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JP7474393B2 - アンカーボルトの施工方法、及びその方法に使用する箱抜き用型枠 - Google Patents

アンカーボルトの施工方法、及びその方法に使用する箱抜き用型枠 Download PDF

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JP7474393B2
JP7474393B2 JP2020076373A JP2020076373A JP7474393B2 JP 7474393 B2 JP7474393 B2 JP 7474393B2 JP 2020076373 A JP2020076373 A JP 2020076373A JP 2020076373 A JP2020076373 A JP 2020076373A JP 7474393 B2 JP7474393 B2 JP 7474393B2
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Description

本発明は、建築構造物の一部を構成する柱部材やブレースの端部を、コンクリートにより形成された基礎や梁のような構造物に固定するための接合構造を構築する際に用いられるアンカーボルトの施工方法、及びそのアンカーボルトの施工方法に使用する箱抜き用型枠に関するものである。
S造やSRC造等の建築構造物においては、角型鋼管や円形鋼管等によって構成された柱部材を基礎コンクリートの上に立設するために、柱部材の下端部に溶接等により固定された接合金物に、基礎コンクリートの内部に埋設されたアンカーボルトの上端部が結合されるような接合構造が知られていた(例えば特許文献1の図4参照)。
本願の図16の接合構造2は、そのような接合構造について説明するために参照する図である。
図16に示すように、接合構造2は、基礎コンクリート3の上に立設された柱部材5と、柱部材5の下端部に設けられた接合金物4と、基礎コンクリート3の内部に埋設され、上端部が接合金物4に結合された複数のアンカーボルト8を備えていた。
接合金物4は、図16中上下方向に所定の厚さ寸法を有し、平面形状が略正方形の板状に形成され、その板面の四隅部の近傍には、接合金物4を厚さ方向に貫通するボルト挿通孔4aが形成されていた。
そして、そのような接合金物4が、溶接等により柱部材5の下端部に固定されると共に、そのような接合金物4が固定された柱部材5が、接合金物4の下面と基礎コンクリート3の上面の間に形成されたモルタル層6を介して、基礎コンクリート3の上に立設されていた。
一方、基礎コンクリート3の内部には、図16に示すように、複数のアンカーボルト8が埋設されており、これらのアンカーボルト8の上端部は、モルタル層6を貫いて接合金物4に形成されたボルト挿通孔4aに挿通され、接合金物4の上面より上方に突出するアンカーボルト8の上端部のオネジ部には、ナット10がネジ締結されていた。
このような接合構造2を用いることにより、建築構造物の柱部材の柱脚部に地震等による外力が作用した場合に、建築構造物の柱部材が傾いたり転倒したりすることを防止できるようになっていた。
すなわち、図16に示すように、地震等によって、柱部材5の柱脚部に曲げモーメントMが作用した場合、図中左側のアンカーボルト8に生じる引張力Tや、接合金物4の下面の図中右側にモルタル層6を介して生じる基礎コンクリート3からの圧縮力Cによって、柱部材5の柱脚部に、曲げモーメントMに抵抗するような曲げモーメントが作用するようになっていた。
しかしながら、このような接合構造2には、地震等によって、柱部材5の柱脚部にせん断方向(図16中左右方向、又は図の紙面に垂直方向)の力が作用した場合、柱脚部に作用するせん断力を基礎コンクリート3に伝達する際に、せん断力がアンカーボルト8に集中してしまうという問題があった。
そこで、柱脚部に作用するせん断力がアンカーボルトに集中することを防止して、せん断力を効率よく基礎コンクリートに伝達するために、接合金物の下面にシアコッターと呼ばれる突出部を設け、この突出部が基礎コンクリートの内部に埋設されるように柱部材が配置された接合構造が知られていた(例えば特許文献1の図5参照)。
本願の図17の接合構造12は、そのようなシアコッターを備えた接合金物を用いた接合構造について説明するために参照する図である。なお、図16に示す接合構造2と同様の部分には原則として同じ符号を付し、重複する説明は原則として省略するものとする。
図17に示すように、接合構造12は、図16示す接合構造2と同様に、基礎コンクリート3の上に立設された柱部材5と、基礎コンクリート3の内部に埋設された複数のアンカーボルト8を備えていた。
そして、接合構造12は、図16示す接合構造2における接合金物4の代わりに、接合金物14(図3参照)が設けられている点において、接合構造2とはその構成が異なるものであり、また、アンカーボルト8の上端部が接合金物14に結合されている点においては、接合構造2とはその構成が共通するものであった。
そして、接合金物14は、図3及び図17に示すように、所定の厚さ寸法を有し、平面形状が略正方形の板状に形成されたベースプレート16を備え、その板面の四隅部の近傍には、ベースプレート16を厚さ方向に貫通するボルト挿通孔16aが形成されると共に、ベースプレート16の下面には、水平断面形状が略十字型に形成された突出部18(シアコッター)が、ベースプレート16の下面から下方に突出するように、ベースプレート16に一体的に設けられている点において、図16に示す接合構造2における接合金物4とはその構成が異なるものであった。
そして、そのような接合金物14が、溶接等により柱部材5の下端部に固定されると共に、そのような接合金物14が固定された柱部材5が、接合金物14のベースプレート16の下面と基礎コンクリート3の上面の間に設けられたモルタル層6を介して、基礎コンクリート3の上に立設されていた。
このとき、接合金物14の突出部18の上端部から下端部までの全ての部分が、モルタル層6の上面より下方に向かってモルタル層6内に配置されると共に、モルタル層6は接合金物14と基礎コンクリート3の間に隙間なく設けられていた。
その他の構成は、図16に示す接合構造2と同様であるため、このような接合構造12であっても、建築構造物の柱部材の柱脚部に地震等による外力が作用した場合に、建築構造物の柱部材が傾いたり転倒したりすることを防止できるようになっていた。
そして、このような接合構造12を用いることにより、図17に示すように、地震等によって、柱部材5の柱脚部に作用するせん断力Fを、モルタル層6の内部に埋設された接合金物14の突出部18の各側面に負担させることができるため、柱脚部に作用するせん断力Fがアンカーボルト8に集中することを防止して、せん断力Fを効率よく基礎コンクリート3に伝達することができるようになっていた。
一方、S造やSRC造等の建築構造物においては、建築構造物の強度を向上させるために、柱部材と梁部材の間を斜めに連結するブレースと呼ばれる補強部材を設けることがあり(例えば特許文献2参照)、図16及び図17に示すような接合金物4,14と同様の構成を有する接合金物を、そのようなブレースの端部をコンクリートによって形成された梁の長さ途中部に固定するために用いることがあった。
すなわち、図18(a)及び(b)に示すように、図16及び図17に示す接合構造2,12と同様に、基礎梁7の長さ途中部に、接合金物4,14を、モルタル層6を介して配置してアンカーボルト8やナット10を用いて固定し、その接合金物4の上面や接合金物14のベースプレート16の上面に、図の紙面に垂直方向に所定の厚さを有する板状に形成されたガセットプレート17を溶接等により固定し、2つのブレース9のそれぞれの端部がガセットプレート17に連結されてボルト等により固定されるような、接合構造29,30が用いられていた。
ところで、このような接合構造2,12は、基礎コンクリート3の上面に多少の凹凸があっても、その上に立設される柱部材5の水平や高さ位置を正確に合わせると共に、接合金物4,14と基礎コンクリート3を確実に密着させるために、接合金物4,14と基礎コンクリート3の間に隙間を設けた状態で柱部材5を設置し、後からその隙間にモルタルを注入してモルタル層6を形成するようにしていた。
