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JP7428010B2 - ゴルフクラブヘッド - Google Patents

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JP7428010B2 JP2020034135A JP2020034135A JP7428010B2 JP 7428010 B2 JP7428010 B2 JP 7428010B2 JP 2020034135 A JP2020034135 A JP 2020034135A JP 2020034135 A JP2020034135 A JP 2020034135A JP 7428010 B2 JP7428010 B2 JP 7428010B2
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Description

本開示は、ゴルフクラブヘッドに関する。
特開2016-26557号公報は、カップフェース構造のフェース部材を有するゴルフクラブヘッドを開示する。このフェース構造は、反発性能を高めるのに寄与する。
特開2016-26557号公報
反発性能の観点から、高強度のフェース部材が好ましい。しかし、高強度の材料は、成形方法に制約がある。
本開示は、高強度な材料で成形することができ、反発性能に有利な構造を有するゴルフクラブヘッドを提供する。
一つの態様では、ゴルフクラブヘッドは、フェース部材と、前記フェース部材が結合されるボディ部材とを備えている。前記フェース部材は、打撃フェースを形成するフェース部と、前記フェース部の周縁からバック側に延びる周縁部とを有している。前記周縁部は、前記フェース部のソール側の周縁からバック側に延びるソール側周縁部と、前記フェース部のトップ側の周縁からバック側に延びるトップ側周縁部とを有している。前記フェース部材は、圧延材で形成されている。前記ソール側周縁部の内面が、バック方向に向かうにつれてトップ方向にいくように延び且つ前記ソール側周縁部の後端まで延びるソール内面傾斜部を有している。前記ソール側周縁部の内面と前記トップ側周縁部の内面とは、トウ-ヒール方向に垂直な断面において、バック方向に向かうにつれて互いの距離が長くなるように形成されている。前記トップ側周縁部の外面は、トウ-ヒール方向に垂直な断面において、フェース方向に向かうにつれてトップ側周縁部の内面からの距離が長くなるように形成されている。
一つの側面として、高強度な材料で成形することができ、反発性能に有利な構造を有するゴルフクラブヘッドが提供されうる。他の側面として、高強度な材料を用いて、ゴルファーに安心感を与えるヘッド形状が提供されうる。
図1は、第1実施形態に係るゴルフクラブヘッドの正面図である。 図2は、図1のヘッドの背面図である。 図3は、図1のヘッドの斜視図である。 図4は、図1のA-A線に沿った断面図である。ただし、図4では、打撃フェースの向きが縦方向とされている。 図5は、図4に記載されているフェース部材の断面図である。 図6は、比較例の断面図である。 図7は、トウ-ヒール方向を説明するための概念図である。
本願において、以下の用語が定義される。
[トウ-ヒール方向]
打撃フェースが平面である場合、最長フェースラインの延在方向が、トウ-ヒール方向と定義される。打撃フェースが曲面である場合、トウ-ヒール方向は、次のように定義される。図7を参照して、所定のライ角及びリアルロフト角で水平面HP上に載置された基準状態のヘッドにおいて、前記水平面HPに垂直で且つ前記ヘッドのシャフト軸線Zを含む垂直平面VPが決定される。この垂直平面VPと前記水平面HPとの交線NLの方向が、トウ-ヒール方向と定義される。所定のライ角及びリアルロフト角は、例えば製品カタログ等に記載されている。シャフト軸線Zは、通常、ホーセル孔の中心線に一致する。
[トップ-ソール方向、トップ方向、ソール方向]
打撃フェースが平面である場合、打撃フェースに対して平行であり且つ前記トウ-ヒール方向に対して垂直である方向が、トップ-ソール方向と定義される。打撃フェースが曲面である場合、フェースセンターにおける打撃フェースの接平面に対して平行であり且つ前記トウ-ヒール方向に垂直である方向が、トップ-ソール方向と定義される。このトップ-ソール方向においてソールからトップ面に向かう方向が、トップ方向と定義される。このトップ-ソール方向においてトップ面からソールに向かう方向が、ソール方向と定義される。トップ方向とソール方向とは、互いに逆向きである。
[フェース-バック方向、フェース方向、バック方向]
打撃フェースが平面である場合、打撃フェースに対して垂直な方向が、フェース-バック方向と定義される。打撃フェースが曲面である場合、フェースセンターにおける打撃フェースの法線の方向が、フェース-バック方向と定義される。このフェース-バック方向においてヘッドのバック側から打撃フェースに向かう方向が、フェース方向と定義される。このフェース-バック方向において打撃フェースからヘッドのバック側に向かう方向が、バック方向と定義される。フェース方向とバック方向とは、互いに逆向きである。
[フェースセンター]
打撃フェースが平面である場合、最長フェースラインのトウ-ヒール方向中心位置における、打撃フェースのトップ-ソール方向中心位置が、フェースセンターと定義される。打撃フェースが曲面である場合、平面視における打撃フェースの図心が、フェースセンターと定義される。
以下、適宜図面が参照されつつ、実施形態が詳細に説明される。
図1は、第1実施形態のヘッド100の正面図であり、図2はヘッド100の背面図であり、図3はヘッド100の斜視図である。
