本発明を実施するための形態(実施形態)につき、図面を参照しつつ詳細に説明する。以下の実施形態に記載した内容により本発明が限定されるものではない。また、以下に記載した構成要素には、当業者が容易に想定できるもの、実質的に同一のものが含まれる。さらに、以下に記載した構成要素は適宜組み合わせることが可能である。なお、開示はあくまで一例にすぎず、当業者において、発明の主旨を保っての適宜変更について容易に想到し得るものについては、当然に本発明の範囲に含有されるものである。また、図面は説明をより明確にするため、実際の態様に比べ、各部の幅、厚さ、形状等について模式的に表される場合があるが、あくまで一例であって、本発明の解釈を限定するものではない。また、本明細書と各図において、既出の図に関して前述したものと同様の要素には、同一の符号を付して、詳細な説明を適宜省略することがある。
(第1の実施形態)
図1は、第1の実施形態に係る表示装置の一構成例を示すブロック図である。図1に示すように、表示装置1は、表示パネル10と、制御部11と、ゲートドライバ12と、ソースドライバ13と、第1電極ドライバ14と、検出部40とを備えている。表示パネル10は、画像を表示する表示部20と、タッチ入力を検出する検出装置であるタッチセンサ30とを含む。
表示パネル10は、表示部20とタッチセンサ30とが一体化された表示装置である。具体的には、表示パネル10において、表示部20の電極や基板等の部材の一部が、タッチセンサ30の電極や基板等に兼用される。
表示部20は、表示素子として液晶表示素子を用いている。表示部20は、表示素子を有する複数の画素を備えるとともに、複数の画素に対向する表示面を有している。また、表示部20は、映像信号Vdispの入力を受けて表示面に複数の画素からなる画像の表示を行う。なお、表示パネル10は、表示部20の上に、タッチセンサ30を装着した装置であってもよい。また、表示部20は、例えば、有機EL表示パネルであってもよい。
制御部11は、外部より供給された映像信号Vdispに基づいて、ゲートドライバ12、ソースドライバ13、第1電極ドライバ14及び検出部40に制御信号を供給する。制御部11は、表示装置1の表示動作及び検出動作を制御する回路である。
ゲートドライバ12は、制御部11から供給される制御信号に基づいて、表示パネル10の表示駆動の対象となる1水平ラインに走査信号Vscanを供給する。これにより、表示駆動の対象となる1水平ラインが順次又は同時に選択される。
ソースドライバ13は、表示部20の、各副画素SPix(図10参照)に画素信号Vpixを供給する回路である。ソースドライバ13の機能の一部は、表示パネル10に搭載されていてもよい。この場合、制御部11が画素信号Vpixを生成し、この画素信号Vpixをソースドライバ13に供給してもよい。
第1電極ドライバ14は、表示パネル10の第1電極COML(図11参照)に表示用の駆動信号Vcomdcを供給する回路である。また、第1電極ドライバ14は、タッチ検出の際に、第1電極COML及び第2電極53、54、55(図11参照)に検出用の駆動信号Vcomを供給する。
本実施形態において、制御部11は、表示部20により表示を行う表示動作と、タッチセンサ30により被検出体を検出する検出動作とを時分割で行う。第1電極ドライバ14は、制御部11からの制御信号に基づいて、駆動信号Vcomdc、Vcomを、第1電極COML及び第2電極53、54、55に供給する。
タッチセンサ30は、自己静電容量方式(セルフ方式ともいう)によるタッチ検出の基本原理に基づいて、タッチ検出を行う。タッチセンサ30は、接触状態の被検出体を検出した場合、検出信号Vdet2を検出部40に出力する。また、タッチセンサ30は、相互静電容量方式(ミューチュアル方式ともいう)によるタッチ検出の基本原理に基づいて、タッチ検出を行うこともできる。タッチセンサ30は、相互静電容量方式により接触状態の被検出体を検出した場合、検出信号Vdet1を検出部40に出力する。
本明細書において、「接触状態」とは、被検出体が表示面に接触した状態又は接触と同視し得るほど近接した状態を表す。また、「非接触状態」とは、被検出体が表示面に接触していない状態又は接触と同視できるほどには近接していない状態を表す。
検出部40は、相互静電容量方式のタッチ検出において、制御部11から供給される制御信号と、表示パネル10から出力される検出信号Vdet1とに基づいて、表示パネル10の表示面への被検出体のタッチの有無を検出する回路である。また、検出部40は、自己静電容量方式のタッチ検出において、制御部11から供給される制御信号と、表示パネル10から出力される検出信号Vdet2とに基づいて、表示パネル10の表示面への被検出体のタッチの有無を検出する。検出部40は、タッチがある場合においてタッチ入力が行われた座標などを求める。
検出部40は、アナログフロントエンド回路48と、信号処理部44と、座標抽出部45と、検出タイミング制御部46と、を備える。アナログフロントエンド回路48(以下、AFE(Analog Front End)48と表す。)は、検出信号増幅部42と、A/D変換部43と、を含む。AFE48は、検出信号Vdet1、Vdet2をデジタル信号に変換して信号処理部44に出力するアナログ信号処理回路である。検出タイミング制御部46は、制御部11から供給される制御信号に基づいて、A/D変換部43と、信号処理部44と、座標抽出部45とが同期して動作するように制御する。
タッチ検出において、検出信号増幅部42は、表示パネル10から供給された検出信号Vdet1を増幅する。A/D変換部43は、駆動信号Vcomに同期したタイミングで、検出信号増幅部42から出力されるアナログ信号をそれぞれサンプリングしてデジタル信号に変換する。
信号処理部44は、A/D変換部43の出力信号に基づいて、表示パネル10に対するタッチの有無を検出する論理回路である。信号処理部44は、指による検出信号の差分の信号(絶対値|ΔV|)を取り出す処理を行う。信号処理部44は、絶対値|ΔV|を所定のしきい値電圧と比較し、この絶対値|ΔV|がしきい値電圧未満であれば、被検出体が非接触状態であると判断する。一方、信号処理部44は、絶対値|ΔV|がしきい値電圧以上であれば、被検出体が接触状態又は近接状態であると判断する。このようにして、検出部40はタッチ検出が可能となる。
座標抽出部45は、信号処理部44においてタッチが検出されたときに、そのタッチパネル座標を求める論理回路である。座標抽出部45は、タッチパネル座標を出力信号Voutとして出力する。座標抽出部45は、出力信号Voutを制御部11に出力してもよい。制御部11は出力信号Voutに基づいて、所定の表示動作又は検出動作を実行することができる。
なお、検出部40の検出信号増幅部42、A/D変換部43、信号処理部44、座標抽出部45及び検出タイミング制御部46は、表示装置1に搭載される。ただし、これに限定されず、検出部40の全部又は一部の機能は外部の制御基板やプロセッサ等に搭載されてもよい。例えば、座標抽出部45は、表示装置1とは別の外部プロセッサに搭載されてもよい。この場合、検出部40は、信号処理部44が信号処理した信号を出力信号Voutとして出力してもよい。或いは、AFE48が表示装置1に搭載され、信号処理部44及び座標抽出部45は外部プロセッサに搭載されてもよい。この場合、検出部40は、A/D変換部43が信号処理したデジタル信号を出力信号Voutとして出力してもよい。
次に、図2から図4を参照して、本実施形態の表示装置1の相互静電容量方式によるタッチ検出の基本原理について説明する。図2は、相互静電容量方式のタッチ検出の基本原理を説明するための説明図である。図3は、相互静電容量方式のタッチ検出の等価回路の例を示す説明図である。図4は、相互静電容量方式のタッチ検出の駆動信号及び検出信号の波形の一例を表す図である。なお、以下の説明では、指が接触又は近接する場合を説明するが、指に限られず、例えばスタイラスペン等であってもよい。
図2に示すように、容量素子C1は、誘電体Dを挟んで互いに対向配置された一対の駆動電極E1及び検出電極E2を備えている。容量素子C1は、駆動電極E1と検出電極E2との対向面同士の間に形成される電気力線(図示しない)に加え、駆動電極E1の端部から検出電極E2の上面に向かって延びるフリンジ分の電気力線が生じる。図3に示すように、容量素子C1の一端は、交流信号源(駆動信号源)Sに接続され、他端は電圧検出器DETに接続される。電圧検出器DETは、例えば図1に示す検出信号増幅部42に含まれる積分回路である。
交流信号源Sから駆動電極E1(容量素子C1の一端)に所定の周波数(例えば数kHz~数百kHz程度)の交流矩形波Sgが印加されると、電圧検出器DETを介して、図4に示すような出力波形(検出信号Vdet1)が現れる。
非接触状態では、容量素子C1の容量値に応じた電流が流れる。図3に示す電圧検出器DETは、交流矩形波Sgに応じた電流の変動を電圧の変動(実線の波形V0(図4参照))に変換する。
図2及び図3に示すように、接触状態では、指によって形成される静電容量C2が、検出電極E2と接触し、又は接触と同視し得るほど近傍にある。これにより、駆動電極E1と検出電極E2との間にあるフリンジ分の電気力線が導体(指)により遮られる。このため、容量素子C1は、非接触状態での容量値よりも容量値の小さい容量素子として作用する。そして、電圧検出器DETは、交流矩形波Sgに応じた電流I1の変動を電圧の変動(点線の波形V1(図4参照))に変換する。
この場合、波形V1は、上述した波形V0と比べて振幅が小さくなる。これにより、波形V0と波形V1との電圧差分の絶対値|ΔV|は、指などの外部から接触又は近接する外部物体の影響に応じて変化することになる。なお、電圧検出器DETは、回路内のスイッチングにより、交流矩形波Sgの周波数に合わせて、コンデンサの充放電をリセットする。かかる期間Resetを設けていることにより、電圧差分の絶対値|ΔV|が精度よく検出される。
検出部40は、上述したように絶対値|ΔV|を所定のしきい値電圧と比較することで、外部近接物体が非接触状態であるか、接触状態又は近接状態であるかを判断する。このようにして、検出部40は相互静電容量方式のタッチ検出の基本原理に基づいてタッチ検出が可能となる。
次に、図5から図8を参照して、自己静電容量方式のタッチ検出の基本原理について説明する。図5は、自己静電容量方式のタッチ検出の基本原理を説明するための、非接触状態を表す説明図である。図6は、自己静電容量方式のタッチ検出の基本原理を説明するための、接触状態を表す説明図である。図7は、自己静電容量方式のタッチ検出の等価回路の例を示す説明図である。図8は、自己静電容量方式のタッチ検出の駆動信号及び検出信号の波形の一例を表す図である。
図5左図は、非接触状態において、スイッチSW1により電源Vddと検出電極E3とが接続され、スイッチSW2により検出電極E3がコンデンサCcrに接続されていない状態を示している。この状態では、検出電極E3が有する容量Cx1が充電される。図5右図は、スイッチSW1により、電源Vddと検出電極E3とが接続されず、スイッチSW2により、検出電極E3とコンデンサCcrとが接続された状態を示している。この状態では、容量Cx1の電荷はコンデンサCcrを介して放電される。
