JP7547932B2 - Tray storage container and method for manufacturing semiconductor device using same - Google Patents
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Description
本発明は、半導体チップ等を載置したトレイを収納するトレイ収納容器、並びにこれを用いた半導体装置の製造方法に関する。 The present invention relates to a tray storage container for storing trays on which semiconductor chips or the like are placed , and a method for manufacturing a semiconductor device using the same .
従来、例えば、半導体チップを備える半導体装置の製造においては、生産効率の向上の観点からダイシングにより個片化された複数の半導体チップを載置するトレイが用いられている。また、同様の観点からは、このような複数の物品が載置された複数個のトレイを一度に運搬することが好ましい。 Conventionally, for example, in the manufacture of semiconductor devices equipped with semiconductor chips, trays are used to hold multiple semiconductor chips that have been diced into individual pieces in order to improve production efficiency. From the same perspective, it is also preferable to transport multiple trays holding multiple such items at once.
例えば特許文献1に記載のトレイのように、物品を載置する側の一面の外周部分に設けられた突起部と、当該一面とその反対面である他面とを繋ぐ貫通孔とを備え、複数の当該トレイを積み重ねた際に突起部と貫通孔とが嵌合する構成が提案されている。これにより、複数のトレイを積み重ねることが可能となり、一度に複数のトレイを運搬することで、当該トレイに載置された物品を用いた製品を生産する際における生産効率が向上する。
For example, a tray such as that described in
しかしながら、特許文献1に記載のトレイは、複数個を一度に運搬可能な構造である一方、トレイ自体の費用が高くなり、嵌合された複数のトレイから嵌合状態を解除して1つのトレイを分離する新たな工程が必要となるため、製品コストの増大の原因となりうる。
However, while the tray described in
そこで、トレイを収納する収納部と、収納部の壁に沿って設けられ、互いにトレイの厚みよりも大きい隙間を隔てて配置された複数の凸部とを備え、1つの凸部の上に1つのトレイを載置し、複数のトレイを収納可能なトレイ収納容器を用いることも考えられる。 Therefore, it is conceivable to use a tray storage container that has a storage section for storing trays and a number of protrusions arranged along the wall of the storage section, spaced apart by gaps larger than the thickness of the trays, with one tray placed on one of the protrusions, and that can store multiple trays.
しかしながら、この場合、汎用のトレイを用いることで費用を抑制できる一方、複数のトレイを直接積み重ねる段積みの方式に比べて、一度に運搬可能なトレイの数が減少してしまう。また、このようなトレイ収納容器では、1つずつトレイの出し入れを行わなければならず、生産効率が低下してしまう。 However, in this case, while using general-purpose trays can reduce costs, the number of trays that can be transported at one time is reduced compared to the stacking method in which multiple trays are directly stacked on top of each other. Also, with this type of tray storage container, the trays must be taken in and out one by one, which reduces production efficiency.
そのため、生産効率の向上と製品コストの低減とを両立するためには、トレイを特殊な仕様にすることなく段積みしつつ、これらの複数のトレイを一度に収納・運搬を可能とすること、およびトレイの出し入れが容易であることが求められる。 Therefore, in order to achieve both improved production efficiency and reduced product costs, it is necessary to be able to stack the trays without requiring them to have special specifications, to be able to store and transport multiple trays at once, and to make it easy to take the trays in and out.
本発明は、上記の点に鑑み、積み重ねられた複数のトレイの収納および運搬を可能としつつ、トレイを特別な仕様とすることなく、トレイの出し入れが容易なトレイ収納容器を提供することを目的とする。また、当該トレイ収納容器を用いることで、生産効率を高めた半導体装置の製造方法を提供することを目的とする。 In view of the above, the present invention aims to provide a tray storage container that allows storage and transportation of multiple stacked trays while allowing easy insertion and removal of the trays without requiring the trays to have special specifications, and also aims to provide a manufacturing method for semiconductor devices that uses the tray storage container to improve production efficiency.
上記目的を達成するため、請求項1に記載のトレイ収納容器は、積み重ねられた複数のトレイを収納することが可能なトレイ収納容器であって、トレイを収納するための収納空間であるトレイ収納部(21)を有する筒状の壁材(2)と、壁材の両端に位置し、トレイ収納部に繋がる開口部のうち一方を上方開口部(2a)とし、他方を下方開口部(2b)として、上方開口部を覆う蓋材(3)と、一対のストッパー(43)と、一対のストッパーが収納されるストッパー収納部(4a)とを有し、壁材の下方開口部の側に配置される底部材(4)と、を備え、一対のストッパーは、外部のアクチュエータの一部が挿入される挿入口(431)を有し、相対移動により、全部がストッパー収納部に収納されることで下方開口部のすべてを開放する開状態と、一部がストッパー収納部からはみ出すことで下方開口部の一部を塞ぐ閉状態との切り替えが可能、かつ、閉状態においては、トレイの底面の幅よりも小さい所定の距離を隔てた状態となり、トレイの底面の一部が載置されることでトレイの支持部となり、底部材は、壁材の側に配置される底材(41)と、底材に取り付けられるカバー材(42)とを有するとともに、挿入口と重なる位置にアクチュエータの一部が挿入される貫通溝(412)を有し、ストッパー収納部は、底材とカバー材との隙間の空間であり、上方開口部と下方開口部とを繋ぐ方向を上下方向として、一対のストッパーは、上下方向において、カバー材よりも壁材の側に配置されている。
In order to achieve the above object, the tray storage container described in
これによれば、一対のストッパーが開閉動作を行うことにより、下方開口部から積み重ねられた複数のトレイの出し入れが容易となると共に、当該ストッパーが閉状態においては当該複数のトレイを載置可能な支持部として機能するトレイ収納容器となる。そのため、汎用のトレイであってもこれを複数積み重ねたものを収納でき、かつその出し入れが容易なため、トレイの上に載置した物品を用いた製品の生産効率の向上とその製品コストの低減とを両立することができる。 By opening and closing the pair of stoppers, the stacked trays can be easily inserted and removed from the lower opening, and when the stoppers are closed, the tray storage container functions as a support on which the trays can be placed. Therefore, even if the trays are general-purpose trays, multiple stacks of these can be stored and are easy to insert and remove, which makes it possible to improve the production efficiency of products that use items placed on the trays and reduce the production costs.
さらに、請求項4に記載の半導体装置の製造方法のように、複数の半導体チップを載置した複数のトレイを積み重ね、これらの一部または全部を上記トレイ収納容器に収納または取り出し、当該トレイ収納容器を搬送することを含むことで、生産効率が向上する。また、このトレイ収納容器では、収納するトレイを専用の仕様とする必要がなく、トレイ自体の費用が抑えられるため、生産効率の向上と製品コストの低減とが両立する。
Furthermore, as in the manufacturing method of a semiconductor device according to
なお、各構成要素等に付された括弧付きの参照符号は、その構成要素等と後述する実施形態に記載の具体的な構成要素等との対応関係の一例を示すものである。 The reference symbols in parentheses attached to each component indicate an example of the correspondence between the component and the specific components described in the embodiments described below.
以下、本発明の実施形態について図に基づいて説明する。なお、以下の各実施形態相互において、互いに同一もしくは均等である部分には、同一符号を付して説明を行う。 The following describes embodiments of the present invention with reference to the drawings. In the following embodiments, parts that are the same or equivalent to each other are denoted by the same reference numerals.
(実施形態)
〔トレイ収納容器〕
実施形態に係るトレイ収納容器1について、図1~図7を参照して説明する。トレイ収納容器1は、例えば、半導体チップ等が載置される複数のトレイが積み重ねられた状態のまま収納可能な構成となっており、半導体装置の製造における搬送などに用いられると好適である。
(Embodiment)
[Tray storage container]
A
図1では、構成および各部材の対応位置を分かりやすくするため、後述する壁材2および底部材4のうち図1の視点では目視できない一部を破線で示すと共に、壁材2と蓋材3または底部材4との対応位置同士を結ぶ線を一点鎖線で示している。図3では、構成を分かりやすくするため、底部材4のうち図3の視点では目視できない後述する凹部411を破線で、後述するストッパー43のうち同視点では目視できない外郭の一部を二点鎖線で示している。また、図3では、見やすくするため、断面を示すものではないが、後述する弾性部材44にハッチングを施している。図4~図7では、見やすくするため、トレイ収納容器1のうち底部材4以外の構成の一部を省略している。
In FIG. 1, in order to make the configuration and the corresponding positions of each component easier to understand, parts of the
トレイ収納容器1は、例えば図1に示すように、積み重ねられた複数のトレイを収納可能な空間であるトレイ収納部21を有する略筒状の壁材2と、壁材2の開口部2aを覆う蓋材3と、壁材2の開口部2bの側に配置される底部材4とを備える。
