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JP7473690B2 - 冷却機器の制御方法、冷却機器制御装置、コンピュータ機器及びコンピュータ可読媒体 - Google Patents

冷却機器の制御方法、冷却機器制御装置、コンピュータ機器及びコンピュータ可読媒体 Download PDF

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Description

本開示は、自動制御の技術分野に関し、具体的には、冷却機器の制御方法、冷却機器制御装置、コンピュータ機器及びコンピュータ可読媒体に関する。
移動通信網において、消費電力の約80%は広く分布する基地局からのものであり、基地局は密集しているほど消費電力が大きい。通常、基地局の機械室は、その種類(レンガを用いた建物、小屋、カラー鋼板を用いた建物等)及び機械室内の機器負荷に応じて異なる容量の空調機を選択し、過熱した機器及び装置の温度を下げ、機器の安全な稼働を保障している。移動基地局における消費電力は空調機の冷却に用いる分が最大の割合を占めており、空調機制御アルゴリズムの最適化を図ることが、移動通信基地局において消費電力を低減し、電気料金を減らすために取り組むべき最も重要な方向性の1つとなっている。
本開示は、現在の室外温度を決定するステップと、冷却機器負荷の同期履歴サンプルデータ及び予め設定された影響ファクタを第1入力パラメータとして第1ニューラルネットワークモデルに入力し、冷却機器の当日予測される負荷を得るステップと、室外温度の同期履歴サンプルデータ及び前記冷却機器の当日予測される負荷を第2入力パラメータとして第2ニューラルネットワークに入力し、当日予測される室内温度を得るステップと、前記当日予測される室内温度及び予め設定された冷却効率ファクタを第3入力パラメータとして第3ニューラルネットワークに入力し、前記冷却機器の当日の最適制御パラメータを得るステップと、前記最適制御パラメータに基づいて前記冷却機器の稼働を制御するステップとを含む冷却機器の制御方法を提供する。
本開示は、第1処理モジュールと、第2処理モジュールと、制御モジュールとを備え、前記第1処理モジュールは、現在の室外温度を決定することに用いられ、前記第2処理モジュールは、冷却機器負荷の同期履歴サンプルデータ及び予め設定された影響ファクタを第1入力パラメータとして第1ニューラルネットワークモデルに入力し、冷却機器の当日予測される負荷を得ることと、室外温度の同期履歴サンプルデータ及び前記冷却機器の当日予測される負荷を第2入力パラメータとして第2ニューラルネットワークに入力し、当日予測される室内温度を得ることと、前記当日予測される室内温度及び予め設定された冷却効率ファクタを第3入力パラメータとして第3ニューラルネットワークに入力し、前記冷却機器の当日の最適制御パラメータを得ることとに用いられ、前記制御モジュールは、前記最適制御パラメータに基づいて前記冷却機器の稼働を制御することに用いられる冷却機器制御装置をさらに提供する。
本開示は、1つ又は複数のプロセッサと、1つ又は複数のプログラムが記憶された記憶装置とを備え、前記1つ又は複数のプログラムが前記1つ又は複数のプロセッサによって実行されると、前記1つ又は複数のプロセッサにより本開示に係る方法が実現されるコンピュータ機器をさらに提供する。
本開示は、コンピュータプログラムが記憶されるコンピュータ可読媒体であって、前記コンピュータプログラムがプロセッサによって実行されると、前記プロセッサによって本開示に係る方法が実現されるコンピュータ可読媒体をさらに提供する。
本開示に係る冷却機器制御システムの模式図である。 本開示に係る第1、第2、第3ニューラルネットワークモデルの作成フローを示す図である。 本開示に係る第1、第2、第3ニューラルネットワークモデルの作成フローを示す図である。 本開示に係る第1、第2、第3ニューラルネットワークモデルの作成フローを示す図である。 本開示に係る冷却機器の制御フローを示す図である 本開示に係る第1ニューラルネットワークモデルの模式図である。 本開示に係る第2ニューラルネットワークモデルの模式図である。 本開示に係る第3ニューラルネットワークモデルの模式図である。 本開示に係る空調機の制御フローを示す図である。 本開示に係る熱交換器の制御フローを示す図である。 本開示に係る冷却機器の当日の最適制御パラメータの再度決定及び更新フローを示す図である。 本開示に係る冷却機器制御装置の構成を示す模式図である。 本開示に係る冷却機器制御装置の構成を示す模式図である。
以下、図面を参照して例示的実施例について詳細に説明するが、この例示的実施例は、異なる形態によって実施することができ、本明細書で述べる実施例に制限されるものと理解されるべきではない。これらの実施例は、本開示が十分かつ完全なものとなり、本開示の範囲を当業者が十分理解できるように提供するものである。
本明細書において「及び/又は」という用語は、関連する列挙アイテムの1つ又は複数の任意及び全ての組み合わせを含む。
本明細書で使用される用語は、特定の実施例を説明するためのものにすぎず、本開示を限定することを意図したものではない。本明細書で使用される単数形の「1つの」及び「この」は、文脈によって明示的に排除されない限り、複数形も含むことを意図している。また、「備える」及び/又は「・・・からなる」という用語が本明細書で使われている場合、これらの特徴、全体、ステップ、動作、要素、及び/又は構成要素が存在することを意味するが、他の特徴、全体、ステップ、動作、要素、構成要素、及び/又はそれらの群が、1つ又は複数存在すること、或いは追加されることを排除するものではない。
本明細書に記載の実施例は、本開示の理想的な模式図によって、平面図及び/又は断面図を参照して説明する場合がある。したがって、製造技術及び/又は許容範囲に基づいて例示的な図示を変更することができる。したがって、実施例は、図示する実施例に限定されるものではなく、製造ステップに基づいて形成される構成の変更が含まれる。したがって、図示される例示的な領域は、例示的な属性を有し、図示される領域の形状は、要素の領域の具体的な形状を示すが、限定することを意図していない。
他の限定がない限り、本明細書で使用する用語(技術的用語及び科学的用語を含む)はすべて、当業者に通常理解されていると同じ意味を有する。また、通常使われる辞書に定義される用語は、関連した技術分野及び本開示を背景とする意味と同じ意味を有すると解釈せねばならず、本開示を限定する旨の記載がない限り、理想化するか又は過度に形式的に解釈してはならない。
オペレータは、基地局の機械室を新設し拡張する際、機械室内の各種機器の長期的かつ安定的な作動条件を保障するために、空調機又は空調機との連動制御に代わって、省エネ型の熱交換器を配置することを検討する。省エネ型の熱交換器の基本原理は、室外の自然環境を冷熱源とし、室外空気温度が室内温度より一定程度低いとき、室外低温空気を機械室内の高温空気と熱交換し機械室の熱を逃がして、機械室の温度を下げる目的を達成することにより、空調機の使用時間を短縮し、電力を節約するというものである。
一般的な連動制御アルゴリズムは従来の温度制御発停方法であり、環境温度を熱交換器及び空調機連動制御の主な依拠としており、アルゴリズムは簡単だが改善が難しい。一般的な連動制御プロセスは、室内外の温度をリアルタイムで検出し、室内温度が機器の稼働温度の上限を超えると、熱交換器又は空調機が起動して冷却し、熱交換器が起動条件を満たすと(室内外の温度差がしきい値に達すると)、熱交換器が優先的に起動され、そうでなければ空調機が起動されるというものである。空調機及び熱交換器を頻繁に切り替えることは好ましくなく、半時間以上間隔を開けて切り替える。
熱交換器及び空調機の発停条件パラメータは別々に設定され、例えば、熱交換器の発停温度が35/25℃、温度差が8℃であってもよく、つまり、室温が35℃を超えると熱交換器がオンし、室温が25℃を下回るとオフし、室内外の温度差が8℃を超えると熱交換器の起動が可能となる。しかし、実用化にあたっては、通常、発停条件パラメータを決定することが難しい上、地域、季節的な気候、朝晩の温度差によって発停条件パラメータは異なり、一定の発停条件パラメータを設定したならば、空調機が頻繁に起動され、消費電力が増加してしまう。一般的な連動制御アルゴリズムは、環境温度という外部要因しか考慮しておらず、空調機の起動時間及び起動回数を予期することができない上、制御の精度が低く、改善しようとしても非常に難しい。