ヘッド100は、フェース部102と、ソール部104と、トップ面106と、ホーゼル108とを有する。フェース部102は、打撃フェース102aと、バック面102bとを有する。打撃フェース102aは、フェース部102の前面である。バック面102bは、フェース部102の後面である。打撃時に、打撃フェース102aがボールに衝突する。ソール部104は、ソール面104aを有する。ソール面104aは、ソール部104の外面である。ホーゼル108は、ホーゼル孔110を有する。ホーゼル孔110には、シャフト(図示されず)が装着される。
打撃フェース102aは、複数のフェースラインgvを有する。複数のフェースラインは、最長フェースラインgv1を含む。打撃フェース102aは、中心点Fcを有する。打撃フェース102aの中心点は、フェースセンターとも称される。フェースセンターFcの定義は、上述の通りである。
打撃フェース102aは、平面である。打撃フェース102aにはフェースラインgvが設けられているが、このフェースラインgvを無視すれば、打撃フェース102aは平面である。バック面102bも平面である。バック面102bは、打撃フェース102aに平行である。なお、図4の断面図では、フェースラインgvの記載が省略されている。
ヘッド100は、アイアン型ゴルフクラブヘッドである。図2及び図3が示すように、ヘッド100は、バックキャビティ112を有する。ヘッド100は、キャビティバックアイアンである。
なお、ヘッド100は、アイアン型ヘッドでなくてもよい。ヘッド100は、ウッド型ヘッドであってもよいし、ユーティリティ型ヘッドであってもよいし、パター型ヘッドであってもよい。打撃フェース102aは、平面であってもよいし、曲面であってもよい。後述の通り、アイアン型ヘッドが好ましい。
図4は、図1のA-A線に沿った断面図である。ただし、見やすさの観点から、図4では、打撃フェース102aが縦方向とされている。図4は、トウ-ヒール方向に垂直な断面である。
ヘッド100は、複数の部材により形成されている。ヘッド100は、ボディ部材b1とフェース部材f1とを有する。フェース部材f1はボディ部材b1に結合されている。ボディ部材b1は、全体として一体成形されている。ボディ部材b1は、複数の部材から形成されていてもよい。フェース部材f1は、全体として一体成形されている。
フェース部材f1は、内面f11と外面f12とを有する。内面f11は、バック面102bと、周縁部120(後述)の内面とを含む。外面f12は、打撃フェース102aと、周縁部120の外面とを含む。
フェース部材f1とボディ部材b1との境界k1は、ソール面104aに位置している。また、境界k1は、トップ面106に位置している。
フェース部材f1は、フェース部102を有する。フェース部材f1は、フェース部102の全体を有する。フェース部材f1は、打撃フェース102aの全体を構成している。フェース部材f1は、バック面102bの全体を構成している。フェース部材f1は、トップ面106の一部を構成している。フェース部材f1は、トップ面106の、打撃フェース102a側の部分を構成している。フェース部材f1は、ソール面104aの一部を構成している。フェース部材f1は、ソール面104aの、打撃フェース102a側の部分を構成している。フェース部材f1は、ソール部104の一部を構成している。フェース部材f1は、ソール部104の、打撃フェース102a側の部分を構成している。
フェース部材f1は、打撃フェース102aを構成するフェース部102と、フェース部102の周縁からバック側に延びる周縁部120とを有する。周縁部120は、フェース部102のソール側の周縁からバック側に延びるソール側周縁部122と、フェース部102のトップ側の周縁からバック側に延びるトップ側周縁部124とを有している。
周縁部120は、フェース部102のトウ側の周縁からバック側に延びるトウ側周縁部を有していない。周縁部120は、トウ側周縁部を有していてもよい。周縁部120は、フェース部102のヒール側の周縁からバック側に延びるヒール側周縁部を有していない。周縁部120は、ヒール側周縁部を有していてもよい。フェース部材f1の成形性の観点から、周縁部120は、トウ側周縁部及びヒール側周縁部を有さないのが好ましい。
ボディ部材b1は、ホーゼル108を有する。ボディ部材b1は、ホーゼル108の全体を有する。更に、ボディ部材b1は、ソール側部分132とトップ側部分134とを有する。
ソール側部分132は、ソール側周縁部122に結合するソール側結合部136と、バック面102bに対向するソール側対向面138とを有する。バック面102bとソール側対向面138との間に空間140が形成されている。空間140は、バックキャビティ112が形成する空間の一部を構成している。ソール側結合部136は平面である。ソール側対向面138は平面である。ソール側結合部136とソール側対向面138とは同一平面上にある。ソール側部分132の下面139は、ソール面104aの一部を構成する。下面139は、ソール面104aのうち、境界k1よりもバック側の部分を構成する。
トップ側部分134は、トップ側周縁部124に結合するトップ側結合部142と、バック面102bに対向するトップ側対向面144とを有する。バック面102bとトップ側対向面144との間に空間146が形成されている。空間146は、バックキャビティ112が形成する空間の一部を構成している。トップ側結合部142は平面である。トップ側対向面144は平面である。トップ側結合部142とトップ側対向面144とは同一平面上にある。
ソール側対向面138とトップ側対向面144とは同一平面P1上にある。トップ側周縁部124の後端面124aとソール側周縁部122の後端面122aとは同一平面P1上にある。ソール側結合部136及びトップ側結合部142は、同一平面P1上にある。平面P1は、トップ方向に向かうにつれて打撃フェース102aに近づくように傾斜している。後端面124a及び後端面122aが同一平面P1上にあることで、これらの部分の加工が容易となる。ボディ部材b1との接合精度を高める観点から、後端面124a及び後端面122aを含む、フェース部材f1の縁部に、NC加工が施されるのが好ましい。加工面が同一平面P1上にあることで、加工時に加工機の高さを変えなくて済み、ボディ部材b1との接合精度も高まる。