図6左図は、接触状態において、スイッチSW1により電源Vddと検出電極E3とが接続され、スイッチSW2により検出電極E3がコンデンサCcrに接続されていない状態を示している。この状態では、検出電極E3が有する容量Cx1に加え、検出電極E3に近接している指により生じる容量Cx2も充電される。図6右図は、スイッチSW1により、電源Vddと検出電極E3とが接続されず、スイッチSW2により検出電極E3とコンデンサCcrとが接続された状態を示している。この状態では、容量Cx1の電荷と容量Cx2の電荷とがコンデンサCcrを介して放電される。
ここで、図5右図に示す放電時(非接触状態)におけるコンデンサCcrの電圧変化特性に対して、図6右図に示す放電時(接触状態)におけるコンデンサCcrの電圧変化特性は、容量Cx2が存在するために、明らかに異なる。したがって、自己静電容量方式では、容量Cx2の有無により、コンデンサCcrの電圧変化特性が異なることを利用して、指などの操作入力の有無を判定している。
具体的には、検出電極E3に所定の周波数(例えば数kHz~数百kHz程度)の交流矩形波Sg(図8参照)が印加される。図7に示す電圧検出器DETは、交流矩形波Sgに応じた電流の変動を電圧の変動(波形V4、V5)に変換する。
図8において、時刻T01のタイミングで交流矩形波Sgは電圧V6に相当する電圧レベルに上昇する。このときスイッチSW1はオンとなりスイッチSW2はオフとなるため検出電極E3の電位も電圧V6に上昇する。次に時刻T11のタイミングの前にスイッチSW1をオフとする。このとき検出電極E3はフローティング状態であるが、検出電極E3の容量Cx1(またはCx1+Cx2、図6参照)によって、検出電極E3の電位は電圧V6が維持される。さらに、時刻T11のタイミングの前に電圧検出器DETのリセット動作が行われる。
続いて、時刻T11のタイミングでスイッチSW2をオンさせると、検出電極E3の容量Cx1(またはCx1+Cx2)に蓄積されていた電荷が電圧検出器DET内の容量C5に移動するため、電圧検出器DETの出力が上昇する(図8の検出信号Vdet2参照)。電圧検出器DETの出力(検出信号Vdet2)は、非接触状態では、実線で示す波形V4となり、Vdet2=Cx1×V6/C5となる。接触状態では、点線で示す波形V5となり、Vdet2=(Cx1+Cx2)×V6/C5となる。
その後、時刻T31のタイミングでスイッチSW2をオフさせ、スイッチSW1及びスイッチSW3をオンさせることにより、検出電極E3の電位を交流矩形波Sgと同電位のローレベルにするとともに電圧検出器DETをリセットさせる。以上の動作を所定の周波数(例えば数kHz~数百kHz程度)で繰り返す。このようにして、検出部40は自己静電容量方式のタッチ検出の基本原理に基づいてタッチ検出が可能となる。
次に、本実施形態の表示装置1の構成例を詳細に説明する。図9は、第1の実施形態に係る表示パネルの概略断面構造を表す断面図である。図9に示すように、表示装置1は、画素基板2と、対向基板3と、表示機能層としての液晶層6とを備える。対向基板3は、画素基板2の表面に垂直な方向に対向して配置される。また、液晶層6は画素基板2と対向基板3との間に設けられる。
画素基板2は、第1基板21と、画素電極22と、第1電極COMLと、第2電極53と、偏光板35Bとを有する。第1基板21には、ゲートドライバ12に含まれるゲートスキャナ等の回路や、TFT(Thin Film Transistor)等のスイッチング素子や、ゲート線GCL、信号線SGL等の各種配線(図9では省略して示す)が設けられる。
第1電極COMLは、第1基板21の上側に設けられる。画素電極22は、絶縁層24を介して第1電極COMLの上側に設けられる。画素電極22は、第1電極COMLとは異なる層に設けられ、平面視で、第1電極COMLと重なって配置される。第2電極53は、画素電極22と同じ層に設けられ、画素電極22よりも第1基板21の外周側に設けられる。また、画素電極22は、平面視でマトリクス状に複数配置される。偏光板35Bは、第1基板21の下側に設けられる。なお、本実施形態では、画素電極22が第1電極COMLの上側に設けられる例について説明したが、これに限定されない。第1電極COMLが画素電極22の上側に設けられていてもよい。すなわち、画素電極22と第1電極COMLは、絶縁層24を挟んで、第1基板21の表面に垂直な方向に離隔して設けられ、いずれか一方が他方よりも上側である。
なお、本明細書において、第1基板21の表面に垂直な方向において、第1基板21から第2基板31に向かう方向を「上側」とする。また、第2基板31から第1基板21に向かう方向を「下側」とする。また、「平面視」とは、第1基板21の表面に垂直な方向から見た場合を示す。
画素電極22は、表示パネル10の各画素Pixを構成する副画素SPixに対応して設けられる。表示動作を行うための画素信号Vpixは、ソースドライバ13(図1参照)から画素電極22に供給される。また、表示動作の際に、直流の電圧信号である表示用の駆動信号Vcomdcが第1電極COMLに供給される。これにより、第1電極COMLは、複数の画素電極22に対する共通電極として機能する。また、第1電極COMLは、タッチ検出における検出電極として機能する。
本実施形態において、画素電極22、第1電極COML及び第2電極53、54、55(図9では第2電極53のみ示す)は、例えば、ITO(Indium Tin Oxide)等の透光性を有する導電性材料が用いられる。
対向基板3は、第2基板31と、第2基板31の一方の面に形成されたカラーフィルタ32と、第2基板31の他方の面に設けられた偏光板35Aとを有する。カラーフィルタ32は、第1基板21と垂直な方向において、液晶層6と対向する。なお、カラーフィルタ32は第1基板21の上に配置されてもよい。本実施形態において、第1基板21及び第2基板31は、例えば、ガラス基板又は樹脂基板である。
第1基板21と第2基板31とは所定の間隔を設けて対向して配置される。第1基板21と第2基板31との間に液晶層6が設けられる。液晶層6は、通過する光を電界の状態に応じて変調する。液晶層6として、例えば、FFS(Fringe Field Switching:フリンジフィールドスイッチング)を含むIPS(In-Plane Switching:インプレーンスイッチング)等の横電界モードの液晶が用いられる。なお、図9に示す液晶層6と画素基板2との間、及び液晶層6と対向基板3との間には、それぞれ配向膜(図9では省略して示す)が配設されている。
第1基板21の下側には、図示しない照明部(バックライト)が設けられる。照明部は、例えばLED等の光源を有しており、光源からの光を第1基板21に向けて射出する。照明部からの光は、画素基板2を通過して、その位置の液晶の状態により変調され、表示面への透過状態が場所によって変化する。これにより、表示面に画像が表示される。
次に表示パネル10の表示動作について説明する。図10は、実施形態に係る表示部の画素配列を表す回路図である。第1基板21(図9参照)には、図10に示す各副画素SPixのスイッチング素子Tr、信号線SGL、ゲート線GCL等が形成されている。信号線SGL及びゲート線GCLはスイッチング素子Trに電気的に接続される。スイッチング素子Trは、信号線SGLとゲート線GCLの交点に設けられる。信号線SGLは、各画素電極22に画素信号Vpixを供給するための配線である。ゲート線GCLは、各スイッチング素子Trを駆動する駆動信号を供給するための配線である。信号線SGL及びゲート線GCLは、第1基板21の表面と平行な平面に延出する。
図10に示す表示部20は、マトリクス状に配列された複数の副画素SPixを有している。副画素SPixは、それぞれスイッチング素子Tr及び液晶素子6aを備えている。スイッチング素子Trは、薄膜トランジスタにより構成されるものであり、この例では、nチャネルのMOS(Metal Oxide Semiconductor)型のTFTで構成されている。画素電極22と第1電極COMLとの間に絶縁層24が設けられ、これらによって図10に示す保持容量6bが形成される。
図1に示すゲートドライバ12は、ゲート線GCLを順次選択する。ゲートドライバ12は、選択されたゲート線GCLを介して、走査信号Vscanを副画素SPixのスイッチング素子Trのゲートに印加する。これにより、副画素SPixのうちの1行(1水平ライン)が表示駆動の対象として順次選択される。また、ソースドライバ13は、選択された副画素SPixに、信号線SGLを介して画素信号Vpixを供給する。そして、これらの副画素SPixでは、供給される画素信号Vpixに応じて1水平ラインずつ表示が行われるようになっている。
この表示動作を行う際、図1に示す第1電極ドライバ14は、第1電極COMLに対して表示用の駆動信号Vcomdcを印加する。表示用の駆動信号Vcomdcは複数の副画素SPixに対する共通電位となる電圧信号である。これにより、各第1電極COMLは、表示動作において、画素電極22に対する共通電極として機能する。表示の際に、第1電極ドライバ14は、表示領域Ad(図11参照)の全ての第1電極COMLに対して駆動信号Vcomdcを印加する。
図9に示すカラーフィルタ32は、例えば赤(R)、緑(G)、青(B)の3色に着色されたカラーフィルタ32の色領域が周期的に配列されていてもよい。上述した図10に示す各副画素SPixに、R、G、Bの3色の色領域32R、32G、32Bが1組として対応付けられる。そして、3色の色領域32R、32G、32Bに対応する副画素SPixを1組として画素Pixが構成される。なお、カラーフィルタ32は、4色以上の色領域を含んでいてもよい。
次に、第1電極COML及び第2電極53、54、55の構成と、タッチ検出動作について説明する。図11は、第1の実施形態に係る第1基板の平面図である。図11に示すように、表示装置1において、表示領域Adと、周辺領域Gdとが設けられている。本明細書において、表示領域Adは、画像を表示させるための領域であり、複数の画素Pix(副画素SPix)と重なる領域である。周辺領域Gdは、第1基板21の外周よりも内側で、かつ、表示領域Adよりも外側の領域を示す。なお、周辺領域Gdは表示領域Adを囲う枠状であってもよく、その場合、周辺領域Gdは額縁領域とも言える。
本実施形態において、第1電極COMLは、第1基板21の表示領域Adに行列状に複数配置される。言い換えると、第1電極COMLは、第1方向Dxに複数配列されるとともに、第2方向Dyに複数配列される。第1電極COMLは、表示領域Adの全領域に配列される。第1電極COMLにはそれぞれ配線27が接続される。図11に示す例では、配線27は第1電極COMLに対して1対1の関係で接続される。配線27は、第2方向Dyに延出し、第1方向Dxに間隔を有して複数配列される。第1電極COMLは、それぞれ配線27を介してドライバIC19と接続される。
