JP7301708B2 - 硬化性爪化粧料 - Google Patents
硬化性爪化粧料 Download PDFInfo
- Publication number
- JP7301708B2 JP7301708B2 JP2019183592A JP2019183592A JP7301708B2 JP 7301708 B2 JP7301708 B2 JP 7301708B2 JP 2019183592 A JP2019183592 A JP 2019183592A JP 2019183592 A JP2019183592 A JP 2019183592A JP 7301708 B2 JP7301708 B2 JP 7301708B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- polymerizable monomer
- nail
- group
- carbon atoms
- mass
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Active
Links
Landscapes
- Cosmetics (AREA)
Description
前記重合性単量体成分は、
下記一般式(1)
分子量が300以上であり、分子内に2以上のラジカル重合性官能基を有する重合性単量体bと、
を少なくとも含み、
前記重合性単量体aの配合量は重合性単量体成分中の40質量%~60質量%であり、前記重合性単量体bの配合量は重合性単量体成分中の40質量%以上である、
硬化性爪化粧料である。
本発明の重合性単量体成分は、ラジカル重合性官能基を有する重合性単量体からなるものであり、複数のカルボニル基を有する特定の重合性単量体aと、分子内に2以上のラジカル重合性官能基を有する特定の重合性単量体bとを少なくとも含むものである。
本発明の重合性単量体成分に含まれる重合性単量体aは、下記一般式(1)
本発明の重合性単量体成分に含まれる重合性単量体bは、分子量が300以上であり、分子内に2以上のラジカル重合性官能基を有する重合性単量体である。硬化性爪化粧料がこのような多官能重合性単量体を含むことにより、硬化後にポリマー鎖の架橋ネットワークを形成し、ジェルネイルとして適度な柔軟性を付与することが出来る。さらには、十分な強度、適度な硬度を付与することが容易となる。
本発明の重合性単量体成分には、重合性単量体a及び重合性単量体b以外の重合性単量体を含んでいても良い。このような重合性単量体は、重合性単量体aと重合可能なラジカル重合性官能基を有していれば本発明の効果を著しく阻害しない限りは特に限定されず、公知の重合性単量体を使用することが可能である。その他の重合性単量体のラジカル重合性官能基は、重合性単量体aとの反応性などを考慮すると、(メタ)アクリロイル基であることが好ましい。
本発明の重合性単量体成分は、重合性単量体aが40質量%~60質量%、重合性単量体bが40質量%以上の範囲で含まれる様態がすべて含まれる。
本発明の硬化性爪化粧料は重合開始剤成分を含有する。重合開始剤成分を含有することにより、硬化性爪化粧料を爪上で所望の形状とした後に、硬化させて人工爪を形成することが可能となり、ジェルネイルなどの用途として使用することが出来る。重合開始剤成分の種類は特に制限されないが、簡便に硬化作業を実施することが可能であることから、紫外線や可視光線等の光エネルギーにより反応する光重合開始剤を使用することが好ましい。
本発明の硬化性爪化粧料には、本発明の効果を著しく阻害しない限り、重合体、充填材、着色剤、重合禁止剤、抗菌剤、消泡剤、界面活性剤、難燃剤、芳香剤、紫外線吸収剤、増粘剤、シランカップリング剤、顔料などの任意の成分を配合しても良い。
本発明の硬化性爪化粧料には、前記成分のほかに、本発明の効果をより向上させることができる重合体を配合してもよい。
本発明の硬化性爪化粧料の製造方法は特に限定されず、公知の方法で行えば良い。一般的には、各成分を秤量し、均一になるまで撹拌混合することで行われる。撹拌混合は、例えば、スリーワンモーター等の羽根型撹拌機、ニーダー、自転公転式撹拌機、プラネタリーミキサーのような羽が遊星運動することにより混合する混合装置を用いて行うことが出来る。
本発明の硬化性爪化粧料は、爪に付与して硬化させる用途であれば特に限定されず使用可能であるが、特にジェルネイルとして使用することが好ましい。前記のように、ジェルネイルはジェル状の硬化性組成物を爪に塗布し、これを硬化させることで人工爪を形成するものであり、形成した人工爪は、通常数日から数週間使用する。そのため、炊事や入浴などの日常生活で人工爪が劣化しないように高い耐水性が必要となる。また、長期間使用しても剥がれないように爪に対する高い接着性が必要となるため、除去に非常に手間がかかる。そのため、本発明のように、高い耐水性を有しており、且つ除去剤を使用することで簡便に除去が出来る硬化性爪化粧料は、ジェルネイルとして特に有用である。ジェルネイルとして使用する以外に、爪の一部に装飾を施す用途や、爪の保護材、巻き爪の治療材料等として使用しても良い。また、人間以外にも、動物の爪用の人工爪の形成、装飾、保護、治療用途で使用しても良い。
・AAEM:アセトアセトキシメチルメタクリレート(下記の重合性単量体)
・UDMA:下記の重合性単量体
・IBXMA:イソボルニルメタアクリレート
・HEMA:2-ヒドロキシエチルメタクリレート
[光重合開始剤]
・TPO:2,4,6-トリメチルベンゾイルジフェニルホスフィンオキサイド
[単位構造の少なくとも50モル%以上が一般式(3)で示され、且つ分子量が1000~10000の範囲である重合体]
・PBA:ポリブチルアクリレート(下記の重合体、分子量1600)
暗室内で所定量の重合性単量体と重合開始剤を乳鉢内に量り取り、均一になるまで良く混練することで、硬化性爪化粧料を調製した。
被験者の左手親指の爪に、調製した硬化性爪化粧料を人工爪の形状に成形して塗布した後、LED光照射機で光照射して硬化させることで人工爪を作製した。その後、以下の基準で密着性を評価した。
○:手で人工爪を爪から剥がそうとしても簡単には剥がれなかった。
