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JP7451267B2 - 装置およびプログラム - Google Patents

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Description

本明細書及び図面に開示の実施形態は、装置およびプログラムに関する。
従来、超音波診断装置は、2次元のエコー画像を収集しながら、レンダリング処理によりリアルタイムに3次元画像を生成して表示する機能や、エコー画像の収集の停止後に3次元画像などをコマ送りにより順次レビューする機能(以下、レビュー機能と呼ぶ)を有する。レビュー機能の実行時において、表示された画像に対して表示態様を変更する操作の入力後、連続的なコマ送りの操作が実行されると、表示される画像の生成に時間がかかることがある。
このとき、操作者は、所望の画像が表示されるまで待機する必要がある。このため、レビュー機能における操作によっては、画像表示の応答性が低くなることがあり、操作者にストレスを与えることがある。
特開2013-215561号公報
本明細書及び図面に開示の実施形態が解決しようとする課題の一つは、レビュー機能における画像表示の応答性を向上することである。ただし、本明細書及び図面に開示の実施形態により解決しようとする課題は上記課題に限られない。後述する実施形態に示す各構成による各効果に対応する課題を他の課題として位置づけることもできる。
本実施形態に係る装置は、記憶部と、処理回路と、表示部と、入力部と、を備える。記憶部は、被検体に対する超音波の送受信により時間的に連続して生成されたフレームデータを用いて生成された時系列に沿った一連のボリュームデータを記憶する。処理回路は、前記ボリュームデータに対する第1画像処理により、表示対象の超音波画像を生成する。表示部は、前記時系列に沿って前記超音波画像を表示する。入力部は、前記表示部に表示された前記超音波画像に対して、前記超音波画像の階調を含む画質の変更に関するパラメータと、前記当該超音波画像に対する平滑化フィルタの適用のオン/オフと、前記超音波画像に対する最大値投影処理のオン/オフと、レンダリング処理に関するレンダリング条件におけるパラメータとのうち少なくとも一つの変更指示を入力する。処理回路は、前記変更指示に関する超音波画像のループ構造を構成するフレーム番号において、フレーム番号が近い順の前記ボリュームデータに対して、前記変更指示に応じたパラメータを用いた第2画像処理を実行する。
図1は、実施形態に係る超音波診断装置の構成例を示す図。 図2は、実施形態に係り、時間的に連続するフレームデータを用いて、時系列に沿った一連のボリュームデータが生成される一例を示す図。 図3は、実施形態に係る近接順処理の実行手順の一例を示すフローチャート。 図4は、実施形態に係る近接順処理の実行手順の一例を示すフローチャート。 図5は、実施形態に係り、ライブ4Dモードにおいて、時系列に沿って表示されたレンダリング画像の一例を示す図。 図6は、実施形態に係る再レンダリング処理が実行される順序の一例を示す図。
以下、図面を参照しながら、本実施形態に関する装置およびプログラムについて説明する。説明を具体的にするために、本実施形態に係る装置として、超音波診断装置を例にとり説明する。以下の実施形態では、同一の参照符号を付した部分は同様の動作をおこなうものとして、重複する説明を適宜省略する。
(実施形態)
図1は、本実施形態に係る超音波診断装置100の構成例を示す図である。図1に示すように、超音波診断装置100は、超音波プローブ1と、入力装置(入力部)3と、表示装置(表示部)5と、装置本体7とを有する。
超音波プローブ1は、複数の圧電振動子、圧電振動子に設けられる整合層、及び圧電振動子から後方への超音波の伝播を防止するバッキング材等を有する。超音波プローブ1は、装置本体7と着脱自在に接続される。複数の圧電振動子は、装置本体7における超音波送信回路71から供給された駆動信号に基づいて、超音波を発生する。なお、超音波プローブ1には、フリーズ操作などの際に押下されるボタンが配置されてもよい。
超音波プローブ1から被検体Pに超音波が送信されると、送信された超音波は、被検体Pの体内組織における音響インピーダンスの不連続面で次々と反射される。反射された超音波は、反射波信号(以下、エコー信号と呼ぶ)として超音波プローブ1が有する複数の圧電振動子にて受信される。受信されたエコー信号の振幅は、超音波が反射される不連続面における音響インピーダンスの差に依存する。なお、送信された超音波パルスが移動している血流や心臓壁などの表面で反射された場合のエコー信号は、ドプラ効果により、移動体の超音波送信方向に対する速度成分に依存して周波数偏移を受ける。超音波プローブ1は、被検体Pからのエコー信号を受信して電気信号に変換する。本実施形態においては、超音波プローブ1は、例えば、複数の圧電振動子が所定の方向に沿って配列された1Dアレイプローブ、複数の圧電振動子が二次元マトリックス状に配列された2Dアレイプローブ、または圧電振動子列をその配列方向と直交する方向に機械的に煽りながら超音波走査を実行可能なメカニカル4Dプローブ等である。
入力装置3は、操作者からの各種の入力操作を受け付け、受け付けた入力操作を電気信号に変換して処理回路87に出力する。入力装置3は、例えば、マウス、キーボード、トラックボール、スイッチ、ボタン、ジョイスティック、タッチパッド及びタッチパネルディスプレイ等を有する。なお、本実施形態において、入力装置3は、マウス、キーボード、トラックボール、スイッチ、ボタン、ジョイスティック、タッチパッド及びタッチパネルディスプレイ等の物理的な操作部品を備えるものに限られない。例えば、入力装置3とは別体に設けられた外部の入力機器から入力操作に対応する電気信号を受け取り、この電気信号を処理回路87へ出力する電気信号の処理回路も入力装置3の例に含まれる。また、入力装置3は、装置本体7に設けられてもよい。また、入力装置3は、装置本体7と無線通信可能なタブレット端末等で構成されることにしても構わない。
例えば、入力装置3における終了ボタンの押下やフリーズボタンの押下(以下、フリーズ操作と呼ぶ)に応答して、超音波の送受信は終了し、超音波診断装置100は、一時停止状態となる。また、フリーズ操作に応答して、超音波診断装置100は、超音波の送受信に伴って生成された超音波画像がリアルタイムに表示されるリアルタイム表示モードから、画像メモリ83に記憶された複数の超音波画像を時系列的に沿って連続的に表示(以下、シネ表示と呼ぶ)可能なシネ表示モードに移行する。このとき、操作者がトラックボール等を回転させると、超音波診断装置100は、トラックボールの回転方向に応じて、画像メモリ83に格納された複数フレーム分の超音波画像を、シネ表示する。当該トラックボールの回転は、フリーズ操作の入力後において時系列に沿った一連の超音波画像を時間方向に沿ってスクロールさせるスクロール操作に相当する。なお、入力装置3は、シネ表示モードにおいて表示装置5に表示させる超音波画像の選択として、時系列の超音波画像に対応する複数のサムネイルの一覧から、表示装置5に表示させる超音波画像に対応するサムネイル画像の指定を入力してもよい。
入力装置3は、シネ表示モードの実行中すなわち後述のレビュー機能873の実行中において、表示装置5に表示された超音波画像に対して、表示された超音波画像の表示態様に影響を与えるパラメータの変更の指示(以下、変更指示と呼ぶ)を入力する。すなわち、入力装置3は、スクロール操作の停止後に表示装置5に表示された超音波画像に対して、変更指示を入力する。表示態様に影響を与えるパラメータとは、例えば、当該超音波画像の階調を含む画質の変更に関するパラメータ(以下、画質パラメータと呼ぶ)、当該超音波画像に対する平滑化フィルタの適用のオン/オフ(以下、フィルタON/OFFと呼ぶ)、当該超音波画像に対する最大値投影(以下、MIP(maximum intensity projection)と呼ぶ)処理のオン/オフ(以下、MIP ON/OFFと呼ぶ)、レンダリング処理に関するレンダリング条件におけるパラメータ(以下、レンダリングパラメータと呼ぶ)などである。
画質パラメータの変更は、表示された超音波画像の明るさ(輝度)の調整に関するパラメータであって、例えば、ゲイン調整、閾値以下の画素値を黒色で表示させる当該閾値の変更などである。また、レンダリングパラメータの変更は、例えば、表示されたレンダリング画像に対する回転操作、拡大(Zoom in)/縮小(Zoom out)操作、Pan(視点の平行移動)操作などである。換言すれば、レンダリングパラメータの変更に関する指示は、例えば、レンダリング条件における視点位置の変更など、レンダリング画像などの3次元画像に対するアフィン変換(平行移動+線形変換)の指示に対応する。
表示装置5は、例えば、液晶ディスプレイ(LCD:Liquid Crystal Display)、CRT(Cathode Ray Tube)ディスプレイ、有機ELディスプレイ(OELD:Organic Electro Luminescence Display)、プラズマディスプレイ又は他の任意のディスプレイが、適宜、使用可能となっている。なお、表示装置5は、装置本体7に組み込まれてもよい。また、表示装置5、デスクトップ型でもよいし、装置本体7と無線通信可能なタブレット端末等で構成されることにしても構わない。
表示装置5は、各種の情報を表示する。例えば、表示装置5は、処理回路87や画像生成回路79によって生成された超音波画像や、操作者からの各種操作を受け付けるためのユーザインタフェース(以下、GUI(Graphical User Interface)と呼ぶ)等を表示する。表示装置5は、シネ表示モードにおいて、入力装置3を介した操作者の指示により、時系列に沿って超音波画像を表示する。また、表示装置5は、フリーズ操作の入力後(シネ表示)においてスクロール操作が入力されると、スクロール操作に応じて、シネ表示におけるフレーム番号または超音波画像の収集順のインデックスに対応する超音波画像を、コマ送り(またはコマ戻し)で表示する(シネめくりともいう)。最大のフレーム番号の次は、最小のフレーム番号になっている。また、最大のインデックスの次は、最小のインデックスになっている。
装置本体7は、超音波プローブ1が受信したエコー信号に基づいて超音波画像を生成する装置である。装置本体7は、図1に示すように、超音波送信回路71、超音波受信回路73、Bモード処理回路75、ドプラ処理回路77、画像生成回路79、内部記憶回路(記憶部)81、画像メモリ83(シネメモリまたはキャッシュとも称される)、通信インタフェース85、及び処理回路87を有する。
超音波送信回路71は、超音波プローブ1に駆動信号を供給するプロセッサである。超音波送信回路71は、例えば、トリガ発生回路、遅延回路、及びパルサ回路等により実現される。トリガ発生回路は、処理回路87におけるシステム制御機能871により、所定のレート周波数で、送信超音波を形成するためのレートパルスを繰り返し発生する。遅延回路は、超音波プローブ1から発生される超音波をビーム状に集束して送信指向性を決定するために必要な圧電振動子ごとの遅延時間を、各レートパルスに対して与える。パルサ回路は、システム制御機能871により、レートパルスに基づくタイミングで、超音波プローブ1に駆動信号(駆動パルス)を印加する。遅延回路により各レートパルスに対し与える遅延時間を変化させることで、圧電振動子面からの送信方向が任意に調整可能となる。
超音波受信回路73は、超音波プローブ1が受信したエコー信号に対して各種処理を施し、受信信号を生成するプロセッサである。超音波受信回路73は、例えば、アンプ回路、A/D変換器、受信遅延回路、及び加算器等により実現される。アンプ回路は、超音波プローブ1が受信したエコー信号をチャンネルごとに増幅してゲイン補正処理を行なう。A/D変換器は、ゲイン補正されたエコー信号をデジタル信号に変換する。受信遅延回路は、デジタル信号に受信指向性を決定するのに必要な遅延時間を与える。加算器は、遅延時間が与えられた複数のデジタル信号を加算する。加算器の加算処理により、受信指向性に応じた方向からの反射成分が強調された受信信号が生成される。
Bモード処理回路75は、超音波受信回路73から受け取った受信信号に基づき、Bモードデータを生成するプロセッサである。Bモード処理回路75は、超音波受信回路73から受け取った受信信号に対して包絡線検波処理、及び対数増幅処理等を施し、信号強度を輝度の明るさで表現したデータ(以下、Bモードデータと呼ぶ)を生成する。生成されたBモードデータは、2次元的な超音波走査線上のBモードRAWデータとして不図示のRAWデータメモリに記憶される。
ドプラ処理回路77は、超音波受信回路73から受け取った受信信号に基づき、ドプラ波形、及びドプラデータを生成するプロセッサである。ドプラ処理回路77は、受信信号から血流信号を抽出し、抽出された血流信号からドプラ波形を生成すると共に、血流信号から平均速度、分散、及びパワー等の情報を多点について抽出したデータ(以下、ドプラデータと呼ぶ)を生成する。生成されたドプラデータは、2次元的な超音波走査線上のドプラRAWデータとして不図示のRAWデータメモリに記憶される。
画像生成回路79は、操作者が入力装置3を介して各種指示を入力するためのGUIを生成する。画像生成回路79は、Bモード処理回路75及びドプラ処理回路77により生成されたデータに基づき、各種超音波画像のデータを生成するプロセッサである。画像生成回路79は、不図示の内部メモリを備える。画像生成回路79は、RAW-ピクセル変換を実行することで、ピクセルから構成される2次元画像(以下、フレームデータと呼ぶ)を生成する。フレームデータは、予め設定されたフレームレートに従い、フレーム単位で生成される。生成されたフレームデータは、フレーム単位で内部メモリに記憶される。
画像生成回路79は、時間的に連続して生成されたフレームデータに対し、空間的な位置情報を加味した補間処理等を実行すること(以下、ボリュームデータ生成処理と呼ぶ)で、所望の範囲のボクセルから構成されるボリュームデータを生成する。なお、画像生成回路79は、RAWデータメモリに記憶されているBモードRAWデータに対し、空間的な位置情報を加味した補間処理を含むRAW-ボクセル変換を実行することで、ボリュームデータを生成してもよい。画像生成回路79は、生成されたボリュームデータを、内部記憶回路81に記憶させる。
図2は、時間的に連続するフレームデータTSFDを用いて、ボリュームデータ生成処理BDGPにより時系列に沿った一連のボリュームデータTSBDが生成される一例を示す図である。図2に示すように、画像生成回路79は、6つのフレームデータに対して、1つのボリュームデータ生成する。なお、1つのボリュームデータの生成に用いられるフレームデータの数は、6つに限定されず、任意に設定可能である。図2に示す例では、ボリュームデータは、n(図2では、nは7以上の自然数)個生成されている。なお、ボリュームデータの生成の総数nは、7に限定されず任意の自然数であってもよい。図2に示すように、ボリュームデータ生成処理BDGPは、ボリュームデータに関する一連のフレームデータ(6つのフレームデータ)の取得に応じて、1つのボリュームデータを生成する。生成されたボリュームデータには、例えば、フレーム番号または収集順のインデックスが付与される。以下、説明を簡便にするため、ボリュームデータには、フレーム番号が付与されるものとして説明する。
画像生成回路79は、例えば各種ボリュームデータに対してレンダリング処理を施し、レンダリング画像を生成する。また、画像生成回路79は、各種ボリュームデータに対して多断面変換再構成(以下、MPR(Multi Planar Reconstruction)と呼ぶ)処理を施し、ボリュームデータにおける所定の断面画像(以下、MPR画像と呼ぶ)を生成する。また、画像生成回路79は、生成された各種ボリュームデータに対してCurved MPR処理を施し、ボリュームデータにおける所定の曲断面画像を表す曲断面画像を生成する。また、画像生成回路79は、生成された各種超音波画像に対し、ダイナミックレンジ、輝度(ブライトネス)、コントラスト、γカーブ補正及びRGB変換等の各種画像処理を実行する。画像生成回路15は、画像処理機能875により実行される後述の画像処理を、適宜実行してもよい。
例えば、画像生成回路79は、表示装置5に表示された超音波画像に対して変更指示が入力されると、表示された超音波画像に関するボリュームデータに対して、当該変更指示に対応する画像処理を実行する。これにより、画像生成回路79は、表示された超音波画像に対して変更指示が適用された新たな超音波画像を生成する。画像生成回路79は、生成された新たな超音波画像を、画像メモリ83に記憶させる。
内部記憶回路81は、例えば、磁気的若しくは光学的記憶媒体、又は集積回路記憶装置等のプロセッサにより読み取り可能な記憶媒体等で実現される。例えば、内部記憶回路81は、種々の情報を記憶するHDD(Hard disk Drive)やSSD(Solid State Drive)、半導体メモリ等に相当する。内部記憶回路17は、HDDやSSD等以外にも、CD(Compact Disc)、DVD(Digital Versatile Disc)、フラッシュメモリ等の可搬性記憶媒体や、RAM(Random Access Memory)等の半導体メモリ素子等との間で種々の情報を読み書きする駆動装置であってもよい。
内部記憶回路81は、本実施形態に係る各種機能を実現するためのプログラム等を記憶する。内部記憶回路81は、診断情報(例えば、患者ID、医師の所見等)、診断プロトコル、ボディマーク生成プログラム、及び映像化に用いるカラーデータの範囲を診断部位ごとに予め設定する変換テーブルなどのデータ群を記憶する。例えば、内部記憶回路81は、被検体Pに対する超音波の送受信により生成された時系列のボリュームデータTSBDを記憶する。内部記憶回路81は、入力装置3を介して入力された操作に従って画像生成回路79により生成されたレンダリング画像を記憶する。内部記憶回路81は、記憶している各種データを、システム制御機能871により、通信インタフェース21を介して外部装置へ転送する。
画像メモリ83は、例えば、プロセッサにより読み取り可能な半導体メモリ等の記録媒体等を有する。画像メモリ83は、例えば、キャッシュメモリにより実現される。画像メモリ83は、入力装置3を介して入力されるフリーズ操作直前の複数フレームに対応する各種画像のデータを保存する。具体的には、画像メモリ83は、シネ表示を行なうために、フリーズボタンが押下された瞬間から所定の過去の期間に亘る複数フレームの超音波画像を、他のデータで上書きされないように記憶する。すなわち、画像メモリ83は、超音波の送受信を停止させるフリーズ操作の入力前に表示装置5に表示されていた時系列の超音波画像を、当該超音波画像に関するフレーム番号とともに記憶する。これにより、画像メモリ83に記憶され、時系列的に連続する一連の超音波画像は、例えば、後述のレビュー機能873により、シネ表示される。なお、内部記憶回路81と画像メモリ83とは、一つの記憶装置として統合されてもよい。
通信インタフェース85は、ネットワークを介して外部装置と接続される。通信インタフェース85は、ネットワークを介して、外部装置との間でデータ通信を行う。外部装置は、例えば、各種の医用画像のデータを管理するシステムである医用画像管理システム(PACS(Picture Archiving and Communication System)、医用画像が添付された電子カルテを管理する電子カルテシステム等である。なお、外部装置との通信の規格は、如何なる規格であっても良いが、例えば、DICOM(Digital Imaging and COmmunications in Medicine)が挙げられる。
