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JP7523941B2 - 油性ボールペン - Google Patents

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JP7523941B2 JP2020078853A JP2020078853A JP7523941B2 JP 7523941 B2 JP7523941 B2 JP 7523941B2 JP 2020078853 A JP2020078853 A JP 2020078853A JP 2020078853 A JP2020078853 A JP 2020078853A JP 7523941 B2 JP7523941 B2 JP 7523941B2
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Description

本発明は油性ボールペンに関するものである。
従来、油性ボールペン用インキ組成物において、ボールとチップ先端(筆記先端部)の間隙よりインキ漏れを抑制するために、25℃での蒸気圧が0.001mmHg以上である溶剤を用いたり、インキ漏れ抑制剤として、テルペンフェノール樹脂を用いたり、ゲル化剤を用いてインキ粘度を高く設定した、油性ボールペン用インキ組成物の技術が提案されている。
このような油性ボールペン用インキ組成物として、25℃での蒸気圧が0.001mmHg以上であるアルコール、多価アルコール、グリコールエーテル溶剤を用いた技術としては、特開2004-107591号公報「筆記具用油性インキ組成物」や、インキ漏れ抑制剤を用いた技術として、一次平均粒子径7~40nmのシリカを用いた特開平10-195365号公報「ボールペン用油性インキ」や、OH価が150以上であるテルペンフェノール樹脂を用いた技術としては、特開2007-126528号公報「ボールペン用油性インキ」、剪断減粘性付与剤として、水添ヒマシ油や脂肪酸アミドワックスを用いた技術としては、特開平7-196972号公報「ボ-ルペン用油性インキ組成物」に開示されている。
「特開2004-107591号公報」 「特開2007-126528号公報」 「特開平7-196972号公報」
しかし、特許文献1では、ある程度インキ漏れを抑制する効果はあるが、インキ粘度を低粘度化した場合には特許文献1で用いている溶剤だけでは、インキ漏れを十分抑制できなかった。また、特許文献2では、OH価が150以上であるテルペンフェノール樹脂では、OH価が多いため、油性インキ中での溶解性が悪く、それぞれ十分な効果を発揮できなかった。また、特許文献3では、水添ヒマシ油や脂肪酸アミドワックスでは、ある程度インキ漏れを抑制することは可能であるが、静止時のインキ粘度が高くなり、インキ追従性が劣りやすく、筆跡にカスレが発生することもあり、改善の余地があった。
さらに、新たなインキ漏れ抑制剤を用いた場合では、他のインキ成分との相性もあり、インキ中での経時安定性に影響が出やすい。
濃い筆跡とするために、インキ消費量を多くする場合や、滑らかな筆感を得るため、油性インキではインキ粘度が低粘度化する場合は、その分インキ消費量が多くなり、ボールとチップ先端(筆記先端部)の間隙よりインキ漏れが発生しやすく、問題となりやすい。
本発明の目的は、濃い筆跡を保ちつつ、インキ漏れを抑制した油性ボールペンを得ることである。
本発明は、上記課題を解決するために
「1.インキ収容筒の先端部にボールペンチップを有し、前記インキ収容筒内に油性ボールペン用インキ組成物を収容してなる油性ボールペンであって、前記油性ボールペンの100mあたりのインキ消費量が20~70mgであり、かつ、前記油性ボールペン用インキ組成物が、着色剤、有機溶剤、アミノ樹脂粒子を含んでなることを特徴とする油性ボールペン。
2.前記アミノ樹脂粒子の含有量が、インキ組成物全量に対し、0.1~5質量%であることを特徴とする第1項に記載の油性ボールペン。
3. 前記アミノ樹脂粒子の平均粒子径が、5μm以下であることを特徴とする第1項または第2項に記載の油性ボールペン。
4. 前記アミノ樹脂粒子が、メタクリル酸エステル樹脂粒子であることを特徴とする第1項ないし第3項のいずれか1項に記載の油性ボールペン。
5.前記ボールペンチップのボールの縦軸方向への移動量が、3~20μmであることを特徴とする第1項ないし第4項のいずれか1項に記載の油性ボールペン。
6.前記有機溶剤がアルコール溶剤であり、該アルコール溶剤の含有量は、油性ボールペン組成物中の全有機溶剤の含有量に対して50%以上とすることを特徴とする第1項ないし第5項のいずれか1項に記載の油性ボールペン。
7.前記油性ボールペン用インキ組成物に、ポリビニルブチラール樹脂またケトン樹脂を含んでなることを特徴とする第1項ない第6項のいずれか1項に記載の油性ボールペン。 」とする。
インキ消費量を多くして、濃い筆跡を保ちながらもボールとチップ先端の間隙からのインキ漏れを抑制する油性ボールペンとすることができる。
本発明の特徴は、濃い筆跡とするために、油性ボールペンの100mあたりのインキ消費量を20~70mgとしてインキ消費量を多くした場合でも、油性ボールペン用インキ組成物に、アミノ樹脂粒子を含んでなることで、インキ漏れを抑制することができることを特徴とする。
(アミノ樹脂粒子)
本発明では、油性ボールペン用インキ組成物に、アミノ樹脂粒子を含んでなることで、インキ漏れを抑制することが可能であることが解った。これは、ボールとチップ先端の内壁との間の隙間に、アミノ樹脂粒子による物理的な障害を起こして、インキ漏れを抑制することを可能とし、さらに、アミノ樹脂粒子同士が一部変形などして、お互い密着することで、微弱な凝集により形成された構造を生じることにより、静置時のインキ漏れに対しての抵抗作用の高い構造をインキ中で形成することで、高いインキ漏れ抑制を可能とする。一方で、微弱な凝集により形成された構造のため、筆記時にはボールの回転などの物理作用により凝集構造は解砕されるため、筆記時のインキ流動性を阻害することなく、良好に筆記することで、濃い筆跡を得ることが可能である。また、アミノ樹脂粒子は、溶剤に対しても安定しているため、インキ経時安定性を保ちつつ、さらに、筆跡に対しても高い耐溶剤性、耐水性も付与することができるため、好適に用いられる。