×:手で人工爪を爪から簡単に剥がせた。
10mm×15mm×厚さ0.5mmのモールドに硬化性爪化粧料を充填し、LED光照射機で可視光線を照射し硬化させ、硬化体を作製した。得られた硬化体をモールドから取り出し1日静置した後、以下の基準で柔軟性を評価した。
A:ジェルネイルとして適度な柔軟性を有している。
Y:ジェルネイルとして柔らかすぎる。
Z:ジェルネイルとして柔軟性が不足している。
10mm×15mm×厚さ0.5mmのモールドに硬化性爪化粧料を充填し、LED光照射機で可視光線を照射し硬化させ、硬化体を作製した。得られた硬化体をモールドから取り出し蒸留水に浸漬して37℃で1日静置した後、微小硬度計(MHT-1型、松沢精機製)を用いて、荷重100gf、荷重時間30秒間の条件で荷重をかけ、出来たくぼみの対角線長さ(mm)から、下記式(1)により、表面硬度Hvを求めた。
Hv=1854.4×100/d2 式(1)
耐水性が高い場合、蒸留水に浸漬しても硬化体が脆化することなく、高い表面硬度を示す。一方、耐水性が低い場合は、蒸留水に浸漬することで硬化体が脆化し、表面硬度が低くなる。そこで、表面硬度の測定結果から、以下の基準に従って耐水性を評価した。
○:表面硬度が7.0以上で、耐水性に優れている。
×:表面硬度が7.0未満で、耐水性に劣っている。
被験者の左手親指の爪に、調製した硬化性爪化粧料を人工爪の形状に成形して塗布した後、LED光照射機で光照射して硬化させることで人工爪を作製した。30分間静置した後、除去剤としてアセトンを浸みこませたコットンを人工爪上に配置した。該部分の、指先、爪、人工爪、コットンを含む部分を覆うようにアルミホイルを巻き、5分間静置した。その後、アルミホイル及びコットンを取り除いた。ネイル用のウッドスティックで人工爪をこそぎ落とす除去操作を行い、その際の除去性を以下の基準で評価した。
◎:60秒以内の除去操作で、人工爪全体を除去できた。
○:60秒以上の除去操作が必要であったが人工爪全体を除去できた。
△:1回の除去操作で、人工爪の一部を除去できたが、完全に除去することはできなかった。
×:1回の除去操作では人工爪の大部分を除去することができなかった。
重合性単量体成分としてAAEMを6.0gとUDMAを4.0gとを、重合開始剤成分としてTPOを0.5gとを、上記硬化性爪化粧料の製造方法に従って混練し、硬化性爪化粧料を得た。得られた硬化性爪化粧料の、密着性、柔軟性、耐水性、除去性の評価を行った。評価結果を表2に示す。
表1に従って硬化性爪化粧料の組成を変更した以外は、実施例1と同様に硬化性爪化粧料を製造し、得られた硬化性爪化粧料の、密着性、柔軟性、耐水性、除去性の評価を行った。評価結果を表2に示す。
Claims (3)
- 重合性単量体成分と重合開始剤成分とを含む硬化性爪化粧料であって、
前記重合性単量体成分は、
下記一般式(1)
分子量が300以上であり、分子内に2以上のラジカル重合性官能基を有する重合性単量体bと、
を少なくとも含み、
前記重合性単量体bが、下記一般式(2)
前記重合性単量体aの配合量は重合性単量体成分中の40質量%~60質量%であり、前記重合性単量体bの配合量は重合性単量体成分中の40質量%以上である、
硬化性爪化粧料。
- 請求項1または2に記載の硬化性爪化粧料と、アセトンを含む爪化粧料除去剤とを少なくとも含む、爪化粧料キット。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2019183592A JP7301708B2 (ja) | 2019-10-04 | 2019-10-04 | 硬化性爪化粧料 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2019183592A JP7301708B2 (ja) | 2019-10-04 | 2019-10-04 | 硬化性爪化粧料 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2021059504A JP2021059504A (ja) | 2021-04-15 |
JP7301708B2 true JP7301708B2 (ja) | 2023-07-03 |
Family
ID=75381233
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2019183592A Active JP7301708B2 (ja) | 2019-10-04 | 2019-10-04 | 硬化性爪化粧料 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP7301708B2 (ja) |
Citations (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2002505915A (ja) | 1998-03-09 | 2002-02-26 | ザ コロマー グループ スペイン エス エル | 人工爪組成物及び関連方法 |
JP2010037330A (ja) | 2008-07-10 | 2010-02-18 | Shofu Inc | 硬化性の改善された人工爪組成物 |
JP2011032259A (ja) | 2009-07-21 | 2011-02-17 | Danny Lee Haile | ネイル用の除去可能なゲル適用向けの組成物、及びそれらの使用方法 |
JP2013506667A (ja) | 2009-10-05 | 2013-02-28 | クリエイティブ ネイル デザイン インコーポレイテッド | 人工爪コーティングのための除去可能な保護トップコートおよびそのための方法 |
US20170056313A1 (en) | 2012-08-22 | 2017-03-02 | Creative Nail Design, Inc. | Nail coatings having enhanced adhesion |
JP2017141176A (ja) | 2016-02-09 | 2017-08-17 | 富士フイルム株式会社 | 人工爪組成物、人工爪、人工爪の除去方法、及び、ネイルアートキット |
