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JP7528823B2 - クリーンルームの風量制御システム及び風量制御方法 - Google Patents

クリーンルームの風量制御システム及び風量制御方法 Download PDF

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JP7528823B2 JP2021036452A JP2021036452A JP7528823B2 JP 7528823 B2 JP7528823 B2 JP 7528823B2 JP 2021036452 A JP2021036452 A JP 2021036452A JP 2021036452 A JP2021036452 A JP 2021036452A JP 7528823 B2 JP7528823 B2 JP 7528823B2
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Description

本発明は、細胞の加工に用いる安全キャビネットと細胞を培養するインキュベータとが設置されるクリーンルームの風量制御システム及び風量制御方法に関する。
細胞の加工、培養を行うクリーンルームにおいては、検体細胞の加工時において他の細胞や細菌などの検体とは別の生物とのコンタミネーションや検体の意図しない加工を防止するため、バリア装置として安全キャビネットが用いられる。安全キャビネットで加工された細胞は、インキュベータで培養される。インキュベータは、安全キャビネットが設置されるところと同じクリーンルーム内に設置されることが多い。加工された細胞をインキュベータに格納する際には、細胞と培養液とをより均一に混合させるため、培養器に振動を与えてから格納されることが多い。
クリーンルーム内には、クリーンルームの清浄度を損ねる様々な汚染源が存在する。インキュベータはその一つである。インキュベータは、恒温恒湿で細胞を培養する環境を維持する装置であるが、乾球温度で30℃以上、相対湿度80%以上の環境にするため、本来の意図と異なり雑菌やカビを増殖させてしまうことがある。インキュベータは、通常、クリーンルーム内に露出して設置され、手動で開閉して使用される。このため、その開閉時に内部で増殖した雑菌等が拡散するリスクがある。また、培養器に与える振動やインキュベータへの格納動作による発塵も、クリーンルームを汚染する汚染源の一つとなりうる。
これらの汚染源からの汚染リスクを低減するためには、クリーンルーム内の換気が重要となる。汚染リスクを低減可能な単純な換気の方法としては、クリーンルームからの排気の風量をできるだけ大きくし、その分、外気を導入することが考えられる。しかし、単純に排気風量を大きくすると、温調した室内空気を排気し外気を大きなエネルギをかけて温調することとなり、その分、エネルギの使用量が増大してしまう。
また、クリーンルーム内で作業する作業者の快適性を考慮すると、クリーンルーム内に給気する空気は十分に空調されている必要がある。作業者が掻く汗もクリーンルームを汚染する汚染源の一つとなりうるため、空調を行ない作業者に快適な環境を提供することには汚染リスクを低減する目的も含まれている。単純に排気風量を大きくしてクリーンルーム内の換気を行った場合、空調に伴うエネルギの使用量が増大してしまう。
エネルギの使用量を低減すること、すなわち省エネルギ化は、汚染リスクの低減と並んでクリーンルームに求められている重要事項の1つである。しかしながら、クリーンルームにおいて省エネルギ化と汚染リスクの低減とをともに実現できる技術は、少なくとも本出願の出願時までには提案されていない。例えば、特許文献1には、外気を給気しつつ空調室に空気を循環させる循環空調運転と、空調室に外気のみを給気する全外気運転と、全外気運転から循環空調運転に切り替える切替運転とを行う空調運転形態変更システムに関する発明が開示されている。しかし、この発明は、全外気運転から循環運転への切替運転中における空調室の室内気圧の大きな変動を防ぐことを目的とした発明であって、クリーンルームにおいて省エネルギ化と汚染リスクの低減とをともに実現するものではない。
特許文献1の他にも、本出願の出願時の技術レベルを知る上での参考となりうる先行技術文献として、例えば、特許文献2乃至5を列挙することができる。しかし、特許文献1と同様、特許文献2乃至5のいずれにも、クリーンルームにおいて省エネルギ化と汚染リスクの低減とをともに実現できる技術は開示されていない。
特許第6214383号公報 特許第6402028号公報 特開2005-328726号公報 特許第6531810号公報 特開2001-355885号公報
本発明は、上述のような問題に鑑みてなされたものであり、省エネルギ化と汚染リスクの低減とをともに実現することができるクリーンルームの風量制御システム及び風量制御方法を提供することを目的とする。
本発明に係るクリーンルームの風量制御システムは、細胞の加工に用いる安全キャビネットと細胞を培養するインキュベータとが設置されるクリーンルームの風量制御システムである。本発明に係るクリーンルームの風量制御システムは、給気装置、排気装置、及び制御装置を備える。給気装置は、還気ダクトを介してクリーンルームから還流される空気と外気ダクトを介して外部から取り込まれる空気とを空調及び浄化し、空調及び浄化された空気を給気ダクトを介してクリーンルームにその室圧を陽圧に維持するよう給気するように構成される。排気装置は、クリーンルームの室圧を陽圧に維持しながらクリーンルームから外部へ排気ダクトを介して排気を行うように構成される。制御装置は、給気装置の運転と排気装置の運転とを制御するように構成される。