前記アミノ樹脂粒子の平均粒子径については、平均粒子径が小さい方が、粒子同士がお互い密着して、微弱な凝集構造をとりやすく、インキ漏れを抑制しやすいため、5μm以下が好ましく、3μm以下が好ましく、さらに、インキ中でのアミノ樹脂粒子の分散安定性(インキ経時安定性)を考慮すれば、2μm以下が好ましく、より考慮すれば、1μm未満がより好ましい。一方、平均粒子径が小さすぎると、インキ漏れ抑制効果が劣りやすいため、平均粒子径は、0.1μm以上が好ましく、より好ましくは、0.3μm以上が好ましい。また、平均粒子径は、コールターカウンター法により、コールターMultisizerTM3(ベックマン・コールター社製測定装置)を用いて、標準試料や他の測定方法を用いてキャリブレーションした数値を基に測定される粒度分布の体積累積50%時の粒子径(D50)を測定することで求めることができる。
本発明で用いるアミノ樹脂粒子としては、アミノ基を含む化合物とアルデヒドの縮合反応によって得られる樹脂の総称であり、メラミン樹脂粒子、ベンゾグアナミン樹脂粒子、尿素樹脂、アニリンアルデヒド樹脂などが挙げられる。これらの中でも、インキ漏れ抑制を向上しやすいことを考慮すれば、メラミン樹脂粒子、ベンゾグアナミン樹脂粒子を用いることが好ましい。さらに、よりインキ中で溶剤に対する安定性、インキ漏れ抑制を考慮すれば、メラミン・ホルムアルデヒド樹脂粒子、ベンゾグアナミン・ホルムアルデヒド樹脂粒子、ベンゾグアナミン・メラミン・ホルムアルデヒド樹脂粒子を用いることが好ましく、より考慮すれば、メラミン・ホルムアルデヒド樹脂粒子を用いることが最も好ましい。
アミノ樹脂粒子としては、インキ漏れ抑制を向上しやすいことを考慮すれば、複素環構造を有するアミノ樹脂粒子を用いることが好ましい。これは、複素環構造を有することによって、安定した粒子構造を形成することで、インキ中で安定しやすく、インキ漏れ抑制を向上しやすいためと推測する。
前記アミノ樹脂粒子の形状については、球状、もしくは異形の形状のものなどが使用できるが、アミノ樹脂粒子粒子同士の密着性によるインキ漏れ抑制効果を考慮すれば、球状樹脂粒子が好ましい。ここでいう球状樹脂粒子とは、真球状に限定されるものではなく、略球状の樹脂粒子や、略楕円球状の樹脂粒子などでも良い。
また、前記アミノ樹脂粒子の含有量について、インキ組成物全量に対し、0.01~10質量%がより好ましい。これは、前記アミノ樹脂粒子の含有量が、0.01質量%未満だとインキ漏れを抑制しづらく、10質量%を越えると、凝集構造が強くなりやすく、インキ経時安定性や、書き味、書き出し性能に影響が出やすいためである。さらに、より考慮すれば、0.1~5質量%が好ましく、0.3~3質量%が好ましく、最も好ましくは、0.5~3質量%が好ましい。
また、アミノ樹脂粒子としては、具体的には、エポスターSS(メラミン・ホルムアルデヒド縮合物、平均粒子径0.1μm)、同S(メラミン・ホルムアルデヒド縮合物、平均粒子径0.2μm)、同FS(メラミン・ホルムアルデヒド縮合物、平均粒子径0.2μm)、同S6(メラミン・ホルムアルデヒド縮合物、平均粒子径0.4μm)、同S12(メラミン・ホルムアルデヒド縮合物、平均粒子径1.2μm)、同MS(ベンゾグアナミン・ホルムアルデヒド縮合物、平均粒子径2μm)、同L15(ベンゾグアナミン・ホルムアルデヒド縮合物、平均粒子径9μm)(以上(株)日本触媒製)、パーコパックM3(尿素・ホルムアルデヒド共重合体、平均粒子径5μm、ロンザジャパン社製)などが挙げられる。
(ボールペン)
また、ボールペンの100mあたりのインキ消費量は、20~70mgであることが好ましい。これは、100mあたりのインキ消費量が、20mg未満だと、濃い筆跡や、良好な書き味が得られにくく、100mあたりのインキ消費量が70mgを越えると、ボールとチップ先端の間隙よりインキ漏れ抑制に影響が出やすく、さらに書き出し性能、泣きボテも発生しやすいためである。
なお、インキ消費量については、20℃、筆記用紙JIS P3201筆記用紙上に筆記角度70°、筆記荷重200gの条件にて、筆記速度4m/minの速度で、試験サンプル5本を用いて、らせん筆記試験を行い、その100mあたりのインキ消費量の平均値を、100mあたりのインキ消費量と定義する。
また、より濃い筆跡や、インキ漏れ抑制を向上するにはインキ消費量を設定するだけではなく、ボール径との関係も考慮すると効果的である。具体的には、油性ボールペンの100mあたりのインキ消費量(mg)に対するボール径(mm)の比については(ボール径:インキ消費量)、1:20~1:100の関係とし、従来とは異なる関係とすることで、より濃い筆跡や、インキ漏れ抑制が得られやすいため、好ましく、さらに考慮すれば、1:30~1:90であることが好ましく、1:40~1:80であることが好ましい。
また、ボール径については、特に限定されないが、0.1~2.0(mm)程度のボールを用いる。
また、本発明に用いるボールペンチップのボールの縦軸方向の移動量が、3~20μmとすることが好ましい。これは、3μm未満であると、濃い筆跡や良好な書き味が得られづらくなり、20μmを越えると、インキ漏れ抑制に影響が出やすくなるためで、より考慮すれば、5~18μmとすることが好ましく、7~16μmとすることが好ましい。
本発明において、ボールペンチップのボールの縦軸方向の移動量については、筆記開始前の初期状態のボールペンのボールペンチップの形態とする。
また、インキ漏れ抑制を向上するにはボールペンチップのボールの縦軸方向の移動量(μm)を設定するだけではなく、アミノ樹脂粒子の平均粒子径(μm)との関係も考慮すると効果的である。具体的には、アミノ樹脂粒子の平均粒子径(μm)に対するボールペンチップのボールの縦軸方向の移動量(μm)の比については(アミノ樹脂粒子の平均粒子径:ボールの縦軸方向の移動量)、1:1~1:200の関係とすることで、よりインキ漏れ抑制が得られやすいため、好ましく、1:1~1:100の関係とすることで、さらに考慮すれば、1:1~1:50であることが好ましく、1:2~1:30であることが好ましい。
(着色剤)
本発明に用いる着色剤は、染料、顔料等、特に限定されるものではなく、適宜選択して使用することができる。染料、顔料を併用することで、下記のような効果が得られやすいため、好ましい。