四季の気候の移り変わり、気温の変化、負荷の変動、機器の実温度等の諸要因、及びこれらの要因の変化の組み合わせのいずれも、冷却機器の稼働ポリシーに影響するものであり、したがって、冷却機器制御ポリシーは従うべきルールを欠いている。熱交換器の起動温度を35℃、空調機の起動温度を40℃とした場合を例にとり、仮に、ある基地局の室温が35℃を超えることは少なく、普段の熱交換器のオンが熱負荷要件を満たし、空調機をオンする必要がないが、あるトラフィックのピークと気温のピークが重なる時間帯において、室温が40℃を超えることがあるものとする。従来の制御アルゴリズムでは、空調機をオンする必要があるが、40℃以上の高温時間が短時間であり、機器の安全な稼働に影響しない(一部基地局/伝送機器の作動範囲は、40℃に長時間達することがあるが、50℃に達するのは短時間である)ことを事前に予測できれば、実際には空調機をオンする必要がない。これにより、機器の安全を保障しつつ、空調機をオンすることを1回避することができ、省エネが一定程度実現される。
本開示が提供する冷却機器の制御方法は、機械室内の冷却機器の稼働を制御することができる。この方法は、図1に示す冷却制御システムに適用可能であり、図1に示すように、本開示に係る冷却制御システムは、冷却機器制御装置、現場監督ユニット(Field Supervision Unit,FSU)及び冷却機器を備えている。FSUは、フィールド機器であり、冷却機器のある機械室に設けられ、収集ユニット及び実行ユニットを備えている。収集ユニットは、室外の温度及び湿度、室内温度、機器負荷等のリアルタイムデータを収集し、冷却制御装置にアップロードするのに用いられる。実行ユニットは、冷却制御装置の指示に従って冷却機器の稼働を制御するのに用いられる。冷却機器制御装置は、クラウド機器であってよく、また、第1ニューラルネットワーク(Neural Network,NN)モデル、第2ニューラルネットワークモデル、第3ニューラルネットワークモデル、履歴サンプルデータバンク及び冷却機器の制御ポリシー(例えば、冷却制御アルゴリズム)が配置された統括管理エキスパート(Unified Management Expert,UME)を選んでもよい。UMEは、FSUによって報告されたデータ及び第1ニューラルネットワークモデル、第2ニューラルネットワークモデル、第3ニューラルネットワークモデルに基づいて冷却機器の予測制御スキームを取得し、予測制御スキームをFSUに送信してもよい。冷却機器は、空調機及び熱交換器を含んでもよく、送信された制御スキームに基づいて稼働してもよい。
初期化段階において、以下の第1しきい値~第10しきい値、及び様々な時間を冷却機器制御装置に予め設定してもよい。
第1しきい値VHTは、例えば45℃であってよく、室内温度がVHTを超えると空調機が無条件で起動する。第2しきい値VLTは、例えば15℃であってよく、室内温度がVLTを下回ると空調機が無条件で停止し、第1しきい値VHTより小さい。第3しきい値HTACは、例えば40℃であってよく、室内温度がHTACを超えると空調機が起動してもよい。第4しきい値HTHEEは、例えば35℃であってよく、室内温度がHTHEEを超えると熱交換器が起動してもよい。第5しきい値は、間接熱交換器の第2高温予備起動条件を満たすか否かを判断するのに用いられる。第6しきい値LTは、例えば25℃であってよく、室内温度がLTを下回ると空調機及び熱交換器が停止してもよく、第4しきい値HTHEE及び第3しきい値HTACより小さい。第7しきい値は、冷却機器のオフ時間を判断するのに用いられる。第8しきい値は、直接熱交換器の第2高温予備起動条件における室内外の温度差を満たすか否かを判断するのに用いられる。第9しきい値は、直接熱交換器の第2高温予備起動条件における湿度を満たすか否かを判断するのに用いられる。第10しきい値は、空調機の実稼働パラメータと空調機の最適制御パラメータとの間の誤差を判断するのに用いられる。空調機の最大オン時間MAXCOT及び空調機の最短オフ時間MINCSTについて、通常、空調機の最大オン時間MAXCOTは12時間であり、空調機の最短オフ時間MINCSTは0.5時間である。
初期化段階において、第1ニューラルネットワークモデル、第2ニューラルネットワークモデル及び第3ニューラルネットワークモデルが作成される。以下、図2を参照して、第1ニューラルネットワークモデル、第2ニューラルネットワークモデル及び第3ニューラルネットワークモデルを作成するフローを詳しく説明する。
図2に示すように、第1ニューラルネットワークモデル、第2ニューラルネットワークモデル及び第3ニューラルネットワークモデルを作成するこのステップは、以下のステップS21~S23を含む。
ステップS21では、履歴サンプルデータを取得する。
サンプルデータは、室外温度、室内温度及び冷却機器負荷を含んでもよい。
ステップS21において、冷却機器制御装置は、履歴サンプルデータバンクから履歴サンプルデータを取得してもよい。履歴サンプルデータバンクには、毎日の室外温度TRout、室内温度TRin、冷却機器負荷L等の履歴サンプルデータを大量に記憶してもよい。これらパラメータの変化の緩急の程度に応じてサンプリング周期を決定してもよく、例えば、室外温度TRoutのサンプリング周期を10分としてもよく、室内温度TRin及び冷却機器負荷Lのサンプリング周期を5分としてもよい。
サンプルデータは、シミュレーションデータ及びサンプリングデータを含んでもよい。シミュレーションデータは、室内温度が第3しきい値HTACより大きいとき、冷却機器の稼働をシミュレートして得られるデータである。サンプリングデータは、室内温度が第6しきい値LTより小さく、かつ冷却機器の実オフ時間が第7しきい値より大きいときに、サンプリングして得られるデータである。つまり、室内温度TRinが高く、冷却機器を稼働させる必要がある場合、擬似負荷を利用して実冷却機器をシミュレートし、TRout、TRin、L等のデータを記録してもよい。室内温度TRinが低く、冷却機器が長くオフする(例えば、室外温度TRoutが低い季節や夜間)ときには、履歴サンプルデータの収集速度を速めるために、大量の既存の履歴サンプルデータをそのまま使用してもよい。
ステップS22では、履歴サンプルデータのアナログシミュレーションを行い、冷却機器の毎日の最適制御パラメータを算出する。
ステップS22において、コンピュータシミュレーション学習により、機械室の環境、発熱機器及び冷却機器の熱分布図を作成し、履歴サンプルデータのシミュレーション計算を行い、冷却機器の当日制御最適解ベクトル(つまり、冷却機器の毎日の最適制御パラメータ)を出力し、冷却機器の毎日の最適制御パラメータをサンプルデータタグとして保存する。
シミュレーション結果及び日常の経験から、空調機を頻繁にオンすることは好ましくなく、例えば、空調機を毎日最大12回オンし、熱交換器を毎日最大12回オンするよう制限してもよい。つまり、空調機は、1つのオン時刻/オン時間(Tmoment/Thours)タグ群に2つの有効値がある場合、当日の空調機の最適制御パラメータは、当日空調機をオンにして2回稼働させ、オン時刻Tmomentに毎回オンし、稼働時間が対応するオン時間Thoursの値であることを意味する。
ステップS23では、履歴サンプルデータ及び冷却機器の毎日の最適制御パラメータに基づいて、第1ニューラルネットワークモデル、第2ニューラルネットワークモデル及び第3ニューラルネットワークモデルを作成する。
ステップS23において、第1ニューラルネットワークモデル、第2ニューラルネットワークモデル及び第3ニューラルネットワークモデルが順に作成される。
図3に示すように、本開示の冷却機器の制御方法は、履歴サンプルデータのアナログシミュレーションを行い、冷却機器の毎日の最適制御パラメータを算出するステップ(つまり、ステップS22)の後であって、履歴サンプルデータ及び冷却機器の毎日の最適制御パラメータに基づいて、第1ニューラルネットワークモデル、第2ニューラルネットワークモデル及び第3ニューラルネットワークモデルを作成するステップ(つまり、ステップS23)の前に、ステップS22’~S23’をさらに含んでもよい。
ステップS22’では、履歴サンプルデータ及び冷却機器の毎日の最適制御パラメータに対し、正規化処理を行う。
以下の式に基づいて、履歴サンプルデータ及び冷却機器の毎日の最適制御パラメータに対し正規化処理を行って、データを範囲(0,1)の間に収めてもよい。
Figure 0007473690000001
ここで、Xrealは、実サンプルの真値であり、Xは、正規化処理をしたデータであり、Xmaxは、対応する種類のデータサンプルの最大値又は上限値であり、Xminは、対応する種類のデータサンプルの最小値又は下限値である。
