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JP7352551B2 - 光学活性な架橋型ピペリジン誘導体 - Google Patents

光学活性な架橋型ピペリジン誘導体 Download PDF

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JP7352551B2
JP7352551B2 JP2020535836A JP2020535836A JP7352551B2 JP 7352551 B2 JP7352551 B2 JP 7352551B2 JP 2020535836 A JP2020535836 A JP 2020535836A JP 2020535836 A JP2020535836 A JP 2020535836A JP 7352551 B2 JP7352551 B2 JP 7352551B2
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Description

本発明は、医薬として有用な光学活性な架橋型ピペリジン誘導体及びその製薬学的に許容される塩並びにこれらを含有する医薬組成物、又はこれら組成物を含有するmeninとMLLとの結合が関与する病態の治療剤若しくは予防剤に関する。
MLL白血病は、急性骨髄性白血病(AML)及び急性リンパ性白血病(ALL)の約6-7%を占める疾患であり、アメリカでは年間約1100人が新たにMLL白血病と診断されている。MLL白血病を引き起こす主な融合パートナー遺伝子は、AMLではAF9、ELL、ENL、AF10及びAF6などが多く、ALLではAF4、ENL及びAF9が多いことが報告されている(非特許文献1)。
このようにして融合パートナー遺伝子と融合したMLL融合タンパクは、未分化な造血細胞の無制限な増殖を引き起こし、白血病を引き起こすと推察されている(非特許文献2)。MLL融合タンパクは、まず始めにmeninと結合し、複合体を形成することが報告されている。したがって、最初のステップであるMLL融合タンパクとmeninとの結合を阻害することで、MLL融合タンパクに起因するがん化を防ぐことが期待される(非特許文献3)。
前立腺がんにおいては、MLLがアンドロゲンシグナルの活性化補助因子として働くことが報告されている。そのため、meninとMLLとの結合阻害を標的とした低分子阻害剤は、当該がんに対する治療剤として有用であることが期待されている(非特許文献4)。
乳癌においては、meninがエストロゲンシグナルの活性化補助因子として働くことが報告されている。そのため、meninとMLLとの結合阻害を標的とした低分子阻害剤は、当該がんに対する治療剤として有用であることが期待されている(非特許文献5)。
ユーイング肉腫や肝癌、p53機能獲得型変異癌においても、meninあるいはMLLが腫瘍増殖に重要ということが報告されており、meninとMLLとの結合阻害を標的とした低分子阻害剤は、当該がんに対する治療剤として有用であることが期待されている(非特許文献6)。
これまでに、meninとMLLとの結合阻害を標的とした低分子阻害剤としては、特許文献1~4が開示されている。しかしながら、光学活性な架橋型ピぺリジン誘導体である後述式(1)で表される本発明の化合物は、これらに何ら開示及び示唆されていない。
国際公開第2014/164543号 国際公開第2017/112768号 国際公開第2018/050684号 国際公開第2018/050686号
Look A. T, Science, 278 (5340): 1059-1064 (1997) Yokoyama A, et al., Cell 123 (2): 207-18 (2005) Yokoyama, A et al., Cancer Cell. 14(1): 34-46 (2008) Malik, R. et al., Nature Medicine. 21(4):344-352 (2015) Imacho, H et al., Breast Cancer Res Treat. 122(2):395-407 (2010) Svoboda, L. K. et al., Oncotargrt. 8(1):458-471 (2017)
本発明が解決しようとする課題は、MLL白血病を引き起こす代表的な融合パートナー遺伝子であるAF4、AF9等が融合したMLL融合タンパクとmeninの結合を阻害することにより抗腫瘍作用を発揮する化合物を提供することである。より好ましくは、meninとMLLとの結合阻害を行うことにより抗腫瘍作用を発揮し、薬物動態に優れた化合物を提供することである。すなわち、治療効果の高い抗腫瘍剤を提供することである。
本発明者らは、鋭意検討した結果、下記式(1)で表される化合物又はその製薬学的に許容される塩(以下、「本発明の化合物」と称することもある。)が、meninとMLLとの結合に対して高い阻害作用を有することにより、優れた抗腫瘍作用を示すことを見出し、本発明を完成させるに至った。
すなわち、本発明は、以下の通りである。
〔項1〕
Figure 0007352551000001
[式中、
pは、1又は2を表し、
及びRは、それぞれ独立して、水素原子若しくは-M-Qを表すか、又はR及びRが一緒になって、=CR5A6A、=N-NR5B6B若しくは=N-OR5Bを形成していてもよく、
Mは、複数ある場合はそれぞれ独立して、置換されていてもよいC1-6アルキレン、置換されていてもよいC2-6アルケニレン、置換されていてもよいC2-6アルキニレン、置換されていてもよいC3-10シクロアルキレン、置換されていてもよい3~10員の飽和複素環基、置換されていてもよいC6-10アリレン又は置換されていてもよい5~12員のヘテロアリレンを表し、
Qは、複数ある場合はそれぞれ独立して、置換されていてもよいC3-10シクロアルキル、置換されていてもよい3~10員の飽和複素環基、置換されていてもよいC6-10アリール又は置換されていてもよい5~12員のヘテロアリールを表し、
5A及びR6Aは、それぞれ独立して、水素原子、ハロゲン原子、シアノ、ニトロ、-COR、カルボキシル、-CO、-CONR、スルホン酸、-SO、-SONR、置換されていてもよいC1-6アルキル、置換されていてもよいC2-6アルケニル、置換されていてもよいC2-6アルキニル、置換されていてもよいC3-10シクロアルキル、置換されていてもよい3~10員の飽和複素環基、置換されていてもよいC6-10アリール又は置換されていてもよい5~12員のヘテロアリールを表し、R5A及びR6Aが複数ある場合は、R5A及びR6Aのそれぞれは同一でも異なってもよく、ここにおいて、R5A及びR6Aが共に置換されていてもよいC1-6アルキルのとき、これらはそれぞれが結合する炭素原子と一緒になって、3~8員の飽和炭素環を形成していてもよく、
5B及びR6Bは、それぞれ独立して、水素原子、置換されていてもよいC1-6アルキル、置換されていてもよいC2-6アルケニル、置換されていてもよいC2-6アルキニル、置換されていてもよいC3-10シクロアルキル、置換されていてもよい3~10員の飽和複素環基、置換されていてもよいC6-10アリール又は置換されていてもよい5~12員のヘテロアリールを表し、R5B及びR6Bが複数ある場合は、R5B及びR6Bのそれぞれは同一でも異なってもよく、ここにおいて、R5B及びR6Bが共に置換されていてもよいC1-6アルキルのとき、これらはそれぞれが結合する窒素原子と一緒になって、3~8員の含窒素飽和複素環を形成していてもよく、
は、複数ある場合はそれぞれ独立して、C1-6アルキルを表し、
及びRは、それぞれ独立して、水素原子又はC1-6アルキルを表し、R又はRが複数ある場合は、R又はRのそれぞれは同一でも異なってもよく、ここにおいて、同一の窒素原子と結合するR及びRが共にC1-6アルキルのとき、これらはそれぞれが結合する窒素原子と一緒になって、3~8員の含窒素飽和複素環を形成していてもよく、
及びRは、それぞれ独立して、水素原子、水酸基、ハロゲン原子、C1-6アルキル、C2-6アルケニル、C2-6アルキニル、C3-10シクロアルキル、-OR10、3~10員の飽和複素環基、C6-10アリール、若しくは5~12員のヘテロアリール(該アルキルは、1~3個のフッ素原子で置換されていてもよく;該シクロアルキル及び該飽和複素環基は、それぞれ独立して、フッ素原子及びC1-3アルキルからなる群から選択される同一又は異なる1~5個の置換基で置換されていてもよく;該アリール及び該ヘテロアリールは、それぞれ独立して、フッ素原子、塩素原子、臭素原子及びC1-3アルキルからなる群から選択される同一又は異なる1~5個の置換基で置換されていてもよい)を表すか、又はR及びRが一緒になって、=O、=CR5A6A、=N-NR5B6B若しくは=N-OR5Bを形成していてもよく、
10は、複数ある場合はそれぞれ独立して、水素原子、C1-6アルキル(該アルキルは、フッ素原子及びC1-3アルキルからなる群から選択される同一又は異なる1~5個の置換基で置換されていてもよいC3-10シクロアルキル;フッ素原子及びC1-3アルキルからなる群から選択される同一又は異なる1~5個の置換基で置換されていてもよい3~10員の飽和複素環基;フッ素原子、塩素原子、臭素原子及びC1-3アルキルからなる群から選択される同一又は異なる1~5個の置換基で置換されていてもよいC6-10アリール;並びにフッ素原子、塩素原子、臭素原子及びC1-3アルキルからなる群から選択される同一又は異なる1~5個の置換基で置換されていてもよい5~12員のヘテロアリールからなる群から選択される同一又は異なる1~5個の置換基で置換されていてもよい)、C2-6アルケニル、C2-6アルキニル、C3-10シクロアルキル、3~10員の飽和複素環基、C6-10アリール又は5~12員のヘテロアリール(該シクロアルキル及び該飽和複素環基は、それぞれ独立して、フッ素原子及びC1-3アルキルからなる群から選択される同一又は異なる1~5個の置換基で置換されていてもよく;該アリール及び該ヘテロアリールは、それぞれ独立して、フッ素原子、塩素原子、臭素原子及びC1-3アルキルからなる群から選択される同一又は異なる1~5個の置換基で置換されていてもよい)を表し、
Xは、-C(O)-又はC1-6アルキレンを表し、
Yは、下記式(Y-1)、(Y-2)、(Y-3)、(Y-4)又は(Y-5):
Figure 0007352551000002
[式中、*1はXと結合していることを表し、*2はZと結合していることを表す]
を表し、
11、R12及びR13は、それぞれ独立して、水素原子又はC1-3アルキルを表し、ここにおいて、R11及びR12が共にC1-3アルキルのとき、これらはそれぞれが結合する炭素原子と一緒になって、3~8員の飽和炭素環又は5~8員の含窒素飽和複素環を形成していてもよく、
a、b、c及びdは、それぞれ独立して、1又は2を表し、
e、f、g及びhは、それぞれ独立して、0又は1を表し、
i、j、k及びlは、それぞれ独立して、1、2又は3を表し、
Zは、下記式(Z-1):
Figure 0007352551000003
[式中、*3はYと結合していることを表す]
を表し、
14は、水素原子、ハロゲン原子、-OR15、-NR1617、シアノ、C1-3アルキル、C2-4アルケニル又はC2-4アルキニルを表し、
15は、C1-6アルキルを表し、