染料としては、油溶性染料、酸性染料、塩基性染料、含金染料などや、それらの各種造塩タイプの染料等として、酸性染料と塩基性染料との造塩染料、有機酸と塩基性染料との造塩染料、酸性染料と有機アミンとの造塩染料などの種類が挙げられる。これらの染料は、単独又は2種以上組み合わせて使用してもかまわない。染料としては、アミノ樹脂粒子との相性による経時安定性を考慮して、少なくとも造塩染料を用いることが好ましく、さらに造塩結合が安定していることで経時安定性を保てることを考慮すれば、塩基性染料と有機酸との造塩染料、酸性染料との塩基性染料との造塩染料、酸性染料と有機アミンとの造塩染料を用いることが好ましい。染料について、具体的には、バリファーストブラック1802、バリファーストブラック1805、バリファーストブラック1807、バリファーストバイオレット1701、バリファーストバイオレット1704、バリファーストバイオレット1705、バリファーストブルー1601、バリファーストブルー1605、バリファーストブルー1613、バリファーストブルー1621、バリファーストブルー1631、バリファーストレッド1320、バリファーストレッド1355、バリファーストレッド1360、バリファーストイエロー1101、バリファーストイエロー1151、ニグロシンベースEXBP、ニグロシンベースEX、BASE OF BASIC DYES ROB-B、BASE OF BASIC DYES RO6G-B、BASE OF BASIC DYES VPB-B、BASE OF BASIC DYES VB-B、BASE OF BASIC DYES MVB-3(以上、オリエント化学工業(株)製)、アイゼンスピロンブラック GMH-スペシャル、アイゼンスピロンバイオレット C-RH、アイゼンスピロンブルー GNH、アイゼンスピロンブルー 2BNH、アイゼンスピロンブルー C-RH、アイゼンスピロンレッド C-GH、アイゼンスピロンレッド C-BH、アイゼンスピロンイエロー C-GNH、アイゼンスピロンイエロー C-2GH、S.P.T.ブルー111、S.P.T.ブルーGLSH-スペシャル、S.P.T.レッド533、S.P.T.オレンジ6、S.B.N.バイオレット510、S.B.N.イエロー530、S.R.C-BH(以上、保土谷化学工業(株)製)等が挙げられる。
また、顔料については、無機、有機、加工顔料などが挙げられるが、具体的にはカーボンブラック、アニリンブラック、群青、黄鉛、酸化チタン、酸化鉄、フタロシアニン系、アゾ系、キナクリドン系、ジケトピロロピロール系、キノフタロン系、スレン系、トリフェニルメタン系、ペリノン系、ペリレン系、ジオキサジン系、メタリック顔料、パール顔料、蛍光顔料、蓄光顔料等が挙げられる。
着色剤としては、顔料を用いることが好ましい、これは、顔料粒子を用いることで、ボールペンの場合はボールとチップ先端の内壁との間の隙間に物理的な障害を起こして、インキ漏れを抑制しやすいためである。さらに、本発明では、前記アミノ樹脂粒子を用いることで、筆記先端部に被膜形成と、顔料の物理的な障害によって、相乗的な作用が働くことで、より高いインキ漏れ抑制効果が得られ、同時に顔料分散効果が得られるため、好ましい。また、顔料は、筆跡の堅牢性に優れ、特に耐光性に優れるため、好ましい。
着色剤の含有量は、インキ組成物全量に対し、5.0~30.0質量%が好ましい。これは5.0質量%未満だと、濃い筆跡が得られにくい傾向があり、30.0質量%を越えると、インキ中での溶解性に影響しやすい傾向があるためで、よりその傾向を考慮すれば、7.0~25.0質量%が好ましく、さらに考慮すれば、10.0~25.0質量%である。
(有機溶剤)
本発明に用いる有機溶剤としては、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、エチレングリコールジメチルエーテル、エチレングリコールモノフェニルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル、3-メトキシブタノール、3-メトキシ-3-メチルブタノール等のグリコールエーテル溶剤、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ポリエチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、ブチレングリコール、エチレングリコール等のグリコール溶剤、ベンジルアルコール、メタノール、エタノール、1-プロパノール、2-プロパノール、イソプロパノール、イソブタノール、t-ブタノール、プロパギルアルコール、アリルアルコール、3-メチル-1-ブチン-3-オール、エチレングリコールモノメチルエーテルアセタートやその他の高級アルコール等のアルコール溶剤など、油性ボールペン用インキとして一般的に用いられる有機溶剤が例示できる。
これらの有機溶剤の中でも、前記アミノ樹脂粒子との分散安定性を考慮すれば、非水溶性有機溶剤を用いることが好ましく、それによって、インキ漏れを抑制しやすいため、好ましい。
その中でも、アルコール溶剤を用いることが好ましいが、これは、アルコ-ル溶剤は揮発して、ボールペンチップ先端での乾燥をしやすく、チップ先端外部からインキ漏れ抑制しやすい。特に、本発明では、前述したように前記アミノ樹脂粒子を含有することによる、チップ先端内部からも物理的障害・微弱な凝集構造形成による、インキ漏れ抑制効果が働くことで、ボールペンチップ先端の内部と外部による両面からのインキ漏れ抑制効果によって、より高いインキ漏れ抑制効果を期待できるため、好ましい。さらに、ベンジルアルコールなどの芳香族アルコ-ルは、アミノ樹脂粒子を分散安定させるため好ましい。特に、アルコール溶剤の含有量は、油性ボールペン組成物中の全有機溶剤の含有量に対して50%以上とすることが好ましく、より考慮すれば、70%以上とすることが好ましく、80%以上が好ましい。
また、有機溶剤の含有量は、溶解性、筆跡乾燥性、にじみ等を向上することを考慮すると、インキ組成物全量に対し、10.0~90.0質量%が好ましく、チップ先端での乾燥性を考慮すれば、20.0~90.0質量%が好ましく、より好ましくは40.0~70.0質量%である。
(樹脂)
また、インキ漏れ抑制をより向上するためには、樹脂をインキ粘度調整剤として、用いることが好ましい、樹脂としては、ポリビニルブチラール樹脂、ケトン樹脂、ポリアセタール樹脂、ポリビニルアルコール樹脂、セルロース樹脂、テルペン樹脂、アルキッド樹脂、フェノキシ樹脂、ポリ酢酸ビニル樹脂などが挙げられるが、その中でも、ポリビニルブチラール樹脂またはケトン樹脂を含んでなることが好ましい。これは、インキ漏れ抑制効果をより向上しやすいためである。