フェース部材f1はボディ部材b1に結合されている。この結合は、溶接により達成されている。ソール側周縁部122の後端面122aがボディ部材b1のソール側結合部136に結合されている。トップ側周縁部124の後端面124aがボディ部材b1のトップ側結合部142に結合されている。
図5は、フェース部材f1の断面図である。図5は、図4からフェース部材f1のみを抜き出した図である。図5は、トウ-ヒール方向に垂直な断面である。
ソール側周縁部122は、外面122bと、内面122cとを有する。外面122bは、ソール面104aの一部を構成する。外面122bは、ソール面104aのうち、境界k1よりもフェース側の部分を構成する。内面122cは、空間140に面している(図4参照)。
トップ側周縁部124は、外面124bと、内面124cとを有する。外面124bは、トップ面106の一部を構成する。外面124bは、トップ面106のうち、境界k1よりもフェース側の部分を構成する。内面124cは、空間146に面している(図4参照)。
本実施形態では、内面122cの断面線の全体が曲線である。この曲線は、外面122b側に向かって凸となるように曲がっている。内面122cの断面線は、直線部を有していてもよい。内面122cの断面線の全体が直線であってもよい。
本実施形態では、内面124cの断面線は、直線部を有している。内面124cの断面線の全体が曲線であってもよい。内面124cの断面線の全体が直線であってもよい。
ソール側周縁部122の内面122cは、バック方向に向かうにつれてトップ方向にいくように延在するソール内面傾斜部150を有する。ソール内面傾斜部150は、ソール側周縁部122の後端(後端面122a)まで延在している。トウ-ヒール方向に垂直な断面において、ソール内面傾斜部150と打撃フェース102aとの成す角度θ2は、90度より小さい(図4参照)。本実施形態では、ソール内面傾斜部150が曲面であるため、角度θは、ソール内面傾斜部150の断面線の各点における接線と打撃フェース102aとの成す角度である。
内面122cは、ソール内面傾斜部150とバック面102bとを繋ぐ移行部152を有する。移行部152には、丸み(アール)が付与されている。移行部152は、バック面102bと内面122cとが交差する角部を構成している。内面122cは、ソール内面傾斜部150と移行部152とで構成されている。
トップ側周縁部124の内面124cは、バック方向に向かうにつれてトップ方向にいくように延在するトップ内面傾斜部154を有する。トップ内面傾斜部154は、トップ側周縁部124の後端(後端面124a)まで延在している。
内面124cは、トップ内面傾斜部154とバック面102bとを繋ぐ移行部156を有する。移行部156は、丸み(アール)を有する。移行部156は、バック面102bと内面124cとが交差する角部を構成している。内面124cは、トップ内面傾斜部154と移行部156とで構成されている。
ソール側周縁部122の外面122bは、バック方向に向かうにつれてトップ方向にいくように延在するソール外面傾斜部160を有する。ソール外面傾斜部160は、ソール側周縁部122の後端(後端面122a)まで延在している。
外面122bは、ソール外面傾斜部160からフェース側に延びる移行部162を有する。移行部162は、打撃フェース102aの下側に形成されたソール側エッジ部164に繋がっている。ソール側エッジ部164は、丸み(アール)を有する。
トップ側周縁部124の外面124bは、バック方向に向かうにつれて内面124cとの距離t1が短くなるように延びている。換言すれば、外面124bは、フェース方向に向かうにつれて内面124cとの距離t1が長くなるように延びている。すなわち、外面124bは、トウ-ヒール方向に垂直な断面において、フェース方向に向かうにつれて内面124cからの距離t1が長くなるように形成されている。距離t1は、トップ-ソール方向に沿って測定される。外面124bは、そのフェース側の端で、フェース部102の周縁に結合されている。
本実施形態では、外面124bの断面線は直線である。外面124bの断面線の一部又は全部が曲線であってもよい。トウ-ヒール方向に垂直な断面(図5)において、外面124bと打撃フェース102aとの成す角度θ1は、略90°(90°±5°)である。
図5において両矢印D1で示されるのは、内面122cと内面124cとの間の距離である。距離D1は、バック方向に向かうにつれて長くなる。換言すれば、内面122cと内面124cとは、トウ-ヒール方向に垂直な断面において、バック方向に向かうにつれて互いの距離D1が長くなるように形成されている。距離D1は、トップ-ソール方向に沿って測定される。
フェース部材f1は、バック方向に向かうにつれてトップ方向にいくように延在するソール内面傾斜部150を有する。しかし、バック方向に向かうにつれて距離D1が長くなるように、内面124cが形成されている。フェース部材f1の内面f11を成形する雄型の抜き勾配が確保されている。フェース部材f1は、プレス成形及び鍛造成形が可能である。
フェース方向に向かうにつれて距離t1が長くすることで、打撃フェース102aが上側に拡張される。この結果、打撃フェース102aが広くなる。広い打撃フェース102aは、ゴルファーに安心感を与える。
フェース方向に向かうにつれて距離t1が長くすることで、トップ側周縁部124の外面124bと打撃フェース102aとの成す角度θ1を90度に近づけることができる。トラディショナルな形状のアイアン型ヘッドでは、角度θ1が90度に近い。フェース方向に向かうにつれて距離t1が長くすることで、トップブレードの形状がトラディショナルな形状に近づき、ゴルファーの違和感が軽減される。
[フェース部材の材質]
フェース部材f1は、圧延材で形成されている。圧延材は、欠陥が少なく、強度に優れ
る。好ましくは、圧延材は、板状である。
圧延材の材質として、鉄系合金、チタン合金、純チタン、アルミニウム合金、マグネシウム合金及びタングステン-ニッケル合金が例示される。
鉄系合金とは、質量比で鉄(Fe)が最も多い成分である合金を意味する。鉄系合金は、鉄合金及び合金鋼を含む。鉄系合金として、鋼(はがね)、ステンレス鋼及びマレージング鋼が例示される。フェース部材用の圧延材に適した鉄系合金として、ステンレス鋼が挙げられる。好ましいステンレス鋼として、SUS630及びHT1770Mが挙げられ、より好ましいステンレス鋼として、HT1770Mが挙げられる。
フェース部材用の圧延材に適したチタン合金として、Ti-6Al-4V、TIX 51AF(Ti-5.5Al-1Fe)、Ti-15V-3Cr-3Sn-3Al、DAT55G(Ti-15V-6Cr-4Al)、SP700(Ti-4.5Al-3V-2Fe-2Mo)、T9S、Ti-15Mo-5Zr-3Al、Ti-15Mo-3Al及びTi-6Al-2Sn-2Zr-2Cr-2Mo-0.25Siが挙げられる。
圧延材の材質がチタン合金である場合、成形工程は冷間プレスとされるのが好ましい。加熱しないことで、チタンの変態が抑制される。成形性から、圧延材の材質が鉄系合金である場合、成形工程は熱間プレスが好ましい。
圧延材は、一方向のみに圧延された一方向圧延材であってもよい。一方向圧延材は、異方性を有する。フェース部材f1は、トップ-ソール方向よりもトウ-ヒール方向のほうが長い。このため、圧延材に異方性が無い場合、フェース部材f1は、トウ-ヒール方向に沿った断面の撓みが大きい。この撓みに対する強度を効果的に高める観点から、圧延方向に垂直な方向はトウ-ヒール方向に近いのが好ましい。また、一方向圧延材は、圧延方向に沿った断面が撓む変形において弾性率が小さい。このため、トップ-ソール方向が短いフェース部材f1を撓みやすくする観点からも、圧延方向に垂直な方向はトウ-ヒール方向に近いのが好ましい。これらの観点から、圧延方向とトップ-ソール方向との成す角度は、25度以下が好ましく、20度以下がより好ましく、15度以下がより好ましい。この角度は0度であってもよい。圧延方向とは、圧延時における材料の進行方向である。本実施形態では、圧延方向R1がトップ-ソール方向に平行であり、前記角度が0度である(図1参照)。
フェース部材f1の強度の観点から、圧延材の引張強度は高いのが好ましい。引張強度が高くされることで、フェース部材f1が薄くされうる。この結果、フェース部材f1が軽くされうる。軽いフェース部材f1に起因して、ボディ部材b1に配分される重量を大きくすることができ、ボディ部材b1の設計自由度が向上する。
フェース部材f1の薄肉化の観点から、圧延材が鉄系合金の場合、その引張強度は1200MPa以上が好ましく、1300MPa以上がより好ましい。成形性の観点、及び、圧延材として入手可能な鉄系合金の観点から、この引張強度は、2000MPa以下が好ましく、1900MPa以下がより好ましい。
フェース部材f1の薄肉化の観点から、圧延材がチタン合金の場合、その引張強度は800MPa以上が好ましく、900MPa以上がより好ましい。圧延材として入手可能なチタン合金を考慮すると、この引張強度は、1500MPa以下が好ましく、1400MPa以下がより好ましい。
なお、引張強度は、JIS Z 2241に規定される引張試験で測定される。この引張試験において、試験片は13B号試験片とされる。
フェース部材f1の軽量化の観点から、圧延材が鉄系合金である場合、フェース部102の平均厚さは、2.2mm以下が好ましく、2.1mm以下がより好ましく、2.0mm以下がより好ましい。フェース部材f1の強度の観点から、圧延材が鉄系合金である場合、フェース部102の平均厚さは、1.5mm以上が好ましく、1.6mm以上がより好ましく、1.7mm以上がより好ましい。平均厚さは、面積で重み付けされた平均値である。
フェース部材f1の軽量化の観点から、圧延材がチタン合金である場合、フェース部102の平均厚さは、2.5mm以下が好ましく、2.4mm以下がより好ましく、2.3mm以下がより好ましい。フェース部材f1の強度の観点から、圧延材がチタン合金である場合、フェース部102の平均厚さは、1.8mm以上が好ましく、1.9mm以上がより好ましく、2.0mm以上がより好ましい。
[製造方法]
フェース部材f1は、プレス又は鍛造で製造される。圧延材の厚さ精度及び打感の観点から、好ましくは、フェース部材f1は、プレスで製造される。プレスでは、圧延材の均一な組織が維持されやすく、打感が向上する。前述の通り、プレスとして、冷間プレス及び熱間プレスが挙げられる。
フェース部材f1の製造方法は、例えば、以下の工程を含む。この工程は、好ましくは、プレス工程である。
(工程1)圧延材をフェース部材f1の形状に対応した所定の形状に切り出す工程
(工程2)所定の形状に切り出された圧延材を金型で成形するフェース部材成形工程
上記フェース部材成形工程は、鍛造又はプレスにより実施される。鍛造又はプレスは、複数回実施されるのが好ましい。鍛造又はプレスの回数は、好ましくは、2回以上4回以下とされる。上述の通り、より好ましくは、フェース部材成形工程は、プレスにより実施される。
フェース部材f1の製造方法は、好ましくは、更に以下の工程を含む。
(工程3)フェース部材成形工程の前に実施され、NC加工により圧延材の厚さ分布を調整する厚さ調整工程
フェース部材f1を含むヘッドの製造方法は、フェース部材f1の製造工程に加えて、以下の工程を含む。
(工程4)ボディ部材b1を成形する工程
(工程5)フェース部材f1をボディ部材b1に結合する工程
ボディ部材b1を成形する方法として、鋳造、鍛造及びプレスが例示される。成形される形状の自由度の観点からは、ボディ部材b1を成形する方法は、鋳造であるのが好ましい。なお、ボディ部材b1は、複数の部材を組み合わせることで形成されてもよい。フェース部材f1をボディ部材b1に結合する方法として、溶接、ろう付け、接着、圧入、ねじ止め等が挙げられる。結合強度の観点からは、溶接が好ましい。
前記厚さ調整工程では、成形加工での曲げにより余剰の厚さ(余肉)が生じる位置の厚さが薄くされるのが好ましい。特に、移行部152に対応する部位は、成形工程時の曲げ変形が大きい(図5参照)。この移行部152に対応する部位が、厚さ調整工程で薄くされるのが好ましい。また、厚さ調整工程では、ソール側周縁部122に対応する部位が、フェース部102に対応する部位よりも薄くされるのが好ましい。また、厚さ調整工程では、フェース部材f1の成形後において前記距離t1がフェース方向に向かうにつれて長くなるように、トップ側周縁部124に対応する部位の厚さが調整されるのが好ましい。すなわち、厚さ調整工程では、フェース部材f1の成形後において前記距離t1がフェース方向に向かうにつれて長くなるように、トップ側周縁部124に対応する部位に厚さ変化部が形成されるのが好ましい。
厚さ調整工程は、上記工程1よりも前になされてもよいし、上記工程1の後でなされてもよい。また、上記工程1は、NC加工によりなされてもよい。なお、NCとは、「Numerical Control」の略である。より好ましいNC加工は、CNC加工である。CNCとは、「Computerized Numerical Control」の略である。
成形工程よりも前に厚さ調整工程がなされることで、成形工程が容易となる。成形工程がプレスである場合、特にこの効果が大きい。本実施形態では、ソール側周縁部122の曲がり角度が大きい。成形工程前においてソール外面傾斜部160が薄くされることで、圧延材を大きく曲げてソール側周縁部122を形成する加工が容易となる。
図5には、前記成形工程で用いられる金型M1の断面の概念図が、仮想線で示されている。この金型M1は、雄型M11と雌型M12とを有する。雄型M11は、フェース部材f1の内面f11を成形する。内面f11は、内面122c、バック面102b及び内面124cを有する。雌型M12は、フェース部材f1の外面f12を成形する。外面f12は、外面122b、打撃フェース102a及び外面124bを成形する。
上述の通り、フェース部材f1において、内面122cと内面124cとの間の距離D1は、バック方向に向かうにつれて長くなっている。よって、雄型M11の抜き勾配が確保されている。一方、雌型M12の抜き勾配は確保されていない。雌型M12で成形される面は、フェース部材f1の外面f12である。外面f12は、アンダーカット形状を有している。外面f12は、外面122bと外面124bと打撃フェース102aとを含む。トップ側周縁部124の外面124bとソール外面傾斜部160との間の距離D2は、バック方向に向かうにつれて短くなっている。距離D2は、トップ-ソール方向に沿って測定される。
雌型M12は、第1分割部M12aと第2分割部M12bとを有する。雌型M12は、割型である。このため、抜き勾配が無くても、雌型M12が分割されることで、フェース部材f1は雌型M12から取り出されうる。金型の強度の観点から、雄型M11を割型とすることは難しい。一方、雌型M12を割型とすることは容易である。
図5において両矢印Lt1で示されているのは、トップ側周縁部124の長さである。長さLt1は、フェース-バック方向に沿って測定される。長さLt1は、打撃フェース102aからの長さである。図5において両矢印Ls1で示されているのは、ソール側周縁部122の長さである。長さLs1は、フェース-バック方向に沿って測定される。長さLs1は、打撃フェース102aからの長さである。
ソール側周縁部122の長さLs1は、トップ側周縁部124の長さLt1よりも長い。長さLs1を大きくすることで、ソール外面傾斜部160を長くすることができる。この場合、打撃時にソール側周縁部122が変形しやすくなり、下打ちにおける反発性能が向上する。
なお、下打ちとは、打点が打撃フェース102aの下部である打撃を意味する。特にアイアン型ヘッドでは、ディーアップされておらず芝生に直接置かれた球を打撃する機会が多いため、下打ちが多い。下打ちにおける反発性能の向上は、特にアイアン型ヘッドの性能を高める。打点がフェースセンターよりも下側に位置する打撃が、下打ちと称される。
下打ちにおける反発性能の観点から、長さLs1は、5mm以上が好ましく、6mm以上がより好ましく、7mm以上がより好ましい。フェース部材f1の成形性の観点から、長さLs1は、13mm以下が好ましく、12mm以下がより好ましく、11mm以下がより好ましい。
トップ面106の幅が過小であると、アドレス時にゴルファーが違和感を感じる。この観点から、長さLt1は、3mm以上が好ましく、4mm以上がより好ましく、5mm以上がより好ましい。トップ面106の幅が過大であると、トラディショナルなヘッド形状から遠くなり、ゴルファーの違和感が増加する。この観点から、長さLt1は、11mm以下が好ましく、10mm以下がより好ましく、9mm以下がより好ましい。
ソール側周縁部122は、曲がり角度が大きく、成形しにくい。このソール側周縁部122の成形性を高める観点から、ソール外面傾斜部160の厚さは、2.0mm以下が好ましく、1.8mm以下がより好ましく、1.6mm以下がより好ましい。この厚さは、下打ちにおける反発性能の観点からも好ましい。圧延材を用いることで、ソール外面傾斜部160の強度が高くなり、ソール外面傾斜部160が薄くされうる。強度の観点から、ソール外面傾斜部160の厚さは、0.8mm以上が好ましく、1.0mm以上がより好ましく、1.2mm以上がより好ましい。この厚さは、外面122bの法線方向に沿って測定される。この法線方向は、外面122b上の位置によって相違しうる。