図19及び図20は、図17に示す接合構造12を構築する際に用いられる、従来のアンカーボルトの施工方法について説明するために参照する図である。
接合構造12を構築するには、まず、図19(a)に示すように、捨てコンクリート1の上に架台20を設置し、複数のアンカーボルト8を、それぞれの下端部が架台20に固定され、それぞれの長さ部分が図中上下方向に伸びるように配置し、これらのアンカーボルト8のそれぞれの上端部同士を連結するように形板22を取り付ける。
形板22は、図19(b)に示すように、平面形状が略正方形の枠板状に形成され、その外形が図3に示す接合金物14のベースプレート16と略同一か、ベースプレート16より大きくなるように形成され、その四隅部にはベースプレート16に形成されたボルト挿通孔16aと同じ位置に貫通孔22aが形成されると共に、形板22の枠部の内側には略正方形の中央孔22bが形成されていた。
このような形板22が、図19(a)及び(b)に示すように、形板22の貫通孔22aにアンカーボルト8の上端部が挿通され、アンカーボルト8の上端部のオネジ部には、2つのナット24が形板22を表裏両側から挟むようにネジ締結されていた。
これにより、複数のアンカーボルト8の上端部の水平方向の位置や互いの間隔が、接合金物14のベースプレート16に形成されたボルト挿通孔16aの水平方向の位置と一致した状態から動かないように固定されていた。
次に、図20(a)に示すように、これらの形板22、複数のアンカーボルト8、及び架台20から水平方向(図中左右方向、又は図の紙面に垂直方向)に離れた位置に、形板22、複数のアンカーボルト8、及び架台20の周囲を囲むように、捨てコンクリート1の上に打設用型枠26を設け、この打設用型枠26の内側の、形板22、複数のアンカーボルト8、及び架台20の周囲に、同図(b)に示すように、アンカーボルト8の上端部がコンクリート上面より上方に突出するように、生コンクリート3aを打設する。
そして、打設した生コンクリート3aを一定期間養生させて十分に硬化させた後、アンカーボルト8の上端部からナット24を外して、形板22を取り除くことにより、図20(b)に示すように、複数のアンカーボルト8が、その長さ部分が基礎コンクリート3のコンクリートの内部に埋設されて、その上端部が基礎コンクリート3の上面より上方に突出するように配置されるようになっていた。
そして、予め工場等で製造されて、下端部に接合金物14が一体的に固定された柱部材5を、図21(a)に示すように、柱部材5の下端部に固定された接合金物14のベースプレート16に形成されたボルト挿通孔16aにアンカーボルト8の上端部が挿通されるようにして、基礎コンクリート3の上に立設する。
このとき、基礎コンクリート3の上面に多少の凹凸があっても、その上に立設される柱部材5の水平や高さ位置を正確に合わせることができるようにするために、基礎コンクリート3の上面に部分モルタル28を形成し、その上に柱部材5の下端部に固定された接合金物14のベースプレート16の下面に設けられた突出部18が載置されるようにする。
そして、接合金物14のベースプレート16の上面より上方に突出するアンカーボルト8の上端部のオネジ部にナット10をネジ締結する。
そして、図21(b)に示すように、打設用型枠26の内側の、接合金物14と基礎コンクリート3の間の隙間に、接合金物14の突出部18の上端部から下端部までの全ての部分が、モルタル上面より下方に向かってモルタル6a内に配置されるように、モルタル6aを注入する。
そして、注入したモルタル6aを一定期間養生させて十分に硬化させたモルタル層6を形成した後、打設用型枠26を取り除くことにより、図17に示す接合構造12が構築されるようになっていた。
特開2000-319990号公報
しかしながら、上述したような従来のアンカーボルトの施工方法では、接合構造を構築する際に、モルタル層を形成するために使用するモルタルの量が多くなることにより、材料費の増加や施工性の低下を招くおそれがあった。
すなわち、図17及び図18(b)に示す接合構造12,30においては、接合金物14の突出部18の上端部から下端部までの全ての部分が、モルタル層6の内部に配置される必要があるため、図16及び図18(a)に示す接合構造2,29に比べて、モルタル層6の厚さ寸法は大きくなり、その分、使用するモルタルの量が多くなっていた。
そして、そのようなモルタル層6を形成するためには、基礎コンクリート3を形成するための一般的な生コンクリートより高価な無収縮性のモルタルを使用するため、接合構造の施工工事の材料費が増加するおそれがあった。
また、柱脚部に作用する外力を基礎コンクリート3に確実に伝達するためには、十分な量のモルタル3aを接合金物14と基礎コンクリート3の間に隙間なく注入する必要があるため、注入するモルタル3aの量が増えると、注入に要する時間が長くなり、接合構造の施工工事の効率が低下するおそれがあった。
そして、そのような、接合構造の施工工事における材料費の増加や施工性の低下を招くことにより、接合構造の施工工事全体のコストの増加を招くおそれがあった。
そこで本発明は、上記問題点に鑑みて、接合構造の施工工事において、モルタル層を形成するために使用するモルタルの量を減らすことができ、そのことにより、材料費の低減、及び施工性の向上を図り、そのことにより施工コストを低減することができるアンカーボルトの施工方法、及びその方法に使用する箱抜き用型枠を提供することを課題とするものである。
本発明によるアンカーボルトの施工方法は、上記課題を解決するために、
捨てコンクリートの上に、複数のアンカーボルトを、それぞれの長さ部分が上下方向に伸びるように配置し、
前記アンカーボルトに箱抜き用型枠を備えた形板を取り付け、
前記形板及び前記複数のアンカーボルトから水平方向に離れた周囲を囲うように、捨てコンクリートの上に打設用型枠を配置し、
生コンクリートを、前記打設用型枠の内側の前記形板と前記複数のアンカーボルトの周囲に、前記アンカーボルトの上端部が打設した前記生コンクリートの上面より上方に突出すると共に、打設した前記生コンクリートの上面が前記箱抜き用型枠の下端部より上方、かつ前記箱抜き用型枠の上端部より下方に位置するように打設することにより、
前記複数のアンカーボルトが、それぞれの長さ部分がコンクリートの内部に埋設され、それぞれの上端部が前記コンクリートの上面から突出するように配置されると共に、
前記箱抜き用型枠によって、前記コンクリートの上面に開口する凹部が形成される
ことを特徴とするものである。
また、本発明によるアンカーボルトの施工方法は、
前記生コンクリートが硬化した後、前記箱抜き用型枠は前記形板と共に前記アンカーボルトから取り除かれる
ことを特徴とするものである。
また、本発明によるアンカーボルトの施工方法は、
前記生コンクリートが硬化した後、前記形板は前記コンクリートの内部に埋設され、前記箱抜き用型枠は前記コンクリートの前記凹部に残置される
ことを特徴とするものである。
また、本発明によるアンカーボルトの施工方法は、
前記箱抜き用型枠は、前記形板に対して着脱可能に設けられ、
前記生コンクリートが硬化した後、前記形板と前記箱抜き用型枠は分離され、前記形板は前記アンカーボルトから取り除かれ、前記箱抜き用型枠は前記コンクリートの前記凹部に残置される
ことを特徴とするものである。
また、本発明によるアンカーボルトの施工方法は、
前記コンクリートによって形成された基礎に柱部材の下端部を固定するための接合構造であって、
前記基礎の上に、板状のベースプレートと前記ベースプレートの下面から突出するように設けられた突出部を備えた接合金物が設けられ、
前記ベースプレートの上面に前記柱部材の下端部が接合され、
前記突出部が前記凹部の内側に配置されて、その上端部から下端部までの全ての部分が、前記基礎と前記接合金物の間に設けられたモルタル層の内部に埋設され、
前記アンカーボルトの上端部が前記ベースプレートに結合されたような接合構造を構築するために用いられる
