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JP7387235B2 - 熱硬化性マレイミド樹脂組成物、並びにその樹脂組成物からなる未硬化樹脂フィルム及び硬化樹脂フィルム - Google Patents

熱硬化性マレイミド樹脂組成物、並びにその樹脂組成物からなる未硬化樹脂フィルム及び硬化樹脂フィルム Download PDF

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JP7387235B2
JP7387235B2 JP2020188889A JP2020188889A JP7387235B2 JP 7387235 B2 JP7387235 B2 JP 7387235B2 JP 2020188889 A JP2020188889 A JP 2020188889A JP 2020188889 A JP2020188889 A JP 2020188889A JP 7387235 B2 JP7387235 B2 JP 7387235B2
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Description

本発明は、熱硬化性マレイミド樹脂組成物、並びにその樹脂組成物からなる未硬化及び硬化樹脂フィルムに関する。
近年、5Gという次世代の移動通信システムが流行しており、高速、大容量、低遅延通信を実現しようとしている。これらを実現するためには、高周波帯用の材料が必要であり、ノイズ対策として伝送損失の低減が必須となるために、誘電特性の優れた絶縁材料の開発が求められている。
その中でも基板用途で、このような誘電特性の優れた絶縁材料が求められている。一般にフレキシブルプリント配線板(FPC)と呼ばれる基板はスマートフォンや液晶テレビを始めとして様々な電子機器に使用されている。このFPCのベース材料としてはポリイミドが多く使用されてきたが、近年高周波用途として、液晶ポリマー(LCP)や特性を改良した変性ポリイミド(MPI)と呼ばれる製品が使用されるようになってきている。
すでにLCPに関しては、LCPのさらなる高性能化や、LCPを使用したFPCのベースフィルムやカバーレイフィルムなど、多くの発明が開示されている(例えば特許文献1及び2)が、LCPは需要に見合った量産が困難であるために使用は限定的であったり、熱可塑性樹脂特有の問題点である300℃以上の高温での成形が必須であったり、銅張積層板を接着させるために低誘電特性を有する接着剤を必要とするなど改善すべき点が多く残されている。
そこで、周波数帯によってはMPIの使用が検討されており、MPIに関しても多くの発明が開示されている(例えば特許文献3~6)。これらのMPIは現行のポリイミドと比べて誘電特性が改善されているものの、LCPと同様に熱可塑性樹脂であるため、LCPと同じような課題を抱えている上に、ポリイミド固有の吸湿性に起因して、誘電特性が非常に悪くなることがわかっている。これらを解消するためにダイマージアミン骨格を有するMPIも開示されている(特許文献7)が、従来のMPIと比べてガラス転移温度(Tg)が著しく低く、寸法安定性にも欠ける。また、MPIを製造する際には、非プロトン性極性溶媒、例えば、N-メチルピロリドン(NMP)の大量使用が必須であり、非プロトン性極性溶媒の使用は、環境保全の観点からも好ましくない。
これに対して、実質的にダイマージアミン骨格を有するマレイミド化合物をFPC用材料として使用した組成物及びその硬化物が開示されている(特許文献8)が、非常に誘電特性には優れるものの、低Tg、高熱膨張係数(CTE)であり、依然として寸法安定性に欠けている。加えて、長鎖アルキル基を有するビスマレイミド樹脂と、硬質の低分子の芳香族系マレイミド樹脂との混合物であるため相溶性が悪く、該組成物及びその硬化物の特性や硬化にムラが発生しやすい。
また、一般的にリジッド配線板に使用されるエポキシ樹脂や変性ポリフェニレンエーテル樹脂(PPE)はフィルムとしての取り扱いの観点からFPCへの適用は非常に難しい。
国際公開第2013/65453号 特開2013-74129号公報 特開2017-78102号公報 特開2018-165346号公報 特開2019-14062号公報 特開2019-104818号公報 特開2020-56011号公報 国際公開第2016/114287号
従って、本発明は、誘電特性に優れた絶縁材料、特にフレキシブルプリント配線板(FPC)用途に好適な、NMP等の非プロトン性溶媒を使用せずに、ガラス転移温度(Tg)が高く、吸湿後も誘電特性に優れる硬化物を与える、熱硬化性マレイミド樹脂組成物並びにそれからなる未硬化樹脂フィルム及び硬化樹脂フィルムを提供することを目的とする。
本発明者らは、上記課題を解決するため鋭意研究を重ねた結果、下記熱硬化性マレイミド樹脂組成物が、上記目的を達成できることを見出し、本発明を完成した。
<1>
(A)ビスフェノール構造を有し、かつ数平均分子量が3,000~50,000である芳香族マレイミド
(B)ビスフェノール構造を有するアリル基含有カーボネート樹脂
及び
(C)反応開始剤
を含む熱硬化性マレイミド樹脂組成物。

<2>
前記(A)成分が下記一般式(1)で示される芳香族ビスマレイミド化合物である<1>に記載の熱硬化性マレイミド樹脂組成物。
Figure 0007387235000001
(式(1)中、
1は独立して、下記式
Figure 0007387235000002
(aは1~6の数である)
Figure 0007387235000003
から選ばれる2価の基であり、
mは1~30の数であり、
nは1~5の数であり、
1及びA2はそれぞれ独立して、下記式(2)
Figure 0007387235000004
(式(2)中、
2は独立して、下記式
Figure 0007387235000005
(aは1~6の数である)
Figure 0007387235000006
から選ばれる2価の基であり、
1は独立して、水素原子、塩素原子、又は炭素数1~6の脂肪族炭化水素基である)
又は下記式(3)
Figure 0007387235000007
(式(3)中、X1は前記と同じものを示す)
で示される2価の芳香族基である。)

<3>
前記式(1)のX1と前記式(3)のX1とが同じ2価の基である<2>に記載の熱硬化性マレイミド樹脂組成物。

<4>
(B)成分が下記式(4)で表される化合物を含むものである<1>から<3>のいずれか1つに記載の熱硬化性マレイミド樹脂組成物。
Figure 0007387235000008
(式(4)中、X3は、独立してアリル基含有ビスフェノール構造を有する2価の有機基及び/又はアリル基含有ビフェノール構造を有する2価の有機基を示す。X4は、独立してビスフェノール構造を有する2価の有機基、ビフェノール構造を有する2価の有機基、及び脂環式ジメタノール構造を有する2価の有機基から選ばれる1種以上の2価の有機基を示す。ただし、式(4)で表される化合物は1分子中に1個以上のビスフェノール構造を有する2価の有機基を有する。bは0以上の数を示す。R2は、独立して水素原子又はアリル基を示す。)

<5>
前記式(4)中のビスフェノール構造がビスフェノールA型、ビスフェノールAP型、ビスフェノールE型及びビスフェノールF型からなる群から選択される1種以上のビスフェノール構造である<4>に記載の熱硬化性マレイミド樹脂組成物。

<6>
前記式(4)中のX4の1個以上が脂環式ジメタノール構造を有する2価の有機基である<4>又は<5>に記載の熱硬化性マレイミド樹脂組成物。

<7>
<1>に記載の熱硬化性マレイミド樹脂組成物からなる未硬化樹脂フィルム。

<8>
<1>に記載の熱硬化性マレイミド樹脂組成物の硬化物からなる硬化樹脂フィルム。
本発明の熱硬化性マレイミド樹脂組成物は、硬化物のガラス転移温度が高く、誘電特性に優れる。また、硬化前後でのフィルム又はシートとしてのハンドリング性に優れる。さらに、本発明の熱硬化性マレイミド樹脂組成物は、NMP等の非プロトン性極性溶媒を用いずに製造可能であり、その硬化物は吸湿後も誘電特性に優れるものである。
従って、本発明の熱硬化性マレイミド樹脂組成物は、FPC用に好適に用いることができ、具体的にはコア基板やカバーレイフィルムとして、さらには熱硬化性であるためにこれ自体を接着剤としても使用することができる。
以下、本発明につき更に詳しく説明する。
<(A)ビスフェノール構造を有し、かつ数平均分子量が3,000~50,000である芳香族マレイミド>
(A)成分はビスフェノール構造を有し、かつ数平均分子量が3,000~50,000である芳香族マレイミドである。(A)成分は1分子中に2個以上、好ましくは2~5個のマレイミド基を有し、中でも芳香族ビスマレイミドであることが好ましい。
(A)成分の芳香族マレイミドの数平均分子量は3,000~50,000であり、好ましくは5,000~40,000である。数平均分子量が3,000未満であると、フィルムへの加工性/成形性が悪くなり、数平均分子量が50,000を超えると、溶剤に対する溶解性が不安定になるため好ましくない。なお、本発明中で言及する数平均分子量とは、下記条件で測定したゲルパーミエーションクロマトグラフィ(GPC)によるポリスチレンを標準物質とした数平均分子量を指すこととする。