-
2019
- 2019-10-04 JP JP2019183592A patent/JP7301708B2/ja active Active
Patent Citations (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2002505915A (ja) | 1998-03-09 | 2002-02-26 | ザ コロマー グループ スペイン エス エル | 人工爪組成物及び関連方法 |
JP2010037330A (ja) | 2008-07-10 | 2010-02-18 | Shofu Inc | 硬化性の改善された人工爪組成物 |
JP2011032259A (ja) | 2009-07-21 | 2011-02-17 | Danny Lee Haile | ネイル用の除去可能なゲル適用向けの組成物、及びそれらの使用方法 |
JP2013506667A (ja) | 2009-10-05 | 2013-02-28 | クリエイティブ ネイル デザイン インコーポレイテッド | 人工爪コーティングのための除去可能な保護トップコートおよびそのための方法 |
US20170056313A1 (en) | 2012-08-22 | 2017-03-02 | Creative Nail Design, Inc. | Nail coatings having enhanced adhesion |
JP2017141176A (ja) | 2016-02-09 | 2017-08-17 | 富士フイルム株式会社 | 人工爪組成物、人工爪、人工爪の除去方法、及び、ネイルアートキット |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2021059504A (ja) | 2021-04-15 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
CA2773653C (en) | Removable color gel basecoat for artificial nail coatings and methods therefore | |
US6348518B1 (en) | Compositions for making an artificial prosthesis | |
TW515716B (en) | Artificial nail compositions and related methods | |
US6133339A (en) | Dental cement for a temporary dental prosthesis or appliance and method of use | |
JP2015189668A (ja) | 除去性の改善された人工爪被覆組成物 | |
JP2008214359A (ja) | 義歯床裏装材用接着性組成物 | |
JP6042126B2 (ja) | 人工爪組成物 | |
JPH0363205A (ja) | 歯科用組成物 | |
JPH10114615A (ja) | 歯科用または外科用接着性組成物 | |
JP7301708B2 (ja) | 硬化性爪化粧料 | |
EP1241959B1 (en) | Use of soak-off radiation curable nail coatings | |
JPWO2003013443A1 (ja) | シリコーンゴム系裏装材用接着剤 | |
JP2020132590A (ja) | 重合性歯科用樹脂組成物 | |
US20050065297A1 (en) | Radiation curable nail polish | |
JPS6320522B2 (ja) | ||
JP4755903B2 (ja) | エナメル質接着性組成物 | |
JP6429307B2 (ja) | 人工爪被覆組成物 | |
EP3596177B1 (en) | Odorless uv curable monomer solution | |
US11000469B1 (en) | Nail gel builder composition | |
KR20230135566A (ko) | 손톱 또는 인공 손톱용 광경화성 수지 조성물, 경화물 및 손톱 또는 인공 손톱의 피복 방법 | |
JPH0378841B2 (ja) | ||
DE102008019303A1 (de) | Hautschutzzusammensetzung und deren Verwendung | |
JP5773676B2 (ja) | 歯科用セメント | |
JP2017057195A (ja) | レジン硬化体に接着可能な歯科用プライマー組成物 | |
JPS6317822A (ja) | 外用塗布製剤 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20220412 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20230220 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20230314 |
|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20230322 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20230613 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20230621 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Ref document number: 7301708 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |