JP7433183B2 - 回転電機および回転電機の製造方法 - Google Patents
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Description
例えば永久磁石の両端部に、端板が配設されており、この端板に設けられた突起は、隣り合う永久磁石の間隙の外周側に嵌合され、永久磁石と端板に設けられた突起の外周は、圧入又は焼き嵌め等により非磁性部材により覆われているものがあった(特許文献1参照)。
また1対のリング磁石は、それぞれ中央に穴部が設けられ、櫛歯がそれぞれ対向するように設けられており、そして各櫛歯の間には、棒状のセグメント磁石を収容するための凹部が形成されているものがあった(特許文献2参照)。
出力軸に固定されたロータコアと、前記ロータコアの外周に周方向に沿って配置された複数個のマグネットを有するものであって、
出力軸方向に沿って延び前記マグネットの間に配置される複数個のアーム部と、前記アーム部を保持するベース部を有するマグネットホルダと、
前記アーム部の少なくとも反ベース部側端部に設けられたL字型ホルダ突起部と、
前記ロータコアの側面の少なくとも出力軸方向端部に設けられるとともに、前記L字型ホルダ突起部が嵌合するようなL字形状の断面形状を有するコアリブを備え、
前記L字型ホルダ突起部における周方向一方に突出する第1突出部の径方向外側の面を前記コアリブの周方向他方に突出する第2突出部の径方向内側の面と接触させることにより前記マグネットホルダを前記ロータコアに固定させ、
前記マグネットは径方向においては、前記アーム部の内周面と前記ロータコアの外周面との間に保持されるとともに、
前記マグネットは周方向においては、前記コアリブと前記アーム部との間に保持されるものである。
マグネットホルダを出力軸方向からロータコアに挿入する工程と、
マグネットホルダをロータの回転方向とは逆方向に回転させた後、出力軸方向に移動させることによりロータコアに固定する工程と、
マグネットをベース部とは反対側の出力軸方向から前記ロータコアと前記マグネットホルダの隙間に挿入する工程とを有するものである。
本実施の形態は、モータ又は発電機などの回転電機に関するものであり、特にロータコアに備えられたマグネットを保持するマグネットホルダの構造に関するものである。
本実施の形態である回転電機について図を参照しながら以下に説明する。尚、各図において同一または同様の構成部分については同じ符号を付している。
図1は、実施の形態1による回転電機100の構成を示す断面図である。図1において、回転電機100は、円筒形状のモータケース1に内蔵された出力軸2と、出力軸2に固定されたロータ3と、ロータ3の外周面に対してエアギャップを介して対向する内周面を有するステータ4とから主に構成されている。
巻線端部7は、電機子巻線5のU相巻線の巻線端部と、V相巻線の巻線端部と、W相巻線の巻線端部とに夫々接続された3本の導体がまとめられて構成されている。
出力軸2の反出力側の端部には、センサロータ11が固定されている。センサロータ11の軸方向の端面には、ギャップを介して回転センサ(図示せず)が配置されている。センサロータ11は、1対又は複数対の永久磁石を備えている。分離して配置された回転センサは、出力軸2の回転とともに回転するセンサロータ11の永久磁石からの磁界の変化を検出して電気信号に変換する。
なお、センサロータ11と回転センサは、磁気センサタイプであるとして説明したが、磁気センサタイプ以外のものでもよい。例えばレゾルバであってもよく、あるいはホールセンサであってもよい。
図3は、マグネットホルダ14を示す斜視図である。マグネットホルダ14は、マグネット13の数(8個)だけ備えられたマグネット13を保持するアーム部16と、アーム部16を保持するベース部17で構成されている。
ホルダリブ23はマグネット13の周方向側面を押さえる押さえ面25と、押さえ面25と対抗する面に設けられた逃がし面26を有する。
更にマグネットホルダ14の第1L字型ホルダ突起部27及び第2L字型ホルダ突起部28がロータコア12のコアリブ34に嵌合し押し当てられることでマグネットホルダ14は保持される。一方、押さえ面25に対抗する対面となる逃がし面26は、マグネット13がコアリブ34に押し当てられた際に、図16Bに示すように、コアリブ34よりもマグネット13側に突出しない寸法関係、即ち逃がし面26とマグネット13の周方向側面との間に隙間ができるようになっており、確実にマグネット13がコアリブ34に押し当てられる。
一般的に回転電機においては、マグネット13とロータコア12の周方向および出力軸方向の位置ずれ、更にはマグネット13の挿入時に発生する径方向のがたつきによって、コギングトルク又はトルクリップル等の回転電機としての性能が悪化するおそれがある。
本実施の形態では、マグネットホルダ14のホルダリブ23に押さえ面25と逃がし面26を設けることで、マグネット13を確実にロータコア12のコアリブ34に押し当てて位置決め、固定することができる。
なお、反ベース部側端部のみに第1L字型ホルダ突起部27を設けることも可能であるが、軸方向両端に設けることにより、より強固にマグネットホルダ14を固定することができ、径方向の開きを防止することが可能となる。
また、カバー15の折り曲げ部39の保持力のみでマグネット13の出力軸方向を保持する場合と比較して、マグネットホルダ14と、ロータコア12の圧入力も加えて保持することから、より強固にマグネット13の出力軸方向を保持することが可能となる。
また、マグネットホルダ14に導入部22を設けることで、カバー15の挿入性が向上する。