16及びR17は、それぞれ独立して、水素原子又はC1-6アルキルを表し、ここにおいて、同一の窒素原子と結合するR16及びR17が共にC1-6アルキルのとき、これらはそれぞれが結合する窒素原子と一緒になって、3~8員の含窒素飽和複素環を形成していてもよく、
Uは、CR18又は窒素原子を表し、
18は、水素原子、ハロゲン原子、C1-3アルキル(該アルキルは、フッ素原子、-OR19、及び-NR1920から選択される同一又は異なる1~5個の置換基で置換されていてもよい)、-CO19、-CONR1920又はシアノを表し、
19及びR20は、それぞれ独立して、水素原子又はC1-3アルキルを表し、R19及びR20が複数ある場合は、R19及びR20のそれぞれは同一でも異なってもよく、ここにおいて、R19及びR20が共にC1-3アルキルのとき、これらはそれぞれが結合する窒素原子と一緒になって、3~8員の含窒素飽和複素環を形成していてもよく、
但し、R及びRが共に水素原子のとき、R及びRは、=CR5A6A、=N-NR5B6B又は=N-OR5Bである]
で表される化合物又はその製薬学的に許容される塩。
〔項2〕
Mが、C1-6アルキレン、C2-6アルケニレン、C2-6アルキニレン、C3-10シクロアルキレン、3~10員の飽和複素環基、C6-10アリレン又は5~12員のヘテロアリレン(該アルキレン、該アルケニレン、該アルキニレン、該シクロアルキレン、該飽和複素環基、該アリレン及び該ヘテロアリレンは、それぞれ独立して、
(1)ハロゲン原子、
(2)水酸基、
(3)C6-10アリール、
(4)5~12員のヘテロアリール、
(5)C1-6アルキル、
(6)C2-6アルケニル、
(7)C2-6アルキニル、
(8)C1-6アルコキシ、
(9)C3-10シクロアルキル、
(10)3~10員の飽和複素環基、
(11)カルボキシル、
(12)-COR21A
(13)-CO21A
(14)-CONR22A23A
(15)-NR22A23A
(16)-NR22ACOR21A
(17)-NR22ASO21A
(18)-SO21A
(19)-SONR22A23A
(20)スルホン酸、
(21)リン酸、
(22)シアノ、及び
(23)ニトロ
からなる群から選択される同一又は異なる1~5個の置換基で置換されていてもよく、
ここにおいて、前記(3)C6-10アリール、(4)5~12員のヘテロアリール、(5)C1-6アルキル、(6)C2-6アルケニル、(7)C2-6アルキニル、(8)C1-6アルコキシ、(9)C3-10シクロアルキル及び(10)3~10員の飽和複素環基は、それぞれ独立して、
(a)ハロゲン原子、
(b)水酸基、
(c)C6-10アリール、
(d)5~10員のヘテロアリール、
(e)C1-6アルキル、
(f)C2-6アルケニル、
(g)C2-6アルキニル、
(h)C1-6アルコキシ、
(i)C3-10シクロアルキル、
(j)3~10員の飽和複素環基、
(k)カルボキシル、
(l)-COR21B
(m)-CO21B
(n)-CONR22B23B
(o)-NR22B23B
(p)-NR22BCOR21B
(q)-NR22BSO21B
(r)-SO21B
(s)-SONR22B23B
(t)スルホン酸、
(u)リン酸、
(v)シアノ、及び
(w)ニトロ
からなる群から選択される同一又は異なる1~5個の置換基で置換されていてもよく、
21Aは、複数ある場合はそれぞれ独立して、C1-6アルキルを表し、
22A及びR23Aは、それぞれ独立して、水素原子又はC1-6アルキルを表し、R22A又はR23Aが複数ある場合は、R22A又はR23Aのそれぞれは同一でも異なってもよく、ここにおいて、同一の窒素原子と結合するR22A及びR23Aが共にC1-6アルキルのとき、これらはそれぞれが結合する窒素原子と一緒になって、3~8員の含窒素飽和複素環を形成していてもよく、
21Bは、複数ある場合はそれぞれ独立して、C1-6アルキルを表し、
22B及びR23Bは、それぞれ独立して、水素原子又はC1-6アルキルを表し、R22B又はR23Bが複数ある場合は、R22B又はR23Bのそれぞれは同一でも異なってもよく、ここにおいて、同一の窒素原子と結合するR22B及びR23Bが共にC1-6アルキルのとき、これらはそれぞれが結合する窒素原子と一緒になって、3~8員の含窒素飽和複素環を形成していてもよい)である、
項1に記載の化合物、又はその製薬学的に許容される塩。
〔項3〕
Mが、C1-6アルキレン、C2-6アルケニレン、C2-6アルキニレン、C3-10シクロアルキレン、3~10員の飽和複素環基、C6-10アリレン又は5~12員のヘテロアリレン(該アルキレン、該アルケニレン、該アルキニレン、該シクロアルキレン、該飽和複素環基、該アリレン及び該ヘテロアリレンは、それぞれ独立して、
(1’)ハロゲン原子、
(2’)水酸基、
(3’)C1-6アルキル、
(4’)C2-6アルキニル、
(5’)C1-6アルコキシ、
(6’)C3-7シクロアルキル、
(7’)3~7員の飽和複素環基、
(8’)-COR21A
(9’)-CO21A
(10’)-CONR22A23A
(11’)-NR22A23A
(12’)-NR22ACOR21A
(13’)-NR22ASO21A
(14’)-SO21A
(15’)-SONR22A23A
(16’)シアノ、及び
(17’)ニトロ
からなる群から選択される同一又は異なる1~5個の置換基で置換されてもよく、
21Aが、複数ある場合はそれぞれ独立して、C1-6アルキルであり、
22A及びR23Aは、それぞれ独立して、水素原子又はC1-6アルキルであり、R22A又はR23Aが複数ある場合は、R22A又はR23Aのそれぞれは同一でも異なってもよく、ここにおいて、同一の窒素原子と結合するR22A及びR23Aが共にC1-6アルキルのとき、これらはそれぞれが結合する窒素原子と一緒になって、3~6員の含窒素飽和複素環を形成していてもよい)である、
項1又は2に記載の化合物、又はその製薬学的に許容される塩。
〔項4〕
Qが、C3-10シクロアルキル、3~10員の飽和複素環基、C6-10アリール又は5~12員のヘテロアリール(該シクロアルキル、該飽和複素環基、該アリール及び該ヘテロアリールは、それぞれ独立して、
(1)ハロゲン原子、
(2)水酸基、
(3)C6-10アリール、
(4)5~12員のヘテロアリール、
(5)C1-6アルキル、
(6)C2-6アルケニル、
(7)C2-6アルキニル、
(8)C1-6アルコキシ、
(9)C3-10シクロアルキル、
(10)3~10員の飽和複素環基、
(11)カルボキシル、
(12)-COR21C
(13)-CO21C
(14)-CONR22C23C
(15)-NR22C23C
(16)-NR22CCOR21C
(17)-NR22CSO21C
(18)-SO21C
(19)-SONR22C23C
(20)スルホン酸、
(21)リン酸、
(22)シアノ、及び
(23)ニトロ
からなる群から選択される同一又は異なる1~5個の置換基で置換されていてもよく、
ここにおいて、前記(3)C6-10アリール、(4)5~12員のヘテロアリール、(5)C1-6アルキル、(6)C2-6アルケニル、(7)C2-6アルキニル、(8)C1-6アルコキシ、(9)C3-10シクロアルキル及び(10)3~10員の飽和複素環基は、それぞれ独立して、
(a)ハロゲン原子、
(b)水酸基、
(c)C6-10アリール、
(d)5~10員のヘテロアリール、
(e)C1-6アルキル、
(f)C2-6アルケニル、
(g)C2-6アルキニル、
(h)C1-6アルコキシ、
(i)C3-10シクロアルキル、
(j)3~10員の飽和複素環基、
(k)カルボキシル、
(l)-COR21D
(m)-CO21D
(n)-CONR22D23D
(o)-NR22D23D
(p)-NR22DCOR21D
(q)-NR22DSO21D
(r)-SO21D
(s)-SONR22D23D
(t)スルホン酸、
(u)リン酸、
(v)シアノ、及び
(w)ニトロ
からなる群から選択される同一又は異なる1~5個の置換基で置換されていてもよく、
21Cは、複数ある場合はそれぞれ独立して、C1-6アルキルを表し、
22C及びR23Cは、それぞれ独立して、水素原子又はC1-6アルキルを表し、R22C又はR23Cが複数ある場合は、R22C又はR23Cのそれぞれは同一でも異なってもよく、ここにおいて、同一の窒素原子と結合するR22C及びR23Cが共にC1-6アルキルのとき、これらはそれぞれが結合する窒素原子と一緒になって、3~8員の含窒素飽和複素環を形成していてもよく、
21Dは、複数ある場合はそれぞれ独立して、C1-6アルキルを表し、
22D及びR23Dは、それぞれ独立して、水素原子又はC1-6アルキルを表し、R22D又はR23Dが複数ある場合は、R22D又はR23Dのそれぞれは同一でも異なってもよく、ここにおいて、同一の窒素原子と結合するR22D及びR23Dが共にC1-6アルキルのとき、これらはそれぞれが結合する窒素原子と一緒になって、3~8員の含窒素飽和複素環を形成していてもよい)である、
項1~3のいずれか一項に記載の化合物、又はその製薬学的に許容される塩。
〔項5〕
Qが、C3-10シクロアルキル、3~10員の飽和複素環基、C6-10アリール又は5~12員のヘテロアリール(該シクロアルキル、該飽和複素環基、該アリール及び該ヘテロアリールは、それぞれ独立して、
(1’)ハロゲン原子、
(2’)水酸基、
(3’)C1-6アルキル、
(4’)C2-6アルキニル、
(5’)C1-6アルコキシ、
(6’)C3-7シクロアルキル、
(7’)3~7員の飽和複素環基、
(8’)-COR21C
(9’)-CO21C
(10’)-CONR22C23C
(11’)-NR22C23C
(12’)-NR22CCOR23C
(13’)-NR22CSO21C
(14’)-SO21C
(15’)-SONR22C23C
(16’)シアノ、及び
(17’)ニトロ
からなる群から選択される同一又は異なる1~5個の置換基で置換されてもよく、
21Cが、複数ある場合はそれぞれ独立して、C1-6アルキルであり、
22C及びR23Cは、それぞれ独立して、水素原子又はC1-6アルキルであり、R22C又はR23Cが複数ある場合は、R22C又はR23Cのそれぞれは同一でも異なってもよく、ここにおいて、同一の窒素原子と結合するR22C及びR23Cが共にC1-6アルキルのとき、これらはそれぞれが結合する窒素原子と一緒になって、3~6員の含窒素飽和複素環を形成していてもよい)である、
項1~4のいずれか一項に記載の化合物、又はその製薬学的に許容される塩。
〔項6〕
及びRが一緒になって、=CR5A6Aを形成し、
5A及びR6Aが、それぞれ独立して、水素原子、C1-6アルキル、C2-6アルケニル、C2-6アルキニル、C3-10シクロアルキル、3~10員の飽和複素環基、C6-10アリール又は5~12員のヘテロアリール(該アルキル、該アルケニル及び該アルキニルは、それぞれ独立して、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、水酸基、C2-4アルキニル、C1-3アルコキシ、-CONR22E23E、-NR22E23E、-NR22ECOR21E、-NR22ESO21E、-SO21E、-SONR22E23E及びシアノからなる群から選択される同一又は異なる1~3個の置換基で置換されていてもよく;該シクロアルキル、該飽和複素環基、該アリール及び該ヘテロアリールは、それぞれ独立して、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、水酸基、C1-3アルキル、C2-4アルキニル、C1-3アルコキシ、-CONR22E23E、-NR22E23E、-NR22ECOR21E、-NR22ESO21E、-SO21E、-SONR22E23E及びシアノからなる群から選択される同一又は異なる1~5個の置換基で置換されていてもよく、
