稿束110上面によって押されることで図2中のc方向に上昇し、給紙適正位置センサ119により上限を検知可能となっている。
プルアウトローラ123は、スキュー補正機能を有するとともに、分離後にスキュー補正された原稿を中間ローラ124まで搬送するためのローラであり、給紙モータ102(図3参照)の逆転により駆動される。
原稿幅センサ125は、図2の奥行き方向すなわちY方向に複数個並べて設けられ、原稿の搬送方向Xと直交する幅方向Yのサイズを検知する。
第1読取搬送部Eは、第1画像読取部131などを備えている。
第2読取搬送部Fは、第2画像読取部135、第2読取ローラ136などを備えている。
第2読取ローラ136は、第2画像読取部135と対向配置されており、第2画像読取部135における原稿の浮きを抑えると同時に、第2画像読取部135におけるシェーディングデータを取得するための基準白部を兼ねるものである。
排紙部Gは、排紙ローラ133などを備えている。
スタック部Hは、排紙トレイ134を備えている。
さらに、原稿長さ検知センサ115、116により、原稿束110の搬送方向すなわちX方向長さの概略が判定される。
原稿テーブル112に載置されたすべての原稿について画像の読み取りが行われ、最後の原稿が排紙トレイ134上に排出されると、給紙モードが終了し、非給紙モードに移行する。
図4に示すように、自動搬送装置100は、エアー噴出し手段141を複数備えている。具体的には、自動搬送装置100は、原稿テーブル112のサイドフェンス140a、bよりX方向下流側に設けられた第1のエアー噴出し手段141aを備えている。自動搬送装置100は、原稿テーブル112のY方向における両側でサイドフェンス140a、bよりX方向上流側に設けられた第2のエアー噴出し手段141bを備えている。自動搬送装置100は、原稿テーブル112の下部でサイドフェンス140a、bよりX方向上流側に設けられた第3のエアー噴出し手段141cを備えている。複数のエアー噴出し手段141a~cを互いに区別しなくてよい場合は、エアー噴出し手段141と記載する。
本発明におけるエアー噴出し手段141は、給紙モード時に原稿の分離を行うとともに、給紙モード時以外の非給紙モード時にエアー143を噴出すことによって原稿揃えを行う。具体的には、非給紙モード時の原稿揃えは、原稿テーブル112に原稿束110がセットされ、セットフィラー113及びセットセンサ114(図2参照)によって原稿束110がセットされたことを示す情報が本体制御部10に送信された後に行われる。かつ、原稿揃えは、ユーザにより操作部11のプリントキーが押下または通信を介してプリント指示を受け付ける前に行われる。
第2のエアー噴出し手段141bは、第2のエアー噴出し口142bから原稿束110の幅方向すなわちY方向両端部に向けてエアー143を噴出して原稿間に空気層を形成する。そして、第2のエアー噴出し手段141bは、原稿束110を捌くことにより、原稿束110をケース面およびサイドフェンス140a、bで揃える。
第3のエアー噴出し手段141cは、第3のエアー噴出し口142cから原稿束110の下面に向けてエアー143を噴出して原稿束110の下側に空気層を形成する。そして、第3のエアー噴出し手段141cは、原稿束110を捌くことにより、原稿束110をケース面およびサイドフェンス140a、bで揃える。
サイドフェンス140a、bは、非給紙モードのエアー噴出し時に移動する。例えば、図6(a)に示すように、サイドフェンス140a、bは、原稿束110の幅方向サイズに合わせてY方向にスライド移動する。また、図6(b)に示すように、サイドフェンス140a、bは、支点を上部に有する振り子動作で揺動し原稿を揃えるようにしてもよい。また、サイドフェンス140a、bは、狭まる移動と広がる移動とを繰り返しながら狭まる方向に移動してもよい。
サイドフェンス140a、bがエアー噴出し時に移動することで、原稿束110の幅方向両端部の揃え性を向上させることが可能となる。