室外温度TRout及び室内温度TRinについて、Xmaxは、上限値100℃であってもよく、Xminは、下限値-40℃であってもよいため、各実温度Xrealの正規化値X=(Xreal-Xmin)/(Xmax-Xmin)=(Xreal+40)/140である。冷却機器負荷Lについて、Xmaxは、冷却機器の全負荷として設定してもよく、Xminは、0としてもよいため、冷却機器負荷LのXreal正規化値X=Xreal/Xmaxである。
空調機のオン時刻Tmoment-AC及び熱交換器のオン時刻Tmoment-HEE(そのフォーマットはhh:mm:ssであってもよい)について、Xmaxは、上限値1440(つまり、1日は24*60=1440分である)として設定してもよく、Xminは、0としてもよいため、Tmoment-AC及びTmoment-HEEの正規化値X=(hh*60+mm)/1440である。空調機のオン時間Thours-AC及び熱交換器のオン時間Thours-HEEについて、Xmaxは、上限値24(つまり、1日は24時間ある)として設定してもよく、Xminは、0としてもよいため、Thours-AC及びThours-HEEの正規化値X=Xreal/24である。
ステップS23’では、正規化処理をしたデータに基づいて、学習セット、検証セット及びテストセットを含む学習サンプルデータセットを作成する。
ステップS23’において、6:2:2のサンプル比に基づいて、学習セット、検証セット及びテストセットを作成してもよい。
したがって、履歴サンプルデータ及び冷却機器の毎日の最適制御パラメータに基づいて、第1ニューラルネットワークモデル、第2ニューラルネットワークモデル及び第3ニューラルネットワークモデルを作成するステップ(つまり、ステップS23)は、学習サンプルデータセットに基づいて、第1ニューラルネットワークモデル、第2ニューラルネットワークモデル及び第3ニューラルネットワークモデルを作成することを含んでもよい。
以下、図4を参照して、第1ニューラルネットワークモデル、第2ニューラルネットワークモデル及び第3ニューラルネットワークモデルを作成するフローを詳しく説明する。
図4に示すように、履歴サンプルデータ及び冷却機器の毎日の最適制御パラメータに基づいて、第1ニューラルネットワークモデル、第2ニューラルネットワークモデル及び第3ニューラルネットワークモデルを作成するステップ(つまり、ステップ23)は、ステップS231~S233を含んでもよい。
ステップS231では、冷却機器負荷の同期履歴サンプルデータ及び予め設定された影響ファクタを第1入力パラメータとし、冷却機器の当日負荷の履歴サンプルデータを第1出力パラメータとして、第1ニューラルネットワークモデルを作成する。
影響ファクタは、祝祭日影響ファクタFholiday、干満潮影響ファクタFtide、地域イベントファクタFeventのうちの1つ又は任意の組み合わせを含んでもよい。祝祭日影響ファクタFholiday、干満潮影響ファクタFtide及び地域イベントファクタFeventの取値範囲はいずれも(0,1)であり、人手で経験を踏まえて決定してもよい。例えば、住民居住区であれば、通常出勤日の祝祭日影響ファクタFholidayは、0であってもよく、土曜日・日曜日の祝祭日影響ファクタFholidayは、0.1であってもよく、春節長期休暇の祝祭日影響ファクタFholidayは、0.25であってもよい。工業団地であれば、出勤時間帯の干満潮の影響ファクタFtideは、0.5であってもよく、残業時間帯の干満潮影響ファクタFtideは、0.7であってもよく、深夜時間帯の干満潮影響ファクタFtideは、0.3であってもよい。一部の地域については、通常の地域イベントファクタFeventは、0であってもよく、商業営業活動が行われる地域イベントファクタFeventは、0.1であってもよく、集会の地域イベントファクタFeventは、0.2であってもよく、コンサートの地域イベントファクタFevent0.3であってもよい。
ステップS232では、室外温度の同期履歴サンプルデータ及び冷却機器の当日負荷の履歴サンプルデータを第2入力パラメータとし、当日の室内温度の履歴サンプルデータを第2出力パラメータとして、第2ニューラルネットワークモデルを作成する。
ステップS233では、当日の室内温度の履歴サンプルデータ及び予め設定された冷却効率ファクタを第3入力パラメータとし、冷却機器の当日最適制御パラメータの履歴サンプルデータを第3出力パラメータとして、第3ニューラルネットワークモデルを作成する。
最適制御パラメータは、オン時刻Tmoment及びオン時間Thours、つまり、空調機のオン時刻Tmoment-AC、熱交換器のオン時刻Tmoment-TEE、空調機のオン時間Thours-AC及び熱交換器のオン時間Thours-TEEを含んでよい。
冷却効率ファクタは、熱交換冷却効率ファクタFeff1及び空調冷却効率ファクタFeff2を含んでよい。機械室の環境が固定的なものであれば、熱交換冷却効率ファクタFeff1及び空調冷却効率ファクタFeff2はいずれも定数だが、機械室の環境に変更が生じた(例えば、冷却機器を交換する、又は空間位置を動かす等)場合、熱交換冷却効率ファクタFeff1及び空調冷却効率ファクタFeff2を新たな定数に調整する必要がある。
仮に、熱交換器の24組のTmoment/Thoursデータに2つの有効値、例えば、Tmoment1が0.45、Thours1が0.05であるもの、及びTmoment2が0.60、Thours2が0.10であるものがあり、空調機の12組のTmoment/Thoursのいずれにも有効値がないものとする。オン時刻Tmomentをhh:mm:ssフォーマットに戻し、オン時間Thoursを標準時間に戻した後、冷却機器の当日最適制御パラメータは、以下を意味する。
(1)熱交換器は、当日2回予備オン・稼働した。
(2)熱交換器の1回目のオン時刻は10:48(つまり、0.45*24=10.8=10:48)であり、1.2時間(つまり、0.05*24=1.2)稼働し、つまり、稼働時間区間が10:48~12:00(つまり、0.45*24+0.05*24=12=12:00)である。
(3)熱交換器の2回目のオン時刻は14:24(つまり、0.60*24=14.4=14:24)、2.4時間(つまり、0.10*24=2.4)稼働し、つまり、稼働時間区間は14:24~16:48(つまり、0.60*24+0.10*24=16.8=16:48)である。
(4)空調機は当日オン・稼働しなかった。
第1ニューラルネットワークモデル、第2ニューラルネットワークモデル及び第3ニューラルネットワークモデルは、学習され最適化された後で、実際の稼働環境に応じて配置することができる。クラウドの強大なコンピューティングリソースを十分利用してリアルタイム又はオンラインの学習を実現するために、3つのニューラルネットワークモデルのいずれもUMEに配置してもよい。必要に応じて、計算棒を追加する等して、3つニューラルネットワークモデルをエッジ側(例えば、FSU)に配置してもよい。
図5は、本開示に係る冷却機器の制御フローを示す図である。
図5に示すように、本開示に係る冷却機器の制御方法は、冷却機器の稼働を制御するのに用いてもよく、ステップS11~S15を含んでもよい。
ステップS11では、現在の室外温度を決定する。
予測温度及び検出された室外温度に基づいて、重み付けをして現在の室外温度TRoutを算出し、つまり、まず現在の時刻の前の予め設定された時間内における室外温度を決定してから、現在の時刻の前の予め設定された時間内における室外温度、当日予測温度及び予め設定された第1加重値及び第2加重値に基づいて、現在の室外温度TRoutを決定してもよい。通常、予め設定された時間は、1時間であってもよく、当日予測温度は、天気予報が予測した当日の温度であってもよい。例えば、室外温度TRout=天気予報温度*0.8+1時間前に実測された室外温度*0.2である。
なお、FSUは、室内外の温度、湿度、冷却機器負荷等のデータを収集してUMEにアップロードしてもよい。
ステップS12では、冷却機器負荷の同期履歴サンプルデータ及び予め設定された影響ファクタを第1入力パラメータとして第1ニューラルネットワークモデルに入力し、冷却機器の当日予測される負荷を得る。
同期とは、過去の同じ時期を指し、例えば、昨年同日の同一時刻、前年同日の同一時刻のいずれも、同日の当該時刻の同期としてもよい。
