[go: up one dir, main page]
More Web Proxy on the site http://driver.im/

JP7572248B2 - 可変バルブタイミング機構 - Google Patents

可変バルブタイミング機構 Download PDF

Info

Publication number
JP7572248B2
JP7572248B2 JP2021003731A JP2021003731A JP7572248B2 JP 7572248 B2 JP7572248 B2 JP 7572248B2 JP 2021003731 A JP2021003731 A JP 2021003731A JP 2021003731 A JP2021003731 A JP 2021003731A JP 7572248 B2 JP7572248 B2 JP 7572248B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
rotor
valve timing
timing mechanism
variable valve
housing
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2021003731A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2022108627A (ja
Inventor
英憲 安齊
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Subaru Corp
Original Assignee
Subaru Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Subaru Corp filed Critical Subaru Corp
Priority to JP2021003731A priority Critical patent/JP7572248B2/ja
Publication of JP2022108627A publication Critical patent/JP2022108627A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP7572248B2 publication Critical patent/JP7572248B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Valve Device For Special Equipments (AREA)

Description

本発明は、油圧ベーン式の可変バルブタイミング機構に関する。
従来から、エンジンの運転状態(例えば、回転数や負荷など)に応じて、クランクシャフトに対してカムシャフトを進角・遅角させることで、エンジンの吸気・排気のバルブ開閉タイミングを連続的に変化させることにより、吸排気効率をエンジン回転数の全域で高め、出力の向上、燃費の向上、排気ガスの低減を図る可変バルブタイミング機構(AVCS(Active Valve Control System))が用いられている(例えば、特許文献1参照)。
特開2014-77434号公報
しかしながら、例えば、排気バルブ側に設けられたバルブタイミング機構を最進角側(基準位置)で保持しているときに、当該可変バルブタイミング機構から異音(打音)や振動が発生することがある。そのため、このように、最進角側(又は最遅角側)に保持しているときに生じることがある異音や振動の発生を抑制する発明が望まれていた。
本発明は、上記問題点を解消する為になされたものであり、最進角側(又は最遅角側)で保持されているときに生じ得る異音や振動の発生を抑制することが可能な可変バルブタイミング機構を提供することを目的とする。
本願の発明者は、上記の問題点につき鋭意検討を重ねた結果、例えば、ロータ(ベーン)がハウジングと当接されて最進角側で保持されている状態において、カムシャフトの回転に伴い、ロータを遅角側(遅角方向)に動かすカムトルク(反トルク)が入力された場合、現実的には進角室のシールは完全ではなく若干の漏れが生じるため、ロータが遅角側に回動する。すなわち、ロータ(ベーン)がハウジングから離れる。その後、ロータを進角側(進角方向)に動かすカムトルク(反トルク)が入力されたときに、ロータ(ベーン)が進角側に回動し、ハウジングと衝突する。そして、カムシャフトの回転に伴い、このような事象(ばたつき)が繰り返されることにより、例えば、排気側のバルブタイミング機構を最進角側(基準位置)で保持しているときに、当該可変バルブタイミング機構から異音(打音)や振動が発生するとの知見を得た。
そこで、本発明に係る可変バルブタイミング機構は、エンジンのクランクシャフトと連動して回転するハウジングと、該ハウジングと同軸上に、かつ、該ハウジングと相対回動自在に設けられ、カムシャフトと連動して回転するロータと、ハウジングとロータとによって画成され、ロータを進角側に回動する油圧が入る進角室、及び、ロータを遅角側に回動する油圧が入る遅角室と、進角室、及び、遅角室に対する油圧の供給/排出を制御する制御手段と、を有し、エンジンの運転状態に応じて、進角室、及び、遅角室に対する油圧の供給/排出を制御して、ハウジングとロータとの位相差を回動調節することにより、バルブタイミングを可変する可変バルブタイミング機構において、ロータの径方向に、ロータのベーンから進退自在に設けられ、油圧によって突出して、ハウジングの内面に当接する摩擦部材と、摩擦部材に対して、摩擦部材を退出させる方向に付勢力を付与する付勢部材と、ロータが最進角側に位置している状態において、進角室と摩擦部材との間を連通する油圧回路、又は、ロータが最遅角側に位置している状態において、遅角室と摩擦部材との間を連通する油圧回路とを備えることを特徴とする。
本発明に係る可変バルブタイミング機構によれば、例えば、ロータ(ベーン)が最進角側に保持されている状態において、ロータを遅角側に動かす方向にカムトルク(反トルク)が入力された場合、ロータが遅角側に動くことにより進角室のオイルが圧縮されて油圧が上昇し、当該油圧が油圧回路を通して摩擦部材に伝達される。そして、摩擦部材が突出してハウジングの内面に当接する(押し付けられる)ことにより、ロータの遅角側への動きが抑制される(すなわち、相対的な移動量が低減される)。そのため、その後、ロータを進角側に動かす方向にカムトルク(反トルク)が入力された場合に、最進角側への移動距離が短くなり、打撃衝突が軽減され、異音や振動の発生が抑制される。なお、ロータが最進角側に位置している状態においても、同様にして、異音や振動の発生を抑制できる。その結果、最進角側(又は最遅角側)で保持されているときに、可変バルブタイミング機構から生じ得る異音や振動の発生を抑制することが可能となる。なお、上述したように進角室のオイルが圧縮されて油圧が上昇していないとき(すなわち、ロータのばたつきが生じていないとき)には、付勢部材の付勢力によって、摩擦部材がロータの径方向内側に引っ張られることにより、摩擦部材が退出され、すなわち、ロータとの当接が解消され、抵抗(フリクション)となることが防止される。
本発明に係る可変バルブタイミング機構では、可変バルブタイミング機構が、排気バルブ側のカムシャフトに設けられ、最進角側が基準位置に設定されており、油圧回路が、ロータが最進角側に位置している状態において、進角室と摩擦部材との間を連通することが好ましい。
このようにすれば、特に、異音や振動が問題となる排気バルブ側の可変バルブタイミング機構において、異音や振動の発生を抑制することができる。
本発明に係る可変バルブタイミング機構では、上記摩擦部材として、柱状のピストンを好適に用いることができ、上記付勢部材として、スプリングを好適に用いることができる。
本発明に係る可変バルブタイミング機構では、エンジンの回転範囲において(アイドル回転数~レブリミットまで)、カムシャフトの回転に伴いカムシャフトから入力されるトルクの入力周波数に対して応答できるように、かつ、エンジンの回転範囲において共振しないように、ピストンの質量、及び、スプリングのばね定数が設定されることが好ましい。
このようにすれば、エンジンの全運転領域において、ピストンを確実に作動させる(すなわち、ロータのばたつきを抑制する)ことができる。
本発明に係る可変バルブタイミング機構では、上記摩擦部材、付勢部材、及び、油圧回路が、ロータのベーン毎に、複数設けられていることが好ましい。
このようにすれば、均等に摩擦部材等を配置することができ、より効果的に、異音や振動の発生を抑制することができる。
本発明によれば、最進角側(又は最遅角側)で保持されているときに、可変バルブタイミング機構から生じ得る異音や振動の発生を抑制することが可能となる。
実施形態に係る可変バルブタイミング機構が適用されたエンジンの構成を示す図である。 実施形態に係る可変バルブタイミング機構の構成(ピストン退出時)を示す図である。 実施形態に係る可変バルブタイミング機構の構成(ピストン突出時)を示す図である。
以下、図面を参照して本発明の好適な実施形態について詳細に説明する。なお、図中、同一又は相当部分には同一符号を用いることとする。また、各図において、同一要素には同一符号を付して重複する説明を省略する。
まず、図1~図3を併せて用いて、実施形態に係る可変バルブタイミング機構27の構成について説明する。図1は、実施形態に係る可変バルブタイミング機構27が適用された筒内噴射エンジン(以下、単に「エンジン」ともいう)10の構成を示す図である。図2は、可変バルブタイミング機構27の構成(ピストン退出時)を示す図である。また、図3は、可変バルブタイミング機構27の構成(ピストン突出時)を示す図である。なお、本実施形態では、本発明を、排気バルブ25側に設けられた可変バルブタイミング機構27に適用した場合を例にして説明する。