原稿テーブル112は、X方向上流側から下流側に向けて傾斜がついており、原稿束110が自重でX方向下流側に進んでいく構成となっている。図7に示すように、可動原稿テーブル111を上下に揺動させることによって、原稿束110をさらに進みやすくしてもよい。
図2のように原稿テーブル112上に原稿束110がセットされたことが検知されると、原稿重量検知センサ144により原稿束110の重量が検知されるとともに、原稿長さ検知センサ115、116により原稿束110のX方向長さが検知される。
判断手段としての本体制御部10は、原稿重量検知センサ144と原稿長さ検知センサ115、116とから得られた情報に基づきエアー噴出しを行う時間の調整を行う。
ステップS1において、原稿テーブル112に原稿束110がセットされる。
ステップS2において、原稿束110の積載枚数及び/又はサイズに合わせてエアー噴出しを行う時間の調整が行われる。本体制御部10でエアー噴出しを行う時間の調整を行う場合は、本体制御部10は、原稿重量検知センサ144と原稿長さ検知センサ115、116とから得られた情報に基づきエアー噴出しを行う時間の調整を行う。ユーザ側でエアー噴出しを行う時間の調整を行う場合は、操作部11を介してエアー噴出しを行う時間の設定が行なわれる。
ステップS4において、自動搬送装置100は、サイドフェンス140a、bの移動を開始する。
ステップS5において、自動搬送装置100は、サイドフェンス140a、bの移動を停止する。
ステップS6において、自動搬送装置100は、エアー噴出し手段141によるエアー噴出しを停止する。
ステップS7において、自動搬送装置100は、原稿揃え動作を終了する。
ステップS8において、非給紙モードから給紙モードに移行すると判定された場合、ステップS9において、自動搬送装置100は給紙モードになり、給紙動作を開始し、原稿テーブル112に載置されたすべての原稿について給紙を行う。すべての原稿について給紙が完了すると、給紙モードから非給紙モードに移行し、自動搬送装置100は動作を終了する。
ステップS8において、非給紙モードから給紙モードに移行しないと判定された場合、自動搬送装置100は、原稿束110の給紙を行わずに動作を終了する。
また、非給紙モード時の捌きにおいて、原稿の積載枚数やサイズに合わせてエアー噴出しを行う時間を調整可能とすることで、原稿束110ごとに最適なエアー噴出し時間に設定することが可能となり、消費電力を必要最低限に抑えることが可能となる。
なお、ステップS8において非給紙モードから給紙モードに移行するかの判定を行っており、本発明は、給紙動作前の原稿の揃えだけでなく、給紙を行わない原稿の揃えのみの場合にも適用することが可能になる。
エアー噴出しを行う時間の調整と同様に、本体制御部10は、原稿重量検知センサ144と原稿長さ検知センサ115、116(図2参照)とから得られた情報に基づきエアー噴出し手段141の選択を行う。
原稿の紙厚が小さい場合や積載枚数が少ない場合など、重量が小さい原稿束110を揃える場合は、重量が大きい場合と異なり、エアー噴出し手段141aのみを動作させ、エアー噴出し口142aのみからエアー噴出しを行う。さらに、重量が大きい原稿束110と同様にサイドフェンス140a、bの移動と可動原稿テーブル111の揺動とを行うことで、原稿束110をより揃えやすくなる。
例えば、Y方向にカールがついている原稿束110を揃える場合は、エアー噴出し手段141aのみを動作させるように設定する。すなわち、エアー噴出し口142aのみからエアー噴出し行うように設定することで、原稿束110が原稿テーブル112から浮き上がることなく、原稿束110を揃えることが可能となる。
原稿束110のカール位置に合わせてエアー噴出し手段141を選択可能とすることで、必要最低限のエアー噴出し量で原稿揃えを行うことが可能となるため、消費電力を抑えることが可能となる。
