以下の詳細な説明は例示だけが目的であり、以下の詳細な説明が、実施形態を限定すること、または実施形態の用途もしくは使用を限定すること、あるいはその両方を限定することは意図されていない。さらに、上記の「背景技術」もしくは「発明の概要」または「発明を実施するための形態」に示された明示のまたは暗示の情報によって拘束されることも意図されていない。
次に、図面を参照して1つまたは複数の実施形態を説明する。全体を通じて、同じ要素を指すために同じ参照符号が使用されている。以下の説明では、説明の目的上、1つまたは複数の実施形態のより完全な理解を提供するために、数多くの特定の詳細が示される。しかしながら、さまざまなケースにおいて、それらの特定の詳細なしで1つまたは複数の実施形態を実施することができることは明白である。
交差共鳴(CR)ゲートは、汎用量子コンピューティングのための完全基底系を定義するためにシングル・キュービット・ゲートとともに使用することができるエンタングリング(entangling)2量子ビット(2キュービット)ゲートである。交差共鳴ゲートの現在の実施態様は、さまざまな手法で補正することができるコヒーレント・エラー源、およびエラーに対する基本的限界(コヒーレンス限界)を提示する非コヒーレント・エラー源を欠点として有する。
超伝導キュービットについて言うと、交差共鳴ゲートは、結合された一対のキュービット上で、マイクロ波パルスを使用して一方のキュービット(例えば制御キュービット)を他方のキュービット(例えばターゲット・キュービット)の基本周波数で駆動することによって達成される。望ましくない結合は、ゲートのエラー率がコヒーレンス限界に達することを妨げるコヒーレント・エラーにつながりうる。
コヒーレント・エラーにつながりうるこのような望ましくない結合を排除しようとするいくつかの既存の技術は、「エコー付き」交差共鳴ゲートを実装することを含む。エコー付き交差共鳴ゲートは、演算を2つに分割し、演算の半分を実行し、制御キュービットの状態を反転させ、反対の位相を用いて演算の第2の半分を実行する。この技術の課題は、この技術が、全てではない一部のコヒーレント・エラー源だけを無効にすることである。例えば、現在の1つの技術は、ターゲット・キュービットに印加されたパルスを使用して、交差共鳴パルスによって引き起こされたターゲット上のIXおよびIY回転を補正する。それらのパルスの設計は、交差共鳴ゲートを実装するためにターゲット上のZX回転だけを残すことが意図されている(例えば一部のZエラーを残すことが意図されている)。
コヒーレント・エラー源を欠点として有する交差共鳴ゲートもしくはエコー付き交差共鳴ゲートまたはその両方の現在の実施態様の上述の課題を考慮すれば、このような課題に対する解決策を生み出すために本開示を実施することができ、この解決策は、第1の共振周波数を有する制御キュービットに第1のパルス信号を印加すること、制御キュービットに結合されたターゲット・キュービットに第2のパルス信号を印加することであり、ターゲット・キュービットが第2の共振周波数を有し、第1および第2のパルス信号が第2の共振周波数にあり、第1のパルス信号と第2のパルス信号がターゲット・キュービットにおいて同位相である、印加すること、制御キュービットの現在の状態に対して反転した状態を生み出すために、制御キュービットに第3のパルス信号を第1の共振周波数で印加すること、制御キュービットに第4のパルス信号を印加すること、ならびにターゲット・キュービットに第5のパルス信号を印加することであり、第4および第5のパルス信号が第2の共振周波数にあり、第4のパルス信号と第5のパルス信号がターゲット・キュービットにおいて同位相であり、第4および第5のパルス信号が、対応するそれぞれの第1および第2のパルス信号に対して実質的に180度(180°)の位相差を含む、印加することができる、システム、コンピュータ実施方法もしくはコンピュータ・プログラム製品またはこれらの組合せの形態をとることができる。ターゲット・キュービットにおいて同位相である交差共鳴パルスとデカップリング・パルスの両方をターゲット・キュービットに(例えば同時に)印加する(例えば大きなIX回転をターゲット・キュービットに適用してZエラーを実質的に無効にする)ことによって、本開示は、ゲート動作中に望ましくないエラー源が2キュービット・ゲート(例えば交差共鳴ゲート、エコー付き交差共鳴ゲートなど)に与える影響を低減させることができ、それによってこのようなゲートを含む量子コンピュータの計算パワーを向上させることができる。
図1は、本明細書に記載された1つまたは複数の実施形態による、エコー付き交差共鳴ゲート内でのターゲット・キュービット・デカップリングを容易にすることができる例示的で非限定的なシステム100のブロック図を示している。いくつかの実施形態では、システム100が、ターゲット・キュービット・デカップリング・システム102を含むことができ、ターゲット・キュービット・デカップリング・システム102をクラウド・コンピューティング環境に関連づけることができる。例えば、ターゲット・キュービット・デカップリング・システム102を、図9を参照して後に説明するクラウド・コンピューティング環境950、または図10を参照して後に説明する1つもしくは複数の機能抽象化層(例えばハードウェアおよびソフトウェア層1060、仮想化層1070、管理層1080もしくはワークロード層1090またはこれらの組合せ)、あるいはその両方に関連づけることができる。
いくつかの実施形態では、本明細書に記載された主題開示の1つまたは複数の実施形態に基づく1つまたは複数の操作を実行するために、ターゲット・キュービット・デカップリング・システム102もしくはその構成要素(例えば交差共鳴パルス構成要素108、デカップリング・パルス構成要素110、状態反転パルス構成要素112、位相反転交差共鳴パルス構成要素114、位相反転デカップリング・パルス構成要素116など)、またはその両方が、図9を参照して後に説明するクラウド・コンピューティング環境950の1つもしくは複数のコンピューティング・リソース、または図10を参照して後に説明する1つもしくは複数の機能抽象化層、あるいはその両方を使用することができる。例えば、クラウド・コンピューティング環境950、またはこのような1つもしくは複数の機能抽象化層、あるいはその両方は、本明細書に記載された主題開示の1つまたは複数の実施形態に基づく1つまたは複数の操作を実行するためにターゲット・キュービット・デカップリング・システム102もしくはその構成要素またはその両方が使用することができる、1つもしくは複数の古典的コンピューティング・デバイス(例えば古典的コンピュータ、古典的プロセッサ、仮想機械、サーバなど)、または1つもしくは複数の量子コンピューティング・デバイス(例えば量子コンピュータ、量子プロセッサ、量子回路シミュレーション・ソフトウェア、超伝導回路など)、あるいはこれらの組合せを含むことができる。例えば、ターゲット・キュービット・デカップリング・システム102もしくはその構成要素またはその両方は、1つもしくは複数の数学的関数および/もしくは式、1つもしくは複数のコンピューティングおよび/もしくは処理スクリプト、1つもしくは複数のモデル(例えば人工知能(AI)モデル、機械学習(ML)モデルなど)、1つもしくは複数の古典的および/もしくは量子アルゴリズム、ならびに/または本明細書に記載された主題開示の1つまたは複数の実施形態に基づく別の操作を実行するために、このような1つもしくは複数の古典的もしくは量子コンピューティング・デバイスまたはその両方を使用することができる。別の例では、ターゲット・キュービット・デカップリング・システム102もしくはその構成要素またはその両方が、1つまたは複数のモデル(例えば人工知能(AI)モデル、機械学習(ML)モデルなど)を訓練するために、このような1つもしくは複数の古典的もしくは量子コンピューティング・デバイスまたはその両方を使用することができる。
本開示はクラウド・コンピューティングに関する詳細な説明を含んではいるが、本明細書に記載された教示の実施態様はクラウド・コンピューティング環境だけに限定されないことを理解されたい。むしろ、本発明の実施形態は、現在知られているまたは後に開発される他の任意のタイプのコンピューティング環境に関連して実施することができる。
クラウド・コンピューティングは、最小限の管理労力またはサービスのプロバイダとの最小限のインタラクションで迅速に供給およびリリースすることができる構成可能なコンピューティング・リソース(例えばネットワーク、ネットワーク・バンド幅、サーバ、処理、メモリ、ストレージ、アプリケーション、仮想機械およびサービス)の共用プールへの便利なオンデマンド・ネットワーク・アクセスを可能にするサービス配信モデルである。このクラウド・モデルは、少なくとも5つの特徴、少なくとも3つのサービス・モデル、および少なくとも4つのデプロイメント(deployment)モデルを含むことができる。
特徴は以下のとおりである。
オンデマンド・セルフサービス:クラウド・コンシューマは、サーバ時間およびネットワーク・ストレージなどのコンピューティング機能を、このサービスのプロバイダとのヒューマン・インタラクションを必要とすることなく必要に応じて自動的に一方向的に供給することができる。
ブロード・ネットワーク・アクセス:機能は、ネットワーク上で利用可能であり、機能には、異種のシンまたはシック・クライアント・プラットフォーム(例えば移動電話、ラップトップおよびPDA)による使用を促進する標準的機構を通してアクセスされる。
リソース・プーリング(resource pooling):マルチテナント・モデルを使用して多数のコンシューマにサービスを提供するために、プロバイダのコンピューティング・リソースがプールされており、要求に応じて、異なる物理および仮想リソースが動的に割当ておよび再割当てされる。コンシューマは一般に、提供されたリソースの正確な位置を制御できずまたは正確な位置を知らないが、より高次の抽象化レベル(例えば国、州またはデータセンター)で位置を指定することができるという意味で、位置独立の感覚がある。
ラピッド・エラスティシティ(rapid elasticity):機能は、素早くスケールアウトするために迅速かつ弾力的に、場合によっては自動的に供給することができ、素早くスケールインするために迅速にリリースすることができる。コンシューマにとって、供給に利用可能な機能はしばしば無限であるように見え、いつでも好きな量だけ購入することができる。
メジャード・サービス(measured service):クラウド・システムは、サービスのタイプ(例えばストレージ、処理、バンド幅および使用中ユーザ・アカウント)に対して適切なある抽象化レベルで計測機能に介入することによって、リソースの使用状況を自動的に制御および最適化する。リソースの使用状況を監視、制御および報告して、利用されているサービスのプロバイダとコンシューマの両方に透明性を提供することができる。
サービス・モデルは以下のとおりである。
ソフトウェア・アズ・ア・サービス(SaaS):コンシューマに提供されるこの機能は、クラウド・インフラストラクチャ上で実行されるプロバイダのアプリケーションを使用する機能である。ウェブ・ブラウザなどのシン・クライアント・インタフェース(例えばウェブ・ベースの電子メール)を通してさまざまなクライアント・デバイスからそれらのアプリケーションにアクセス可能である。場合によっては可能な限られたユーザ固有のアプリケーション構成の設定を除けば、コンシューマは、ネットワーク、サーバ、オペレーティング・システム、ストレージまたは個々のアプリケーション機能を含む基礎をなすクラウド・インフラストラクチャを管理もまたは制御もしない。
プラットフォーム・アズ・ア・サービス(PaaS):コンシューマに提供されるこの機能は、クラウド・インフラストラクチャ上で、プロバイダがサポートするプログラム言語およびツールを使用して作成されたコンシューマ作成または取得のアプリケーションをデプロイする機能である。コンシューマは、ネットワーク、サーバ、オペレーティング・システムまたはストレージを含む基礎をなすクラウド・インフラストラクチャを管理もまたは制御もしないが、デプロイされたアプリケーションおよび場合によってはアプリケーション・ホスティング環境構成は制御することができる。
インフラストラクチャ・アズ・ア・サービス(IaaS):コンシューマに提供されるこの機能は、処理、ストレージ、ネットワークおよび他の基本的なコンピューティング・リソースを供給する機能であり、コンシューマは任意のソフトウェアをデプロイおよび実行することができ、これらのソフトウェアは、オペレーティング・システムおよびアプリケーションを含むことができる。コンシューマは、基礎をなすクラウド・インフラストラクチャを管理もまたは制御もしないが、オペレーティング・システム、ストレージおよびデプロイされたアプリケーションは制御することができ、場合によっては、選択されたネットワーク構成要素(例えばホスト・ファイアウォール)を限定的に制御することができる。
デプロイメント・モデルは以下のとおりである。
プライベート・クラウド:このクラウド・インフラストラクチャは、組織体のためだけに運営される。インフラストラクチャは、その組織体または第三者が管理することができ、オンプレミス(on-premises)またはオフプレミス(off-premises)で存在することができる。
コミュニティ・クラウド:このクラウド・インフラストラクチャは、いくつかの組織体によって共有され、利害(例えばミッション、セキュリティ要件、ポリシーおよびコンプライアンス上の問題)を共有する特定のコミュニティをサポートする。インフラストラクチャは、その組織体または第三者が管理することができ、オンプレミスまたはオフプレミスで存在することができる。
パブリック・クラウド:このクラウド・インフラストラクチャは、一般大衆または大きな産業グループが利用可能であり、クラウド・サービスを販売している組織体によって所有される。
ハイブリッド・クラウド:このクラウド・インフラストラクチャは、固有の実体を維持しているが、データおよびアプリケーション・ポータビリティを可能にする標準化された技術または独占技術(例えばクラウド間のロード・バランシングのためのクラウド・バースティング(cloud bursting))によって1つに結合された2つ以上のクラウド(プライベート、コミュニティまたはパブリック)の合成体である。
クラウド・コンピューティング環境は、無国籍、低結合、モジュール性および意味論的相互運用性(semantic interoperability)に重きを置くサービス指向の環境である。クラウド・コンピューティングの中心には、相互接続されたノードのネットワークを含むインフラストラクチャがある。
図1を再び参照する。いくつかの実施形態によれば、ターゲット・キュービット・デカップリング・システム102は、メモリ104、プロセッサ106、交差共鳴パルス構成要素108、デカップリング・パルス構成要素110、状態反転パルス構成要素112、位相反転交差共鳴パルス構成要素114、位相反転デカップリング・パルス構成要素116もしくはバス118またはこれらの組合せを含むことができる。