ことを特徴とするものである。
また、本発明によるアンカーボルトの施工方法は、
前記コンクリートによって形成された梁にブレースの端部を固定するための接合構造であって、
前記梁の長さ途中部に、板状のベースプレートと前記ベースプレートの下面から突出するように設けられた突出部を備えた接合金物が設けられ、
前記ベースプレートの上面に設けられたガセットプレートに前記ブレースの端部が固定され、
前記突出部が前記凹部の内側に配置されて、その上端部から下端部までの全ての部分が、前記梁と前記接合金物の間に設けられたモルタル層の内部に埋設され、
前記アンカーボルトの上端部が前記ベースプレートに結合されたような接合構造を構築するために用いられる
ことを特徴とするものである。
また、本発明による箱抜き用型枠は、
捨てコンクリートの上に、それぞれの長さ部分が上下方向に伸びるように配置された複数のアンカーボルトに取り付けられる形板に設けられた箱抜き用型枠であって、
前記形板及び前記複数のアンカーボルトから水平方向に離れた周囲を囲うように、捨てコンクリートの上に打設用型枠を配置し、
生コンクリートを、前記打設用型枠の内側の前記形板と前記複数のアンカーボルトの周囲に、前記アンカーボルトの上端部が打設した前記生コンクリートの上面より上方に突出すると共に、打設した前記生コンクリートの上面が前記箱抜き用型枠の下端部より上方、かつ前記箱抜き用型枠の上端部より下方に位置するように打設することにより、
前記複数のアンカーボルトが、それぞれの長さ部分がコンクリートの内部に埋設され、それぞれの上端部が前記コンクリートの上面から突出するように配置されると共に、
前記箱抜き用型枠によって、前記コンクリートの上面に開口する凹部が形成されるようにしたアンカーボルトの施工方法に使用するものである
ことを特徴とするものである。
また、本発明による箱抜き用型枠は、
前記箱抜き用型枠は、上端部が開放され、下端部が閉塞された筒状に形成された
ことを特徴とするものである。
また、本発明による箱抜き用型枠は、
前記箱抜き用型枠は、上下両端部が開放された筒状に形成された
ことを特徴とするものである。
このような本発明のアンカーボルトの施工方法によれば、
捨てコンクリートの上に、複数のアンカーボルトを、それぞれの長さ部分が上下方向に伸びるように配置し、
前記アンカーボルトに箱抜き用型枠を備えた形板を取り付け、
前記形板及び前記複数のアンカーボルトから水平方向に離れた周囲を囲うように、捨てコンクリートの上に打設用型枠を配置し、
生コンクリートを、前記打設用型枠の内側の前記形板と前記複数のアンカーボルトの周囲に、前記アンカーボルトの上端部が打設した前記生コンクリートの上面より上方に突出すると共に、打設した前記生コンクリートの上面が前記箱抜き用型枠の下端部より上方、かつ前記箱抜き用型枠の上端部より下方に位置するように打設することにより、
前記複数のアンカーボルトが、それぞれの長さ部分がコンクリートの内部に埋設され、それぞれの上端部が前記コンクリートの上面から突出するように配置されると共に、
前記箱抜き用型枠によって、前記コンクリートの上面に開口する凹部が形成されることにより、
接合構造の施工工事において、モルタル層を形成するために使用するモルタルの量を減らすことができ、そのことにより、材料費の低減、及び施工性の向上を図り、そのことにより施工コストを低減することができる。
このような本発明の箱抜き用型枠によれば、
捨てコンクリートの上に、それぞれの長さ部分が上下方向に伸びるように配置された複数のアンカーボルトに取り付けられる形板に設けられた箱抜き用型枠であって、
前記形板及び前記複数のアンカーボルトから水平方向に離れた周囲を囲うように、捨てコンクリートの上に打設用型枠を配置し、
生コンクリートを、前記打設用型枠の内側の前記形板と前記複数のアンカーボルトの周囲に、前記アンカーボルトの上端部が打設した前記生コンクリートの上面より上方に突出すると共に、打設した前記生コンクリートの上面が前記箱抜き用型枠の下端部より上方、かつ前記箱抜き用型枠の上端部より下方に位置するように打設することにより、
前記複数のアンカーボルトが、それぞれの長さ部分がコンクリートの内部に埋設され、それぞれの上端部が前記コンクリートの上面から突出するように配置されると共に、
前記箱抜き用型枠によって、前記コンクリートの上面に開口する凹部が形成されるようにしたアンカーボルトの施工方法に使用するものであるあることにより、
接合構造の施工工事において、モルタル層を形成するために使用するモルタルの量を減らすことができ、そのことにより、材料費の低減、及び施工性の向上を図り、そのことにより施工コストを低減することができる。
本発明の第1の実施の形態に係るアンカーボルトの施工方法を用いて構築される柱脚部の接合構造32を示す概略側面図である。 図1に示す接合構造32を示す概略平面図である。 図1に示す接合構造32に使用する接合金物14を示す図であって、図3(a)はその平面図であり、図3(b)はその側面図である。 本発明の第1の実施の形態に係るアンカーボルトの施工方法を説明するための概略図であって、図4(a)はその側面図であり、図4(b)はその平面図である。 本発明の第1の実施の形態に係るアンカーボルトの施工方法を説明するための概略側面図である。 本発明の第1の実施の形態に係るアンカーボルトの施工方法を用いて、図1に示す接合構造32を構築する手順を説明するための概略側面図である。 本発明の第1の実施の形態に係るアンカーボルトの施工方法に使用する形板42と箱抜き用型枠44を示す図であって、図7(a)はその斜視図であり、図7(b)は図7(a)におけるA-A線矢視断面図である。 本発明の第2の実施の形態に係るアンカーボルトの施工方法に使用する形板52と箱抜き用型枠54を示す図であって、図8(a)はその斜視図であり、図8(b)は図8(a)におけるB-B線矢視断面図である。 本発明の第2の実施の形態に係るアンカーボルトの施工方法を説明するための概略側面図である。 本発明の第3の実施の形態に係るアンカーボルトの施工方法に使用する形板62と箱抜き用型枠64を示す図であって、図10(a)はその斜視図であり、図10(b)は図10(a)におけるC-C線矢視断面図である。 本発明の第3の実施の形態に係るアンカーボルトの施工方法を説明するための概略側面図である。 本発明の第3の実施の形態に係るアンカーボルトの施工方法を用いて、図1に示す接合構造32を構築する手順を説明するための概略側面図である。 本発明の第4の実施の形態に係るアンカーボルトの施工方法に使用する形板72と箱抜き用型枠74を示す図であって、図13(a)はその斜視図であり、図13(b)は図13(a)におけるD-D線矢視断面図である。 本発明の第4の実施の形態に係るアンカーボルトの施工方法を説明するための概略側面図である。 本発明の実施の形態に係るアンカーボルトの施工方法を用いて構築されるブレース9と基礎梁7の接合構造82を示す概略側面図である。 接合金物4を用いた柱脚部の接合構造2を示す概略側面図である。 接合金物14を用いた柱脚部の接合構造12を示す概略側面図である。 図18(a)は接合金物4を用いたブレース9と基礎梁7の接合構造29を示す概略側面図であり、図18(b)は接合金物14を用いたブレース9と基礎梁7の接合構造30を示す概略側面図である。 従来のアンカーボルトの施工方法を説明するための概略図であって、図19(a)はその側面図であり、図19(b)はその平面図である。 従来のアンカーボルトの施工方法を説明するための概略側面図である。 従来のアンカーボルトの施工方法を用いて、図17に示す接合構造12を構築する手順を説明するための概略側面図である。
以下、本発明に係るアンカーボルトの施工方法、及びその方法に使用する箱抜き用型枠を実施するための形態について、図面に基づいて具体的に説明する。なお、図16ないし図21に示す従来の構成と同様の部分には、一部を除き同じ符号を付して説明するものとする。
図1ないし図7は、本発明の第1の実施の形態に係るアンカーボルトの施工方法、及びその方法に使用する箱抜き用型枠について説明するために参照する図である。
図1及び図2に示すように、本実施の形態に係るアンカーボルトの施工方法を用いて構築される接合構造32は、基礎コンクリート33の上に立設された柱部材5と、柱部材5の下端部に設けられた接合金物14と、基礎コンクリート33の内部に埋設され、上端部が接合金物14に結合された複数のアンカーボルト8を備えている。
柱部材5は、水平断面形状が略正方形の角筒状に形成された角型鋼管であって、基礎コンクリート33の上に鉛直方向(図1中上下方向)に伸びるように立設され、その下端部には接合金物14が固定されている。
接合金物14は、図3に示すように、ベースプレート16と、ベースプレート16の下面に設けられた突出部18を備えている。
接合金物14のベースプレート16は、図3(a)に示すように、図の紙面に垂直方向に所定の厚さ寸法を有し、平面形状が略正方形の板状に形成され、その板面の四隅部の近傍には、ベースプレート16を厚さ方向に貫通するボルト挿通孔16aが、それぞれの四隅部に1つずつ形成されている。
接合金物14の突出部18は、図3(b)に示すように、図中上下方向に所定の高さ寸法を有し、図3(a)に示すように、水平断面形状が略十字型に形成されている。
すなわち、突出部18は、図3(a)に示すように、図中上下方向に所定の長さ寸法を有し、図中左右方向に所定の厚さ寸法を有する第1垂直板部18aと、図中左右方向に所定の長さ寸法を有し、図中上下方向に所定の厚さ寸法を有する第2垂直板部18bが、それぞれの長さ方向の中央部で略直角に交差して一体的に結合されるように形成されている。
そして、このような突出部18が、図3(a)及び(b)に示すように、その上端部がベースプレート16の下面の略中央に一体的に結合され、そこから下方に伸びる突出部18の高さ部分がベースプレート16の下面より下方に突出するように形成されている。
このような接合部材14は、十分な強度を有する鋼材により形成することができ、例えば、鋼材により形成されたベースプレート16の下面に、複数の鋼板材(第1垂直板部18a及び第2垂直板部18b)を略十字型に組み合わせて形成した突出部18を溶接することにより形成したり、鋳造によりベースプレート16と突出部18を一体的に成型したりすることができる。
そして、接合金物14は、図1に示すように、柱部材5の下端面が接合金物14のベースプレート16の上面に当接するように、柱部材5の下端部に配置され、柱部材5の側面とベースプレート16の上面を、柱部材5の下端部の周部に沿って溶接することにより、柱部材5の下端部に固定されている。
このとき、接合金物14のベースプレート16は、図1及び図2に示すように、その外形が柱部材5の下端部の外側面の水平断面形状より大きくなるように形成され、ベースプレート16のボルト挿通孔16aは、柱部材5の下端部の外側面より外側に位置するように形成されている。
そして、そのようにして接合金物14が下端部に固定された柱部材5が、接合金物14と基礎コンクリート33の間に設けられたモルタル層36を介して、基礎コンクリート33の上に立設されている。
このとき、基礎コンクリート33の上面の略中央には、図2に示すように、水平断面形状が略円形に形成された円柱状の凹部33aが形成され、この凹部33aは、図1に示すように、図中上下方向に所定の深さ寸法を有し、基礎コンクリート33の上面から下方に向けて凹むように形成されている。
そして、凹部33aは、図2に示すように、その内側面の水平断面形状が接合金物14の突出部18の水平断面形状の外形部より大きく、図1に示すように、その深さ寸法が突出部18の高さ寸法より大きくなるように形成されている。
そして、接合金物14の突出部18が、図1及び図2に示すように、その下端部が基礎コンクリート33の上面より下方に位置するように、凹部33aの内側に配置されている。
そして、モルタル層36が、接合金物14と基礎コンクリート33の間に隙間なく設けられ、接合金物14の突出部18の上端部から下端部までの全ての部分が、モルタル層36の上面より下方に向かってモルタル層36の内部に配置されている。
一方、基礎コンクリート33の内部には、図1に示すように、複数のアンカーボルト8が、その長さ部分が基礎コンクリート33の内部に図中上下方向に伸び、その上端部が基礎コンクリート33の上面より上方に突出するように埋設されている。
そして、これらのアンカーボルト8の上端部は、モルタル層36を図1中上下方向に貫いて、接合金物14のベースプレート16に形成されたボルト挿通孔16aに下方から緩く挿通され、ベースプレート16の上面より上方に突出するアンカーボルト8の上端部のオネジ部には、ナット10がネジ締結されている。
このような接合金物32を用いることによっても、図17に示す接合構造12と同様に、接合金物14の突出部18が柱脚部に作用するせん断力を基礎コンクリートへ効率よく伝達するためのシアコッターとして作用するため、建築構造物の柱脚部に作用するせん断力を効率よく基礎コンクリートへと伝達することができるようになっている。
次に、このような接合構造32を構築するために用いられる、アンカーボルトの施工方法について説明する。
接合構造32を構築するには、まず、図4(a)に示すように、捨てコンクリート1の上に架台20を設置し、その架台20に複数のアンカーボルト8を固定する。
このとき、それぞれのアンカーボルト8は、その下端部が架台20に固定され、その長さ部分が図4(a)中上下方向に伸びるように配置されている。
そして、これらのアンカーボルト8の水平方向の位置は、図3に示す接合金物14のベースプレート16に形成されたボルト挿通孔16aの水平方向の位置と一致するように配置されている。
そして、図4(a)及び(b)に示すように、これらのアンカーボルト8の上端部に、それぞれのアンカーボルト8を連結するように、形板42を取り付ける。
形板42は、図4(b)に示すように、平面形状が略正方形の枠板状に形成され、その外形は、図3に示す接合金物14のベースプレート16と略同一か、ベースプレート16より大きくなるように形成されている。
そして、図7(a)に示すように、形板42の四隅部には、図3に示す接合金物14のベースプレート16に形成されたボルト挿通孔16aと同じ位置に、貫通孔42aが形成されると共に、形板42の枠部の内側には、略正方形の中央孔42bが形成されている。
そして、形板42の下面には、上端部が開放され、下端部が閉塞された円筒状に形成された箱抜き用型枠44が、形板42と一体的に設けられている。
箱抜き用型枠44は、図7(b)に示すように、中心軸線が図中上下方向に伸び、図4(b)に示すように、水平断面形状が略円形に形成された円筒状の側壁部44aと、この側壁部44aの下端部の開口部を閉塞するように設けられた平板状の底板部44bを備え、側壁部44aの上端部が形板42の下面に当接するように配置され、形板42の下面に固定されている。
そして、箱抜き用型枠44の内周面の水平断面形状は、接合金物14の突出部18の水平断面形状より大きくなるように形成され、箱抜き用型枠44の中心軸方向の高さ寸法は、突出部18の高さ寸法より大きくなるように形成されている。
このような箱抜き用型枠44を備えた形板42が、図4(a)及び(b)に示すように、形板42の貫通孔42aにアンカーボルト8の上端部が挿通され、アンカーボルト8の上端部のオネジ部には、2つのナット24が形板42を表裏両側から挟むようにネジ締結されている。
これにより、複数のアンカーボルト8の上端部の水平方向の位置や互いの間隔が、接合金物14のベースプレート16に形成されたボルト挿通孔16aの水平方向の位置と一致した状態から動かないように固定されている。
次に、図5(a)に示すように、これらの形板42、複数のアンカーボルト8、及び架台20から水平方向(図中左右方向、又は図の紙面に垂直方向)に離れた位置に、形板42、複数のアンカーボルト8、及び架台20の周囲を囲むように、捨てコンクリート1の上に打設用型枠26を設ける。
そして、この打設用型枠26の内側の、形板42、複数のアンカーボルト8、及び架台20の周囲に、生コンクリート33bを打設する。