[測定条件]
展開溶媒:テトラヒドロフラン(THF)
流量:0.35mL/min
検出器:示差屈折率検出器(RI)
カラム: TSK Guardcolumn SuperH-L
TSKgel SuperHZ4000(4.6mmI.D.×15cm×1)
TSKgel SuperHZ3000(4.6mmI.D.×15cm×1)
TSKgel SuperHZ2000(4.6mmI.D.×15cm×2)
(いずれも東ソー社製)
カラム温度:40℃
試料注入量:5μL(濃度0.2質量%のTHF溶液)
(A)成分の芳香族マレイミドとしては、下記式(1)で示す芳香族ビスマレイミド化合物が好ましいものとして挙げられる。この下記式(1)のものを使用すると、硬化前後共に、得られるフィルムの機械的特性が良く、ハンドリングしやすくなる。
Figure 0007387235000009
(式(1)中、
1は独立して、下記式
Figure 0007387235000010
(aは1~6の数である)
Figure 0007387235000011
から選ばれる2価の基であり、
mは1~30の数であり、
nは1~5の数であり、
1及びA2はそれぞれ独立して、下記式(2)
Figure 0007387235000012
(式(2)中、
2は独立して、下記式
Figure 0007387235000013
(aは1~6の数である)
Figure 0007387235000014
から選ばれる2価の基であり、
1は独立して、水素原子、塩素原子、または炭素数1~6の脂肪族炭化水素基である)
又は下記式(3)
Figure 0007387235000015
(式(3)中、X1は前記と同じものを示す)
で示される2価の芳香族基である。)
1としては、原料の入手のしやすさの観点から-CH2-、-C(CH32-が好ましい。mは1~30の数であり、好ましくは2~20の数であり、より好ましくは2~8である。mがこの範囲にある場合、上記芳香族ビスマレイミド化合物の未硬化時の溶液への溶解性やフィルム化能と、得られる硬化物の強靭性や耐熱性とのバランスが良いものとなる。nは1~5の数であり、好ましくは1~4であり、より好ましくは1~3であり、更に好ましくは1である。
2としては、原料の入手のしやすさの観点から-CH2-、-C(CH32-が好ましい。また、R1は独立して、水素原子、塩素原子、又は非置換もしくは置換の炭素数1~6の脂肪族炭化水素基である。非置換もしくは置換の炭素数1~6の脂肪族炭化水素基としては、メチル基、エチル基、n-プロピル基、イソプロピル基、n-ブチル基、t-ブチル基、シクロヘキシル基等が挙げられ、これらの基の水素原子の一部又は全部が、F、Cl、Br等のハロゲン原子等で置換された基、例えば、トリフルオロメチル基等を挙げることができる。R1としては、原料の入手のしやすさの観点から、水素原子又は非置換もしくは置換の炭素数1~3の脂肪族炭化水素基であることが好ましく、A1とA2は異なることがより好ましい。前記式(1)において、A1が前記式(2)のとき、A2が前記式(3)の場合か、またはA1が前記式(3)のとき、A2が前記式(2)の場合がある。
また、前記式(1)のX1と前記式(3)のX1とが同じ2価の基であることが好ましい。これは2つ以上の同じビスフェノール骨格を有することを意味し、本発明の芳香族ビスマレイミド化合物は、同じビスフェノール骨格を有する2価の酸無水物とジアミンを用いて製造されることを意味する。
(A)成分の芳香族ビスマレイミド化合物は、1種単独で用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。本発明の(A)成分、(B)成分及びその他の熱硬化樹脂成分の総和中、(A)成分の含有量は60~95質量%であることが好ましく、65~90質量%であることがより好ましい。
[(B)ビスフェノール構造を有するアリル基含有カーボネート樹脂]
本発明では(A)成分の硬化剤として(B)ビスフェノール構造を有するアリル基含有カーボネート樹脂を使用する。硬化剤である(B)成分がビスフェノール構造を有することから(A)成分の芳香族マレイミドとの相溶性に優れ、硬化ムラ等の発生も減少させることができる。
(B)成分のビスフェノール構造を有するアリル基含有カーボネート樹脂としては、下記式(4)で表される化合物が好ましいものとして挙げられる。
Figure 0007387235000016