本明細書に開示されたさまざまな図に示された主題開示の実施形態は例示だけが目的であり、そのため、そのような実施形態のアーキテクチャは、それらの図に示されたシステム、デバイスもしくは構成要素またはそれらの組合せに限定されないことを認識すべきである。例えば、いくつかの実施形態では、システム100もしくはターゲット・キュービット・デカップリング・システム102またはその両方がさらに、動作環境800および図8に関して本明細書で説明されるさまざまなコンピュータ要素もしくはコンピューティング・ベースの要素またはその両方を含むことができる。いくつかの実施形態では、このようなコンピュータ要素もしくはコンピューティング・ベースの要素またはその両方を、図1に関してまたは本明細書に開示されたその他の図に関して図示および説明されたシステム、デバイス、構成要素またはコンピュータ実施演算のうちの1つまたは複数の実施に関して使用することができる。
メモリ104は、コンピュータもしくは機械またはその両方が読み取ること、書き込むこともしくは実行することまたはこれらの組合せを行うことができる1つもしくは複数の構成要素もしくは命令またはその両方であって、プロセッサ106(例えば古典的プロセッサ、量子プロセッサなど)によって実行されたときに、実行可能なそれらの構成要素もしくは命令またはその両方によって規定された演算の実行を容易にすることができる、1つもしくは複数の構成要素もしくは命令またはその両方を記憶することができる。例えば、メモリ104は、コンピュータもしくは機械またはその両方が読み取ること、書き込むこともしくは実行することまたはこれらの組合せを行うことができる構成要素もしくは命令またはその両方であって、プロセッサ106によって実行されたときに、ターゲット・キュービット・デカップリング・システム102、交差共鳴パルス構成要素108、デカップリング・パルス構成要素110、状態反転パルス構成要素112、位相反転交差共鳴パルス構成要素114、位相反転デカップリング・パルス構成要素116、またはターゲット・キュービット・デカップリング・システム102に関連した、主題開示のさまざまな図を参照してもしくは参照せずに本明細書で説明されたその他の構成要素、あるいはこれらの組合せに関係した本明細書に記載されたさまざまな機能の実行を容易にすることができる、構成要素もしくは命令またはその両方を記憶することができる。
メモリ104は、揮発性メモリ(例えばランダム・アクセス・メモリ(RAM)、スタティックRAM(SRAM)、ダイナミックRAM(DRAM)など)、もしくは不揮発性メモリ(例えばリードオンリー・メモリ(ROM)、プログラマブルROM(PROM)、消去可能なプログラマブルROM(EPROM)、電気的に消去可能なプログラマブルROM(EEPROM)など)、またはその両方を含むことができ、それらの揮発性メモリもしくは不揮発性メモリまたはその両方は、1つもしくは複数のメモリ・アーキテクチャを使用することができる。メモリ104のさらなる例は、システム・メモリ816および図8を参照して後に説明される。メモリ104のこのような例を使用して、主題開示の任意の実施形態を実施することができる。
プロセッサ106は、コンピュータもしくは機械またはその両方が読み取ること、書き込むこともしくは実行することまたはこれらの組合せを行うことができる1つもしくは複数の構成要素もしくは命令またはその両方であって、メモリ104に記憶することができる1つもしくは複数の構成要素もしくは命令またはその両方を実施することができる、1つもしくは複数のタイプのプロセッサもしくは電子回路またはその両方(例えば古典的プロセッサ、量子プロセッサなど)を含むことができる。例えば、プロセッサ106は、コンピュータもしくは機械またはその両方が読み取ること、書き込むこともしくは実行することまたはこれらの組合せを行うことができるこのような構成要素もしくは命令またはその両方によって指定することができるさまざまな演算を実行することができ、それらの演算は、限定はされないが、論理、制御、入力/出力(I/O)、算術演算もしくはその他の演算またはこれらの組合せを含む。いくつかの実施形態では、プロセッサ106が、1つまたは複数の中央処理ユニット、マルチコア・プロセッサ、マイクロプロセッサ、デュアル・マイクロプロセッサ、マイクロコントローラ、システム・オン・ア・チップ(SOC)、アレイ・プロセッサ、ベクトル・プロセッサ、量子プロセッサもしくは他のタイプのプロセッサ、またはこれらの組合せを含むことができる。プロセッサ106のさらなる例は、処理ユニット814および図8に関して後に説明される。プロセッサ106のこのような例を使用して、主題開示の任意の実施形態を実施することができる。
システム100、ターゲット・キュービット・デカップリング・システム102もしくはそれらに結合された構成要素、またはこれらの組合せの機能を実行するために、ターゲット・キュービット・デカップリング・システム102、メモリ104、プロセッサ106、交差共鳴パルス構成要素108、デカップリング・パルス構成要素110、状態反転パルス構成要素112、位相反転交差共鳴パルス構成要素114、位相反転デカップリング・パルス構成要素116、もしくは本明細書に記載されたターゲット・キュービット・デカップリング・システム102のその他の構成要素、またはこれらの組合せを、バス118を介して互いに、通信可能に、電気的に、動作可能にもしくは光学的にまたはこれらの組合せで結合することができる。いくつかの実施形態では、バス118は、1つまたは複数のメモリ・バス、メモリ・コントローラ、周辺バス、外部バス、ローカル・バス、量子バスもしくはその他のタイプのバス、またはこれらの組合せを含むことができ、これらのバスは、さまざまなバス・アーキテクチャを使用することができる。バス118のさらなる例は、システム・バス818および図8を参照して後に説明される。バス118のこのような例を使用して、主題開示の任意の実施形態を実施することができる。
ターゲット・キュービット・デカップリング・システム102は、プロセッサを含む任意のタイプの構成要素、機械、デバイス、設備、装置および/もしくは機器を含むことができ、ならびに/または有線ネットワークおよび/もしくは無線ネットワークと有効におよび/もしくは動作可能に通信することができる。このような全ての実施形態が想定される。例えば、ターゲット・キュービット・デカップリング・システム102は、サーバ・デバイス、コンピューティング・デバイス、汎用コンピュータ、専用コンピュータ、量子コンピューティング・デバイス(例えば量子コンピュータ)、タブレット・コンピューティング・デバイス、ハンドヘルド・デバイス、サーバ・クラス・コンピューティング・マシンおよび/もしくはデータベース、ラップトップ・コンピュータ、ノートブック・コンピュータ、デスクトップ・コンピュータ、携帯電話、スマート・フォン、コンシューマ機器および/もしくは器具、工業用および/もしくは商用デバイス、デジタル・アシスタント、インターネットが使用可能なマルチメディア電話機(multimedia Internet enabled phone)、マルチメディア・プレーヤ、ならびに/または他のタイプのデバイスを含むことができる。
ターゲット・キュービット・デカップリング・システム102を、データ・ケーブル(例えばハイデフィニション・マルチメディア・インタフェース(High-Definition Multimedia Interface)(HDMI(R))、レコメンデッド・スタンダード(recommended standard)(RS)232、Ethernet(R)ケーブルなど)を介して、1つまたは複数の外部システム、ソースまたはデバイス(例えば古典的コンピューティング・デバイス、通信デバイスなど、もしくは量子コンピューティング・デバイス、通信デバイスなど、またはその両方)あるいはこれらの組合せに(例えば通信可能に、電気的に、動作可能に、光学的に)結合することができる。いくつかの実施形態では、ターゲット・キュービット・デカップリング・システム102を、ネットワークを介して、1つまたは複数の外部システム、ソースまたはデバイス(例えば古典的コンピューティング・デバイス、通信デバイスなど、もしくは量子コンピューティング・デバイス、通信デバイスなど、またはその両方)あるいはこれらの組合せに(例えば通信可能に、電気的に、動作可能に、光学的に)結合することができる。
いくつかの実施形態では、このようなネットワークが、限定はされないが、セル方式ネットワーク、ワイド・エリア・ネットワーク(WAN)(例えばインターネット)またはローカル・エリア・ネットワーク(LAN)を含む有線および無線ネットワークを含むことができる。例えば、ターゲット・キュービット・デカップリング・システム102は、実質的に任意の所望の有線または無線技術を使用して、1つもしくは複数の外部システム、ソースもしくはデバイス、例えばコンピューティング・デバイス、またはこれらの組合せと通信することができ(その逆もまた真である)、この実質的に任意の所望の有線または無線技術は、限定はされないが、ワイヤレス・フィデリティ(wireless fidelity)(Wi-Fi)、グローバル・システム・フォー・モバイル・テレコミュニケーションズ・システム(global system for mobile communications)(GSM)、ユニバーサル・モバイル・テレコミュニケーションズ・システム(universal mobile telecommunications system)(UMTS)、ワールドワイド・インターオペラビリティ・フォー・マイクロウェーブ・アクセス(worldwide interoperability for microwave access)(WiMAX)、エンハンスト・ジェネラル・パケット・ラジオ・サービス(enhanced general packet radio service)(エンハンストGPRS)、サード・ジェネレーション・パートナーシップ・プロジェクト(third generation partnership project)(3GPP)ロング・ターム・エボルーション(long term evolution)(LTE)、サード・ジェネレーション・パートナーシップ・プロジェクト2(3GPP2)ウルトラ・モバイル・ブロードバンド(ultra mobile broadband)(UMB)、ハイ・スピード・パケット・アクセス(high speed packet access)(HSPA)、Zigbeeおよび他の802.XX無線技術および/もしくは従来の電気通信技術、BLUETOOTH(R)、セッション・イニシエーション・プロトコル(Session Initiation Protocol)(SIP)、ZIGBEE(R)、RF4CEプロトコル、WirelessHARTプロトコル、6LoWPAN(IPv6オーバー・ローパワー・ワイヤレス・エリア・ネットワーク(IPv6 over Low power Wireless Area Networks))、Z-Wave、ANT、ウルトラワイドバンド(ultra-wideband)(UWB)標準プロトコル、ならびに/またはその他の専用および非専用通信プロトコルを含む。したがって、このような例では、ターゲット・キュービット・デカップリング・システム102が、ターゲット・キュービット・デカップリング・システム102と外部システム、ソースもしくはデバイス(例えばコンピューティング・デバイス、通信デバイスなど)またはこれらの組合せとの間の情報伝達を容易にする、ハードウェア(例えば中央処理ユニット(CPU)、トランシーバ、復号器、量子プロセッサなど)、ソフトウェア(例えば一組のスレッド、一組のプロセス、実行中のソフトウェア、量子パルス・スケジュール、量子回路など)、またはハードウェアとソフトウェアの組合せを含むことができる。
ターゲット・キュービット・デカップリング・システム102は、コンピュータもしくは機械またはその両方が読み取ること、書き込むこともしくは実行することまたはこれらの組合せを行うことができる1つもしくは複数の構成要素もしくは命令またはその両方であって、プロセッサ106(例えば古典的プロセッサ、量子プロセッサなど)によって実行されたときに、このような構成要素もしくは命令またはその両方によって規定された演算の実行を容易にすることができる、1つもしくは複数の構成要素もしくは命令またはその両方を含むことができる。さらに、数多くの実施形態では、ターゲット・キュービット・デカップリング・システム102に関連した、主題開示のさまざまな図を参照してまたは参照せずに本明細書で説明された任意の構成要素が、コンピュータもしくは機械またはその両方が読み取ること、書き込むこともしくは実行することまたはこれらの組合せを行うことができる1つもしくは複数の構成要素もしくは命令またはその両方であって、プロセッサ106によって実行されたときに、このような構成要素もしくは命令またはその両方によって規定された演算の実行を容易にすることができる、1つもしくは複数の構成要素もしくは命令またはその両方を含むことができる。例えば、(例えばターゲット・キュービット・デカップリング・システム102に通信可能に、電子的に、動作可能におよび/もしくは光学的に結合され、ならびに/またはターゲット・キュービット・デカップリング・システム102によって通信可能に、電子的に、動作可能におよび/もしくは光学的に使用される)交差共鳴パルス構成要素108、デカップリング・パルス構成要素110、状態反転パルス構成要素112、位相反転交差共鳴パルス構成要素114、位相反転デカップリング・パルス構成要素116、および/またはターゲット・キュービット・デカップリング・システム102に関連した本明細書に開示された他の構成要素は、コンピュータおよび/または機械が読み取ること、書き込むことおよび/または実行することができるこのような構成要素および/または命令を含むことができる。その結果、数多くの実施形態によれば、ターゲット・キュービット・デカップリング・システム102もしくはターゲット・キュービット・デカップリング・システム102に関連した本明細書に開示された任意の構成要素、またはその両方は、ターゲット・キュービット・デカップリング・システム102もしくはターゲット・キュービット・デカップリング・システム102に関連した任意の構成要素またはその両方に関して本明細書で説明された1つまたは複数の演算の実行を容易にするために、プロセッサ106を使用して、コンピュータもしくは機械またはその両方が読み取ること、書き込むこともしくは実行することまたはこれらの組合せを行うことができるこのような構成要素もしくは命令またはその両方を実行することができる。