ヘッド100のロフト角は限定されない。ロフト角とは、リアルロフト角を意味する。ロフト角が大きいヘッドでは、ソール側周縁部122の曲がり角度が大きくなる傾向にある。ロフト角が大きい場合、内面124cの形状により抜き勾配を確保する上記効果が高まる。この観点から、ヘッド100のロフト角は、20度以上が好ましく、21度以上がより好ましく、22度以上がより好ましい。ロフト角が過大はヘッドでは、フェース部材f1に要求される強度が低くなり、圧延材を用いたフェース部材は不要とされうる。この観点から、ヘッド100のロフト角は、45度以下が好ましく、42度以下がより好ましく、39度以下がより好ましい。
圧延材で形成され、ソール側周縁部122及びトップ側周縁部124を有するフェース部材f1により、反発性能が向上しうる。スイートスポットにおけるCOR(SS-CORともいう)は、0.825以上が好ましく、0.830以上がより好ましく、0.835以上がより好ましい。耐久性を考慮すると、SS-CORは、0.850以下が好ましく、0.845以下がより好ましく、0.840以下がより好ましい。このSS-CORは、スイートスポットにおいて測定される。スイートスポットは、ヘッド重心を通り打撃フェース102a(又はその接平面)に垂直な直線と打撃フェース102aとの交点である。このSS-CORは、10回の測定値の平均値である。
CORは、反発係数(Coefficient Of Restitution)を意味する。CORは、USGA(United States Golf Association:全米ゴルフ協会)で規定されている「Interim Procedure for Measuring the Coefficient of Restitution of an Iron Clubhead Relative to a Baseline Plate Revision 1.3 January 1, 2006」に基づいて測定される。
[実施例]
第1実施形態のヘッド100と同じヘッドを作成した。フェース部材f1の材料として、圧延材が用意された。この圧延材の材質は、日鉄日新製鋼社製の商品名「HT1770M」とされた。この圧延材は、一方向圧延材であった。この圧延材を用いて、先ず、圧延材をフェース部材の形状に対応した所定の形状に切り出した。圧延方向がトップ-ソール方向となるように、切り出された。次に、NC加工によりバック面側を削り、圧延材の厚さ分布を調整する厚さ調整工程がなされた。この厚さ調整工程では、移行部152に対応する部位が薄くされた。また、この厚さ調整工程では、ソール側周縁部122に対応する部位が、フェース部102に対応する部位よりも薄くされた。また、厚さ調整工程では、フェース部材f1の成形後において距離t1がフェース方向に向かうにつれて長くなるように、トップ側周縁部124に対応する部位の厚さが調整された。次に、金型で圧延材を成形した。この成形は、熱間プレスであった。3回のプレスにより、フェース部材f1を成形した。プレス金型は、雄型と雌型とを有しており、雌型が割型とされた。雌型を分割することで、成形されたフェース部材f1を金型から取り出した。ボディ部材b1は、鋳造(ロストワックス精密鋳造)により作製された。フェース部材f1がボディ部材b1に溶接された。また、NC加工により、打撃フェース102aにフェースラインgvを形成した。研磨による表面仕上げ加工を行い、実施例のヘッドを得た。フェース部102の厚さは1.9mmとされ、トップ側周縁部124の長さLt1は4.8mmとされ、ソール側周縁部122の長さLs1は8.1mmとされ、ソール外面傾斜部160の厚さは1.4mmとされた。
[比較例]
図6は、比較例のヘッド200の断面図である。このヘッド200は、ボディ部材b1とフェース部材f1とを有している。フェース部材f1は、フェース部202と周縁部220を有している。フェース部202は、打撃フェース202aとバック面202bとを有する。周縁部220は、ソール側周縁部222とトップ側周縁部224とを有している。ソール側周縁部222は外面222bと内面222cとを有する。トップ側周縁部224は外面224bと内面224cとを有する。内面224cは、打撃フェース202aに対して90度であり、且つ外面224bと平行であった。外面222bは、バック方向に向かうにつれてトップ方向にいくように延びるソール外面傾斜部260を有する。ソール側周縁部222の形状は、実施例のそれと同じである。
トップ側周縁部224の厚さを除き、各部分の厚さは、実施例と同じとされた。フェース部202の厚さは1.9mmとされ、トップ側周縁部224の長さLt1は4.8mmとされ、ソール側周縁部222の長さLs1は8.1mmとされ、ソール外面傾斜部260の厚さは1.4mmとされた。
この比較例のフェース部材f1は、プレス及び鍛造では成形できない形状であった。このため、フェース部材f1は鋳造により形成された。フェース部材f1の材料として圧延材を使用することはできなかった。鋳造品は、組織が不均一であり、また、内部に巣(気泡)が不可避的に生ずる。このため、鋳造されたフェース部材f1は、圧延材のフェース部材f1に比べて強度が低い。耐久試験の結果、比較例のフェース部材f1の強度を、実施例のフェース部材f1と同等にするためには、フェース部202の厚さが2.2mmとされる必要があることが分かった。
実施例のSS-CORは、0.845あった。強度を考慮してフェース部202の厚さが2.2mmに修正された比較例では、SS-CORが0.820であった。実施例では、圧延方向がトップ-ソール方向とされた。このため、実施例では、フェース部の撓みが増加し、SS-CORが高かった。
実施例及び比較例のヘッドのそれぞれにシャフト及びグリップを装着して、ゴルフクラブを得た。オフィシャルハンディキャップが10であるゴルファーが試打を行い、打感を官能評価した。比較例の打感は弾き感に乏しいのに対して、実施例の打感は弾き感があり、実施例のほうが打感に優れていた。
上述した実施形態に関して、以下の付記を開示する。