As shown in FIG. 1, the
以下、説明の便宜上、壁材2の両端の開口部2a、2bのうち蓋材3で覆われる開口部2aを「上方開口部2a」と称し、底部材4が配置される側の開口部2bを「下方開口部2b」と称する。また、本明細書では、積み重ねられた複数のトレイを便宜上「段積みトレイ」と称することがある。
For ease of explanation, the opening 2a that is covered by the
トレイ収納容器1は、壁材2のトレイ収納部21に繋がる上方開口部2aが蓋材3で閉塞される一方で、トレイ収納部21に繋がる下方開口部2bが完全に閉塞されておらず、主に下方開口部2bからトレイの出し入れが行われる構成となっている。
The
壁材2は、例えば図1に示すように、略四角柱状の筒形状となっており、内部がトレイを収納可能なトレイ収納部21となっている。壁材2は、例えば、軽量化や異物付着抑制のための帯電防止の観点からは、ポリ塩化ビニル(PVC)等の樹脂材料により構成されうるが、強度確保や変形抑制等の他の観点から部分的に他の樹脂材料や金属材料が用いられてもよいし、リブ材が設けられてもよい。壁材2は、例えば、限定するものではないが、内部の寸法が収納されるトレイの寸法よりも0.1mm~0.3mm程度の範囲内で大きい寸法とされることが好ましい。これは、収納する段積みトレイにおいて、トレイ同士の位置ズレが生じていたとしても、壁材2の内壁がその位置ズレを所定範囲内に収める役割を果たし、段積みトレイの積み上げ方向における傾きを抑制する効果が期待されるためである。
As shown in FIG. 1, the
なお、壁材2は、必要に応じて、外部の側壁にトレイ収納容器1の持ち運び用、あるいは後述する係合装置5等の他の設備への取り付け用の取っ手または連結部を有した構成とされてもよい。また、壁材2は、下方開口部2bに加えて、側壁側からもトレイの出し入れを可能とするため、側壁に図示しない扉を有した構成とされてもよい。
If necessary, the
蓋材3は、例えば、壁材2の上方開口部2aを閉塞する部材であり、トレイ収納部21とは反対側の上面3aにトレイ収納容器1の持ち運び用の取っ手31を有してなる。蓋材3は、例えば、壁材2と同じ樹脂材料で構成されるが、他の任意の材料で構成されてもよい。蓋材3は、図示しないネジ等の任意の連結手段により壁材2に固定されて取り外しできない構成であってもよいし、必要に応じて上方開口部2aを介したトレイの出し入れも可能とするため、壁材2から取り外し可能な構成であってもよい。
The
なお、取っ手31は、形状、サイズ、数などについては任意であり、適宜変更されうる。取っ手31は、例えば、トレイ収納容器1が半導体装置の製造に用いられる場合には、FOUP(Front Opening Unified Podの略)容器などに採用されるフランジを有した形状とされてもよい。これにより、例えば、OHT(Overhead Hoist Transferの略)、AGV(Automated Guided Vehicleの略)その他の機械による任意の自動搬送に適用することも可能となり、半導体装置等の製造工程における自動化、省人化にも対応した構成となる。このように、トレイ収納容器1の取っ手31は、人力での搬送か、機械での自動搬送かに応じて適宜形状が変更されうる。
The
底部材4は、例えば、図2Aに示すように、凹部411を有する底板41と、底板41に取り付けられるカバー材42と、底板41とカバー材42とによりなる隙間に収納されるストッパー43とを有してなる。底部材4は、例えば図1に示すように、2つで対をなしており、ストッパー43が互いに離れて対向するように配置されてなる。底部材4は、壁材2の下方開口部2bの側に図示しないネジ等の任意の連結手段により取り付けられると共に、下方開口部2bをすべて塞がないように配置されている。
As shown in FIG. 2A, for example, the
底板41は、例えば図2Aに示すように、凹部411を備えると共に、凹部411を覆うようにカバー材42が取り付けられることで、ストッパー43を収納するための隙間、すなわちストッパー収納部4aが形成される構成となっている。底板41およびカバー材42は、例えば別体となっているが、これに限定されるものではなく、底部材4がストッパー収納部4aを備える構造となればよく、一つの部材として構成されてもよい。底板41およびカバー材42は、例えば、壁材2と同様の材料で構成されうる。
2A, the
ストッパー43は、例えば図2A、Bに示すように、2つで対をなすと共に、壁材2の下方開口部2b近傍にある底部材4のストッパー収納部4aに沿ってスライドすることが可能な部材である。すなわち、一対のストッパー43は、壁材2の下方開口部2bの端部において相対移動をすることで開閉動作を行う部材である。
As shown in Figures 2A and 2B, for example, the
具体的には、一対のストッパー43は、例えば図2Aに示すように、底部材4のストッパー収納部4aにすべて収納され、下方開口部2bがすべて開放された「開状態」をとりうる。この開状態において、トレイ収納容器1は、トレイの出し入れが可能となる。
Specifically, as shown in FIG. 2A, the pair of
また、一対のストッパー43は、例えば図2Bに示すように、その一部がストッパー収納部4aからはみ出し、下方開口部2bの一部を塞ぐ「閉状態」をとりうる。一対のストッパー43は、閉状態においては、互いにトレイTの底面寸法よりも小さい距離を隔てた状態となると共に、トレイTの底面の両端を支持可能となっており、トレイTを支持する支持部材としても機能する。一対のストッパー43は、ストッパー収納部4aから最も露出した状態、すなわち、閉状態かつ最も互いに近づいた状態であっても、下方開口部2bの端部付近を覆うのみであり、下方開口部2bを閉塞しない構成となっている。
In addition, as shown in FIG. 2B, the pair of
これにより、トレイ収納容器1におけるストッパー収納部4aの占める領域を最低限に抑えることができ、容器の小型化や軽量化が可能となる。また、一対のストッパー43が閉状態でトレイTを支持しているとき、一対のストッパー43とトレイTとの接触面積が最小限となるため、これらが擦れることによる粉塵発生が抑制される。さらに、一対のストッパー43が閉状態であっても、下方開口部2bが完全に閉塞されない構成であるため、トレイ収納部21に何らかの異物が混入したとしても下方開口部2bから外部に落下し、トレイTに載置した物品に異物が付着することを抑制できる。