また、切り欠き部24(第1L字型ホルダ突起部27、第2L字型ホルダ突起部28)がない場合、コアリブ34と嵌合する部分がなくなるため互いに干渉してしまい、組立てられなくなるが、本実施の形態においては、マグネットホルダ14に切り欠き部24を設けることで、コアリブ34との干渉を防止し、各マグネット13に対して、出力軸方向両端部2箇所に位置決め用のコアリブ34を設けることが可能となり、ロータコア12に対してマグネット13の周方向の位置を高精度で決めることができる。さらに、マグネットホルダ14の圧入ピン18をロータコア12の第2穴部32と位相(周方向位置)をずらして挿入した後、回転させ、出力軸方向に移動して組み付けることで、8個のアーム部16を所定の位置に一括で位置決め、固定することが可能となる。
本実施の形態2を図に基づいて説明する。実施の形態2は、実施の形態1の変形例であり、径方向のがたつきをより抑制すること、およびマグネットホルダ自身の耐久性を向上させることを目的としている。実施の形態1では、コアリブ34が各マグネット13に対して2つ設けられた場合について説明したが、実施の形態2では、複数個(以下の説明では3個)設けた場合の構成について説明する。
図21は実施の形態2によるマグネットホルダ40を示す斜視図である。アーム部16には第1L字型ホルダ突起部27を出力軸方向保持部21からアーム部16先端まで設けたられたホルダリブ41を備えている。ベース部17の構成については実施の形態1と同様である。
図23はロータコア42にマグネットホルダ40を組み付けた状態を示す斜視図、図24は図23におけるE―E線断面図である。又図25は図24におけるH-H線断面部におけるホルダリブ41とコアリブ34との嵌合状態を示す出力軸に対して垂直な断面図、図26は図24におけるJ-J線断面部におけるホルダリブ41を示す出力軸に対して垂直な断面図である。
更に実施の形態1では逃がし面があるため、マグネットホルダを回転させないとコアリブと干渉するため組み付けることができないが、実施の形態2では逃がし面がないため、マグネットホルダ40を回転させずにロータコア42に組み付けることも可能である。但し回転させて固定したほうがマグネットホルダ40を挿入する時の負荷が減少するため、作業性が向上する。
従って、例示されていない無数の変形例が、本願に開示される技術の範囲内において想定される。例えば、少なくとも1つの構成要素を変形する場合、追加する場合または省略する場合、さらには、少なくとも1つの構成要素を抽出し、他の実施の形態の構成要素と組み合わせる場合が含まれるものとする。
14 マグネットホルダ、16 アーム部、17 ベース部、18 圧入ピン、
19 第1柱状部、20 第2柱状部、21 出力軸方向保持部、23 ホルダリブ、
27 第1L字型ホルダ突起部、28 第2L字型ホルダ突起部、30 圧入穴、
31 第1穴部、32 第2穴部、34 コアリブ、38 隙間、
40 マグネットホルダ、41 ホルダリブ、42 ロータコア、100 回転電機。
Claims (8)
- 出力軸に固定されたロータコアと、前記ロータコアの外周に周方向に沿って配置された複数個のマグネットを有する回転電機であって、
出力軸方向に沿って延び前記マグネットの間に配置される複数個のアーム部と、前記アーム部を保持するベース部を有するマグネットホルダと、
前記アーム部の少なくとも反ベース部側端部に設けられたL字型ホルダ突起部と、
前記ロータコアの側面の少なくとも出力軸方向端部に設けられるとともに、前記L字型ホルダ突起部が嵌合するようなL字形状の断面形状を有するコアリブを備え、
前記L字型ホルダ突起部における周方向一方に突出する第1突出部の径方向外側の面を前記コアリブの周方向他方に突出する第2突出部の径方向内側の面と接触させることにより前記マグネットホルダを前記ロータコアに固定させ、
前記マグネットは径方向においては、前記アーム部の内周面と前記ロータコアの外周面との間に保持されるとともに、
前記マグネットは周方向においては、前記コアリブと前記アーム部との間に保持される回転電機。 - 前記マグネットの周方向一方の側面は前記マグネットホルダの押さえ面に接触し、前記マグネットの周方向他方の側面は前記コアリブの接触面と接触する請求項1に記載の回転電機。
- 前記マグネットホルダは1個または複数個のL字型ホルダ突起部を備え、前記ロータコアは前記L字型ホルダ突起部に嵌合する複数の前記コアリブを備え、前記マグネットホルダが前記ロータコアに組付けられた際、前記L字型ホルダ突起部と前記コアリブは互いに嵌合固定される請求項1又は請求項2に記載の回転電機。
- 前記マグネットの出力軸方向の少なくとも一方の端部を保持するための出力軸方向保持部を前記マグネットホルダに設けた請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の回転電機。
- 前記出力軸には複数の前記ロータコアが固定される段スキュー構造が用いられる請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の回転電機。
- 前記マグネットホルダにおける前記ベース部に設けた圧入ピンと、前記ロータコアの出力軸方向片側端面に設けられるとともに前記圧入ピンを圧入固定するための圧入穴を備えた請求項1から請求項5のいずれか1項に記載の回転電機。
- 前記圧入ピンは先端部である第1柱状部と、前記第1柱状部よりも径の大きい第2柱状部を有する段付き形状に構成され、
前記圧入穴は、2つの長い円弧状を有する側面と2つの前記側面を結ぶ2つの円弧状端面を有する第1穴部と、前記第1穴部の端部に設けられた円筒状の第2穴部を有する請求項6に記載の回転電機。 - 請求項6又は請求項7に記載の回転電機の製造方法であって、
前記マグネットホルダを出力軸方向から前記ロータコアに挿入する工程と、
前記マグネットホルダをロータの回転方向とは逆方向に回転させた後、出力軸方向に移動させることにより前記ロータコアに固定する工程と、
前記マグネットを前記ベース部とは反対側の出力軸方向から前記ロータコアと前記マグネットホルダの隙間に挿入する工程とを有する回転電機の製造方法。
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