21Eは、複数ある場合はそれぞれ独立して、C1-6アルキルを表し、
22E及びR23Eは、それぞれ独立して、水素原子又はC1-6アルキルを表し、R22E又はR23Eが複数ある場合は、R22E又はR23Eのそれぞれは同一でも異なってもよく、ここにおいて、同一の窒素原子と結合するR22E及びR23Eが共にC1-6アルキルのとき、これらはそれぞれが結合する窒素原子と一緒になって、3~6員の含窒素飽和複素環を形成していてもよい)である、
項1~5のいずれか一項に記載の化合物又はその製薬学的に許容される塩。
〔項7〕
及びRが一緒になって、=N-NR5B6Bまたは=N-OR5Bを形成し、
5B及びR6Bが、それぞれ独立して、水素原子、C1-6アルキル、C2-6アルケニル、C2-6アルキニル、C3-10シクロアルキル、3~10員の飽和複素環基、C6-10アリール又は5~12員のヘテロアリール(該アルキル、該アルケニル及び該アルキニルは、それぞれ独立して、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、水酸基、C2-4アルキニル、C1-3アルコキシ、-CONR22E23E、-NR22E23E、-NR22ECOR21E、-NR22ESO21E、-SO21E、-SONR22E23E及びシアノからなる群から選択される同一又は異なる1~3個の置換基で置換されていてもよく;該シクロアルキル、該飽和複素環基、該アリール及び該ヘテロアリールは、それぞれ独立して、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、水酸基、C1-3アルキル、C2-4アルキニル、C1-3アルコキシ、-CONR22E23E、-NR22E23E、-NR22ECOR21E、-NR22ESO21E、-SO21E、-SONR22E23E及びシアノからなる群から選択される同一又は異なる1~5個の置換基で置換されていてもよく、
21Eは、複数ある場合はそれぞれ独立して、C1-6アルキルを表し、
22E及びR23Eは、それぞれ独立して、水素原子又はC1-6アルキルを表し、R22E又はR23Eが複数ある場合は、R22E又はR23Eのそれぞれは同一でも異なってもよく、ここにおいて、同一の窒素原子と結合するR22E及びR23Eが共にC1-6アルキルのとき、これらはそれぞれが結合する窒素原子と一緒になって、3~6員の含窒素飽和複素環を形成していてもよい)である、
項1~5のいずれか一項に記載の化合物又はその製薬学的に許容される塩。
〔項8〕
Xが、-C(O)-である、
項1~7のいずれか一項に記載の化合物又はその製薬学的に許容される塩。
〔項9〕
Yが、(Y-2)である、
項1~8のいずれか一項に記載の化合物又はその製薬学的に許容される塩。
〔項10〕
14が、水素原子、-OR15、-NR1617又はC1-3アルキルであり、
15は、C1-3アルキルであり、
16及びR17が、それぞれ独立して、水素原子又はC1-3アルキルであり、ここにおいて、同一の窒素原子と結合するR16及びR17が共にC1-3アルキルのとき、これらはそれぞれが結合する窒素原子と一緒になって、3~6員の含窒素飽和複素環を形成していてもよい、
項1~9に記載の化合物又はその製薬学的に許容される塩。
〔項11〕
14が、水素原子である、
項1~10のいずれか一項に記載の化合物又はその製薬学的に許容される塩。
〔項12〕
Uが、CR18であり、
18が、-CF又はシアノである、
項1~11のいずれか一項に記載の化合物又はその製薬学的に許容される塩。
〔項13〕
式(1)が、下記式(1a):
Figure 0007352551000004
[式中、
pは、1又は2を表し、
a、b、c及びdは、それぞれ独立して、1又は2を表し、
及びRは、それぞれ独立して、水素原子若しくは-M-Qを表すか、又はR及びRが一緒になって、=CR5A6Aを形成していてもよく、
Mは、複数ある場合はそれぞれ独立して、C1-6アルキレン(該アルキレンは、それぞれ独立して、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、水酸基、C2-4アルキニル、C1-3アルコキシ、-CONR22A23A、-NR22A23A、-NR22ACOR21A、-NR22ASO21A、-SO21A、-SONR22A23A及びシアノからなる群から選択される同一又は異なる1~3個の置換基で置換されていてもよい)を表し、
Qは、複数ある場合はそれぞれ独立して、C3-10シクロアルキル、3~10員の飽和複素環基、C6-10アリール又は5~12員のヘテロアリール(該シクロアルキル、該飽和複素環基、該アリール及び該ヘテロアリールは、それぞれ独立して、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、水酸基、C1-3アルキル、C2-4アルキニル、C1-3アルコキシ、-CONR22C23C、-NR22C23C、-NR22CCOR21C、-NR22CSO21C、-SO21C、-SONR22C23C及びシアノからなる群から選択される同一又は異なる1~5個の置換基で置換されていてもよい)を表し、
5A及びR6Aは、それぞれ独立して、水素原子、C1-6アルキル、C3-10シクロアルキル、3~10員の飽和複素環基、C6-10アリール又は5~12員のヘテロアリール(該アルキルは、それぞれ独立して、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、水酸基、C2-4アルキニル、C1-3アルコキシ、-CONR22E23E、-NR22E23E、-NR22ECOR21E、-NR22ESO21E、-SO21E、-SONR22E23E及びシアノからなる群から選択される同一又は異なる1~3個の置換基で置換されていてもよく;該シクロアルキル、該飽和複素環基、該アリール及び該ヘテロアリールは、それぞれ独立して、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、水酸基、C1-3アルキル、C2-4アルキニル、C1-3アルコキシ、-CONR22E23E、-NR22E23E、-NR22ECOR21E、-NR22ESO21E、-SO21E、-SONR22E23E及びシアノからなる群から選択される同一又は異なる1~5個の置換基で置換されていてもよい)を表し、R5A及びR6Aが複数ある場合は、R5A及びR6Aのそれぞれは同一でも異なってもよく、ここにおいて、R5A及びR6Aが共にC1-6アルキルのとき、これらはそれぞれが結合する炭素原子と一緒になって、3~8員の飽和炭素環を形成していてもよく、
21Aは、複数ある場合はそれぞれ独立して、C1-6アルキルを表し、
22A及びR23Aは、それぞれ独立して、水素原子又はC1-6アルキルを表し、R22A又はR23Aが複数ある場合は、R22A又はR23Aのそれぞれは同一でも異なってもよく、ここにおいて、同一の窒素原子と結合するR22A及びR23Aが共にC1-6アルキルのとき、これらはそれぞれが結合する窒素原子と一緒になって、3~6員の含窒素飽和複素環を形成していてもよく、
21Cは、複数ある場合はそれぞれ独立して、C1-6アルキルを表し、
22C及びR23Cは、それぞれ独立して、水素原子又はC1-6アルキルを表し、R22C又はR23Cが複数ある場合は、R22C又はR23Cのそれぞれは同一でも異なってもよく、ここにおいて、同一の窒素原子と結合するR22C及びR23Cが共にC1-6アルキルのとき、これらはそれぞれが結合する窒素原子と一緒になって、3~6員の含窒素飽和複素環を形成していてもよく、
21Eは、複数ある場合はそれぞれ独立して、C1-6アルキルを表し、
22E及びR23Eは、それぞれ独立して、水素原子又はC1-6アルキルを表し、R22E又はR23Eが複数ある場合は、R22E又はR23Eのそれぞれは同一でも異なってもよく、ここにおいて、同一の窒素原子と結合するR22E及びR23Eが共にC1-6アルキルのとき、これらはそれぞれが結合する窒素原子と一緒になって、3~6員の含窒素飽和複素環を形成していてもよく、
及びRは、それぞれ独立して、水素原子、水酸基若しくはフッ素原子を表すか、又はR及びRが一緒になって、=O若しくは=CR5A6Aを形成していてもよく、
18は、-CF又はシアノを表し、
但し、R及びRが共に水素原子のとき、R及びRは、=CR5A6Aである]
で表される項1に記載の化合物又はその製薬学的に許容される塩。
〔項14〕
a及びcが1であり、b及びdが1又は2である、
項1~13のいずれか一項に記載の化合物又はその製薬学的に許容される塩。
〔項15〕
a、b、c及びdが1である、
項1~14のいずれか一項に記載の化合物又はその製薬学的に許容される塩。
〔項16〕
a及びcが1であり、b及びdが2である、
項1~14のいずれか一項に記載の化合物又はその製薬学的に許容される塩。
〔項17〕
Mが、複数ある場合はそれぞれ独立して、C1-3アルキレン(該アルキレンは、フッ素原子、C2-4アルキニル、C1-3アルコキシ、-NR22A23A及びシアノからなる群から選択される同一又は異なる1~3個の置換基で置換されていてもよい)である、
項1~16のいずれか一項に記載の化合物又はその製薬学的に許容される塩。
〔項18〕
Mが、複数ある場合はそれぞれ独立して、C1-3アルキレンである、
項1~17のいずれか一項に記載の化合物又はその製薬学的に許容される塩。
〔項19〕
Qが、複数ある場合はそれぞれ独立して、C3-6シクロアルキル、3~6員の飽和複素環基、フェニル又は5~6員のヘテロアリール(該シクロアルキル、該飽和複素環基、該フェニル及び該ヘテロアリールは、それぞれ独立して、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、C1-3アルキル、C2-4アルキニル、C1-3アルコキシ、-CONR22C23C、-NR22C23C、-NR22CCOR21C、-NR22CSO21C、-SO21C、-SONR22C23C及びシアノからなる群から選択される同一又は異なる1~5個の置換基で置換されていてもよい)である、
項1~18のいずれか一項に記載の化合物又はその製薬学的に許容される塩。
〔項20〕
Qが、複数ある場合はそれぞれ独立して、C3-6シクロアルキル、3~6員の飽和複素環基、フェニル又は5~6員のヘテロアリール(該シクロアルキル、該飽和複素環基、該フェニル及び該ヘテロアリールは、それぞれ独立して、フッ素原子、C1-3アルキル、-NR22CSO21C、-SONR22C23C及びシアノからなる群から選択される同一又は異なる1~5個の置換基で置換されていてもよい)である、
項1~19のいずれか一項に記載の化合物又はその製薬学的に許容される塩。
〔項21〕
Qが、複数ある場合はそれぞれ独立して、C3-6シクロアルキル(該シクロアルキルは、フッ素原子、C1-3アルキル、-NR22CSO21C、-SONR22C23C及びシアノからなる群から選択される同一又は異なる1~2個の置換基で置換されていてもよい)である、
項1~20のいずれか一項に記載の化合物又はその製薬学的に許容される塩。
〔項22〕
5A及びR6Aが、それぞれ独立して、水素原子、C1-3アルキル又はC3-6シクロアルキル(該アルキルは、フッ素原子、-NR22ESO21E、-SONR22E23E及びシアノからなる群から選択される同一又は異なる1~2個の置換基で置換されていてもよく;該シクロアルキルは、それぞれ独立して、フッ素原子、C1-3アルキル、-NR22ESO21E、-SONR2223及びシアノからなる群から選択される同一又は異なる1~2個の置換基で置換されていてもよい)であり、R5A及びR6Aが複数ある場合は、R5A及びR6Aのそれぞれは同一でも異なってもよく、ここにおいて、R5A及びR6Aが共にC1-3アルキルのとき、これらはそれぞれが結合する炭素原子と一緒になって、3~6員の飽和炭素環を形成していてもよい、
項1~21のいずれか一項に記載の化合物又はその製薬学的に許容される塩。
〔項23〕
5A及びR6Aは、それぞれ独立して、水素原子又はC3-6シクロアルキル(該シクロアルキルは、フッ素原子、C1-3アルキル、-NR22ESO21E、-SONR22E23E及びシアノからなる群から選択される同一又は異なる1~2個の置換基で置換されていてもよい)であり、R5A及びR6Aが複数ある場合は、R5A及びR6Aは同一でも異なってもよい、
項1~22のいずれか一項に記載の化合物又はその製薬学的に許容される塩。
〔項24〕
式(1)が、下記式(1b):
Figure 0007352551000005
[式中、
pは、1又は2を表し、
及びRは、それぞれ独立して、水素原子若しくは-M-Qを表すか、又はR及びRが一緒になって、=CR5A6Aを形成していてもよく、
Mは、複数ある場合はそれぞれ独立して、C1-3アルキレンを表し、
Qは、複数ある場合はそれぞれ独立して、C3-6シクロアルキル(該シクロアルキルは、フッ素原子、C1-3アルキル、-NR22CSO21C、-SONR22C23C及びシアノからなる群から選択される同一又は異なる1~2個の置換基で置換されていてもよい)を表し、
5A及びR6Aは、それぞれ独立して、水素原子又はC3-6シクロアルキル(該シクロアルキルは、フッ素原子、C1-3アルキル、-NR22ESO21E、-SONR22E23E及びシアノからなる群から選択される同一又は異なる1~2個の置換基で置換されていてもよい)を表し、R5A及びR6Aが複数ある場合は、R5A及びR6Aのそれぞれは同一でも異なってもよく、
21Cは、複数ある場合はそれぞれ独立して、C1-6アルキルを表し、
22C及びR23Cは、それぞれ独立して、水素原子又はC1-6アルキルを表し、R22C又はR23Cが複数ある場合は、R22C又はR23Cのそれぞれは同一でも異なってもよく、ここにおいて、同一の窒素原子と結合するR22C及びR23Cが共にC1-6アルキルのとき、これらはそれぞれが結合する窒素原子と一緒になって、3~8員の含窒素飽和複素環を形成していてもよく、
21Eは、複数ある場合はそれぞれ独立して、C1-6アルキルを表し、
22E及びR23Eは、それぞれ独立して、水素原子又はC1-6アルキルを表し、R22E又はR23Eが複数ある場合は、R22E又はR23Eのそれぞれは同一でも異なってもよく、ここにおいて、同一の窒素原子と結合するR22E及びR23Eが共にC1-6アルキルのとき、これらはそれぞれが結合する窒素原子と一緒になって、3~6員の含窒素飽和複素環を形成していてもよく、
及びRは、それぞれ独立して、水素原子、若しくはフッ素原子を表すか、又はR及びRが一緒になって、=O若しくは=CR5A6Aを形成していてもよく、
18が、-CF又はシアノを表し、
但し、R及びRが共に水素原子のとき、R及びRは、=CR5A6Aである]
で表される項1に記載の化合物又はその製薬学的に許容される塩。
〔項25〕
式(1)が、下記式(1c):
Figure 0007352551000006
[式中、
pは、1又は2を表し、
及びRは、それぞれ独立して、水素原子若しくは-M-Qを表すか、又はR及びRが一緒になって、=CR5A6Aを形成していてもよく、
Mは、複数ある場合はそれぞれ独立して、C1-3アルキレンを表し、
Qは、複数ある場合はそれぞれ独立して、C3-6シクロアルキル(該シクロアルキルは、フッ素原子、C1-3アルキル、-NR22CSO21C、-SONR22C23C及びシアノからなる群から選択される同一又は異なる1~2個の置換基で置換されていてもよい)を表し、
5A及びR6Aは、それぞれ独立して、水素原子又はC3-6シクロアルキル(該シクロアルキルは、フッ素原子、C1-3アルキル、-NR22ESO21E、-SONR22E23E及びシアノからなる群から選択される同一又は異なる1~2個の置換基で置換されていてもよい)を表し、R5A及びR6Aが複数ある場合は、R5A及びR6Aのそれぞれは同一でも異なってもよく、
21Cは、複数ある場合はそれぞれ独立して、C1-6アルキルを表し、
22C及びR23Cは、それぞれ独立して、水素原子又はC1-6アルキルを表し、R22C又はR23Cが複数ある場合は、R22C又はR23Cのそれぞれは同一でも異なってもよく、ここにおいて、同一の窒素原子と結合するR22C及びR23Cが共にC1-6アルキルのとき、これらはそれぞれが結合する窒素原子と一緒になって、3~8員の含窒素飽和複素環を形成していてもよく、
21Eは、複数ある場合はそれぞれ独立して、C1-6アルキルを表し、
22E及びR23Eは、それぞれ独立して、水素原子又はC1-6アルキルを表し、R22E又はR23Eが複数ある場合は、R22E又はR23Eのそれぞれは同一でも異なってもよく、ここにおいて、同一の窒素原子と結合するR22E及びR23Eが共にC1-6アルキルのとき、これらはそれぞれが結合する窒素原子と一緒になって、3~6員の含窒素飽和複素環を形成していてもよく、
及びRは、それぞれ独立して、水素原子若しくはフッ素原子を表すか、又はR及びRが一緒になって、=O若しくは=CR5A6Aを形成していてもよく、
18が、-CF又はシアノを表し、
但し、R及びRが共に水素原子のとき、R及びRは、=CR5A6Aである]
で表される項1に記載の化合物又はその製薬学的に許容される塩。
〔項26〕
及びRが、それぞれ独立して、水素原子又は-M-Qである、
項1~25のいずれか一項に記載の化合物又はその製薬学的に許容される塩。
〔項27〕
Mが、メチレンである、
項1~26のいずれか一項に記載の化合物又はその製薬学的に許容される塩。
〔項28〕
Qが、複数ある場合はそれぞれ独立して、C3-6シクロアルキルである
項1~27のいずれか一項に記載の化合物又はその製薬学的に許容される塩。
〔項29〕
5A及びR6Aが、それぞれ独立して、水素原子又はC3-6シクロアルキルであり、R5A及びR6Aが複数ある場合は、R5A及びR6Aのそれぞれは同一でも異なってもよい、
項1~28のいずれか一項に記載の化合物又はその製薬学的に許容される塩。
〔項30〕
5A及びR6Aが、水素原子である、
項1~29のいずれか一項に記載の化合物又はその製薬学的に許容される塩。
〔項31〕
pが、1又は2であり、
及びRが、それぞれ独立して、水素原子又は-M-Qであり、
Mが、メチレンであり、
Qが、複数ある場合はそれぞれ独立して、C3-6シクロアルキルであり、
及びRが、それぞれ独立して、水素原子若しくはフッ素原子であるか、又はR及びRが一緒になって、=CHを形成していてもよく、
18が、-CF又はシアノであり、
但し、R及びRが共に水素原子のとき、R及びRは、=CHである、
項1~30のいずれか一項に記載の化合物又はその製薬学的に許容される塩。
〔項32〕
が、水素原子であり、
が、-M-Qであり、
Mが、メチレンであり、
Qが、C3-6シクロアルキルであり、
が、水素原子であり、
が、水素原子、又はフッ素原子であり、
18が、-CF又はシアノである、
項1~28、31のいずれか一項に記載の化合物又はその製薬学的に許容される塩。
〔項33〕
が、-M-Qであり、
が、水素原子であり、
Mが、メチレンであり、
Qが、C3-6シクロアルキルであり、
が、水素原子又はフッ素原子であり、
が、水素原子であり、
18が、-CF又はシアノである、
項1~28、31のいずれか一項に記載の化合物又はその製薬学的に許容される塩。
〔項34〕
及びRが、共に水素原子であり、
及びRが、一緒になって=CHを形成し、
18が、-CF又はシアノである、
項1~26、29~31のいずれか一項に記載の化合物又はその製薬学的に許容される塩。
〔項35〕
pが1である、
項1~34のいずれか一項に記載の化合物又はその製薬学的に許容される塩。
〔項36〕
pが2である、
項1~34のいずれか一項に記載の化合物又はその製薬学的に許容される塩。
〔項37〕
以下の化合物から選択される、項1に記載の化合物又はその製薬学的に許容される塩:
[(1S,3S,4R,6S)-6-(シクロプロピルメチル)-2-アザビシクロ[2.2.2]オクタン-3-イル]{6-[2-(2,2,2-トリフルオロエチル)-5-(トリフルオロメチル)チエノ[2,3-b]ピリジン-4-イル]-2,6-ジアザスピロ[3.3]ヘプタン-2-イル}メタノン(実施例1)、
4-{6-[(1S,3S,4R,6S)-6-(シクロプロピルメチル)-2-アザビシクロ[2.2.2]オクタン-3-カルボニル]-2,6-ジアザスピロ[3.3]ヘプタン-2-イル}-2-(2,2,2-トリフルオロエチル)チエノ[2,3-b]ピリジン-5-カルボニトリル(実施例2)、
[(1S,3S,4R,6R)-6-(シクロプロピルメチル)-2-アザビシクロ[2.2.2]オクタン-3-イル]{6-[2-(2,2,2-トリフルオロエチル)-5-(トリフルオロメチル)チエノ[2,3-b]ピリジン-4-イル]-2,6-ジアザスピロ[3.3]ヘプタン-2-イル}メタノン(実施例3)、
4-{6-[(1S,3S,4R,6R)-6-(シクロプロピルメチル)-2-アザビシクロ[2.2.2]オクタン-3-カルボニル]-2,6-ジアザスピロ[3.3]ヘプタン-2-イル}-2-(2,2,2-トリフルオロエチル)チエノ[2,3-b]ピリジン-5-カルボニトリル(実施例4)、
[(1S,3S,4R)-5-メチリデン-2-アザビシクロ[2.2.2]オクタン-3-イル]{6-[2-(2,2,2-トリフルオロエチル)-5-(トリフルオロメチル)チエノ[2,3-b]ピリジン-4-イル]-2,6-ジアザスピロ[3.3]ヘプタン-2-イル}メタノン(実施例5)、
4-{6-[(1S,3S,4R)-5-メチリデン-2-アザビシクロ[2.2.2]オクタン-3-カルボニル]-2,6-ジアザスピロ[3.3]ヘプタン-2-イル}-2-(2,2,2-トリフルオロエチル)チエノ[2,3-b]ピリジン-5-カルボニトリル(実施例6)、
[(1S,3S,4S,5R,6R)-6-(シクロプロピルメチル)-5-フルオロ-2-アザビシクロ[2.2.2]オクタン-3-イル]{6-[2-(2,2,2-トリフルオロエチル)-5-(トリフルオロメチル)チエノ[2,3-b]ピリジン-4-イル]-2,6-ジアザスピロ[3.3]ヘプタン-2-イル}メタノン(実施例11)、
4-{6-[(1S,3S,4S,5R,6R)-6-(シクロプロピルメチル)-5-フルオロ-2-アザビシクロ[2.2.2]オクタン-3-カルボニル]-2,6-ジアザスピロ[3.3]ヘプタン-2-イル}-2-(2,2,2-トリフルオロエチル)チエノ[2,3-b]ピリジン-5-カルボニトリル(実施例12)、
