JP7580348B2 - ヒンジキャップ - Google Patents
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Description
本発明は、ヒンジキャップに関する。
特許文献1には、内容物が収容される容器本体の口部に装着され、内容物を注出する注出口が形成されたキャップ本体と、キャップ本体にヒンジ回りに回動可能に連結され、注出口を開閉自在に覆う有頂筒状の蓋体と、注出口の開口縁部に弱化部を介して連結されて注出口を閉塞する閉塞体と、を備えるヒンジキャップが記載されている。
特許文献1のヒンジキャップでは、閉塞体に抜栓用のプルリングが設けられており、蓋体をキャップ本体に対してヒンジ回りに回動させた後に、プルリングを引き上げて弱化部を破断させることによって注出口を開放する。
特許文献1のヒンジキャップでは、閉塞体に抜栓用のプルリングが設けられており、蓋体をキャップ本体に対してヒンジ回りに回動させた後に、プルリングを引き上げて弱化部を破断させることによって注出口を開放する。
従来のヒンジキャップでは、蓋体を開いた後に、プルリングを引き上げる操作を行う必要があり、開封時の操作性について改善の余地があった。
本発明は、開封時の操作性を向上できるヒンジキャップを提供することを目的の一つとする。
本発明のヒンジキャップの一つの態様は、内容物が収容される容器本体の口部に装着される有頂筒状のキャップ本体と、前記キャップ本体の上側に配置される有頂筒状の蓋体と、前記キャップ本体に対して前記蓋体を開閉可能に連結するヒンジと、を備え、上下方向から見た平面視で、前記ヒンジの周方向の中心と、キャップ軸と、を通り前後方向に延びる仮想直線を前後中心線として、前記キャップ本体は、注出口を有する環状のキャップ頂壁と、前記注出口を塞ぐ閉塞体と、前記閉塞体の外周部と前記キャップ頂壁の内周部とを接続する破断可能な弱化部と、を有し、前記閉塞体は、閉塞板部と、前記閉塞板部の前端部から上側に突出する引上げ部と、前記引上げ部から前側に突出し、前記弱化部の前端部の上面と繋がる破断突起と、を有し、前記蓋体は、蓋頂壁から下側に突出し、前記引上げ部と係止される抜栓部を有し、上下方向から見た平面視で、前記破断突起の左右方向の中央部が、前記前後中心線から左右方向にずれた位置に配置される。
本発明のヒンジキャップでは、キャップ本体に対して蓋体をヒンジ回りの開方向に回動させると、蓋体の抜栓部が引上げ部を上方(後側上方)に引き上げる。このとき、引上げ部の前側の破断突起から、弱化部のうちの破断突起に隣接する起点部に引上げ力が集中的に作用し、この起点部から弱化部が破断し始める。さらに蓋体を開いていくことで、閉塞体がキャップ頂壁から分離させられ、注出口が開放される。本発明によれば、蓋体をヒンジ回りに回動させる簡単な操作によって注出口を開放できるため、キャップ開封時の操作性が向上する。
そして、本発明では、上下方向から見た平面視で、破断突起の左右方向の中央部が前後中心線から左右方向にずれた位置に配置されるので、破断突起から弱化部の起点部に、より効率的に応力を集中させることができる。このため、蓋体を開いて注出口を開放する際、少ない力で弱化部を破断させ始めることができる。したがって、開封時の操作性がより高められる。
上記ヒンジキャップにおいて、前記破断突起は、さらに、前記弱化部の前端部の下面と繋がる部分を有することが好ましい。
この場合、弱化部の前端部の上面および下面に繋がる破断突起によって、弱化部に効率よく応力を集中させることができる。より少ない力で弱化部を破断させ始めることができ、開封時の操作性がより向上する。
上記ヒンジキャップにおいて、前記キャップ頂壁は、前記キャップ頂壁の内周部に配置される凸部を有し、前記凸部は、上下方向から見た平面視で、左右方向において前記前後中心線を間に挟んで前記破断突起の左右方向の中央部とは反対側に位置し、前記弱化部を介して前記破断突起と対向することが好ましい。
この場合、弱化部のうち破断突起と凸部との間に位置する起点部に、より応力を集中させやすくすることができる。より少ない力で弱化部を破断させ始めることができ、開封時の操作性がより向上する。
上記ヒンジキャップにおいて、前記破断突起は、上下方向から見た平面視で、前記前後中心線と平行に延びる平面部を有することが好ましい。
この場合、破断突起を前側へ向けた先鋭形状とすることができ、蓋体を開いたときに、前後方向に延びる平面視直線状の平面部に沿って、弱化部をより破断させやすい。
上記ヒンジキャップにおいて、前記閉塞板部は、前側へ向かうに従い下側に向けて延びることが好ましい。