This allows the area occupied by the
一対のストッパー43は、例えば、図3に示すように、底板41の貫通溝412と重なる位置に、アクチュエータ素子等によりなる外部の駆動装置の一部が挿入され、ストッパー43の相対移動に用いられる挿入口431が形成されている。具体的には、底板41は、例えば図4に示すように、凹部411の底部に貫通溝412が形成されており、ストッパー43の挿入口431に挿入された外部のアクチュエータ素子100の一部がスライドすることが可能となっている。これにより、一対のストッパー43は、挿入口431を用いて外部の駆動装置により開状態および閉状態となることが可能となっている。
As shown in FIG. 3, the pair of
また、一対のストッパー43は、例えば図3や図5に示すように、下方開口部2b側の端面とは反対側の端面において、バネ等の任意の弾性体によりなる弾性部材44と当接している。弾性部材44は、一端が任意の手段で底板41に固定されると共に、他端が一対のストッパー43に当接する自由端となっており、一対のストッパー43がストッパー収納部4aに収納され、開状態に近づくほど圧縮される。これにより、一対のストッパー43は、外部の駆動装置により閉状態になるだけでなく、外部の駆動装置によらずに弾性部材44の反発力によっても閉状態になることが可能である。
As shown in Figures 3 and 5, the pair of
なお、弾性部材44は、例えば図5に示すように、ストッパー43の端面に形成された溝432に他端側の一部が挿入された状態とされるが、これに限られず、ストッパー43に当接し、反発力がストッパー43に作用する構成であればよい。また、図5では、1つのストッパー43の両端付近に2つの弾性部材44が当接する構成例を示しているが、弾性部材44の配置や数等については、この例に限定されるものではなく、適宜変更されうる。
As shown in FIG. 5, the
底板41は、例えば図3、図6、図7に示すように、複数のネジ45によりカバー材42と組付けられている。以下、説明の便宜上、複数のネジ45のうちストッパー43の受けとしても用いられるものを「第1のネジ451」と称し、ストッパー43の保持に用いられるものを「第2のネジ452」と称する。底部材4は、例えば、底板41とカバー材42とがネジ451、452により組付けられた構成であることで、強度が確保されている。これにより、トレイ収納容器1は、より多くのトレイTを収納することができ、収納性や搬送性が向上する。
The
一対のストッパー43は、例えば、図3や図6に示すように、端面にネジ受け部433が形成されており、開状態において、第1のネジ451と当接する構成となっている。一対のストッパー43は、例えば、図3や図7に示すように、複数の貫通溝434が形成されると共に、それぞれの貫通溝434内に第2のネジ452が挿入されることで、ストッパー収納部4aに保持されつつ、スライドが可能となっている。
As shown in Figs. 3 and 6, the pair of
以上が、実施形態に係るトレイ収納容器1の基本的な構成である。
The above is the basic configuration of the
このように、トレイ収納容器1は、段積みされた複数のトレイを収納できると共に、閉塞されていない下方開口部2b側に取り付けられた一対のストッパー43を開閉動作させることでトレイの出し入れが容易な構造である。トレイ収納容器1は、例えば、IGBT(Insulated Gate Bipolar Transistorの略)等を備える半導体装置の製造のように、トレイ上に載置した半導体チップなどの物品の検査工程が多い場合等に用いられると好適である。
In this way, the
具体的には、近年の半導体装置のように高精度、高品質が要求される場合には、個片化された多数の物品(例えば半導体チップ)をトレイ上に載置し、組み付け工程に搬送するだけでなく、トレイ上での電気特性検査や外観検査等の多数の工程が行われる。このとき、ダイソーター、電気特性検査、外観検査、組み付け工程等の各種の工程に用いられる設備ごとに、半導体チップを載置したトレイを設置する部分の仕様が異なるのが通常である。そのため、この場合、設備間におけるトレイの搬送や各設備へのトレイの移し替え等の作業については人力で行う必要があり、作業の効率化や省人化による生産効率の向上のためには、複数のトレイを収納・搬送するトレイ収納容器が重要となる。 Specifically, when high precision and high quality are required, as in the case of recent semiconductor devices, not only are many individualized items (e.g., semiconductor chips) placed on a tray and transported to the assembly process, but many other processes such as electrical property inspection and visual inspection are also performed on the tray. In this case, the specifications of the part on which the trays carrying the semiconductor chips are placed are usually different for each piece of equipment used in various processes such as die sorters, electrical property inspections, visual inspections, and assembly processes. Therefore, in this case, tasks such as transporting the trays between equipment and transferring the trays to each piece of equipment must be done manually, and tray storage containers that store and transport multiple trays are important for improving production efficiency by streamlining work and reducing the number of people required.