クリーンルームでの作業工程には、安全キャビネットで細胞加工が行われる細胞加工工程、インキュベータにて細胞培養を行う細胞培養工程、及び、細胞加工工程から細胞培養工程へ移行する移行工程が含まれる。制御装置は、細胞加工工程では給気装置と排気装置とを第1運転モードで運転し、移行工程では給気装置と排気装置とを第2運転モードで運転し、細胞培養工程では給気装置と排気装置とを第3運転モードで運転する。第2運転モードは、クリーンルームからの排気風量が第1運転モードでの排気風量よりも大きい運転モードである。第3運転モードは、クリーンルームへの給気風量が第1運転モードでの給気風量よりも小さい運転モードである。
細胞加工工程では、作業者は安全キャビネットで精密な作業を要求される。上記のように構成された本発明に係るクリーンルームの風量制御システムによれば、作業者に対して快適な空調が提供されることで、作業者が安全キャビネット作業で汗を掻くことは抑制される。これにより、安全キャビネット内で雑菌等の汚染物質が検体に対して付着する汚染リスクは低減される。そのため、給排気が自身で完結している安全キャビネット自体の換気を除き、クリーンルームの排気風量を陽圧が維持できる最低限の換気量に相当する量に絞ることで、給気装置において還気に混合する外気量を絞ることができる。これにより、快適な温調を実現するための温調エネルギは低減され、排気のためのエネルギ使用量と空調に伴うエネルギ使用量が抑えられ、省エネルギ化が実現される。
移行工程では、作業者の移動やインキュベータの開閉に伴って塵、雑菌、カビ等の汚染物質がクリーンルーム内に拡散しやすい。上記のように構成された本発明に係るクリーンルームの風量制御システムによれば、細胞加工工程から移行工程へ移る際、運転モードが第2運転モードへ切り替えられ、排気風量が増大されることで、汚染リスクは低減される。
細胞培養工程では、培養はインキュベータに任せられ作業者はクリーンルームの外に出る。つまり、作業者の快適性の観点からの空調は、細胞培養工程では必要なくなる。上記のように構成された本発明に係るクリーンルームの風量制御システムによれば、移行工程から細胞培養工程へ移る際、運転モードが第3運転モードへ切り替えられ、給気風量が減少され、クリーンルーム室内の空気温度設定がエネルギを消費しない方向に変更されることで、省エネルギ化が実現される。
制御装置は、第2運転モードでは、クリーンルームへの給気風量を第1運転モードでの給気風量に維持するように給気装置と排気装置とを運転してもよい。これによれば、移行作業を行っている作業者の快適性を維持することができる。
制御装置は、第3運転モードでは、クリーンルームからの排気風量を第2運転モードでの排気風量よりも小さくするように給気装置と排気装置とを運転してもよい。培養器がインキュベータに格納された後の細胞培養工程では、移行工程に比較して汚染物質の拡散は少ない。ゆえに、排気風量を小さくしても汚染リスクを抑えることができ、排気風量を小さくすることで省エネルギ化が実現される。
排気装置は、排気ファンと、排気ファンの上流に設けられてクリーンルームの室圧を陽圧に維持するように動作する室圧制御ダンパとを排気ダクトに備えてもよい。排気ファンは第1運転モードから第3運転モードまでの排気風量を排気可能なファンである。給気装置は、給気ファンを内蔵する空調機と、空調機の下流に設けられた給気側定風量装置とを給気ダクトに備えてもよい。制御装置は、給気側定風量装置に設定風量を出力し、排気ファンへ排気設定風量を出力し、室圧制御ダンパへ室圧計測値に応じて制御出力を出力するように構成されてもよい。これによれば、クリーンルームの室圧を陽圧に安定して維持しつつ、運転モードを容易に切り替えることができる。
排気装置は、第1ファンと、第1ファンの上流に設けられてクリーンルームの室圧を陽圧に維持するように動作する室圧制御ダンパとを排気ダクトに備えてもよい。第1ファンは第1排気風量を排気可能なファンである。また、排気装置は、第2ファンと、第2ファンの上流に設けられた定風量装置とを副排気ダクトに備えてもよい。第2ファンは第1排気風量よりも大きい第2排気風量を排気可能なファンであり、副排気ダクトは排気ダクトから室圧制御ダンパより上流で分岐したダクトである。このように排気装置が構成される場合、制御装置は、第1運転モードでは第2ファンを停止し、第2運転モードでは第2ファンを動作させ、第3運転モードでは第2ファンを再び停止するような運転を行ってもよい。これによれば、室圧制御ダンパによってクリーンルームの室圧を陽圧に維持しつつ、定風量装置によって工程ごとに排気風量を変更することができる。なお定風量装置としては、1~2W(ワット)クローズとなる機器を選定することが望ましい。
また、上記のように排気装置が構成される場合、制御装置は、第2運転モードでは、第2ファンの排気風量がゼロから第2排気風量まで漸増するように定風量装置を制御してもよい。これによれば、排気風量の変化がクリーンルームの室圧に与える影響を抑えることができる。
本発明に係るクリーンルームの風量制御システムにおいては、クリーンルームに工程管理端末が設置されてもよい。この場合、制御装置は、工程管理端末において細胞加工工程の完了が確認された場合、第1運転モードから第2運転モードへの切り替えを実行してもよい。これによれば、細胞加工工程の完了の確認を兼ねて運転モードの変更を行うことができる。第2運転モードから第3運転モードへの切り替えは、工程管理端末において細胞培養工程の開始が確認された場合に実行されてもよいし、第2運転モードでの運転時間が所定時間に達したときに自動で切り替えられてもよい。