エンジン10は、例えば水平対向型の4気筒ガソリンエンジンである。また、エンジン10は、シリンダ内(筒内)に燃料を直接噴射する筒内噴射式のエンジンである。エンジン10では、エアクリーナ16から吸入された空気が、吸気管15に設けられた電子制御式スロットルバルブ(以下、単に「スロットルバルブ」ともいう)13により絞られ、インテークマニホールド11を通り、エンジン10に形成された各気筒に吸入される。ここで、エアクリーナ16から吸入された空気の量(エンジン10に吸入される空気量)は、エアクリーナ16とスロットルバルブ13との間に配置されたエアフローメータ14により検出される。また、インテークマニホールド11を構成するコレクター部(サージタンク)の内部には、インテークマニホールド11内の圧力を検出するバキュームセンサ30が配設されている。さらに、スロットルバルブ13には、該スロットルバルブ13の開度を検出するスロットル開度センサ31が配設されている。
シリンダヘッドには、気筒毎に吸気ポート22と排気ポート23とが形成されている(図1では片バンクのみ示した)。各吸気ポート22、排気ポート23それぞれには、該吸気ポート22、排気ポート23を開閉する吸気バルブ24、排気バルブ25が設けられている。吸気バルブ24を駆動する吸気カムシャフト28と吸気カムプーリとの間には、吸気カムプーリと吸気カムシャフト28とを相対回動してクランクシャフト10aに対する吸気カムシャフト28の回転位相(変位角)を連続的に変更して、吸気バルブ24のバルブタイミング(開閉タイミング)を進遅角する可変バルブタイミング機構26が配設されている。この可変バルブタイミング機構26により吸気バルブ24の開閉タイミングがエンジン10の運転状態に応じて可変設定される。
同様に、排気カムシャフト29と排気カムプーリ(チェーンスプロケット272)との間には、排気カムプーリ(チェーンスプロケット272)と排気カムシャフト29とを相対回動してクランクシャフト10aに対する排気カムシャフト29の回転位相(変位角)を連続的に変更して、排気バルブ25のバルブタイミング(開閉タイミング)を進遅角する可変バルブタイミング機構27が配設されている。この可変バルブタイミング機構27により排気バルブ25の開閉タイミングがエンジン10の運転状態に応じて可変設定される。
ここで、排気バルブ25側に設けられた可変バルブタイミング機構27は、エンジン10のクランクシャフト10aと連動して回転するハウジング271と、該ハウジング271と同軸上に、かつ、該ハウジング271と相対回動自在に設けられ、排気カムシャフト29と連動して回転するロータ273とを有している。
より具体的には、ハウジング271には、径方向の外周上に複数の外歯が形成されたチェーンスプロケット272が固定され、チェーンスプロケット272を通じてクランクシャフト10aの動力が伝達される。なお、ハウジング271は、クランクシャフト10aの1/2の回転速度で回転する。
また、ハウジング271の内部には、ロータ273を収容するため、円状空間とその円状空間から径方向外側に向けて扇状に切り欠かれた複数(例えば3つ)の扇状空間からなる収容空間が形成されている。ロータ273は、ハウジング271に設けられた収容空間に収容されるとともに、排気カムシャフト29の端部に接続されている。また、ロータ273には、外側面に、径方向外側に向けて突出し、扇状空間に収容されるベーン273aが複数(本実施形態では3つ)形成されている。そして、ロータ273は、ベーン273aが扇状空間内で移動可能な範囲において、ハウジング271に対して相対回転することができる。
可変バルブタイミング機構27では、ハウジング271とロータ273(ベーン273a)とにより、ロータ273を進角側に回動する油圧が入る進角室(油圧室)274、及び、ロータ273を遅角側に回動する油圧が入る遅角室(油圧室)275が画成されている。より具体的には、ベーン273aは、扇状空間よりも回転方向の幅が狭く形成されており、扇状空間を、進角室274(ロータ273を進角方向に作動させる油圧室)と遅角室275(ロータ273を遅角方向に作動させる油圧室)とに二分する。ここで、進角方向は、図2、3において左方向となり、遅角方向は、図2、3において右方向となる。
進角室274、及び、遅角室275に対する油圧の供給/排出(給排状態)は、エンジン制御装置(以下「ECU」という)50、リニアソレノイド51、オイルコントロールバルブ52により制御される。すなわち、ECU50、リニアソレノイド51、オイルコントロールバルブ52は、特許請求の範囲に記載の制御手段として機能する。