[付記1]
フェース部材と、前記フェース部材が結合されるボディ部材とを備えており、
前記フェース部材が、打撃フェースを形成するフェース部と、前記フェース部の周縁からバック側に延びる周縁部とを有しており、
前記周縁部が、前記フェース部のソール側の周縁からバック側に延びるソール側周縁部と、前記フェース部のトップ側の周縁からバック側に延びるトップ側周縁部とを有しており、
前記フェース部材が圧延材で形成されており、
前記ソール側周縁部の内面が、バック方向に向かうにつれてトップ方向にいくように延び且つ前記ソール側周縁部の後端まで延びるソール内面傾斜部を有しており、
前記ソール側周縁部の内面と前記トップ側周縁部の内面とは、トウ-ヒール方向に垂直な断面において、バック方向に向かうにつれて互いの距離が長くなるように形成されており、
前記トップ側周縁部の外面は、トウ-ヒール方向に垂直な断面において、フェース方向に向かうにつれてトップ側周縁部の内面からの距離が長くなるように形成されているゴルフクラブヘッド。
[付記2]
前記ソール側周縁部の外面が、バック方向に向かうにつれてトップ方向にいくように延び且つ前記ソール側周縁部の後端まで延びるソール外面傾斜部を有しており、
前記トップ側周縁部の外面と前記ソール外面傾斜部とは、トウ-ヒール方向に垂直な断面において、バック方向に向かうにつれて互いの距離が短くなるように形成されている付記1に記載のゴルフクラブヘッド。
[付記3]
アイアン型ヘッドである付記1又は2に記載のゴルフクラブヘッド。
[付記4]
前記圧延材が鉄系合金であり、
前記圧延材の引張強度が1200MPa以上であり、
前記フェース部の平均厚さが2.2mm以下である付記1から3のいずれか1項に記載のゴルフクラブヘッド。
[付記5]
前記圧延材がチタン合金であり、
前記圧延材の引張強度が800MPa以上であり、
前記フェース部の平均厚さが2.5mm以下である付記1から3のいずれか1項に記載のゴルフクラブヘッド。
[付記6]
ロフト角が20度以上である付記1から5のいずれか1項に記載のゴルフクラブヘッド。
[付記7]
前記ソール側周縁部のフェース-バック方向長さが、前記トップ側周縁部のフェース-バック方向長さよりも長い付記1から6のいずれか1項に記載のゴルフクラブヘッド。
[付記8]
スイートスポットにおけるCORが0.825以上である付記1から7のいずれか1項に記載のゴルフクラブヘッド。
[付記9]
フェース部材を成形する工程と、
ボディ部材を成形する工程と、
前記フェース部材が前記ボディ部材に結合される工程と、
を含んでおり、
前記フェース部材を成形する工程が、
圧延材を前記フェース部材の形状に対応した所定の形状に切り出す工程と、
所定の形状に切り出された前記圧延材を金型で成形するフェース部材成形工程と、
を含んでおり、
前記フェース部材が、打撃フェースを形成するフェース部と、前記フェース部の周縁からバック側に延びる周縁部とを有しており、
前記周縁部が、前記フェース部のソール側の周縁からバック側に延びるソール側周縁部と、前記フェース部のトップ側の周縁からバック側に延びるトップ側周縁部とを有しており、
前記ソール側周縁部の内面が、バック方向に向かうにつれてトップ方向にいくように延び且つ前記ソール側周縁部の後端まで延びるソール内面傾斜部を有しており、
前記ソール側周縁部の内面と前記トップ側周縁部の内面とは、トウ-ヒール方向に垂直な断面において、バック方向に向かうにつれて互いの距離が長くなるように形成されており、
前記ソール側周縁部の外面が、バック方向に向かうにつれてトップ方向にいくように延び且つ前記ソール側周縁部の後端まで延びるソール外面傾斜部を有しており、
前記トップ側周縁部の外面と前記ソール外面傾斜部とは、トウ-ヒール方向に垂直な断面において、バック方向に向かうにつれて互いの距離が短くなるように形成されており、
前記フェース部材成形工程が、プレス又は鍛造であり、
前記金型が、雄型と雌型とを有しており、
前記フェース部材成形工程では、前記雄型が前記フェース部材の内面を成形し、前記雌型が前記フェース部材の外面を成形するゴルフクラブヘッドの製造方法。
100・・・ゴルフクラブヘッド
102・・・フェース部
102a・・・打撃フェース
102b・・・バック面
104・・・ソール部
106・・・トップ面
108・・・ホーゼル
120・・・周縁部
122・・・ソール側周縁部
122b・・・ソール側周縁部の外面
122c・・・ソール側周縁部の内面
124・・・トップ側周縁部
124b・・・トップ側周縁部の外面
124c・・・トップ側周縁部の内面
150・・・ソール内面傾斜部
160・・・ソール外面傾斜部
f1・・・フェース部材
b1・・・ボディ部材
M11・・・雄型
M12・・・雌型

Claims (15)

  1. フェース部材と、前記フェース部材が結合されるボディ部材とを備えており、
    前記フェース部材が、打撃フェースを形成するフェース部と、前記フェース部の周縁からバック側に延びる周縁部とを有しており、
    前記周縁部が、前記フェース部のソール側の周縁からバック側に延びるソール側周縁部と、前記フェース部のトップ側の周縁からバック側に延びるトップ側周縁部とを有しており、
    前記フェース部材が圧延材で形成されており、
    前記ソール側周縁部の内面が、バック方向に向かうにつれてトップ方向にいくように延び且つ前記ソール側周縁部の後端まで延びるソール内面傾斜部を有しており、
    前記ソール側周縁部の内面と前記トップ側周縁部の内面とは、トウ-ヒール方向に垂直な断面において、バック方向に向かうにつれて互いの距離が長くなるように形成されており、
    前記トップ側周縁部の外面は、トウ-ヒール方向に垂直な断面において、フェース方向に向かうにつれてトップ側周縁部の内面からの距離が長くなるように形成されており、