処理回路87は、例えば、超音波診断装置100の中枢として機能するプロセッサである。処理回路87は、ハードウェア資源として、CPU(Central Processing Unit)やMPU(Micro Processing Unit)、GPU(Graphics Processing Unit)等のプロセッサとROM(Read Only Memory)やRAM(Random Access Memory)等のメモリとを有する。また、処理回路87は、特定用途向け集積回路(Application Specific Integrated Circuit:ASIC)、フィールド・プログラマブル・ゲート・アレイ(Field Programmable Gate Array:FPGA)、他の複合プログラマブル論理デバイス(Complex Programmable Logic Device:CPLD)、や単純プログラマブル論理デバイス(Simple Programmable Logic Device:SPLD)により実現されてもよい。
処理回路87は、例えば、システム制御機能871、レビュー機能873、および画像処理機能875などの各種機能を有する。処理回路87は、内部記憶回路81に記憶されている各種プログラムを自身のメモリに展開して実行することで、当該プログラムに対応するシステム制御機能871、レビュー機能873、および画像処理機能875を実行する。なお、プログラムは、内部記憶回路81に保存される代わりに、当該プロセッサの回路内にプログラムを直接組み込むように構成しても構わない。この場合、当該プロセッサは、当該回路内に組み込まれたプログラムを読み出して実行することで上記機能を実現する。システム制御機能871、レビュー機能873、および画像処理機能875をそれぞれ実行する処理回路87は、システム制御部、レビュー部、画像処理部に相当する。なお、システム制御機能871、レビュー機能873、および画像処理機能875各々は、単一の処理回路で実現される場合に限らない。複数の独立したプロセッサを組み合わせて処理回路を構成し、各プロセッサがプログラムを実行することにより、システム制御機能871、レビュー機能873、および画像処理機能875を実現するものとしても構わない。
処理回路87は、システム制御機能871により、超音波診断装置100の入出力等の基本動作を制御する。システム制御機能871が実行されると、処理回路87は、例えば入力装置3を介して、各種スキャンモードの入力を受け付ける。処理回路87は、受け付けたスキャンモードに応じ、各種超音波スキャンを実行し、各種超音波画像を生成する。例えば、スキャンモードがBモードである場合、処理回路87は、超音波送信回路71、超音波受信回路73、Bモード処理回路75、及び画像生成回路79を制御し、フレーム単位でBモード画像を生成する。また、スキャンモードがリアルタイムにレンダリング画像を表示させるモード(以下、ライブ4Dモードと呼ぶ)である場合、処理回路87は、超音波送信回路71、超音波受信回路73、Bモード処理回路75、及び画像生成回路79を制御し、時間的に連続する複数フレームにより生成されたボリュームデータ単位で、レンダリング画像を生成する。
処理回路87は、レビュー機能873により、画像メモリ83に記憶された一連の超音波画像を、表示装置5に連続表示する。例えば、リアルタイム表示モードの実行中にフリーズボタンが操作者により押下されると、処理回路87は、シネ表示モードに移行し、最新の超音波画像を、表示装置5に表示させる。このとき、操作者がトラックボール等を回転させると、処理回路87は、回転方向に応じて、画像メモリ83に格納された複数フレーム分の超音波画像を、時系列に沿って表示装置5にシネ表示させる。また、ライブ4Dモードの実行中にフリーズボタンが操作者により押下されると、処理回路87は、シネ表示モードに移行し、最新のレンダリング画像を、表示装置5に表示させる。このとき、操作者がトラックボール等を回転させると、処理回路87は、回転方向に応じて、画像メモリ83に格納された複数フレーム分のレンダリング画像を、時系列に沿って表示装置5にシネ表示させる。このとき、処理回路87は、例えば、表示されたレンダリング画像に対する各種操作(例えば、回転操作、拡大/縮小操作、Pan操作(移動操作))や変更指示の入力待ち状態となる。
処理回路87は、画像処理機能875により、ボリュームデータに対する画像処理を実行する。処理回路87は、当該画像処理の実行により、時系列の超音波画像を生成する。画像処理機能875により生成される超音波画像は、2次元画像または3次元画像である。処理回路87は、シネ表示モードの実行中に、表示装置5に表示された超音波画像に対して変更指示が入力されると、変更指示に関する超音波画像から時系列的に近い順のボリュームデータに対して、変更指示に応じた画像処理を実行する。画像処理は、例えば、超音波画像の画質の変更に関する画質変更処理と、平滑化フィルタによるフィルタリング処理と、画像構築処理とのうち少なくとも一つである。超音波画像が3次元画像である場合、画像構築処理は、レンダリング処理である。超音波画像が2次元画像である場合、画像構築処理は、ボリュームデータに対するMIP処理である。フィルタON/OFFおよび画質パラメータの変更に伴って実行される画質変更処理は、2次元または3次元のうちいずれの超音波画像であっても適用可能である。
具体的には、処理回路87は、変更指示に関する超音波画像に対応するフレーム番号から時系列的に近い順で(フレーム番号が大きくなる順で)変更指示に応じた画像処理を順次実行することにより、時系列の新たな超音波画像を生成する。次いで、処理回路87は、生成された新たな超音波画像を、フレーム番号とともに画像メモリ83に記憶させる。上記処理手順を、以下、近接順処理と呼ぶ。シネ表示モードの実行中に実施される近接順処理の手順については、後程説明する。
なお、処理回路87は、画像生成回路79により実行される各種画像処理を、適宜実行してもよい。例えば、処理回路87は、表示装置5に表示された超音波画像に対して変更指示が入力されると、表示された超音波画像に関するボリュームデータに対して、当該変更指示に対応する画像処理を実行する。このとき、処理回路87は、表示された超音波画像に対して変更指示が適用された新たな超音波画像を生成する。処理回路87は、生成された新たな超音波画像を、フレーム番号とともに画像メモリ83に記憶させる。
以下、近接順処理の実行手順について、図3および図4を参照して説明する。図3および図4は、近接順処理の実行手順の一例を示すフローチャートである。説明を具体的にするために、シネ表示により表示装置5で表示される超音波画像は、3次元のレンダリング画像であるものとする。また、近接順処理の実行のトリガとなる変更指示は、レンダリングパラメータの変更であるものとする。このとき、画像処理機能875により実行される画像処理は、レンダリング処理となる。また、被検体Pに対する超音波の送受信に先立って設定されたスキャンモードは、ライブ4Dモードであるものとする。
(近接順処理)
(ステップS301)