オイルコントロールバルブ52は、複数のポートが形成されたスリーブ521の内部に、スプール522を軸方向に摺動自在に収容して構成されている。スリーブ521の各ポートには、オイルポンプ60によってスリーブ521内へ油圧(オイル)を供給する第1供給油路61、進角室274又は遅角室275に油圧(オイル)を供給する第2供給油路62、進角室274からオイルを排出する第1ドレン油路63、及び、遅角室275からオイルを排出する第2ドレン油路64がそれぞれ接続されている。
また、スプール522の一方の端部にはスプリング523が配設されており、他方の端部には、リニアソレノイド51が配設されている。そして、リニアソレノイド51の駆動力とスプリング523の付勢力との合力によってスプール522が軸方向に駆動されることにより、油圧の供給/排出が制御される。
リニアソレノイド51は、ECU50に接続されており、該ECU50により駆動が制御される。リニアソレノイド51は、ECU50から印加される電流値に応じてシャフトを軸方向に変位させて、スプール522を軸方向(図2,3において左右方向)に駆動する。より具体的には、リニアソレノイド51の駆動が停止された場合には、スプリング523の付勢力により、図面左側にスプール522が移動する。一方、リニアソレノイド51が駆動された場合には、図面右側にスプール522が移動する。なお、リニアソレノイド51に代えて例えばデューティソレノイド等を用いてもよい。
ECU50は、演算を行うマイクロプロセッサ、該マイクロプロセッサに各処理を実行させるためのプログラム等を記憶するEEPROM、演算結果などの各種データを記憶するRAM、バッテリによってその記憶内容が保持されるバックアップRAM、及び入出力I/F等を有して構成されている。また、ECU50は、インジェクタ12を駆動するインジェクタドライバ、点火信号を出力する出力回路、及び、電子制御式スロットルバルブ13を開閉する電動モータ13aを駆動するモータドライバ等を備えている。さらに、ECU50は、可変バルブタイミング機構27を構成するリニアソレノイド51を駆動するドライバ等も備えている。
ECU50では、カム角センサ32の出力から気筒が判別され、クランク角センサ33の出力からエンジン回転数が求められる。また、ECU50では、各種センサから入力される検出信号に基づいて、吸入空気量、吸気管負圧、アクセルペダル開度、混合気の空燃比、吸入空気温度、及び、エンジン10の水温や油温等の各種情報が取得される。そして、ECU50は、取得したこれらの各種情報に基づいて、燃料噴射量や燃料噴射時期、点火時期、及び、スロットルバルブ13等の各種デバイスを制御することによりエンジン10を総合的に制御する。
また、ECU50は、エンジン10の運転状態(例えば、回転数や負荷など)に応じて、可変バルブタイミング機構27の進角室274、及び、遅角室275に対する油圧の供給/排出(給排状態)を制御して、ハウジング271とロータ273との位相差を回動調節することにより、バルブタイミングを可変する。
より具体的には、ECU50は、リニアソレノイド51の駆動を停止して、図面左側にスプール522を移動させることにより、遅角室275からオイルを排出するとともに、進角室274にオイルを供給する(すなわち、可変バルブタイミング機構27を進角側に駆動する)。一方、ECU50は、リニアソレノイド51を駆動して、図面右側にスプール522を移動させることにより、進角室274からオイルを排出するとともに、遅角室275にオイルを供給する(すなわち、可変バルブタイミング機構27を遅角側に駆動する)。
特に、排気バルブ15側に設けられた可変バルブタイミング機構27は、図2、3で示されるように、最進角側(基準位置)で保持されているときに生じ得る異音や振動の発生を抑制する機能を有している。
そのため、可変バルブタイミング機構27は、ロータ273の径方向に、ロータ273のベーン273aから進退自在に設けられ、油圧によって突出して、ハウジング271の内面に当接する(押し付けられる)ピストン276(特許請求の範囲に記載の摩擦部材に相当)と、ピストン276に対して、ピストン276を退出させる方向(引っ張る方向)に付勢力を付与するコイルスプリング277(特許請求の範囲に記載の付勢部材に相当)と、ロータ273が最進角側に位置している状態において、進角室274とピストン276の受圧面との間を連通する油圧回路278とを備えている。
ピストン276は、例えば、金属からなる円柱状の部材であって、底面が油圧を受ける受圧面となり、頂面(天面)がハウジング271に当接される摩擦面となる。
ここで、ピストン276の質量、及び、コイルスプリング277のばね定数(バネ力)は、エンジン10の回転範囲全域において(アイドル回転数~レブリミットまで)、排気カムシャフト29の回転に伴い排気カムシャフト29から入力されるトルク(反トルク)の入力周波数に対して応答できるように(応答性を有するように)、かつ、エンジン10の回転範囲全域において共振しないように(固有値を持たないように)設定される。