この場合、閉塞板部の前端部が前側下方に向けて傾斜するため、キャップ開封時に、引上げ部を介して閉塞板部が後側上方に引き上げられることにより、閉塞板部の前端部から弱化部がより破断されやすくなる。
本発明の一つの態様のヒンジキャップによれば、開封時の操作性を向上できる。
本発明の一実施形態のヒンジキャップ1について、図面を参照して説明する。なお以下の説明では、ヒンジキャップ1を単にキャップと省略する場合がある。また図1は、ヒンジキャップ1が閉じた状態(キャップ閉状態)を表しており、図2および図3は、ヒンジキャップ1が開いた状態(キャップ開状態)を表している。
本実施形態のヒンジキャップ1は、例えば液状の内容物が収容される図示しない有底筒状の容器本体の口部に取り付けられる。
本実施形態のヒンジキャップ1は、例えば液状の内容物が収容される図示しない有底筒状の容器本体の口部に取り付けられる。
図1に示すように、ヒンジキャップ1は、キャップ軸Oを中心とする有頂筒状のキャップ本体2と、有頂筒状の蓋体3と、キャップ本体2と蓋体3とを相対回動可能に連結するヒンジ4と、を備える。キャップ本体2は、図示しない容器本体の円筒状の口部に装着される。キャップ本体2は、容器本体の口部に、アンダーカット嵌合等により抜け止め状態とされて固定される。キャップ本体2、蓋体3、および容器本体の口部は、キャップ軸Oを共通軸として互いに同軸に配置される。
本実施形態では、キャップ軸Oが延びる方向、つまりキャップ軸Oと平行な方向を上下方向と呼ぶ。上下方向のうち、図示しない容器本体の底部から蓋体3の蓋頂壁3bへ向かう方向を上側と呼び、蓋頂壁3bから容器本体の底部へ向かう方向を下側と呼ぶ。
上下方向から見た平面視で、キャップ軸Oと直交する方向を径方向と呼ぶ。径方向のうち、キャップ軸Oに近づく方向を径方向内側と呼び、キャップ軸Oから離れる方向を径方向外側と呼ぶ。
キャップ軸O回りに周回する方向を周方向と呼ぶ。
上下方向から見た平面視で、キャップ軸Oと直交する方向を径方向と呼ぶ。径方向のうち、キャップ軸Oに近づく方向を径方向内側と呼び、キャップ軸Oから離れる方向を径方向外側と呼ぶ。
キャップ軸O回りに周回する方向を周方向と呼ぶ。
また、図2および図3に示すように上下方向から見た平面視で、ヒンジ4の周方向の中心と、キャップ軸Oと、を通る仮想直線Lが延びる方向を、前後方向と呼ぶ。前後方向は、径方向のうちの1つの方向である。前後方向のうち、ヒンジ4からキャップ軸Oへ向かう方向を前側と呼び、キャップ軸Oからヒンジ4へ向かう方向を後側と呼ぶ。本実施形態では、前後方向に延びる仮想直線Lを「前後中心線L」と定義する。
また、上下方向から見た平面視で、前後方向と直交する方向を左右方向と呼ぶ。左右方向は、径方向のうちの、上記前後方向とは別の1つの方向である。図2のキャップ上面図において、ヒンジキャップ1を前側から見て、左右方向のうち、キャップ軸Oから左へ向かう方向を左側と呼び、キャップ軸Oから右へ向かう方向を右側と呼ぶ。なお図3のキャップ下面図においては、図2とは左右方向の向きが逆向きとなるため、図3のヒンジキャップ1を前側から見て、キャップ軸Oから右へ向かう方向が左側に相当し、キャップ軸Oから左へ向かう方向が右側に相当する。
図1に示すように、キャップ本体2は、キャップ周壁2aと、キャップ頂壁2bと、を有する。
キャップ周壁2aは、キャップ軸Oを中心とする円筒状である。キャップ周壁2aは、図示しない容器本体の口部に外嵌される。キャップ周壁2aは、容器本体の口部にアンダーカット嵌合等により取り付けられる。
キャップ周壁2aは、キャップ軸Oを中心とする円筒状である。キャップ周壁2aは、図示しない容器本体の口部に外嵌される。キャップ周壁2aは、容器本体の口部にアンダーカット嵌合等により取り付けられる。
キャップ頂壁2bは、キャップ周壁2aの上端部に接続される。キャップ頂壁2bは、図示しない容器本体の口部の上端開口縁に対して、上側から接触する。キャップ頂壁2bは、注出口2cを有する環状であり、具体的にはリング板状である。図2に示すように、本実施形態では注出口2cが、略菱形孔状である。注出口2cの前後方向の寸法は、左右方向の寸法よりも大きい。このため注出口2cは、前後方向に延びる。また注出口2cの前端部は、前側に向けて凸となる先鋭形状である。
キャップ頂壁2bは、凸部2eを有する。