本発明に係るクリーンルームの風量制御システムにおいては、クリーンルームにフットスイッチが設置されてもよい。この場合、制御装置は、フットスイッチの操作が検知された場合、第1運転モードから第2運転モードへの切り替えを実行してもよい。これによれば、作業者は手を使わずに運転モードの変更を行うことができる。第2運転モードから第3運転モードへの切り替えは、フットスイッチの操作が再び検知された場合に実行されてもよいし、第2運転モードでの運転時間が所定時間に達したときに自動で切り替えられてもよい。
クリーンルームには、加工された細胞に振動を与える自動振動装置が設置される場合がある。この場合、制御装置は、自動振動装置の運転接点がオンになった場合、第1運転モードから第2運転モードへの切り替えを実行してもよい。これによれば、汚染が生じやすい状況になったときに自動的に運転モードの変更を行うことができる。第2運転モードから第3運転モードへの切り替えは、インキュベータによる細胞の培養の開始が検知された場合に実行されてもよいし、第2運転モードでの運転時間が所定時間に達したときに自動で切り替えられてもよい。
本発明に係るクリーンルームの風量制御方法は、細胞の加工に用いる安全キャビネットと細胞を培養するインキュベータとが室内に設置され、給気装置と排気装置とが設けられたクリーンルームに適用される。給気装置は、クリーンルームから還流される空気と外部から取り込まれる空気とを空調及び浄化し、空調及び浄化された空気をクリーンルームに給気する装置である。排気装置は、クリーンルームの室圧を陽圧に維持しながらクリーンルームから外部へ排気を行う装置である。
本発明に係るクリーンルームの風量制御方法は、細胞加工工程では、給気装置と排気装置とを第1運転モードで運転し、移行工程では、第2運転モードで給気装置と排気装置とを運転し、細胞培養工程では、第3運転モードで給気装置と排気装置とを運転する風量制御方法である。第2運転モードは、クリーンルームからの排気風量を第1運転モードでの排気風量よりも大きくし、第3運転モードは、クリーンルームへの給気風量を第1運転モードでの給気風量よりも小さくする。
上記のように実行される本発明に係るクリーンルームの風量制御方法によれば、細胞加工工程から移行工程へ移る際、運転モードが第2運転モードへ切り替えられ、排気風量が増大されることで、汚染リスクは低減される。また、排気風量が増大されるのは移行工程に移ってからであり、細胞加工工程での排気風量は相対的に低く抑えられるので、排気のためのエネルギ使用量と空調に伴うエネルギ使用量が抑えられ、省エネルギ化も実現される。さらに、移行工程から細胞培養工程へ移る際、運転モードが第3運転モードへ切り替えられ、給気風量が減少されることで、省エネルギ化が実現される。
以上述べたように、本発明に係るクリーンルームの風量制御システム及び風量制御方法によれば、細胞加工工程から移行工程へ移る際、排気風量が増大されることで、汚染リスクは低減される。また、排気風量が増大されるのは移行工程に移ってからであり、細胞加工工程での排気風量は相対的に低く抑えられるので、排気のためのエネルギ使用量と空調に伴うエネルギ使用量が抑えられ、省エネルギ化も実現される。さらに、移行工程から細胞培養工程へ移る際に給気風量が減少されることで、省エネルギ化が実現される。つまり、本発明に係るクリーンルームの風量制御システム及び風量制御方法によれば、省エネルギ化と汚染リスクの低減とをともに実現することができる。
本発明の第1実施形態に係る風量制御システムの構成を示す図である。 本発明の第1実施形態に係る風量制御のフローチャートである。 本発明の第1実施形態に係る風量制御のタイムチャートである。 本発明の第2実施形態に係る排気装置の構成を示す図である。 本発明の第2実施形態に係る排気風量制御のタイムチャートである。 給気装置の構成の変形例を示す図である。
以下、図面を参照して本発明の実施形態について説明する。ただし、以下に示す実施形態において各要素の個数、数量、量、範囲等の数に言及した場合、特に明示した場合や原理的に明らかにその数に特定される場合を除いて、その言及した数に、この発明が限定されるものではない。また、以下に示す実施の形態において説明する構造等は、特に明示した場合や明らかに原理的にそれに特定される場合を除いて、この発明に必ずしも必須のものではない。なお、各図中、同一又は相当する部分には同一の符号を付しており、その重複説明は適宜に簡略化ないし省略する。
1.第1実施形態
1-1.風量制御システムの構成
図1は、本発明の第1実施形態に係る風量制御システム100の構成を示す図である。風量制御システム100は、例えば、細胞の培養を伴うバイオ系施設のクリーンルーム2に適用される。クリーンルーム2内には、細胞の加工に用いる安全キャビネット4と細胞を培養するインキュベータ6とが設置されている。また、図示は省略するが、クリーンルーム2内には、培養器に振動を与えることで細胞と培養液とを均一に混合させる自動振動装置が設置される場合もある。
クリーンルーム2の天井には、空調され且つ浄化された空気が給気される給気口12が設けられている。また、クリーンルーム2の側壁には、還流される空気が取り出される還気口22と、排気される空気が取り出される排気口32とが設けられている。ただし、図1はあくまでも模式図であって、給気口12と還気口22と排気口32との位置関係が図1に示す位置関係に限定されることはなく、還気口22と排気口32とが同じ吸込口として設置され、後述する還気ダクトから排気ダクトが分岐される場合もある。また、安全キャビネット4及びインキュベータ6と給気口12との位置関係、安全キャビネット4及びインキュベータ6と還気口22との位置関係、安全キャビネット4及びインキュベータ6と排気口32との位置関係についても図1に示す位置関係に限定されることはない。