本実施形態において、第1方向Dxは、表示領域Adの一辺に沿った方向である。第2方向Dyは、第1方向Dxと直交する方向である。これに限定されず、第2方向Dyは第1方向Dxに対して90°以外の角度で交差していても良い。第1方向Dxと第2方向Dyとで規定される平面は、第1基板21の表面と平行となる。また、第1方向Dx及び第2方向Dyと直交する方向は、第1基板21(図9参照)の厚み方向である。
第2電極53、54、55は、表示領域Adの外側の周辺領域Gdに複数配置される。第2電極53、54、55は、平面視で、第1電極COMLと重ならない位置に設けられる。第2電極53は、第2方向Dyに沿う周辺領域Gdに設けられ、第2方向Dyに複数配列される。第2電極53は第2方向Dyに長手を有する矩形状である。本実施形態において、第2電極53の第2方向Dyの配列ピッチは、第1電極COMLの第2方向Dyの配列ピッチと等しい。すなわち、第2電極53は、それぞれ第1電極COMLと第1方向Dxに隣り合って配置される。第2電極53の、第2方向Dyの長さは、第1電極COMLの第2方向Dyの長さと実質的に等しく、第2電極53どうしの間隔は、第1電極COMLどうしの第2方向Dyの間隔と実質的に等しい。第2電極53の、第1方向Dxの長さは、第1電極COMLの第1方向Dxの長さよりも短い。
第2電極54は、第1方向Dxに沿う周辺領域Gdに設けられ、第1方向Dxに複数配列される。第2電極54は第1方向Dxに長手を有する矩形状である。本実施形態において、第2電極54の配列ピッチは、第1電極COMLの第1方向Dxの配列ピッチと等しい。第2電極54は、それぞれ第1電極COMLと第2方向Dyに隣り合って配置される。第2電極54の、第1方向Dxの長さは、第1電極COMLの第1方向Dxの長さと実質的に等しく、第2電極54どうしの間隔は、第1電極COMLどうしの第1方向Dxの間隔と実質的に等しい。第2電極54の、第2方向Dyの長さは、第1電極COMLの第2方向Dyの長さよりも短い。つまり、周辺領域Gdの一辺に沿った方向で、第2電極53、54の配列ピッチは、第1電極COMLの配列ピッチと等しい。
第2電極55は、周辺領域Gdの角部に設けられる。第2電極55は、第2電極53の端部と第2方向Dyに隣り合って配置され、かつ、第2電極54の端部と第1方向Dxに隣り合って配置される。このように、第2電極53、54、55は、複数の第1電極COMLを囲んで周辺領域Gdの4辺に設けられて、全体として枠状に配置される。これに限定されず、第2電極53、54は、周辺領域Gdの少なくとも一辺に沿って複数設けられていればよい。
図11に示すように、第1基板21の周辺領域Gdにフレキシブル基板72が設けられている。第1電極COMLとフレキシブル基板72との間の周辺領域Gdに、ドライバIC19が設けられている。
第2電極53は、それぞれ、配線28Aを介してドライバIC19に接続される。第2電極54は、それぞれ、配線28Bを介してドライバIC19に接続される。また、第2電極55は、配線28Cを介してドライバIC19に接続される。
なお、配線27は、第1電極COMLと絶縁層(図示しない)を介して異なる層に設けられ、平面視で第1電極COMLと重なって設けられる。また、配線28A、28B、28Cは、第2電極53、54、55と絶縁層(図示しない)を介して異なる層に設けられる。配線28A、28Cは、第2電極53、55と重なって第2方向Dyに延出する。表示領域Adに対してドライバIC19の反対側の第2電極54に接続された配線28Bは、第1電極COMLと重なって第2方向Dyに延出する。
ドライバIC19は、図1に示す制御部11として機能する。また、図1に示す第1電極ドライバ14は、ドライバIC19に含まれる。また、検出部40の機能の一部は、ドライバIC19に含まれていてもよく、外部のMPU(Micro-Processing Unit)の機能として設けられてもよい。例えばAFE48は、ドライバIC19に含まれる。これに限定されず、第1電極ドライバ14は、第1基板21に設けられていてもよく、或いは、外部の制御基板に備えられていてもよい。なお、ドライバIC19は、これに限定されず、例えばモジュール外部の制御基板に備えられていてもよい。ドライバIC19に加え、別のタッチIC18(図15参照)を設け、タッチIC18にAFE48等を搭載してもよい。
表示装置1の動作方法の一例として、表示装置1は、タッチ検出動作(タッチ検出期間)と表示動作(表示期間)とを時分割に行う。タッチ検出動作と表示動作とはどのように分けて行ってもよい。
表示動作において、ドライバIC19に含まれる第1電極ドライバ14(図1参照)は、全ての第1電極COMLに対して、表示用の駆動信号Vcomdcを供給する。また、自己静電容量方式のタッチ検出において、第1電極ドライバ14は、第1電極COMLに対して、同時又は時分割的に駆動信号Vcomを供給する。第1電極COMLは、第1電極COMLのそれぞれの静電容量変化に応じたセンサ出力信号をAFE48に出力する。各第1電極COMLからのセンサ出力信号に基づいて、表示領域Adのタッチ検出が行われる。つまり、第1電極COMLは、表示動作の際に共通電極として機能するとともに、自己静電容量方式によるタッチ検出の際に検出電極として機能する。
表示動作において、ドライバIC19に含まれる第1電極ドライバ14(図1参照)は、全ての第2電極53、54、55に対して、表示用の駆動信号Vcomdcと同じ電位を有する電圧信号を供給する。これにより、第2電極53、54、55は、表示の際にシールド電極として機能する。
また、自己静電容量方式のタッチ検出において、第1電極ドライバ14は、第2電極53、54、55に対して、同時又は時分割的に駆動信号Vcomを供給する。第2電極53、54、55は、第2電極53、54、55のそれぞれの静電容量変化に応じたセンサ出力信号をAFE48に出力する。第2電極53、54、55からのセンサ出力信号に基づいて、周辺領域Gdのタッチ検出が行われる。つまり、第2電極53、54、55は、自己静電容量方式の検出電極として用いられる。
このように、第2電極53、54、55を設けると、周辺領域Gdに接触又は近接する被検出体と、第2電極53、54、55との距離は、被検出体と、第1電極COMLとの距離よりも小さい。このため、周辺領域Gdの被検出体による第2電極53、54、55の静電容量変化が大きくなり、周辺領域Gdの検出感度が向上する。したがって、本実施形態の表示装置1は、良好な周辺領域Gdの検出性能を有する。
図12は、図11のA1-A2線に沿う断面図である。図12に示すように、表示領域Adでは、第1基板21の上側に絶縁層25a、平坦化層25bを介して、複数の配線27が設けられる。複数の配線27の上側に絶縁層25cを介して第1電極COMLが設けられる。第1電極COMLの上側に絶縁層24を介して画素電極22が設けられる。第1電極COMLと重なる複数の配線27のうち、1つの配線27は、コンタクトホールH1を介して第1電極COMLと接続される。
周辺領域Gdでは、第2電極53は、絶縁層24の上、つまり、画素電極22と同層に設けられ、第1電極COMLとは異なる層に設けられる。なお、図12では図示しない他の第2電極53も同層に設けられる。つまり、他の第2電極53も画素電極22と同層に設けられる。複数の配線28A及び配線28Cは、複数の配線27と同層に設けられる。複数の配線28Aのうち、1つの配線28Aは、コンタクトホールH2を介して第2電極53と接続される。また、第1基板21の表面に対して垂直な方向において、第2電極56と第1基板21との間に、配線12a、12bが設けられる。配線12a、12bは、ゲートドライバ12(図1参照)に含まれるゲートスキャナ等の回路に含まれる配線である。
本実施形態の第2電極53は、表示動作の信頼性を高めるために設けられたガードリングを、タッチ検出の駆動電極として兼用することができる。表示動作の際に、第1電極ドライバ14は、駆動信号Vcomdcと同じ電位を有する直流の電圧信号を複数の第2電極53に供給する。これにより、第2電極53は、配線12a、12bを含む各種回路のノイズをシールドして、表示信頼性を高めることができる。
図13及び図14は、第1の実施形態に係る表示装置のタッチ検出の動作例を説明するための説明図である。タッチ検出において、第1電極COML及び第2電極53、54、55は、どのように駆動してもよい。図13及び図14では、検出電極ブロックBKごとに時分割的に検出を行う例を説明する。
図13に示すように、ドライバIC19に含まれる第1電極ドライバ14(図13では省略して示す)は、検出電極ブロックBK1を選択する。検出電極ブロックBK1は、第1方向Dxに配列された第2電極54及び第2電極55と、第1方向Dxに配列された第1電極COML及び第2電極53と、を含む。第1電極ドライバ14は、検出電極ブロックBK1に含まれる第1電極COML及び第2電極53、54、55に、同時に駆動信号Vcomを供給する。検出電極ブロックBK1に含まれる第1電極COML及び第2電極53、54、55は、それぞれの自己静電容量変化に応じたセンサ出力信号をAFE48(図1参照)に出力する。これにより、検出電極ブロックBK1と重なる部分の表示領域Ad及び周辺領域Gdにおいてタッチ検出が行われる。
次に、検出電極ブロックBK1を選択した期間と異なる期間で、図14に示すように、第1電極ドライバ14(図14では省略して示す)は、検出電極ブロックBK2を選択する。検出電極ブロックBK2は、第1方向Dxに配列された第1電極COML及び第2電極53と、これらに対し、第2方向Dyに隣り合う第1電極COML及び第2電極53を含む。第1電極ドライバ14は、検出電極ブロックBK2に含まれる第1電極COML及び第2電極53に、同時に駆動信号Vcomを供給する。検出電極ブロックBK2に含まれる第1電極COML及び第2電極53は、それぞれの静電容量変化に応じたセンサ出力信号をAFE48に出力する。これにより、検出電極ブロックBK2と重なる部分の表示領域Ad及び周辺領域Gdにおいてタッチ検出が行われる。
そして、第1電極ドライバ14は、2ライン分の第1電極COML及び第2電極53、54、55を含む検出電極ブロックBKを順次走査する。これにより1検出面のタッチ検出が行われる。なお、第1電極ドライバ14は、検出電極ブロックBK以外の第1電極COML及び第2電極53、54、55にガード信号を供給する。ガード信号は、駆動信号Vcomと同期した、同じ電位を有する電圧信号である。これにより、検出電極ブロックBKと、検出電極ブロックBK以外の非選択の第1電極COML及び第2電極53、54、55が、同じ電位で駆動される。このため、検出電極ブロックBKの寄生容量を抑制することができる。