このとき、生コンクリート33bは、アンカーボルト8の上端部が打設した生コンクリート33bの上面より上方に突出すると共に、打設した生コンクリート33bの上面が、形板42の下面に固定された箱抜き用型枠44の下端部より上方、かつ箱抜き用型枠44の上端部より下方に位置するように打設される。
そして、打設した生コンクリート33bを一定期間養生させて十分に硬化させた後、アンカーボルト8の上端部のオネジ部からナット24を取り外して、形板42と箱抜き用型枠44を取り除く。
それにより、図5(b)に示すように、箱抜き用型枠44を取り除いた跡に、箱抜き用型枠44の側壁部44aの外形に対応した円筒状の内側面と、箱抜き用型枠44の底板部44bの下面の形状に対応した平坦な底面を有する円柱状の凹部33aが、コンクリートの上面の略中央に開口するように形成された基礎コンクリート33が形成され、複数のアンカーボルト8が、その長さ部分が基礎コンクリート33の内部に埋設され、その上端部が基礎コンクリート33の上面より上方に突出するように配置される。
そして、予め工場等で製造されて、下端部に接合金物14が一体的に固定された柱部材5を、図6(a)に示すように、柱部材5の下端部に固定された接合金物14の突出部18の下端部が基礎コンクリート33の凹部33aの内側に配置され、接合金物14のベースプレート16に形成されたボルト挿通孔16aにアンカーボルト8の上端部が挿通されるようにして、基礎コンクリート33の上に立設する。
このとき、基礎コンクリート33の凹部33aの底面に多少の凹凸があっても、その上に立設される柱部材5の水平や高さ位置を正確に合わせることができるようにするために、凹部33aの底面に部分モルタル38を形成し、その上に柱部材5の下端部に固定された接合金物14の下面に設けられた突出部18が載置されるようにする。
そして、接合金物14のベースプレート16の上面より上方に突出するアンカーボルト8の上端部のオネジ部にナット10をネジ締結する。
そして、図6(b)に示すように、打設用型枠26の内側の、接合金物14と基礎コンクリート33の間の隙間に、モルタル36aを注入する。
このとき、接合金物14の突出部18の上端部から下端部までの全ての部分が、モルタル層36の上面より下方に向かってモルタル層36の内部に配置されるように、モルタル36aは、ベースプレート16の下面と基礎コンクリート33の上面との間や、突出部18と基礎コンクリート33の凹部33aとの間の隙間の隅々まで注入される。
そして、注入したモルタル36aを一定期間養生させて十分に硬化させたモルタル層36を形成した後、打設用型枠26を取り除くことにより、図1に示す接合構造32が構築されるようになっている。
このような本実施の形態に係るアンカーボルトの施工方法を用いることにより、接合構造を構築する際に、接合金物と基礎コンクリートの間に設けられるモルタル層を形成するために使用するモルタルの量の少なくすることができる。
すなわち、基礎コンクリート33の上面に開口する凹部33aを形成し、その内側に接合金物14の突出部18が配置されるように柱部材5が立設されるため、図14に示す接合構造12と比べて、接合金物14のベースプレート16の下面と基礎コンクリート33の上面の間のモルタル層36の厚さ寸法が小さくなり、その分、モルタル層36を形成するために使用するモルタルの量を減らすことができる。
そのことにより、モルタルの材料費の低減を図ることができると共に、モルタルの注入に要する時間も短縮されるため、施工工事の効率の向上を図ることができる。
このように、本実施の形態に係るアンカーボルトの施工方法、及びその方法に使用する箱抜き用型枠によれば、接合構造の施工工事において、モルタル層を形成するために使用するモルタルの量を減らすことができ、そのことにより、材料費の低減、及び施工性の向上を図り、そのことにより施工コストを低減することができる。
また、本実施の形態に係るアンカーボルトの施工方法によれば、基礎コンクリート33の凹部33aの底面が、箱抜き用型枠44の底板部44bの下面によって平坦に形成されるため、基礎コンクリート33の凹部33aの底面が凹凸状になることを防ぐことができる。
そして、そのことにより、柱部材5を立設する際に(図6(a)参照)、基礎コンクリート33の凹部33aの底面に形成する部分モルタル38の厚さ寸法や大きさを小さくしたり、部分モルタル38を形成する工程そのものを省略したりすることができるため、一層、施工工事の効率の向上を図ることができる。
図8及び図9は、本発明の第2の実施の形態に係るアンカーボルトの施工方法、及びその方法に使用する箱抜き用型枠について説明するために参照する図である。
本実施の形態に係るアンカーボルトの施工方法は、前記第1の実施の形態に係るアンカーボルトの施工方法(図4及び図5参照)における形板42と箱抜き用型枠44(図7参照)の代わりに、図8に示すような形板52と箱抜き用型枠54が用いられている点で、前記第1の実施の形態に係るアンカーボルトの施工方法とはその構成が異なるものである。
形板52は、図8(a)に示すように、平面形状が略正方形の枠板状に形成され、その外形が、図3に示す接合金物14のベースプレート16と略同一か、ベースプレート16より大きくなるように形成され、その四隅部にはベースプレート16に形成されたボルト挿通孔16aと同じ位置に貫通孔52aが形成されると共に、形板52の枠部の内側には略正方形の中央孔52bが形成されている。
そして、形板52の下面には、上下両端部が開放された円筒状に形成された箱抜き用型枠54が、形板52と一体的に設けられている。
箱抜き用型枠54は、図8(b)に示すように、中心軸線が図中上下方向に伸び、図8(a)に示すように、水平断面形状が略円形に形成された円筒状の側壁部54aを備え、側壁部54aの上端部が形板52の下面に当接するように配置され、形板52の下面に固定されている。
そして、箱抜き用型枠54の内周面の水平断面形状は、接合金物14の突出部18の水平断面形状より大きくなるように形成され、箱抜き用型枠54の中心軸方向の高さ寸法は、突出部18の高さ寸法より大きくなるように形成されている。
このような箱抜き用型枠54を備えた形板52を用いて、前記第1の実施の形態に係るアンカーボルトの施工方法(図4及び図5参照)と同様の手順を実施することにより、図1に示す接合構造32と同様の接合構造を構築することができる。
すなわち、図4(a)及び(b)に示す前記第1の実施の形態に係るアンカーボルトの施工方法の手順と同様に、捨てコンクリート1の上に架台20を設置し、その架台20に複数のアンカーボルト8を固定し、これらのアンカーボルト8の上端部にそれぞれのアンカーボルト8を連結するように形板52を取り付ける。
そして、図9(a)に示すように、これらの形板52、複数のアンカーボルト8、及び架台20の周囲を囲むように打設用型枠26を設け、この打設用型枠26の内側に生コンクリート33bを打設する。
ところで、基礎コンクリートを形成するために使用される一般的な生コンクリートは非常に粘性が高く、通常は、振動機(バイブレータ)を用いてコンクリートの内部や表面に振動を加えながら、型枠の隅々まで生コンクリートを打設するようにしている。
そこで、生コンクリート33bを打設する際に、箱抜き用型枠54の周辺に加える振動を適宜調節することにより、図9(a)に示すように、生コンクリート33bが箱抜き用型枠54の下端部の開口からその内側に流れ込まないように打設することができる。
そして、打設した生コンクリート33bが十分に硬化した後、形板52と箱抜き用型枠54を取り除くことにより、図9(b)に示すように、箱抜き用型枠54を取り除いた跡に、箱抜き用型枠54の側壁部54aの外形に対応した円筒状の内側面を有する円柱状の凹部33aが、コンクリートの上面の略中央に開口するように形成された基礎コンクリート33が形成され、複数のアンカーボルト8が、その長さ部分が基礎コンクリート33の内部に埋設され、その上端部が基礎コンクリート33の上面より上方に突出するように配置される。
そして、図6(a)及び(b)に示す手順と同様に、基礎コンクリート33の凹部33aの底面に部分モルタル38を形成してその上に柱部材5を立設し、打設用型枠26の内側の、接合金物14と基礎コンクリート33の間の隙間にモルタル36aを注入する。