    前記ソール側周縁部の外面が、バック方向に向かうにつれてトップ方向にいくように延び且つ前記ソール側周縁部の後端まで延びるソール外面傾斜部を有しており、
    前記トップ側周縁部の外面と前記ソール外面傾斜部とは、トウ-ヒール方向に垂直な断面において、バック方向に向かうにつれて互いの距離が短くなるように形成されているゴルフクラブヘッド。
  2. フェース部材と、前記フェース部材が結合されるボディ部材とを備えており、
    前記フェース部材が、打撃フェースを形成するフェース部と、前記フェース部の周縁からバック側に延びる周縁部とを有しており、
    前記周縁部が、前記フェース部のソール側の周縁からバック側に延びるソール側周縁部と、前記フェース部のトップ側の周縁からバック側に延びるトップ側周縁部とを有しており、
    前記フェース部材が圧延材で形成されており、
    前記ソール側周縁部の内面が、バック方向に向かうにつれてトップ方向にいくように延び且つ前記ソール側周縁部の後端まで延びるソール内面傾斜部を有しており、
    前記ソール側周縁部の内面と前記トップ側周縁部の内面とは、トウ-ヒール方向に垂直な断面において、バック方向に向かうにつれて互いの距離が長くなるように形成されており、
    前記トップ側周縁部の外面は、トウ-ヒール方向に垂直な断面において、フェース方向に向かうにつれてトップ側周縁部の内面からの距離が長くなるように形成されており、
    前記トップ側周縁部の後端面と前記ソール側周縁部の後端面とが同一平面上にあるゴルフクラブヘッド。
  3. 前記ソール側周縁部の外面が、バック方向に向かうにつれてトップ方向にいくように延び且つ前記ソール側周縁部の後端まで延びるソール外面傾斜部を有しており、
    前記トップ側周縁部の外面と前記ソール外面傾斜部とは、トウ-ヒール方向に垂直な断面において、バック方向に向かうにつれて互いの距離が短くなるように形成されている請求項に記載のゴルフクラブヘッド。
  4. アイアン型ヘッドである請求項1から3のいずれか1項に記載のゴルフクラブヘッド。
  5. 前記圧延材が鉄系合金であり、
    前記圧延材の引張強度が1200MPa以上2000MPa以下であり、
    前記フェース部の平均厚さが1.5mm以上2.2mm以下である請求項1からのいずれか1項に記載のゴルフクラブヘッド。
  6. 前記圧延材がチタン合金であり、
    前記圧延材の引張強度が800MPa以上1500MPa以下であり、
    前記フェース部の平均厚さが1.8mm以上2.5mm以下である請求項1からのいずれか1項に記載のゴルフクラブヘッド。
  7. ロフト角が20度以上45度以下である請求項1からのいずれか1項に記載のゴルフクラブヘッド。
  8. 前記ソール側周縁部のフェース-バック方向長さが、前記トップ側周縁部のフェース-バック方向長さよりも長い請求項1からのいずれか1項に記載のゴルフクラブヘッド。
  9. スイートスポットにおけるCORが0.825以上0.850以下である請求項1からのいずれか1項に記載のゴルフクラブヘッド。
  10. 前記ソール側周縁部の後端面及び前記トップ側の後端面が前記ボディ部材に溶接されている請求項1から9のいずれか1項に記載のゴルフクラブヘッド。
  11. 前記フェース部材が圧延材をプレス又は鍛造することで形成されている請求項1から10のいずれか1項に記載のゴルフクラブヘッド。
  12. トウ-ヒール方向に垂直な断面において、前記トップ側周縁部の外面と前記打撃フェースとの成す角度が85°以上95°以下である請求項1から11のいずれか1項に記載のゴルフクラブヘッド。
  13. フェース部材を成形する工程と、
    ボディ部材を成形する工程と、
    前記フェース部材が前記ボディ部材に結合される工程と、
    を含んでおり、
    前記フェース部材を成形する工程が、
    圧延材を前記フェース部材の形状に対応した所定の形状に切り出す工程と、
    所定の形状に切り出された前記圧延材を金型で成形するフェース部材成形工程と、
    を含んでおり、
    前記フェース部材が、打撃フェースを形成するフェース部と、前記フェース部の周縁からバック側に延びる周縁部とを有しており、
    前記周縁部が、前記フェース部のソール側の周縁からバック側に延びるソール側周縁部と、前記フェース部のトップ側の周縁からバック側に延びるトップ側周縁部とを有しており、
    前記ソール側周縁部の内面が、バック方向に向かうにつれてトップ方向にいくように延び且つ前記ソール側周縁部の後端まで延びるソール内面傾斜部を有しており、
    前記ソール側周縁部の内面と前記トップ側周縁部の内面とは、トウ-ヒール方向に垂直な断面において、バック方向に向かうにつれて互いの距離が長くなるように形成されており、
    前記ソール側周縁部の外面が、バック方向に向かうにつれてトップ方向にいくように延び且つ前記ソール側周縁部の後端まで延びるソール外面傾斜部を有しており、
    前記トップ側周縁部の外面と前記ソール外面傾斜部とは、トウ-ヒール方向に垂直な断面において、バック方向に向かうにつれて互いの距離が短くなるように形成されており、
    前記フェース部材成形工程が、プレス又は鍛造であり、
    前記金型が、雄型と雌型とを有しており、
    前記フェース部材成形工程では、前記雄型が前記フェース部材の内面を成形し、前記雌型が前記フェース部材の外面を成形するゴルフクラブヘッドの製造方法。
  14. 前記トップ側周縁部の後端面と前記ソール側周縁部の後端面とが同一平面上にある請求項13に記載のゴルフクラブヘッドの製造方法。
  15. 前記フェース部材が前記ボディ部材に結合される工程において、前記トップ側周縁部の後端面及び前記ソール側周縁部の後端面が前記ボディ部材に溶接される請求項14に記載のゴルフクラブヘッドの製造方法。
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