風量制御システム100は、給気装置110を備える。給気装置110は、クリーンルーム2内に空気を給気する給気ダクト10と、クリーンルーム2内の空気を還流する還気ダクト20と、外気を導入する外気ダクト40とを有する。給気ダクト10は給気口12に接続されている。還気ダクト20は還気口22から延び、給気ダクト10に接続されている。外気ダクト40は、外気取込口42から延び、給気ダクト10に接続されている。つまり、給気ダクト10には、クリーンルーム2から還流される空気と外部から取り込まれる空気とが取り込まれる。
給気装置110は、クリーンルーム2内の空調のための外気還気処理空調機(AHU)18と、空調された空気の給気風量を制御する定風量装置(CAV)16とを給気ダクト10に備えている。AHU18は、温度調整器、湿度調整器、送風機、及びフィルタを備えている。CAV16は、AHU18よりも給気ダクト10の下流に設置されている。また、給気装置110は、CAV16よりも給気ダクト10の下流、詳しくは、給気口12の付近に高性能フィルタ14を備えている。クリーンルーム2に給気される空気は、高性能フィルタ14によって浄化される。つまり、クリーンルーム2には、給気装置110によって適温適湿に空調され且つ浄化された空気が給気される。なお、CAV16は可変風量装置(VAV)に変更することもできる。
風量制御システム100は、排気装置120を備える。排気装置120は、クリーンルーム2内の空気を排気する排気ダクト30を有する。排気ダクト30は排気口32から延び、室内空気排出口34に接続されている。排気装置120は、クリーンルーム2の室圧を制御するための室圧制御ダンパ(PCD)36と排気ファン38とを備える。PCD36は、排気ファン38よりも排気ダクト30の上流に設置されている。PCD36には、後述する制御装置50を介して、或いは直接、クリーンルーム2内に設置された室圧センサ56の信号が入力される。PCD36は、クリーンルーム2の室圧を室外の基準点圧力(基準圧)に対して一定の陽圧に維持するように動作する。つまり、排気装置120は、クリーンルーム2の室圧を一定の陽圧に維持しながらクリーンルーム2から外部へ排気を行うように構成されている。
風量制御システム100は、制御装置50を備える。制御装置50は、プロセッサ52とメモリ54とを備える。メモリ54には風量制御システム100を機能させるためのプログラムが記憶されている他、室圧センサ56の含む種々のセンサの信号が一時記憶される。プロセッサ52は、メモリ54に記憶されたプログラムに従い、給気装置110の運転と排気装置120の運転とを制御する。
制御装置50には、タブレット端末8からの信号とフットスイッチ9からの信号とが入力される。タブレット端末8は、クリーンルーム2の作業工程を管理する工程管理端末である。タブレット端末8は、例えば、安全キャビネット4の近傍に設置されている。作業者は、タブレット端末8を用いて工程の完了及び開始をチェックする。フットスイッチ9は、安全キャビネット4の下の作業者の足元に設置されている。フットスイッチ9もまた工程の完了及び開始のチェックに用いることができる。ただし、必ずしもタブレット端末8とフットスイッチ9の両方を設置する必要はなく、いずれか1つを設置するのでもよい。
1-2.風量制御システムにおける風量制御
次に、上記のように構成された風量制御システム100における風量制御について図2及び図3を用いて説明する。風量制御では、所望の風量状態を実現するように、制御装置50により給気装置110の運転と排気装置120の運転とが制御される。
図2は、本実施形態に係る風量制御のフローチャートである。フローチャートは、本実施形態に係るクリーンルームの風量制御方法の手順を表している。本実施形態では、風量制御は、クリーンルーム2における作業工程に連動して行われる。クリーンルーム2における作業工程は、細胞加工工程、移行工程、及び細胞培養工程に分けられる。細胞加工工程では、安全キャビネット4において無菌操作である細胞加工が行われている。移行工程では、無菌操作は行われないが細胞加工工程から細胞培養工程へ移行するための作業が行われている。細胞培養工程では、無菌操作も作業も行われないがインキュベータ6にて細胞培養が行われる。
ここで、クリーンルーム2に給気される空気の風量である給気風量をVSA、クリーンルーム2から排気される空気の風量である排気風量をVEA、クリーンルーム2から取り出され再びクリーンルーム2に還流される空気の風量である還気風量をVRAと表記する。また、クリーンルーム2の室容積をvと表記する。室容積vはクリーンルーム2の大きさから決まる固定値である。ここでは、一例としてクリーンルーム2の室容積vを30m3と仮定する。
最初の作業工程である細胞加工工程では、制御装置50は、第1運転モードで給気装置110の運転と排気装置120の運転とを制御する。第1運転モードでは、制御装置50は、給気風量VSAを設定換気回数RSA1分の風量にするように給気装置110のOAC18とCAV16とを制御する。また、第1運転モードでは、制御装置50は、排気風量VEAを設定換気回数REA1分の風量にするように排気装置120の排気ファン38を制御する。ただし、室圧を一定の陽圧に維持するようにPCD36が作動するため、実際の排気風量は設定換気回数REA1分の風量に対して変動する。そして、給気風量VSAと排気風量VEAとの差が還気風量VRAとなる。第1運転モードにおける給気風量VSAと還気風量VRAと排気風量VEAとの関係は以下の式で表すことができる。