ステップS11において、自動搬送装置100は、セットフィラー113及びセットセンサ114により原稿テーブル112に原稿束110がセットされたことを検知する。
ステップS12において、自動搬送装置100は、原稿重量検知センサ144により原稿束110の重量を検知するとともに、原稿長さ検知センサ115、116により原稿束110のX方向長さを検知する。
ステップS13において、本体制御部10は、原稿重量検知センサ144と原稿長さ検知センサ115、116とから得られた情報に基づきエアー噴出しを行う時間の調整及びエアー噴出し手段141の選択を行う。
ステップS15において、自動搬送装置100は、サイドフェンス140a、bの移動を開始する。
ステップS16において、自動搬送装置100は、サイドフェンス140a、bの移動を停止する。
ステップS17において、自動搬送装置100は、エアー噴出し手段141によるエアー噴出しを停止する。
ステップS18において、自動搬送装置100は、原稿揃え動作を終了する。
ステップS19において、非給紙モードから給紙モードに移行すると判定された場合、ステップS20において、自動搬送装置100は給紙動作を開始し、原稿テーブル112に載置されたすべての原稿について給紙を行う。すべての原稿について給紙が完了すると、給紙モードから非給紙モードに移行し、自動搬送装置100は動作を終了する。
ステップS19において、非給紙モードから給紙モードに移行しないと判定された場合、自動搬送装置100は、原稿束110の給紙を行わずに動作を終了する。
このように、ユーザ側でエアー噴出しを行う時間やエアー噴出し手段141の設定を行うことなく原稿揃えが行われるため、操作性が向上する。
ステップS21において、原稿テーブル112に原稿束110がセットされる。
ステップS22において、原稿束110の積載枚数及び/又はサイズに合わせてエアー噴出しを行う時間の調整が行われる。本体制御部10でエアー噴出しを行う時間の調整を行う場合は、本体制御部10は、原稿重量検知センサ144と原稿長さ検知センサ115、116とから得られた情報に基づきエアー噴出しを行う時間の調整を行う。ユーザ側でエアー噴出しを行う時間の調整を行う場合は、操作部11を介してエアー噴出しを行う時間の設定が行なわれる。
ステップS24において、自動搬送装置100は、エアー噴出し手段141によるエアー噴出しを開始する。
ステップS26において、本体制御部10は、ユーザによる給紙動作開始の指示を検知する。
ステップS27において、自動搬送装置100は、サイドフェンス140a、bの移動を停止する。
ステップS29において、自動搬送装置100は、非給紙モードから給紙モードにモードを変更したことをユーザに伝えるメッセージを操作部11に表示し、動作を終了する。
このように、動作が切り替わったことをメッセージでユーザに伝えることによって、動作が切り替わったことに疑問を抱いたユーザが自動搬送装置100に触ろうとすることが防止され、安全性が向上する。
ステップS31において、自動搬送装置100は、切り替え手段145から得られたオン・オフ情報に基づき原稿揃えを実行するかどうかを判定する。
ステップS31において、原稿揃えを実行すると判定された場合の動作、すなわちステップS32~S40は、図10に示したステップS21~S29と同様であるため、説明を省略する。
ステップS31において、原稿揃えを実行しないと判定された場合、ステップS41において、原稿テーブル112に原稿束110がセットされる。
ステップS43において、自動搬送装置100は給紙動作を開始し、原稿テーブル112に載置されたすべての原稿について給紙を行う。すべての原稿について給紙が完了すると、給紙モードから非給紙モードに移行し、自動搬送装置100は動作を終了する。
切り替え手段145は、非給紙モード時の原稿揃えの実行可否の設定だけでなく、給紙モード時の原稿の分離の実行可否の設定も行えるようにしてもよい。