そして、注入したモルタル36aが十分に硬化したモルタル層36が形成された後、打設用型枠26を取り除くことにより、図1に示す接合構造32と同様の接合構造が構築されるようになっている。
その他の構成や手順は、前記第1の実施の形態に係る構成や手順と同様であり、このようなアンカーボルトの施工方法、及びその方法に使用する箱抜き用型枠によっても、接合構造の施工工事において、モルタル層を形成するために使用するモルタルの量を減らすことができ、そのことにより、材料費の低減、及び施工性の向上を図り、そのことにより施工コストを低減することができる。
また、本実施の形態に係るアンカーボルトの施工方法、及びその方法に使用する箱抜き用型枠によれば、箱抜き用型枠の下端部を閉塞する底板部を形成する必要がないため、その分、箱抜き用型枠をより軽量化することができ、箱抜き用型枠の製造コストを低減することができる。
図10ないし図12は、本発明の第3の実施の形態に係るアンカーボルトの施工方法、及びその方法に使用する箱抜き用型枠について説明するために参照する図である。
本実施の形態に係るアンカーボルトの施工方法は、前記第1の実施の形態に係るアンカーボルトの施工方法(図4及び図5参照)における形板42と箱抜き用型枠44(図7参照)の代わりに、図10に示すような形板62と箱抜き用型枠64が用いられている点で、前記第1の実施の形態に係るアンカーボルトの施工方法とはその構成が異なるものである。
形板62は、図10(a)に示すように、平面形状が略正方形の枠板状に形成され、その外形が、図3に示す接合金物14のベースプレート16と略同一か、ベースプレート16より大きくなるように形成され、その四隅部にはベースプレート16に形成されたボルト挿通孔16aと同じ位置に貫通孔62aが形成されると共に、形板62の枠部の内側には、略正方形の中央孔62bが形成されている。
そして、形板62の下面には、中心軸線が図10(b)中上下方向に伸びると共に、図10(a)に示すように、平面形状が環状に形成された係合部62cが、形板62と一体的に設けられている。
そして、形板62の下面には、係合部62cの他に、上端部が開放され、下端部が閉塞された円筒状に形成された箱抜き用型枠64が設けられている。
箱抜き用型枠64は、図10(b)に示すように、中心軸線が図中上下方向に伸び、図10(a)に示すように、水平断面形状が略円形に形成された円筒状の側壁部64aと、この側壁部64aの下端部の開口部を閉塞するように設けられた平板状の底板部64bを備えている。
そして、箱抜き用型枠64の側壁部64aの外周面の水平断面形状は、係合部62cの内周面の水平断面形状と略同一に形成されている。
そして、箱抜き用型枠64は、その側壁部64aの上端部の外周面が、形板62の下面に固定された係合部62cの内周面に嵌合するように配置されることにより、形板62の下面に対して着脱可能に設けられている。
そして、箱抜き用型枠64の内周面の水平断面形状は、接合金物14の突出部18の水平断面形状より大きくなるように形成され、箱抜き用型枠64の中心軸方向の高さ寸法は、突出部18の高さ寸法よりわずかに小さくなるように形成されている。
このような箱抜き用型枠64を備えた形板62を用いて、前記第1の実施の形態に係るアンカーボルトの施工方法(図4及び図5参照)と同様の手順を実施することにより、図1に示す接合構造32と同様の接合構造を構築することができる。
すなわち、図4(a)及び(b)に示す前記第1の実施の形態に係るアンカーボルトの施工方法の手順と同様に、捨てコンクリート1の上に架台20を設置し、その架台20に複数のアンカーボルト8を固定し、これらのアンカーボルト8の上端部にそれぞれのアンカーボルト8を連結するように形板62を取り付ける。
そして、図11(a)に示すように、これらの形板62、複数のアンカーボルト8、及び架台20の周囲を囲むように打設用型枠26を設け、この打設用型枠26の内側に生コンクリート33bを打設する。
そして、打設した生コンクリート33bが十分に硬化した後、形板62と箱抜き用型枠64を分離して、形板62だけを取り除く。
それにより、図11(b)に示すように、箱抜き用型枠64の側壁部64aの外形に対応した円筒状の内側面と、箱抜き用型枠64の底板部64bの下面の形状に対応した平坦な底面を有し、コンクリートの上面の略中央に開口するように形成された円柱状の凹部33aに、箱抜き用型枠64が残置された基礎コンクリート33が形成され、複数のアンカーボルト8が、その長さ部分が基礎コンクリート33の内部に埋設され、その上端部が基礎コンクリート33の上面より上方に突出するように配置される。
そして、図12(a)に示すように、柱部材5の下端部に固定された接合金物14の突出部18の下端部が基礎コンクリート33の凹部33aに残置された箱抜き用型枠64の内側に配置され、接合金物14のベースプレート16に形成されたボルト挿通孔16aにアンカーボルト8の上端部が挿通されるようにして、柱部材5を基礎コンクリート33の上に立設する。
このとき、基礎コンクリート33の凹部33aの底面は、箱抜き用型枠64の底板部64bによって平坦に形成されているため、接合金物14の突出部18が箱抜き用型枠64の底板部64bの上面に直接載置されるようにする。
また、箱抜き用型枠64の高さ寸法は、突出部18の高さ寸法よりわずかに(例えば5mm程度)小さくなるように形成されているため、箱抜き用型枠64の側壁部64aの上端部と接合金物14のベースプレート16の下面の間には隙間が形成されるようになっている。
そして、接合金物14のベースプレート16の上面より上方に突出するアンカーボルト8の上端部のオネジ部にナット10をネジ締結する。
そして、図12(b)に示すように、打設用型枠26の内側の、接合金物14と基礎コンクリート33の間の隙間、及び、接合金物14のベースプレート16の下面と箱抜き用型枠64の側壁部64aの上端部との間の隙間を通って、箱抜き用型枠64の内側にモルタル36aを注入する。
そして、注入したモルタル36aが十分に硬化したモルタル層36が形成された後、打設用型枠26を取り除くことにより、図1に示す接合構造32と同様の接合構造が構築されるようになっている。
その他の構成や手順は、前記第1の実施の形態に係る構成や手順と同様であり、このようなアンカーボルトの施工方法、及びその方法に使用する箱抜き用型枠によっても、接合構造の施工工事において、モルタル層を形成するために使用するモルタルの量を減らすことができ、そのことにより、材料費の低減、及び施工性の向上を図り、そのことにより施工コストを低減することができる。
また、本実施の形態に係るアンカーボルトの施工方法によれば、基礎コンクリート33の凹部33aの底面が、箱抜き用型枠64の底板部64bによって平坦に形成されるため、柱部材5を立設する面が凹凸状になることを防ぐことができる。
そして、予め、箱抜き用型枠64の水平や高さ位置を正確に合わせて配置することにより、前記第1の実施の形態に係るアンカーボルトの施工方法を用いて接合構造を構築する際に、柱部材5を立設する際に部分モルタル38を形成する工程(図6(a)参照)を省略することができるため、一層、施工工事の効率の向上を図ることができる。
図13及び図14は、本発明の第4の実施の形態に係るアンカーボルトの施工方法、及びその方法に使用する箱抜き用型枠について説明するために参照する図である。
本実施の形態に係るアンカーボルトの施工方法は、前記第1の実施の形態に係るアンカーボルトの施工方法(図4及び図5参照)における形板42と箱抜き用型枠44(図7参照)の代わりに、図13に示すような形板72、箱抜き用型枠74が用いられ、更に、図14(a)に示すような追加形板76が用いられている点で、前記第1の実施の形態に係るアンカーボルトの施工方法とはその構成が異なるものである。
形板72は、図13(a)に示すように、平面形状が略正方形の枠板状に形成され、その外形が、図3に示す接合金物14のベースプレート16と略同一か、ベースプレート16より大きくなるように形成され、その四隅部にはベースプレート16に形成されたボルト挿通孔16aと同じ位置に貫通孔72aが形成されている。