このように、本実施形態では、第1電極COML及び第2電極53、54、55は、所定の数の第1電極COML及び第2電極53、54、55を含む複数の検出電極ブロックBKを構成する。第1電極ドライバ14は、複数の検出電極ブロックBKに時分割的に駆動信号Vcomを供給する。そして、検出電極ブロックBKの第1電極COML及び第2電極53、54、55を同時に駆動して、表示領域Adのタッチ検出と周辺領域Gdのタッチ検出とを同時に実行できる。
また、検出電極ブロックBKごとに検出を行うため、第1電極COML及び第2電極53、54、55の全体を同時に駆動する場合と比較して、AFE48(図1参照)に同時に接続される電極の数を少なくすることができる。したがって、AFE48が搭載されるドライバIC19の端子数を少なくすることができる。
なお、図13及び図14に示す動作例はあくまで一例であって、他の駆動方法であってもよい。例えば、第1電極ドライバ14は、検出電極ブロックBKとして、1ライン分の第1電極COML及び第2電極53、54、55を選択してもよい。或いは、第1電極ドライバ14は、検出電極ブロックBKとして、3ライン分以上の第1電極COML及び第2電極53、54、55を選択してもよい。同時に駆動する電極の数は、AFE48のチャンネル数に応じて適宜変更することができる。
(第1の実施形態の変形例)
第1の実施形態では、例えば図11に示したように、第1基板21の周辺領域Gdに1つのドライバIC19が設けられる例を説明したが、これに限定されない。図15は、第1の実施形態の変形例に係る表示装置の、第1電極とアナログフロントエンド回路との接続構成を示す模式図である。
図11に示すように、本実施形態の表示装置1Aにおいて、第1基板21にCOF(Chip on Film)75が接続される。フレキシブル基板72は、COF75に対して第1基板21の反対側に接続される。COF75は、フィルム状の基材74と、ドライバIC19とを含む。ドライバIC19は、基材74に実装されている。また、フレキシブル基板72には、タッチIC18が実装されている。タッチIC18は、AFE48を含む。
ドライバIC19は、主として表示動作を制御する。また、タッチIC18は、主としてタッチ検出を制御する。つまり、ドライバIC19は、表示用の駆動信号Vcomdcを第1電極COMLに供給する。タッチIC18は、検出用の駆動信号Vcomを第1電極COML及び第2電極53、54、55に供給する。
第1基板21の周辺領域Gdにおいて、第1電極COMLとCOF75との間に接続回路17が設けられる。接続回路17は、第1電極COMLとAFE48との接続と遮断とを切り換える接続切り換え回路であり、例えばマルチプレクサを採用することができる。第1電極COMLのそれぞれは配線27を介して接続回路17に接続される。また、第2電極53、54、55は、それぞれ配線28A、28B、28Cを介して接続回路17に接続される。接続回路17は、配線L11を介してAFE48と接続される。配線L11は、第1基板21、基材74及びフレキシブル基板72に亘って設けられ、ドライバIC19と重ならない位置に設けられる。接続回路17は、1本の配線L11に複数の配線27及び複数の配線28A、28B、28Cを束ねて接続する。このため、配線27及び複数の配線28A、28B、28Cの数に比べて、基材74及びフレキシブル基板72に設けられる配線L11の数を少なくすることができる。
このように接続回路17を設けることにより、配線27及び配線28A、28B、28Cを全てAFE48及びタッチIC18に接続する構成に比べて、AFE48及びタッチIC18の端子数を少なくすることができる。このため、タッチIC18の構成を簡略化することができ、チップサイズを小さくすることができる。
図16は、第1の実施形態の変形例に係る接続回路の一例を示す回路図である。なお、図16では、第2電極53、54、55、配線28A、28B、28C、COF75、ドライバIC19、タッチIC18等を省略して示す。図16に示すように、例えば、第1電極COML(11)、COML(12)、COML(13)、COML(14)が第2方向Dyに配列されている。第1電極COML(11)、COML(12)、COML(13)、COML(14)の順にAFE48に近づいて配置される。また、第1電極COML(12)、COML(22)、COML(32)、COML(42)の順に第1方向Dxに配列されている。なお、以下の説明において第1電極COML(11)、COML(12)、COML(13)、COML(14)、COML(22)、COML(32)、COML(42)を区別して説明する必要がない場合には、第1電極COMLと表す。
接続回路17は、スイッチSW11、SW12、SW13、SW14と配線L12とを含む。スイッチSW11、SW12、SW13、SW14は、第2方向Dyに配列された複数の第1電極COML(11)、COML(12)、COML(13)、COML(14)に対応して設けられる。スイッチSW11、SW12、SW13、SW14は、共通の配線L12を介して1つの配線L11に接続される。スイッチSW11、SW12、SW13、SW14及び配線L12は、第1方向Dxに配列された第1電極COMLごとに設けられている。
スイッチSW11、SW12、SW13、SW14の動作は、ドライバIC19(図15参照)からの制御信号に基づいて制御される。図16に示す例では、スイッチSW12がオンになり、スイッチSW11、SW13、SW14がオフになる。第1方向Dxに配列された第1電極COML(12)、COML(22)、COML(32)、COML(42)が、それぞれ配線L11を介してAFE48に接続される。これにより、検出電極ブロックRxが選択される。ドライバIC19からの制御信号に基づいてスイッチSW11からスイッチSW14が動作することで、検出電極ブロックRxが順次選択される。
このように接続回路17を設けることにより、AFE48に接続される配線L11の数は、1つの検出電極ブロックRxに含まれる第1電極COMLの数と等しくなる。つまり、配線L11の数を、第1電極COMLにそれぞれ接続された配線27の数よりも少なくすることができる。
図16に示す接続回路17の構成は、あくまで一例であり、これに限定されない。図17は、第1の実施形態の変形例に係る接続回路の他の例を示す回路図である。図17に示す接続回路17aは、スイッチSW11、SW12、SW13、SW14と配線L13、L14、L15、L16を含む。
複数のスイッチSW11は、共通の配線L13を介してAFE48に接続される。複数のスイッチSW12は、共通の配線L14を介してAFE48に接続される。複数のスイッチSW13は、共通の配線L15を介してAFE48に接続される。複数のスイッチSW14は、共通の配線L16を介してAFE48に接続される。
図17に示す例では、第2方向Dyに配列された第1電極COML(21)、COML(22)、COML(23)、COML(24)にそれぞれ接続されたスイッチSW11、SW12、SW13、SW14がオンになる。これにより、第2方向Dyに配列された第1電極COML(21)、COML(22)、COML(23)、COML(24)が、それぞれ配線L13、L14、L15、L16を介してAFE48に接続される。これにより、検出電極ブロックRxが選択される。ドライバIC19からの制御信号に基づいて、第2方向Dyに配列された第1電極COMLごとに、スイッチSW11からスイッチSW14が動作することにより、検出電極ブロックRxが第1方向Dxに沿って順次選択される。
図17に示す接続回路17aの構成では、図16と比較して検出電極ブロックRxに含まれる第1電極COMLの配列方向を異ならせることができる。また、図17に示す例においても、AFE48に接続される配線L11の数は、1つの検出電極ブロックRxに含まれる第1電極COMLの数と等しくなる。配線L11の数を、第1電極COMLにそれぞれ接続された配線27の数よりも少なくすることができる。図16に示す接続回路17は、図17に示す接続回路17aに比べて、配線L13、L14、L15、L16が設けられていないため、狭額縁化に有利である。
(第2の実施形態)
図18は、第2の実施形態に係る第1基板の平面図である。本実施形態の表示装置1Bにおいて、周辺領域Gdに2つの第2電極53A、53B及び2つの第2電極54A、54Bが設けられている。第2電極53A、53Bは、第2方向Dyに長手を有する長尺状である。第2電極54A、54Bは、第1方向Dxに長手を有する長尺状である。
第2電極53Aは、周辺領域Gdの長辺の一方に設けられ、第2電極53Bは、周辺領域Gdの長辺の他方に設けられる。2つの第2電極53A、53Bの間に第1電極COMLが配置される。第2電極53A、53Bは、第2方向Dyに配列された複数の第1電極COMLと隣り合って設けられる。第2電極53A、53Bの第2方向Dyの長さは、表示領域Adの第2方向Dyの長さと同程度の長さ、又はそれ以上の長さであることが好ましい。第2電極53A、53Bの第2方向Dyの長さは、表示領域Adの第2方向Dyの長さよりも短くてもよい。第2電極53A、53Bは、それぞれ配線28Aを介してドライバIC19に接続される。
第2電極54Aは、周辺領域Gdの短辺の一方に設けられ、第2電極54Bは、周辺領域Gdの短辺の他方に設けられる。第2電極54Aは、表示領域AdよりもドライバIC19から離れた位置の周辺領域Gdに設けられる。第2電極54Bは、表示領域AdよりもドライバIC19に近い位置の周辺領域Gdに設けられる。
2つの第2電極54A、54Bの間に第1電極COMLが配置される。第2電極54A、54Bは、第1方向Dxに配列された複数の第1電極COMLと隣り合って設けられる。第2電極54A、54Bの第1方向Dxの長さは、表示領域Adの第1方向Dxの長さと同程度の長さ、又はそれ以上の長さであることが好ましい。第2電極54A、54Bの第1方向Dxの長さは、表示領域Adの第1方向Dxの長さよりも短くてもよい。第2電極54A、54Bは、それぞれ配線28Bを介してドライバIC19に接続される。
このような構成により、第2電極53A、53B及び第2電極54A、54Bは、それぞれと隣り合う第1電極COMLとの間に静電容量を形成する。第2電極53A、53B及び第2電極54A、54Bは、複数の第1電極COMLを囲んで、周辺領域Gdの4辺にそれぞれ設けられている。つまり、第2電極53A、53B及び第2電極54A、54Bは、全体として枠状に設けられる。なお、これに限定されず、第2電極53A、53B及び第2電極54A、54Bの少なくとも1つが、周辺領域Gdの少なくとも一辺に沿って設けられていればよい。また、第2電極53A、53B及び第2電極54A、54Bは、それぞれ表示領域Adの少なくとも一辺に沿った範囲内において電気的に分離されず連続的につながっていることが好ましい。
第2の実施形態において、表示領域Adのタッチ検出では、第1の実施形態で説明した自己静電容量方式のタッチ検出により、各第1電極COMLの静電容量変化に基づいて表示領域Adの被検出体を検出する。一方、周辺領域Gdでは、相互容量方式のタッチ検出により、周辺領域Gdの被検出体を検出する。下記に詳細を示す。