ターゲット・キュービット・デカップリング・システム102は、交差共鳴パルス構成要素108、デカップリング・パルス構成要素110、状態反転パルス構成要素112、位相反転交差共鳴パルス構成要素114、位相反転デカップリング・パルス構成要素116、および/もしくはターゲット・キュービット・デカップリング・システム102に関連した本明細書に開示された他の構成要素によって実行される演算、ならびに/または交差共鳴パルス構成要素108、デカップリング・パルス構成要素110、状態反転パルス構成要素112、位相反転交差共鳴パルス構成要素114、位相反転デカップリング・パルス構成要素116、および/もしくはターゲット・キュービット・デカップリング・システム102に関連した本明細書に開示された他の構成要素に関連した演算の実行を容易にすることができる。例えば、後に詳細に説明するように、ターゲット・キュービット・デカップリング・システム102は、プロセッサ106(例えば古典的プロセッサ、量子プロセッサなど)を介して、交差共鳴パルスとデカップリング・パルスの両方をターゲット・キュービットにおいて受け取ることであり、交差共鳴パルスが、制御キュービットを経てターゲット・キュービットに伝搬する、受け取ること、状態反転パルスを制御キュービットにおいて受け取ること、もしくは位相反転交差共鳴パルスと位相反転デカップリング・パルスの両方をターゲット・キュービットにおいて受け取ることであり、位相反転交差共鳴パルスが、制御キュービットを経てターゲット・キュービットに伝搬する、受け取ること、またはこれらの組合せを容易にすることができる。一例では、ターゲット・キュービット・デカップリング・システム102がさらに、プロセッサ106(例えば古典的プロセッサ、量子プロセッサなど)を介して、交差共鳴パルスとデカップリング・パルスの両方をターゲット・キュービットにおいて同時に受け取ること、または位相反転交差共鳴パルスと位相反転デカップリング・パルスの両方をターゲット・キュービットにおいて同時に受け取り、それによってターゲット・キュービットおよび制御キュービットを含む量子ゲートのエラー率の改善、量子ゲートの忠実度(fidelity)の向上、もしくは量子ゲートを含む量子デバイスの忠実度の向上のうちの少なくとも1つを容易にすること、あるいはその両方を容易にすることができる。一例では、交差共鳴パルスと位相反転交差共鳴パルスが、実質的に同じ振幅およびパルス時間、もしくは実質的に同じ180度(180°)の位相差、またはその両方を含む。一例では、デカップリング・パルスと位相反転デカップリング・パルスが、実質的に同じ振幅およびパルス時間もしくは実質的に異なる振幅およびパルス時間、または実質的に同じ180度(180°)の位相差、あるいはその両方を含む。一例では、交差共鳴パルス、デカップリング・パルス、位相反転交差共鳴パルスおよび位相反転デカップリング・パルスが、ターゲット・キュービットの共振周波数にある。
別の例では、後に詳細に説明するように、ターゲット・キュービット・デカップリング・システム102がさらに、プロセッサ106(例えば古典的プロセッサ、量子プロセッサなど)を介して、第1の共振周波数を有する制御キュービットに第1のパルス信号を印加すること、制御キュービットに結合されたターゲット・キュービットに第2のパルス信号を印加することであり、ターゲット・キュービットが第2の共振周波数を有し、第1および第2のパルス信号が第2の共振周波数にあり、第1のパルス信号と第2のパルス信号がターゲット・キュービットにおいて同位相である、印加すること、制御キュービットの現在の状態に対して反転した状態を生み出すために、制御キュービットに第3のパルス信号を第1の共振周波数で印加すること、制御キュービットに第4のパルス信号を印加すること、もしくはターゲット・キュービットに第5のパルス信号を印加することであり、第4および第5のパルス信号が第2の共振周波数にあり、第4のパルス信号と第5のパルス信号がターゲット・キュービットにおいて同位相であり、第4および第5のパルス信号が、対応するそれぞれの第1および第2のパルス信号に対して実質的に180度(180°)の位相差を含む、印加すること、およびこれらの組合せを容易にすることができる。一例では、ターゲット・キュービット・デカップリング・システム102がさらに、プロセッサ106(例えば古典的プロセッサ、量子プロセッサなど)を介して、制御キュービットに第1のパルス信号を印加し、同時に、ターゲット・キュービットに第2のパルス信号を印加することであり、第1のパルス信号が、制御キュービットを経てターゲット・キュービットに伝搬する、印加すること、もしくは制御キュービットに第4のパルス信号を印加し、同時に、ターゲット・キュービットに第5のパルス信号を印加することであり、第4のパルス信号が、制御キュービットを経てターゲット・キュービットに伝搬する、印加すること、またはその両方を容易にすることができる。一例では、第4および第5のパルス信号が第1および第2のパルス信号と実質的に同じである。一例では、第2のパルス信号と第5のパルス信号が実質的に同じ振幅およびパルス時間を含む。一例では、第2のパルス信号と第5のパルス信号が実質的に異なる振幅およびパルス時間を含む。
別の例では、ターゲット・キュービット・デカップリング・システム102がさらに、プロセッサ106(例えば古典的プロセッサ、量子プロセッサなど)を介して、ターゲット・キュービットに結合された制御キュービットに、第1のパルス時間を有する交差共鳴パルスを印加すること、ターゲット・キュービットに、第2のパルス時間を有するデカップリング・パルスを印加することであり、交差共鳴パルスおよびデカップリング・パルスがターゲット・キュービットの共振周波数にあり、交差共鳴パルスとデカップリング・パルスがターゲット・キュービットにおいて同位相である、印加すること、もしくはターゲット・キュービットに、第3のパルス時間を有する位相反転デカップリング・パルスをターゲット・キュービットの共振周波数で印加することであり、位相反転デカップリング・パルスが、ターゲット・キュービットにおいて交差共鳴パルスおよびデカップリング・パルスに対して実質的に180度(180°)の位相差を含む、印加すること、またはこれらの組合せを容易にすることができる。一例では、後に詳細に説明するように、ターゲット・キュービット・デカップリング・システム102がさらに、プロセッサ106(例えば古典的プロセッサ、量子プロセッサなど)を介して、制御キュービットに第1の位相調整パルスを制御キュービットの共振周波数で印加すること、もしくはターゲット・キュービットに第2の位相調整パルスをターゲット・キュービットの共振周波数で印加すること、またはその両方を容易にすることができる。一例では、後に詳細に説明するように、ターゲット・キュービット・デカップリング・システム102がさらに、プロセッサ106(例えば古典的プロセッサ、量子プロセッサなど)を介して、制御キュービットに交差共鳴パルスを印加し、同時に、ターゲット・キュービットにデカップリング・パルスを印加することであり、交差共鳴パルスが、制御キュービットを経てターゲット・キュービットに伝搬する、印加すること、または制御キュービットに交差共鳴パルスを印加し、同時に、ターゲット・キュービットに位相反転デカップリング・パルスを印加することであり、交差共鳴パルスが、制御キュービットを経てターゲット・キュービットに伝搬し、それによってターゲット・キュービットおよび制御キュービットを含む量子ゲートの演算時間の短縮もしくは量子ゲートを含む量子デバイスの性能の向上のうちの少なくとも一方を容易にする、印加すること、あるいはその両方を容易にすることができる。一例では、第2のパルス時間が、第1のパルス時間の所定の第1の割合を含み、第3のパルス時間が、第1のパルス時間の所定の第2の割合を含み、第2のパルス時間と第3のパルス時間を合わせた時間が第1のパルス時間に等しい。一例では、デカップリング・パルスと位相反転デカップリング・パルスが実質的に異なる振幅および実質的に同じパルス時間を含み、またはデカップリング・パルスと位相反転デカップリング・パルスが実質的に同じ振幅および実質的に異なるパルス時間を含む。
交差共鳴パルス構成要素108は、第1の共振周波数を有する制御キュービット(図示せず)に第1のパルス信号を印加することができる。例えば、交差共鳴パルス構成要素108は、交差共鳴ゲート、エコー付き交差共鳴ゲートもしくは別の量子ゲートまたはこれらの組合せなどの量子ゲート(図示せず)の制御キュービットに、交差共鳴パルスを含む第1のパルス信号を印加することができ、このような制御キュービットはある共振周波数を含むことができる。いくつかの実施形態では、1つまたは複数の量子計算もしくは量子データ処理演算またはその両方を可能にするために、このような制御キュービットもしくは量子ゲートまたはその両方を、量子デバイス(例えば量子コンピュータ、量子プロセッサ、量子ハードウェア、量子回路、超伝導回路など)に実装することができる。
制御キュービットにこのようなパルス信号を上で説明したように印加することを容易にするために、交差共鳴パルス構成要素108は、量子ゲートおよび/もしくは制御キュービットを含む量子デバイス(例えば制御キュービットを含む上で規定した量子デバイスおよび/もしく量子ゲート)にマイクロ波パルス信号を送信すること、ならびに/または量子ゲートおよび/もしくは制御キュービットを含む量子デバイス(例えば制御キュービットを含む上で規定した量子デバイスおよび/もしく量子ゲート)からマイクロ波パルス信号を受信することができる、1つまたは複数の信号デバイス(図示せず)を使用することができる。例えば、制御キュービットにこのようなパルス信号を上で説明したように印加することを容易にするために、交差共鳴パルス構成要素108は、限定はされないが、1つまたは複数の任意波形発生器(arbitrary waveform generator)(AWG)、無線周波(RF)電子回路もしくは局所発振器またはこれらの組合せを含む、このパルス信号を生成するため、もしくは制御キュービットにこのパルス信号を印加するため、またはその両方を実行するための、1つまたは複数の信号デバイスを使用することができる。いくつかの実施形態(図示せず)では、このような1つまたは複数の信号デバイスを、ターゲット・キュービット・デカップリング・システム102またはその1つもしくは複数の構成要素(例えばメモリ104、プロセッサ106、交差共鳴パルス構成要素108、デカップリング・パルス構成要素110、状態反転パルス構成要素112、位相反転交差共鳴パルス構成要素114、位相反転デカップリング・パルス構成要素116、バス118など)あるいはその両方に(例えば通信可能に、電気的に、動作可能に、光学的に)結合することができる。これらの実施形態では、制御キュービットにこのようなパルス信号を上で説明したように印加することを容易にするために、このような1つまたは複数の信号デバイスをさらに、制御キュービットを含む上で規定した量子デバイスもしくは量子ゲートまたはその両方に(例えば通信可能に、電気的に、動作可能に、光学的に)結合することができる。これらの実施形態では、上で説明したこのような制御キュービット、量子ゲート、量子デバイスもしくは信号デバイス(例えば任意波形発生器(AWG)、無線周波(RF)電子回路、局所発振器など)またはこれらの組合せが、システム100の構成要素を構成することができる。
デカップリング・パルス構成要素110は、制御キュービットに結合されたターゲット・キュービット(図示せず)に第2のパルス信号を印加することができ、ターゲット・キュービットは第2の共振周波数を有し、第1および第2のパルス信号は第2の共振周波数にあり、第1のパルス信号と第2のパルス信号はターゲット・キュービットにおいて同位相である。例えば、デカップリング・パルス構成要素110は、例えば制御キュービットを含む上で説明した量子ゲート(例えば交差共鳴ゲート、エコー付き交差共鳴ゲートなど)などの量子ゲートのターゲット・キュービットに、デカップリング・パルスを含む第2のパルス信号を印加することができる。この例では、ターゲット・キュービットを制御キュービットに結合することができ、ターゲット・キュービットは、ある共振周波数(例えば制御キュービットの共振周波数とは異なる周波数とすることができる共振周波数)を有することができ、第1および第2のパルス信号(例えばそれぞれ交差共鳴パルスおよびデカップリング・パルス)はターゲット・キュービットの共振周波数にあることができ、第1のパルス信号と第2のパルス信号は、ターゲット・キュービットにおいて同位相(例えばターゲット・キュービットに到達したときに同位相)であることができる。
ターゲット・キュービットにこのようなパルス信号を上で説明したように印加することを容易にするために、デカップリング・パルス構成要素110は、制御キュービットおよびターゲット・キュービットを有する量子ゲートを含む量子デバイスにマイクロ波パルス信号を送信すること、もしくは制御キュービットおよびターゲット・キュービットを有する量子ゲートを含む量子デバイスからマイクロ波パルス信号を受信すること、またはその両方を実行することができる上で規定したデバイスのうちの1つまたは複数のデバイスを使用することができる。例えば、量子ゲートのターゲット・キュービットにこのようなパルス信号を上で説明したように印加することを容易にするために、デカップリング・パルス構成要素110は、限定はされないが、1つまたは複数の任意波形発生器(AWG)、無線周波(RF)電子回路もしくは局所発振器またはこれらの組合せを含む、このパルス信号を生成するため、もしくはターゲット・キュービットにこのパルス信号を印加するため、またはその両方を実行するための、1つまたは複数の信号デバイスを使用することができる。いくつかの実施形態(図示せず)では、このような1つまたは複数の信号デバイスを、ターゲット・キュービット・デカップリング・システム102またはその1つもしくは複数の構成要素(例えばメモリ104、プロセッサ106、交差共鳴パルス構成要素108、デカップリング・パルス構成要素110、状態反転パルス構成要素112、位相反転交差共鳴パルス構成要素114、位相反転デカップリング・パルス構成要素116、バス118など)あるいはその両方に(例えば通信可能に、電気的に、動作可能に、光学的に)結合することができる。これらの実施形態では、制御キュービットもしくはターゲット・キュービットまたはその両方にこのようなパルス信号を上で説明したように印加することを容易にするために、このような1つまたは複数の信号デバイスをさらに、制御キュービットおよびターゲット・キュービットを含む上で規定した量子デバイスもしくは量子ゲートまたはその両方に(例えば通信可能に、電気的に、動作可能に、光学的に)結合することができる。これらの実施形態では、上で説明したこのような制御キュービット、ターゲット・キュービット、量子ゲート、量子デバイスもしくは信号デバイス(例えば任意波形発生器(AWG)、無線周波(RF)電子回路、局所発振器など)またはこれらの組合せが、システム100の構成要素を構成することができる。
いくつかの実施形態では、交差共鳴パルス構成要素108およびデカップリング・パルス構成要素110が、上で規定したこのようなデバイス(例えば任意波形発生器(AWG)、無線周波(RF)電子回路、局所発振器など)のうちの1つまたは複数のデバイスを使用して、制御キュービットに第1のパルス信号(例えば交差共鳴パルス)を印加し、同時に、ターゲット・キュービットに第2のパルス信号(例えばデカップリング・パルス)を印加することができる。これらの実施形態では、ターゲット・キュービットに、第1のパルス信号(例えば交差共鳴パルス)と第2のパルス信号(例えばデカップリング・パルス)が同時に到達すること(例えばターゲット・キュービットが同時に受け取ること)ができる。これらの実施形態では、交差共鳴パルス構成要素108によって制御キュービットに上で説明したように印加することができる第1のパルス信号(例えば交差共鳴パルス)が、(例えばターゲット・キュービットが制御キュービットに結合しているために、)制御キュービットを経てターゲット・キュービットに伝搬することができる。