また、インキ漏れ抑制効果と書き味を向上することをより考慮すれば、ポリビニルブチラール樹脂を用いることが好ましい。これは、前記ポリビニルブチラール樹脂によって、チップ先端外部に形成する被膜によって、インキ漏れをより向上しやすくなるためである。特に、前述したように前記アミノ樹脂粒子を含有することによる、チップ先端内部からも物理的障害・微弱な凝集構造形成による、インキ漏れ抑制効果が働くことで、ボールペンチップ先端の内部と外部による両面からのインキ漏れ抑制効果によって、より高いインキ漏れ抑制効果を期待できるため、好ましい。
また、ポリビニルブチラール樹脂は、ボールとボール座との間に常に弾力性があるインキ層を形成して、直接接触しづらくするため、書き味を向上することが可能となるためである。また、着色剤として顔料を用いる場合は、顔料分散効果も得られるため、ポリビニルブチラール樹脂を用いることが好ましい。
ここで、ポリビニルブチラール樹脂は、ポリビニルアルコール(PVA)をブチルアルデヒド(BA)と反応させたものであり、ブチラール基、アセチル基、水酸基を有した構造である。
特に、油性ボールペンの100mあたりのインキ消費量を20~70mgとしてインキ消費量を多くした場合では、ボールペンチップ本体とボールとの隙間からインキ漏れの影響が出やすいため、ポリビニルブチラール樹脂を用いると効果的であり、本発明で用いるアミノ樹脂粒子とポリビニルブチラール樹脂を併用するとより効果的である。
また、ポリビニルブチラール樹脂は、水酸基量20mol%以上とすることが好ましい。これは、水酸基量20mol未満のポリビニルブチラール樹脂では、有機溶剤への溶解性が十分でなく、十分な潤滑効果や、インキ漏れ抑制の効果が得られにくく、さらに、吸湿性による書き出し性能を考慮すると、水酸基量20mol%以上のポリビニルブチラール樹脂を用いることが好ましいためである。さらに、インキ漏れ抑制を考慮すれば、前記水酸基量28mol%以上であることが好ましく、前記水酸基量32mol%以上であることが好ましくい。また、前記水酸基量45mol%を越えるポリビニルブチラール樹脂を用いると、吸湿量が多くなりやすく、インキ成分との経時安定性に影響が出やすいため、水酸基量45mol%以下のポリビニルブチラール樹脂が好ましく、水酸基量40mol%以下のポリビニルブチラール樹脂が好ましい。
なお、前記ポリビニルブチラール樹脂の水酸基量(mol%)とは、ブチラール基(mol%)、アセチル基(mol%)、水酸基(mol%)の 全mol量に対して、水酸基(mol%)の含有率を示すものである。
また、ポリビニルブチラール樹脂の平均重合度については、前記平均重合度は200以上であると、インキ漏れ抑制性能が向上しやすく、また、前記平均重合度は2500を超えると、インキ粘度が高くなりすぎて書き味に影響する傾向があるため、前記平均重合度は、200~2500が好ましい。さらに、よりインキ漏れ抑制を考慮すれば、前記平均重合度は1500以下が好ましい。ここで、平均重合度とは、ポリビニルブチラール樹脂の1分子を構成している基本単位の数をいい、JISK6728(2001年度版)に規定された方法に基づいて測定された値を採用可能である。
ポリビニルブチラール樹脂については、具体的には、積水化学工業(株)製の商品名;エスレックBH-3(水酸基量:34mol%、平均重合度:1700)、同BH-6(水酸基量:30mol%、平均重合度:1300)、同BX-1(水酸基量:33±3mol%、平均重合度:1700)、同BX-5(水酸基量:33±3mol%、平均重合度:2400)、同BM-1(水酸基量:34mol%、平均重合度:650)、同BM-2(水酸基量:31mol%、平均重合度:800)、同BM-5(水酸基量:34mol%、平均重合度:850)、同BL-1(水酸基量:36mol%、平均重合度:300)、同BL-1H(水酸基量:30mol%)、同BL-2(水酸基量:36mol%、平均重合度:450)、同BL-2H(水酸基量:29mol%)、同BL-10(水酸基量:28mol%)などや、クラレ(株)製の商品名;モビタールB20H(水酸基量:26~31mol%、平均重合度:250~500)、同B30T(水酸基量:33~38mol%、平均重合度:400~650)、同B30H(水酸基量:26~31mol%、平均重合度:400~650)、同B30HH(水酸基量:30~34mol%、平均重合度:400~650)、同B45H(水酸基量:26~31mol%、平均重合度:600~850)、同B60T(水酸基量:34~38mol%、平均重合度:750~1000)、同B60H(水酸基量:26~31mol%、平均重合度:750~1000)、同B75H(水酸基量:26~31mol%、平均重合度:1500~1750)などが挙げられる。これらは、単独又は2種以上混合して使用してもよい。
また、、ケトン樹脂は、アミノ樹脂粒子とケトン樹脂とを併用することで、より高いインキ漏れ抑制効果を相乗的に期待でき、さらに、泣きボテを抑制する効果があるためである。特に、油性ボールペンの100mあたりのインキ消費量を20~70mgとしてインキ消費量を多くした場合では、チップ先端において、余剰インキによる泣き・ボテが発生しやすく、ケトン樹脂を用いることでインキのはい上がりを抑制することで、泣き・ボテを抑制しやすいため、より効果的である。さらに、泣き・ボテ抑制を考慮すれば、ケトン樹脂の中でも、芳香環骨格(フェニル基、アセトフェノン基、ナフタレン基などベンゼン環を有する)やシクロヘキサン骨格(シクロヘキサン基、シクロヘキサノン基などシクロヘキサン環を有する)などの環状構造を有するケトン樹脂を用いることが好ましい。
また、油性ボールペンは、複写用紙に筆記することが多く、複写用紙に筆記する時には、通常より筆圧を高く筆記(高筆圧筆記)するため、、高筆圧筆記性を向上することが求められているが、ケトン樹脂を用いると、高筆圧下(筆記荷重300~500gf)で、潤滑性を向上し、ボール座の摩耗抑制をより向上しやすいため、効果的であり好ましい。