図19、図20及び図21は、第2の実施形態に係る表示装置のタッチ検出の動作例を説明するための説明図である。本実施形態の表示装置1Bは、第2電極53A、53B、54A、54Bと第1電極COMLとの間の静電容量変化に基づいて、周辺領域Gdのタッチ検出を行う。具体的には、図19に示すように、第1電極ドライバ14は、第2電極54A及び第2電極54Bに、駆動信号Vcomを供給する。
制御部11(図1参照)は、第1電極COMLのうち、第2電極54Aと隣り合う複数の第1電極COMLを検出対象として選択する。ここで、第2電極54Aと隣り合って第1方向Dxに配列された複数の第1電極COMLを検出電極ブロックRx1とする。すなわち、検出電極ブロックRx1の第1電極COMLは、第2電極54Aと隣り合って、第2電極54Aの長手方向に沿って配列される。また、制御部11(図1参照)は、第1電極COMLのうち、第2電極54Bと隣り合う複数の第1電極COMLを検出対象として選択する。ここで、第2電極54Bと隣り合って第1方向Dxに配列された複数の第1電極COMLを検出電極ブロックRx2とする。すなわち、検出電極ブロックRx2の第1電極COMLは、第2電極54Bと隣り合って、第2電極54Bの長手方向に沿って配列される。
第2電極54Aに駆動信号Vcomが供給された場合に、検出電極ブロックRx1の第1電極COMLは、第2電極54Aとの間の静電容量変化に応じたセンサ出力信号をAFE48に出力する。同時に検出電極ブロックRx2の第1電極COMLは、第2電極54Bとの間の静電容量変化に応じたセンサ出力信号をAFE48(図1参照)に出力する。このように、検出電極ブロックRx1、検出電極ブロックRx2の各第1電極COMLがそれぞれ検出電極として機能する。このため、第2電極54A、54Bが長尺状の場合であっても、周辺領域Gdの短辺に沿った領域の、被検出体の位置を検出することができる。以上のように、相互静電容量方式により、第2電極54Aが設けられた周辺領域Gd及び第2電極54Bが設けられた周辺領域Gdにおけるタッチ検出が行われる。
この場合、AFE48のチャネル数に応じて検出電極ブロックRx1及び検出電極ブロックRx2に含まれる第1電極COMLの数が定められる。図19に示す例では、同じ検出期間において、同時に8個の第1電極COMLがAFE48に接続される。これに限定されず、7個以下又は9個以上の第1電極COMLがAFE48に接続されてもよい。
次に、図20に示すように、第1電極ドライバ14は、第2電極53Aに、駆動信号Vcomを供給する。制御部11(図1参照)は、第1電極COMLのうち、第2電極53Aと隣り合う複数の第1電極COMLを検出対象として選択する。ここで、第2電極53Aと隣り合って第2方向Dyに配列された複数の第1電極COMLを検出電極ブロックRx3とする。
検出電極ブロックRx3は、第2電極53Aとの間の静電容量変化に応じたセンサ出力信号をAFE48に出力する。これにより、第2電極53Aが設けられた周辺領域Gdの長辺の一方において、タッチ検出が行われる。図20に示す例では、同じ検出期間において、同時に第2方向Dyに配列された8個の第1電極COMLがAFE48に接続される。
次に、図21に示すように、第1電極ドライバ14は、第2電極53Bに、駆動信号Vcomを供給する。制御部11(図1参照)は、第1電極COMLのうち、第2電極53Bと隣り合う複数の第1電極COMLを検出対象として選択する。ここで、第2電極53Bと隣り合って第2方向Dyに配列された複数の第1電極COMLを検出電極ブロックRx4とする。
検出電極ブロックRx4は、第2電極53Bとの間の静電容量変化に応じたセンサ出力信号をAFE48に出力する。これにより、第2電極53Bが設けられた周辺領域Gdの長辺の他方において、タッチ検出が行われる。図21に示す例でも、同じ検出期間において、同時に第2方向Dyに配列された8個の第1電極COMLがAFE48に接続される。
以上のように、第2電極53A、53B、54A、54Bに隣り合って配列された複数の第1電極COMLは、所定の数の第1電極COMLを含む複数の検出電極ブロックRx1、Rx2、Rx3、Rx4を構成する。なお、当該所定の数を第1の数、第1電極COMLの総数を第2の数とすると、当該第1の数は、第2の数より小さい。第1電極ドライバ14は、第2電極53A、53B、54A、54Bに同時に又は時分割的に駆動信号Vcomを供給する。そして、検出電極ブロックRx1、Rx2、Rx3、Rx4ごとに、第1電極COMLは静電容量変化に応じたセンサ出力信号をAFE48に出力する。これにより、相互静電容量方式により周辺領域Gdのタッチ検出が行われる。つまり、本実施形態では、第2電極53A、53B、54A、54Bが駆動電極として機能し、検出電極ブロックRx1、Rx2、Rx3、Rx4の各第1電極COMLが検出電極として機能する。このような検出動作により、周辺領域Gdの被検出体の位置を良好に検出することができる。
図19から図21では、8個の第1電極COMLごとに時分割的にタッチ検出を行っているが、これに限定されない。例えば、AFE48のチャンネル数に余裕がある場合には、検出電極ブロックRx1、Rx2、Rx3、Rx4が8個以上の第1電極COMLを含んでいてもよく、或いは第2電極53A、53B、54A、54Bを同時に駆動してもよい。検出電極ブロックRx1、Rx2、Rx3、Rx4は、表示領域Adの最も外周側に位置する第1電極COMLにより構成されるが、これに限定されない。検出電極ブロックRx1、Rx2、Rx3、Rx4は、表示領域Adの内側に配置された第1電極COMLを含んでもよい。また、表示領域Adのタッチ検出では、上述した自己静電容量方式により、第1電極COMLのそれぞれの静電容量変化に基づいて被検出体を検出することができる。
(第3の実施形態)
図22は、第3の実施形態に係る第1基板の平面図である。本実施形態の表示装置1Cにおいて、周辺領域Gdに枠状の第2電極56が設けられている。第2電極56は、第1領域56a、第2領域56b、第3領域56c及び第4領域56dを有する。
第1領域56a及び第2領域56bは、第2方向Dyに長手を有する長尺状である。第3領域56c及び第4領域56dは、第1方向Dxに長手を有する長尺状である。第3領域56cは、第1領域56aの一端と第2領域56bの一端との間を接続する。第4領域56dは、第1領域56aの他端と第2領域56bの他端との間を接続する。このように、第2電極56は、周辺領域Gdの4辺に亘って連続して設けられ、1つの連続した枠状に形成される。第2電極56は表示領域Adを囲むように設けられる。第2電極56は、配線28Aを介してドライバIC19と接続される。
本実施形態においても、図12に示す例と同様に、周辺領域Gdでは、第2電極56は、絶縁層24の上、つまり、画素電極22と同層に設けられ、第1電極COMLとは異なる層に設けられる。また、第1領域56a、第2領域56b、第3領域56c及び第4領域56dは互いに同層に設けられ、画素電極22と同層に設けられる。
本実施形態の第2電極56は、表示動作の信頼性を高めるために設けられたガードリングを、タッチ検出の駆動電極として兼用することができる。表示動作の際に、第1電極ドライバ14は、駆動信号Vcomdcと同じ電位を有する直流の電圧信号を第2電極56に供給する。これにより、第2電極56は、配線12a、12bを含む各種回路のノイズをシールドして、表示信頼性を高めることができる。
また、本実施形態においても、第2の実施形態と同様に、相互静電容量方式により周辺領域Gdのタッチ検出が行われる。図23から図25は、第3の実施形態に係る表示装置のタッチ検出の動作例を説明するための説明図である。本実施形態の表示装置1Cは、第2電極56と第1電極COMLとの間の静電容量変化に基づいて、周辺領域Gdのタッチ検出を行う。具体的には、図23に示すように、第1電極ドライバ14は、第2電極56に、駆動信号Vcomを供給する。
制御部11(図1参照)は、第1電極COMLのうち、第3領域56cと隣り合う複数の第1電極COMLを検出対象として選択する。ここで、第3領域56cと隣り合って第1方向Dxに配列された複数の第1電極COMLを検出電極ブロックRx1とする。すなわち、検出電極ブロックRx1の第1電極COMLは、第3領域56cと隣り合って、第3領域56cの長手方向に沿って配列される。また、制御部11(図1参照)は、第1電極COMLのうち、第4領域56dと隣り合う複数の第1電極COMLを検出対象として選択する。ここで、第4領域56dと隣り合って第1方向Dxに配列された複数の第1電極COMLを検出電極ブロックRx2とする。すなわち、検出電極ブロックRx2の第1電極COMLは、第4領域56dと隣り合って、第4領域56dの長手方向に沿って配列される。
第2電極56に駆動信号Vcomが供給された場合に、検出電極ブロックRx1の第1電極COMLは、第3領域56cとの間の静電容量変化に応じたセンサ出力信号をAFE48に出力する。同時に検出電極ブロックRx2の第1電極COMLは、第4領域56dとの間の静電容量変化に応じたセンサ出力信号をAFE48(図1参照)に出力する。このように、検出電極ブロックRx1、検出電極ブロックRx2の各第1電極COMLがそれぞれ検出電極として機能する。このため、第2電極56が枠状の場合であっても、周辺領域Gdの短辺に沿った領域の、被検出体の位置を検出することができる。以上のように、相互静電容量方式により、第3領域56cが設けられた周辺領域Gd及び第4領域56dが設けられた周辺領域Gdにおけるタッチ検出が行われる。
この場合、AFE48のチャネル数に応じて検出電極ブロックRx1及び検出電極ブロックRx2に含まれる第1電極COMLの数が定められる。図23に示す例では、同じ検出期間において、同時に8個の第1電極COMLがAFE48に接続される。これに限定されず、7個以下又は9個以上の第1電極COMLがAFE48に接続されてもよい。
次に、図24に示すように、第1電極ドライバ14は、第2電極56に、駆動信号Vcomを供給する。制御部11(図1参照)は、第1電極COMLのうち、第1領域56aと隣り合う複数の第1電極COMLを検出対象として選択する。ここで、第1領域56aと隣り合って第2方向Dyに配列された複数の第1電極COMLを検出電極ブロックRx3とする。
検出電極ブロックRx3は、第1領域56aとの間の静電容量変化に応じたセンサ出力信号をAFE48に出力する。これにより、第1領域56aが設けられた周辺領域Gdにおいて、タッチ検出が行われる。図24に示す例では、同じ検出期間において、同時に第2方向Dyに配列された8個の第1電極COMLがAFE48に接続される。
次に、図25に示すように、第1電極ドライバ14は、第2電極56に、駆動信号Vcomを供給する。制御部11(図1参照)は、第1電極COMLのうち、第2領域56bと隣り合う複数の第1電極COMLを検出対象として選択する。ここで、第2領域56bと隣り合って第2方向Dyに配列された複数の第1電極COMLを検出電極ブロックRx4とする。