(式(4)中、X3は、独立してアリル基含有ビスフェノール構造を有する2価の有機基及び/又はアリル基含有ビフェノール構造を有する2価の有機基を示す。X4は、独立してビスフェノール構造を有する2価の有機基、ビフェノール構造を有する2価の有機基、及び脂環式ジメタノール構造を有する2価の有機基から選ばれる1種以上の2価の有機基を示す。ただし、式(4)で表される化合物は1分子中に1個以上のビスフェノール構造を有する2価の有機基を有する。bは0以上の数を示す。R2は、独立して水素原子又はアリル基を示す。)
3は、独立してアリル基含有ビスフェノール構造を有する2価の有機基及び/又はアリル基含有ビフェノール構造を有する2価の有機基を示す。
「アリル基含有ビスフェノール構造を有する2価の有機基」とは、ビスフェノールから2つのフェノール性ヒドロキシ基を除いた2価の有機基であって、置換基としてアリル基を1つ以上有し、他の置換基を有していてもよい2価の有機基をいう。
置換基以外の主骨格であるビスフェノール構造の例としては、ビスフェノールA型、ビスフェノールF型、ビスフェノールB型、ビスフェノールAP型、ビスフェノールC型、ビスフェノールE型、ビスフェノールS型、ビスフェノールZ型、ビスフェノールAF型など挙げられるが、(A)成分との相溶性や原料の入手のしやすさからビスフェノールA型、ビスフェノールAP型、ビスフェノールE型、ビスフェノールF型が好ましい。
「アリル基含有ビフェノール構造を有する2価の有機基」とは、ビフェノールから2つのフェノール性ヒドロキシ基を除いた2価の有機基であって、置換基としてアリル基を1つ以上有し、他の置換基を有していてもよい2価の有機基をいう。
置換基以外の主骨格であるビフェノール構造とは、2つのフェノールの、フェノール性ヒドロキシ基が結合する炭素原子以外の芳香族環上の炭素原子同士が直接結合した構造である。
また、ビスフェノール構造及びビフェノール構造の置換基としては、アリル基を必須とし、アリル基以外にその他の置換基としてハロゲン原子、アルキル基等が挙げられる。置換基の数は、アリル基は1分子中に1つでもよく2つ以上でもよく、その他の置換基は1分子中に0以上である。
4は、独立してビスフェノール構造を有する2価の有機基、ビフェノール構造を有する2価の有機基、及び脂環式ジメタノール構造を有する2価の有機基から選ばれる1種以上の2価の有機基を示す。ビスフェノール構造を有する2価の有機基とビフェノール構造を有する2価の有機基に関しては、それぞれ上述のものと同様のものが例示できる。
「脂環式ジメタノール構造を有する2価の有機基」とは、脂肪族環と、脂肪族環に結合した2つのメタノール基(-CH2OH)とを有する化合物から2個のOH基を除いた2価の有機基であって、置換基を有していてもよい2価の有機基をいう。脂肪族環は、単環でもよく多環でもよい。この脂環式ジメタノール構造が硬化物の低誘電化に強く寄与する。
脂肪族環は、熱時の酸化による影響を減らすために飽和炭化水素脂肪族環であることが好ましい。脂肪族環の炭素数は、6~20が好ましく、8~15がより好ましい。
脂肪族環の具体例としては、シクロヘキサン環、トリシクロ[5.2.1.02,6]デカン環、ビシクロ[4.4.0]デカン環、ビシクロ[2.2.1]ヘプタン環等が挙げられる。
また、置換基としては、アリル基、アルキル基、ハロゲン原子等が挙げられる。
bは0以上の数であり、0~50の数が好ましく、0~40の数がより好ましい。また、bで括られた繰り返し単位が1種のホモポリマーでもよいし、2種以上のコポリマーであってもよく、コポリマーである場合は、繰り返し単位の1個以上(b個以下)が脂環式ジメタノール構造を有することが好ましい。
(B)成分は1分子中に1個以上のビスフェノール構造を有する2価の有機基を有する。また、アリル基は必ずしもX3及びX4のすべての単位に含有している必要はないが、アリル基があることでマレイミドの硬化剤として好ましく使用することができる。
(B)成分中のアリル基の数は、1分子中に2個以上であることが好ましく、3~20個であることがより好ましい。
(B)成分は軟化点が、70~130℃のものが好ましく、90~120℃のものがより好ましい。なお、本発明でいう軟化点とは、JIS K 7234:1986記載の環球法により測定した値を指す。軟化点がこの範囲であると、未硬化樹脂フィルムにした際のタック性、かつ成形時の流動性や埋め込み性(成形性)のバランスの良いものとなる。(B)成分がこのような軟化点にあると、150℃におけるICI粘度が1~10Pa・sの範囲となり、好ましくは2~8Pa・sの範囲となる。
(B)成分のビスフェノール構造を有するアリル基含有カーボネート樹脂の配合量は、本発明の(A)成分、(B)成分及びその他の熱硬化樹脂成分の総和中、5~40質量%であることが好ましく、10~35質量%でより好ましい。