実施形態に係るトレイ収納容器1は、段積みトレイを収納可能であることから、従来の1つのトレイを収納する収納部を複数有するトレイ収納容器に比べて、多くのトレイを収納できるため、収納性に優れ、トレイの搬送効率が高い。また、トレイ収納容器1は、上記のようにトレイの出し入れが容易であり、トレイの移し替え作業の効率を高めることができる構成である。
The
なお、トレイ収納容器1は、例えば図8に示すように、壁材2の外表面に容器ごとのID情報が記憶されたトレイ情報記憶部22を備える構成とされてもよい。この場合、トレイ収納容器1に収納された段積みのトレイ単位で識別情報を管理でき、製造工程が多い場合であっても、工程ごとの情報管理が容易となり、トレイに載置される物品の追跡性、いわゆるトレサビリティが向上する。
The
また、トレイTに載置される物品のトレサビリティをより向上する観点から、例えば図9に示すように、トレイTにトレイごとのID情報を記憶したトレイ情報記憶部T3を設けてもよい。この場合、トレイTは、例えば、物品が載置される載置部T1と、その外周部分である外縁部T2とを備え、外縁部T2にトレイ情報記憶部T3を付した構成とすればよい。これにより、トレイ収納容器1の単位に加えて、トレイT単位での情報管理ができ、トレサビリティをより向上することができる。
In addition, from the viewpoint of further improving the traceability of the items placed on the tray T, the tray T may be provided with a tray information storage unit T3 that stores ID information for each tray, as shown in FIG. 9, for example. In this case, the tray T may be configured to include, for example, a placement unit T1 on which the items are placed and an outer edge portion T2 that is the outer periphery of the placement unit T1, with the tray information storage unit T3 attached to the outer edge portion T2. This allows information to be managed on a tray T basis in addition to on a
トレイ情報記憶部22およびトレイ情報記憶部T3としては、例えば、QRコード(登録商標)、バーコード等の二次元コードや、RFタグ、ICタグ等の情報記録媒体などの任意の方法が採用されうる。トレイTが樹脂製の場合には、例えば、レーザ加工などによりQRコード(登録商標)等を直接印字することでトレイ情報記憶部T3を形成してもよい。
As the tray
〔係合装置〕
次に、トレイ収納容器1が係合される係合装置5の一例について、図10~図12を参照して説明する。
[Engagement device]
Next, an example of the
図10では、装置全体の構成を分かりやすくするため、各構成部材のうち上面視では見えない部位に位置するものの外郭を破線で示している。また、図10では、係合装置5に取り付けられるトレイ収納容器1の外郭を二点鎖線で示している。図11、図12では、装置の作動を分かりやすくするため、後述するアクチュエータ72、73およびリフター8の移動可能な方向を矢印で示している。
In FIG. 10, in order to make the overall configuration of the device easier to understand, the outlines of the components that are not visible when viewed from above are shown with dashed lines. Also in FIG. 10, the outline of the
係合装置5は、例えば図10に示すように、第1台座6と、第2台座7と、リフター8とを備え、第1台座6に2つのトレイ収納容器1が係合可能な構成となっている。
As shown in FIG. 10, for example, the