ステップS12において、図6Aに示すように、冷却機器負荷の同期履歴サンプルデータL、祝祭日影響ファクタFholiday、干満潮影響ファクタFtide及び地域イベントファクタFeventを第1ニューラルネットワークモデルに入力し、冷却機器の当日予測される負荷Lを得て、第1ニューラルネットワークモデルの出力値とする。
ステップS13では、室外温度の同期履歴サンプルデータ及び冷却機器の当日予測される負荷を第2入力パラメータとして第2ニューラルネットワークに入力し、当日予測される室内温度を得る。
ステップS13において、図6Bに示すように、室外温度の同期履歴サンプルデータTRout及び冷却機器の当日予測される負荷L(つまり、第1ニューラルネットワークの出力値)を第2ニューラルネットワークモデルに入力して、当日予測される室内温度TRinを得て、第2ニューラルネットワークモデルの出力値とする。
ステップS14では、当日予測される室内温度及び予め設定された冷却効率ファクタを第3入力パラメータとして第3ニューラルネットワークに入力し、冷却機器の当日の最適制御パラメータを得る。
ステップS14において、図6Cに示すように、当日予測される室内温度TRin(つまり、第2ニューラルネットワークの出力値)、熱交換冷却効率ファクタFeff1及び空調冷却効率ファクタFeff2を第3ニューラルネットワークモデルに入力して、空調機の当日の最適制御パラメータ(つまり、空調機のオン時刻Tmoment-AC及び空調機のオン時間Thours-AC)及び熱交換器の当日の最適制御パラメータ(つまり、熱交換器のオン時刻Tmoment-TEE及び熱交換器のオン時間Thours-TEE)を得る。
なお、実使用時には、オン時刻Tmomentをhh:mm:ssフォーマットに戻し、オン時間Thoursを標準時間(例えば、xx時間)に戻すことができる。
ステップS12~S14において、UMEは、第1ニューラルネットワークモデル、第2ニューラルネットワークモデル及び第3ニューラルネットワークモデルを順に稼働させて冷却機器の当日の最適制御パラメータを出力する。
空調機の最適制御パラメータは、空調機のオン時刻Tmoment-AC及び空調機のオン時間Thours-ACを含んでもよく、熱交換器の最適制御パラメータは、熱交換器のオン時刻Tmoment-TEE及び熱交換器のオン時間Thours-TEEを含んでもよい。
最適制御パラメータは、毎日最大12組の空調機のオン時刻Tmoment-AC及び空調機のオン時間Thours-AC、並びに最大24組の熱交換器のオン時刻Tmoment-TEE及び熱交換器のオン時間Thours-TEEを含んでもよい。
ステップS15では、最適制御パラメータに基づいて冷却機器の稼働を制御する。
ステップS15において、空調機の最適制御パラメータに基づいて空調機の稼働を制御し、熱交換器の最適制御パラメータに基づいて熱交換器の稼働を制御する。
本開示に係る冷却機器の制御方法によれば、ニューラルネットワークモデルを利用し、現在の室外温度、冷却機器負荷の同期履歴サンプルデータ、影響ファクタ及び冷却効率ファクタ等のパラメータを組み合わせて、空調機及び熱交換器の制御スキームの予測及び連動制御を実現しており、予測して得られる制御スキームの精度が高く、改善が難しいという従来のアルゴリズムの欠点を克服し、空調機及び熱交換器のアクティブ制御を実現しており、稼働効率が最適化され、消費電力が低減されている。また、過去データと現在の実測データを組み合わせ、特殊な事件の影響ファクタ及び冷却機器の冷却効率の影響ファクタを考慮して、予測して得られる制御スキームをより正確なものとしており、機械室の環境の変化に可能であり、応用範囲が向上している。
図7は、本開示に係る空調機の制御フローを示す図である。
図7に示すように、本開示に係る空調機制御フローは、ステップS31~S39を含む。
ステップS31では、現在の室内温度が第1しきい値VHTより大きい場合、ステップS36を実行し、そうでなければ、ステップS32を実行する。
ステップS31において、現在の室内温度がVHTより大きい場合、現在の室内温度が高すぎることを意味し、空調機の稼働がタイムオーバーか否かをさらに判断してもよい(つまり、ステップS36を実行する)。現在の室内温度がVHT以下の場合、現在の室内温度が低すぎるか否かをさらに判断してもよい(つまり、ステップS32を実行する)。
ステップS32では、現在の室内温度が第2しきい値VLTより小さい場合、ステップS39を実行し、そうでなければ、ステップS33を実行する。
ステップS32において、現在の室内温度が第2しきい値VLTより小さい場合、現在の室内温度が低すぎることを意味し、空調機は、低温異常のためにオフしてもよい(つまり、ステップS39を実行する)。現在の室内温度が第2しきい値VLT以上である場合、現在の室内温度が高温異常によりオフされず低温異常によってもオフされないことを意味し、第1高温予備起動条件を満たすか否かをさらに判断してもよい(つまり、ステップS33を実行する)。
ステップS33では、第1高温予備起動条件を満たす場合、ステップS34を実行し、そうでなければ、ステップS31に戻る。
ステップS33において、現在の室内温度が第1しきい値VHT以下かつ第2しきい値VLT以上であり、第1高温予備起動条件を満たす場合、空調機の当日の最適制御パラメータに基づいて空調機稼働を制御し(つまり、ステップS34を実行する)、第1高温予備起動条件を満たさない場合、ステップS31に戻る。
第1高温予備起動条件は、空調機のオン時刻Tmoment-ACに達し、かつ現在の室内温度が第3しきい値HTACより大きく、かつ空調機の実オフ時間が空調機の最短オフ時間MINCSTを超えることを含んでもよい。
ステップS34では、空調機の最大稼働時間Ton-maxを空調機のオン時間Thours-AC及び空調機の最大オン時間MAXCOTにおける最小値に設定する。
ステップS34において、空調機の稼働における信頼性及び安全性を保証するために、空調機のオン時間Thours-AC及び空調機の最大オン時間MAXCOTのうちの最小値を取って、空調機の稼働を実際に制御する制御パラメータとしてもよい。
ステップS35では、空調機を起動し、ステップS38を実行する。
ステップS35において、空調機の起動を制御した後、空調機の実オン時間Ton-ACの記録を開始し、空調機の実オフ時間Toff-ACをクリアして、ステップS38を実行する。
ステップS36では、空調機の実オフ時間Toff-ACが空調機の最短オフ時間MINCSTより大きい場合、ステップS37を実行し、そうでなければ、ステップS31に戻る。
ステップS36において、現在の室内温度は第1しきい値VHTより大きく、現在の空調機の実オフ時間Toff-ACが空調機の最短オフ時間MINCSTより大きい場合、高温異常起動条件を満たすことを意味し、空調機高温異常起動動作を実行する(つまり、ステップ37を実行する)。現在の空調機の実オフ時間Toff-ACが空調機の最短オフ時間MINCST以下である場合、ステップS31に戻る。
ステップS37では、空調機の最大稼働時間Ton-maxを空調機の最大オン時間MAXCOTとして設定し、ステップS35を実行する。
ステップS37において、空調機が高温異常起動した場合、予め設定された空調機の最大オン時間MAXCOTに直接基づいて、空調機の稼働時間を制御する。
ステップS38では、空調機の実オン時間Ton-ACが空調機の最大稼働時間Ton-max以上である場合、ステップS39を実行し、そうでなければ、空調機の現在の状態を保持する。
空調機が起動した後、空調機の実オン時間Ton-ACの記録を開始し、空調機の実オン時間Ton-ACが空調機の最大稼働時間Ton-max以上である場合、空調機を停止し、そうでなければ、空調機は現在の状態を保持する。
ステップS39では、空調機を停止し、ステップS31に戻る。
ステップS39において、空調機の停止を制御した後、空調機の実オフ時間Toff-ACの記録を開始し、空調機の実オン時間Ton-ACをクリアし、その後、ステップS31に戻って室内温度の検出を継続する。
空調機の制御フローは、現在の室内温度が第6しきい値LTより小さい場合、空調機を停止することをさらに含んでもよい。
上述のステップS31~S39から分かるように、第3ニューラルネットワークモデルから出力される予測スキームを応用することを基に、予め設定された空調機及び熱交換器の発停ポリシーのアルゴリズムを組み合わせることにより、ニューラルネットワークモデルの予測に異常があったときも、空調機及び熱交換器の安全な稼働が保障される。実際の室温が第1しきい値VHTを超えた場合、空調機は、高温異常により起動してもよい。実際の室温が第2しきい値VLTを下回った場合、空調機は、低温異常によりオフしてもよい。空調機のオン時刻Tmoment-ACに達し、かつ実際の室温が第3しきい値HTACを超え、かつ稼働間隔が最短オフ時間MINCSTを超える場合、空調機は、第3ニューラルネットワークモデルが出力した予測スキームに基づいて稼働し、つまり、空調機のオン時刻Tmoment-ACに達すると稼働が起動され、稼働継続時間は、空調機のオン時間Thours-ACである。