検出電極ブロックRx4は、第2領域56bとの間の静電容量変化に応じたセンサ出力信号をAFE48に出力する。これにより、第2領域56bが設けられた周辺領域Gdにおいて、タッチ検出が行われる。図25に示す例でも、同じ検出期間において、同時に第2方向Dyに配列された8個の第1電極COMLがAFE48に接続される。
以上のように、第2電極56に隣り合って配列された複数の第1電極COMLは、所定の数の第1電極COMLを含む複数の検出電極ブロックRx1、Rx2、Rx3、Rx4を構成する。第1電極ドライバ14は、第2電極56に駆動信号Vcomを供給する。そして、検出電極ブロックRx1、Rx2、Rx3、Rx4ごとに、第1電極COMLは静電容量変化に応じたセンサ出力信号をAFE48に出力する。これにより、相互静電容量方式により周辺領域Gdのタッチ検出が行われる。つまり、本実施形態では、第2電極56が駆動電極として機能し、検出電極ブロックRx1、Rx2、Rx3、Rx4の各第1電極COMLが検出電極として機能する。このような検出動作により、周辺領域Gdの被検出体の位置を良好に検出することができる。
本実施形態では、周辺領域Gdに1つの第2電極56が設けられている。このため、第1の実施形態及び第2の実施形態と比較して、第2電極56とドライバIC19とを接続する配線28Aの数を少なくすることができ、ドライバIC19の端子数を少なくすることができる。また、第2電極56を走査する回路を省略することができる。
(第4の実施形態)
図26は、第4の実施形態に係る表示装置の概略断面構造を表す断面図である。図27は、第4の実施形態に係る第1基板の平面図である。図28は、第4の実施形態に係るカバー基板の平面図である。図26に示すように、本実施形態の表示装置1Dは、画素基板2及び対向基板3に加え、カバー基板51を有する。カバー基板51は、第1基板21の表面に垂直な方向において、第1基板21と離隔して設けられる。カバー基板51は、対向基板3に対して画素基板2の反対側に配置される。本実施形態では、カバー基板51を第3基板ともいう。
カバー基板51は、画素基板2及び対向基板3を覆って保護するための保護部材である。カバー基板51は、ガラス基板であってもよく、樹脂材料等を用いたフィルム状の基材であってもよい。カバー基板51は、第1面51aと、第1面51aの反対側の第2面51bとを有する。カバー基板51の第1面51aは、画像が表示される表示面であり、被検出体が接触又は近接する検出面である。カバー基板51の第2面51bは、対向基板3と対向し、図示しない接着層を介して対向基板3と接着される。
本実施形態では、カバー基板51は、平面視で表示パネル10よりも大きい外形形状を有している。カバー基板51の第2面51bに着色層52が設けられている。着色層52は、周辺領域Gdに設けられる。着色層52が設けられているため、ゲートドライバ12、ソースドライバ13等の各種回路や配線等が外部から視認されることを抑制できる。着色層52は、例えば、光の透過を抑制するように着色された樹脂材料や、金属材料が用いられた加飾層である。
本実施形態では、第2電極53C、53Dは、カバー基板51の第2面51bにおいて、着色層52と重なる位置に設けられている。つまり、第2電極53C、53Dは、画素電極22と異なる層に設けられる。第2電極53C、53Dは、周辺領域Gdのタッチ検出における駆動電極として機能する。
第2電極53C、53Dは、ITO等の透光性を有する導電性材料に限定されない。第2電極53C、53Dは、例えば、アルミニウム(Al)、銅(Cu)、銀(Ag)、モリブデン(Mo)、クロム(Cr)及びタングステン(W)から選ばれた1種以上の金属層で形成されてもよい。第2電極53C、53Dは、これらの金属材料から選ばれた1種以上を含む合金で形成されてもよく、或いは、これらの材料で形成された導電層が複数積層された積層体としてもよい。
図27に示すように、第1基板21の周辺領域Gdには、第2電極53C、53Dは設けられていない。第1基板21の表示領域Adには、複数の第1電極COMLが行列状に配置されている。第1電極COMLの構成は、第2の実施形態及び第3の実施形態と同様である。すなわち、本実施形態においても、自己静電容量方式により表示領域Adのタッチ検出が行われる。なお、第1基板21の周辺領域Gdに、第3の実施形態で説明したガードリングが設けられていてもよい。
図28は、カバー基板51を第1面51aから見たときの平面図を示す。カバー基板51の周辺領域Gdに、第2電極53C、53D及び第2電極54Cが設けられる。また、カバー基板51の周辺領域Gdにフレキシブル基板73が設けられる。フレキシブル基板73は、図27に示すフレキシブル基板72と重なる位置に設けられる。或いは、フレキシブル基板72が設けられた辺と同じ辺に設けられることが好ましい。
第2電極53C、53Dは、第2方向Dyに沿って長手を有する長尺状である。第2電極54Cは、第1方向Dxに沿って長手を有する長尺状である。第2電極53Cは、カバー基板51の周辺領域Gdのうち長辺の一方に設けられ、第2電極53Dは、長辺の他方に設けられる。また、第2電極54Cは、カバー基板51の周辺領域Gdのうち、フレキシブル基板73が接続される短辺に設けられる。第2電極53C、53D及び第2電極54Cは、平面視で第1電極COMLと重ならない位置に設けられる。
第2電極53C、53Dは、それぞれ、配線L1を介してフレキシブル基板73に電気的に接続される。第2電極54Cは、配線L2を介してフレキシブル基板73に電気的に接続される。配線L1及び配線L2は、フレキシブル基板73に設けられた配線L3を介して端子部73Aと接続される。フレキシブル基板73の端子部73Aは、図27に示すフレキシブル基板72の端子部72Aと接続される。端子部72Aは、フレキシブル基板72に設けられた配線L4を介してドライバIC19と接続される。このような構成により、カバー基板51に設けられた第2電極53C、53D及び第2電極54Cは、ドライバIC19と電気的に接続される。
本実施形態においても、第2電極53C、53D及び第2電極54Cは、平面視で隣り合う第1電極COMLとの間に静電容量を形成する。本実施形態の表示装置1Dにおいて、第2の実施形態及び第3の実施形態と同様に、相互静電容量方式により周辺領域Gdのタッチ検出を行うことができる。
具体的には、周辺領域Gdのタッチ検出において、第1電極ドライバ14は、図19から図21に示す例と同様に、第2電極53C、53D及び第2電極54Cに同時に又は時分割的に駆動信号Vcomを供給する。制御部11(図1参照)は、複数の第1電極COMLのうち、検出電極ブロックRx2、Rx3、Rx4(図19から図21参照)を同時に又は時分割的に選択する。なお、本実施形態では、表示領域Adに対して第2電極54Cの反対側の周辺領域Gdに、第2電極が設けられていない。このため、図19に示す検出電極ブロックRx1は、検出電極として選択されない。
検出電極ブロックRx2、Rx3、Rx4は、第2電極53C、53D及び第2電極54Cに第2電極56との間の静電容量変化に応じたセンサ出力信号をAFE48に出力する。これにより、周辺領域Gdのタッチ検出を行うことができる。検出電極ブロックRx2、Rx3、Rx4の第1電極COMLがそれぞれ検出電極として機能する。このため、周辺領域Gdの被検出体の位置を良好に検出することができる。
本実施形態では、第2電極53C、53D及び第2電極54Cがカバー基板51に設けられている。このため、第1基板21の狭額縁化に有利である。また、第2の実施形態及び第3の実施形態に比べ、第1基板21の周辺領域Gdに設けられた各種配線や回路等の制約が少ないため、第2電極53C、53D及び第2電極54Cの面積を大きくすることが可能である。したがって、周辺領域Gdのタッチ検出の検出感度を向上させることができる。
(第5の実施形態)
図29は、第5の実施形態に係る第1基板の平面図である。図30は、第5の実施形態に係るカバー基板の平面図である。図29に示すように、第1基板21の周辺領域Gdには、第2電極が設けられていない。第1基板21の表示領域Adには、複数の第1電極COMLが行列状に配置されている。本実施形態においても、自己静電容量方式により表示領域Adのタッチ検出が行われる。なお、第1基板21の周辺領域Gdに、第3の実施形態で説明したガードリングが設けられていてもよい。
本実施形態の表示装置1Eにおいて、第2電極56Aは、カバー基板51の周辺領域Gdに設けられる。第2電極56Aは、図22に示した第3の実施形態と同様に枠状に形成される。すなわち、第2電極56Aは、第1領域56Aa、第2領域56Ab、第3領域56Ac及び第4領域56Adを有する。
第1領域56Aa及び第2領域56Abは、第2方向Dyに長手を有する長尺状である。第3領域56Ac及び第4領域56Adは、第1方向Dxに長手を有する長尺状である。第3領域56Acは、第1領域56Aaの一端と第2領域56Abの一端とを接続する。第4領域56Adは、第1領域56Aaの他端と第2領域56Abの他端とを接続する。このように、第2電極56Aは1つの連続した枠状に形成される。第2電極56Aは表示領域Adを囲むように設けられる。
第2電極56Aは、第4領域56Adに接続された配線L5を介してフレキシブル基板73に電気的に接続される。配線L5は、フレキシブル基板73に設けられた配線L6を介して端子部73Aと接続される。フレキシブル基板73の端子部73Aは、図29に示すフレキシブル基板72の端子部72Aと接続される。端子部72Aは、フレキシブル基板72に設けられた配線L7を介してドライバIC19と接続される。このような構成により、カバー基板51に設けられた第2電極56Aは、ドライバIC19と電気的に接続される。
本実施形態においても、第2電極56Aは、平面視で隣り合う第1電極COMLとの間に静電容量を形成する。本実施形態の表示装置1Eにおいても、相互静電容量方式により周辺領域Gdのタッチ検出を行うことができる。
具体的には、周辺領域Gdのタッチ検出において、第1電極ドライバ14は、第2電極56Aに駆動信号Vcomを供給する。図19から図21に示す例と同様に、制御部11(図1参照)は検出電極ブロックRx1、Rx2、Rx3、Rx4を同時に又は時分割的に選択する。検出電極ブロックRx1、Rx2、Rx3、Rx4は、第2電極56Aとの間の静電容量変化に応じたセンサ出力信号をAFE48に出力する。これにより、周辺領域Gdのタッチ検出を行うことができる。
本実施形態では、カバー基板51の周辺領域Gdに1つの第2電極56Aが設けられている。このため、第4の実施形態に比べて、第2電極56Aとフレキシブル基板73とを接続する配線L5の数を少なくすることができる。また、フレキシブル基板73及びフレキシブル基板72に設けられる配線L6、L7の数を少なくすることができる。したがって、フレキシブル基板73及びフレキシブル基板72の構成を簡略化できる。
(第6の実施形態)