また、可変バルブタイミング機構27は、最進角側が基準位置に設定されており、油圧回路278は、ロータ273(ベーン273a)が最進角側に位置している状態において、進角室274とピストン276の受圧面との間を連通する。
なお、ピストン276、コイルスプリング277、及び、油圧回路278は、ロータ273のベーン273a毎に、複数(例えば3つ)設けられていることが好ましい。なお、ロータ273は回転対称であるので、図2、3では、1つの構成のみを示した。
上述したように構成されることにより、例えば、ロータ273(ベーン273a)が最進角側に保持されている状態において、ロータ273を遅角側に動かす方向にカムトルク(反トルク)が入力された場合、ロータ273(ベーン273a)が遅角側に動くことにより進角室274のオイルが圧縮されて油圧が上昇し、当該油圧が油圧回路278を通してピストン276に伝達される。そして、図3に示されるように、ピストン276が突出してハウジング271の内面に当接する(押し付けられる)ことにより、ロータ273の遅角側への動きが抑制される(すなわち、相対的な移動量が低減される)。そのため、その後、ロータ273を進角側に動かす方向にカムトルク(反トルク)が入力された場合に、最進角側への移動距離が短くなり、ロータ273(ベーン273a)とハウジング271との打撃衝突が軽減され、異音や振動の発生が抑制される。
以上、詳細に説明したように、本実施形態によれば、最進角側で保持されているときに、可変バルブタイミング機構27から生じ得る異音や振動の発生を抑制することが可能となる。なお、上述したように進角室274のオイルが圧縮されて油圧が上昇していないとき(すなわち、ロータ273(ベーン273a)のばたつきが生じていないとき)には、コイルスプリング277の付勢力によって、ピストン276がロータ273の径方向内側に引っ張られることにより、ピストン276が退出され、すなわち、ロータ273との当接が解消され、抵抗(フリクション)となることが防止される(図2参照)。
本実施形態によれば、可変バルブタイミング機構27が、排気カムシャフト29に設けられ、最進角側が基準位置に設定されており、油圧回路278が、ロータ273が最進角側に位置している状態において、進角室274とピストン276の受圧面との間を連通する。そのため、特に、異音や振動が問題となる、排気バルブ25側の可変バルブタイミング機構27において、異音や振動の発生を抑制することができる。
本実施形態によれば、エンジン10の全回転範囲において(アイドル回転数~レブリミットまで)、排気カムシャフト29の回転に伴い排気カムシャフト29から入力されるトルクの入力周波数に対して応答できるように、かつ、エンジン10の全回転範囲において共振しないように(固有値を持たないように)、ピストン276の質量、及び、コイルスプリング277のばね定数(ばね力)が設定される。そのため、エンジン10の全運転領域において、ピストン276を確実に作動させる(ロータ273のばたつきを抑制する)ことができる。
本実施形態によれば、ピストン276、コイルスプリング277、及び、油圧回路278が、ロータ273のベーン273a毎に、複数(上記実施形態では3つ)設けられている。そのため、均等にピストン276等を配置することができ、より効果的に、異音や振動の発生を抑制することができる。
以上、本発明の実施の形態について説明したが、本発明は、上記実施形態に限定されるものではなく種々の変形が可能である。例えば、上記実施形態では、本発明を、排気バルブ25側の可変バルブタイミング機構27に適用したが、可変バルブタイミング機構27に代えて、又は、加えて、吸気バルブ24側の可変バルブタイミング機構26に適用してもよい。
また、ピストン276の素材や形状などは、上記実施形態には限られることなく、要件等に応じて任意に設定することができる。同様に、コイルスプリング277の形状や種類などは上記実施形態には限られることなく、要件等に応じて任意に設定することができる。
10 エンジン
10a クランクシャフト
24 吸気バルブ
25 排気バルブ
26,27 可変バルブタイミング機構
271 ハウジング
272 チェーンスプロケット
273 ロータ
273a ベーン
274 進角室(油圧室)
275 遅角室(油圧室)
276 ピストン
277 コイルスプリング
278 油圧回路(油路)
28 吸気カムシャフト
29 排気カムシャフト
50 ECU
51 リニアソレノイド
52 オイルコントロールバルブ
521 スリーブ
522 スプール
523 スプリング
60 オイルポンプ
61 第1供給油路
62 第2供給油路
63 第1ドレン油路
64 第2ドレン油路

Claims (5)

  1. エンジンのクランクシャフトと連動して回転するハウジングと、該ハウジングと同軸上に、かつ、該ハウジングと相対回動自在に設けられ、カムシャフトと連動して回転するロータと、前記ハウジングと前記ロータとによって画成され、前記ロータを進角側に回動する油圧が入る進角室、及び、前記ロータを遅角側に回動する油圧が入る遅角室と、前記進角室、及び、前記遅角室に対する油圧の供給/排出を制御する制御手段と、を有し、前記エンジンの運転状態に応じて、前記進角室、及び、前記遅角室に対する油圧の供給/排出を制御して、前記ハウジングと前記ロータとの位相差を回動調節することにより、バルブタイミングを可変する可変バルブタイミング機構において、
    前記ロータのベーンから進退自在に設けられ、油圧によって突出して、前記ハウジングの内面に当接する摩擦部材と、
    前記摩擦部材に対して、前記摩擦部材を前記ロータの径方向内側に引っ張る方向に付勢力を付与する付勢部材と、
    前記ロータが最進角側に位置している状態において、前記進角室と前記摩擦部材との間を連通する油圧回路と、を備えることを特徴とする可変バルブタイミング機構。
  2. 前記可変バルブタイミング機構は、排気バルブ側のカムシャフトに設けられ、最進角側が基準位置に設定されており、
    前記油圧回路は、前記ロータが最進角側に位置している状態において、前記進角室と前記摩擦部材との間を連通することを特徴とする請求項1に記載の可変バルブタイミング機構。
  3. 前記摩擦部材は、柱状のピストンであり、
    前記付勢部材は、スプリングであることを特徴とする請求項1又は2に記載の可変バルブタイミング機構。
  4. 前記エンジンの回転範囲において、前記カムシャフトの回転に伴い前記カムシャフトから入力されるトルクの入力周波数に対して応答できるように、かつ、前記エンジンの回転範囲において共振しないように、前記ピストンの質量、及び、前記スプリングのばね定数が設定されることを特徴とする請求項3に記載の可変バルブタイミング機構。
  5. 前記摩擦部材、前記付勢部材、及び、前記油圧回路は、前記ロータのベーン毎に、複数設けられていることを特徴とする請求項1~4のいずれか1項に記載の可変バルブタイミング機構。
JP2021003731A 2021-01-13 2021-01-13 可変バルブタイミング機構 Active JP7572248B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2021003731A JP7572248B2 (ja) 2021-01-13 2021-01-13 可変バルブタイミング機構

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2021003731A JP7572248B2 (ja) 2021-01-13 2021-01-13 可変バルブタイミング機構

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2022108627A JP2022108627A (ja) 2022-07-26
JP7572248B2 true JP7572248B2 (ja) 2024-10-23

Family

ID=82556393

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2021003731A Active JP7572248B2 (ja) 2021-01-13 2021-01-13 可変バルブタイミング機構

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP7572248B2 (ja)

Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002227619A (ja) 2001-02-01 2002-08-14 Nippon Soken Inc バルブタイミング調整装置
JP2002227617A (ja) 2001-01-31 2002-08-14 Nippon Soken Inc バルブタイミング調整装置

Patent Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002227617A (ja) 2001-01-31 2002-08-14 Nippon Soken Inc バルブタイミング調整装置
JP2002227619A (ja) 2001-02-01 2002-08-14 Nippon Soken Inc バルブタイミング調整装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP2022108627A (ja) 2022-07-26

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4483915B2 (ja) 火花点火式内燃機関のアイドリング制御装置
US8789505B2 (en) Valve timing control apparatus of internal combustion engine
US8925506B2 (en) Valve timing control apparatus of internal combustion engine
JP5146536B2 (ja) 内燃機関の制御装置
WO2014112201A1 (ja) 内燃機関の制御装置および制御方法
USRE41714E1 (en) Valve characteristic changing apparatus for internal combustion engine
JP4070857B2 (ja) 内燃機関のバルブ特性制御装置
WO2009060921A1 (ja) 火花点火式内燃機関
JP4450026B2 (ja) 火花点火式内燃機関
JP7572248B2 (ja) 可変バルブタイミング機構
WO2011092868A1 (ja) 火花点火式内燃機関
JP5472195B2 (ja) 可変圧縮比機構を備える内燃機関
JP4299327B2 (ja) 可変バルブタイミング装置
JP2010024985A (ja) エンジンのバルブタイミング制御装置およびその制御方法
JP5505354B2 (ja) 可変圧縮比機構を備える内燃機関
JP4026361B2 (ja) 内燃機関の可変バルブタイミング制御装置
CN102933816A (zh) 火花点火式内燃机
JP2003322034A (ja) 内燃機関
JP3075177B2 (ja) 内燃機関のバルブタイミング制御装置
JP2014114733A (ja) 可変圧縮比機構を備える内燃機関
JP4131171B2 (ja) 内燃機関の可変動弁装置
JP2008274822A (ja) 内燃機関の制御装置
JPH08170550A (ja) 内燃機関のバルブタイミング制御装置
JP5447015B2 (ja) 火花点火式内燃機関
JP6097116B2 (ja) 可変バルブタイミング装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20231201

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20240319

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20240416

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20240614

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20240917

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20241010

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 7572248

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150