[(1S,3S,4S,5S,6S)-6-(シクロプロピルメチル)-5-フルオロ-2-アザビシクロ[2.2.2]オクタン-3-イル]{6-[2-(2,2,2-トリフルオロエチル)-5-(トリフルオロメチル)チエノ[2,3-b]ピリジン-4-イル]-2,6-ジアザスピロ[3.3]ヘプタン-2-イル}メタノン(実施例13)、
4-{6-[(1S,3S,4S,5S,6S)-6-(シクロプロピルメチル)-5-フルオロ-2-アザビシクロ[2.2.2]オクタン-3-カルボニル]-2,6-ジアザスピロ[3.3]ヘプタン-2-イル}-2-(2,2,2-トリフルオロエチル)チエノ[2,3-b]ピリジン-5-カルボニトリル(実施例14)、
[(1S,3S,4R)-5-()メチリデン-2-アザビシクロ[2.2.2]オクタン-3-イル]{6-[2-(2,2,2-トリフルオロエチル)-5-(トリフルオロメチル)チエノ[2,3-b]ピリジン-4-イル]-2,6-ジアザスピロ[3.3]ヘプタン-2-イル}メタノン(実施例17)、
[(1S,3S,4R)-5-()メチリデン-2-アザビシクロ[2.2.2]オクタン-3-イル]{2-[2-(2,2,2-トリフルオロエチル)-5-(トリフルオロメチル)チエノ[2,3-b]ピリジン-4-イル]-2,7-ジアザスピロ[3.5]ノナン-7-イル}メタノン(実施例21)、
[(1S,3S,4R,6S)-6-(シクロプロピルメチル)-2-アザビシクロ[2.2.2]オクタン-3-イル]{2-[2-(2,2,2-トリフルオロエチル)-5-(トリフルオロメチル)チエノ[2,3-b]ピリジン-4-イル]-2,7-ジアザスピロ[3.5]ノナン-7-イル}メタノン(実施例22)、
[(1S,3S,4R)-5-メチリデン-2-アザビシクロ[2.2.1]ヘプタン-3-イル]{2-[2-(2,2,2-トリフルオロエチル)-5-(トリフルオロメチル)チエノ[2,3-b]ピリジン-4-イル]-2,7-ジアザスピロ[3.5]ノナン-7-イル}メタノン(実施例23)、
4-{7-[(1S,3S,4R)-5-()メチリデン-2-アザビシクロ[2.2.2]オクタン-3-カルボニル]-2,7-ジアザスピロ[3.5]ノナン-2-イル}-2-(2,2,2-トリフルオロエチル)チエノ[2,3-b]ピリジン-5-カルボニトリル(実施例24)、
4-{7-[(1S,3S,4R,6S)-6-(シクロプロピルメチル)-2-アザビシクロ[2.2.2]オクタン-3-カルボニル]-2,7-ジアザスピロ[3.5]ノナン-2-イル}-2-(2,2,2-トリフルオロエチル)チエノ[2,3-b]ピリジン-5-カルボニトリル(実施例25)、
4-{7-[(1S,3S,4R)-5-メチリデン-2-アザビシクロ[2.2.1]ヘプタン-3-カルボニル]-2,7-ジアザスピロ[3.5]ノナン-2-イル}-2-(2,2,2-トリフルオロエチル)チエノ[2,3-b]ピリジン-5-カルボニトリル(実施例26)、
[(1S,3S,4R)-5-メチリデン-2-アザビシクロ[2.2.2]オクタン-3-イル]{2-[2-(2,2,2-トリフルオロエチル)-5-(トリフルオロメチル)チエノ[2,3-b]ピリジン-4-イル]-2,7-ジアザスピロ[3.5]ノナン-7-イル}メタノン(実施例27)、
4-{7-[(1S,3S,4R)-5-メチリデン-2-アザビシクロ[2.2.2]オクタン-3-カルボニル]-2,7-ジアザスピロ[3.5]ノナン-2-イル}-2-(2,2,2-トリフルオロエチル)チエノ[2,3-b]ピリジン-5-カルボニトリル(実施例28)。
〔項38〕
以下の化合物から選択される、項1に記載の化合物又はその製薬学的に許容される塩:
[(1S,3S,4R,6S)-6-(シクロプロピルメチル)-2-アザビシクロ[2.2.2]オクタン-3-イル]{6-[2-(2,2,2-トリフルオロエチル)-5-(トリフルオロメチル)チエノ[2,3-b]ピリジン-4-イル]-2,6-ジアザスピロ[3.3]ヘプタン-2-イル}メタノン(実施例1)、
[(1S,3S,4S,5R,6R)-6-(シクロプロピルメチル)-5-フルオロ-2-アザビシクロ[2.2.2]オクタン-3-イル]{6-[2-(2,2,2-トリフルオロエチル)-5-(トリフルオロメチル)チエノ[2,3-b]ピリジン-4-イル]-2,6-ジアザスピロ[3.3]ヘプタン-2-イル}メタノン(実施例11)、
4-{6-[(1S,3S,4S,5R,6R)-6-(シクロプロピルメチル)-5-フルオロ-2-アザビシクロ[2.2.2]オクタン-3-カルボニル]-2,6-ジアザスピロ[3.3]ヘプタン-2-イル}-2-(2,2,2-トリフルオロエチル)チエノ[2,3-b]ピリジン-5-カルボニトリル(実施例12)、
[(1S,3S,4R)-5-()メチリデン-2-アザビシクロ[2.2.2]オクタン-3-イル]{6-[2-(2,2,2-トリフルオロエチル)-5-(トリフルオロメチル)チエノ[2,3-b]ピリジン-4-イル]-2,6-ジアザスピロ[3.3]ヘプタン-2-イル}メタノン(実施例17)、
[(1S,3S,4R)-5-()メチリデン-2-アザビシクロ[2.2.2]オクタン-3-イル]{2-[2-(2,2,2-トリフルオロエチル)-5-(トリフルオロメチル)チエノ[2,3-b]ピリジン-4-イル]-2,7-ジアザスピロ[3.5]ノナン-7-イル}メタノン(実施例21)、
[(1S,3S,4R,6S)-6-(シクロプロピルメチル)-2-アザビシクロ[2.2.2]オクタン-3-イル]{2-[2-(2,2,2-トリフルオロエチル)-5-(トリフルオロメチル)チエノ[2,3-b]ピリジン-4-イル]-2,7-ジアザスピロ[3.5]ノナン-7-イル}メタノン(実施例22)、
[(1S,3S,4R)-5-メチリデン-2-アザビシクロ[2.2.1]ヘプタン-3-イル]{2-[2-(2,2,2-トリフルオロエチル)-5-(トリフルオロメチル)チエノ[2,3-b]ピリジン-4-イル]-2,7-ジアザスピロ[3.5]ノナン-7-イル}メタノン(実施例23)、
4-{7-[(1S,3S,4R)-5-()メチリデン-2-アザビシクロ[2.2.2]オクタン-3-カルボニル]-2,7-ジアザスピロ[3.5]ノナン-2-イル}-2-(2,2,2-トリフルオロエチル)チエノ[2,3-b]ピリジン-5-カルボニトリル(実施例24)、
4-{7-[(1S,3S,4R,6S)-6-(シクロプロピルメチル)-2-アザビシクロ[2.2.2]オクタン-3-カルボニル]-2,7-ジアザスピロ[3.5]ノナン-2-イル}-2-(2,2,2-トリフルオロエチル)チエノ[2,3-b]ピリジン-5-カルボニトリル(実施例25)、
4-{7-[(1S,3S,4R)-5-メチリデン-2-アザビシクロ[2.2.1]ヘプタン-3-カルボニル]-2,7-ジアザスピロ[3.5]ノナン-2-イル}-2-(2,2,2-トリフルオロエチル)チエノ[2,3-b]ピリジン-5-カルボニトリル(実施例26)、
[(1S,3S,4R)-5-メチリデン-2-アザビシクロ[2.2.2]オクタン-3-イル]{2-[2-(2,2,2-トリフルオロエチル)-5-(トリフルオロメチル)チエノ[2,3-b]ピリジン-4-イル]-2,7-ジアザスピロ[3.5]ノナン-7-イル}メタノン(実施例27)、
4-{7-[(1S,3S,4R)-5-メチリデン-2-アザビシクロ[2.2.2]オクタン-3-カルボニル]-2,7-ジアザスピロ[3.5]ノナン-2-イル}-2-(2,2,2-トリフルオロエチル)チエノ[2,3-b]ピリジン-5-カルボニトリル(実施例28)。
〔項39〕
以下の化合物から選択される、項1に記載の化合物又はその製薬学的に許容される塩:
[(1S,3S,4R,6S)-6-(シクロプロピルメチル)-2-アザビシクロ[2.2.2]オクタン-3-イル]{6-[2-(2,2,2-トリフルオロエチル)-5-(トリフルオロメチル)チエノ[2,3-b]ピリジン-4-イル]-2,6-ジアザスピロ[3.3]ヘプタン-2-イル}メタノン(実施例1)、
[(1S,3S,4S,5R,6R)-6-(シクロプロピルメチル)-5-フルオロ-2-アザビシクロ[2.2.2]オクタン-3-イル]{6-[2-(2,2,2-トリフルオロエチル)-5-(トリフルオロメチル)チエノ[2,3-b]ピリジン-4-イル]-2,6-ジアザスピロ[3.3]ヘプタン-2-イル}メタノン(実施例11)、
4-{6-[(1S,3S,4S,5R,6R)-6-(シクロプロピルメチル)-5-フルオロ-2-アザビシクロ[2.2.2]オクタン-3-カルボニル]-2,6-ジアザスピロ[3.3]ヘプタン-2-イル}-2-(2,2,2-トリフルオロエチル)チエノ[2,3-b]ピリジン-5-カルボニトリル(実施例12)、
[(1S,3S,4R,6S)-6-(シクロプロピルメチル)-2-アザビシクロ[2.2.2]オクタン-3-イル]{2-[2-(2,2,2-トリフルオロエチル)-5-(トリフルオロメチル)チエノ[2,3-b]ピリジン-4-イル]-2,7-ジアザスピロ[3.5]ノナン-7-イル}メタノン(実施例22)、
4-{7-[(1S,3S,4R,6S)-6-(シクロプロピルメチル)-2-アザビシクロ[2.2.2]オクタン-3-カルボニル]-2,7-ジアザスピロ[3.5]ノナン-2-イル}-2-(2,2,2-トリフルオロエチル)チエノ[2,3-b]ピリジン-5-カルボニトリル(実施例25)。
〔項40〕
以下の化合物から選択される、項1に記載の化合物又はその製薬学的に許容される塩:
[(1S,3S,4R)-5-()メチリデン-2-アザビシクロ[2.2.2]オクタン-3-イル]{2-[2-(2,2,2-トリフルオロエチル)-5-(トリフルオロメチル)チエノ[2,3-b]ピリジン-4-イル]-2,7-ジアザスピロ[3.5]ノナン-7-イル}メタノン(実施例21)、
4-{7-[(1S,3S,4R)-5-()メチリデン-2-アザビシクロ[2.2.2]オクタン-3-カルボニル]-2,7-ジアザスピロ[3.5]ノナン-2-イル}-2-(2,2,2-トリフルオロエチル)チエノ[2,3-b]ピリジン-5-カルボニトリル(実施例24)、
[(1S,3S,4R)-5-メチリデン-2-アザビシクロ[2.2.2]オクタン-3-イル]{2-[2-(2,2,2-トリフルオロエチル)-5-(トリフルオロメチル)チエノ[2,3-b]ピリジン-4-イル]-2,7-ジアザスピロ[3.5]ノナン-7-イル}メタノン(実施例27)、
4-{7-[(1S,3S,4R)-5-メチリデン-2-アザビシクロ[2.2.2]オクタン-3-カルボニル]-2,7-ジアザスピロ[3.5]ノナン-2-イル}-2-(2,2,2-トリフルオロエチル)チエノ[2,3-b]ピリジン-5-カルボニトリル(実施例28)。
〔項41〕
項1~40のいずれか一項に記載の化合物又はその製薬学的に許容される塩を有効成分として含有する医薬。
〔項42〕
項1~40のいずれか一項に記載の化合物又はその製薬学的に許容される塩を有効成分として含有する抗腫瘍剤。
〔項43〕
腫瘍が、急性白血病(MLL急性白血病、MLL部分縦列重複急性白血病、NPM変異急性白血病、MOZ急性白血病、NUP98急性白血病、CALM急性白血病を含む)、慢性リンパ性白血病、慢性骨髄性白血病、骨髄異形成症候群、真性多血症、悪性リンパ腫(B細胞性リンパ腫を含む)、骨髄腫(多発性骨髄腫を含む)、脳腫瘍、頭頸部がん、食道がん、甲状腺がん、小細胞肺がん、非小細胞肺がん、乳がん、胃がん、胆のう・胆管がん、肝がん、肝細胞がん、膵がん、結腸がん、直腸がん、肛門がん、絨毛上皮がん、子宮体がん、子宮頸がん、卵巣がん、膀胱がん、尿路上皮がん、腎がん、腎細胞がん、前立腺がん、睾丸腫瘍、精巣胚細胞腫瘍、卵巣胚細胞腫瘍、ウイルムス腫瘍、悪性黒色腫、神経芽細胞腫、骨肉種、ユーイング肉腫、軟骨肉腫、軟部肉腫、又は皮膚がんである、項42に記載の抗腫瘍剤。