図31は、第6の実施形態に係る表示装置の、第1電極とアナログフロントエンド回路との接続構成を示す模式図である。図32は、図31のB1-B2線に沿う断面図である。図31では、周辺領域Gdの第2電極を省略して示すが、上述した第1の実施形態から第3の実施形態と同様に、第1基板21に第2電極を設ける構成を採用することができる。或いは、第4の実施形態及び第5の実施形態と同様に、カバー基板51に第2電極を設ける構成を採用することができる。
図31に示すように、本実施形態の表示装置1Fにおいて、第1基板21にCOF75が接続される。フレキシブル基板72は、COF75に対して第1基板21の反対側に接続される。COF75は、フィルム状の基材74と、ドライバIC19とを含む。ドライバIC19は、基材74に実装されている。また、フレキシブル基板72には、タッチIC18が実装されている。タッチIC18は、AFE48を含む。
本実施形態の表示装置1Fにおいて、配線L11はドライバIC19と重なる位置に設けられる。配線L11はドライバIC19の下を通って接続回路17とAFE48とを接続する。
図32に示すように、ドライバIC19は、接続部材81を介して基材74に実装される。基材74には、配線L11と、配線74Bと、パッド74A、パッド74Cとが設けられる。パッド74Aは、配線74Bの上に設けられ、配線74Bと電気的に接続される。配線74Bは、第1電極COMLに電気的に接続される。パッド74Cは、配線L11の上に設けられ、配線L11と電気的に接続される。
接続部材81は、基材74のパッド74Aと、ドライバIC19のパッド19Aとの間に設けられる。これにより、ドライバIC19は基材74と電気的に接続される。配線L11は、接続部材81を介してドライバIC19のダミーパッド19Bの下に設けられる。このようにして、配線L11はドライバIC19と重なって設けられる。このような構成により、配線L11はドライバIC19の下を通って接続回路17からAFE48に接続される。
図33は、第6の実施形態の変形例に係る表示装置の断面図である。本変形例では、ドライバIC19にダミーパッド19Bが設けられていない。配線L11は、隣り合うパッド19Aとパッド19Aとの間に設けられる。このような構成であっても、配線L11はドライバIC19の下を通って接続回路17からAFE48に接続される。なお、図32及び図33では、配線L11はドライバIC19と電気的に接続されない構成を説明したが、これに限定されない。配線L11がドライバIC19に接続され、ドライバIC19の回路又は配線を介してタッチIC18に電気的に接続される構成を採用することもできる。
(第7の実施形態)
第1の実施形態から第6の実施形態では、第1基板21が平面視で矩形状である例を示したがこれに限定されない。図34は、第7の実施形態に係る第1基板の平面図である。本実施形態の表示装置1Gにおいて、第1基板21Aは、平面視で異形状を有している。第1基板21Aの角部102は、曲線状になっている。角部102は、第1基板21Aの辺のうち第1方向Dxに延びる一辺の延長線と、第2方向Dyに延びる一辺の延長線とが交差する部分である。角部102の形状に応じて、表示領域Adの角部に配置された第1電極COMLa、COMLb、COMLc、COMLdは、曲線を含む外径形状となる。
また、第1基板21Aの辺のうち、表示領域Adに対してドライバIC19と反対側の辺に凹部101が形成されている。凹部101は、第1基板21Aの外周から、表示領域Adに向かって湾曲する。凹部101が設けられた部分の第1電極COMLe、COMLfは、凹部101の形状に応じた異形状となっている。具体的には、第1電極COMLfは、他の第1電極COMLよりも幅が小さい矩形状である。また、第1電極COMLeは内側に向かって湾曲する曲線を含む外径形状を有する。
2つの第1電極COMLfと、第1電極COMLfとは、凹部101を挟んで第1方向Dxに配列される。また、2つの第1電極COMLeと、第1電極COMLeとは、凹部101の端部を挟んで第1方向Dxに配列される。このような、異形状の第1基板21Aにおいて、配線27と第1電極COMLとの接続を確保することが困難となる場合が生じる。
図34に示すように、第2方向Dyに配列された第1電極COMLごとに、配線ブロック127A、127B、127C、127D、127E、127Fが設けられる。配線ブロック127A、127B、127C、127D、127E、127Fは、それぞれ、配線27a、27b、27c、27d、27e、27f、27g、27hを含む。配線27a、27b、27c、27d、27e、27f、27g、27hは、第2方向Dyに配列された第1電極COMLにそれぞれ接続される。配線27a、27b、27c、27d、27e、27f、27g、27hは、この順で第1方向Dxに配列される。
なお、以下の説明において、配線27a、27b、27c、27d、27e、27f、27g、27hを区別して説明する必要がない場合には、配線27と表す。
配線ブロック127Aと配線ブロック127Fとは、他の配線ブロック127B、127C、127D、127Eよりも第1方向Dxの外側に配置される。配線ブロック127Aでは、配線27hは、第1方向Dxにおいて、角部102から最も離れた位置、つまり、第1基板21Aの外周から最も離れた位置に設けられる。配線27hは、ドライバIC19から最も離れた第1電極COMLaに接続される。配線27hは、配線27gよりも表示領域Adの中央側に配置される。
第1方向Dxにおいて、配線27aは、角部102に最も近い位置、つまり、第1基板21Aの外周に最も近い位置に設けられる。配線27aは、第2方向Dyに配列された第1電極COMLのうち、両端の第1電極COMLa、COMLcには接続されない。配線27aは、第2方向Dyの中央部の第1電極COMLに接続される。
配線27bは、第2方向Dyに配列された第1電極COMLのうち、配線27aが接続された第1電極COMLに対して、ドライバIC19に近い側に隣り合う第1電極COMLに接続される。配線27cは、第2方向Dyに配列された第1電極COMLのうち、配線27bが接続された第1電極COMLに対して、ドライバIC19に近い側に隣り合う第1電極COMLに接続される。配線27dは、第2方向Dyに配列された第1電極COMLのうち、配線27cが接続された第1電極COMLに対して、ドライバIC19に近い側に隣り合う第1電極COMLcに接続される。つまり、第1方向Dxにおいて、第1基板21Aの外周から最も離れた配線27hと、第1基板21Aの外周に最も近い配線27aとの間に設けられた配線27dが、ドライバIC19に最も近い第1電極COMLcに接続される。
配線27eは、第2方向Dyに配列された第1電極COMLのうち、配線27aが接続された第1電極COMLに対して、ドライバIC19から離れる方向に隣り合う第1電極COMLに接続される。配線27f、配線27g、配線27hの順に、ドライバIC19から離れた位置の第1電極COMLに接続される。
つまり、図30では、配線ブロック127Aにおいて、配線27a、27b、27c、27d、27e、27f、27g、27hは、第1基板21Aの外周から最も離れた配線27hと、第1基板21Aの外周に最も近い配線27aとの間に設けられた配線27dが、ドライバIC19に最も近い第1電極COMLcに接続される。配線27dから第1基板21Aの外周に近づくにつれ、すなわち、配線27d、27c、27b、27aの順に、ドライバIC19から離れる位置の第1電極COMLに接続される。また、配線27dから第1基板21Aの外周から遠くなるにつれ、すなわち、配線27d、27e、27f、27g、27hの順に、ドライバIC19から離れる位置の第1電極COMLに接続される。
配線ブロック127Fの配線27a、27b、27c、27d、27e、27f、27g、27hは、凹部101の第1方向Dxの中心を通り、第2方向Dyに沿った対称線AXに対して、配線ブロック127Aと線対称となる。配線ブロック127Fでは、配線27aが、ドライバIC19から最も離れた位置の第1電極COMLbに接続される。また、配線27hは、第1電極COMLb、COMLdに接続されず、第2方向Dyの中央部の第1電極COMLに接続される。配線27aと配線27hとの間の配線27eが第1電極COMLdに接続される。このような構成により、表示領域Adの角部に配置された第1電極COMLa、COMLb、COMLc、COMLdにおいても、配線27との接続を確保することができる。
配線ブロック127Bは、配線ブロック127Aと線対称となるように各第1電極COMLに接続される。配線ブロック127Eは、配線ブロック127Fと線対称となるように各第1電極COMLに接続される。
配線ブロック127Cは、配線ブロック127Bと同じパターンで各第1電極COMLに接続される。凹部101の近傍に配置された配線ブロック127Cと配線ブロック127Dとは、凹部101の第1方向Dxの中心を通り、第2方向Dyに沿った対称線AXに対して、線対称に配置される。具体的には、配線ブロック127Cの配線27aと、配線ブロック127Dの配線27hは、凹部101を挟んで配置され、ドライバIC19から最も離れた位置の第1電極COMLf、COMLfにそれぞれ接続される。配線ブロック127Cの配線27bと、配線ブロック127Dの配線27gは、凹部101の端部の近傍に配置され、第1電極COMLe、COMLeにそれぞれ接続される。
配線ブロック127Cの配線27cと、配線ブロック127Dの配線27fは、第1電極COMLe、COMLeに対し、それぞれドライバIC19に近い側に隣り合う第1電極COML、COMLに接続される。配線ブロック127Cの配線27dと、配線ブロック127Dの配線27eは、配線ブロック127Cの配線27cと、配線ブロック127Dの配線27fとが接続された第1電極COMLに対し、ドライバIC19に近い側に隣り合う第1電極COML、COMLに接続される。
配線ブロック127Cの配線27eと、配線ブロック127Dの配線27dは、ドライバIC19に最も近い位置に配置された第1電極COML、COMLに接続される。配線ブロック127Cの配線27f、27g、27hの順に、ドライバIC19から離れた位置の第1電極COMLにそれぞれ接続される。配線ブロック127Dの配線27c、27b、27aの順に、ドライバIC19から離れた位置の第1電極COMLにそれぞれ接続される。
このように、複数の第1電極COMLのうち、少なくとも一対の第1電極(例えば、第1電極COMLeと第1電極COMLe)は、凹部101を通り第1方向Dxと交差する第2方向Dyに沿う対称線AXを挟んで第1方向Dxに隣り合って配置される。一対の第1電極COMLeの一方に接続された配線(例えば配線27b)は、他方の第1電極COMLeに接続された配線(例えば配線27g)と、対称線AXに対して線対称に配置される。第2方向Dyに複数配列された第1電極COMLのそれぞれに接続された配線ブロック127Cの配線27は、当該複数配列された第1電極COMLと第1方向Dxに隣り合う複数の第1電極COMLのそれぞれに接続された配線ブロック127Dの配線27と、対称線AXに対して線対称に配置される。これにより、凹部101の形状に対応して異形状に形成された第1電極COMLe、COMLe、COMLf、COMLfにおいても、配線27との接続を確保することができる。