第1台座6は、例えば、平行配置された2つの平行部61と、2つの平行部61の間であって、これらに対して交差する方向に延設された交差部62と、を備え、これらが一体とされた構成である。第1台座6は、例えば図11に示すように、2つの平行部61の間の一部が空隙となっており、トレイ収納容器1が取り付けられたとき、その下方開口部2bの当該空隙に面する形状となっている。第1台座6は、例えば図12に示すように、交差部62の中心付近が支柱に支えられており、平行部61および交差部62がフランジ部となる形状である。第1台座6は、2つの平行部61のうち交差部62に繋がる部分の外側に位置する部分に配置され、トレイ収納容器1を係合する際における位置合わせ用の複数のガイド63を有してなる。複数のガイド63は、例えば、トレイ収納容器1の底部材4の四隅に対応する位置に配置され、トレイ収納容器1を係合装置5に係合する係合部として機能する。
The
なお、ガイド63は、トレイ収納容器1を平行部61に取り付けできればよく、数、形状や配置についてはトレイ収納容器1に合わせて適宜変更されてもよい。また、ガイド63は、トレイ収納容器1の底部材4の外郭外側に位置する部位に配置され、トレイ収納容器1に当接する例に限定されるものでなく、トレイ収納容器1の底部材4の底板41と直接係合する構成とされてもよい。この場合、例えば、トレイ収納容器1の底板41にガイド63に対応する挿入穴を設け、当該挿入穴にガイド63を挿入して係合すればよい。
The number, shape and arrangement of the
第2台座7は、例えば図10に示すように、基部71と、第1アクチュエータ72と、第2アクチュエータ73とを有してなり、第1台座6のうちフランジ部よりも下方に配置されている。第2台座7は、例えば図11に示すように、第1台座6のうちトレイ収納容器1が係合される部分を容器係合部として、基部71のうち少なくとも容器係合部の直下の領域が開口部711となっている。第2台座7のうち開口部711の内側領域であって、トレイ収納容器1の下方開口部2bの直下に位置する位置には、上下方向に移動する別体のリフター8が配置されている。第2台座7は、基部71のうち開口部711を挟んだ両側に2つの第1アクチュエータ72が配置されており、第1アクチュエータ72によりトレイ収納容器1における一対のストッパー43の開閉を行うことが可能となっている。第2台座7は、例えば図10や図12に示すように、基部71のうち開口部711を挟んだ両側であって、2つの第1アクチュエータ72を繋ぐ直線方向と交差する方向に位置する部位に、トレイTの把持用の2つの第2アクチュエータ73が配置されている。第2台座7は、例えば、第1台座6の支柱を囲む筒状の支柱を備え、アクチュエータ72、73が配置されるフランジ部を有した形状となっている。
10, the
第1アクチュエータ72は、例えば図11に示すように、その一部が第1台座6にトレイ収納容器1が係合されたときにおける一対のストッパー43の直下領域に配置される。第1アクチュエータ72は、トレイ収納容器1に挿入される部分を挿入部として、挿入部が一対のストッパー43の挿入口に挿入された状態で水平移動をする構成となっている。
As shown in FIG. 11, a portion of the
第2アクチュエータ73は、例えば図12に示すように、第1台座6にトレイ収納容器1が係合されたときにおける一対のストッパー43の直下領域とは異なる領域に配置される。第2アクチュエータ73は、例えば、2つで一対とされると共に、トレイ収納容器1に収納されたトレイTを把持するための把持部を備え、把持部が水平移動をする構成となっている。
As shown in FIG. 12, for example, the
リフター8は、トレイ収納容器1に収納されるトレイTの搬送部であり、トレイ収納容器1の上方開口部2aと下方開口部2bとを繋ぐ方向を上下方向として、上下方向に沿って上昇および下降をする。
The
なお、アクチュエータ72、73およびリフター8は、例えば、図示しない制御部に接続され、トレイ収納容器1へのトレイTの出し入れにおいてその作動制御が行われうる。アクチュエータ72、73は、挿入部または把持部を備え、挿入部または把持部が水平移動可能な構成であればよく、任意の駆動装置が用いられうる。また、台座6、7は、例えば、一方または双方が上下方向に上昇および下降が可能な構成とされ、図示しない制御部により、台座6、7のフランジ部同士の距離が調整可能となっている。
The
以上が、係合装置5の基本的な構成であり、係合装置5は、ローダーあるいはアンローダーとも称され得る。上記では、2つのトレイ収納容器1を取り付けることができる構成を代表例として説明したが、これに限定されるものではなく、係合装置5は、1つまたは3つ以上のトレイ収納容器1を取り付け可能な構成であってもよい。
また、代表例では、図10、図12で示すように第1台座6がターンテーブルとして機能するよう、上昇および下降が可能な機構を設けた例について説明した。係合装置5は、この第1台座6のガイド63にトレイ収納容器1が係合された際、第1アクチュエータ72がトレイ収納容器1の挿入口431に挿入される機構であってもよい。
The above is the basic configuration of the