図8は、本開示に係る熱交換器の制御フローを示す図である。
図8に示すように、本開示に係る熱交換器の制御フローには、ステップS41~S44が含まれる。
ステップS41では、第2高温予備起動条件が満たされると、ステップS42を実行し、そうでなければ、熱交換器は、現在の状態を保持する。
なお、熱交換器として、直接熱交換器及び間接熱交換器を挙げることができ、直接熱交換器は、フレッシュエアシステムを備えてもよく、間接熱交換器は、ヒートパイプ装置(Heat Pipe Equipment,HPE)を備えてもよい。
熱交換器が間接熱交換器であるとき、第2高温予備起動条件は、熱交換器のオン時刻Tmoment-TEEに達し、かつ現在の室内温度が第4しきい値HTHEEより大きく、かつ現在の室内温度と室外温度との差分値が第5しきい値より大きいことを含んでもよい。
熱交換器が直接熱交換器であるとき、第2高温予備起動条件は、以下のいずれかを含む。
(1)熱交換器のオン時刻Tmoment-TEEに達し、かつ現在の室内温度が第4しきい値HTHEEより大きく、かつ現在の室内温度と室外温度との差分値が第8しきい値より大きい。第8しきい値は、第5しきい値より大きくてもよく、つまり、第2高温予備起動条件において、直接熱交換器の室内外の温度差要件が間接熱交換器の室内外の温度差要件より大きく、例えば、第5しきい値は、6℃であってもよく、第8しきい値は、10℃であってもよい。
(2)熱交換器のオン時刻Tmoment-TEEに達し、かつ現在の室内温度が第4しきい値HTHEEより大きく、かつ現在の室内温度と室外温度との差分値が第8しきい値より大きく、かつ現在の室内湿度が第9しきい値以下である。つまり、直接熱交換器の第2高温予備起動条件は、温度条件及び湿度条件を含んでもよく、例えば、第9しきい値は、90%であってもよい。
ステップS42では、熱交換器を起動する。
ステップS42において、熱交換器の起動を制御した後、熱交換器の実オン時間Ton-HEEの記録を開始し、熱交換器の実オフ時間Toff-HEEをクリアする。
ステップS43では、熱交換器の実オン時間Ton-HEEが熱交換器のオン時間Thours-HEE以上である場合、ステップS44を実行し、そうでなければ、熱交換器は現在の状態を保持する。
ステップS44では、熱交換器を停止する。
ステップS44において、熱交換器の停止を制御した後、熱交換器の実オフ時間Toff-HEEの記録を開始し、熱交換器の実オン時間Ton-HEEをクリアする。
熱交換器の制御フローは、現在の室内温度が第6しきい値LTより小さい場合、熱交換器を停止することをさらに含んでもよい。
なお、空調機及び間接熱交換器は同時に稼働してもよいが、空調機及び直接熱交換器の稼働は排他的なものであり、つまり、空調機及び直接熱交換器の両者は同時に稼働してはならない。また、遅延、火災警報が生じた場合、直接熱交換器の稼働を直ちに停止し、ダンパを閉じて、安全を保障する必要がある。
熱交換器が直接熱交換器である場合、空調機のオン時刻と熱交換器のオン時刻は異なる。したがって、本開示の冷却機器の制御方法は、空調機がオンした場合、熱交換器を停止し、熱交換器がオンした場合、空調機を停止することをさらに含んでもよい。
なお、空調機及び熱交換器の制御アルゴリズムは、UMEクラウドで運用されてもよく、必要であれば、空調機及び熱交換器の制御アルゴリズムをFSUにコピーして、ローカルに実行してもよい。この場合、UMEは、第3ニューラルネットワークが予測した冷却制御スキームをFSUに事前に送信する必要がある。
なお、空調機制御及び熱交換器制御は、並行して実行されてもよく、図5に示すステップS11~S14を毎日0時までに1回行い、冷却機器の当日の最適制御パラメータを出力する。
図9は、本開示に係る冷却機器の当日の最適制御パラメータの再度決定及び更新フローを示す図である。
図9に示すように、本開示の冷却機器の制御方法は、最適制御パラメータに基づいて冷却機器の稼働を制御するステップ(つまり、図5に示すステップS15)の後に、ステップS51~S53をさらに含んでもよい。
ステップS51では、空調機の当日の実稼働パラメータと空調機の当日の最適制御パラメータとの間の誤差が第10しきい値を超えた場合、ステップS52を実行し、そうでなければ、本フローを終了する。
ステップS52では、空調機の当日の最適制御パラメータを再度決定する。
ステップS52の具体的な実現方法は、ステップ12~S14と同じであり、ここでは繰り返さない。
ステップS53では、再度決定された空調機の当日の最適制御パラメータに基づいて学習サンプルデータセットを更新する。
例えば、当日の空調機の実オン時刻と当日の空調機の最適制御パラメータにおける空調機のオン時刻との間の誤差が10分を超えた場合、冷却制御ポリシーの速やかな適応能力、並びに予測制御のリアルタイム性及び精度を高めるために、空調機の当日の最適制御パラメータを改めて予測し、再予測された空調機の当日の最適制御パラメータに基づいて学習サンプルデータセットを更新する必要がある。
ニューラルネットワークモデルは、クラウドに配置されて稼働してもよく、外部パラメータが常に変わらない場合、これらモデルは、予測精度を常に高め、機械室の環境の変化等の異常状況に適応して学習及び調整を行うことができるように、さらに、リアルタイム又はオンラインの学習を常に行うことができる。
空調機及び熱交換器は、故障を乗り越えられるものとなっており、したがって、本開示の冷却機器の制御方法は、現在稼働している冷却機器に故障があり、もう1つの冷却機器が正常である場合、故障した冷却機器を停止し、前記正常な冷却機器をオンすることと、現在稼働している2つの冷却機器のいずれも故障している場合、故障が解消されたときに、故障が解消された冷却機器を起動することとをさらに含んでもよい。つまり、現在オンである冷却機器が故障している場合、この故障した冷却機器を停止し、正常な冷却機器をオンし、故障が解消された後で、この冷却機器を再度オンし、もう1つの冷却機器を停止する。空調機及び熱交換器を故障時に互いにバックアップとして起動・稼働させることにより、機械室が異常な高温になる危険を回避することができる。
本開示の冷却機器の制御方法は、最適制御パラメータに基づいて冷却機器の稼働を制御する(つまり、図5に示すステップS15)過程において、現在の室内温度が第6しきい値LTより小さく、かつ冷却機器の実オフ時間が第7しきい値より大きい場合、現在取得している、室外温度、室内温度及び冷却機器負荷を含むサンプルデータに基づいて、第2ニューラルネットワークモデルを学習することをさらに含んでもよい。つまり、環境条件が良好である(例えば、FSUとクラウドUMEとの間がファスト・イーサネット接続され、クラウドUMEのコンピューティングリソースが十分である)場合、リアルタイム又はオンラインでのモデル学習をサポートしてもよい。機械室内の温度が低く、冷却機器が長時間未稼働(例えば、気温の涼しい季節又は気温の低い夜)である場合、リアルタイムで収集した室外温度、機器負荷、室内温度等のデータに基づいて、第2ニューラルネットワークモデルに対しリアルタイムかつオンラインで学習してもよい。
本開示の冷却機器の制御方法は、最適制御パラメータに基づいて冷却機器の稼働を制御した(つまり、図5に示すステップ15)の後、学習サンプルデータセットに基づいて第1ニューラルネットワークモデル及び第3ニューラルネットワークモデルを学習できるように、取得した当日のサンプルデータ及び冷却機器の当日の実稼働パラメータを学習サンプルデータセットに加えることをさらに含んでもよい。当日のサンプルデータ及び実際の冷却制御結果をビッグデータセットに加えることによって、学習セット及びテストセットを豊富にして、第1及び第3ニューラルネットワークモデルに対しオンライン学習を行って、モデルの予測精度を高めることができる。
通信ネットワークが中断した場合、FSUは、UMEと通信できず、冷却機器の制御を実現するために、FSUは、内蔵された温度発停制御アルゴリズムを自動的に運用してもよいし、UMEが事前に送信した冷却制御プランを受信し保存して、UMEからコピーした冷却連動制御アルゴリズムをローカルで運用してもよい。