被検体Pに対する超音波の送受信により、Bモード処理回路75は、BモードRAWデータを生成し、生成されたBモードRAWデータをRAWデータメモリに記憶する。画像生成回路79は、RAWデータメモリから読み出されたBモードRAWデータに基づいて、時系列に沿ったフレームデータTSFDを生成する。画像生成回路79は、所定の期間に亘る一連のフレームデータに基づいて、ボリュームデータ生成処理により、ボリュームデータを生成する。ボリュームデータの生成は、所定の期間に亘る一連のフレームデータの生成ごとに実行される。画像生成回路79は、生成されたボリュームデータに、図2に示すように、フレーム番号を付与する。画像生成回路79は、フレーム番号が付与されたボリュームデータを、内部記憶回路81に記憶する。
(ステップS302)
画像生成回路79は、予め設定されたレンダリング条件で、ボリュームデータに対するレンダリング処理を実行し、3次元画像に対応するレンダリング画像を生成する。画像生成回路79は、生成されたレンダリング画像を、フレーム番号とともに画像メモリ83に記憶させる。画像生成回路79は、生成されたレンダリング画像を、表示装置5に表示させる。なお、画像生成回路79は、レンダリング画像を、当該レンダリング画像の生成元となるボリュームデータを関連付けてもよい。このとき、ボリュームデータに対するフレーム番号の付与は、不要となる。
図5は、ライブ4Dモードにおいて、時系列に沿って表示されたレンダリング画像の一例を示す図である。図5に示すように、ボリュームが生成されると、生成されたボリュームデータを用いたレンダリング処理RPにより、レンダリング画像が生成される。生成されたレンダリング画像は、順次、表示装置5に表示される。すなわち、表示装置5は、図5に示すように、レンダリング画像ReI(1)から順にレンダリング画像ReI(n)までレンダリング画像の生成順に、時系列に沿ってリアルタイムに、レンダリング画像を表示する。図5において、現在表示されているレンダリング画像は、最新のフレーム番号F(n)に対応するレンダリング画像ReI(n)である。
(ステップS303)
入力装置3を介してフリーズ操作が入力されると(ステップS303のYes)、ステップS304の処理が実行される。フリーズ操作が入力されると、超音波診断装置100は、ライブ4Dモードから、シネ表示モードに移行する。シネ表示モードにおいて、例えば、フレーム番号の総数がnであるとき、内部記憶回路81には、時系列に沿った一連のボリュームデータTSBDおよび時系列に沿った一連のレンダリング画像TSRIが、フレーム番号とともに記憶されている。フリーズ操作が入力されなければ(ステップS303のNo)、ステップS301の処理とステップS302の処理とが繰り返される。
(ステップS304)
フリーズ操作の入力に応答して、レビュー機能873が起動する。このとき、表示装置5は、最後に収集されたボリュームデータに対応する最新のレンダリング画像ReI(n)を、フレーム番号F(n)とともに表示する。加えて、超音波診断装置100において、レビュー機能873に関する各種操作は実行可能となる。なお、表示装置5は、表示されたレンダリング画像のフレーム番号を、インジケーターで表示してもよい。インジケータは、フレーム番号そのものであってもよいし、フレーム番号をノブで示したスクロールバーであってもよい。
(ステップS305)
レビュー機能873の終了に関する操作が入力装置3を介して入力されると(ステップS305のYes)、近接順処理は、レビュー機能873とともに終了する。レビュー機能873の終了に関する操作が入力装置3を介して入力されなければ(ステップS305のNo)、ステップS306の処理が実行される。
(ステップS306)
スクロール操作が入力装置3を介して入力されると(ステップS306のYes)、ステップS307の処理が実行される。スクロール操作が入力装置3を介して入力されなければ(ステップS306のNo)、ステップS308の処理が実行される。
(ステップS307)
処理回路87は、レビュー機能873により、スクロール操作の操作量に応じたフレーム番号を特定する。処理回路87は、特定されたフレーム番号に対応するレンダリング画像を、画像メモリ83から読み出す。処理回路87は、読み出されたレンダリング画像を、表示装置5に表示させる。
(ステップS308)
表示されたレンダリング画像に対して変更指示(例えば、回転操作、拡大/縮小操作、Pan操作)が入力装置3を介して入力されると(ステップS308のYes)、ステップS309の処理が実行される。変更指示が入力装置3を介して入力されなければ(ステップS308のNo)、ステップS305の処理が実行される。
(ステップS309)
画像生成回路79は、表示装置5に表示されているレンダリング画像と同じフレーム番号が付帯されたボリュームデータを特定する。なお、レンダリング画像とボリュームデータとが関連付けられている場合、画像生成回路79は、表示装置5に表示されているレンダリング画像に対応付けられたボリュームデータを特定してもよい。画像生成回路79は、特定されたボリュームデータに対して、変更指示により変更されたレンダリングパラメータ(以下、変更パラメータと呼ぶ)を用いて、レンダリング処理(以下、再レンダリング処理と呼ぶ)を開始する。なお、本ステップにおける画像処理は、画像処理機能875により実行されてもよい。また、本ステップの実行前において、処理回路87は、システム制御機能871により、ステップS302において生成され、画像メモリ83に記憶されたレンダリング画像を、画像メモリ83からクリア(消去、破棄)する。
(ステップS310)
再レンダリング処理が完了していれば(ステップS310のYes)、ステップS313の処理が実行される。再レンダリング処理が完了していなければ(ステップS310のNo)、ステップS311の処理が実行される。
(ステップS311)
入力装置3を介してスクロール操作が入力されると(ステップS311のYes)、ステップS312の処理が実行される。入力装置3を介してスクロール操作が入力されなければ(ステップS311のNo)、ステップS310の処理が実行される。
(ステップS312)
画像生成回路79は、スクロール先のレンダリング画像と同じフレーム番号が付帯されたボリュームデータを特定する。画像生成回路79は、特定されたボリュームデータに対して、変更パラメータを用いて、再レンダリング処理を開始する。すなわち、処理回路87は、変更指示に応じた画像処理の完了前にスクロール操作が入力され、かつスクロール操作が停止された場合、スクロール操作に応じたフレーム番号(すなわち、スクロール操作後におけるフレーム番号)に対応する超音波画像(レンダリング画像など)を優先して生成する。なお、本ステップにおける画像処理は、画像処理機能875により実行されてもよい。
なお、本ステップの処理の代わりに、処理回路87は、画像処理機能875により、フォアグラウンドで、スクロール操作による操作量に応じたボリュームデータに対して、再レンダリング処理を実行してもよい。例えば、後述のステップS314においてバックグラウンドで再レンダリング処理が実行されている場合、処理回路87は、バックグラウンドにおける再レンダリング処理を止めて、フォアグラウンドで再レンダリング処理を実行する。このとき、処理回路87は、再レンダリング処理が完了した順に、再レンダリング処理により生成されたレンダリング画像を、フレーム番号とともに画像メモリ83に順次記憶させる。加えて、表示装置5は、再レンダリング処理が完了した順に、再レンダリング処理により生成されたレンダリング画像を、表示する。例えば、再レンダリング中にスクロール操作が入力されると、表示装置5は、変更指示が入力されたレンダリング画像から、フレーム番号を適宜スキップして、再レンダリング処理により生成されたレンダリング画像を、断続的に表示する。
(ステップS313)
画像生成回路79は、再レンダリング処理により生成された新たなレンダリング画像を、フレーム番号とともに画像メモリ83に記憶させる。なお、画像生成回路79は、新たなレンダリング画像を、画像メモリ83に記憶された同一のフレーム番号のレンダリング画像に、更新(または、置換や上書き)してもよい。画像生成回路79は、生成されたレンダリング画像を、表示装置5に表示させる。なお、画像生成回路79は、生成された新たなレンダリング画像を、当該レンダリング画像の生成元となるボリュームデータを関連付けてもよい。また、本ステップにおける処理は、画像処理機能875により実行されてもよい。
(ステップS314)
処理回路87は、画像処理機能875により、新たなレンダリング画像から、フレーム番号が時系列的に近い順のボリュームデータに対して、変更指示に応じたレンダリング処理を逐次実行する。具体的には、処理回路87は、新たなレンダリング画像におけるフレーム番号(以下、再レンダリングフレームと呼ぶ)の次のフレーム番号に対応するボリュームデータに対して、再レンダリング処理をバックグランドで実行する。次いで、処理回路87は、再レンダリングフレームの前のフレーム番号に対応するボリュームデータに対して、再レンダリング処理を実行する。上述のように、再レンダリングフレームから時間間隔が同一のフレーム番号が2つある場合、処理回路87は、2つのフレーム番号のうち再レンダリングフレームより次のフレーム番号に対応するボリュームデータに対して、再レンダリング処理を優先して実行する。
以下、同様に、処理回路87は、画像処理機能875により、レンダリングフレームから時系列的に近い順のフレーム番号に対応するボリュームデータに対して、再レンダリング処理を順次実行する。なお、再レンダリングフレームから時間間隔が同一のフレーム番号が2つある場合、処理回路87は、2つのフレーム番号のうち再レンダリングフレームより前のフレーム番号に対応するボリュームデータに対して、再レンダリング処理を優先して実行してもよい。
図6は、再レンダリング処理が実行される順序の一例を示す図である。図6において、再レンダリングフレームは、フレーム番号F(i)であるものとする。図6におけるRRPは、再レンダリング処理を示している。図6における再レンダリング処理RRPのうち、再レンダリング処理INIは、ステップS309において実行される再レンダリング処理(以下、初段再レンダリング処理と呼ぶ)を示している。図6において、初段再レンダリング処理INIにより生成された新たなレンダリング画像は、RG(i)で示されている。
図6に示すフレーム番号F(i)に対応する再レンダリング画像に対して変更指示が入力されると、処理回路87は、画像処理機能875により、図6に示す再レンダリング処理RRPにおいて、カッコ書きの数字の順に、再レンダリング処理RRPを、バックグラウンドで実行する。このとき、再レンダリング処理RRPにより生成される新たなレンダリング画像は、フレーム番号F(i+1)、フレーム番号F(i-1)、フレーム番号F(i+2)、フレーム番号F(i-2)、・・・の順に生成される。
また、図6に示すフレーム番号F(n)に対応する最新のレンダリング画像が表示装置5に表示され、フレーム番号F(n)に対応する最新のレンダリング画像に対して変更指示が入力されると、処理回路87は、画像処理機能875により、ボリュームデータBD(n-1)およびボリュームデータBD(1)に対して、順次再レンダリング処理RRPを実行する。このように、フレーム番号F(n)の次のフレーム番号はF(1)となるように、複数のフレーム番号は、循環的(サイクリック)な構造、すなわちループ構造を構成している。このため、時系列的に近い順に実行される再レンダリング処理RRPは、上記手順を含む。換言すれば、時系列的に近い順とは、ループ構造を構成するフレーム番号において、フレーム番号が近い順に相当する。
(ステップS315)
再レンダリング処理RRPにより、新たなレンダリング画像が生成されるたびに、処理回路87は、画像処理機能875により、生成された新たなレンダリング画像を、画像メモリ83に記憶させる。
(ステップS316)
一連のボリュームデータTSBDに対して再レンダリング処理RRPが完了すれば(ステップS316のYes)、ステップS305の処理が実行される。このとき、図6に示すように再レンダリング処理RRPにより生成された時系列の新たなレンダリング画像TSNRIは、画像メモリ83に記憶された状態となる。本ステップのYesの後、ステップS305以降の処理が繰り返される。一連のボリュームデータTSBDに対して再レンダリング処理RRPが完了していなければ(ステップS316のNo)、ステップS317の処理が実行される。
(ステップS317)
入力装置3を介してスクロール操作が入力されると(ステップS317のYes)、ステップS312の処理が実行される。入力装置3を介してスクロール操作が入力されなければ(ステップS317のNo)、ステップS314の処理が実行される。
以上に述べた実施形態に係る超音波診断装置100によれば、被検体Pに対する超音波の送受信により生成された時系列のボリュームデータを記憶し、ボリュームデータに対する画像処理により時系列の超音波画像を生成し、時系列に沿って超音波画像を表示し、表示された超音波画像に対して超音波画像の表示態様に影響を与えるパラメータの変更指示を入力し、変更指示に関する超音波画像から時系列的に近い順のボリュームデータに対して、変更指示に応じた画像処理を実行する。
例えば、実施形態に係る超音波診断装置100によれば、フリーズ操作の入力前に表示されていた時系列の超音波画像をフレーム番号とともに記憶し、フリーズ操作の入力後においてスクロール操作が入力されるとスクロール操作に応じたフレーム番号に対応する超音波画像を表示し、スクロール操作の停止後に表示された超音波画像に対して変更指示入力されると、変更指示に関する超音波画像のフレーム番号から時系列的に近い順で変更指示に応じた画像処理を順次実行することにより、時系列に沿った一連の新たな超音波画像を生成し、新たな超音波画像を画像メモリ83に記憶させることができる。
これらのことから、実施形態に係る超音波診断装置100によれば、シネ表示において表示された超音波画像に対して変更指示が入力されると、表示された超音波画像のフレーム番号から時系列的に近い順で、変更指示に応じた画像処理を、画質を落とすことなくバックグラウンドで実行することができる。これにより、本超音波診断装置100によれば、変更指示の入力後、変更指示に関する超音波画像に対して画像処理が完了する度に、当該画像処理により生成された新たな超音波画像を画像メモリ83に記憶することができる。例えば、本超音波診断装置100によれば、1つのボリュームデータに対して再レンダリング処理RRPが完了する度に、生成された新たなレンダリング画像を画像メモリ83に記憶することができる。
これらのことから、実施形態に係る超音波診断装置100によれば、レビュー機能873における画像表示の応答性(応答速度)、例えば、連続的なコマ送り時における高精細なレンダリング画像などの3次元画像の表示の応答性(応答速度)を、画質を落とすことなく向上させることができる。すなわち、実施形態に係る超音波診断装置100によれば、レビュー機能873においてコマ送り操作に対応する超音波画像の表示をスムーズに実行することができる。以上のことから、実施形態に係る超音波診断装置100によれば、コマ送り時における操作者のストレスを低減でき、被検体Pに対する検査のスループットを向上させることができる。
また、実施形態に係る超音波診断装置100によれば、変更指示に応じた画像処理の完了前にスクロール操作が入力され、かつスクロール操作が停止された場合、スクロール操作に応じたフレーム番号に対応する超音波画像を優先して生成することができる。これにより、変更指示に応じた画像処理の実行中にスクロール操作が入力されたとしても、操作者が所望するフレーム番号に対応し、変更指示に応じた超音波画像を、優先的に生成することができる。これにより、実施形態に係る超音波診断装置100によれば、操作者に所望の画像が表示されるまでの時間を低減することができ、操作者のストレスを低減することができる。
(応用例)
本応用例は、表示態様に関するパラメータ(以下、表示態様パラメータと呼ぶ)を用いて生成された超音波画像を当該表示態様パラメータとともに記憶し、変更指示に対応するパラメータに関する超音波画像(以下、変更対応画像と呼ぶ)が記憶されている場合、変更指示に応じて変更対応画像を表示することにある。本応用例における近接順操作では、画像メモリ83に記憶された超音波画像は、シネ表示の実行中において破棄(消去)されない。
画像メモリ83は、シネ表示において表示装置5に表示された超音波画像(すなわち、すでに作成された超音波画像)を、表示態様パラメータとともに記憶する。すなわち、画像メモリ83に記憶される超音波画像は、表示態様パラメータおよびフレーム番号とともに、例えば、処理回路87におけるレビュー機能873により管理される。また、画像メモリ83は、変更対応画像が記憶されていない場合、画像処理機能875により生成された超音波画像を、画像処理機能875による画像処理において用いられた表示態様パラメータとフレーム番号とともに、変更対応画像として記憶する。なお、画像メモリ83に記憶される超音波画像は、内部記憶回路81に記憶されてもよい。表示態様パラメータとフレーム番号とは、変更指示の履歴を示すインデックスに相当する。
処理回路87は、レビュー機能873により、変更指示の入力を契機として、変更指示における表示態様パラメータと変更指示に関するフレーム番号とを用いて、変更対応画像を、画像メモリ83において検索する。当該検索により、変更指示における表示態様パラメータと変更指示に関するフレーム番号とに関する変更対応画像が画像メモリ83に記憶されていれば、処理回路87は、当該変更対応画像を表示装置5に表示させる。
当該検索により、変更指示における表示態様パラメータと変更指示に関するフレーム番号とに関する変更対応画像が画像メモリ83に記憶されていなければ、処理回路87は、画像処理機能875により、当該フレーム番号に対応するボリュームデータに対して、変更指示に応じた画像処理(例えば、再レンダリング処理RRP)を実行する。当該画像処理は、実施形態に記載の内容と同様なため、説明は省略する。
以下、変更指示がフレーム番号F(i)のレンダリング画像に対する回転操作である場合を例にとり、説明する。このとき、フレーム番号F(i)であって、0°の角度のレンダリングパラメータを有するレンダリング画像が画像メモリ83に記憶されているものとする。ステップS308における変更指示として、角度θでの左回転の回転操作が入力装置3により入力されると、処理回路87は、レビュー機能873により、フレーム番号F(i)と角度θのレンダリングパラメータとを有するレンダリング画像を、画像メモリ83において検索する。フレーム番号F(i)と左回転の角度θのレンダリングパラメータとを有するレンダリング画像が画像メモリ83に記憶されていなければ、ステップS309の処理が実行される。フレーム番号F(i)と角度θのレンダリングパラメータとを有するレンダリング画像が画像メモリ83に記憶されていれば、ステップS313の処理が実行される。
ステップS316の後、ステップS308における変更指示として、角度θでの右回転の回転操作が入力装置3により入力されると、処理回路87は、レビュー機能873により、フレーム番号F(i)と角度0のレンダリングパラメータとを有するレンダリング画像を検索する。ステップS313において、処理回路87は、フレーム番号F(i)と角度0のレンダリングパラメータとを有するレンダリング画像を、画像メモリ83から読み出して、表示装置5に表示させる。
以上に述べた実施形態の応用例に係る超音波診断装置100によれば、表示態様パラメータおよびフレーム番号とともに超音波画像を画像メモリ83に記憶し、管理することができる。これにより、変更指示に関する表示態様パラメータとフレーム番号とに対応する変更対応画像が画像メモリ83に記憶されていれば、当該変更対応画像を表示装置5に表示することができる。これらのことから、実施形態の応用例に係る超音波診断装置100によれば、レビュー機能873における画像表示の応答性をさらに向上させることができ、被検体Pに対する検査のスループットをさらに向上させることができる。
また、本実施形態の変形例として、装置は、例えば、医用画像処理装置、医用画像処理サーバ装置、ワークステーションまたはクラウドコンピューティングにより実現されてもよい。医用画像装置、医用画像処理サーバ装置、ワークステーションまたはクラウドコンピューティングは、例えば、図1に記載の点線の枠9内の構成を有する。なお、装置が医用画像処理サーバ装置、ワークステーションまたはクラウドコンピューティングとして実現される場合、入力装置3と表示装置5とは、例えば、クライアント装置として、ネットワークに接続されてもよい。このとき、例えば、内部記憶回路81と、画像メモリ83と、通信インタフェース85と、処理回路87とは、ネットワーク上のサーバに搭載されてもよい。
本実施形態における技術的思想を医用画像処理プログラムなどのプログラムで実現する場合、プログラムは、コンピュータに、被検体Pに対する超音波の送受信により生成された時系列のボリュームデータを記憶し、ボリュームデータに対する画像処理により時系列の超音波画像を生成し、時系列に沿って超音波画像をディスプレイに表示し、ディスプレイに表示された前記超音波画像に対して超音波画像の表示態様に影響を与えるパラメータの変更指示が入力された場合、変更指示に関する超音波画像から時系列的に近い順のボリュームデータに対して変更指示に応じた画像処理を実行すること、を実現させる。例えば、病院情報システムにおけるPACSサーバや統合サーバ、超音波診断装置100などにおけるコンピュータに当該プログラムをインストールし、これらをメモリ上で展開することによっても、近接順処理を実現することができる。このとき、コンピュータに当該手法を実行させることのできるプログラムは、磁気ディスク(ハードディスクなど)、光ディスク(CD-ROM、DVDなど)、半導体メモリなどの記憶媒体に格納して頒布することも可能である。プログラムにおける処理手順および効果は、実施形態と同様なため、説明は省略する。
以上説明した少なくとも実施形態および変形例等によれば、レビュー機能873における画像表示の応答性を向上することができる。
いくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更、実施形態同士の組み合わせを行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれると同様に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれるものである。
1 超音波プローブ
3 入力装置
5 表示装置
7 装置本体
9 医用画像処理装置、医用画像処理サーバ装置、またはクラウドコンピューティング
71 超音波送信回路
73 超音波受信回路
75 Bモード処理回路
77 ドプラ処理回路
79 画像生成回路
81 内部記憶回路
83 画像メモリ
85 通信インタフェース
87 処理回路
100 超音波診断装置
871 システム制御機能
873 レビュー機能
875 画像処理機能

Claims (6)

  1. 被検体に対する超音波の送受信により時間的に連続して生成されたフレームデータを用いて生成された時系列に沿った一連のボリュームデータを記憶する記憶部と、
    前記ボリュームデータに対する第1画像処理により、表示対象の超音波画像を生成する処理回路と、
    前記時系列に沿って前記超音波画像を表示する表示部と、
    前記表示部に表示された前記超音波画像に対して、前記超音波画像の階調を含む画質の変更に関するパラメータと、前記超音波画像に対する平滑化フィルタの適用のオン/オフと、前記超音波画像に対する最大値投影処理のオン/オフと、レンダリング処理に関するレンダリング条件におけるパラメータとのうち少なくとも一つの変更指示を入力する入力部と、を備え、
    前記処理回路は、前記変更指示に関する超音波画像のループ構造を構成するフレーム番号において、フレーム番号が近い順の前記ボリュームデータに対して、前記変更指示に応じたパラメータを用いた第2画像処理を実行する、装置。
  2. 前記送受信を停止させるフリーズ操作の入力前に表示されていた前記超音波画像を、前記フレーム番号とともに記憶する画像メモリをさらに備え、
    前記表示部は、前記フリーズ操作の入力後において前記時系列に沿った一連の超音波画像を時間方向に沿ってスクロールさせるスクロール操作が入力されると、前記スクロール操作に応じた前記フレーム番号に対応する超音波画像を表示し、
    前記入力部は、操作者の指示により、前記スクロール操作の停止後に表示された前記超音波画像に対して、前記変更指示を入力し、
    前記処理回路は、
    前記変更指示に関する超音波画像のフレーム番号近い順で前記変更指示に応じたパラメータを用いた前記第2画像処理を順次実行することにより、前記時系列に沿った一連の新たな超音波画像を生成し、
    前記新たな超音波画像を前記画像メモリに記憶させる、
    請求項1に記載の装置。
  3. 前記処理回路は、前記変更指示に応じたパラメータを用いた全フレームのボリュームデータに対する前記第2画像処理の完了前に前記スクロール操作が入力され、かつ前記スクロール操作が停止された場合、前記スクロール操作に応じた前記フレーム番号に対応する前記超音波画像を優先して生成する、
    請求項2に記載の装置。
  4. 前記超音波画像は、2次元画像またはレンダリング画像であって、
    前記第2画像処理は、平滑フィルタによるフィルタリング処理と画像構築処理とのうち少なくとも一つである、
    請求項1乃至3のうちいずれか一項に記載の装置。
  5. 前記超音波画像が前記レンダリング画像である場合、前記画像構築処理は、レンダリング処理であり、前記変更指示は、前記レンダリング画像に対するアフィン変換の指示に対応する、
    請求項4に記載の装置。
  6. コンピュータに、
    被検体に対する超音波の送受信により時間的に連続して生成されたフレームデータを用いて生成された時系列に沿った一連のボリュームデータを記憶し、
    前記ボリュームデータに対する第1画像処理により、表示対象の超音波画像を生成し、
    前記時系列に沿って前記超音波画像をディスプレイに表示し、
    前記ディスプレイに表示された前記超音波画像に対して、前記超音波画像の階調を含む画質の変更に関するパラメータと、前記超音波画像に対する平滑化フィルタの適用のオン/オフと、前記超音波画像に対する最大値投影処理のオン/オフと、レンダリング処理に関するレンダリング条件におけるパラメータとのうち少なくとも一つの変更指示が入力された場合、前記変更指示に関する超音波画像のループ構造を構成するフレーム番号において、フレーム番号が近い順の前記ボリュームデータに対して、前記変更指示に応じたパラメータを用いた第2画像処理を実行すること、
    を実現させるプログラム。
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