SA=v×RSA1
EA=v×REA1
RA=VSA-VEA
第1運転モードにおける給気風量の設定換気回数RSA1の一例は1時間当たり30回、排気風量の設定換気回数REA1の一例は1時間当たり2回である。これらの値を用いて、第1運転モードにおける各風量の具体例を計算すると以下のようになる。
SA=30m3×30回/hr=900m3/hr
EA=30m3×2回/hr=60m3/hr
RA=900m3/hr-60m3/hr=840m3/hr
上記の各風量が示すように、細胞加工工程では、クリーンルーム2内で作業をしている作業者の快適性を優先し、クリーンルーム2内が適温適湿に空調されやすくするように還気風量VRAが大きくされる。その結果、排気風量は相対的に低く抑えられるので、排気のためのエネルギ使用量が抑えられる。また、排気風量が抑えられる結果、外気ダクト40から取り込まれる外気風量も抑えられるので、外気を適温適湿に空調するためのエネルギ使用量も抑えられる。つまり、第1運転モードでは、作業者にとって快適な作業環境を作りつつ省エネルギ化を実現することができる。なお、上記の各数値はあくまでも一例であって他の数値を用いることができる。例えば、快適性と省エネルギ性との両立を考慮するならば、給気風量の設定換気回数RSA1は、好ましくは20乃至40回程度であり、排気風量の設定換気回数REA1は、好ましくは1乃至3回程度である。
次の移行工程では、制御装置50は、第2運転モードで給気装置110の運転と排気装置120の運転とを制御する。制御装置50は、第1運転モードから第2運転モードへの切り替えをタブレット端末8からの信号に基づいて実行する。詳しくは、制御装置50は、作業者がタブレット端末8をタッチして細胞加工工程の完了をチェックした場合、第1運転モードから第2運転モードへの切り替えを実行する。つまり、細胞加工工程の完了の確認を兼ねて運転モードの変更が行われる。
第2運転モードでは、制御装置50は、給気風量VSAを設定換気回数RSA2分の風量にするように給気装置110のAHU18とCAV16とを制御する。一例として、第2運転モードにおける給気風量は第1運転モードにおける給気風量に維持される。また、第2運転モードでは、制御装置50は、排気風量VEAを移行工程用の所定風量VEA_SHIFTまで増大させるように排気装置120の排気ファン38を制御する。ただし、室圧を一定の陽圧に維持するようにPCD36が作動するため、実際の排気風量は所定風量VEA_SHIFTに対して変動する。そして、給気風量VSAと排気風量VEAとの差が還気風量VRAとなる。第2運転モードにおける給気風量VSAと還気風量VRAと排気風量VEAとの関係は以下の式で表すことができる。
SA=v×RSA2
EA=VEA_SHIFT
RA=VSA-VEA
第2運転モードにおける給気風量の設定換気回数RSA2の一例は、第1運転モードにおける給気風量の設定換気回数RSA1と同じく1時間当たり30回である。また、第2運転モードにおいて排気される所定風量VEA_SHIFTの一例は600m3/hrである。これは、設定換気回数において20回分の排気風量に相当する。これらの値を用いて、第2運転モードにおける各風量の具体例を計算すると以下のようになる。
SA=30m3×30回/hr=900m3/hr
EA=600m3/hr
RA=900m3/hr-600m3/hr=300m3/hr
上記の各風量が示すように、移行工程では、排気風量VEAが細胞加工工程の10倍ほどまで増大される。移行工程では、作業者の移動やインキュベータ6の開閉に伴って塵、雑菌、カビ等の汚染物質がクリーンルーム2内に拡散しやすいが、排気風量VEAが増大されることで、汚染リスクは低減される。また、移行工程では、給気風量は細胞加工工程での給気風量に維持されるので、移行作業を行っている作業者の快適性を維持することができる。なお、上記の各数値はあくまでも一例であって他の数値を用いることができる。例えば、快適性と汚染リスクの低減との両立を考慮するならば、給気風量の設定換気回数RSA2は、好ましくは20乃至40回程度であり、所定風量VEA_SHIFTは第1運転モードにおける排気風量の5乃至15倍程度である。
最後の作業工程である細胞培養工程では、制御装置50は、第3運転モードで給気装置110の運転と排気装置120の運転とを制御する。制御装置50は、第2運転モードから第3運転モードへの切り替えをタブレット端末8からの信号に基づいて実行する。詳しくは、制御装置50は、作業者がタブレット端末8をタッチして細胞培養工程の開始をチェックした場合、第2運転モードから第3運転モードへの切り替えを実行する。つまり、細胞培養工程の開始の確認を兼ねて運転モードの変更が行われる。
第3運転モードでは、制御装置50は、給気風量VSAを設定換気回数RSA3分の風量にするように給気装置110のAHU18とCAV16とを制御する。設定換気回数RSA3は第1運転モードにおける給気風量の設定換気回数RSA1よりも小さく、第3運転モードにおける給気風量は第1運転モードにおける給気風量よりも低く抑えられる。また、第3運転モードでは、制御装置50は、排気風量VEAを設定換気回数REA3分の風量にするように排気装置120の排気ファン38を制御する。一例として、第3運転モードにおける排気風量は第1運転モードにおける排気風量に再び戻される。ただし、室圧を一定の陽圧に維持するようにPCD36が作動するため、実際の排気風量は設定換気回数REA3分の風量に対して変動する。そして、給気風量VSAと排気風量VEAとの差が還気風量VRAとなる。第3運転モードにおける給気風量VSAと還気風量VRAと排気風量VEAとの関係は以下の式で表すことができる。
SA=v×RSA3
EA=v×REA3
RA=VSA-VEA
第3運転モードにおける給気風量の設定換気回数RSA3の一例は、第1運転モードにおける給気風量の設定換気回数RSA1の半分、すなわち1時間当たり15回である。また、第3運転モードにおける排気風量の設定換気回数REA3の一例は、第1運転モードにおける排気風量の設定換気回数REA1と同じく1時間当たり2回である。これらの値を用いて、第3運転モードにおける各風量の具体例を計算すると以下のようになる。
SA=30m3×15回/hr=450m3/hr
EA=30m3×2回/hr=60m3/hr
RA=450m3/hr-60m3/hr=390m3/hr
上記の各風量が示すように、細胞培養工程では、給気風量VSAが細胞培養工程や移行工程の半分ほどまで低減される。細胞培養工程では、培養はインキュベータ6に任せられ作業者はクリーンルーム2の外に出るので、作業者の快適性を目的とした空調ではなく、インキュベータ6を含む機器から発せられる熱を除去する目的での空調が行われる。ゆえに、上記のように細胞培養工程等に比較して給気風量VSAを減少させることができ、省エネ化を実現することができる。また、培養器がインキュベータ6に格納された後の細胞培養工程では、作業者はもはやクリーンルーム2の外に出ているため移行工程に比較して汚染物質の拡散は少ない。ゆえに、排気風量VEAを小さくしても汚染リスクを抑えることができ、排気風量VEAを小さくすることで省エネ化を実現することができる。なお、上記の各数値はあくまでも一例であって他の数値を用いることができる。例えば、省エネ化と汚染リスクの低減との両立を考慮するならば、給気風量の設定換気回数RSA3は、好ましくは10乃至20回程度であり、排気風量の設定換気回数REA3は、好ましくは1乃至3回程度である。
図3は、本実施形態に係る風量制御のタイムチャートである。図3には、室圧PIN、給気風量VSA、排気風量VEA、及び還気風量VRAの作業工程による変化が示されている。
このタイムチャートに示すように、本実施形態に係る風量制御では、室圧制御が併せて実施されている。室圧センサ56の信号に応じてPCD36が動作することによって、室圧PINは全ての工程において室外圧POUTよりも高い一定圧、すなわち陽圧に維持されている。室外圧POUTとは例えば大気圧である。
給気風量VSAは、細胞加工工程から移行工程まで大きい風量に維持され、細胞培養工程において半分ほどの風量に低減される。排気風量VEAは、細胞加工工程では低い風量とされるが、移行工程において増大され、細胞培養工程において再び細胞加工工程と同程度の風量に低減される。還気風量VRAは、給気風量VSAは排気風量VEAとの差であり、細胞加工工程では大きな風量となるが、細胞加工工程と細胞培養工程とは低い風量に抑えられる。このような風量制御が行われることで、上述のとおり省エネルギ化と汚染リスクの低減とをともに実現することができる。
なお、細胞加工工程から移行工程へ移ったときの排気風量VEAの変化は、図3中に実線で示すような急増よりも図3中に点線で示すような漸増が好ましい。風量制御システム100で導入される外気の風量は、外気ファンがない場合、AHUが内蔵するファンの給気風量と還気風量との差で決まる。また、排気ファン及びAHUが内蔵するファンの各静圧により発生する排気ダクトと還気ダクトとの各抵抗により室圧が決定される。このため、排気風量VEAを急増させた場合、外気の導入が追い付かずにクリーンルーム2の室圧PINが陰圧になってしまう虞がある。排気風量VEAを漸増させるようにすれば、排気に外気の導入を追いつかせることができるので、室圧PINを陽圧に維持することが容易になる。
2.第2実施形態
2-1.排気装置の構成
本発明の第2実施形態は排気装置の構成に特徴を有し、その他の構成は第1実施形態のものと共通する。図4は、本実施形態に係る排気装置122の構成を示す図である。
排気装置122は、クリーンルーム2内の空気を排気する排気ダクト30を有する。排気ダクト30は排気口32から延び、室内空気排出口34に接続されている。排気ダクト30には、第1実施形態と同様に、クリーンルーム2の室圧を制御するためのPCD36と排気ファン38とが設置されている。排気ファン38は請求項4に記載の第1ファンに相当する。本実施形態では、制御装置50は排気ファン38を定常運転する。ゆえに、排気ファン38の排気風量は、細胞加工工程と移行工程と細胞培養工程の全ての作業工程において、一定風量(第1排気風量)に設定されている。言い換えれば、制御装置50は、第1運転モードと第2運転モードと第3運転モードの全ての運転モードにおいて、排気ファン38を一定の排気風量で動作させる。
排気装置122は、PCD36よりも上流で排気ダクト30から分岐し、室内空気排出口62に接続された副排気ダクト60を有する。副排気ダクト60には、CAV64と排気ファン66とが設置されている。CAV64は、排気ファン66よりも副排気ダクト60の上流に設置されている。排気ファン66は請求項4に記載の第2ファンに相当する。制御装置50は、排気ファン66を移行工程、すなわち、第2運転モードでのみ動作させ、第1運転モードと第3運転モードでは排気ファン66を停止させている。動作時の排気ファン66の排気風量は、移行工程で必要な排気風量が得られるように大風量(第2排気風量)に設定されている。制御装置50は、第1運転モードから第2運転モードへ切り替えた際、CAV64を全閉から徐々に開いていき、排気ファン66の排気風量をゼロから第2排気風量まで漸増させる。