例えば、本実施形態では、原稿テーブル112に載置された原稿束110を揃える例を説明したが、本発明は、同様のサイドフェンスやエアー噴出し手段を備えた手差しトレイや給紙カセットでも実施可能である。また、本発明は、同様のサイドフェンスやエアー噴出し手段を備えた排紙トレイでも実施可能である。
本発明は、インクジェット方式による画像形成装置に適用することも可能である。
4 画像読取装置
100 自動搬送装置
110 シート、シート束、原稿束
112 シート載置台、原稿テーブル
115、116 シート長さ検知手段、原稿長さ検知センサ
140a、b サイドフェンス
141 エアー噴出し手段
141a 第1のエアー噴出し手段
141b 第2のエアー噴出し手段
141c 第3のエアー噴出し手段
142a 第1のエアー噴出し口
142b 第2のエアー噴出し口
142c 第3のエアー噴出し口
143 エアー
144 シート重量検知手段、原稿重量検知センサ
145 切り替え手段
X シートの搬送方向
Y シートの幅方向
Claims (9)
- 複数のシートの搬送方向下流側端部を揃えるケース面と、
複数のシートを載置し前記搬送方向の上流側から前記ケース面に至る下流側までの部分が上下動可能なシート載置台と、
前記シート載置台上に設けられ、前記搬送方向と交わるシートの幅方向の端部の位置決めをするサイドフェンスと、
複数のシートに向けてエアーを噴出してシート間に空気層を形成してシートを捌くエアー噴出し手段と、を備え、
前記エアー噴出し手段は、非給紙時にエアーを噴出して複数のシートを前記ケース面及び前記サイドフェンスで揃えるシート揃えを行う自動搬送装置。 - 複数のシートを載置するシート載置台と、
前記シート載置台上に設けられ、シートの搬送方向と交わるシートの幅方向の端部の位置決めをするサイドフェンスと、
複数のシートに向けてエアーを噴出してシート間に空気層を形成してシートを捌くエアー噴出し手段と、を備え、
前記エアー噴出し手段は非給紙時にエアーを噴出してシート揃えを行い、
前記サイドフェンスは、前記非給紙時であって前記エアー噴出し手段によるエアー噴出し時に移動し、複数のシートの前記幅方向の両端部を揃える自動搬送装置。 - 請求項1または2記載の自動搬送装置において、
シートの積載重量またはシートのサイズに合わせてエアー噴出しを行う時間が異なることを特徴とする自動搬送装置。 - 請求項1ないし3のいずれか1つに記載の自動搬送装置において、
前記エアー噴出し手段は、シートの前記搬送方向で前記シートの下流側端部に向けてエアーを噴出す第1のエアー噴出し手段と、シートの前記幅方向で前記シートの端部に向けてエアーを噴出す第2のエアー噴出し手段と、シートの下面に向けてエアーを噴出す第3のエアー噴出し手段とのうちの少なくとも1つを有することを特徴とする自動搬送装置。 - 請求項1ないし4のいずれか1つに記載の自動搬送装置において、
前記シート載置台に載置されたシートの重量を検知するシート重量検知手段、または、前記シート載置台に載置されたシートの長さを検知するシート長さ検知手段を備え、
前記シート重量検知手段または前記シート長さ検知手段から得られた情報に基づきエアー噴出しを行う時間の変更または複数の前記エアー噴出し手段からの選択を行うことを特徴とする自動搬送装置。 - 請求項1ないし5のいずれか1つに記載の自動搬送装置において、
前記非給紙時のエアー噴出し時に給紙動作を開始する場合はエアー噴出しを停止し、
シート揃え動作から給紙動作に変更したことをユーザに伝えるメッセージを表示することを特徴とする自動搬送装置。 - 請求項1ないし6のいずれか1つに記載の自動搬送装置において、
前記エアー噴出し手段によるエアー噴出しの実行可否を設定する切り替え手段を備えることを特徴とする自動搬送装置。 - 請求項1ないし7のいずれか1つに記載の自動搬送装置を備えた画像読取装置。
- 請求項8記載の画像読取装置を備えた画像形成装置。
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