前記樹脂の総含有量は、インキ組成物全量に対し、1.0質量%より少ないと、樹脂被膜形成量が足りないおそれがあり、インキ漏れ抑制性能が劣りやすく、40.0質量%を越えると、インキ中で溶解性が劣りやすいため、インキ組成物全量に対し、1.0~40.0質量%が好ましい。さらに、インキ漏れ抑制性能を考慮すれば5.0質量%以上が好ましく、30.0質量%を越えると、インキ粘度が高くなりすぎて書き味、書き出し性能に影響する傾向があるため、5.0~30.0質量%が好ましい。
ポリビニルブチラール樹脂、ケトン樹脂以外の樹脂は、曳糸性付与剤を適宜用いてもよい。特に、ポリビニルピロリドン樹脂を配合することで、インキの結着性を高め、チップ先端における余剰インキの発生を抑制しやすいため、ポリビニルピロリドン樹脂を含有することが好ましい。前記ポリビニルピロリドン樹脂の含有量は、インキ組成物全量に対し、0.01質量%より少ないと、余剰インキの発生を抑制しにくい傾向があるため、3.0質量%を越えると、インキ中で溶解性が劣りやすい傾向があるため、インキ組成物全量に対し、0.01~3.0質量%が好ましい。より上記理由を考慮すれば、0.1~2.0質量%が好ましい。具体的には、アイエスピー・ジャパン(株)製の商品名;PVP K-15、PVP K-30、PVP K-90、PVP K-120などが挙げられる。これらは、単独又は2種以上混合して使用してもよい。
(界面活性剤)
本発明においては、潤滑性と、チップ先端部を大気中に放置した状態で、該チップ先端部が乾燥したときの書き出し性能を向上することを考慮すれば、界面活性剤を用いることが好ましい。これは、界面活性剤を用いると、形成される被膜を柔らかくする傾向があり、書き出し性能を改良でき、さらに潤滑性も向上することができる。界面活性剤としては、脂肪酸、脂肪酸エステル、シリコーン系界面活性剤、フッ素系界面活性剤、リン酸エステル系界面活性剤などが挙げられる。その中でも、上記効果を考慮すれば、脂肪酸、シリコーン系界面活性剤、リン酸エステル系界面活性剤の中から1種以上を用いることが好ましい。
前記界面活性剤については、より潤滑性と書き出し性能の両方を向上すること考慮すれば、HLB値が6~14であることが好ましい。これは、HLB値が14を越えると親水性が強くなりやすいため、油性インキ中での溶解性が劣りやすいため、前記界面活性剤の効果が得られにくく、潤滑効果が得られにくいためである。また、HLB値が6未満だと、親油性が強くなり過ぎて、有機溶剤との相溶性に影響が出やすく、インキ経時が安定しにくく、さらに書き出し性能が向上しにくいためである。さらに、潤滑性を考慮すれば、HLB値が12以下にすることが好ましく、HLB値が6~12であることが好ましく、より書き出し性能を考慮すれば、HLB値が7~12が好ましい。
尚、HLBは、グリフィン法、川上法などから求めることができる。特に、ノック式筆記具や回転繰り出し式筆記具等の出没式筆記具においては、キャップ式筆記具とは異なり、常時ペン先が外部に露出した状態であるため、筆記先端部の乾燥時の書き出し性能に影響しやすいため、上記HLB値とした界面活性剤を用いることはより好ましい。
前記界面活性剤としては、具体的には、脂肪酸としては、オレイン酸、ステアリン酸、リノール酸などが挙げられ、シリコーン系界面活性剤としては、ジメチルシリコーン、メチルフェニルシリコーン、ポリエーテル変性シリコーン、高級脂肪酸エステル変性シリコーンなどが挙げられ、フッ素系界面活性剤としては、パーフルオロ基ブチルスルホン酸塩、パーフルオロ基含有カルボン酸塩、パーフルオロ基含有リン酸エステル、パーフルオロ基含有リン酸エステル型配合物、パーフルオロアルキルベタイン、パーフルオロアルキルアミンオキサイド化合物などが挙げられ、リン酸エステル系界面活性剤としては、アルコキシエチル基(C2n+1OCHCHO)またはアルコキシ基(C2m+1O)を有するリン酸エステル、ポリオキシエチレンアルキルエーテル又はポリオキシエチレンアルキルアリールエーテルのリン酸モノエステル、ポリオキシエチレンアルキルエーテル又はポリオキシエチレンアルキルアリールエーテルのリン酸ジエステル、ポリオキシエチレンアルキルエーテル又はポリオキシエチレンアルキルアリールエーテルのリン酸トリエステル、アルキルリン酸エステル、アルキルエーテルリン酸エステル或いはその誘導体等が挙げられる。
さらに、油性ボールペンは、複写用紙に筆記することが多く、複写用紙に筆記する時には、通常より筆圧を高く筆記(高筆圧筆記)するため、、高筆圧筆記性を向上することが求められているが、界面活性剤の中でも、高筆圧下(300~500gf)での潤滑性を向上しやすいため、リン酸エステル系界面活性剤を用いることが好ましい、これは、リン酸エステル系界面活性剤のリン酸基を有することで、潤滑作用が働きやすく、より極圧効果を発揮し、高筆圧下(300~500gf)においてもボールとチップ本体との間の潤滑性を向上してボール座の摩耗を抑制し、カスレなどのない良好な筆跡としやすいため、本発明ではより好適に用いることが可能である。
さらに、リン酸エステル系界面活性剤の中でも、高筆圧下(300~500gf)においてもボールとチップ本体との間の潤滑性を向上してボール座の摩耗を抑制することを考慮すれば、アルコキシエチル基(C2n+1OCHCHO)またはアルコキシル基(C2m+1O)を有するリン酸エステル系界面活性剤を用いることが好ましく、より考慮すれば、アルコキシエチル基(C2n+1OCHCHO)を有するリン酸エステル系界面活性剤を用いることが好ましい。
前記リン酸エステル系界面活性剤については、アルコキシエチル基(C2n+1OCHCHO)、アルコキシル基(C2m+1O)の末端アルキル基の炭素鎖(n、m)については、1~10とすることが好ましい。これは、アルコキシエチル基(C2n+1OCHCHO)やアルコキシル基(C2m+1O)の末端アルキル基の炭素鎖が長くなり過ぎて、筆感や書き出し性能は良好であるものの、高筆圧下(筆記荷重300~500gf)でのボール座の摩耗抑制が得られにくいことがある。これは、末端アルキル基の炭素鎖(n、m)が10を越えた場合、特に前記炭素鎖(n、m)が5を超えた場合は、お互いの炭素鎖間で立体障害が出やすく、ボールペンチップ材の金属に吸着したリン酸基が密になっても、炭素鎖の配列が密になりづらく、潤滑性が十分な潤滑層が得られず、高筆圧下でのボール座の摩耗抑制が得られづらいためである。さらに、末端アルキル基の極性が油性側に寄ってしまうため、有機溶剤に対する親和性が劣ることで、溶解安定性に影響しやすく、インキ中での溶解安定性に問題が出やすくなる。このため、長期間保存により金属製チップ中の金属イオン等の影響により、金属塩析出物が発生しやすくなり、インキ経時安定性が劣りやすく、本発明のような潤滑効果が得られづらい。そのため、前記末端アルキル基の炭素鎖(n、m)については、1~10とすることが好ましく、より考慮すれば、前記末端アルキル基の炭素鎖(n、m)、1~5であることが好ましい。