そして、形板72の上面には、上端部が開放され、下端部が閉塞された円筒状に形成された箱抜き用型枠74が設けられている。
箱抜き用型枠74は、図13(b)に示すように、中心軸線が図中上下方向に伸び、図13(a)に示すように、水平断面形状が略円形に形成された円筒状の側壁部74aと、この側壁部74aの下端部の開口部を閉塞するように設けられた平板状の底板部74bを備え、底板部74bの下面が形板72の上面に当接するように配置され、形板72の上面に固定されている。
そして、箱抜き用型枠74の内周面の水平断面形状は、接合金物14の突出部18の水平断面形状より大きくなるように形成され、箱抜き用型枠74の中心軸方向の高さ寸法は、突出部18の高さ寸法よりわずかに小さくなるように形成されている。
このような箱抜き用型枠74を備えた形板72を用いて、前記第1の実施の形態に係るアンカーボルトの施工方法(図4及び図5参照)と同様の手順を実施することにより、図1に示す接合構造32と同様の接合構造を構築することができる。
すなわち、図4(a)及び(b)に示す前記第1の実施の形態に係るアンカーボルトの施工方法の手順と同様に、捨てコンクリート1の上に架台20を設置し、その架台20に複数のアンカーボルト8を固定する。
そして、図14(a)に示すように、形板72を、これらのアンカーボルト8の長さ途中部に、それぞれのアンカーボルト8を連結するように取り付けると共に、図19に示す従来のアンカーボルトの施工方法に用いられる形板22と同様の構成の追加形板76を、これらのアンカーボルト8の上端部に、それぞれのアンカーボルト8を連結するように取り付ける。
そして、図14(a)に示すように、これらの形板72、追加形板76を、複数のアンカーボルト8、及び架台20の周囲を囲むように打設用型枠26を設け、この打設用型枠26の内側に生コンクリート33bを打設する。
そして、打設した生コンクリート33bが十分に硬化した後、追加形板76を取り除く。
それにより、図14(b)に示すように、打設した生コンクリート33bの内部に形板72が残置されると共に、箱抜き用型枠74の側壁部74aの外形に対応した円筒状の内側面と、形板72の上面の形状に対応した平坦な底面を有し、コンクリートの上面の略中央に開口するように形成された円柱状の凹部33aに、箱抜き用型枠74が残置された基礎コンクリート33が形成され、複数のアンカーボルト8が、その長さ部分が基礎コンクリート33の内部に埋設され、その上端部が基礎コンクリート33の上面より上方に突出するように配置される。
そして、図12(a)及び(b)に示す手順と同様に、基礎コンクリート33の凹部33aに残置された箱抜き用型枠74の底板部74bの上面に柱部材5を立設し、打設用型枠26の内側の、接合金物14と基礎コンクリート33の間の隙間、及び、箱抜き用型枠74の内側にモルタル36aを注入する。
そして、注入したモルタル36aが十分に硬化したモルタル層36が形成された後、打設用型枠26を取り除くことにより、図1に示す接合構造32と同様の接合構造が構築されるようになっている。
その他の構成や手順は、前記第1の実施の形態に係る構成や手順と同様であり、このようなアンカーボルトの施工方法、及びその方法に使用する箱抜き用型枠によっても、接合構造の施工工事において、モルタル層を形成するために使用するモルタルの量を減らすことができ、そのことにより、材料費の低減、及び施工性の向上を図り、そのことにより施工コストを低減することができる。
また、本実施の形態に係るアンカーボルトの施工方法によれば、前記第3の実施の形態に係るアンカーボルトの施工方法と同様に、柱部材5が立設される面(箱抜き用型枠74の底板部74bの上面)が平坦に形成されるため、柱部材5を立設する際に部分モルタル38を形成する工程(図6(a)参照)を省略することができ、施工工事の効率の向上を図ることができる。
また、本実施の形態に係るアンカーボルトの施工方法によれば、形板72や箱抜き用型枠74をアンカーボルト8から取り除く必要がないため、その分、施工工事の効率の向上を図ることができる。
なお、本発明は、前記実施の形態のみに限定されるものではなく、本発明の目的を達成することができる範囲内であれば、種々の変更が可能である。
例えば、前記第1から第4の実施の形態に係るアンカーボルトの施工方法においては、図7、図8、図10、及び図13に示すように、箱抜き用型枠44,54,64,74の側壁部44a,54a,64a,74aは、水平断面形状が略円形の円筒状に形成されているが、箱抜き用型枠44,54,64,74の形状は、それにより形成される基礎コンクリート33の凹部33aの内側に接合金物14の突出部18が配置できる形状であればどのような形状であってもよい。
例えば、箱抜き用型枠の側壁部の水平断面形状が、正方形や菱形等、円形以外の形状に形成されていてもよく、突出部18の水平断面形状を一回り大きくしたような略十字型に形成されていてもよい。
また、前記第3及び第4の実施の形態に係るアンカーボルトの施工方法においては、図10及び図13に示すように、上端部が開放され、下端部が閉塞された円筒状に形成された箱抜き用型枠64,74が使用されているが、前記第2の実施の形態に係るアンカーボルトの施工方法に使用する箱抜き用型枠54(図8参照)のような、上下両端部が開放された円筒状に形成された箱抜き用型枠が使用されていてもよい。
また、前記第3の実施の形態に係るアンカーボルトの施工方法においては、図10に示すように、箱抜き用型枠64の側壁部64aの外周面が形板62の下面に設けられた環状の係合部62cの内周面に嵌合することにより、箱抜き用型枠64が形板62に対して着脱可能になっているが、箱抜き用型枠64が形板62に対して着脱可能であればどのような態様であってもよい。
例えば、側壁部64aの内周面が環状の係合部62cの外周面に嵌合するようにしたり、爪状の係合部62cを円周上の複数の位置に設け、それらによって側壁部64aの上端部を挟み込むように保持するようにしてもよく、また、ボルトやナットを用いて箱抜き用型枠64が形板62に一時的に固定されるようにしてもよい。
また、前記第4の実施の形態に係るアンカーボルトの施工方法においては、図13に示すように、形板72は箱抜き用型枠74の下端部に設けられていたが、打設したコンクリートの内部に形板72が残置されるのであれば、形板72は箱抜き用型枠74のどの位置に設けられていてもよく、例えば、形板72が箱抜き用型枠74の高さ方向の中程の位置に設けられていてもよい。
また、前記第4の実施の形態に係るアンカーボルトの施工方法においては、図14(a)に示すように、追加形板76は、形板72や箱抜き用型枠74とは独立した別部材として設けられていたが、追加形板76に、前記第3の実施の形態に係るアンカーボルトの施工方法に使用する箱抜き用型枠64(図10参照)のような、係合部を設けることにより、追加形板76と箱抜き用型枠74が着脱可能に設けられるようにしてもよい。
また、前記第1から第4の実施の形態に係るアンカーボルトの施工方法においては、接合構造32を構築するために用いられる接合金物14は、ベースプレート16は、その平面形状が略正方形に形成されているが、ベースプレート16の平面形状は、正八角形や円形等、正方形以外の形状に形成されていてもよい。
また、前記第1から第4の実施の形態に係るアンカーボルトの施工方法においては、接合構造32を構築するために用いられる接合金物14は、ベースプレート16の上面や下面はいずれも平坦に形成されているが、それらの部分は平坦でなくともよく、例えば、ベースプレート16の上面に、ベースプレート16の強度を向上させるためのリブを形成したり、ベースプレート16の下面に、モルタル層36との付着力を向上させるための凹凸形状を形成してもよい。
また、前記第1から第4の実施の形態に係るアンカーボルトの施工方法においては、接合構造32を構築するために用いられる接合金物14は、ベースプレート16には、それぞれの四隅部に1つずつ、合計4つのボルト挿通孔16aが形成されているが、ベースプレート16に形成されるボルト挿通孔16aの数は、4つより多くてもよく、また、ボルト挿通孔16aがベースプレート16の四隅部以外の位置に形成されていてもよい。