状態反転パルス構成要素112は、制御キュービットの現在の状態に対して反転した状態を生み出すために、制御キュービットに第3のパルス信号を第1の共振周波数で印加することができる。例えば、状態反転パルス構成要素112は、上で説明した量子ゲートの制御キュービットに、状態反転パルスを含む第3のパルス信号を印加することができる。この例では、状態反転パルス構成要素112が、制御キュービットの現在の状態(例えば状態0、状態1など)に対して反転した状態(例えば状態0、状態1など)を生み出すために、このようなパルス信号(例えば状態反転パルス)を制御キュービットの共振周波数で印加することができる。
制御キュービットにこのようなパルス信号を上で説明したように印加することを容易にするために、状態反転パルス構成要素112は、制御キュービットおよびターゲット・キュービットを有する量子ゲートを含む量子デバイスにマイクロ波パルス信号を送信すること、もしくは制御キュービットおよびターゲット・キュービットを有する量子ゲートを含む量子デバイスからマイクロ波パルス信号を受信すること、またはその両方を実行することができる上で規定したデバイスのうちの1つまたは複数のデバイスを使用することができる。例えば、量子ゲートの制御キュービットにこのようなパルス信号を上で説明したように印加することを容易にするために、状態反転パルス構成要素112は、限定はされないが、1つまたは複数の任意波形発生器(AWG)、無線周波(RF)電子回路もしくは局所発振器またはこれらの組合せを含む、このパルス信号を生成するため、もしくは制御キュービットにこのパルス信号を印加するため、またはその両方を実行するための、1つまたは複数の信号デバイスを使用することができる。
位相反転交差共鳴パルス構成要素114は、制御キュービットに第4のパルス信号を印加することができる。例えば、位相反転交差共鳴パルス構成要素114は、上で説明した量子ゲートの制御キュービットに、位相反転交差共鳴パルスを含む第4のパルス信号を印加することができる。この例では、このようなパルス信号(例えば位相反転交差共鳴パルス)が、ターゲット・キュービットの共振周波数にあることができる。
制御キュービットにこのようなパルス信号を上で説明したように印加することを容易にするために、位相反転交差共鳴パルス構成要素114は、制御キュービットおよびターゲット・キュービットを有する量子ゲートを含む量子デバイスにマイクロ波パルス信号を送信すること、もしくは制御キュービットおよびターゲット・キュービットを有する量子ゲートを含む量子デバイスからマイクロ波パルス信号を受信すること、またはその両方を実行することができる上で規定したデバイスのうちの1つまたは複数のデバイスを使用することができる。例えば、量子ゲートの制御キュービットにこのようなパルス信号を上で説明したように印加することを容易にするために、位相反転交差共鳴パルス構成要素114は、限定はされないが、1つまたは複数の任意波形発生器(AWG)、無線周波(RF)電子回路もしくは局所発振器またはこれらの組合せを含む、このパルス信号を生成するため、もしくは制御キュービットにこのパルス信号を印加するため、またはその両方を実行するための、1つまたは複数の信号デバイスを使用することができる。
位相反転デカップリング・パルス構成要素116は、ターゲット・キュービットに第5のパルス信号を印加することができ、第4および第5のパルス信号は第2の共振周波数にあり、第4のパルス信号と第5のパルス信号はターゲット・キュービットにおいて同位相であり、第4および第5のパルス信号は、対応するそれぞれの第1および第2のパルス信号に対して実質的に180度(180°)の位相差を含む。例えば、位相反転デカップリング・パルス構成要素116は、上で説明した量子ゲートのターゲット・キュービットに、位相反転デカップリング・パルスを含む第5のパルス信号を印加することができる。この例では、第4および第5のパルス信号(例えばそれぞれ位相反転交差共鳴パルスおよび位相反転デカップリング・パルス)がターゲット・キュービットの共振周波数にあることができ、第4のパルス信号と第5のパルス信号が、ターゲット・キュービットにおいて同位相(例えばターゲット・キュービットに到達したときに同位相)であることができる。この例では、それぞれ位相反転交差共鳴パルス構成要素114および位相反転デカップリング・パルス構成要素116によって印加することができる第4および第5のパルス信号(例えばそれぞれ位相反転交差共鳴パルスおよび位相反転デカップリング・パルス)が、それぞれ交差共鳴パルス構成要素108およびデカップリング・パルス構成要素110によって上で説明したように印加することができる対応するそれぞれの第1および第2のパルス信号(例えばそれぞれ交差共鳴パルスおよびデカップリング・パルス)に対して実質的に180度(180°)の位相差を含むことができる。
ターゲット・キュービットにこのようなパルス信号を上で説明したように印加することを容易にするために、位相反転デカップリング・パルス構成要素116は、制御キュービットおよびターゲット・キュービットを有する量子ゲートを含む量子デバイスにマイクロ波パルス信号を送信すること、もしくは制御キュービットおよびターゲット・キュービットを有する量子ゲートを含む量子デバイスからマイクロ波パルス信号を受信すること、またはその両方を実行することができる上で規定したデバイスのうちの1つまたは複数のデバイスを使用することができる。例えば、量子ゲートのターゲット・キュービットにこのようなパルス信号を上で説明したように印加することを容易にするために、位相反転デカップリング・パルス構成要素116は、限定はされないが、1つまたは複数の任意波形発生器(AWG)、無線周波(RF)電子回路もしくは局所発振器またはこれらの組合せを含む、このパルス信号を生成するため、もしくはターゲット・キュービットにこのパルス信号を印加するため、またはその両方を実行するための、1つまたは複数の信号デバイスを使用することができる。
いくつかの実施形態では、位相反転交差共鳴パルス構成要素114および位相反転デカップリング・パルス構成要素116が、上で規定したこのようなデバイス(例えば任意波形発生器(AWG)、無線周波(RF)電子回路、局所発振器など)のうちの1つまたは複数のデバイスを使用して、制御キュービットに第4のパルス信号(例えば位相反転交差共鳴パルス)を印加し、同時に、ターゲット・キュービットに第5のパルス信号(例えば位相反転デカップリング・パルス)を印加することができる。これらの実施形態では、ターゲット・キュービットに、第4のパルス信号(例えば位相反転交差共鳴パルス)と第5のパルス信号(例えば位相反転デカップリング・パルス)が同時に到達すること(例えばターゲット・キュービットが同時に受け取ること)ができる。これらの実施形態では、位相反転交差共鳴パルス構成要素114によって制御キュービットに上で説明したように印加することができる第4のパルス信号(例えば位相反転交差共鳴パルス)が、(例えばターゲット・キュービットが制御キュービットに結合しているために、)制御キュービットを経てターゲット・キュービットに伝搬することができる。
いくつかの実施形態では、上で説明した第4および第5のパルス信号(例えばそれぞれ位相反転交差共鳴パルスおよび位相反転デカップリング・パルス)を、上で説明した第1および第2のパルス信号(例えばそれぞれ交差共鳴パルスおよびデカップリング・パルス)と実質的に同じとすることができる。いくつかの実施形態では、上で説明した第2のパルス信号と第5のパルス信号(例えばそれぞれデカップリング・パルスと位相反転デカップリング・パルス)が、実質的に同じ振幅およびパルス時間を含むことができる。いくつかの実施形態では、上で説明した第2のパルス信号と第5のパルス信号(例えばそれぞれデカップリング・パルスと位相反転デカップリング・パルス)が、実質的に異なる振幅およびパルス時間を含むことができる。いくつかの実施形態では、上で説明した第1のパルス信号と第4のパルス信号(例えばそれぞれ交差共鳴パルスと位相反転交差共鳴パルス)が、実質的に同じ振幅およびパルス時間、ならびに実質的に同じ180度(180°)の位相差を含むことができる。いくつかの実施形態では、上で説明した第2のパルス信号と第5のパルス信号(例えばそれぞれデカップリング・パルスおよび位相反転デカップリング・パルス)が、実質的に同じ振幅およびパルス時間または実質的に異なる振幅およびパルス時間、ならびに実質的に同じ180度(180°)の位相差を含むことができる。
図2は、本明細書に記載された1つまたは複数の実施形態による、エコー付き交差共鳴ゲート内でのターゲット・キュービット・デカップリングを容易にすることができる例示的で非限定的なパルス図200を示す図である。簡潔にするため、対応するそれぞれの実施形態で使用されている同じ要素もしくはプロセスまたはその両方の繰返しの説明は省く。
パルス図200は、ターゲット・キュービット・デカップリング・システム102によって生成すること、ならびに/または量子ゲートの制御キュービットおよび/もしくはターゲット・キュービットに印加することができるパルス信号の視覚的表現を示している。例えば、パルス図200に示されたパルス信号202、204、206、208、210は、図1を参照して上で説明したようにターゲット・キュービット・デカップリング・システム102によって生成すること、ならびに/または量子ゲート(例えば交差共鳴ゲート、エコー付き交差共鳴ゲートなど)の制御キュービットおよび/もしくはターゲット・キュービットに印加することができるさまざまなパルス信号を表すことができる。
図1および2を参照すると、一例では、パルス信号202が、互いに結合された制御キュービットおよびターゲット・キュービットを含む量子ゲートの制御キュービットに交差共鳴パルス構成要素108によって印加することができる第1のパルス信号、例えば交差共鳴パルスを表すことができる。この例では、交差共鳴パルス構成要素108が、図2に示されているように制御チャネル212を介して、パルス信号202を、ターゲット・キュービットの共振周波数で印加することができる。
図1および2を参照すると、別の例では、パルス信号204が、互いに結合された制御キュービットおよびターゲット・キュービットを含む上で説明した量子ゲートのターゲット・キュービットにデカップリング・パルス構成要素110によって印加することができる第2のパルス信号、例えばデカップリング・パルスを表すことができる。この例では、デカップリング・パルス構成要素110が、図2に示されているようにターゲット・チャネル214を介して、パルス信号204を、ターゲット・キュービットの共振周波数で印加することができる。この例では、図1を参照して上で説明したとおり、交差共鳴パルス構成要素108およびデカップリング・パルス構成要素110がそれぞれ、パルス信号202、204を、それらのパルス信号が図2に示されているようにターゲット・キュービットに同時にかつ同位相(図2では「+」符号によって示されている)で到達するように、印加することができ、第1のパルス信号(例えば交差共鳴パルス)は、制御キュービットを経てターゲット・キュービットに伝搬することができる。
図1および2を参照すると、別の例では、パルス信号206が、互いに結合された制御キュービットおよびターゲット・キュービットを含む量子ゲートの制御キュービットに状態反転パルス構成要素112によって印加することができる第3のパルス信号、例えば状態反転パルスを表すことができる。この例では、制御キュービットの現在の状態(例えば状態0、状態1など)に対して反転した状態(例えば状態0、状態1など)を生み出すために、状態反転パルス構成要素112が、図2に示されているように制御チャネル212を介して、パルス信号206を、制御キュービットの共振周波数で印加することができる。
図1および2を参照すると、別の例では、パルス信号208が、互いに結合された制御キュービットおよびターゲット・キュービットを含む量子ゲートの制御キュービットに位相反転交差共鳴パルス構成要素114によって印加することができる第4のパルス信号、例えば位相反転交差共鳴パルスを表すことができる。この例では、位相反転交差共鳴パルス構成要素114が、図2に示されているように制御チャネル212を介して、パルス信号208を、ターゲット・キュービットの共振周波数で印加することができる。
図1および2を参照すると、別の例では、パルス信号210が、互いに結合された制御キュービットおよびターゲット・キュービットを含む上で説明した量子ゲートのターゲット・キュービットに位相反転デカップリング・パルス構成要素116によって印加することができる第5のパルス信号、例えば位相反転デカップリング・パルスを表すことができる。この例では、位相反転デカップリング・パルス構成要素116が、図2に示されているようにターゲット・チャネル214を介して、パルス信号210を、ターゲット・キュービットの共振周波数で印加することができる。この例では、図1を参照して上で説明したとおり、位相反転交差共鳴パルス構成要素114および位相反転デカップリング・パルス構成要素116がそれぞれ、パルス信号208、210を、それらのパルス信号が図2に示されているようにターゲット・キュービットに同時にかつ同位相(図2では「-」符号によって示されている)で到達するように、印加することができる。この例では、第4のパルス信号(例えば位相反転交差共鳴パルス)が、制御キュービットを経てターゲット・キュービットに伝搬することができ、また、図2に示されたパルス信号202、204の「+」符号およびパルス信号208、210の「-」符号によって示されているように、パルス信号208、210がそれぞれ、パルス信号202、204に対して実質的に180度(180°)の位相差を含むことができる。
パルス信号202、204を、ターゲット・キュービットの共振周波数で、ターゲット・キュービットにおいて同位相になるように同時に印加し、パルス信号202、204に対して実質的に180度(180°)の位相差を含むパルス信号208、210を、ターゲット・キュービットの共振周波数で、ターゲット・キュービットにおいて同位相になるように同時に印加することにより、ターゲット・キュービット・デカップリング・システム102は、それによって、ターゲット・キュービットおよび制御キュービットを含む量子ゲートのエラー率の改善、量子ゲートの忠実度の向上、または量子ゲートを含む量子デバイスの忠実度の向上のうちの少なくとも1つを容易にすることができることを認識すべきである。
図3は、本明細書に記載された1つまたは複数の実施形態による、エコー付き交差共鳴ゲート内でのターゲット・キュービット・デカップリングを容易にすることができる例示的で非限定的なパルス図300を示す図である。簡潔にするため、対応するそれぞれの実施形態で使用されている同じ要素もしくはプロセスまたはその両方の繰返しの説明は省く。
パルス図300は、パルス図200の例示的で非限定的な代替実施形態を含むことができ、パルス図300は、ターゲット・キュービット・デカップリング・システム102によって生成すること、ならびに/または量子ゲート(例えば交差共鳴ゲート、エコー付き交差共鳴ゲートなど)の制御キュービットおよび/またはターゲット・キュービットに印加することができる例示的で非限定的な代替パルス信号の視覚的表現を示している。例えば、パルス図300は、図1および2を参照して上で説明した第1、第2、第3、第4もしくは第5のパルス信号(例えばそれぞれパルス信号202、204、206、208、210)またはこれらの組合せの代替パルス信号である、例示的で非限定的なパルス信号の視覚的表現を示している。例えば、パルス図300に示されたパルス信号302、304、306、308、310は、後に説明するように、また図1を参照して上で説明したようにターゲット・キュービット・デカップリング・システム102によって生成すること、ならびに/または量子ゲートの制御キュービットおよび/もしくはターゲット・キュービットに印加することができるさまざまな代替パルス信号を表すことができる。