〔項44〕
腫瘍が、急性白血病(MLL急性白血病、MLL部分縦列重複急性白血病、NPM変異急性白血病、MOZ急性白血病、NUP98急性白血病、CALM急性白血病を含む)、慢性骨髄性白血病、悪性リンパ腫(B細胞性リンパ腫を含む)、骨髄腫(多発性骨髄腫を含む)、脳腫瘍、前立腺がん、乳がん、神経芽細胞腫、ユーイング肉腫、又は肝がんである、項42又は43に記載の抗腫瘍剤。
〔項45〕
腫瘍が、MLL急性白血病、MLL部分縦列重複急性白血病、NPM変異急性白血病、MOZ急性白血病、NUP98急性白血病、CALM急性白血病、慢性骨髄性白血病、B細胞性リンパ腫、多発性骨髄腫、神経芽細胞腫、又は前立腺がんである、項42~44のいずれか一項に記載の抗腫瘍剤。
〔項46〕
腫瘍が、MLL急性白血病、MLL部分縦列重複急性白血病、NPM変異急性白血病、MOZ急性白血病、NUP98急性白血病、CALM急性白血病、慢性骨髄性白血病、B細胞性リンパ腫、又は多発性骨髄腫である、項42~45のいずれか一項に記載の抗腫瘍剤。
〔項47〕
腫瘍が、MLL急性白血病、又はNPM変異急性白血病である、項42~46のいずれか一項に記載の抗腫瘍剤。
〔項48〕
腫瘍が、HOXa遺伝子群、又はMEIS遺伝子群の高発現を伴う腫瘍である、請求項42~47のいずれか一項に記載の抗腫瘍剤。
〔項49〕
腫瘍が、p53機能獲得型変異を伴う腫瘍である、項42~48のいずれか一項に記載の抗腫瘍剤。
〔項50〕
治療が必要な患者に、項1~40のいずれか一項に記載の化合物又はその製薬学的に許容される塩を投与することを含む、腫瘍の治療方法。
〔項51〕
腫瘍が、Menin-MLLが関与する腫瘍である、項50に記載の方法。
〔項52〕
抗腫瘍剤を製造するための、項1~40のいずれか一項に記載の化合物又はその製薬学的に許容される塩の使用。
〔項53〕
腫瘍の治療に使用するための、項1~40のいずれか一項に記載の化合物又はその製薬学的に許容される塩。
〔項54〕
他の薬剤又はその製薬学的に許容される塩と組み合わせてなる、請求項1~40のいずれか一項に記載の化合物又はその製薬学的に許容される塩を含む医薬組成物であって、当該他の薬剤が、抗腫瘍性アルキル化剤、抗腫瘍性代謝拮抗剤、抗腫瘍性抗生物質、植物由来抗腫瘍剤、抗腫瘍性白金配位化合物、抗腫瘍性カンプトテシン誘導体、抗腫瘍性チロシンキナーゼ阻害剤、抗腫瘍性セリンスレオニンキナーゼ阻害剤、抗腫瘍性リン脂質キナーゼ阻害剤、抗腫瘍性モノクローナル抗体、インターフェロン、生物学的応答調節剤、ホルモン製剤、血管新生阻害剤、免疫チェックポイント阻害剤、エピジェネティクス関連分子阻害剤、タンパク質翻訳後修飾阻害剤、プロテアソーム阻害剤、及びその他抗腫瘍剤からなる群から選択される少なくとも1種以上である、医薬組成物。
〔項55〕
他の薬剤又はその製薬学的に許容される塩と併用して、腫瘍を治療するための、請求項1~40のいずれか一項に記載の化合物又はその製薬学的に許容される塩であって、当該他の薬剤が、抗腫瘍性アルキル化剤、抗腫瘍性代謝拮抗剤、抗腫瘍性抗生物質、植物由来抗腫瘍剤、抗腫瘍性白金配位化合物、抗腫瘍性カンプトテシン誘導体、抗腫瘍性チロシンキナーゼ阻害剤、抗腫瘍性セリンスレオニンキナーゼ阻害剤、抗腫瘍性リン脂質キナーゼ阻害剤、抗腫瘍性モノクローナル抗体、インターフェロン、生物学的応答調節剤、ホルモン製剤、血管新生阻害剤、免疫チェックポイント阻害剤、エピジェネティクス関連分子阻害剤、タンパク質翻訳後修飾阻害剤、プロテアソーム阻害剤、及びその他抗腫瘍剤からなる群から選択される少なくとも1種以上である、化合物又はその製薬学的に許容される塩。
本発明により、光学活性な架橋型ピペリジン誘導体又はそれらの製薬学的に許容される塩を含む、meninとMLL融合タンパクとの結合阻害剤が提供される。本発明の化合物は、meninとMLLとの結合が関与する疾患に対する治療薬として有用であり、具体的には、MLL急性白血病、NPM変異急性白血病、前立腺がん、乳がん、ユーイング肉腫、肝がん、p53機能獲得型変異がん等の患者に適用可能である。
本明細書における用語について、以下に説明する。
「ハロゲン原子」とは、例えば、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、又はヨウ素原子等が挙げられる。好ましくはフッ素原子である。
「C1-6アルキル」とは、炭素原子数が1~6のアルキルを意味し、「Cアルキル」とは、炭素原子数が6のアルキルを意味する。他の数字の場合も同様である。
「C1-6アルキル」とは、炭素原子数が1~6の直鎖状又は分枝鎖状の飽和炭化水素基を意味する。C1-6アルキルとして、好ましくは「C1-4アルキル」が挙げられ、より好ましくは「C1-3アルキル」が挙げられる。「C1-3アルキル」の具体例としては、例えば、メチル、エチル、プロピル、1-メチルエチル等が挙げられる。「C1-4アルキル」の具体例としては、例えば、前記「C1-3アルキル」の具体例として挙げたものに加え、ブチル、1、1-ジメチルエチル、1-メチルプロピル、2-メチルプロピル等が挙げられる。「C1-6アルキル」の具体例としては、例えば、前記「C1-4アルキル」の具体例として挙げたものに加え、ペンチル、1、1-ジメチルプロピル、1、2-ジメチルプロピル、1-メチルブチル、2-メチルブチル、4-メチルペンチル、3-メチルペンチル、2-メチルペンチル、1-メチルペンチル、ヘキシル等が挙げられる。
「C2-6アルケニル」とは、炭素原子数2~6個を有し、1~3個の二重結合を含む直鎖状又は分枝鎖状の不飽和炭化水素基を意味する。「C2-6アルケニル」として好ましくは、「C2-4アルケニル」が挙げられる。「C2-4アルケニル」の具体例として、例えば、ビニル、プロペニル、メチルプロペニル、ブテニル等が挙げられる。「C2-6アルケニル」の具体例として、例えば、前記「C2-4アルケニル」の具体例として挙げたものに加え、ペンテニル、ヘキセニル等が挙げられる。
「C2-6アルキニル」とは、炭素原子数2~6個を有し、三重結合を1個含む直鎖状又は分枝鎖状の不飽和炭化水素基を意味する。「C2-6アルキニル」として、好ましくは「C2-4アルキニル」が挙げられる。「C2-4アルキニル」の具体例としては、例えば、プロピニル、メチルプロピニル、ブチニル等が挙げられる。「C2-6アルキニル」の具体例として、例えば、前記「C2-4アルキニル」の具体例として挙げたものに加え、メチルブチニル、ペンチニル、ヘキシニル等が挙げられる。
「C1-6アルコキシ」とは「C1-6アルキルオキシ」のことであり、「C1-6アルキル」部分は、前記「C1-6アルキル」と同義である。「C1-6アルコキシ」としては、好ましくは「C1-4アルコキシ」が挙げられ、より好ましくは「C1-3アルコキシ」が挙げられる。「C1-3アルコキシ」の具体例としては、例えば、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、1-メチルエトキシ等が挙げられる。「C1-4アルコキシ」の具体例としては、例えば、前記「C1-3アルキル」の具体例として挙げたものに加え、ブトキシ、1,1-ジメチルエトキシ、1-メチルプロポキシ、2-メチルプロポキシ等が挙げられる。「C1-6アルコキシ」の具体例としては、例えば、前記「C1-4アルキル」の具体例として挙げたものに加え、ペンチロキシ、1,1-ジメチルプロポキシ、1,2-ジメチルプロポキシ、1-メチルブトキシ、2-メチルブトキシ、4-メチルペンチロキシ、3-メチルペンチロキシ、2-メチルペンチロキシ、1-メチルペンチロキシ、ヘキシロキシ等が挙げられる。
「C1-6アルキレン」とは、炭素原子数1~6個を有し、直鎖状又は分枝鎖状の2価の飽和炭化水素基を意味する。「C1-6アルキレン」として、好ましくは「C1-4アルキレン」が挙げられ、より好ましくは「C1-3アルキレン」が挙げられる。「C1-3アルキレン」の具体例としては、例えば、メチレン、エチレン、プロピレン、1-メチルエチレン等が挙げられる。「C1-4アルキレン」の具体例としては、例えば、前記「C1-3アルキレン」の具体例として挙げたものに加え、ブチレン、1、1-ジメチルエチレン、1-メチルプロピレン、2-メチルプロピレン等が挙げられる。「C1-6アルキレン」の具体例としては、例えば、前記「C1-4アルキレン」の具体例として挙げたものに加え、ペンチレン、1、1-ジメチルプロピレン、1、2-ジメチルプロピレン、1-メチルブチレン、2-メチルブチレン、4-メチルペンチレン、3-メチルペンチレン、2-メチルペンチレン、1-メチルペンチレン、ヘキシレン等が挙げられる。
「C2-6アルケニレン」とは、炭素原子数2~6個を有し、1~3個の二重結合を含む直鎖状又は分枝鎖状の2価の不飽和炭化水素基を意味する。「C2-6アルケニレン」として好ましくは、「C2-4アルケニレン」が挙げられる。「C2-4アルケニレン」の具体例として、例えば、ビニレン、プロペニレン、メチルプロペニレン、ブテニレン等が挙げられる。「C2-6アルケニレン」の具体例として、例えば、前記「C2-4アルケニル」の具体例として挙げたものに加え、ペンテニレン、ヘキセニレン等が挙げられる。
「C2-6アルキニレン」とは、炭素原子数2~6個を有し、1~3個の三重結合を含む直鎖状又は分枝鎖状の2価の不飽和炭化水素基を意味する。「C2-6アルキニレン」として好ましくは、「C2-4アルキニレン」が挙げられる。「C2-4アルキニレン」の具体例として、例えば、エチニレン、1-ブチニレン、2-ペンチニレン等が挙げられる。「C2-6アルキニレン」の具体例として、例えば、前記「C2-4アルキニレン」の具体例として挙げたものに加え、2-ペンチニレン等が挙げられる。
「C3-10シクロアルキル」とは、炭素原子数3~10の環状の飽和炭化水素基を意味し、一部不飽和結合を有するもの及び架橋された構造のものも含まれる。「C3-10シクロアルキル」として、好ましくは「C3-7シクロアルキル」であり、より好ましくは「C3-6シクロアルキル」が挙げられる。「C3-6シクロアルキル」の具体例としては、例えば、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル等が挙げられる。「C3-7シクロアルキル」の具体例としては、例えば、前記「C3-6シクロアルキル」の具体例として挙げたものに加え、シクロヘプチルが挙げられる。「C3-10シクロアルキル」の具体例としては、例えば、前記「C3-7シクロアルキル」の具体例として挙げたものに加え、シクロオクチル、シクロノニル、シクロデシル、アダマンチル等が挙げられる。
また、「C3-10シクロアルキル」には、芳香族炭化水素環と縮環した化合物も包含される。当該縮環した化合物の具体例としては、例えば、下記で表される構造等が挙げられる。
Figure 0007352551000007
「C3-10シクロアルキレン」とは、炭素原子数3~10の環状の2価の飽和炭化水素基を意味し、一部不飽和結合を有するもの及び架橋された構造のものも含まれる。「C3-10シクロアルキレン」として、好ましくは「C3-7シクロアルキレン」が挙げられる。「C3-7シクロアルキレン」の具体例としては、例えば、シクロプロピレン、シクロブチレン、シクロペンチレン、シクロヘキシレン、シクロヘプチレン等が挙げられる。「C3-10シクロアルキル」の具体例としては、例えば、前記「C3-7シクロアルキル」の具体例として挙げたものに加え、シクロオクチレン、シクロノニレン、シクロデシレン、アダマンチレン等が挙げられる。