また、前記第1から第4の実施の形態に係るアンカーボルトの施工方法においては、接合構造32を構築するために用いられる接合金物14は、突出部18は、その水平断面形状が略十字型に形成されているが、突出部18は、例えば、平面形状が中心から八方に放射状に広がるような形状等、十字型以外の形状に形成されていてもよい。
また、前記第1から第4の実施の形態に係るアンカーボルトの施工方法においては、接合構造32を構築するために用いられる接合金物14は、突出部18は、ベースプレート16の下面に1つ設けられているが、ベースプレート16の下面に2つ以上の突出部18が設けられていてもよい。
また、前記第1から第4の実施の形態に係るアンカーボルトの施工方法においては、接合構造32を構築するために用いられる接合金物14は、図1に示すように、基礎コンクリート33の上に立設される柱部材5の下端部に設けられていたが、図18に示す接合構造29,30と同様に、接合金物14を、コンクリートによって形成された梁の長さ途中部にブレースの端部を固定するために用いてもよい。
すなわち、図15に示すように、接合金物14を、基礎梁7の長さ途中部に、モルタル層36を介して、突出部18が基礎梁7に形成された凹部7aの内側に配置されてモルタル層36の内部に埋設するように配置し、アンカーボルト8とナット10を用いて固定し、そのベースプレート16の上面にガセットプレート17を溶接等により固定し、2つのブレース9のそれぞれの端部がガセットプレート17に連結されてボルト等により固定されるような、接合構造82を用いてもよい。
また、前記第1から第4の実施の形態に係るアンカーボルトの施工方法においては、接合構造32を構築するために用いられる接合金物14は、コンクリートにより形成されていれば、基礎や梁以外の構造物に設けることができるため、接合金物14を、そのようなコンクリートにより形成された基礎や梁以外の構造物に柱部材やブレースの端部を固定するために用いてもよい。
1 捨てコンクリート
2 接合構造
3 基礎コンクリート
3a 生コンクリート
4 接合金物
4a ボルト挿通孔
5 柱部材
6 モルタル層
6a モルタル
7 基礎梁
7a 凹部
8 アンカーボルト
9 ブレース
10 ナット
12 接合構造
14 接合金物
16 ベースプレート
16a ボルト挿通孔
17 ガセットプレート
18 突出部
18a 第1垂直板部
18b 第2垂直板部
20 架台
22 形板
22a 貫通孔
22b 中央孔
24 ナット
26 打設用型枠
28 部分モルタル
29 接合構造
30 接合構造
32 接合構造
33 基礎コンクリート
33a 凹部
33b 生コンクリート
36 モルタル層
36a モルタル
38 部分モルタル
42 形板
42a 貫通孔
42b 中央孔
44 箱抜き用型枠
44a 側壁部
44b 底板部
52 形板
52a 貫通孔
52b 中央孔
54 箱抜き用型枠
54a 側壁部
62 形板
62a 貫通孔
62b 中央孔
62c 係合部
64 箱抜き用型枠
64a 側壁部
64b 底板部
72 形板
72a 貫通孔
74 箱抜き用型枠
74a 側壁部
74b 底板部
76 追加形板
82 接合構造
M 曲げモーメント
T 引張力
C 圧縮力
F せん断力

Claims (9)

  1. 捨てコンクリートの上に、複数のアンカーボルトを、それぞれの長さ部分が上下方向に伸びるように配置し、
    前記アンカーボルトに箱抜き用型枠を備えた形板を取り付け、
    前記形板及び前記複数のアンカーボルトから水平方向に離れた周囲を囲うように、捨てコンクリートの上に打設用型枠を配置し、
    生コンクリートを、前記打設用型枠の内側の前記形板と前記複数のアンカーボルトの周囲に、前記アンカーボルトの上端部が打設した前記生コンクリートの上面より上方に突出すると共に、打設した前記生コンクリートの上面が前記箱抜き用型枠の下端部より上方、かつ前記箱抜き用型枠の上端部より下方に位置するように打設することにより、
    前記複数のアンカーボルトが、それぞれの長さ部分がコンクリートの内部に埋設され、それぞれの上端部が前記コンクリートの上面から突出するように配置されると共に、
    前記箱抜き用型枠によって、前記コンクリートの上面に開口する凹部が形成される
    ことを特徴とするアンカーボルトの施工方法。
  2. 前記生コンクリートが硬化した後、前記箱抜き用型枠は前記形板と共に前記アンカーボルトから取り除かれる
    ことを特徴とする請求項1に記載のアンカーボルトの施工方法。
  3. 前記生コンクリートが硬化した後、前記形板は前記コンクリートの内部に埋設され、前記箱抜き用型枠は前記コンクリートの前記凹部に残置される
    ことを特徴とする請求項1に記載のアンカーボルトの施工方法。
  4. 前記箱抜き用型枠は、前記形板に対して着脱可能に設けられ、
    前記生コンクリートが硬化した後、前記形板と前記箱抜き用型枠は分離され、前記形板は前記アンカーボルトから取り除かれ、前記箱抜き用型枠は前記コンクリートの前記凹部に残置される
    ことを特徴とする請求項1に記載のアンカーボルトの施工方法。
  5. 前記コンクリートによって形成された基礎に柱部材の下端部を固定するための接合構造であって、
    前記基礎の上に、板状のベースプレートと前記ベースプレートの下面から突出するように設けられた突出部を備えた接合金物が設けられ、
    前記ベースプレートの上面に前記柱部材の下端部が接合され、
    前記突出部が前記凹部の内側に配置されて、その上端部から下端部までの全ての部分が、前記基礎と前記接合金物の間に設けられたモルタル層の内部に埋設され、
    前記アンカーボルトの上端部が前記ベースプレートに結合されたような接合構造を構築するために用いられる
    ことを特徴とする請求項1から4のいずれかに記載のアンカーボルトの施工方法。
  6. 前記コンクリートによって形成された梁にブレースの端部を固定するための接合構造であって、
    前記梁の長さ途中部に、板状のベースプレートと前記ベースプレートの下面から突出するように設けられた突出部を備えた接合金物が設けられ、
    前記ベースプレートの上面に設けられたガセットプレートに前記ブレースの端部が固定され、
    前記突出部が前記凹部の内側に配置されて、その上端部から下端部までの全ての部分が、前記梁と前記接合金物の間に設けられたモルタル層の内部に埋設され、
    前記アンカーボルトの上端部が前記ベースプレートに結合されたような接合構造を構築するために用いられる
    ことを特徴とする請求項1から4のいずれかに記載のアンカーボルトの施工方法。
  7. 捨てコンクリートの上に、それぞれの長さ部分が上下方向に伸びるように配置された複数のアンカーボルトに取り付けられる形板に設けられた箱抜き用型枠であって、
    前記形板及び前記複数のアンカーボルトから水平方向に離れた周囲を囲うように、捨てコンクリートの上に打設用型枠を配置し、
    生コンクリートを、前記打設用型枠の内側の前記形板と前記複数のアンカーボルトの周囲に、前記アンカーボルトの上端部が打設した前記生コンクリートの上面より上方に突出すると共に、打設した前記生コンクリートの上面が前記箱抜き用型枠の下端部より上方、かつ前記箱抜き用型枠の上端部より下方に位置するように打設することにより、
    前記複数のアンカーボルトが、それぞれの長さ部分がコンクリートの内部に埋設され、それぞれの上端部が前記コンクリートの上面から突出するように配置されると共に、
    前記箱抜き用型枠によって、前記コンクリートの上面に開口する凹部が形成されるようにしたアンカーボルトの施工方法に使用するものである
    ことを特徴とする箱抜き用型枠。
  8. 前記箱抜き用型枠は、上端部が開放され、下端部が閉塞された筒状に形成された
    ことを特徴とする請求項7に記載の箱抜き用型枠。
  9. 前記箱抜き用型枠は、上下両端部が開放された筒状に形成された
    ことを特徴とする請求項7に記載の箱抜き用型枠。
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