したがって、本開示の冷却機器の制御方法は、初期化段階で第1ニューラルネットワークモデル、第2ニューラルネットワークモデル及び第3ニューラルネットワークモデルを作成した後、FSUとUMEの通信が故障したときに、冷却機器の当日の最適制御パラメータを決定し、前記最適制御パラメータに基づいて冷却機器の稼働を制御できるように、第1ニューラルネットワークモデル、第2ニューラルネットワークモデル及び第3ニューラルネットワークモデルをFSUに配置することをさらに含んでもよい。
本開示の一応用場面は、機械室の通信機器の発熱量が10KWより小さい基地局類の機械室であり、通常は、オペレータのデータ、伝送、交換類の基地局機械室である。従来の機械室の冷却機器は、1台の空調機だけであったが、空調機の消費電力を低減するために、基地局の機械室の外部環境、発熱量及び取り付け条件を考慮した上で、スマートヒートパイプ装置(HPE)といった間接熱交換器を追加することで、空調機及びヒートパイプ装置の連動制御により機械室の解决スキームを実現している。ヒートパイプ技術を用いるのに機械を冷却する必要はなく、室内外の温度差が基本的に6度前後に保たれるので、年間を通して90%以上の時間に使用できる。また、その部品の消費電力は従来のコンプレッサによる空調のそれを遥かに下回り、従来の空調機システムの約1/5にすぎないため、空調機の消費電力を大幅に節約することができる。
通常の状況では、機械室の新設、拡張のいずれであれ、適切な熱交換器を選択できるように、機械室の使用環境が十分考慮される。ヒートパイプ及び熱交換器等の間接熱交換器によって内外環境を隔てることができ、適用範囲は広いが、初期投資コストが高い。空気の質がよく(煙、腐食性のガス汚染がない)、温度及び湿度が低く、定期的にメンテナンスする能力がユーザに大いにある場合、フレッシュエアシステムを直接熱交換器として選択してもよい。したがって、本開示のもう1つの応用場面は、フレッシュエアシステム及び空調機を用いて連動冷却を行う基地局機械室である。
本開示に係る冷却機器制御スキームによれば、ビッグデータ技術及びニューラルネットワーク技術に基づいて、現在の室内外の温湿度、システム負荷等のデータを十分考慮し、負荷予測、天気予報、同期履歴サンプルデータ等を踏まえて、ニューラルネットワークにより算出を行うことによって、冷却機器負荷、室内温度を事前に予測して、冷却機器の当日の連動制御最適プランを出力し、さらに従来の制御ルール・ポリシーと組み合わせることで、機械室の空調機及び熱交換器の予測可能なアクティブ制御を実現し、最適化制御、省エネ・省資源化の目的を達することができる。
熱交換器及び空調機の予測可能で能動的な連携が実現されるため、空調機の稼働時間及び起動回数が顕著に減少している。また、機械室の機器の作動温度を制御可能な30~40℃の安全範囲まで高め、冷却機器の消費電力をさらに減少させることができる。予備推定では、空調機だけの冷却方式と比べ、空調機及び熱交換器により能動的に予測する連動制御スキームによって、毎年、通信基地局の消費電力量を1万kwh近く削減し、平均消費電力量を40%減らすことができ、500万kwh使用する基地局の10%の割合で計算すると、毎年、電気料金50億元及び135万トンの炭素排出量が減り、経済及び社会に対する利益が顕著である。
同じ技術思想に基づいて、本開示は、冷却機器制御装置をさらに提供する。
図10及び図11は、本開示に係る冷却機器制御装置の構成を示す模式図である。
図10に示すように、本開示に係る冷却機器制御装置は、第1処理モジュール101、第2処理モジュール102及び制御モジュール103を備えている。
第1処理モジュール101は、現在の室外温度を決定するのに用いられる。
第2処理モジュール102は、冷却機器負荷の同期履歴サンプルデータ及び予め設定された影響ファクタを第1入力パラメータとして第1ニューラルネットワークモデルに入力し、冷却機器の当日予測される負荷を得ることと、室外温度の同期履歴サンプルデータ及び前記冷却機器の当日予測される負荷を第2入力パラメータとして第2ニューラルネットワークに入力し、当日予測される室内温度を得ることと、前記当日予測される室内温度及び予め設定された冷却効率ファクタを第3入力パラメータとして第3ニューラルネットワークに入力し、前記冷却機器の当日の最適制御パラメータを得ることとに用いられる。
制御モジュール103は、前記最適制御パラメータに基づいて前記冷却機器の稼働を制御するのに用いられる。
図11に示すように、本開示の冷却機器制御装置は、モデル作成モジュール104をさらに含んでもよい。
モデル作成モジュール104は、初期化段階において、前記第1ニューラルネットワークモデル、第2ニューラルネットワークモデル及び第3ニューラルネットワークモデルを作成するのに用いられる。モデル作成モジュール104は、室外温度、室内温度及び冷却機器負荷を含む履歴サンプルデータを取得することと、前記履歴サンプルデータのアナログシミュレーションを行い、冷却機器の毎日の最適制御パラメータを算出することと、前記履歴サンプルデータ及び前記冷却機器の毎日の最適制御パラメータに基づいて、第1ニューラルネットワークモデル、第2ニューラルネットワークモデル及び第3ニューラルネットワークモデルを作成することとに用いてもよい。
モデル作成モジュール104は、前記履歴サンプルデータのアナログシミュレーションを行い、冷却機器の毎日の最適制御パラメータを算出した後であって、前記履歴サンプルデータ及び前記冷却機器の毎日の最適制御パラメータに基づいて、第1ニューラルネットワークモデル、第2ニューラルネットワークモデル及び第3ニューラルネットワークモデルを作成する前に、前記履歴サンプルデータ及び前記冷却機器の毎日の最適制御パラメータに対し正規化処理を行うことと、正規化処理をしたデータに基づいて学習セット、検証セット及びテストセットを含む学習サンプルデータセットを作成することとにさらに用いてもよい。
モデル作成モジュール104は、前記学習サンプルデータセットに基づいて、第1ニューラルネットワークモデル、第2ニューラルネットワークモデル及び第3ニューラルネットワークモデルを作成するのに用いてもよい。
モデル作成モジュール104は、冷却機器負荷の同期履歴サンプルデータ及び前記予め設定された影響ファクタを第1入力パラメータとし、前記冷却機器の当日負荷の履歴サンプルデータを第1出力パラメータとして、第1ニューラルネットワークモデルを作成することと、室外温度の同期履歴サンプルデータ及び前記冷却機器の当日負荷の履歴サンプルデータを第2入力パラメータとし、当日の室内温度の履歴サンプルデータを第2出力パラメータとして、第2ニューラルネットワークモデルを作成することと、前記当日の室内温度の履歴サンプルデータ及び前記予め設定された冷却効率ファクタを第3入力パラメータとし、冷却機器の当日最適制御パラメータの履歴サンプルデータを第3出力パラメータとして、第3ニューラルネットワークモデルを作成することとに用いてもよい。
サンプルデータは、シミュレーションデータ及びサンプリングデータを含んでもよい。シミュレーションデータは、室内温度が予め設定された第3しきい値より大きいときに、冷却機器の稼働をシミュレートして得られるデータである。サンプリングデータは、室内温度が予め設定された第6しきい値より小さく、かつ冷却機器の実オフ時間が予め設定された第7しきい値より大きいときに、サンプリングして得られるデータである。
第1処理モジュール101は、現在の時刻の前の予め設定された時間内における室外温度を決定することと、前記現在の時刻の前の予め設定された時間内における室外温度、当日予測温度及び予め設定された第1加重値及び第2加重値に基づいて、現在の室外温度を決定することとに用いてもよい。
最適制御パラメータは、オン時刻及びオン時間を含んでもよい。影響ファクタは、祝祭日影響ファクタ、干満潮影響ファクタ、地域イベントファクタのうちの1つ又は任意の組み合わせを含んでもよい。
制御モジュール103は、現在の室内温度が予め設定された第1しきい値以下であり、かつ予め設定された前記第1しきい値より小さい第2しきい値以上であり、かつ第1高温予備起動条件を満たす場合、空調機の最大稼働時間を空調機のオン時間及び予め設定された空調機の最大オン時間における最小値に設定し、空調機を起動することと、空調機の実オン時間が前記空調機の最大稼働時間以上である場合、空調機を停止することとに用いてもよい。
第1高温予備起動条件は、前記空調機のオン時刻に達し、かつ現在の室内温度が予め設定された第3しきい値より大きく、かつ空調機の実オフ時間が予め設定された空調機の最短オフ時間より大きいことを含んでもよい。