<(C)反応開始剤>
本発明で用いられる(C)成分の反応開始剤は、(A)成分のマレイミド基及び(B)成分のアリル基の単独架橋反応や(A)成分と(B)成分の架橋反応を促進するために添加するものである。
(C)成分としては架橋反応を促進するものであれば特に制限されるものではなく、例えば、イミダゾール類、第3級アミン類、第4級アンモニウム塩類、三フッ化ホウ素アミン錯体、オルガノホスフィン類、オルガノホスホニウム塩等のイオン触媒;有機過酸化物、ヒドロペルオキシド、アゾイソブチロニトリル等のラジカル重合開始剤などが挙げられる。これらの中でも、特に(A)成分と(B)成分の架橋を促進する観点から有機過酸化物が好ましい。有機過酸化物としては、ジクミルパーオキシド、t-ブチルパーオキシベンゾエート、t-アミルパーオキシベンゾエート、ジベンゾイルパーオキシド、ジウラロイルパーオキシド等が挙げられる。
(C)成分の反応開始剤は、1種単独で用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。
(C)成分の反応開始剤の配合量は、(A)成分と(B)成分の総和100質量部に対して0.05~10質量部とすることが好ましく、0.1~5質量部とすることがより好ましい。上記範囲を外れると硬化物の耐熱性と耐湿性とのバランスが悪くなったり、成形時の硬化速度が非常に遅くなったり、速くなったりするおそれがある。
また、公知の事実であるが、種類によって成形時の硬化速度は異なり、例えば有機過酸化物を使用する際は有機過酸化物の半減期温度を確認する。半減期温度と反応開始温度には相関が強い。
<(D)有機溶剤>
本発明の熱硬化性マレイミド樹脂組成物は、前記(A)~(C)成分の他に、前記樹脂組成物をワニス化する目的で(D)有機溶剤を添加することが好ましい。前記有機溶剤の例としては、アニソール、テトラリン、キシレン、トルエン、テトラヒドロフラン(THF)、ジメチルホルムアミド(DMF)、ジメチルスルホキシド(DMSO)、アセトニトリル等が挙げられる。これらは、1種単独で用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。
<その他の添加剤>
本発明の熱硬化性マレイミド樹脂組成物には、更に必要に応じて各種の添加剤を配合することができる。該添加剤として本発明の効果を損なわない範囲で、樹脂特性を改善するためにアクリル樹脂、エポキシ樹脂、(A)成分以外の脂肪族環を有するマレイミド樹脂などの熱硬化性樹脂、オルガノポリシロキサン、シリコーンオイル、熱可塑性樹脂、熱可塑性エラストマー、有機合成ゴム、光安定剤、重合禁止剤、難燃剤、顔料、染料、接着助剤等を配合してもよいし、電気特性を改善するためにイオントラップ剤等を配合してもよい。さらには誘電特性を改善するために含フッ素材料等を配合してもよいし、熱膨張率(CTE)の調整のためにシリカなどの無機充填材を加えてもよい。
本発明の熱硬化性マレイミド樹脂組成物は、(A)成分、(B)成分及び(C)成分並びに必要に応じて添加されるその他の添加剤を混合することにより製造することができる。
この熱硬化性マレイミド樹脂組成物は、フィルム状やシート状に加工することができ、未硬化でも硬化後でもそのフィルムのハンドリング性は良く、例えば180°にフィルムを折り曲げてもフィルムが二つに切れることがない。以下にフィルムの作製方法や使用例を例示するが、これに限定されるものではない。
例えば、アニソールなどの(D)有機溶剤に、(A)~(C)成分及び必要に応じて添加されるその他の添加剤を入れ、熱硬化性マレイミド樹脂組成物を含むワニスを作製し、それを支持シートに塗工した後、通常80℃以上、好ましくは100℃以上の温度で0.5~5時間加熱することにより、有機溶剤が除去され、未硬化のフィルム状樹脂組成物を作製することができる。さらに150℃以上、好ましくは175℃以上の温度で0.5~10時間加熱することで、表面が平坦で強固なマレイミド硬化樹脂フィルムを形成することができる。樹脂組成物中の溶剤を効率的に系外へ除去するとともに樹脂の反応を効果的に進めるため、場合によっては段階的に硬化温度を上げていくのが好ましい。
ワニスの支持シートへの塗工方法も特に限定されず、ギャップコーター、カーテンコーター、ロールコーター及びラミネータ等が挙げられる。また、塗工層の厚みも特に限定されないが、有機溶剤留去後の厚みが1~100μm、好ましくは3~80μmの範囲である。さらに塗工層の上にカバーフィルムを使用しても構わない。また、ワニス化せずに(A)~(C)成分やその他の成分をプレ混合し、押し出し機等で混練し、シート状の混練物としてシート状組成物を得てもよい。