一方、末端アルキル基の炭素鎖(n、m)が3以下とした場合には、高筆圧下でのボール座の摩耗抑制は良好であるものの、インキ中において、前記アルキル基が十分に伸びず、ボールとボール座の間のクッション性が十分でない潤滑層であるため、書き味や書き出し性能に影響が出やすい。そのため、前記末端アルキル基が、ブチル基(末端アルキル基の炭素鎖:4)を有するブトキシエチルアシッドホスフェート(n=4)、ブチルアシッドホスフェート(m=4)などを用いることで、高筆圧下でのボール座の摩耗を抑制、書き味、書き出し性能の向上する効果が得られやすいため、好ましい。
界面活性剤の含有量は、インキ組成物全量に対し、0.1~5.0質量%がより好ましい。これは、0.1質量%より少ないと、所望の潤滑性が得られにくい傾向があり、5.0質量%を越えると、インキ経時が不安定性になりやすい傾向があるためであり、その傾向を考慮すれば、インキ組成物全量に対し、0.3~3.0質量%が好ましく、より考慮すれば、0.5~3.0質量%が、最も好ましい。
(有機アミン)
本発明では、インキ中でのインキ成分の安定性を考慮すれば、有機アミンを用いることが好ましい。オキシエチレンアルキルアミン、ポリオキシエチレンアルキルアミン等のエチレンオキシドを有するアミンや、ラウリルアミン、ステアリルアミン等のアルキルアミンや、ジステアリルアミン、ジメチルラウリルアミン、ジメチルステアリルアミン、ジメチルオクチルアミン等のジメチルアルキルアミン等の脂肪族アミンが挙げられ、その中でも、インキ中での安定性を考慮すれば、エチレンオキシドを有するアミン、ジメチルアルキルアミンが好ましい。特にリン酸エステル系界面活性剤を用いる場合は、中和することで、インキ中で安定することで、リン酸エステル系界面活性剤の効果が得られやすいため、好ましい。
また、前記有機アミンとインキ中の他成分との反応性については、1級アミンが最も強く、次いで2級アミン、3級アミンと反応性が小さくなるので、インキ経時安定性を考慮して、2級アミンまたは3級アミンを用いることが好ましい。これらは、単独又は2種以上混合して使用してもよい。
前記有機アミンの含有量は、インキ成分との安定性を考慮すれば、インキ組成物全量に対し、0.1~10.0質量%が好ましく、さらに後に説明するリン酸エステル系界面活性剤に対する中和を考慮すれば、0.2~5.0質量%が好ましい。
(脂肪酸エステル)
上記した界面活性剤以外で、潤滑性と、チップ先端部を大気中に放置した状態で、該チップ先端部が乾燥したときの書き出し性能を向上することを考慮すれば、脂肪酸エステルを用いることが好ましい。特に、高筆圧下(筆記荷重300~500gf)においても潤滑性を保ちやすくなるため、ボール座の摩耗を抑制(高筆圧筆記性)と、書き味、書き出し性能を全て向上しやすいため好ましい。
脂肪酸エステルについては、脂肪酸と、1価アルコールや多価アルコールなどのアルコールとをエステル化反応させたものであるが、前記脂肪酸エステルの中でも、より書き出し性能を向上することを考慮すれば、分岐鎖アルキル基を有する脂肪酸エステルを用いることが好ましい。これは、分岐鎖アルキル基を有する脂肪酸エステルは、直鎖構造よりも、嵩高い構造をしているため、分岐鎖アルキル基の嵩高さによって、金属製のボール表面やチップ本体のボール座に吸着しやすく、さらに厚い潤滑膜を形成して、より潤滑性が向上しやすいためで、同時に分岐鎖アルキル基の嵩高さによって、チップ先端部のインキ乾燥時に形成される被膜強度が軟化し、書き出し性能を向上するためである。
さらに、前記脂肪酸エステルについては、酸価を0.01~5(mgKOH/g)とすることが好ましい、これは、油性インキ中の前記酸性リン酸エステルや他成分との相性が良好であり、長期間インキ中で安定しているため、長時間書き出し性能を向上し、長期間潤滑性を向上し、書き味を向上しやすくすることが可能となるためである。より考慮すれば、酸価については、0.01~2.5(mgKOH/g)であることが好ましく、より好ましくは、0.05~1.0(mgKOH/g)である。
なお、酸価については、試料1g中に含まれる酸性成分(遊離脂肪酸)を中和するのに要する水酸化カリウムのmg数で表すものとする。
前記脂肪酸エステルのエステル化反応に用いられるアルコールは、多価アルコールが好ましい。これは、理由は定かではないが、前記脂肪酸エステルのエステル化反応に用いられるアルコールの水酸基が多い方が、保湿作用が働きやすく、チップ先端部が乾燥したときに形成する被膜の強度を軟化させ、ボールの回転をスムーズにする効果が得られるので、筆跡カスレが発生せずに、書き出し性能が向上するものと推測される。より書き出し性能を向上することを考慮すれば、水酸基が4価以上の多価アルコールであることが好ましく、より好ましくは水酸基が5価以上であることが好ましい。また、水酸基が多すぎると、油性インキ中での安定性に影響が出やすいため、水酸基が8価以下であることが好ましい。
前記脂肪酸エステルのエステル化反応に用いられるアルコールの具体例としては、1価アルコールとしては、ペンタノール、シクロヘキサノール、ヘキサノール、ヘプタノール、オクタノール、2-エチルヘキサノール、ノナノール、イソノナノール、デカノール、ラウリルアルコール、ミスチリルアルコール、ステアリルアルコール、ドコサノールなどが挙げられる。多価アルコールとしては、エチレングリコール、プロピレングリコール、ポリアルキレングリコール、1,3-プロパンジオール、ジエチレングリコール、グリセリン、2-メチルプロパントリオール、ネオペンチルグリコール、トリメチロールエタン、トリエチロールエタン、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール、ジペンタエリスリトール、トリペンタエリスリトールなどが挙げられる。これらの中でも、より書き出し性能を向上し、インキ経時安定性を考慮すれば、ペンタエリスリトール、ジペンタエリスリトール、トリペンタエリスリトールなどのペンタエリスリトール類によってエステル化した脂肪酸エステルを含むことが好ましく、より考慮すれば、ジペンタエリスリトールによってエステル化した脂肪酸エステルを含むことが好ましい。