制御モジュール103は、前記最適制御パラメータに基づいて前記冷却機器の稼働を制御する過程において、現在の室内温度が前記第1しきい値より大きく、かつ空調機の実オフ時間が前記空調機の最短オフ時間より大きい場合、空調機の最大稼働時間を前記空調機の最大オン時間に設定し、空調機を起動すること、及び/又は現在の室内温度が前記第2しきい値より小さい場合、空調機を停止することにさらに用いてもよい。
制御モジュール103は、第2高温予備起動条件を満たす場合、熱交換器を起動することと、前記熱交換器の実オン時間が前記熱交換器のオン時間以上である場合、前記熱交換器を停止することとにさらに用いてもよい。
前記熱交換器が間接熱交換器であるとき、第2高温予備起動条件は、前記熱交換器のオン時刻に達し、かつ現在の室内温度が予め設定された第4しきい値より大きく、かつ現在の室内温度と室外温度との差分値が予め設定された第5しきい値より大きいことを含んでもよい。
前記熱交換器が直接熱交換器であるとき、第2高温予備起動条件は、前記熱交換器のオン時刻に達し、かつ現在の室内温度が予め設定された第4しきい値より大きく、かつ現在の室内温度と室外温度との差分値が予め設定された、前記第5しきい値より大きい第8しきい値より大きいことと、前記熱交換器のオン時刻に達し、かつ現在の室内温度が予め設定された第4しきい値より大きく、かつ現在の室内温度と室外温度との差分値が予め設定された第8しきい値より大きく、かつ現在の室内湿度が予め設定された第9しきい値以下であることとのいずれかを含んでもよい。
前記熱交換器が直接熱交換器であるとき、前記空調機のオン時刻と前記熱交換器のオン時刻は異なる。制御モジュール103は、前記空調機をオンすると、前記熱交換器が停止することと、前記熱交換器がオンすると、前記空調機が停止することとにさらに用いてもよい。
制御モジュール103は、前記最適制御パラメータに基づいて前記冷却機器の稼働を制御した後、空調機の当日の実稼働パラメータと空調機の当日の最適制御パラメータとの間の誤差が予め設定された第10しきい値を超える場合、第2処理モジュール102に対し空調機の当日の最適制御パラメータを再度決定するよう指示することと、再度決定された空調機の当日の最適制御パラメータに基づいて前記学習サンプルデータセットを更新することとにさらに用いてもよい。
制御モジュール103は、現在稼働している冷却機器に故障があり、もう1つの冷却機器が正常である場合、前記故障した冷却機器を停止し、前記正常な冷却機器をオンすることと、現在稼働している2つの冷却機器のいずれも故障している場合、故障が解消されたときに、故障が解消された冷却機器を起動することとにさらに用いてもよい。
第2処理モジュール102は、現在の室内温度が予め設定された第6しきい値より小さく、かつ前記冷却機器の実オフ時間が予め設定された第7しきい値より大きい場合、現在取得している、室外温度、室内温度及び冷却機器負荷を含むサンプルデータに基づいて、前記第2ニューラルネットワークモデルを学習することにさらに用いてもよい。
本開示は、1つ又は複数のプロセッサと、1つ又は複数のプログラムが記憶された記憶装置とを備え、前記1つ又は複数のプログラムが前記1つ又は複数のプロセッサによって実行されると、前記1つ又は複数のプロセッサにより本開示に係る冷却機器の制御方法が実現されるコンピュータ機器をさらに提供する。
本開示は、コンピュータプログラムが記憶され、当該コンピュータプログラムがプロセッサによって実行されると、前記プロセッサによって本開示に係る冷却機器の制御方法が実現されるコンピュータ可読媒体をさらに提供する。
以上で開示した方法におけるステップ、装置のすべて又は一部における機能モジュール/ユニットは、ソフトウェア、ファームウェア、ハードウェア及びそれらの適切な組み合わせとして実施できることが当業者には理解される。ハードウェアの実施形態において、以上の説明で触れた機能モジュール/ユニットの間の区分は、物理的構成要素の区分と必ずしも対応しない。例えば、1つの物理的構成要素は、複数の機能を有してもよいし、1つの機能若しくはステップがいくつかの物理的構成要素の協働によって実行されてもよい。物理的構成要素の一部又は物理的構成要素のすべては、プロセッサ(CPU、デジタル信号プロセッサ又はマイクロプロセッサ)によって実行されるソフトウェアとして実施されてもよいし、ハードウェアとして実施されてもよいし、又は集積回路(例えば、特定用途向け集積回路)として実施されてもよい。このようなソフトウェアは、コンピュータ記憶媒体(又は非一時的媒体)及び通信媒体(又は一時的媒体)を含んでもよい、コンピュータ可読媒体に分布してもよい。当業者に周知のように、コンピュータ記憶媒体という用語には、情報(例えば、コンピュータ可読命令、データ構造、プログラムモジュール又はその他データ)を記憶するための任意の方法又は技術において実施される揮発性及び不揮発性の、取り外し可能な及び取り外し不可能な媒体も含まれる。コンピュータ記憶媒体は、RAM、ROM、EEPROM、フラッシュメモリ又は他のメモリ技術、CD-ROM、デジタル多用途ディスク(DVD)又は他の光ディスクストレージ、磁気カセット、磁気テープ、磁気ディスクストレージ若しくは他の磁気記憶装置、又は所望の情報を記憶するのに用いることができ、コンピュータによるアクセスが可能なあらゆる他の媒体を含むがこれらに限定されない。また、当業者に周知であるが、通信媒体は、通常、コンピュータ可読命令、データ構造、プログラムモジュール、又は搬送波若しくは他の伝送機構等の変調データ信号における他のデータを含み、任意の情報配信媒体を含んでもよい。
本明細書では、例示的な実施例を開示しており、具体的な用語を用いたが、それらは一般的な説明的な意味にのみ用いられ解釈されるべきであり、限定を目的としたものではない。いくつかの例では、特に明記しない限り、特定の実施例に関連して説明された特徴、特性及び/又は要素を単独で使用してもよいし、他の実施例と関連して説明された特徴、特性及び/又は要素と組み合わせて使用してもよいことが当業者には自明である。したがって、添付の特許請求の範囲によって示される本開示の範囲から逸脱することなく、様々な形態および詳細における変更が可能であることを当業者は理解するであろう。

Claims (19)

  1. 現在の室外温度を決定するステップと、
    冷却機器負荷の同期履歴サンプルデータ及び予め設定された影響ファクタを第1入力パラメータとして第1ニューラルネットワークモデルに入力し、冷却機器の当日予測される負荷を得るステップと、
    室外温度の同期履歴サンプルデータ及び前記冷却機器の当日予測される負荷を第2入力パラメータとして第2ニューラルネットワークモデルに入力し、当日予測される室内温度を得るステップと、
    前記当日予測される室内温度及び予め設定された冷却効率ファクタを第3入力パラメータとして第3ニューラルネットワークモデルに入力し、前記冷却機器の当日の最適制御パラメータを得るステップと、
    前記最適制御パラメータに基づいて前記冷却機器の稼働を制御するステップとを含む冷却機器の制御方法。
  2. 現在の室外温度を決定するステップの前に、
    室外温度、室内温度及び冷却機器負荷を含む履歴サンプルデータを取得するステップと、
    前記履歴サンプルデータのアナログシミュレーションを行い、冷却機器の毎日の最適制御パラメータを算出するステップと、
    前記履歴サンプルデータ及び前記冷却機器の毎日の最適制御パラメータに基づいて、前記第1ニューラルネットワークモデル、第2ニューラルネットワークモデル及び第3ニューラルネットワークモデルを作成するステップとをさらに含む請求項1に記載の方法。
  3. 前記履歴サンプルデータのアナログシミュレーションを行い、冷却機器の毎日の最適制御パラメータを算出するステップの後であって、前記履歴サンプルデータ及び前記冷却機器の毎日の最適制御パラメータに基づいて、前記第1ニューラルネットワークモデル、第2ニューラルネットワークモデル及び第3ニューラルネットワークモデルを作成するステップの前に、
    前記履歴サンプルデータ及び前記冷却機器の毎日の最適制御パラメータに対し、正規化処理を行うステップと、
    正規化処理をしたデータに基づいて、学習セット、検証セット及びテストセットを含む学習サンプルデータセットを作成するステップとをさらに含み、
    前記履歴サンプルデータ及び前記冷却機器の毎日の最適制御パラメータに基づいて、前記第1ニューラルネットワークモデル、第2ニューラルネットワークモデル及び第3ニューラルネットワークモデルを作成するステップは、