図7に示すように、凸部2eは、キャップ頂壁2bの内周部に配置される。具体的に、凸部2eは、キャップ頂壁2bの内周部のうち前端部に配置され、後述する弱化部25よりも下側に位置する。凸部2eは、図7に示す下面視で略三角形状であり、キャップ頂壁2bの内周部から径方向内側に突出する。凸部2eは、前後中心線Lから左右方向にずれた位置に配置される。本実施形態では凸部2eが、前後中心線Lの右側に配置される。
図7に示すように、凸部2eは、キャップ頂壁2bの内周部に配置される。具体的に、凸部2eは、キャップ頂壁2bの内周部のうち前端部に配置され、後述する弱化部25よりも下側に位置する。凸部2eは、図7に示す下面視で略三角形状であり、キャップ頂壁2bの内周部から径方向内側に突出する。凸部2eは、前後中心線Lから左右方向にずれた位置に配置される。本実施形態では凸部2eが、前後中心線Lの右側に配置される。
また図1に示すように、キャップ本体2は、嵌合筒部21と、注出筒部22と、係止リブ23と、閉塞体24と、弱化部25と、を有する。
嵌合筒部21は、キャップ頂壁2bから下側に垂下設される。嵌合筒部21は、キャップ軸Oを中心とする円筒状である。嵌合筒部21は、図示しない容器本体の口部内に嵌合される。
嵌合筒部21は、キャップ頂壁2bから下側に垂下設される。嵌合筒部21は、キャップ軸Oを中心とする円筒状である。嵌合筒部21は、図示しない容器本体の口部内に嵌合される。
注出筒部22は、キャップ頂壁2bから上側に立設される。注出筒部22は、キャップ軸Oを中心とする略円筒状である。注出筒部22がキャップ頂壁2bから上側に突出する高さ(突出寸法)は、注出筒部22の後端部から前端部へ向かうに従い大きくなる。すなわち、注出筒部22の上端開口縁は、注出筒部22の後端部から前側へ向かうに従い上側に位置する。注出筒部22は、注出筒部22の上端部に配置され、径方向外側に拡がるフランジ状のリップ部22aを有する。図2に示すように、リップ部22aは、環状であり、注出筒部22の上端部において周方向の全周にわたって延びる。注出筒部22は、注出口2cを径方向外側から周方向の全周にわたって囲う。
図1および図2に示すように、係止リブ23は、キャップ頂壁2bの前端部から上側に突出し、周方向に沿って延びる。係止リブ23は、注出筒部22よりも径方向外側かつ前方に位置する。係止リブ23は、係止凸部23aを有する。係止凸部23aは、係止リブ23の上端部に配置され、径方向外側かつ前方に向けて突出する。
閉塞体24は、キャップ頂壁2bの径方向内側に配置され、注出口2cを塞ぐ。図2および図3に示すように、本実施形態では閉塞体24が、略菱形状である。閉塞体24の前後方向の寸法は、左右方向の寸法よりも大きい。このため閉塞体24は、前後方向に延びる。また閉塞体24の前端部は、前側に向けて凸となる先鋭形状である。図2および図3に示す平面視で、閉塞体24は、注出口2cと略同じ形状(相似形状)を有する。
閉塞体24は、閉塞板部26と、引上げ部27と、破断突起28と、を有する。
閉塞板部26は、キャップ軸Oと略垂直な方向に広がる板状である。本実施形態では閉塞板部26が、略菱形板状である。図1に示すように、閉塞板部26は、前側へ向かうに従い下側に向けて延びる。すなわち、閉塞板部26は、キャップ軸Oと垂直な図示しない仮想平面に対して、前傾した姿勢とされている。
閉塞板部26は、キャップ軸Oと略垂直な方向に広がる板状である。本実施形態では閉塞板部26が、略菱形板状である。図1に示すように、閉塞板部26は、前側へ向かうに従い下側に向けて延びる。すなわち、閉塞板部26は、キャップ軸Oと垂直な図示しない仮想平面に対して、前傾した姿勢とされている。
図2および図4に示すように、閉塞板部26は、外周リブ26aを有する。外周リブ26aは、閉塞板部26の上面から上側に突出する。外周リブ26aは、閉塞板部26の外周部に配置され、この外周部に沿って延びる。具体的に、外周リブ26aは、閉塞板部26の上面の外周部のうち、引上げ部27以外の部分に配置される。
図1、図4および図6に示すように、引上げ部27は、閉塞体24の前端部に配置される。引上げ部27は、閉塞板部26の前端部から上側に突出する。引上げ部27は、上下方向に延びる筒状である。
引上げ部27は、引上げ筒27aと、仕切り壁27bと、縦リブ27cと、を有する。
引上げ部27は、引上げ筒27aと、仕切り壁27bと、縦リブ27cと、を有する。
引上げ筒27aは、キャップ軸Oと平行な引上げ軸Cを中心とする筒状であり、上下方向に延びる。引上げ軸Cは、キャップ軸Oよりも前側に位置する。すなわち、引上げ軸Cは、キャップ軸Oを間に挟んでヒンジ4とは反対側に位置する。引上げ軸Cが延びる方向は、上下方向に相当する。以下の説明では、上下方向から見た平面視で、引上げ軸Cと直交する方向を引上げ軸径方向と呼び、引上げ軸C回りに周回する方向を引上げ軸周方向と呼ぶ。