「3~8員の飽和炭素環」とは、炭素原子数3~8の環状の飽和炭化水素を意味する。「3~8員の飽和炭素環」として、好ましくは「4~6員の飽和炭素環」が挙げられる。「4~6員の飽和炭素環」の具体例としては、例えば、シクロブタン環、シクロペンタン環、シクロヘキサン環等が挙げられる。「3~8員の飽和炭素環」の具体例としては、例えば、前記「4~6員の飽和炭素環」の具体例として挙げたものに加え、シクロプロパン環、シクロヘプタン環、シクロオクタン環等が挙げられる。
「3~10員の飽和複素環基」とは、窒素原子、酸素原子及び硫黄原子からなる群から独立して選択される1~2個の原子と、2~9個の炭素原子とで構成される1価又は2価の飽和複素環基を意味し、一部不飽和結合を有するもの及び架橋された構造のものも含まれる。環を構成する原子は、-C(O)-、-S(O)-、-SO-のように酸化されたものを含んでもよい。「3~10員の飽和複素環基」として、好ましくは、「4~7員の単環式の飽和複素環基」であり、より好ましくは、「5員又は6員の単環式の飽和複素環基」が挙げられる。「5員又は6員の単環式の飽和複素環基」の具体例としては、例えば、テトラヒドロフリル、ピロリジニル、イミダゾリジニル、ピペリジニル、モルホリニル、チオモルホリニル、ジオキソチオモルホリニル、ヘキサメチレンイミニル、オキサゾリジニル、チアゾリジニル、オキソイミダゾリジニル、ジオキソイミダゾリジニル、オキソオキサゾリジニル、ジオキソオキサゾリジニル、ジオキソチアゾリジニル、テトラヒドロフラニル、テトラヒドロピラニル、テトラヒドロフリレン、ピロリジニレン、イミダゾリジニレン、ピペリジニレン、モルホリニレン、チオモルホリニレン、ジオキソチオモルホリニレン、ヘキサメチレンイミニレン、オキサゾリジニレン、チアゾリジニレン、オキソイミダゾリジニレン、ジオキソイミダゾリジニレン、オキソオキサゾリジニレン、ジオキソオキサゾリジニレン、ジオキソチアゾリジニレン、テトラヒドロフラニレン、テトラヒドロピラニレン等が挙げられる。「4~7員の単環式の飽和複素環基」としては、例えば、前記「5員又は6員の単環式の飽和複素環基」の具体例として挙げたものに加え、オキセタニル、アゼチジニル、オキセタニレン、アゼチジニレン等が挙げられる。「3~10員の飽和複素環基」としては、例えば、前記「4~7員の単環式の飽和複素環基」の具体例として挙げたものに加え、オキシラニル、アジリジニル、オキシラニレン、アジリジニレン等が挙げられる。
また、「3~10員の飽和複素環基」には、6員の芳香族炭化水素環又は6員の芳香族複素環と縮合環を形成した二環式のも含まれる。縮合環を形成している6員の芳香族炭化水素環としては、ベンゼン環等が挙げられる。縮合環を形成している6員の芳香族複素環としては、ピリジン、ピリミジン、ピリダジン等が挙げられる。縮合環を形成している二環式の「3~10員の飽和複素環基」の具体例としては、ジヒドロインドリル、ジヒドロイソインドリル、ジヒドロプリニル、ジヒドロチアゾロピリミジニル、ジヒドロベンゾジオキサニル、イソインドリル、インダゾリル、テトラヒドロキノリニル、テトラヒドロイソキノリニル、テトラヒドロナフチリジニル、ジヒドロインドリレン、ジヒドロイソインドリレン、ジヒドロプリニレン、ジヒドロチアゾロピリミジニレン、ジヒドロベンゾジオキサニレン、イソインドリレン、インダゾリレン、テトラヒドロキノリニレン、テトラヒドロイソキノリニレン、テトラヒドロナフチリジニレン等が挙げられる。
「3~8員の含窒素飽和複素環」とは、1個の窒素原子と2~7個の炭素原子とで構成される飽和複素環を意味する。「3~8員の含窒素飽和複素環」として、好ましくは、「3~6員の含窒素飽和複素環」であり、より好ましくは、「4~6員の含窒素飽和複素環」が挙げられる。「4~6員の含窒素飽和複素環」の具体例としては、例えば、アゼチジン環、ピロリジン環、ピペリジン環等が挙げられる。「3~6員の含窒素飽和複素環」の具体例としては、前記「4~6員の含窒素飽和複素環」の具体例として挙げたものに加え、アジリジン環等が挙げられる。「3~8員の含窒素飽和複素環」の具体例としては、例えば、前記「3~6員の含窒素飽和複素環」の具体例として挙げたものに加え、アゼパン環、アゾカン環等が挙げられる。
「C6-10アリール」は、炭素原子数が6~10の芳香族炭化水素環基を意味する。「C6-10アリール」の具体例としては、例えば、フェニル、1-ナフチル、2-ナフチル等が挙げられる。好ましくは、フェニルが挙げられる。
また、「C6-10アリール」には、C4-6シクロアルキル又は5~6員の飽和複素環と縮合環を形成した二環式のものも含まれる。縮合環を形成している二環式の「C6-10アリール」の具体例としては、例えば、下記で表される基等が挙げられる。
Figure 0007352551000008
「C6-10アリレン」は、炭素原子数が6~10の2価の芳香族炭化水素環基を意味する。「C6-10アリレン」の具体例としては、例えば、フェニレン、1-ナフチレン、2-ナフチレン等が挙げられる。好ましくは、フェニレンが挙げられる。
「芳香族炭化水素環」とは、上記「C6-10アリール」および上記「C6-10アリレン」の環部分を意味する。
「5~12員のヘテロアリール」とは、窒素原子、酸素原子及び硫黄原子からなる群から独立して選択される1~4個の原子を含む、単環式の5~7員の芳香族複素環、又は二環式の8~12員の芳香族複素環を意味する。好ましくは、「5~7員の単環式のヘテロアリール」である。より好ましくは、ピリジル、ピリミジニル、キノリル、又はイソキノリルである。さらに好ましくは、ピリジルである。「5~7員の単環式のヘテロアリール」の具体例としては、例えば、ピリジル、ピリダジニル、イソチアゾリル、ピロリル、フリル、チエニル、チアゾリル、イミダゾリル、ピリミジニル、チアジアゾリル、ピラゾリル、オキサゾリル、イソオキサゾリル、ピラジニル、トリアジニル、トリアゾリル、オキサジアゾリル、トリアゾリル、テトラゾリル等が挙げられる。「5~12員のヘテロアリール」の具体例としては、前記「5~7員の単環式のヘテロアリール」の具体例として挙げたものに加え、インドリル、インダゾリル、クロメニル、キノリル、イソキノリル、ベンゾフラニル、ベンゾチエニル、ベンゾオキサゾリル、ベンゾチアゾリル、ベンゾイソオキサゾリル、ベンゾイソチアゾリル、ベンゾトリアゾリル、ベンゾイミダゾリル等が挙げられる。
「5~12員のヘテロアリレン」とは、窒素原子、酸素原子及び硫黄原子からなる群から独立して選択される1~4個の原子を含む、2価の単環式の5~7員の芳香族複素環、又は2価の二環式の8~12員の芳香族複素環を意味する。好ましくは、「5~7員の単環式のヘテロアリレン」である。より好ましくは、ピリジレン、ピリミジレン、キノリレン、又はイソキノリレンである。さらに好ましくは、ピリジレンである。「5~7員の単環式のヘテロアリレン」の具体例としては、例えば、ピリジレン、ピリダジニレン、イソチアゾリレン、ピロリレン、フリレン、チエニレン、チアゾリレン、イミダゾリレン、ピリミジニレン、チアジアゾリレン、ピラゾリレン、オキサゾリレン、イソオキサゾリレン、ピラジニレン、トリアジニレン、トリアゾリレン、オキサジアゾリレン、トリアゾリレン、テトラゾリレン等が挙げられる。「5~12員のヘテロアリレン」の具体例としては、前記「5~7員の単環式のヘテロアリレン」の具体例として挙げたものに加え、インドリレン、インダゾリレン、クロメニレン、キノリレン、イソキノリレン、ベンゾフラニレン、ベンゾチエニレン、ベンゾオキサゾリレン、ベンゾチアゾリレン、ベンゾイソオキサゾリレン、ベンゾイソチアゾリレン、ベンゾトリアゾリレン、ベンゾイミダゾリレン等が挙げられる。
「芳香族複素環」とは、上記「5~12員のヘテロアリール」および上記「5~12員のヘテロアリレン」の環部分を意味する。
本明細書中、下記式(W)で表されるような環を横切る結合手は、「基」が該基における置換可能な位置で結合することを意味する。
例えば、下記式(W):
Figure 0007352551000009
で表される場合、下記式(W-1)、(W-2)又は(W-3):
Figure 0007352551000010
であることを意味する。
本明細書中、式(1)で表される化合物及び実施例に記載の化合物において、その置換基の立体化学は、例えば、以下のように図示する。
Figure 0007352551000011
ここにおいて、くさび形に表記された結合は紙面手前側の置換基を表し、破線で表記された結合は紙面奥側の置換基を表す。波線で表記された結合は紙面手前側及び紙面奥側の置換基が任意の割合で存在していることを表し、環から外側に伸びる結合が直線で表記された場合は紙面手前側又は紙面奥側のどちらか一方の置換基であることを表す。
「がん」または「腫瘍」とは、悪性腫瘍を意味し、癌、肉腫及び血液悪性腫瘍を包含する。「がん」または「腫瘍」の具体例としては、例えば、急性白血病(MLL急性白血病、MLL部分縦列重複急性白血病、NPM変異急性白血病、MOZ急性白血病、NUP98急性白血病、CALM急性白血病を含む)、慢性リンパ性白血病、慢性骨髄性白血病、骨髄異形成症候群、真性多血症、悪性リンパ腫(B細胞性リンパ腫を含む)、骨髄腫(多発性骨髄腫を含む)、脳腫瘍、頭頸部がん、食道がん、甲状腺がん、小細胞肺がん、非小細胞肺がん、乳がん、胃がん、胆のう・胆管がん、肝がん、肝細胞がん、膵がん、結腸がん、直腸がん、肛門がん、絨毛上皮がん、子宮体がん、子宮頸がん、卵巣がん、膀胱がん、尿路上皮がん、腎がん、腎細胞がん、前立腺がん、睾丸腫瘍、精巣胚細胞腫瘍、卵巣胚細胞腫瘍、ウイルムス腫瘍、悪性黒色腫、神経芽細胞腫、骨肉腫、ユーイング肉腫、軟骨肉腫、軟部肉腫、皮膚がんがん等が挙げられる。また、上記の腫瘍は、特定の遺伝子の発現上昇、あるいは変異を伴うこともある。遺伝子発現上昇を伴う腫瘍としては、例えば、HOXa遺伝子群の高発現を伴う腫瘍、MEIS遺伝子群の高発現を伴う腫瘍等が挙げられる。また、遺伝子変異を伴う腫瘍としては、p53機能獲得型変異を伴う腫瘍等が挙げられる。
式(1)で表される本発明の化合物において、p,X、Y、Z、M、Q、a、b、c、d、e、f、g、h、i、j、k、l、U、R、R、R、R、R5A、R5B、R6A、R6B、R、R、R、R10、R11、R12、R13、R14、R15、R16、R17、R18、R19、R20、R21A、R21B、R21C、R21D、R21E、R22A、R22B、R22C、R22D、R22E、R23A、R23B、R23C、R23D及びR23Eの好ましいものは以下のとおりであるが、本発明の技術的範囲は下記に挙げる化合物の範囲に限定されるものではない。
pの1つの態様としては、1が挙げられる。また、pの1つの態様としては、2が挙げられる。
Xとして、好ましくは-C(O)-である。
Yとして、好ましくは(Y-2)である。
Zとして、好ましくは(Z-1)である。
Mとして、好ましくは、フッ素原子、C2-4アルキニル、C1-3アルコキシ、-NR22A23A及びシアノからなる群から選択される同一又は異なる1~3個の置換基で置換されていてもよいC1-3アルキレンが挙げられる。より好ましくは、C1-3アルキレンが挙げられる。さらに好ましくは、メチレンである。