    前記学習サンプルデータセットに基づいて、第1ニューラルネットワークモデル、第2ニューラルネットワークモデル及び第3ニューラルネットワークモデルを作成するステップをさらに含む請求項2に記載の方法。
  4. 前記履歴サンプルデータ及び前記冷却機器の毎日の最適制御パラメータに基づいて、第1ニューラルネットワークモデル、第2ニューラルネットワークモデル及び第3ニューラルネットワークモデルを作成するステップは、
    冷却機器負荷の同期履歴サンプルデータ及び前記予め設定された影響ファクタを第1入力パラメータとし、前記冷却機器の当日負荷の履歴サンプルデータを第1出力パラメータとして、第1ニューラルネットワークモデルを作成することと、
    室外温度の同期履歴サンプルデータ及び前記冷却機器の当日負荷の履歴サンプルデータを第2入力パラメータとし、当日の室内温度の履歴サンプルデータを第2出力パラメータとして、第2ニューラルネットワークモデルを作成することと、
    前記当日の室内温度の履歴サンプルデータ及び前記予め設定された冷却効率ファクタを第3入力パラメータとし、冷却機器の当日最適制御パラメータの履歴サンプルデータを第3出力パラメータとして、第3ニューラルネットワークモデルを作成することとを含む請求項2に記載の方法。
  5. 前記履歴サンプルデータは、シミュレーションデータ及びサンプリングデータを含み、
    前記シミュレーションデータは、室内温度が予め設定された第3しきい値より大きいときに、冷却機器の稼働をシミュレートして得られるデータであり、
    前記サンプリングデータは、室内温度が予め設定された第6しきい値より小さく、かつ前記冷却機器の実オフ時間が予め設定された第7しきい値より大きいときに、サンプリングして得られるデータである請求項2に記載の方法。
  6. 現在の室外温度を決定するステップは、
    現在の時刻の前の予め設定された時間内における室外温度を決定することと、
    前記現在の時刻の前の予め設定された時間内における室外温度、当日予測温度及び予め設定された第1加重値及び第2加重値に基づいて、現在の室外温度を決定することとを含む請求項1に記載の方法。
  7. 前記冷却機器は、空調機及び熱交換器を含み、
    前記最適制御パラメータは、空調機のオン時刻、空調機のオン時間、熱交換器のオン時刻及び熱交換器のオン時間を含み、
    前記影響ファクタは、祝祭日影響ファクタ、干満潮影響ファクタ、地域イベントファクタのうちの1つ又は任意の組み合わせを含む請求項1から6のいずれか1項に記載の方法。
  8. 前記最適制御パラメータに基づいて前記冷却機器の稼働を制御するステップは、
    現在の室内温度が予め設定された第1しきい値以下であり、かつ予め設定された前記第1しきい値より小さい第2しきい値以上であり、かつ第1高温予備起動条件を満たすことに応じて、空調機の最大稼働時間を前記空調機のオン時間及び予め設定された空調機の最大オン時間における最小値に設定し、前記空調機を起動することと、
    空調機の実オン時間が前記空調機の最大稼働時間以上であることに応じて、前記空調機を停止することとを含む請求項7に記載の方法。
  9. 前記第1高温予備起動条件は、
    前記空調機のオン時刻に達し、かつ現在の室内温度が予め設定された第3しきい値より大きく、かつ空調機の実オフ時間が予め設定された空調機の最短オフ時間を超えることを含む請求項8に記載の方法。
  10. 前記最適制御パラメータに基づいて前記冷却機器の稼働を制御する過程において、
    現在の室内温度が前記第1しきい値より大きく、かつ空調機の実オフ時間が前記空調機の最短オフ時間より大きい場合、前記空調機の最大稼働時間を前記空調機の最大オン時間に設定し、前記空調機を起動すること、及び/又は
    現在の室内温度が前記第2しきい値より小さいことに応じて、空調機を停止することをさらに含む請求項8に記載の方法。
  11. 前記最適制御パラメータに基づいて前記冷却機器の稼働を制御するステップは、
    第2高温予備起動条件を満たすことに応じて、前記熱交換器を起動することと、
    熱交換器の実オン時間が前記熱交換器のオン時間以上であることに応じて、前記熱交換器を停止することとを含む請求項7に記載の方法。
  12. 前記熱交換器が間接熱交換器であるとき、第2高温予備起動条件は、
    前記熱交換器のオン時刻に達し、かつ現在の室内温度が予め設定された第4しきい値より大きく、かつ現在の室内温度と室外温度との差分値が予め設定された第5しきい値より大きいことを含むか、又は
    前記熱交換器が直接熱交換器であるとき、前記第2高温予備起動条件は、
    前記熱交換器のオン時刻に達し、かつ現在の室内温度が予め設定された第4しきい値より大きく、かつ現在の室内温度と室外温度との差分値が予め設定された、第5しきい値より大きい第8しきい値より大きいことと、
    前記熱交換器のオン時刻に達し、かつ現在の室内温度が予め設定された第4しきい値より大きく、かつ現在の室内温度と室外温度との差分値が予め設定された第8しきい値より大きく、かつ現在の室内湿度が予め設定された第9しきい値以下であることとのいずれかを含む請求項11に記載の方法。
  13. 前記熱交換器が直接熱交換器であり、前記空調機のオン時刻と前記熱交換器のオン時刻が異なり、
    前記空調機がオンしたことに応じて、前記熱交換器が停止することと、
    前記熱交換器がオンしたことに応じて、前記空調機が停止することとをさらに含む請求項7に記載の方法。
  14. 前記冷却機器は、空調機を含み、前記最適制御パラメータに基づいて前記冷却機器の稼働を制御するステップの後に、
    前記空調機の当日の実稼働パラメータと前記空調機の当日の最適制御パラメータとの間の誤差が第10しきい値を超えたことに応じて、前記空調機の当日の最適制御パラメータを再度決定することと、
    再度決定された前記空調機の当日の最適制御パラメータに基づいて学習サンプルデータセットを更新することとをさらに含む請求項3に記載の方法。
  15. 現在稼働している冷却機器に故障があり、もう1つの冷却機器が正常であることに応じて、前記故障した冷却機器を停止し、前記正常な冷却機器をオンすることと、
    現在稼働している2つの冷却機器のいずれも故障していることに応じて、故障が解消されたときに、故障が解消された冷却機器を起動することとをさらに含む請求項1に記載の方法。
  16. 前記最適制御パラメータに基づいて前記冷却機器の稼働を制御する過程において、
    現在の室内温度が予め設定された第6しきい値より小さく、かつ前記冷却機器の実オフ時間が予め設定された第7しきい値より大きいことに応じて、現在取得している、室外温度、室内温度及び冷却機器負荷を含むサンプルデータに基づいて、前記第2ニューラルネットワークモデルを学習することをさらに含む請求項1に記載の方法。
  17. 第1処理モジュールと、第2処理モジュールと、制御モジュールとを備え、
    前記第1処理モジュールは、現在の室外温度を決定することに用いられ、
    前記第2処理モジュールは、
    冷却機器負荷の同期履歴サンプルデータ及び予め設定された影響ファクタを第1入力パラメータとして第1ニューラルネットワークモデルに入力し、冷却機器の当日予測される負荷を得ることと、
    室外温度の同期履歴サンプルデータ及び前記冷却機器の当日予測される負荷を第2入力パラメータとして第2ニューラルネットワークに入力し、当日予測される室内温度を得ることと、
    前記当日予測される室内温度及び予め設定された冷却効率ファクタを第3入力パラメータとして第3ニューラルネットワークに入力し、前記冷却機器の当日の最適制御パラメータを得ることとに用いられ、
    前記制御モジュールは、前記最適制御パラメータに基づいて前記冷却機器の稼働を制御することに用いられる冷却機器制御装置。
  18. 1つ又は複数のプロセッサと、
    1つ又は複数のプログラムが記憶された記憶装置とを備え、
    前記1つ又は複数のプログラムが前記1つ又は複数のプロセッサによって実行されると、前記1つ又は複数のプロセッサにより請求項1から16のいずれか1項に記載の方法が実現されるコンピュータ機器。
  19. コンピュータプログラムが記憶されるコンピュータ可読媒体であって、
    前記コンピュータプログラムがプロセッサによって実行されると、前記プロセッサによって請求項1から16のいずれか1項に記載の方法が実現されるコンピュータ可読媒体。
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