10 and 12, a representative example has been described in which a mechanism capable of raising and lowering the
〔係合装置におけるトレイの出し入れ〕
次に、係合装置5におけるトレイ収納容器1からのトレイTの取り出しについて、図13A~図13Gを参照して説明する。
[Insertion and removal of tray in engagement device]
Next, removal of the tray T from the
図13B~図13Gでは、係合装置5の作動を分かりやすくするため、アクチュエータ72、73およびリフター8の移動方向を白抜き矢印で示すと共に、アクチュエータ72のうちトレイ収納容器1に挿入される部分を破線で示している。
In Figures 13B to 13G, to make it easier to understand the operation of the
まず、係合装置5に段積みのトレイTが収納されたトレイ収納容器1をガイド63に沿ってセットする。そして、例えば図13Aに示すように、台座6、7を近づけ、2つの第1アクチュエータ72の挿入部をトレイ収納容器1のうち一対のストッパー43の挿入口に挿入した状態にする。
First, the
続けて、例えば図13Bに示すように、リフター8を上昇させ、段積みのトレイTを持ち上げ、一対のストッパー43にトレイTの荷重がかからない状態にした後、第1のアクチュエータ72を作動させ、一対のストッパー43を閉状態から開状態にする。このとき、第2のアクチュエータ73は、例えば図13Cに示すように、リフター8から離れた状態となっている。
Next, as shown in FIG. 13B, for example, the
次いで、例えば図13Dに示すように、リフター8を下降させ、トレイ収納容器1から段積みされたトレイTの一部をトレイ収納容器1の外部に露出させる。このとき、例えば図13Eに示すように、リフター8は、段積みされたトレイTのうちリフター8に当接するトレイTを「最下段のトレイT」として、最下段のトレイTの1つ上にあるトレイTと第2アクチュエータ73との高さが合うまで下降する。
Next, as shown in FIG. 13D, for example, the
そして、例えば図13Fに示すように、2つの第2アクチュエータ73の把持部を伸展させ、段積みのトレイTの一部に把持部を当接させ、最下段のトレイT以外のトレイTを把持した状態にする。その後、例えば図13Gに示すように、リフター8をさらに下降させることで、最下段のトレイTのみを外部に取り出すことができる。
Then, as shown in FIG. 13F, for example, the gripping portions of the two
以上が、係合装置5におけるトレイ収納容器1からのトレイTの取り出しの概要である。一方、トレイ収納容器1へのトレイTの収納については、上記とは逆の順番で、アクチュエータ72、73およびリフター8を作動させればよい。
The above is an overview of how the
この係合装置5によれば、トレイ収納容器1を係合した状態でトレイTを安定して出し入れすることが容易となり、トレイTの搬送効率が向上し、省人化に対応することが可能となる。
This
(他の実施形態)
本発明は、実施例に準拠して記述されたが、本発明は当該実施例や構造に限定されるものではないと理解される。本発明は、様々な変形例や均等範囲内の変形をも包含する。加えて、様々な組み合わせや形態、さらには、それらの一要素のみ、それ以上、あるいはそれ以下、を含む他の組み合わせや形態をも、本発明の範疇や思想範囲に入るものである。
Other Embodiments
Although the present invention has been described based on the embodiment, it is understood that the present invention is not limited to the embodiment or structure. The present invention also includes various modifications and modifications within the equivalent range. In addition, various combinations and forms, and other combinations and forms including only one element, more than one, or less than one, are also within the scope and concept of the present invention.