図1、2および3を参照すると、一例では、パルス信号302が、パルス信号202の代替パルス信号である例示的で非限定的なパルス信号を表すことができ、交差共鳴パルス構成要素108は、互いに結合された制御キュービットおよびターゲット・キュービットを含む量子ゲートの制御キュービットにパルス信号302を印加することができる。この例では、交差共鳴パルス構成要素108が、(例えば任意波形発生器(AWG)、無線周波(RF)電子回路、局所発振器などによって)図3に示されているように制御チャネル212を介して、パルス信号302を、ターゲット・キュービットの共振周波数で印加することができる。この例では、パルス信号302が、図3に示されているように第1のパルス時間(例えばパルス時間P)を有する交差共鳴パルスを含むことができる。
図1、2および3を参照すると、別の例では、パルス信号304が、パルス信号204の代替パルス信号である例示的で非限定的なパルス信号を表すことができ、デカップリング・パルス構成要素110は、互いに結合された制御キュービットおよびターゲット・キュービットを含む量子ゲートのターゲット・キュービットにパルス信号304を印加することができる。この例では、デカップリング・パルス構成要素110が、(例えば任意波形発生器(AWG)、無線周波(RF)電子回路、局所発振器などによって)図3に示されているようにターゲット・チャネル214を介して、パルス信号304を、ターゲット・キュービットの共振周波数で印加することができる。この例では、図3に示されているように、パルス信号304が、パルス信号302の第1のパルス時間Pの所定の第1の割合P/αを含む第2のパルス時間を有するデカップリング・パルスを含むことができ、PもしくはP/αまたはその両方は、ターゲット・キュービット・デカップリング・システム102を使用している実体(例えば、例えば人間、クライアント、ユーザ、コンピューティング・デバイス、ソフトウェア・アプリケーション、エージェント、機械学習(ML)モデル、人工知能(AI)モデルなどの実体)が定めることができる。この例では、パルス信号302、304を、ターゲット・キュービットにおいて同位相(例えば図3に示されているようにターゲット・キュービットに到達したときに同位相)とすることができる。例えば、交差共鳴パルス構成要素108およびデカップリング・パルス構成要素110はそれぞれ、パルス信号302、304(例えばそれぞれパルス時間Pを有する交差共鳴パルスおよびパルス時間P/αを有するデカップリング・パルス)を、それらのパルス信号が図3に示されているようにターゲット・キュービットに同時にかつ同位相で到達するように、印加することができ、パルス信号302(例えばパルス時間Pを有する交差共鳴パルス)は、制御キュービットを経てターゲット・キュービットに伝搬することができる。
図1、2および3を参照すると、別の例では、パルス信号306が、パルス信号210の代替パルス信号である例示的で非限定的なパルス信号を表すことができ、位相反転デカップリング・パルス構成要素116は、互いに結合された制御キュービットおよびターゲット・キュービットを含む量子ゲートのターゲット・キュービットにパルス信号306を印加することができる。この例では、位相反転デカップリング・パルス構成要素116が、(例えば任意波形発生器(AWG)、無線周波(RF)電子回路、局所発振器などによってターゲット・チャネル214を介して、パルス信号306を、ターゲット・キュービットの共振周波数で印加することができる。この例では、図3に示されているように、パルス信号306が、パルス信号302の第1のパルス時間Pの所定の第2の割合P/βを含む第3のパルス時間を有する位相反転デカップリング・パルスを含むことができ、PもしくはP/βまたはその両方は、ターゲット・キュービット・デカップリング・システム102を使用している実体(例えば、例えば人間、クライアント、ユーザ、コンピューティング・デバイス、ソフトウェア・アプリケーション、エージェント、機械学習(ML)モデル、人工知能(AI)モデルなどの実体)が定めることができる。この例では、パルス信号306が、ターゲット・キュービットにおいてパルス信号302、304に対して実質的に180度(180°)の位相差(例えば、図3に示されたパルス信号306の「-」符号およびパルス信号302、304の「+」符号によって示されている実質的に180度(180°)の位相差)を含むことができる。例えば、交差共鳴パルス構成要素108および位相反転デカップリング・パルス構成要素116はそれぞれ、パルス信号302、306(例えばそれぞれパルス時間Pを有する交差共鳴パルスおよびパルス時間P/βを有する位相反転デカップリング・パルス)を、それらのパルス信号がターゲット・キュービットに同時にかつ(例えば、図3に示されたパルス信号306の「-」符号およびパルス信号302の「+」符号によって示されているように)互いに対する実質的に180度(180°)の位相差で到達するように、印加することができる。これらの例では、パルス信号302(例えばパルス時間Pを有する交差共鳴パルス)が、制御キュービットを経てターゲット・キュービットに伝搬することができる。
パルス信号302、304を、ターゲット・キュービットの共振周波数で、ターゲット・キュービットにおいて同位相になるように同時に印加し、パルス信号302、306を、ターゲット・キュービットの共振周波数で、ターゲット・キュービットにおいて互いに対して実質的に180度(180°)の位相差を有するように同時に印加することにより、ターゲット・キュービット・デカップリング・システム102は、それによって、ターゲット・キュービットおよび制御キュービットを含む量子ゲートの演算時間の短縮または量子ゲートを含む量子デバイスの性能の向上のうちの少なくとも一方を容易にすることができることを認識すべきである。
いくつかの実施形態では、図3に示されているように、結合した(例えば足し合わせた)ときに、パルス信号304のパルス時間P/αおよびパルス信号306のパルス時間P/βを、パルス信号302のパルス時間Pと等しくすることができる(例えばP/α+P/β=P)。いくつかの実施形態では、パルス信号304(例えばデカップリング・パルス)とパルス信号306(例えば位相反転デカップリング・パルス)が実質的に異なる振幅および実質的に同じパルス時間を含むことができる。例えば、図3に示されているように、パルス信号304の振幅をパルス信号306の振幅とは実質的に異なる(例えばパルス信号306の振幅よりも大きい)ものとすること、およびパルス信号304のパルス時間P/αをパルス信号306のパルス時間P/βと実質的に同じにすること(例えばP/α=P/β=P/2)ができる。いくつかの実施形態(図示せず)では、パルス信号304(例えばデカップリング・パルス)とパルス信号306(例えば位相反転デカップリング・パルス)が実質的に同じ振幅および実質的に異なるパルス時間(例えばP/α≠P/β)を含むことができる。
いくつかの実施形態では、ターゲット・キュービット・デカップリング・システム102がさらに、図3に示されているように、(例えば制御チャネル212を介して)制御キュービットに、パルス信号308を含む位相調整パルスを制御キュービットの共振周波数で印加すること、もしくは(例えばターゲット・チャネル214を介して)ターゲット・キュービットに、パルス信号310を含む位相調整パルスをターゲット・キュービットの共振周波数で印加すること、またはその両方を実行することができる、位相調整構成要素(図示せず)を含むことができる。これらの実施形態では、そのような位相調整パルス(例えばパルス信号308、310)を仮想または実パルスとすることができる。それらの位相調整パルスが仮想位相調整パルスである(例えば実パルスでない)場合には、ブックキーピング(bookkeeping)によって、それらの仮想位相調整パルスを、後続の全ての実パルスの角度に対する更新として実施することができる。
図4は、本明細書に記載された1つまたは複数の実施形態による、エコー付き交差共鳴ゲート内でのターゲット・キュービット・デカップリングを容易にすることができる例示的で非限定的なコンピュータ実施方法400の流れ図を示している。簡潔にするため、対応するそれぞれの実施形態で使用されている同じ要素もしくはプロセスまたはその両方の繰返しの説明は省く。
402で、コンピュータ実施方法400は、プロセッサ(例えばプロセッサ106、量子プロセッサなど)に動作可能に結合されたシステムによって(例えばターゲット・キュービット・デカップリング・システム102、交差共鳴パルス構成要素108、デカップリング・パルス構成要素110などを介して)、交差共鳴パルス(例えば上で説明し図2に示したパルス信号202)とデカップリング・パルス(例えば上で説明し図2に示したパルス信号204)の両方をターゲット・キュービットにおいて受け取ることであり、交差共鳴パルスが、(例えば図1および2を参照して上で説明したように)制御キュービットを経てターゲット・キュービットに伝搬する、受け取ることを含むことができる。
404で、コンピュータ実施方法400は、システムによって(例えばターゲット・キュービット・デカップリング・システム102、状態反転パルス構成要素112などを介して)、状態反転パルス(例えば上で説明し図2に示したパルス信号206)を制御キュービットにおいて受け取ることを含むことができる。
406で、コンピュータ実施方法400は、システムによって(例えばターゲット・キュービット・デカップリング・システム102、位相反転交差共鳴パルス構成要素114、位相反転デカップリング・パルス構成要素116などを介して)、位相反転交差共鳴パルス(例えば上で説明し図2に示したパルス信号208)と位相反転デカップリング・パルス(例えば上で説明し図2に示したパルス信号210)の両方をターゲット・キュービットにおいて受け取ることであり、位相反転交差共鳴パルスが、(例えば図1および2を参照して上で説明したように)制御キュービットを経てターゲット・キュービットに伝搬する、受け取ることを含むことができる。
図5は、本明細書に記載された1つまたは複数の実施形態による、エコー付き交差共鳴ゲート内でのターゲット・キュービット・デカップリングを容易にすることができる例示的で非限定的なコンピュータ実施方法500の流れ図を示している。簡潔にするため、対応するそれぞれの実施形態で使用されている同じ要素もしくはプロセスまたはその両方の繰返しの説明は省く。
502で、コンピュータ実施方法500は、プロセッサ(例えばプロセッサ106、量子プロセッサなど)に動作可能に結合されたシステムによって(例えばターゲット・キュービット・デカップリング・システム102、交差共鳴パルス構成要素108などを介して)、(例えば図1および2を参照して上で説明したように)第1の共振周波数を有する制御キュービットに第1のパルス信号(例えば上で説明し図2に示したパルス信号202)を印加することを含むことができる。
504で、コンピュータ実施方法500は、システムによって(例えばターゲット・キュービット・デカップリング・システム102、デカップリング・パルス構成要素110などを介して)、制御キュービットに結合されたターゲット・キュービットに第2のパルス信号(例えば上で説明し図2に示したパルス信号204)を印加することであり、ターゲット・キュービットが第2の共振周波数を有し、(例えば図1および2を参照して上で説明したように)第1および第2のパルス信号が第2の共振周波数にあり、第1のパルス信号と第2のパルス信号がターゲット・キュービットにおいて同位相である、印加することを含むことができる。
506で、コンピュータ実施方法500は、制御キュービットの現在の状態に対して反転した状態を生み出すために、システムによって(例えばターゲット・キュービット・デカップリング・システム102、状態反転パルス構成要素112などを介して)、(例えば図1および2を参照して上で説明したように)制御キュービットに第3のパルス信号(例えば上で説明し図2に示したパルス信号206)を第1の共振周波数で印加することを含むことができる。
508で、コンピュータ実施方法500は、システムによって(例えばターゲット・キュービット・デカップリング・システム102、位相反転交差共鳴パルス構成要素114などを介して)、制御キュービットに第4のパルス信号(例えば上で説明し図2に示したパルス信号208)を印加することを含むことができる。
510で、コンピュータ実施方法500は、システムによって(例えばターゲット・キュービット・デカップリング・システム102、位相反転デカップリング・パルス構成要素116などを介して)、ターゲット・キュービットに第5のパルス信号(例えば上で説明し図2に示したパルス信号210)を印加することであり、(例えば図1および2を参照して上で説明したように)第4および第5のパルス信号が第2の共振周波数にあり、第4のパルス信号と第5のパルス信号がターゲット・キュービットにおいて同位相であり、(例えば図1および2を参照して上で説明したように)第4および第5のパルス信号が、対応するそれぞれの第1および第2のパルス信号に対して実質的に180度(180°)の位相差を含む、印加することを含むことができる。
図6は、本明細書に記載された1つまたは複数の実施形態による、エコー付き交差共鳴ゲート内でのターゲット・キュービット・デカップリングを容易にすることができる例示的で非限定的なコンピュータ実施方法600の流れ図を示している。簡潔にするため、対応するそれぞれの実施形態で使用されている同じ要素もしくはプロセスまたはその両方の繰返しの説明は省く。
602で、コンピュータ実施方法600は、プロセッサ(例えばプロセッサ106、量子プロセッサなど)に動作可能に結合されたシステムによって(例えばターゲット・キュービット・デカップリング・システム102、交差共鳴パルス構成要素108などを介して)、ターゲット・キュービットに結合された制御キュービット(例えば、例えば交差共鳴ゲート、エコー付き交差共鳴ゲートなどの量子ゲートの制御キュービットおよびターゲット・キュービット)に、第1のパルス時間を有する交差共鳴パルス(例えば上で説明し図3に示したパルス信号302)を印加することを含むことができる。
604で、コンピュータ実施方法600は、システムによって(例えばターゲット・キュービット・デカップリング・システム102、デカップリング・パルス構成要素110などを介して)、ターゲット・キュービットに、第2のパルス時間を有するデカップリング・パルス(例えば上で説明し図3に示したパルス信号304)を印加することであり、交差共鳴パルスおよびデカップリング・パルスがターゲット・キュービットの共振周波数にあり、交差共鳴パルスとデカップリング・パルスがターゲット・キュービットにおいて同位相(例えば、上で説明し図3に示されているようにターゲット・キュービットに到達したときに同位相)である、印加することを含むことができる。