2-2.排気装置による排気風量制御
次に、上記のように構成された排気装置122による排気風量制御について図5を用いて説明する。
図5は、本実施形態に係る排気風量制御のタイムチャートである。図5において点線はPCD36を通り排気ファン38から排気される排気風量VEA1を示し、破線はCAV64を通り排気ファン66から排気される排気風量VEA2を示している。また、図5において実線はクリーンルーム2から排気される排気風量VEAを示している。
細胞加工工程、すなわち、第1運転モードにおける排気風量VEA1の一例は、第1実施形態と同様、1時間当たり2回の換気回数分の排気量である。第1実施形態と同じくクリーンルーム2の室容積を30m3と仮定すると、排気風量VEA1は60m3/hrとなる。上述の通り排気ファン38は一定風量で運転されるので、第1運転モードにおける60m3/hrの排気風量VEA1は、移行工程、すなわち、第2運転モードでも維持される。さらに、タイムチャートでは省略されているが、細胞培養工程、すなわち、第3運転モードでも第1運転モードにおける60m3/hrの排気風量VEA1は維持される。
細胞加工工程、すなわち、第1運転モードでは、排気ファン66が停止しているために排気風量VEA2はゼロである。移行工程、すなわち、第2運転モードに切り替えられると、排気ファン66の動作によって排気風量VEA2は増大する。ただし、CAV64が全閉から所定開度まで徐々に開かれることで、排気風量VEA2は漸増する。CAV64が所定開度まで開いたときの排気風量VEA2は、例えば540m3/hrである。その後は定風量装置であるCAV64により排気ファン66が運転している間、一定風量が維持されることとなる。これにより、排気風量VEA1と排気風量VEA2との合計風量、すなわち、クリーンルーム2から排気される排気風量VEAは、60m3/hrから600m3/hrまで漸増する。
排気風量VEA2の漸増期間は5乃至10分である。排気風量VEAを急増させた場合、外気の導入が追い付かずにクリーンルーム2の室圧PINが陰圧になってしまう虞があるが、このように漸増期間を設けて排気風量VEAを増大させることで、室圧PINを陽圧に維持することが容易になる。特に、本実施の形態では、排気風量を増大させる役目はCAV64と排気ファン66とに担わせることで、PCD36と排気ファン38とを専ら室圧制御に用いることができる。このため、本実施の形態によれば、排気風量の変化がクリーンルーム2の室圧に与える影響をさらに抑えることができる。
3.その他の実施形態
以下、上記実施形態の変形例について説明する。まず、図6は、給気装置の構成の変形例を示す図である。図6に示す変形例は、外気ダクト40に設置されたPCD70を有する。或いは、PCD70に代えてCAV72を外気ダクト40に設けてもよい。PCD70或いはCAV72が外気ダクト40に設けられることで、大気圧の変化の給気風量への影響を抑えることができる。
制御装置50は、フットスイッチ9の操作が検知された場合、第1運転モードから第2運転モードへの切り替えを実行してもよい。これによれば、作業者は手を使わずに運転モードの変更を行うことができる。また、フットスイッチ9の操作が再び検知された場合、第2運転モードから第3運転モードへの切り替えを実行してもよい。
クリーンルーム2に自動振動装置が設置されている場合、制御装置50は、自動振動装置の運転接点がオンになった場合、第1運転モードから第2運転モードへの切り替えを実行してもよい。これによれば、汚染が生じやすい状況になったときに自動的に運転モードの変更を行うことができる。また、インキュベータ6による細胞の培養の開始が検知された場合、第2運転モードから第3運転モードへの切り替えを実行してもよい。その他、運転モードの切り替えは、扉の開閉接点や、関連機器の発停接点を用いて行うことも可能である。
第2運転モードから第3運転モードへの切り替えにはタイマーを用いてもよい。具体的には、制御装置50は、第2運転モードでの運転時間が所定時間に達したときに第2運転モードから第3運転モードへ自動で切り替えてもよい。
2:クリーンルーム
4:安全キャビネット
6:インキュベータ
8:タブレット端末(工程管理端末)
9:フットスイッチ
10:給気ダクト
12:給気口
14:高性能フィルタ
16:定風量装置
18:外気還気処理空調機
20:還気ダクト
22:還気口
30:排気ダクト
32:排気口
36:室圧制御ダンパ
38:排気ファン
40:外気ダクト
50:制御装置
52:プロセッサ
54:メモリ
56:室圧センサ
60:副排気ダクト
64:定風量装置
66:排気ファン
70:室圧制御ダンパ
72:定風量装置
100:風量制御システム
110:給気装置
120:排気装置
122:排気装置

Claims (10)

  1. 細胞の加工に用いる安全キャビネットと前記細胞を培養するインキュベータとが設置されるクリーンルームの風量制御システムであって、
    前記クリーンルームから還気ダクトを介して還流される空気と外気ダクトを介して外部から取り込まれる空気とを空調及び浄化し、空調及び浄化された空気を給気ダクトを介して前記クリーンルームに給気する給気装置と、
    前記クリーンルームの室圧を陽圧に維持しながら前記クリーンルームから外部へ排気ダクトを介して排気を行う排気装置と、
    前記給気装置の運転と前記排気装置の運転とを制御する制御装置と、を備え、
    前記制御装置は、