例えば、トレイ収納容器1の底部材4は、一対のストッパー43の開閉動作が可能であって、一対のストッパー43が開状態のときに壁材2の下方開口部2bのすべてが開放される構成であればよく、上記の実施形態に限定されるものではない。具体的には、底部材4は、例えば図14に示すように、開口部413を備わる略枠体状の1つの底板41と、底板41の開口部413の両端に位置する凹部411を覆うカバー材42とを備えた構成とされてもよい。
For example, the
2・・・壁材、2a・・・上方開口部、2b・・・下方開口部、21・・・トレイ収納部
3・・・蓋材、4・・・底部材、4a・・・ストッパー収納部、43・・・ストッパー、
431・・・挿入口、412・・・貫通溝、44・・・弾性部材、63・・・係合部、
72・・・アクチュエータ、8・・・リフター
2: wall material, 2a: upper opening, 2b: lower opening, 21: tray storage section, 3: lid material, 4: bottom member, 4a: stopper storage section, 43: stopper,
431: insertion opening; 412: through groove; 44: elastic member; 63: engagement portion;
72: actuator, 8: lifter
Claims (5)
前記トレイを収納するための収納空間であるトレイ収納部(21)を有する筒状の壁材(2)と、
前記壁材の両端に位置し、前記トレイ収納部に繋がる開口部のうち一方を上方開口部(2a)とし、他方を下方開口部(2b)として、前記上方開口部を覆う蓋材(3)と、
一対のストッパー(43)と、一対の前記ストッパーが収納されるストッパー収納部(4a)とを有し、前記壁材の前記下方開口部の側に配置される底部材(4)と、を備え、
一対の前記ストッパーは、外部のアクチュエータの一部が挿入される挿入口(431)を有し、相対移動により、全部が前記ストッパー収納部に収納されることで前記下方開口部のすべてを開放する開状態と、一部が前記ストッパー収納部からはみ出すことで前記下方開口部の一部を塞ぐ閉状態との切り替えが可能、かつ、前記閉状態においては、前記トレイの底面の幅よりも小さい所定の距離を隔てた状態となり、前記トレイの底面の一部が載置されることで前記トレイの支持部となり、
前記底部材は、前記壁材の側に配置される底材(41)と、前記底材に取り付けられるカバー材(42)とを有するとともに、前記挿入口と重なる位置に前記アクチュエータの一部が挿入される貫通溝(412)を有し、
前記ストッパー収納部は、前記底材と前記カバー材との隙間の空間であり、
前記上方開口部と前記下方開口部とを繋ぐ方向を上下方向として、一対の前記ストッパーは、前記上下方向において、前記カバー材よりも前記壁材の側に配置されている、トレイ収納容器。 A tray storage container capable of storing multiple stacked trays,
A cylindrical wall material (2) having a tray storage section (21) which is a storage space for storing the tray;
a cover material (3) that covers the upper openings located at both ends of the wall material and connected to the tray storage section, one of which is an upper opening (2a) and the other of which is a lower opening (2b);
a bottom member (4) having a pair of stoppers (43) and a stopper storage portion (4a) in which the pair of stoppers are stored, the bottom member (4) being disposed on the side of the lower opening of the wall material;
The pair of stoppers have an insertion opening (431) through which a portion of an external actuator is inserted, and are switchable between an open state in which the entire stopper is stored in the stopper storage portion to open the entire lower opening, and a closed state in which a portion of the stopper protrudes from the stopper storage portion to block a portion of the lower opening, and in the closed state, the stoppers are spaced apart by a predetermined distance smaller than the width of the bottom surface of the tray, and a portion of the bottom surface of the tray is placed on the stoppers to form a support for the tray,
the bottom member has a base material (41) disposed on the side of the wall material, and a cover material (42) attached to the base material, and has a through groove (412) into which a part of the actuator is inserted at a position overlapping with the insertion opening,
The stopper storage portion is a space between the base material and the cover material,
A tray storage container, wherein a direction connecting the upper opening and the lower opening is defined as a vertical direction, and the pair of stoppers are positioned on the wall material side of the cover material in the vertical direction.
一対の前記ストッパーは、前記弾性部材の反発力により前記閉状態となる、請求項1に記載のトレイ収納容器。 The stopper housing further includes an elastic member (44) having one end that abuts against the pair of stoppers,
The tray storage container according to claim 1 , wherein the pair of stoppers are brought into the closed state by a repulsive force of the elastic member.
複数の半導体チップを載置した複数の前記トレイを積み重ねることと、
積み重ねられた複数の前記トレイの一部または全部を一対の前記ストッパーを介して前記トレイ収納部に収納する、または取り出すことと、
複数の前記トレイが収納された前記トレイ収納容器を搬送することと、を含む半導体装置の製造方法。 A method for manufacturing a semiconductor device using the tray container according to any one of claims 1 to 3, comprising the steps of:
stacking a plurality of the trays on which a plurality of semiconductor chips are placed;
storing or removing a part or all of the stacked trays in the tray storage section via the pair of stoppers;
and transporting the tray container in which the plurality of trays are stored.
請求項1に記載のトレイ収納容器が取り付けられる係合部(63)と、一部が前記挿入口に挿入され、一対の前記ストッパーの相対移動に用いられるアクチュエータ(72)と、を備える係合装置を用いて行う、請求項4に記載の半導体装置の製造方法。
の製造方法。 When storing or removing a part or all of the tray in the tray storage section ,
5. The method for manufacturing a semiconductor device according to claim 4, which is performed using an engagement device comprising an engagement portion (63) to which the tray storage container according to claim 1 is attached, and an actuator (72) a portion of which is inserted into the insertion opening and used for relative movement of a pair of the stoppers .
Manufacturing method.
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