また、前記脂肪酸エステルの含有量は、インキ組成物全量に対し、0.1~10.0質量%がより好ましい。これは、0.1質量%より少ないと、所望の潤滑性と書き出し性能が得られにくく、10.0質量%を越えると、インキ経時が不安定になりやすいためであり、その傾向を考慮すれば、0.1~5.0質量%が好ましく、より考慮すれば、0.1~3.0質量%が好ましく、0.3~2.0質量%が最も好ましい。
また、その他として、粘度調整剤として、脂肪酸アマイド、水添ヒマシ油などの擬塑性付与剤を、また、着色剤安定剤、可塑剤、キレート剤、水などを適宜用いても良い。これらは、単独又は2種以上組み合わせて使用してもかまわない。
本発明の油性ボールペン用インキ組成物のインキ粘度は、特に限定されるものではないが、20℃、剪断速度5sec-1(静止時)におけるインキ粘度が30000mPa・sを越えると、書き出し性能や書き味が劣りやすいため、20℃、剪断速度5sec-1(静止時)におけるインキ粘度は、30000mPa・s以下であることが好ましい。また、20℃、剪断速度5sec-1(静止時)におけるインキ粘度が1000mPa・s未満だと、インキ漏れを抑制しにくいため、インキ漏れを考慮すれば、1000mPa・s以上とすることが好ましい。よりインキ漏れ抑制、書き味、インキ追従性能、書き出し性能をより向上することを考慮すれば、前記インキ粘度は1500~25000mPa・sがより好ましく、さらに、より考慮すれば、2000~20000mPa・sが好ましく、2000~15000mPa・sが好ましい。
また、ノック式油性ボールペンや回転繰り出し式油性ボールペン等の出没式油性ボールペンにおいては、インキ漏れ抑制をより考慮する必要があるため、効果的であり、好ましい。
また、本発明で用いるボールペンチップのボール表面の算術平均粗さ(Ra)については、0.1~12nmとすること好ましい。これは、算術平均粗さ(Ra)が0.1nm未満だと、ボール表面に十分にインキが載りづらく、筆記時に濃い筆跡が得られづらく、筆跡に線とび、カスレが発生しやすく、算術平均粗さ(Ra)が12nmを越えると、ボール表面が粗すぎて、ボールとボール座の回転抵抗が大きいため、書き味が劣りやすく、さらに、筆跡にカスレ、線とび、線ムラなどの筆記性能に影響が出やすくなるためである。また、前記算術平均粗さ(Ra)が0.1~10nmであると、ボール表面にインキが載りやすいためより好ましく、より好ましくは、2~8nmである。なお、表面粗さの測定は(セイコーエプソン社製の機種名SPI3800N)で求めることができる。
また、ボールに用いる材料は、特に限定されるものではないが、タングステンカーバイドを主成分とする超硬合金ボール、ステンレス鋼などの金属ボール、炭化珪素、窒化珪素、アルミナ、シリカ、ジルコニアなどのセラミックスボール、ルビーボールなどが挙げられる。
また、ボ-ルペンチップの材料は、ステンレス鋼、洋白、ブラス(黄銅)、アルミニウム青銅、アルミニウムなどの金属材、ポリカーボネート、ポリアセタール、ABSなどの樹脂材が挙げられるが、書き味や切削等の加工性を考慮すれば洋白製のチップ本体が好ましく、ボール座の摩耗、経時安定性を考慮するとステンレス製のチップ本体とすることが好ましい。
実施例1
実施例1の油性ボールペン用インキ組成物は、着色剤として染料、有機溶剤としてベンジルアルコール、アミノ樹脂粒子、界面活性剤としてアルコキシエチル基を有するリン酸エステル系界面活性剤、有機アミンとしてオキシエチレンアルキルアミン、分岐鎖アルキル基を有する脂肪酸エステル、ポリビニルブチラール樹脂、曳糸性付与剤としてポリビニルピロリドンを採用し、これを所定量秤量して、60℃に加温した後、ディスパー攪拌機を用いて完全溶解させて油性ボールペン用インキ組成物を得た。
具体的な配合量は下記の通りである。
実施例1(インキ配合)
着色剤(染料、酸性染料と塩基性染料との造塩染料) 8.0質量%
着色剤(染料、有機酸と塩基性染料との造塩染料) 5.0質量%
有機溶剤(ベンジルアルコール) 72.5質量%
アミノ樹脂粒子(メラミン・ホルムアルデヒド縮合物、平均粒子径:0.4μm)
1.0質量%
界面活性剤(アルコキシエチル基(C2n+1OCHCHO:n=4)を有するリン酸エステル系界面活性剤) 1.0質量%
有機アミン(オキシエチレンアルキルアミン) 1.0質量%
分岐鎖アルキル基を有する脂肪酸エステル(脂肪酸とジペンタエリスリトールによってエステル化した脂肪酸エステル) 1.0質量%
ポリビニルブチラール樹脂 10.0質量%
曳糸性付与剤(ポリビニルピロリドン樹脂) 0.5質量%
実施例2~24
表1に示すように、インキ成分とチップ仕様を変更した以外は、実施例1と同様な手順で実施例2~24の油性ボールペン用インキ組成物を得た。表に測定、評価結果を示す。
尚、ブルックフィールド株式会社製粘度計 ビスコメーターRVDVII+Pro CP-52スピンドルを使用して、実施例1、実施例9、実施例10のインキ粘度を測定したところ、20℃の環境下、剪断速度10sec-1、実施例1:インキ粘度=2000mPa・s、実施例9:インキ粘度=5000mPa・s、実施例10:インキ粘度=12000mPa・sであった。
比較例1~4
表に示すように、インキ成分とチップ仕様を変更した以外は、実施例1と同様の手順で、比較例1~4の油性ボールペン用インキ組成物を得た。表に測定、評価結果を示す。
試験および評価
実施例1および比較例1で作製した油性ボールペン用インキ組成物(0.27g)を、インキ収容筒(ポリプロピレン)に、ボール径がφ0.5mmのボールを回転自在に抱持したボールペン用チップ(ボールの縦軸方向の移動量10μm、ボール表面の算術平均粗さ(Ra)6nm)を装着した油性ボールペン用レフィルに充填し、油性ボールペンを作製した。実施例2~24および比較例2~4も同様にして、作製した油性ボールペン用インキ組成物(0.27g)を、インキ収容筒(ポリプロピレン)に、表のようにチップ仕様を変更したボールペン用チップを装着した油性ボールペン用レフィルに充填し、油性ボールペンを作製した。筆記試験用紙として筆記用紙JIS P3201を用いて以下の試験および評価を行った。