また塗工してフィルム状に使用する際に使用する、支持シートとしては、一般的に用いられるのを用いてよく、例えばポリエチレン(PE)樹脂、ポリプロピレン(PP)樹脂、ポリスチレン(PS)樹脂などのポリオレフィン樹脂、ポリエチレンテレフタレート(PET)樹脂、ポリブチレンテレフタレート(PBT)樹脂、ポリカーボネート(PC)樹脂などのポリエステル樹脂、などが挙げられ、この表面を離形処理したものでも構わない。
本発明の組成物の硬化により得られる硬化樹脂フィルムは、耐熱性、機械的特性、電気的特性、基材に対する接着性及び耐溶剤性に優れている上、低誘電率を有しているため、各種方法により各種基材、例えば半導体装置、具体的には半導体素子表面のパッシベーション膜、保護膜、ダイオード、トランジスタ等の接合部のジャンクション保護膜、VLSIのα線遮蔽膜、層間絶縁膜、イオン注入マスク等のほか、プリントサーキットボードのコンフォーマルコート、液晶表面素子の配向膜、ガラスファイバーの保護膜、太陽電池の表面保護膜、更に樹脂組成物に無機フィラーを配合した印刷用ペースト組成物、導電性充填材を配合した導電性ペースト組成物といったペースト組成物など幅広い範囲にわたり利用することができる。
その中でも、特にFPC用途への適用が好ましい。硬化樹脂フィルムに関しては、FPCのコア基板やカバーレイフィルムとして好適であり、銅箔を貼りつけることで銅張積層板としても使用することができる。また、熱硬化樹脂であるため、未硬化樹脂フィルムをそのまま接着剤やダイボンドフィルムとして使用することもできる。
以下、実施例及び比較例を示し、本発明を具体的に説明するが、本発明は下記の実施例に制限されるものではない。
(A)成分の製造方法を以下に示す。尚、以下において数平均分子量(Mn)はポリスチレンを基準として、下記測定条件により測定されたものである。
展開溶媒:テトラヒドロフラン(THF)
流量:0.35mL/min
検出器:示差屈折率検出器(RI)
カラム: TSK Guardcolumn SuperH-L
TSKgel SuperHZ4000(4.6mmI.D.×15cm×1)
TSKgel SuperHZ3000(4.6mmI.D.×15cm×1)
TSKgel SuperHZ2000(4.6mmI.D.×15cm×2)
(いずれも東ソー社製)
カラム温度:40℃
試料注入量:5μL(濃度0.2質量%のTHF溶液)
[合成例1]
攪拌機、ディーンスターク管、冷却コンデンサー及び温度計を備えた1Lのガラス製4つ口フラスコに、2,2-ビス[4-(2,3-ジカルボキシフェノキシ)フェニル]プロパン二無水物65.06g(0.125モル)、4,4-メチレンビス(2,6-ジエチルアニリン)35.26g(0.115モル)及びアニソール250gを加え、80℃で3時間撹拌することでアミック酸を合成した。その後、そのまま150℃に昇温し、副生した水分を留去しながら2時間撹拌し、ブロックコポリマーを合成した。
その後、室温まで冷却したブロックコポリマー溶液入りのフラスコに、2,2-ビス[4-(4-アミノフェノキシ)フェニル]プロパン7.05g(0.015モル)を加え、80℃で3時間撹拌することでアミック酸を合成した。その後、そのまま150℃に昇温し、副生した水分を留去しながら2時間撹拌し、両末端ジアミン体を合成した。
得られた両末端ジアミン体溶液入りのフラスコを室温まで冷却してから無水マレイン酸を1.45g(0.015モル)加え、80℃で3時間撹拌することでアミック酸を合成した。その後、そのまま150℃に昇温し、副生した水分を留去しながら2時間撹拌し、下記式(5)で示される芳香族マレイミド化合物のワニスを得た。芳香族マレイミド化合物のMnは11,500であった。
Figure 0007387235000017
[合成例2]
攪拌機、ディーンスターク管、冷却コンデンサー及び温度計を備えた1Lのガラス製4つ口フラスコに、2,2-ビス[4-(2,3-ジカルボキシフェノキシ)フェニル]プロパン二無水物65.06g(0.125モル)、4,4-メチレンビス(2,6-ジプロピルアニリン)40.78g(0.115モル)及びアニソール250gを加え、80℃で3時間撹拌することでアミック酸を合成した。その後、そのまま150℃に昇温し、副生した水分を留去しながら2時間撹拌し、ブロックコポリマーを合成した。
その後、室温まで冷却したブロックコポリマー溶液入りのフラスコに、2,2-ビス[4-(4-アミノフェノキシ)フェニル]プロパン7.05g(0.015モル)を加え、80℃で3時間撹拌することでアミック酸を合成した。その後、そのまま150℃に昇温し、発生した水分を留去しながら2時間撹拌し、両末端ジアミン体を合成した。
得られた両末端ジアミン体溶液の入ったフラスコを室温まで冷却させてから無水マレイン酸を1.45g(0.015モル)加え、80℃で3時間撹拌することでアミック酸を合成した。その後、そのまま150℃に昇温し、副生した水分を留去しながら2時間撹拌し、下記式(6)で示される芳香族マレイミド化合物のワニスを得た。芳香族マレイミド化合物のMnは12,500であった。
Figure 0007387235000018
[実施例1]
合成例1で合成した式(5)の芳香族マレイミド化合物を含む不揮発分40質量%のアニソールワニス100g準備し、アリルビスフェノールF・トリシクロデカンジメタノール共縮合カーボネート樹脂(群栄化学工業(株)製、軟化点103℃)を12g添加し、110℃で撹拌し、すべて溶解させて室温まで放冷した。そのワニスに0.4gのジクミルパーオキシドを添加し、すべて溶解させて熱硬化性マレイミド樹脂組成物を調製した。
[実施例2]
合成例1で合成した式(5)の芳香族マレイミド化合物を含む不揮発分40質量%のアニソールワニス100gに替えて、合成例2で合成した式(6)の芳香族マレイミド化合物を含む不揮発分40%のアニソールワニス100gを用いた他は実施例1と同様の方法で熱硬化性マレイミド樹脂組成物を調製した。
[比較例1]
合成例1で合成した式(5)の芳香族マレイミド化合物を含む不揮発分40質量%のアニソールワニス100gを準備し、そのワニスに0.4gのジクミルパーオキシドを添加し、すべて溶解させて熱硬化性マレイミド樹脂組成物を調製した。
[比較例2]
合成例1で合成した式(5)の芳香族マレイミド化合物を含む不揮発分40質量%のアニソールワニス100gを準備し、アルケニル基含有フェノール樹脂(群栄化学工業(株)製、製品名:1PP-2、25℃で固体)を12g添加し、110℃で撹拌し、すべて溶解させて室温まで放冷した。そのワニスに0.4gのジクミルパーオキシドを添加し、すべて溶解させて熱硬化性マレイミド樹脂組成物を調製した。
[比較例3]
合成例1で合成した式(5)の芳香族マレイミド化合物を含む不揮発分40質量%のアニソールワニス100gに替えて、フェニルメタンマレイミド(大和化成工業(株)製、製品名:BMI-2300)40gを用いた他は実施例1と同様の方法で熱硬化性マレイミド樹脂組成物を調製した。
[比較例4]
下記構造を有する長鎖アルキル基含有マレイミド化合物(Designer Molecules Inc.製、製品名:BMI-3000J)40g、ジクミルパーオキシドを0.4g準備し、これらを60gのトルエンに添加し、すべて溶解させて熱硬化性マレイミド樹脂組成物を調製した。
Figure 0007387235000019
[比較例5]
比較用のポリイミドとして、ポリイミド製フィルム(東レ・デュポン社製、製品名:カプトン、厚さ50μm)を用いた。
[比較例6]
比較用のMPI(変性ポリイミド)として、変性ポリイミド製フィルム(カネカ製、製品名:アピカルNPI、厚さ50μm)を用いた。
<フィルムの作製>
[実施例1、2、比較例1~4]
実施例1、2、比較例1~4で調製したワニス状の熱硬化性マレイミド樹脂組成物を、厚さ38μmのPETフィルム上に、乾燥後の厚さが50μmになるようにローラーコーターで塗布し、100℃で20分間乾燥させて未硬化樹脂フィルムを得た。さらに、前記未硬化樹脂フィルムを、厚さ100μmのテトラフルオロエチレン-エチレン共重合樹脂フィルム(AGC株式会社製、製品名:アフレックス)上に、未硬化樹脂フィルムの樹脂層がテトラフルオロエチレン-エチレン共重合樹脂フィルムに接するように載せ、180℃で1時間の条件で硬化させることで硬化樹脂フィルムを得た。
なお、下記評価試験では、PETフィルムを剥がした未硬化樹脂フィルム、PETフィルム及びテトラフルオロエチレン-エチレン共重合樹脂フィルムを剥がした硬化樹脂フィルムを各評価試験に供した。その結果を表1及び表2に示す。
<フィルムハンドリング性>
前記未硬化樹脂フィルム及び硬化樹脂フィルムを180°に5回折り曲げ、フィルムに割れなどの欠陥がでないものを○、フィルムに割れなどの欠陥が出たものを×とした。
比較例5及び比較例6では、それぞれ上記ポリイミド製フィルム及び変性ポリイミド製フィルムを用いて、実施例1、2、比較例1~4の未硬化樹脂フィルム及び硬化樹脂フィルムと同様にフィルムハンドリング性を試験し、評価した。
<比誘電率、誘電正接>
前記硬化樹脂フィルムを用いて、ネットワークアナライザ(キーサイト社製 E5063-2D5)とストリップライン(キーコム株式会社製)を接続し、上記硬化樹脂フィルムの周波数10GHzにおける比誘電率と誘電正接を測定した。
比較例5及び比較例6では、それぞれ上記ポリイミド製フィルム及び変性ポリイミド製フィルムを用いて、実施例1、2、比較例1~4の硬化樹脂フィルムと同様に比誘電率と誘電正接を測定した。
<ガラス転移温度>
前記硬化樹脂フィルムのガラス転移温度(Tg)をTAインスツルメント製DMA-800により測定した。
比較例5及び比較例6では、それぞれ上記ポリイミド製フィルム及び変性ポリイミド製フィルムを用いて、実施例1、2、比較例1~4の硬化樹脂フィルムと同様にガラス転移温度を測定した。
Figure 0007387235000020
<吸湿による比誘電率、誘電正接への影響>
実施例1の前記硬化樹脂フィルムと比較例5、6の樹脂フィルムを、85℃、85%RHの恒温恒湿器に入れ、各樹脂フィルムを各所定の時間吸湿させた。吸湿後の樹脂フィルムを用いてネットワークアナライザ(キーサイト社製 E5063-2D5)とストリップライン(キーコム株式会社製)を接続し、上記樹脂フィルムの周波数10GHzにおける比誘電率と誘電正接を測定した。
Figure 0007387235000021
以上から本発明の熱硬化性マレイミド樹脂組成物は、NMPを用いずに製造することができ、硬化物のガラス転移温度が高く、吸湿前後において誘電特性に優れ、該組成物からなる未硬化樹脂フィルム及び硬化樹脂フィルムはハンドリング性に優れることから、FPC用途への有用性が確認できた。

Claims (7)

  1. (A)ビスフェノール構造を有し、かつ数平均分子量が3,000~50,000である、下記一般式(1)で示される芳香族ビスマレイミド化合物
    Figure 0007387235000022
    (式(1)中、
    1 は独立して、下記式
    Figure 0007387235000023
    (aは1~6の数である)
    Figure 0007387235000024
    から選ばれる2価の基であり、
    mは1~30の数であり、
    nは1~5の数であり、
    1 及びA 2 はそれぞれ独立して、下記式(2)
    Figure 0007387235000025
    (式(2)中、
    2 は独立して、下記式
    Figure 0007387235000026
    (aは1~6の数である)
    Figure 0007387235000027
    から選ばれる2価の基であり、
    1 は独立して、水素原子、塩素原子、又は炭素数1~6の脂肪族炭化水素基である)
    又は下記式(3)
    Figure 0007387235000028
    (式(3)中、X 1 は前記と同じものを示す)
    で示される2価の芳香族基である。)
    (B)ビスフェノール構造を有するアリル基含有カーボネート樹脂
    及び
    (C)反応開始剤
    を含む熱硬化性マレイミド樹脂組成物。
  2. 前記式(1)のX1と前記式(3)のX1とが同じ2価の基である請求項に記載の熱硬化性マレイミド樹脂組成物。
  3. (B)成分が下記式(4)で表される化合物を含むものである請求項1又は2に記載の熱硬化性マレイミド樹脂組成物。
    Figure 0007387235000029
    (式(4)中、X3は、独立してアリル基含有ビスフェノール構造を有する2価の有機基及び/又はアリル基含有ビフェノール構造を有する2価の有機基を示す。X4は、独立してビスフェノール構造を有する2価の有機基、ビフェノール構造を有する2価の有機基、及び脂環式ジメタノール構造を有する2価の有機基から選ばれる1種以上の2価の有機基を示す。ただし、式(4)で表される化合物は1分子中に1個以上のビスフェノール構造を有する2価の有機基を有する。bは0以上の数を示す。R2は、独立して水素原子又はアリル基を示す。)
  4. 前記式(4)中のビスフェノール構造がビスフェノールA型、ビスフェノールAP型、ビスフェノールE型及びビスフェノールF型からなる群から選択される1種以上のビスフェノール構造である請求項に記載の熱硬化性マレイミド樹脂組成物。
  5. 前記式(4)中のX4の1個以上が脂環式ジメタノール構造を有する2価の有機基である請求項又はに記載の熱硬化性マレイミド樹脂組成物。
  6. 請求項1に記載の熱硬化性マレイミド樹脂組成物からなる未硬化樹脂フィルム。
  7. 請求項1に記載の熱硬化性マレイミド樹脂組成物の硬化物からなる硬化樹脂フィルム。
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