引上げ筒27aのうち上側部分は、上下方向に沿って外径寸法が一定である。引上げ筒27aのうち下側部分は、下側へ向かうに従い外径寸法が大きくなる。
引上げ筒27aのうち上側部分は、上下方向に沿って外径寸法が一定である。引上げ筒27aのうち下側部分は、下側へ向かうに従い外径寸法が大きくなる。
図1に示すように、仕切り壁27bは、引上げ筒27aの内部空間を上下方向に仕切る。仕切り壁27bの外周部は、引上げ筒27aの内周面と接続される。仕切り壁27bは、上下方向において引上げ筒27aの略中央部に配置される。
図1および図6に示すように、縦リブ27cは、引上げ筒27aの外周面のうち後端部から後側に突出し、上下方向に延びる。縦リブ27cの上端は、引上げ筒27aの上端よりも下側に位置する。縦リブ27cの下端は、閉塞板部26の上面と接続される。
図4および図6に示すように、破断突起28は、引上げ筒27aから前側に突出し、上下方向に延びる。つまり破断突起28は、引上げ部27から前側に突出する。破断突起28は、閉塞体24のうち最前端に位置する。
また、図5および図7に示すように、破断突起28は、閉塞板部26からも前側に突出する。すなわち、破断突起28は、上下方向において、引上げ部27および閉塞板部26にわたって配置される。
また、図5および図7に示すように、破断突起28は、閉塞板部26からも前側に突出する。すなわち、破断突起28は、上下方向において、引上げ部27および閉塞板部26にわたって配置される。
破断突起28は、弱化部25の上側に位置する上側突起部28aと、弱化部25の下側に位置する下側突起部28bと、を有する。
上側突起部28aは、引上げ筒27aの外周面のうち前端部から前側に突出し、上下方向に沿って延びる。上側突起部28aの下端部は、弱化部25の前端部の上面と接続される。つまり破断突起28は、弱化部25の前端部の上面と繋がる。上側突起部28aのうち下側部分は、引上げ筒27aから前側へ向けた突出量が、上下方向に沿って一定とされる。上側突起部28aのうち上側部分は、引上げ筒27aから前側へ向けた突出量が、上側へ向かうに従い小さくなる。
上側突起部28aは、引上げ筒27aの外周面のうち前端部から前側に突出し、上下方向に沿って延びる。上側突起部28aの下端部は、弱化部25の前端部の上面と接続される。つまり破断突起28は、弱化部25の前端部の上面と繋がる。上側突起部28aのうち下側部分は、引上げ筒27aから前側へ向けた突出量が、上下方向に沿って一定とされる。上側突起部28aのうち上側部分は、引上げ筒27aから前側へ向けた突出量が、上側へ向かうに従い小さくなる。
下側突起部28bは、閉塞板部26の外周面のうち前端部から前側に突出する。下側突起部28bは、下側へ向かうに従い左側に向けて延びる。下側突起部28bの上端部は、弱化部25の前端部の下面と接続される。つまり破断突起28は、さらに、弱化部25の前端部の下面と繋がる部分を有する。下側突起部28bが閉塞板部26から前側へ向けて突出する突出量は、上側へ向かうに従い大きくなる。
図6および図7に示すように、上下方向から見た平面視で、破断突起28の左右方向の中央部は、前後中心線Lから左右方向にずれた位置に配置される。本実施形態では破断突起28の左右方向の中央部が、前後中心線Lから左側にずれた位置に配置される。
図7に示すように、凸部2eは、上下方向から見た平面視で、左右方向において前後中心線Lを間に挟んで破断突起28の左右方向の中央部とは反対側に位置し、弱化部25を介して破断突起28と対向する。本実施形態では凸部2eが、弱化部25よりも下側に配置されており、破断突起28のうち下側突起部28bと、弱化部25の幅寸法に相当する隙間をあけて左右方向に対向する。
図6に示すように、破断突起28は、上下方向から見た平面視で、前後中心線Lと平行に延びる平面部28cと、前後中心線Lに対して傾斜して延びる傾斜部28dと、を有する。
図4および図5に示すように、平面部28cは、破断突起28の右側面に配置され、上下方向に延びる。平面部28cは、右側を向く平面状である。平面部28cは、破断突起28のうち少なくとも上側突起部28aに配置される。平面部28cの下端部は、弱化部25のうち破断突起28の右側に隣接する部分の上面と接続される。図6に示す平面視において、本実施形態では平面部28cが、前後中心線L上に位置している。
図4および図5に示すように、平面部28cは、破断突起28の右側面に配置され、上下方向に延びる。平面部28cは、右側を向く平面状である。平面部28cは、破断突起28のうち少なくとも上側突起部28aに配置される。平面部28cの下端部は、弱化部25のうち破断突起28の右側に隣接する部分の上面と接続される。図6に示す平面視において、本実施形態では平面部28cが、前後中心線L上に位置している。
図4および図5に示すように、傾斜部28dは、破断突起28の左側面に配置され、上下方向に延びる。傾斜部28dは、左側かつ前方を向く平面状である。傾斜部28dは、破断突起28のうち少なくとも上側突起部28aに配置される。傾斜部28dの下端部は、弱化部25のうち破断突起28の左側に隣接する部分の上面と接続される。図6に示す平面視において、傾斜部28dは、後側へ向かうに従い左側に向けて延びる。
図6に示すように、上下方向から見た平面視で、破断突起28の傾斜部28dと平面部28cとの間に形成される角度θは、例えば60°未満であり、好ましくは40°以下であり、本実施形態では約35°である。
図2および図3に示すように、弱化部25は、閉塞体24の外周部とキャップ頂壁2bの内周部とを接続し、破断可能とされる。本実施形態では弱化部25が、平面視で略菱形状である。弱化部25の前端部は、前側に向けて凸となる先鋭形状である。弱化部25の前端部のうち破断突起28と隣接する部分は、弱化部25が破断し始める際の起点となる。このため本実施形態では、弱化部25の上記部分を起点部と呼ぶ場合がある。
図1に示すように、蓋体3は、キャップ本体2の上側に配置される。蓋体3は、キャップ本体2のキャップ頂壁2b、注出筒部22、係止リブ23、閉塞体24、弱化部25および注出口2cを上側かつ径方向外側から覆う。
蓋体3は、蓋周壁3aと、蓋頂壁3bと、係止凹部3cと、操作部3dと、を有する。
蓋周壁3aは、キャップ軸Oを中心とする円筒状である。
蓋頂壁3bは、キャップ軸Oを中心とする円板状である。蓋頂壁3bの外周部は、蓋周壁3aの上端部と接続される。
蓋周壁3aは、キャップ軸Oを中心とする円筒状である。
蓋頂壁3bは、キャップ軸Oを中心とする円板状である。蓋頂壁3bの外周部は、蓋周壁3aの上端部と接続される。
係止凹部3cは、蓋周壁3aの下端部に配置される。係止凹部3cは、蓋周壁3aの内周面から径方向外側に窪み、周方向の全周にわたって延びる。係止凹部3cには、係止リブ23の係止凸部23aが着脱可能に係止される。具体的には、図1に示すように蓋体3が閉状態とされたときに、係止凹部3cのうち前端部と、係止凸部23aとがアンダーカット嵌合により係止される。
操作部3dは、蓋周壁3aの下端部のうち前端部から前側に向けて突出し、周方向に延びる。操作部3dは、キャップの使用者が蓋体3の開閉操作をする際に、使用者により把持される。
また蓋体3は、シール筒部31と、囲繞壁部32と、支持壁部33と、孔部34と、抜栓部35と、を有する。
シール筒部31は、蓋頂壁3bから下側に垂下設される。シール筒部31は、キャップ軸Oを中心とする略円筒状である。シール筒部31が蓋頂壁3bから下側に突出する高さ(突出寸法)は、シール筒部31の前端部から後端部へ向かうに従い大きくなる。すなわち、シール筒部31の下端開口縁は、シール筒部31の前端部から後側へ向かうに従い下側に位置する。シール筒部31は、注出筒部22内に液密に嵌合する。キャップが開封された後、蓋体3が閉状態とされてシール筒部31が注出筒部22内に嵌合することで、注出口2cから注出筒部22の外部へ内容物が漏れ出ることが抑制される。
囲繞壁部32は、蓋頂壁3bから下側に垂下設される。囲繞壁部32は、キャップ軸Oよりも前側に配置される。囲繞壁部32は、引上げ軸Cを中心として引上げ軸周方向に延びる湾曲した壁部である。囲繞壁部32は、引上げ筒27aの上端部を、引上げ軸径方向の外側から囲う。具体的に、囲繞壁部32は、引上げ筒27aの上端部を左側、右側および後側から囲う。図2に示すように上下方向から見て、囲繞壁部32は、前側に向けて開口する略C字状である。
囲繞壁部32は、縦溝32aを有する。縦溝32aは、囲繞壁部32の後端部に配置される。縦溝32aは、囲繞壁部32の下端面から上側に窪み、前後方向に延びる。図1に示すように、蓋体3が閉状態とされたときに、縦溝32a内には、縦リブ27cの上端部が挿入される。これにより、囲繞壁部32に対する引上げ部27の左右方向への移動が規制される。
支持壁部33は、蓋頂壁3bから下側に垂下設される。図2に示すように、支持壁部33は、囲繞壁部32よりも後側に配置される。支持壁部33は、上下方向から見て、前側に向けて開口する略V字状である。図1に示すように、支持壁部33の下端部は、閉塞板部26の外周リブ26aに対して、上側から接触する。これにより、支持壁部33は、キャップ開封の前後において、閉塞板部26を支持する。また、開蓋後(弱化部25が破断されて閉塞体24が蓋体3側に移行した状態)、閉蓋する際、内容液(内容物)が支持壁部33、閉塞体24、蓋頂壁3bで囲まれた空間内に侵入しにくい構造となっている。
孔部34は、蓋頂壁3bを上下方向に貫通する。孔部34は、引上げ軸Cを中心とする多段円孔状である。孔部34は、蓋頂壁3bの上面に開口する大径部34aと、蓋頂壁3bの下面に開口し、大径部34aよりも内径寸法が小さい小径部34bと、を有する。
小径部34b内には、引上げ筒27aの上端部が嵌合する。
小径部34b内には、引上げ筒27aの上端部が嵌合する。
抜栓部35は、引上げ軸Cを中心とする多段円柱状である。抜栓部35は、蓋体3のうち抜栓部35以外の部分とは、別体とされている。具体的に、本実施形態では、蓋体3のうち抜栓部35以外の部分、キャップ本体2およびヒンジ4が、例えばLLDPEやLDPEのような低密度ポリエチレンで一体的に形成されている。また、抜栓部35は、例えばポリエチレンテレフタレート(PET)やポリアセタール(POM)、ポリプロピレン(PP)などで形成されている。抜栓部35は、蓋体3のうち抜栓部35以外の部分、キャップ本体2およびヒンジ4よりも、硬質の材料が好ましいが、同材質の材料としてもよい。
抜栓部35は、円板部35aと、軸部35bと、を有する。
円板部35aは、引上げ軸Cを中心とする円板状である。円板部35aは、大径部34a内に嵌合する。具体的に、円板部35aの外周部と大径部34aの内周部とは、液密に嵌合する。これにより、キャップ開封後において、注出口2cから抜栓部35と孔部34との間を通して、内容物がキャップ外部に漏れ出ることが抑制される。図示の例では、円板部35aの下面に、引上げ筒27aの上端開口縁が接触している。
円板部35aは、引上げ軸Cを中心とする円板状である。円板部35aは、大径部34a内に嵌合する。具体的に、円板部35aの外周部と大径部34aの内周部とは、液密に嵌合する。これにより、キャップ開封後において、注出口2cから抜栓部35と孔部34との間を通して、内容物がキャップ外部に漏れ出ることが抑制される。図示の例では、円板部35aの下面に、引上げ筒27aの上端開口縁が接触している。
軸部35bは、引上げ軸Cを中心とする軸状であり、円板部35aの下面から下側に延びる。軸部35bは、円板部35aよりも外径寸法が小さく上下方向の寸法が大きい。軸部35bは、小径部34b内を通り、蓋頂壁3bの下側に突出する。すなわち、抜栓部35は、蓋頂壁3bから下側に突出する。
軸部35bは、引上げ筒27a内にアンダーカット嵌合等により抜け止め状態とされて嵌合する。すなわち、抜栓部35は、引上げ部27に対して抜け止め状態で係止される。図示の例では、軸部35bの下端面が、仕切り壁27bの上面と接触しまたは隙間をあけて対向する。
ヒンジ4は、キャップ本体2に対して蓋体3を開閉可能に連結する。具体的に、ヒンジ4は、キャップ周壁2aの上端部における後端部と、蓋周壁3aの下端部における後端部とを、相対回動可能に接続する。
以上説明した本実施形態のヒンジキャップ1では、キャップ本体2に対して蓋体3をヒンジ4回りの開方向に回動させると、蓋体3の抜栓部35が引上げ部27を上方(後側上方)に引き上げる。このとき、引上げ部27の前側の破断突起28から、弱化部25のうちの破断突起28に隣接する起点部に引上げ力が集中的に作用し、この起点部から弱化部25が破断し始める。さらに蓋体3を開いていくことで、閉塞体24がキャップ頂壁2bから分離させられ、注出口2cが開放される。本実施形態によれば、蓋体3をヒンジ4回りに回動させる簡単な操作によって注出口2cを開放できるため、キャップ開封時の操作性が向上する。
そして、本実施形態では、図6および図7に示すように、上下方向から見た平面視で、破断突起28の左右方向の中央部が前後中心線Lから左右方向にずれた位置に配置されるので、破断突起28から弱化部25の起点部に、より効率的に応力を集中させることができる。このため、蓋体3を開いて注出口2cを開放する際、少ない力で弱化部25を破断させ始めることができる。したがって、開封時の操作性がより高められる。
また本実施形態では、破断突起28が、弱化部25の前端部の上面と繋がる部分(上側突起部28a)以外に、弱化部25の前端部の下面と繋がる部分(下側突起部28b)を有する。
この場合、弱化部25の前端部の上面および下面に繋がる破断突起28によって、弱化部25に効率よく応力を集中させることができる。より少ない力で弱化部25を破断させ始めることができ、開封時の操作性がより向上する。
この場合、弱化部25の前端部の上面および下面に繋がる破断突起28によって、弱化部25に効率よく応力を集中させることができる。より少ない力で弱化部25を破断させ始めることができ、開封時の操作性がより向上する。
また本実施形態では、図7に示す平面視で、キャップ頂壁2bの内周部に配置される凸部2eと、破断突起28の左右方向の中央部とが、左右方向において前後中心線Lを間に挟んで互いに反対側に位置する。また、凸部2eと破断突起28とが弱化部25を介して左右方向に対向する。
この場合、弱化部25のうち破断突起28と凸部2eとの間に位置する起点部に、より応力を集中させやすくすることができる。より少ない力で弱化部25を破断させ始めることができ、開封時の操作性がより向上する。
この場合、弱化部25のうち破断突起28と凸部2eとの間に位置する起点部に、より応力を集中させやすくすることができる。より少ない力で弱化部25を破断させ始めることができ、開封時の操作性がより向上する。
また本実施形態では、図6に示す平面視で、破断突起28が、前後中心線Lと平行に延びる平面部28cを有する。
この場合、破断突起28を前側へ向けた先鋭形状とすることができ、蓋体3を開いたときに、前後方向に延びる平面視直線状の平面部28cに沿って、弱化部25をより破断させやすい。
なお、本発明の発明者が解析により確認したところ、開封時の弱化部25の破断強度は、角度θが60°の場合は28Nであり、角度θが35°の場合は23Nであった。
この場合、破断突起28を前側へ向けた先鋭形状とすることができ、蓋体3を開いたときに、前後方向に延びる平面視直線状の平面部28cに沿って、弱化部25をより破断させやすい。
なお、本発明の発明者が解析により確認したところ、開封時の弱化部25の破断強度は、角度θが60°の場合は28Nであり、角度θが35°の場合は23Nであった。
また本実施形態では、図1に示すように、閉塞板部26が、前側へ向かうに従い下側に向けて延びる。
この場合、閉塞板部26の前端部が前側下方に向けて傾斜するため、キャップ開封時に、引上げ部27を介して閉塞板部26が後側上方に引き上げられることにより、閉塞板部26の前端部から弱化部25がより破断されやすくなる。
この場合、閉塞板部26の前端部が前側下方に向けて傾斜するため、キャップ開封時に、引上げ部27を介して閉塞板部26が後側上方に引き上げられることにより、閉塞板部26の前端部から弱化部25がより破断されやすくなる。
なお、本発明は前述の実施形態に限定されず、例えば下記に説明するように、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において構成の変更等が可能である。
前述の実施形態では、キャップ本体2のキャップ周壁2aが、図示しない容器本体の口部にアンダーカット嵌合により装着される例を挙げたが、これに限らず、例えば螺着等により装着されてもよい。
前述の実施形態では、図6に示す平面視において、平面部28cが前後中心線L上に位置している例を挙げたが、これに限らない。この平面視において、平面部28cは、前後中心線Lから左側に離れていてもよい。すなわち、破断突起28全体が、前後中心線Lから左右方向に離れて配置されてもよい。
またこの平面視で、平面部28cが、前後中心線Lよりも僅かに右側に位置していてもよい。すなわち、上下方向から見た平面視で、破断突起28と前後中心線Lとが重なっていてもよい。
またこの平面視で、平面部28cが、前後中心線Lよりも僅かに右側に位置していてもよい。すなわち、上下方向から見た平面視で、破断突起28と前後中心線Lとが重なっていてもよい。
また、前述の実施形態では、平面部28cおよび傾斜部28dが、破断突起28のうち弱化部25の上側に位置する部分(上側突起部28a)に配置される例を挙げたが、さらに、弱化部25の下側に位置する部分(下側突起部28b)にも配置されていてもよい。
また、前述の実施形態では、キャップ頂壁2bの凸部2eが、弱化部25の下側に配置される例を挙げたが、これに限らない。凸部2eは、弱化部25の上側に配置されてもよいし、または、弱化部25の上側および下側にそれぞれ配置されてもよい。
また、前述の実施形態では、図7に示す平面視において、破断突起28の左右方向の中央部が、前後中心線Lの左側に配置され、凸部2eが、前後中心線Lの右側に配置される例を挙げたが、これに限らない。すなわち、破断突起28の左右方向の中央部が、前後中心線Lの右側に配置されてもよく、凸部2eが、前後中心線Lの左側に配置されてもよい。
また、前述の実施形態では、抜栓部35が、孔部34に嵌合により固定されているが、これに限らず、例えば溶着等により結合されていてもよい。また、抜栓部35が、蓋体3のうち抜栓部35以外の部分と別体とされている例を挙げたが、これに限らず、一体とされていてもよい。
また、ヒンジキャップ1の各構成部材の材質は、前述の実施形態で説明したものに限定されない。
また、ヒンジキャップ1の各構成部材の材質は、前述の実施形態で説明したものに限定されない。
その他、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、上述した実施形態における構成要素を周知の構成要素に置き換えることは適宜可能であり、また、上述した実施形態および変形例を適宜組み合わせてもよい。
1…ヒンジキャップ、2…キャップ本体、2b…キャップ頂壁、2c…注出口、2e…凸部、3…蓋体、3b…蓋頂壁、4…ヒンジ、24…閉塞体、25…弱化部、26…閉塞板部、27…引上げ部、28…破断突起、28c…平面部、35…抜栓部、L…前後中心線、O…キャップ軸
Claims (5)
- 内容物が収容される容器本体の口部に装着される有頂筒状のキャップ本体と、
前記キャップ本体の上側に配置される有頂筒状の蓋体と、
前記キャップ本体に対して前記蓋体を開閉可能に連結するヒンジと、を備え、
上下方向から見た平面視で、前記ヒンジの周方向の中心と、キャップ軸と、を通り前後方向に延びる仮想直線を前後中心線として、
前記キャップ本体は、
注出口を有する環状のキャップ頂壁と、
前記注出口を塞ぐ閉塞体と、
前記閉塞体の外周部と前記キャップ頂壁の内周部とを接続する破断可能な弱化部と、を有し、
前記閉塞体は、
閉塞板部と、
前記閉塞板部の前端部から上側に突出する引上げ部と、
前記引上げ部から前側に突出し、前記弱化部の前端部の上面と繋がる破断突起と、を有し、
前記蓋体は、蓋頂壁から下側に突出し、前記引上げ部と係止される抜栓部を有し、
上下方向から見た平面視で、前記破断突起の左右方向の中央部が、前記前後中心線から左右方向にずれた位置に配置される、
ヒンジキャップ。 - 前記破断突起は、さらに、前記弱化部の前端部の下面と繋がる部分を有する、
請求項1に記載のヒンジキャップ。 - 前記キャップ頂壁は、前記キャップ頂壁の内周部に配置される凸部を有し、
前記凸部は、上下方向から見た平面視で、左右方向において前記前後中心線を間に挟んで前記破断突起の左右方向の中央部とは反対側に位置し、前記弱化部を介して前記破断突起と対向する、
請求項1または2に記載のヒンジキャップ。 - 前記破断突起は、上下方向から見た平面視で、前記前後中心線と平行に延びる平面部を有する、
請求項1から3のいずれか1項に記載のヒンジキャップ。 - 前記閉塞板部は、前側へ向かうに従い下側に向けて延びる、
請求項1から4のいずれか1項に記載のヒンジキャップ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2021109470A JP7580348B2 (ja) | 2021-06-30 | ヒンジキャップ |
Applications Claiming Priority (1)
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Publications (2)
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JP2023006725A JP2023006725A (ja) | 2023-01-18 |
JP7580348B2 true JP7580348B2 (ja) | 2024-11-11 |
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Citations (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2020183234A (ja) | 2019-04-26 | 2020-11-12 | 株式会社吉野工業所 | ヒンジキャップ |
JP2021084659A (ja) | 2019-11-28 | 2021-06-03 | 株式会社吉野工業所 | ヒンジキャップ |
Patent Citations (2)
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