実施例1の100mあたりのインキ消費量は、油性ボールペンで、らせん筆記試験を行ったところ、36mg/100mであった。
油性ボールペンの100mあたりのインキ消費量(mg)に対するボール径(mm)の比については(ボール径:インキ消費量)、1:72であった。
アミノ樹脂粒子の平均粒子径(μm)に対するボールペンチップのボールの縦軸方向の移動量(μm)の比については(アミノ樹脂粒子の平均粒子径:ボールの縦軸方向の移動量)、1:12.5であった。
インキ漏れ抑制試験:30℃、85%RHの環境下にペン先下向きで7日放置し、チップ先端からのインキ漏れを確認した。
チップ先端のインキ滴がないもの ・・・◎
チップ先端のインキ滴がテーパー部の1/4以内のもの ・・・○
チップ先端のインキ滴がテーパー部の1/4以上、1/2以内のもの ・・・△
チップ先端のインキ滴がテーパー部の1/2以上のもの ・・・×
筆跡の濃さ:手書きにより筆記した筆跡を観察した。
濃く鮮明な筆跡であるもの ・・・◎
濃い筆跡であるもの ・・・○
実用上問題ない濃さの筆跡であるもの ・・・△
薄い筆跡のもの ・・・×
高筆圧下耐摩耗試験(ボール座の摩耗試験):荷重400gf、筆記角度70°、4m/minの走行試験機にて筆記試験後のボール座の摩耗を測定した。
ボール座の摩耗が8μm未満であるもの ・・・◎
ボール座の摩耗が8μm以上、15μm未満であるもの ・・・○
ボール座の摩耗が15μm以上、25μm未満であるが、筆記可能であるもの ・・・△
ボール座の摩耗がひどく、筆記不良になってしまうのもの ・・・×
実施例1~24では、インキ漏れ抑制試験、筆跡の濃さ、高筆圧下耐摩耗試験(ボール座の摩耗試験)ともに良好な性能が得られた。また、実施例1~24の中で、着色剤として顔料を用いたインキを、顕微鏡で見たところ、顔料分散性が良好であった。
比較例1では、アミノ樹脂粒子を用いなかったため、インキ漏れ抑制が劣ってしまった。
比較例2では、ポリスチレン系樹脂を用いたが、インキ中で変形してしまい、インキ漏れ抑制性が劣ってしまった。
比較例3では、インキ消費量が少ないため、濃い筆跡が得られなかった。
比較例4では、インキ消費量が多すぎたため、インキ漏れ抑制効果が得られなかった。
また、ノック式油性ボールペンや回転繰り出し式油性ボールペン等の出没式油性ボールペン(出没式ボールペン)を用いた場合では、インキ漏れ抑制性能が最も重要な性能の 1つであるため、本発明のように筆記先端部の間隙からインキ漏れ(ボールとチップ先端の間隙からのインキ漏れ)を抑制して、インキ漏れ抑制性能が良好とすることが可能である本発明のようなアミノ樹脂粒子を含んだ油性ボールペン用インキ組成物を用いると効果的である。
一般的に油性ボールペンのボールペンチップは、インキ漏れ抑制するために、ボールペンチップ先端に回転自在に抱持したボールを、コイルスプリングなどの弾発部材により直接又は押圧体を介してチップ先端縁の内壁に押圧して、筆記時の押圧力によりチップ先端縁の内壁とボールに間隙を与えインキを流出させる弁機構を具備し、チップ先端の微少な間隙も非使用時に閉鎖してあるが、本発明のようにインキ漏れ抑制効果が特段に高い油性ボールペン用インキ組成物を用いると、前記コイルスプリングなどの弾発部材がなくても、インキ漏れを抑制できる。そのため、ボールと弾発部材の抵抗がなくなり、書き味が向上し、インキの流動性も向上することで、インキ追従性も向上し、濃い筆跡を得られやすくなり、さらに部品点数の低下に繋がり、コストを抑制することが可能となり、より効果的である。特に、出没式等のボールペンでは、インキ漏れの抑制については、より重要視されているので、好適に用いることが可能である。
また、本実施例では、便宜上、軸筒内に、油性ボールペン用インキ組成物を直に収容した油性ボールペン用レフィルを収容した油性ボールペンを例示しているが、本発明の油性ボールペンは、軸筒をインキ収容筒とし、軸筒内に、油性ボールペン用インキ組成物を直に収容した直詰め式のボールペン、油性ボールペンであってもよい。また、本実施例では便宜上、線材を切削によって形成したボールペンチップを例示しているが、パイプ材を押圧加工によって形成するボールペンチップであってもよい。
また、本実施例では、インキ収容筒内に油性ボールペン用インキ組成物を収容したボールペンレフィルを軸筒内に配設した油性ボールペンを例示したが、本発明の油性ボールペンは、軸筒自体をインキ収容筒とし、軸筒内に、油性ボールペン用インキ組成物を直に収容した直詰め式の油性ボールペンであっても良く、インキ収容筒内に油性ボールペン用インキ組成物を収容したもの(ボールペンレフィル)をそのままボールペンとして使用した構造であっても良い。
本発明は、油性ボールペンとして利用でき、さらに詳細としては、キャップ式、出没式等の油性ボールペンとして広く利用することができる。

Claims (3)

  1. インキ収容筒の先端部にボールペンチップを有し、前記インキ収容筒内に油性ボールペン用インキ組成物を収容してなる油性ボールペンであって、前記油性ボールペンの100mあたりのインキ消費量が20~70mgであり、
    筆記開始前の初期状態のボールペンチップのボールの縦軸方向への移動量が7~16μmであり、
    かつ、前記油性ボールペン用インキ組成物が、着色剤、有機溶剤、アミノ樹脂粒子、アルコキシエチル基(C2n+1OCHCHO)またはアルコキシル基(C2m+1O)を有するリン酸エステル系界面活性剤を含んでなり、
    前記有機溶剤がアルコール溶剤であり、該アルコール溶剤の含有量は、油性ボールペン組成物中の全有機溶剤の含有量に対して70%以上とし、
    前記アミノ樹脂粒子の平均粒子径(μm)に対する前記ボールペンチップのボールの縦軸方向の移動量(μm)の比については(アミノ樹脂粒子の平均粒子径:ボールの縦軸方向の移動量)、1:2~1:30の関係とすることを特徴とする油性ボールペン。
  2. 前記アルコキシエチル基(C2n+1OCHCHO)またはアルコキシル基(C2m+1O)を有するリン酸エステル系界面活性剤の末端アルキル基の炭素鎖(n、m)が1~10であることを特徴とする請求項1に記載の油性ボールペン。
  3. 前記アミノ樹脂粒子の平均粒子径が、5μm以下であることを特徴とする請求項1または2に記載の油性ボールペン。
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