    前記安全キャビネットで細胞加工が行われる細胞加工工程では、前記給気装置と前記排気装置とを第1運転モードで運転し、
    前記細胞加工工程から前記インキュベータにて細胞培養を行う細胞培養工程へ移行する移行工程では、前記クリーンルームからの排気風量が前記第1運転モードでの排気風量よりも大きい第2運転モードで前記給気装置と前記排気装置とを運転し、
    前記細胞培養工程では、前記クリーンルームへの給気風量が前記第1運転モードでの給気風量よりも小さい第3運転モードで前記給気装置と前記排気装置とを運転する
    ことを特徴とするクリーンルームの風量制御システム。
  2. 前記制御装置は、
    前記第2運転モードでは、前記クリーンルームへの給気風量を前記第1運転モードでの給気風量に維持するように前記給気装置と前記排気装置とを運転する
    ことを特徴とする請求項1に記載のクリーンルームの風量制御システム。
  3. 前記制御装置は、
    前記第3運転モードでは、前記クリーンルームからの排気風量を前記第2運転モードでの排気風量よりも小さくするように前記給気装置と前記排気装置とを運転する
    ことを特徴とする請求項1又は2に記載のクリーンルームの風量制御システム。
  4. 前記クリーンルームには工程管理端末が設置され、
    前記制御装置は、
    前記工程管理端末において前記細胞加工工程の完了が確認された場合、前記第1運転モードから前記第2運転モードへの切り替えを実行する
    ことを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載のクリーンルームの風量制御システム。
  5. 前記クリーンルームにはフットスイッチが設置され、
    前記制御装置は、
    前記フットスイッチの操作が検知された場合、前記第1運転モードから前記第2運転モードへの切り替えを実行する
    ことを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載のクリーンルームの風量制御システム。
  6. 前記クリーンルームには加工された細胞に振動を与える自動振動装置が設置され、
    前記制御装置は、
    前記自動振動装置の運転接点がオンになった場合、前記第1運転モードから前記第2運転モードへの切り替えを実行する
    ことを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載のクリーンルームの風量制御システム。
  7. 前記排気装置は、
    前記第1運転モードから前記第3運転モードまでの排気風量を排気可能な排気ファンと、
    前記排気ファンの上流に設けられて前記クリーンルームの室圧を陽圧に維持するように動作する室圧制御ダンパと、
    を前記排気ダクトに備え、
    前記給気装置は、
    給気ファンを内蔵する空調機と、
    前記空調機の下流に設けられた給気側定風量装置と、
    を前記給気ダクトに備え、
    前記制御装置は、
    前記給気側定風量装置に設定風量を出力し、
    前記排気ファンへ排気設定風量を出力し、
    前記室圧制御ダンパへ室圧計測値に応じて制御出力を出力する
    ことを特徴とする請求項1乃至6のいずれか1項に記載のクリーンルームの風量制御システム。
  8. 前記排気装置は、
    第1排気風量を排気可能な第1ファンと、
    前記第1ファンの上流に設けられて前記クリーンルームの室圧を陽圧に維持するように動作する室圧制御ダンパと、
    を前記排気ダクトに備え、
    前記第1排気風量よりも大きい第2排気風量を排気可能な第2ファンと、
    前記第2ファンの上流に設けられた定風量装置と、
    を前記排気ダクトから前記室圧制御ダンパより上流で分岐した副排気ダクトに備え、
    前記制御装置は、
    前記第1運転モードでは前記第2ファンを停止し、
    前記第2運転モードでは前記第2ファンを動作させ、
    前記第3運転モードでは前記第2ファンを停止する
    ことを特徴とする請求項1乃至6のいずれか1項に記載のクリーンルームの風量制御システム。
  9. 前記制御装置は、
    前記第2運転モードでは前記第2ファンの排気風量がゼロから前記第2排気風量まで漸増するように前記定風量装置を制御する
    ことを特徴とする請求項8に記載のクリーンルームの風量制御システム。
  10. 細胞の加工に用いる安全キャビネットと前記細胞を培養するインキュベータとが室内に設置され、前記室内から還流される空気と外部から取り込まれる空気とを空調及び浄化し、空調及び浄化された空気を前記室内に給気する給気装置と、前記室内の室圧を陽圧に維持しながら前記室内から外部へ排気を行う排気装置とが設けられたクリーンルームの風量制御方法であって、
    前記安全キャビネットで細胞加工が行われる細胞加工工程では、前記給気装置と前記排気装置とを第1運転モードで運転し、
    前記細胞加工工程から前記インキュベータにて細胞培養を行う細胞培養工程へ移行する移行工程では、前記クリーンルームからの排気風量が前記第1運転モードでの排気風量よりも大きい第2運転モードで前記給気装置と前記排気装置とを運転し、
    前記細胞培養工程では、前記クリーンルームへの給気風量が前記第1運転モードでの給気風量よりも小さい第3運転モードで前記給気装置と前記排気装置とを運転する
    ことを特徴とするクリーンルームの風量制御方法。
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