配線ブロック127A、127B、127C、127D、127E、127Fの各配線パターンは、図34に示す例に限定されない。図35は、第7の実施形態の第1変形例に係る第1基板の平面図である。
図35に示すように、本変形例の表示装置1Hにおいて、第1基板21Aの形状は、図34と同様である。つまり、第1基板21Aは、角部102が曲線状に形成され、外周の一辺に凹部101が形成される。
配線ブロック127Aでは、第1方向Dxにおいて、角部102から最も離れた位置、つまり、第1基板21Aの外周から最も離れた位置に設けられた配線27hは、ドライバIC19から最も離れた位置の第1電極COMLaに接続される。第1方向Dxにおいて配線27hと隣り合う配線27gは、ドライバIC19に最も近い第1電極COMLcに接続される。
配線27gと隣り合う配線27fは、第1電極COMLaよりもドライバIC19に近い位置の第1電極COMLに接続される。配線27fと隣り合う配線27eは、第1電極COMLcよりもドライバIC19から離れた位置の第1電極COMLに接続される。配線27eと隣り合う配線27dは、配線27fが接続された第1電極COMLよりもドライバIC19に近い位置の第1電極COMLに接続される。配線27dと隣り合う配線27cは、配線27eが接続された第1電極COMLよりもドライバIC19から離れた位置の第1電極COMLに接続される。配線27cと隣り合う配線27bは、配線27dが接続された第1電極COMLよりもドライバIC19に近い位置の第1電極COMLに接続される。角部102に最も近い位置、つまり、第1基板21Aの外周に最も近い位置に設けられた配線27aは、第2方向Dyに配列された第1電極COMLのうち、両端の第1電極COMLを除いた中央部の第1電極COMLに接続される。このように、配線27h、27g、27f、27e、27d、27c、27b、27aの順に、交互に第1電極COMLに接続され、中央部の第1電極COMLに収束する。本変形例においても配線27aと配線27hとの間に配置された配線27gが、第2方向Dyに配列された第1電極COMLのうち、ドライバIC19に最も近い位置の第1電極COMLcに接続される。
配線ブロック127Fの配線27a、27b、27c、27d、27e、27f、27g、27hは、配線ブロック127Aに対して線対称となるように、各第1電極COMLに接続される。このような構成により、表示領域Adの角部に配置された第1電極COMLa、COMLb、COMLc、COMLdにおいても、配線27との接続を確保することができる。
本変形例においても、凹部101に対応する位置の配線ブロック127Cと配線ブロック127Dとは、凹部101の第1方向Dxの中心を通り、第2方向Dyに沿った対称線AXに対して、線対称に配置される。これにより、凹部101の形状に対応して異形状に形成された第1電極COMLe、COMLe、COMLf、COMLfにおいても、配線27との接続を確保することができる。
また、本変形例では、配線ブロック127Bは、配線ブロック127Aに対して非対称となるように各第1電極COMLに接続される。配線ブロック127Bは配線ブロック127Eに対して線対称となるように、各第1電極COMLに接続される。このような、配線パターンであってもよい。
なお、図35では、第1方向Dxにおいて一番外側に配置される配線ブロック、すなわち配線ブロック127Aと配線ブロック127Fのみで、配線27のそれぞれが交互に第1電極COMLに接続され、中央部の第1電極COMLに収束する配線パターンとなっているが、これに限定されない。例えば、図35の配線ブロック127Aと配線ブロック127Bを、配線27の配置の代表とすると、図35の配線ブロック127Aと配線ブロック127Bは、交互に設けてもよい。或いは、第1方向Dxに沿って、複数の配線ブロック127B及び1つの配線ブロック127Aを配置してもよい。さらに或いは、第1方向Dxに沿って、1つの配線ブロック127B及び複数の配線ブロック127Aを配置してもよい。
図36は、第7の実施形態の第2変形例に係る第1基板の平面図である。図37は、第7の実施形態の第3変形例に係る第1基板の平面図である。図36に示す第2変形例の表示装置1Iにおいて、各配線ブロック127A-127Fの配線パターンは、図34に示したものと同様である。図37に示す第3変形例の表示装置1Jにおいて、各配線ブロック127A-127Fの配線パターンは、図35に示したものと同様である。
図36及び図37に示す変形例において、ダミー配線Ldが設けられる点が図34の表示装置1G及び図35の表示装置1Hと異なる。図36及び図37に示すように、配線27はそれぞれコンタクトホールH1で第1電極COMLと接続される。配線27と接続された第1電極COMLよりも、ドライバIC19から離れた位置の第1電極COMLには、配線27と平行な方向に延びるダミー配線Ldが設けられる。
ダミー配線Ldは、第1電極COMLと重なって配置される。ダミー配線Ldと配線27とはスリットSLによって離隔される。また、第2方向Dyに複数のダミー配線Ldが配列される。この場合、ダミー配線LdどうしがスリットSLによって離隔される。ダミー配線Ldは、ダミー配線Ldと重なって配置される第1電極COMLと電気的に接続されていてもよい。図32及び図33に示す例では、スリットSLの幅は、第2方向Dyにおいて隣り合う第1電極COMLの間隔と同じである。
ダミー配線Ldは、配線27と同じ材料が用いられる。また、ダミー配線Ldは、配線27と同じ幅及び同じ配列ピッチで配置される。このように、ダミー配線Ldを設けることにより、配線27が設けられた部分と、ダミー配線Ldが設けられた部分との、光の透過率のばらつきが抑制される。このため、表示装置1I、1Jは、良好な視認性を得ることができる。
以上、本発明の好適な実施の形態を説明したが、本発明はこのような実施の形態に限定されるものではない。実施の形態で開示された内容はあくまで一例にすぎず、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々の変更が可能である。本発明の趣旨を逸脱しない範囲で行われた適宜の変更についても、当然に本発明の技術的範囲に属する。
例えば、本態様の表示装置は、以下の態様をとることができる。
(1)基板と、
前記基板の表示領域に、行列状に配置された複数の第1電極と、
前記基板の前記表示領域の外側の周辺領域に配置された複数の第2電極と、
前記第1電極及び前記第2電極に駆動信号を供給する駆動部と、
複数の前記第1電極のそれぞれに接続された複数の配線と、
を有し、
前記第1電極は、前記配線を介して前記駆動部と電気的に接続され、
前記第1電極及び前記第2電極は、それぞれの自己静電容量変化に応じた検出信号を出力する、表示装置。
(2)前記第2電極は、前記周辺領域の少なくとも一辺に沿って複数設けられており、
前記周辺領域の一辺に沿った方向で、前記第2電極の配列ピッチは、前記第1電極の配列ピッチと等しい、上記(1)に記載の表示装置。
(3)前記第2電極は、複数の前記第1電極を囲んで前記周辺領域の4辺に設けられている、上記(1)又は上記(2)に記載の表示装置。
(4)前記第1電極及び前記第2電極は、複数の検出電極ブロックを構成し、
前記駆動部は、複数の前記検出電極ブロックに時分割的に前記駆動信号を供給する、上記(1)乃至上記(3)のいずれか1つに記載の表示装置。
(5)複数の前記第1電極と、複数の前記第2電極とは、互いに異なる層に設けられる上記(1)乃至上記(4)のいずれか1つに記載の表示装置。
(6)基板と、
前記基板の表示領域に、行列状に配置された複数の第1電極と、
前記表示領域の外側の周辺領域の少なくとも一辺に沿って設けられた第2電極と、
前記第2電極に駆動信号を供給する駆動部と、
複数の前記第1電極のそれぞれに接続された配線と、
を有し、
前記第1電極は、前記配線を介して前記駆動部と電気的に接続され、
前記第2電極に前記駆動信号が供給された場合に、前記第1電極は、前記第2電極との間の静電容量変化に応じた検出信号を出力する、表示装置。
(7)前記第2電極は、前記周辺領域の少なくとも一辺に沿って連続して設けられ、
複数の前記第1電極は、前記第2電極と隣り合って、前記第2電極の長手方向に配列されている、上記(6)に記載の表示装置。
(8)前記第2電極は、複数の前記第1電極を囲んで、前記周辺領域の4辺にそれぞれ設けられている、上記(6)又は上記(7)に記載の表示装置。
(9)前記第2電極は、前記周辺領域の4辺に亘って連続して設けられている、上記(6)又は上記(7)に記載の表示装置。
(10)前記第2電極に隣り合って配列された複数の前記第1電極は、複数の検出電極ブロックを構成し、
前記検出電極ブロックごとに、前記第1電極は前記検出信号を出力する、上記(8)又は上記(9)に記載の表示装置。
(11)前記基板の表面に垂直な方向において、前記基板と離隔して設けられるカバー基板を有し、
前記第2電極は、前記カバー基板の前記周辺領域に設けられる、上記(6)乃至上記(10)のいずれか1つに記載の表示装置。
(12)さらに、前記第1電極と前記駆動部との接続と遮断とを切り換える接続切り換え回路を備える、上記(1)乃至上記(11)のいずれか1つに記載の表示装置。
(13)前記基板の外周には、平面視で、前記基板の表面に平行な面内の第1方向に沿った辺と、前記第1方向と交差する第2方向に沿った辺とが交差する角部が曲線状に設けられ、
前記第2方向に配列された複数の前記第1電極にそれぞれ接続された前記配線は、前記第1方向に複数配列され、
前記第1方向において前記基板の外周から最も離れた前記配線は、前記駆動部から最も離れた前記第1電極に電気的に接続され、
前記第1方向において前記基板の外周に最も近い位置に配置された前記配線と、前記基板の外周から最も離れた前記配線との間に配置された配線が、前記駆動部に最も近い前記第1電極に電気的に接続される、上記(1)乃至上記(12)のいずれか1つに記載の表示装置。
(14)前記基板の外周には、平面視で、前記基板の表面に平行な面内の第1方向に沿った辺に、前記表示領域に向かって凹む凹部が設けられており、
複数の前記第1電極のうち、少なくとも一対の前記第1電極は、前記凹部を通り前記第1方向と交差する第2方向に沿う対称線を挟んで前記第1方向に隣り合って配置されており、
一対の前記第1電極の一方に接続された前記配線は、他方の前記第1電極に接続された前記配線と、前記対称線に対して線対称に配置される、上記(1)乃至上記(13)のいずれか1つに記載の表示装置。
(15)前記配線と接続された前記第1電極よりも、前記駆動部から離れた位置の前記第1電極には、前記配線と平行な方向に延びるダミー配線が設けられる、上記(1)乃至上記(14)のいずれか1つに記載の表示装置。