606で、コンピュータ実施方法600は、システムによって(例えばターゲット・キュービット・デカップリング・システム102、位相反転デカップリング・パルス構成要素116などを介して)、ターゲット・キュービットに、第3のパルス時間を有する位相反転デカップリング・パルス(例えば上で説明し図3に示したパルス信号306)をターゲット・キュービットの共振周波数で印加することであり、位相反転デカップリング・パルスが、ターゲット・キュービットにおいて交差共鳴パルスおよびデカップリング・パルスに対して実質的に180度(180°)の位相差を含む(例えば、図3に示されたパルス信号306の「-」符号およびパルス信号302、304の「+」符号によって示されている実質的に180度(180°)の位相差を含む)、印加することを含むことができる。
図7は、本明細書に記載された1つまたは複数の実施形態による、エコー付き交差共鳴ゲート内でのターゲット・キュービット・デカップリングを容易にすることができる例示的で非限定的なコンピュータ実施方法700の流れ図を示している。簡潔にするため、対応するそれぞれの実施形態で使用されている同じ要素もしくはプロセスまたはその両方の繰返しの説明は省く。
702で、コンピュータ実施方法700は、(例えばターゲット・キュービット・デカップリング・システム102、交差共鳴パルス構成要素108などを介して、)ターゲット・キュービットに結合された制御キュービット(例えば、例えば交差共鳴ゲート、エコー付き交差共鳴ゲートなどの量子ゲートの制御キュービットおよびターゲット・キュービット)に、第1のパルス時間を有する交差共鳴パルス(例えば上で説明し図3に示したパルス信号302)を印加することを含むことができる。
704で、コンピュータ実施方法700は、(例えばターゲット・キュービット・デカップリング・システム102、デカップリング・パルス構成要素110などを介して、)ターゲット・キュービットに、第2のパルス時間を有するデカップリング・パルス(例えば上で説明し図3に示したパルス信号304)を印加することであり、交差共鳴パルスおよびデカップリング・パルスがターゲット・キュービットの共振周波数にあり、交差共鳴パルスとデカップリング・パルスがターゲット・キュービットにおいて同位相(例えば、上で説明し図3に示されているようにターゲット・キュービットに到達したときに同位相)である、印加することを含むことができる。
706で、コンピュータ実施方法700は、(例えばターゲット・キュービット・デカップリング・システム102、位相反転デカップリング・パルス構成要素116などを介して、)ターゲット・キュービットに、第3のパルス時間を有する位相反転デカップリング・パルス(例えば上で説明し図3に示したパルス信号306)をターゲット・キュービットの共振周波数で印加することであり、位相反転デカップリング・パルスが、ターゲット・キュービットにおいて交差共鳴パルスおよびデカップリング・パルスに対して実質的に180度(180°)の位相差を含む(例えば、図3に示されたパルス信号306の「-」符号およびパルス信号302、304の「+」符号によって示されている実質的に180度(180°)の位相差を含む)、印加することを含むことができる。
いくつかの実施形態では、図3を参照して上で説明したとおり、702で制御キュービットに印加する交差共鳴パルスと704でターゲット・キュービットに印加するデカップリング・パルスを、それぞれ交差共鳴パルス構成要素108とデカップリング・パルス構成要素110によって同時に印加することができ、この交差共鳴パルスは、制御キュービットを経てターゲット・キュービットに伝搬することができる。これらの実施形態では、702で制御キュービットに印加する交差共鳴パルスと706でターゲット・キュービットに印加する位相反転デカップリング・パルスを、それぞれ交差共鳴パルス構成要素108および位相反転デカップリング・パルス構成要素116によって同時に印加することができ、この交差共鳴パルスは、制御キュービットを経てターゲット・キュービットに伝搬することができる。これらの実施形態では、それによってターゲット・キュービット・デカップリング・システム102が、ターゲット・キュービットおよび制御キュービットを含む量子ゲートの演算時間の短縮または量子ゲートを含む量子デバイスの性能の向上のうちの少なくとも一方を容易にすることができる。
708で、コンピュータ実施方法700は、(例えばターゲット・キュービット・デカップリング・システム102、上で規定した実体などを介して、)ターゲット・キュービットおよび制御キュービットを含む量子ゲートの演算時間が短縮したかどうかを判定することを含むことができる。708で、ターゲット・キュービットおよび制御キュービットを含むそのような量子ゲートの演算時間が短縮していないと判定された場合、コンピュータ実施方法700は、710で、(例えばターゲット・キュービット・デカップリング・システム102、上で規定した実体などを介して、)デカップリング・パルスもしくは位相反転デカップリング・パルスまたはその両方の振幅を変更し、変更したそのような振幅を使用してステップ702、704および706を繰り返すことを含むことができる。
708で、ターゲット・キュービットおよび制御キュービットを含むそのような量子ゲートの演算時間が短縮したと判定された場合、コンピュータ実施方法700は、712で、(例えばターゲット・キュービット・デカップリング・システム102、ターゲット・キュービット・デカップリング・システム102の位相調整構成要素(図示せず)、上で規定した実体などを介して、)制御キュービットに、第1の位相調整パルス(例えば上で説明し図3に示したパルス信号308)を制御キュービットの共振周波数で印加し、(例えばターゲット・キュービット・デカップリング・システム102、ターゲット・キュービット・デカップリング・システム102の位相調整構成要素(図示せず)、上で規定した実体などを介して、)ターゲット・キュービットに、第2の位相調整パルス(例えば上で説明し図3に示したパルス信号310)をターゲット・キュービットの共振周波数で印加することを含むことができる。714で、コンピュータ実施方法700は、終了することを含むことができる。
ターゲット・キュービット・デカップリング・システム102をさまざまな技術に関連づけることができる。例えば、ターゲット・キュービット・デカップリング・システム102を、キュービット技術、量子ゲート技術、交差共鳴量子ゲート技術、エコー付き交差共鳴量子ゲート技術、量子デバイス技術、マイクロ波信号処理技術、人工知能技術、機械学習技術、量子コンピューティング技術、コンピュータ技術、サーバ技術、クラウド・コンピューティング技術、インフォメーション・テクノロジー(IT)技術、インターネット・オブ・シングス(IoT)技術、自動化技術もしくはその他の技術、またはこれらの組合せに関連づけることができる。
ターゲット・キュービット・デカップリング・システム102は、上で識別したさまざまな技術に関連したシステム、デバイス、構成要素、動作ステップもしくは処理ステップまたはこれらの組合せに対する技術的改良を提供することができる。例えば、ターゲット・キュービットにおいて同位相である交差共鳴パルスとデカップリング・パルスの両方をターゲット・キュービットに同時に印加することによって、ターゲット・キュービット・デカップリング・システム102は、ゲート動作中に望ましくないエラー源(例えばコヒーレント・エラー源)が2キュービット・ゲート(例えば交差共鳴ゲート、エコー付き交差共鳴ゲートなど)に与える影響を低減させることができる。このような望ましくないエラー源がこのような2キュービット・ゲートに与える影響を低減させることにより、ターゲット・キュービット・デカップリング・システム102は、それによって、このようなゲートを含む量子コンピュータの計算パワー(例えば効率、性能、忠実度、計算コストなど)を向上させることができる。例えば、ターゲット・キュービット・デカップリング・システム102は、それによって、ターゲット・キュービットおよび制御キュービットを含む量子ゲートのエラー率の改善、量子ゲートの忠実度の向上、または量子ゲートを含む量子デバイスの忠実度の向上のうちの少なくとも1つを容易にすることができる。
ターゲット・キュービット・デカップリング・システム102は、古典的コンピューティング・デバイスもしくは量子コンピューティング・デバイス(例えば量子プロセッサ、量子ハードウェア、超伝導回路など)またはその両方に関連した処理ユニット(例えばプロセッサ106)に対する技術的改良を提供することができる。例えば、望ましくないエラー源(例えばコヒーレント・エラー源)が2キュービット・ゲートに与える影響を低減させることによって、ターゲット・キュービット・デカップリング・システム102は、このようなゲートを含む処理ユニット(例えばプロセッサ106、量子プロセッサなど)の正確さ、効率、性能または忠実度のうちの少なくとも1つを向上させることができる。このような処理ユニットに対するこのような改良によってさらに、処理ユニットの計算コストを低減させることができる。
ターゲット・キュービット・デカップリング・システム102の実用的用途は、このシステムを、量子コンピューティング・デバイス(例えば量子プロセッサ、量子コンピュータなど)に実装して、そのようなデバイスの処理性能を向上させることができ、そのようなデバイスが、高速量子コンピューティングもしくはことによると汎用量子コンピューティングまたはその両方を容易にすることができることである。このような実用的用途は、このようなデバイス上で実行される1つまたは複数のコンパイル・ジョブ(例えば量子コンピューティング・ジョブ)の出力(例えば計算結果もしくは処理結果またはその両方)を改良することができる。
ターゲット・キュービット・デカップリング・システム102は、比較的に新しい量子コンピューティング技術によって駆動される、量子デバイス内の量子ゲートのエラー率を低減させる新たな手法を提供することを認識すべきである。例えば、ターゲット・キュービット・デカップリング・システム102は、2キュービット量子ゲート(例えば交差共鳴ゲート、エコー付き交差共鳴ゲートなど)のエラー率を低減させる新たな手法であって、量子デバイス(例えば量子プロセッサ、量子コンピュータ、量子回路、量子ハードウェアなど)に実装して、このような量子デバイスの忠実度もしくは性能またはその両方を向上させることができる新たな手法を提供する。
ターゲット・キュービット・デカップリング・システム102は、ハードウェアまたはソフトウェアを使用して、その性質において高度に技術的であり、抽象的ではなく、人間による一組の頭脳行為として実行することができない課題を解決することができる。上で識別したさまざまな技術に関する定められたタスクを実行するために、1つまたは複数の専用コンピュータ(例えば1つまたは複数の専用処理ユニット、専用量子コンピュータなど)によって、本明細書に記載されたプロセスのうちの一部のプロセスを実行することができる。ターゲット・キュービット・デカップリング・システム102もしくはその構成要素またはその両方を使用して、上述の技術の進歩、量子コンピューティング・システム、クラウド・コンピューティング・システム、コンピュータ・アーキテクチャもしくはその他の技術またはこれらの組合せの使用によって生じる新たな課題を解決することができる。
本明細書に記載されたターゲット・キュービット・デカップリング・システム102もしくはその構成要素またはその両方によって実行することができるさまざまな操作は人間の知力を超える操作であるため、ターゲット・キュービット・デカップリング・システム102は、人間の知性で複製することができないまたは人間が実行することができない電気構成要素、機械構成要素および回路のさまざまな組合せを利用することができることを認識すべきである。例えば、ある期間にターゲット・キュービット・デカップリング・システム102によって処理されるデータの量、そのようなデータを処理する速度、またはデータのタイプは、同じ期間に人間の知性が処理することができる量よりも大きな量、処理することができる速度よりも速い速度、または処理することができるデータ・タイプとは異なるデータ・タイプとなりうる。
いくつかの実施形態によれば、ターゲット・キュービット・デカップリング・システム102はさらに、本明細書に記載されたさまざまな動作も実行している間に、1つまたは複数の他の機能を実行する(例えば完全にパワーオンされる、完全に実行されるなど)ように完全に動作可能でありうる。このような同時多動作実行は人間の知力を超えることを認識すべきである。ターゲット・キュービット・デカップリング・システム102は、人間ユーザなどの実体が手動で取得することが不可能な情報を含むことができることも認識すべきである。例えば、ターゲット・キュービット・デカップリング・システム102、交差共鳴パルス構成要素108、デカップリング・パルス構成要素110、状態反転パルス構成要素112、位相反転交差共鳴パルス構成要素114もしくは位相反転デカップリング・パルス構成要素116またはこれらの組合せに含まれる情報のタイプ、量または多様性は、人間ユーザによって手動で取得された情報よりも複雑なものでありうる。
説明を単純にするため、コンピュータ実施方法は、一連の動作として示され、説明される。主題である革新は、示された動作によって、もしくは動作の順序によって、またはその両方によって限定されるものではなく、例えば、動作は、さまざまな順序でもしくは同時に、またはその両方で実施することができ、本明細書に示されていない他の動作および本明細書に記載されてない他の動作とともに実施することができることを理解および認識すべきである。さらに、開示された主題に従ってコンピュータ実施方法を実施するのに、示された全ての動作が実行されるというわけではない。さらに、代替として、コンピュータ実施方法を、状態図または事象によって、相互に関係づけられた一連の状態として表すことができることを当業者は理解および認識するであろう。さらに、以下に開示されるコンピュータ実施方法および本明細書の全体を通して開示されるコンピュータ実施方法は、そのようなコンピュータ実施方法をコンピュータに移送および転送することを容易にするために、製品上に記憶することができることも認識すべきである。本明細書で使用されるとき、製品という用語は、コンピュータ可読デバイスまたはストレージ媒体からアクセス可能なコンピュータ・プログラムを包含することが意図されている。
開示された主題のさまざまな態様に対する背景を提供するため、図8および以下の議論は、開示された主題のさまざまな態様を実施することができる適当な環境の一般的な説明を提供することが意図されている。図8は、本明細書に記載された1つまたは複数の実施形態を容易にすることができる例示的で非限定的な動作環境のブロック図を示している。簡潔にするため、対応するそれぞれの実施形態で使用されている同じ要素もしくはプロセスまたはその両方の繰返しの説明は省く。
図8を参照すると、本開示のさまざまな態様を実施するための適当な動作環境800はさらに、コンピュータ812を含むことができる。コンピュータ812はさらに、処理ユニット814、システム・メモリ816およびシステム・バス818を含むことができる。システム・バス818は、限定はされないがシステム・メモリ816を含むシステム構成要素を処理ユニット814に結合する。処理ユニット814は、使用可能なさまざまなプロセッサのうちの任意のプロセッサとすることができる。デュアル・マイクロプロセッサおよびその他のマルチプロセッサ・アーキテクチャを処理ユニット814として使用することもできる。システム・バス818は、限定はされないがインダストリアル・スタンダード・アーキテクチャ(ISA)、マイクロチャネル・アーキテクチャ(MCA)、エンハンストISA(EISA)、インテリジェント・ドライブ・エレクトロニクス(IDE)、VESAローカル・バス(VLB)、ペリフェラル・コンポーネント・インターコネクト(PCI)、カード・バス、ユニバーサル・シリアル・バス(USB)、アドバンスト・グラフィクス・ポート(AGP)、Firewire(IEEE 1394)、およびスモール・コンピュータ・システムズ・インタフェース(SCSI)を含む使用可能なさまざまなバス・アーキテクチャのうちの任意のバス・アーキテクチャを使用した、メモリ・バスもしくはメモリ・コントローラ、周辺バスもしくは外部バス、またはローカル・バス、あるいはこれらの組合せを含む、いくつかのタイプのバス構造体のうちの任意のバス構造体とすることができる。
システム・メモリ816はさらに、揮発性メモリ820および不揮発性メモリ822を含むことができる。不揮発性メモリ822には基本入出力システム(BIOS)が記憶されており、BIOSは、起動中などにコンピュータ812内の要素間で情報を転送するための基本ルーチンを含む。コンピュータ812はさらに、取外し可能/非取外し可能な揮発性/不揮発性コンピュータ・ストレージ媒体を含むことができる。図8は例えばディスク・ストレージ824を示している。ディスク・ストレージ824はさらに、限定はされないが、磁気ディスク・ドライブ、フロッピー(R)・ディスク・ドライブ、テープ・ドライブ、Jazドライブ、Zipドライブ、LS-100ドライブ、フラッシュ・メモリ・カードまたはメモリ・スティックのようなデバイスを含むことができる。ディスク・ストレージ824はさらに、他のストレージ媒体とは別個の、または他のストレージ媒体と組み合わされた、ストレージ媒体を含むことができる。システム・バス818へのディスク・ストレージ824の接続を容易にするため、通常は、インタフェース826などの取外し可能なまたは非取外し可能なインタフェースが使用される。図8はさらに、適当な動作環境800の中で説明した基本コンピュータ・リソースとユーザとの間の媒介物として機能するソフトウェアを示している。このようなソフトウェアはさらに、例えばオペレーティング・システム828を含むことができる。ディスク・ストレージ824に記憶することができるオペレーティング・システム828は、コンピュータ812のリソースの制御および割振りを実行するように機能する。
システム・アプリケーション830は、例えばシステム・メモリ816またはディスク・ストレージ824に記憶されたプログラム・モジュール832およびプログラム・データ834を介したオペレーティング・システム828によるリソースの管理を利用する。本開示は、さまざまなオペレーティング・システムまたはオペレーティング・システムの組合せを用いて実施することができることを認識すべきである。ユーザは、入力デバイス836を介してコンピュータ812にコマンドまたは情報を入力する。入力デバイス836は、限定はされないが、マウスなどのポインティング・デバイス、トラックボール、スタイラス、タッチ・パッド、キーボード、マイクロホン、ジョイスティック、ゲーム・パッド、衛星アンテナ、スキャナ、TVチューナ・カード、デジタル・カメラ、デジタル・ビデオ・カメラ、ウェブ・カメラなどを含む。これらの入力デバイスおよびその他の入力デバイスは、インタフェース・ポート838を介し、システム・バス818を通して処理ユニット814に接続する。インタフェース・ポート838は、例えばシリアル・ポート、パラレル・ポート、ゲーム・ポートおよびユニバーサル・シリアル・バス(USB)を含む。出力デバイス840は、入力デバイス836と同じタイプのポートのうちのいくつかのポートを使用する。したがって、例えば、USBポートを使用して、コンピュータ812に入力を提供すること、およびコンピュータ812から出力デバイス840に情報を出力することができる。とりわけモニタ、スピーカおよびプリンタのように、専用アダプタを必要とするいくつかの出力デバイス840があることを示すために、出力アダプタ842が提供されている。例として、出力アダプタ842は、限定はされないが、出力デバイス840とシステム・バス818の間の接続手段を提供するビデオ・カードおよびサウンド・カードを含む。リモート・コンピュータ844などの他のデバイスもしくはデバイス・システムまたはその両方は、入力機能と出力機能の両方を提供することに留意すべきである。
コンピュータ812は、ネットワーク化された環境内で、リモート・コンピュータ844などの1つまたは複数のリモート・コンピュータへの論理接続を使用して動作することができる。リモート・コンピュータ844は、コンピュータ、サーバ、ルータ、ネットワークPC、ワークステーション、マイクロプロセッサ・ベースの機器、ピア・デバイスまたは他の一般的なネットワーク・ノードなどであることができ、通常はさらに、コンピュータ812に関して説明した要素のうちの多くの要素または全ての要素を含むことができる。簡潔にするため、リモート・コンピュータ844にはメモリ・ストレージ・デバイス846だけが示されている。リモート・コンピュータ844は、ネットワーク・インタフェース848を介してコンピュータ812に論理的に接続されており、次いで通信接続850を介して物理的に接続されている。ネットワーク・インタフェース848は、ローカル・エリア・ネットワーク(LAN)、ワイド・エリア・ネットワーク(WAN)、セル方式ネットワークなどの有線もしくは無線通信ネットワークまたはその両方を包含する。LAN技術は、光ファイバ分散データ・インタフェース(FDDI)、銅線分散データ・インタフェース(CDDI)、Ethernet(R)、トークン・リングなどを含む。WAN技術は、限定はされないが、ポイント・ツー・ポイント・リンク、回線交換ネットワーク、例えば統合サービス・デジタル・ネットワーク(ISDN)およびその変形物、パケット交換ネットワーク、ならびにデジタル加入者線(DSL)を含む。通信接続850は、ネットワーク・インタフェース848をシステム・バス818に接続するのに使用されるハードウェア/ソフトウェアを指す。図を分かりやすくするために、通信接続850はコンピュータ812の内側に示されているが、通信接続850をコンピュータ812の外側に置くこともできる。例示だけが目的だが、ネットワーク・インタフェース848に接続するためのハードウェア/ソフトウェアはさらに、通常の電話機グレードのモデム、ケーブル・モデムおよびDSLモデムを含むモデム、ISDNアダプタならびにEthernet(R)カードなどの内部および外部技術を含むことができる。
次に図9を参照すると、例示的なクラウド・コンピューティング環境950が示されている。示されているとおり、クラウド・コンピューティング環境950は1つまたは複数のクラウド・コンピューティング・ノード910を含み、クラウド・コンシューマによって使用されるローカル・コンピューティング・デバイス、例えばパーソナル・デジタル・アシスタント(PDA)もしくは移動電話954A、デスクトップ・コンピュータ954B、ラップトップ・コンピュータ954Cまたは自動車コンピュータ・システム954Nあるいはこれらの組合せは、これらのノードと通信することができる。ノード910は互いに通信することができる。それらのノードは、上で説明したプライベート、コミュニティ、パブリックまたはハイブリッド・クラウドまたはこれらの組合せなどの1つまたは複数のネットワークに、物理的にまたは仮想的にグループ分けされていることがある(図示せず)。これによって、クラウド・コンピューティング環境950は、インフラストラクチャ、プラットフォームもしくはソフトウェアまたはこれらの組合せをサービスとして提供することができ、そのため、クラウド・コンシューマは、ローカル・コンピューティング・デバイス上にリソースを維持する必要がない。図9に示されたタイプのコンピューティング・デバイス954A~Nは単なる例であることが意図されていること、ならびにコンピューティング・ノード910およびクラウド・コンピューティング環境950は、任意のタイプのネットワーク上もしくはアドレス指定可能なネットワーク接続上またはその両方で(例えばウェブ・ブラウザを使用して)、コンピュータ化された任意のタイプのデバイスと通信することができることが理解される。
次に図10を参照すると、クラウド・コンピューティング環境950(図9)によって提供される一組の機能抽象化層が示されている。図10に示されている構成要素、層および機能は単なる例であることが意図されており、本発明の実施形態はそれらに限定されないことを予め理解しておくべきである。図示のとおり、以下の層および対応する機能が提供される。
ハードウェアおよびソフトウェア層1060は、ハードウェア構成要素およびソフトウェア構成要素を含む。ハードウェア構成要素の例は、メインフレーム1061、RISC(縮小命令セット・コンピュータ)アーキテクチャ・ベースのサーバ1062、サーバ1063、ブレード・サーバ(blade server)1064、ストレージ・デバイス1065ならびにネットワークおよびネットワーキング構成要素1066を含む。いくつかの実施形態では、ソフトウェア構成要素が、ネットワーク・アプリケーション・サーバ・ソフトウェア1067およびデータベース・ソフトウェア1068を含む。
仮想化層1070は、仮想実体の以下の例を提供することができる抽象化層を提供する:仮想サーバ1071、仮想ストレージ1072、仮想専用ネットワークを含む仮想ネットワーク1073、仮想アプリケーションおよびオペレーティング・システム1074、ならびに仮想クライアント1075。
一例では、管理層1080が以下の機能を提供することができる。リソース供給(Resource provisioning)1081は、クラウド・コンピューティング環境内でタスクを実行する目的に利用されるコンピューティング・リソースおよびその他のリソースの動的調達を提供する。計量および価格決定(Metering and Pricing)1082は、クラウド・コンピューティング環境内でリソースが利用されたときの費用追跡、およびこれらのリソースの消費に対する課金または請求を提供する。一例では、これらのリソースがアプリケーション・ソフトウェア・ライセンスを含むことがある。セキュリティは、クラウド・コンシューマおよびタスクの識別確認ならびにデータおよび他のリソースの保護を提供する。ユーザ・ポータル1083は、コンシューマおよびシステム管理者に、クラウド・コンピューティング環境へのアクセスを提供する。サービス水準管理(Service level management)1084は、必要なサービス水準が達成されるようなクラウド・コンピューティング・リソースの割振りおよび管理を提供する。サービス水準合意(Service Level Agreement)(SLA)計画および履行1085は、SLAに従って将来必要になると予想されるクラウド・コンピューティング・リソースの事前調整および調達を提供する。
ワークロード層1090は、クラウド・コンピューティング環境を利用することができる機能の例を提供する。この層から提供することができるワークロードおよび機能の非限定的な例は、マッピングおよびナビゲーション1091、ソフトウェア開発およびライフサイクル管理1092、仮想教室教育配信1093、データ解析処理1094、トランザクション処理1095、ならびにターゲット・キュービット・デカップリング・ソフトウェア1096を含む。
本発明は、インテグレーションの可能な任意の技術的詳細レベルにおいて、システム、方法、装置もしくはコンピュータ・プログラム製品、またはこれらの組合せであることがある。コンピュータ・プログラム製品は、本発明の態様をプロセッサに実行させるためのコンピュータ可読プログラム命令をその上に有するコンピュータ可読ストレージ媒体を含むことができる。このコンピュータ可読ストレージ媒体は、命令実行デバイスが使用するための命令を保持および記憶することができる有形のデバイスとすることができる。このコンピュータ可読ストレージ媒体は例えば、限定はされないが、電子ストレージ・デバイス、磁気ストレージ・デバイス、光学ストレージ・デバイス、電磁気ストレージ・デバイス、半導体ストレージ・デバイスまたはこれらの適当な組合せとすることができる。コンピュータ可読ストレージ媒体のより具体的な例の非網羅的なリストは、ポータブル・コンピュータ・ディスケット、ハード・ディスク、ランダム・アクセス・メモリ(RAM)、リードオンリー・メモリ(ROM)、消去可能なプログラマブル・リードオンリー・メモリ(EPROMまたはフラッシュ・メモリ)、スタティック・ランダム・アクセス・メモリ(SRAM)、ポータブル・コンパクト・ディスク・リードオンリー・メモリ(CD-ROM)、デジタル・バーサタイル・ディスク(DVD)、メモリ・スティック、フロッピー(R)・ディスク、機械的にコード化されたデバイス、例えばパンチカードまたはその上に命令が記録された溝の中の一段高くなった構造体、およびこれらの適当な組合せを含みうる。本明細書で使用されるとき、コンピュータ可読ストレージ媒体は、それ自体が一過性の信号、例えば電波もしくは他の自由に伝搬する電磁波、ウェーブガイドもしくは他の伝送体内を伝搬する電磁波(例えば光ファイバ・ケーブル内を通る光パルス)、または電線を通して伝送される電気信号であると解釈されるべきではない。
本明細書に記載されたコンピュータ可読プログラム命令は、コンピュータ可読ストレージ媒体から対応するそれぞれのコンピューティング/処理デバイスにダウンロードすることができ、またはネットワーク、例えばインターネット、ローカル・エリア・ネットワーク、ワイド・エリア・ネットワークもしくは無線ネットワークまたはこれらの組合せを介して外部コンピュータもしくは外部ストレージ・デバイスにダウンロードすることができる。このネットワークは、銅伝送ケーブル、光伝送ファイバ、無線伝送、ルータ、ファイアウォール、スイッチ、ゲートウェイ・コンピュータもしくはエッジ・サーバ、またはこれらの組合せを含むことができる。それぞれのコンピューティング/処理デバイス内のネットワーク・アダプタ・カードまたはネットワーク・インタフェースは、コンピュータ可読プログラム命令をネットワークから受信し、それらのコンピュータ可読プログラム命令を、対応するそれぞれのコンピューティング/処理デバイス内のコンピュータ可読ストレージ媒体に記憶するために転送する。本発明の動作を実行するためのコンピュータ可読プログラム命令は、アセンブラ命令、命令セット・アーキテクチャ(ISA)命令、機械命令、機械依存命令、マイクロコード、ファームウェア命令、状態設定データ、もしくは集積回路用のコンフィギュレーション・データであってもよく、またはSmalltalk(R)、C++などのオブジェクト指向プログラミング言語、および「C」プログラミング言語または同種のプログラミング言語などの手続き型プログラミング言語を含む、1つまたは複数のプログラミング言語の任意の組合せで書かれた、ソース・コードもしくはオブジェクト・コードであることができる。このコンピュータ可読プログラム命令は、全体がユーザのコンピュータ上で実行されてもよく、一部がユーザのコンピュータ上で実行されてもよく、独立型ソフトウェア・パッケージとして実行されてもよく、一部がユーザのコンピュータ上で、一部がリモート・コンピュータ上で実行されてもよく、または全体がリモート・コンピュータもしくはリモート・サーバ上で実行することができる。上記の最後のシナリオでは、リモート・コンピュータを、ローカル・エリア・ネットワーク(LAN)もしくはワイド・エリア・ネットワーク(WAN)を含む任意のタイプのネットワークを介してユーザのコンピュータに接続されたものとすることができ、またはこの接続を、外部コンピュータに対して(例えばインターネット・サービス・プロバイダを使用してインターネットを介して)実施することができる。いくつかの実施形態では、本発明の態様を実行するために、例えばプログラム可能論理回路、フィールドプログラマブル・ゲート・アレイ(FPGA)またはプログラム可能論理アレイ(PLA)を含む電子回路が、このコンピュータ可読プログラム命令の状態情報を利用してその電子回路をパーソナライズすることにより、このコンピュータ可読プログラム命令を実行することができる。
本明細書では、本発明の態様が、本発明の実施形態による方法、装置(システム)およびコンピュータ・プログラム製品の流れ図もしくはブロック図またはその両方の図を参照して説明される。それらの流れ図もしくはブロック図またはその両方の図のそれぞれのブロック、およびそれらの流れ図もしくはブロック図またはその両方の図のブロックの組合せは、コンピュータ可読プログラム命令によって実施することができることが理解される。これらのコンピュータ可読プログラム命令は、機械を形成する汎用コンピュータ、専用コンピュータまたは他のプログラム可能データ処理装置のプロセッサに、それらのコンピュータまたは他のプログラム可能データ処理装置のプロセッサによって実行されるこれらの命令が、これらの流れ図もしくはブロック図またはその両方の図のブロックに指定された機能/動作を実施する手段を生成するような態様で提供することができる。これらのコンピュータ可読プログラム命令はさらに、特定の方式で機能するようにコンピュータ、プログラム可能データ処理装置もしくは他のデバイスまたはこれらの組合せに指図することができるコンピュータ可読ストレージ媒体に、その中に命令が記憶されたコンピュータ可読ストレージ媒体が、これらの流れ図もしくはブロック図またはその両方の図のブロックに指定された機能/動作の態様を実施する命令を含む製品を含むような態様で、記憶することができる。これらのコンピュータ可読プログラム命令はさらに、コンピュータ、他のプログラム可能装置または他のデバイス上で一連の動作ステップを実行させて、コンピュータによって実施されるプロセスを生成するために、このコンピュータ、他のプログラム可能データ処理装置または他のデバイス上に、このコンピュータ、他のプログラム可能装置または他のデバイス上で実施されるこれらの命令が、これらの流れ図もしくはブロック図またはその両方の図のブロックに指定された機能/動作を実施するような態様で、ロードすることができる。
添付図中の流れ図およびブロック図は、本発明のさまざまな実施形態によるシステム、方法およびコンピュータ・プログラム製品の可能な実施態様のアーキテクチャ、機能および動作を示している。この点に関して、それらの流れ図またはブロック図のそれぞれのブロックは、指定された論理機能を実施するための1つまたは複数の実行可能命令を含む、命令のモジュール、セグメントまたは部分を表しうる。いくつかの代替実施態様では、これらのブロックに示された機能を、図に示された順序とは異なる順序で実施することができる。例えば、連続して示された2つのブロックを、実際には、実質的に同時に実行することができ、または、含まれる機能によってはそれらのブロックを逆の順序で実行することもできる。それらのブロック図もしくは流れ図またはその両方の図のそれぞれのブロック、ならびにそれらのブロック図もしくは流れ図またはその両方の図のブロックの組合せを、指定された機能もしくは動作を実行しまたは専用ハードウェアとコンピュータ命令の組合せを実施するハードウェアベースの専用システムによって実施することができることにも留意すべきである。
以上に、1台のコンピュータ上もしくは複数のコンピュータ上またはその両方で実行されるコンピュータ・プログラム製品のコンピュータ実行命令の一般的な文脈で主題を説明したが、他のプログラム・モジュールと組み合わせて本開示を実施することもできることを当業者は認識するであろう。一般に、プログラム・モジュールは、特定のタスクを実行し、もしくは特定の抽象データ型を実装し、またはその両方を実行する、ルーチン、プログラム、構成要素、データ構造などを含む。さらに、本発明のコンピュータ実施方法は、シングルプロセッサまたはマルチプロセッサ・コンピュータ・システム、ミニコンピューティング・デバイス、メインフレーム・コンピュータ、コンピュータ、ハンドヘルド・コンピューティング・デバイス(例えばPDA、電話機)、マイクロプロセッサ・ベースのまたはプログラム可能な家庭用または産業用電子機器などを含む、他のコンピュータ・システム構成を用いて実施することもできることを当業者は認識するであろう。示された態様は、通信ネットワークを通してリンクされたリモート処理デバイスによってタスクが実行される分散コンピューティング環境で実施することもできる。しかしながら、全部ではないにせよ、本開示の一部の態様を、独立型コンピュータ上で実施することもできる。分散コンピューティング環境では、ローカル・メモリ・ストレージ・デバイスとリモート・メモリ・ストレージ・デバイスの両方にプログラム・モジュールを置くことができる。例えば、1つまたは複数の実施形態では、1つもしくは複数の分散メモリ・ユニットを含むことまたは1つもしくは複数の分散メモリ・ユニットからなることができるメモリからコンピュータ実行可能構成要素を実行することができる。本明細書で使用されるとき、用語「メモリ」と「メモリ・ユニット」は相互に交換可能である。さらに、本明細書に記載された1つまたは複数の実施形態は、コンピュータ実行可能構成要素のコードを分散方式で実行すること、例えば、コンピュータ実行可能構成要素のコードを、1つまたは複数の分散メモリ・ユニットからのコードを実行するように連合しまたは協力して機能する多数のプロセッサ内で実行することができる。本明細書で使用されるとき、用語「メモリ」は、1つの位置にある単一のメモリもしくはメモリ・ユニット、または1つもしくは複数の位置にある多数のメモリもしくはメモリ・ユニットを包含しうる。
本出願で使用されるとき、用語「構成要素」、「システム」、「プラットフォーム」、「インタフェース」などは、1つもしくは複数の特定の機能を有する実体であって、コンピュータに関係した実体もしくはオペレーショナル・マシン(operational machine)に関係した実体を指すことができ、またはそのようは実体を含むことができ、またはその両方であることができる。本明細書に開示された実体は、ハードウェア、ハードウェアとソフトウェアの組合せ、ソフトウェア、または実行中のソフトウェアであることができる。例えば、構成要素は、限定はされないが、プロセッサ上で実行されるプロセス、プロセッサ、オブジェクト、実行可能ファイル、実行スレッド、プログラムもしくはコンピュータ、またはこれらの組合せであることができる。例として、サーバ上で実行されるアプリケーションとサーバの両方が構成要素であることがある。プロセスもしくは実行スレッドまたはその両方の中に、1つまたは複数の構成要素が存在することができ、構成要素は、1つのコンピュータ上に限局されていること、もしくは2つ以上のコンピュータ間に分散化されていること、またはその両方であることができる。他の例では、さまざまなデータ構造がその上に記憶されたさまざまなコンピュータ可読媒体から、対応するそれぞれの構成要素を実行することができる。構成要素は、ローカル・プロセスもしくはリモート・プロセスまたはその両方を介して、例えば1つまたは複数のデータ・パケット(例えば、ローカル・システム内で、分散システム内で、もしくはインターネットなどのネットワークを横切って、またはこれらの組合せで、他のシステムとともに、信号を介して別の構成要素と対話している1つの構成要素からのデータ)を有する信号に従って通信することができる。別の例として、構成要素は、電気または電子回路によって操作される機械部品によって提供される特定の機能を有する装置であることができ、この電気または電子回路は、プロセッサによって実行されるソフトウェアまたはファームウェア・アプリケーションによって操作される。このような場合、プロセッサは、装置内または装置外に置くことができ、ソフトウェア・アプリケーションまたはファームウェア・アプリケーションの少なくとも一部を実行することができる。別の例として、構成要素は、機械部品を含まない電子構成要素を介して特定の機能を提供する装置であることができ、それらの電子構成要素は、電子構成要素の機能を少なくとも部分的に与えるソフトウェアまたはファームウェアを実行するためのプロセッサまたは他の手段を含むことができる。一態様では、構成要素が、例えばクラウド・コンピューティング・システム内で、仮想機械を介して電子構成要素をエミュレートすることができる。
さらに、用語「または」は、排他的な「または」ではなく包括的な「または」を意味することが意図されている。すなわち、特段の記載がある場合、または文脈から明白である場合を除き、「XがAまたはBを使用する」は、自然な包括的置換(natural inclusive permutation)のうちのいずれかを意味することが意図されている。すなわち、XがAを使用する場合、XがBを使用する場合、またはXがAとBの両方を使用する場合、「Xが、AまたはBを使用する」は、上記のいずれの事例の下でも満たされる。さらに、特段の記載がある場合、または単数形を指示していることが文脈から明白である場合を除き、本明細書および添付図面で使用される冠詞「a」および「an」は、一般に、「1つまたは複数」を意味すると解釈すべきである。本明細書で使用されるとき、用語「例」もしくは「例示的な」またはその両方は、例、事例または例示として役に立つものであることを意味するために利用される。誤解を避けるために言うと、本明細書に開示された主題はこのような例によって限定されない。さらに、「例」もしくは「例示的な」またはその両方として本明細書に記載された任意の態様または設計を、他の態様または設計よりも好ましいまたは有利であると解釈する必要は必ずしもなく、あるいは、そのような態様または設計が、当業者に知られている等価の例示的な構造体および技術を排除することも意味しない。
本明細書で使用されるとき、「プロセッサ」という用語は、限定はされないが、シングルコア・プロセッサ、ソフトウェア・マルチスレッド実行機能を有するシングルコア・プロセッサ、マルチコア・プロセッサ、ソフトウェア・マルチスレッド実行機能を有するマルチコア・プロセッサ、ハードウェア・マルチスレッド技術を有するマルチコア・プロセッサ、パラレル・プラットフォーム、および分散共用メモリを有するパラレル・プラットフォームを含む、実質的に任意のコンピューティング処理ユニットまたはデバイスを指しうる。さらに、プロセッサは、本明細書に記載された機能を実行するように設計された集積回路、特定用途向け集積回路(ASIC)、デジタル信号処理プロセッサ(DSP)、フィールド・プログラマブル・ゲート・アレイ(FPGA)、プログラマブル・ロジック・コントローラ(PLC)、コンプレックス・プログラマブル・ロジック・デバイス(CPLD)、ディスクリート・ゲートまたはトランジスタ・ロジック、ディスクリート・ハードウェア構成要素、またはこれらの任意の組合せを指しうる。さらに、プロセッサは、空間使用を最適化し、またはユーザ機器の性能を強化するために、限定はされないが、分子ベースおよび量子ドット・ベースのトランジスタ、スイッチおよびゲートなどのナノスケール・アーキテクチャを利用することができる。プロセッサを、コンピューティング処理ユニットの組合せとして実施することもできる。本開示では、「ストア」、「ストレージ」、「データ・ストア」、「データ・ストレージ」、「データベース」などの用語、ならびに構成要素の動作および機能に関連する実質的に任意の他の情報ストレージ構成要素が、「メモリ」またはメモリを含む構成要素として具体化された実体である「メモリ構成要素」を指すために利用される。本明細書に記載されたメモリもしくはメモリ構成要素またはその両方は、揮発性メモリもしくは不揮発性メモリであることができ、または揮発性メモリと不揮発性メモリの両方を含むことができることを認識すべきである。例として、不揮発性メモリは、限定はされないが、リードオンリー・メモリ(ROM)、プログラマブルなROM(PROM)、消去可能なプログラマブルROM(EPROM)、電気的に消去可能なプログラマブルROM(EEPROM)、フラッシュ・メモリまたは不揮発性のランダム・アクセス・メモリ(RAM)(例えば強誘電体RAM(FeRAM))を含むことができる。揮発性メモリはRAMを含むことができ、RAMは、例えば外部キャッシュ・メモリとして機能することができる。例として、限定はされないが、スタティックRAM(SRAM)、ダイナミックRAM(DRAM)、シンクロナスDRAM(SDRAM)、ダブル・データ・レートSDRAM(DDR SDRAM)、エンハンストSDRAM(ESDRAM)、Synchlink DRAM(SLDRAM)、ダイレクトRambus RAM(DRRAM)、ダイレクトRambusダイナミックRAM(DRDRAM)およびRambusダイナミックRAM(RDRAM)など、多くの形態のRAMが使用可能である。さらに、本明細書のシステムまたはコンピュータ実施方法の開示されたメモリ構成要素は、限定はされないが、これらのタイプのメモリおよび他の適当なタイプのメモリを含むことが意図されている。
以上に説明したことは、システムおよびコンピュータ実施方法の単なる例を含む。当然ながら、本開示を説明するために、構成要素またはコンピュータ実施方法の考えうるあらゆる組合せを記載することは不可能だが、本開示の他の多くの組合せおよび置換が可能であることを当業者は理解することができる。さらに、詳細な説明、特許請求の範囲、付録および図面において用語「含む(includes)」、「有する(has)」、「所有する(possesses)」などが使用される範囲で、このような用語は、用語「備える/含む(comprising)」が、請求項中で転換語(transitional word)として使用されているときに解釈されるのと同様に、包括的であることが意図されている。
さまざまな実施形態の以上の説明は例示のために示したものであり、以上の説明が網羅的であること、または、以上の説明が、開示された実施形態だけに限定されることは意図されていない。当業者には、記載された実施形態の範囲および思想を逸脱しない多くの変更および変形が明らかとなろう。本明細書で使用した用語は、実施形態の原理、実用的用途、もしくは市販されている技術にはない技術的改善点を最もよく説明するように、または本明細書に開示された実施形態を当業者が理解できるように選択した。