Qとして、好ましくは、フッ素原子、C1-3アルキル、-NR22CSO21C、-SONR22C23C及びシアノからなる群から選択される同一又は異なる1~5個の置換基で置換されていてもよいC3-6シクロアルキル;フッ素原子、C1-3アルキル、-NR22CSO21C、-SONR22C23C及びシアノからなる群から選択される同一又は異なる1~5個の置換基で置換されていてもよい3~6員の飽和複素環基;フッ素原子、C1-3アルキル、-NR22CSO21C、-SONR22C23C及びシアノからなる群から選択される同一又は異なる1~5個の置換基で置換されていてもよいフェニル;並びにフッ素原子、C1-3アルキル、-NR22CSO21C、-SONR22C23C及びシアノからなる群から選択される同一又は異なる1~5個の置換基で置換されていてもよい5~6員のヘテロアリールが挙げられる。より好ましくは、フッ素原子、C1-3アルキル、-NR22CSO21C、-SONR22C23C及びシアノからなる群から選択される同一又は異なる1~2個の置換基で置換されていてもよいC3-6シクロアルキルが挙げられる。さらに好ましくは、C3-6シクロアルキルである。
a及びcとして、好ましくは1が挙げられる。
b及びdとして、好ましくは1又は2が挙げられる。より好ましくは、b及びdが共に1又は2である。
e、f、g及びhとして、好ましくは0又は1が挙げられる。
i、j、k及びlとして、好ましくは1、2又は3が挙げられる。
Uとして、好ましくはCR18である。
として、好ましくは水素原子又は-M-Qが挙げられる。より好ましくは-M-Qである。
として、好ましくは水素原子又は-M-Qが挙げられる。より好ましくは水素原子である。
として、好ましくは水素原子又はフッ素原子が挙げられる。より好ましくはフッ素原子である。
として、好ましくは水素原子又はフッ素原子が挙げられる。より好ましくは水素原子である。
及びRの別の態様として、R及びRが一緒になって、=O及び=CR5A6Aを形成する場合が挙げられる。より好ましくは、=CHである。
、R、R及びRの別の態様として、Rが水素原子、Rが-M-Q、Rが水素原子、Rが水素原子又はフッ素原子である場合が挙げられる。
、R、R及びRの別の態様として、Rが-M-Q、Rが水素原子、Rが水素原子又はフッ素原子、Rが水素原子である場合が挙げられる。
、R、R及びRの別の態様として、R及びRが共に水素原子であり、R及びRが一緒になって=CHを形成する場合が挙げられる。
5A及びR6Aとして、好ましくは水素原子又はフッ素原子、C3-6シクロアルキル(該シクロアルキルは、C1-3アルキル、-NR22ESO21E、-SONR22E23E及びシアノからなる群から選択される同一又は異なる1~2個の置換基で置換されていてもよい)が挙げられる。より好ましくは水素原子である。
5B及びR6Bとして、好ましくは水素原子又はフッ素原子、C1-3アルキル、-NR22ESO21E、-SONR22E23E及びシアノからなる群から選択される同一又は異なる1~2個の置換基で置換されていてもよいC3-6シクロアルキルが挙げられる。より好ましくは水素原子である。
、R15、R21A、R21B、R21C、R21D、及びR21Eとして、好ましくはC1-3アルキルである。
、R、R11、R12、R13、R16、R17、R19、R20、R22A、R22B、R22C、R22D、R22E、R23A、R23B、R23C、R23D及びR23Eとして、好ましくは水素原子又はC1-3アルキルである。
10として、好ましくは水素原子である。
14として、好ましくは水素原子、-OR15、-NR1617又はC1-3アルキルが挙げられる。より好ましくは水素原子である。
18として、好ましくは水素原子、ハロゲン原子、C1-3アルキル(該アルキルは、フッ素原子、-OR19及び-NR1920から選択される同一又は異なる1~5個の置換基で置換されていてもよい)、-CO19、-CONR1920又はシアノが挙げられる。より好ましくは-CF又はシアノである。
式(1)で表される本発明の化合物の1つの態様としては、以下の(A)が挙げられる。
(A)
式(1)が、式(1b)または式(1c)であり、
pが、1又は2であり、
及びRが、それぞれ独立して、水素原子若しくは-M-Qを表すか、又はR及びRが一緒になって、=CR5A6Aを形成していてもよく、
Mが、複数ある場合はそれぞれ独立して、C1-3アルキレンであり、
Qが、複数ある場合はそれぞれ独立して、C3-6シクロアルキル(該シクロアルキルは、フッ素原子、C1-3アルキル、-NR22CSO21C、-SONR22C23C及びシアノからなる群から選択される同一又は異なる1~2個の置換基で置換されていてもよい)であり、
5A及びR6Aが、それぞれ独立して、水素原子、C3-6シクロアルキル(該シクロアルキルは、フッ素原子、C1-3アルキル、-NR22ESO21E、-SONR22E23E及びシアノからなる群から選択される同一又は異なる1~2個の置換基で置換されていてもよい)であり、
21Cが、複数ある場合はそれぞれ独立して、C1-6アルキルであり、
22C及びR23Cが、それぞれ独立して、水素原子又はC1-6アルキルを表し、R22C又はR23Cが複数ある場合は、R22C又はR23Cのそれぞれは同一でも異なってもよく、ここにおいて、同一の窒素原子と結合するR22C及びR23Cが共にC1-6アルキルのとき、これらはそれぞれが結合する窒素原子と一緒になって、3~6員の含窒素飽和複素環を形成していてもよく、
21Eが、複数ある場合はそれぞれ独立して、C1-6アルキルであり、
22E及びR23Eが、それぞれ独立して、水素原子又はC1-6アルキルを表し、R22E又はR23Eが複数ある場合は、R22E又はR23Eのそれぞれは同一でも異なってもよく、ここにおいて、同一の窒素原子と結合するR22E及びR23Eが共にC1-6アルキルのとき、これらはそれぞれが結合する窒素原子と一緒になって、3~6員の含窒素飽和複素環を形成していてもよく、
及びRは、それぞれ独立して、水素原子、若しくはフッ素原子を表すか、又はR及びRが一緒になって、=O若しくは=CR5A6Aを形成していてもよく、
18が、-CF又はシアノであり、
但し、R及びRが共に水素原子のとき、R及びRは、=CR5A6Aである
化合物又はその製薬学的に許容される塩。
式(1)で表される本発明の化合物の1つの態様としては、以下の(B)が挙げられる。
(B)
式(1)が、式(1b)または式(1c)であり、
pが、1又は2であり、
及びRが、それぞれ独立して、水素原子又は-M-Qであり、
Mが、メチレンであり、
Qが、複数ある場合はそれぞれ独立して、C3-6シクロアルキルであり、
及びRが、それぞれ独立して、水素原子、若しくはフッ素原子であるか、又はR及びRが一緒になって、=CHを形成していてもよく、
18が、-CF又はシアノであり、
但し、R及びRが共に水素原子のとき、R及びRは、=CHである、
化合物又はその製薬学的に許容される塩。
式(1)で表される本発明の化合物の1つの態様としては、以下の(C)が挙げられる。
(C)
式(1)が、式(1b)または式(1c)であり、
pが、1又は2であり、
が、水素原子であり、
が、-M-Qであり、
Mが、メチレンであり、
Qが、C3-6シクロアルキルであり、
が、水素原子であり、
が、水素原子、又はフッ素原子原子であり、
18が、-CF又はシアノである、
化合物又はその製薬学的に許容される塩。
式(1)で表される本発明の化合物の1つの態様としては、以下の(D)が挙げられる。
(D)
式(1)が、式(1b)または式(1c)であり、
pが、1又は2であり、
及びRが、共に水素原子であり、
及びRが、一緒になって=CHを形成し、
18が、-CF又はシアノである、
化合物又はその製薬学的に許容される塩。
式(1)で表される本発明の化合物の1つの態様としては、以下の(E)が挙げられる。
(E)
式(1)が、式(1b)または式(1c)であり、
pが、1又は2であり、
が、-M-Qであり、
が、水素原子であり、
Mが、メチレンであり、
Qが、C3-6シクロアルキルであり、
が、水素原子、又はフッ素原子であり、
が、水素原子であり、
18が、-CF又はシアノである、
化合物又はその製薬学的に許容される塩。
以下に、式(1)で表される本発明の化合物の製造方法について、例を挙げて説明するが、本発明の化合物の製造法は、これらに限定されるものではない。下記の製造法で用いられる化合物は、反応に支障を来たさない限り、塩を形成していてもよい。
本発明の化合物は、公知化合物を出発原料として、例えば以下の製造法A、B、C、D、E、F、G、H、I、J、K、L及びMの方法又はそれらに準じた方法又は当業者に周知の合成方法を適宜組み合わせて製造することができる。なお、各工程中で、R、R、R及びRについては、置換基変換により別の置換基に適宜変換してもよい。
製造法A
式(A1)で表される本発明の化合物は、例えば、次の方法により製造することができる。
Figure 0007352551000012
[式中、p、R、R、R、R、R14、U、X及びYは項1と同義であり、LGは脱離基を意味し、Pはアミノの保護基を意味する。LGとしては、例えば、ハロゲン原子、メタンスルホニルオキシ、p-トルエンスルホン酸オキシ、トリフルオロメタンスルホン酸オキシ、フェノキシ、トリフルオロフェノキシ、テトラフルオロフェノキシ、ペンタフルオロフェノキシ、ニトロフェノキシ等が挙げられる。Pとしては、例えば、Protective Groups in Organic Synthesis(Theodora W. Greene, Peter G. M. Wuts著、John Wiley & Sons, Inc.発行、1999年)に記載のアミノの保護基等が挙げられる。また、*の炭素の立体化学は反応によって反転していないことを意味する。]
[工程1]
化合物(a3)は、下記の製造法により得られる化合物(a1)と下記の製造法により得られる化合物(a2)を、適当な塩基の存在下又は非存在下、適当な溶媒中で反応させることにより製造することができる。
化合物(a1)としては、下記の製造法Bにより得られる化合物(B1)又は下記の製造法Cにより得られる化合物(C1)等を用いることができる。化合物(a2)としては、下記の製造法Dにより得られる化合物(D1)又は下記の製造法Eにより得られる化合物(E1)等を用いることができる。
塩基としては、例えば、トリエチルアミン、ジイソプロピルエチルアミン、トリブチルアミン、1.5-ジアザビシクロ[4.3.0]ノナ-5-エン(DBN)、1,8-ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデカ-7-エン(DBU)、ピリジン、4-(ジメチルアミノ)ピリジン、ピコリン、N-メチルモルホリン(NMM)等の有機塩基類、又は炭酸水素ナトリウム、炭酸水素カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等の無機塩基類が挙げられる。塩基として、好ましくはトリエチルアミン、ジイソプロピルエチルアミン、炭酸カリウム、水酸化ナトリウム等が挙げられる。
溶媒としては、本工程の反応条件下で反応しない溶媒であれば、特に限定されないが、例えば、メタノール、エタノール、2-プロパノール(イソプロピルアルコール)、tert-ブタノール等のアルコール系溶媒;ジエチルエーテル、ジイソプロピルエーテル、テトラヒドロフラン、メチルシクロペンチルエーテル、1,4-ジオキサン等のエーテル系溶媒;ベンゼン、トルエン、クロロベンゼン、アニソール、キシレン等の芳香族炭化水素系溶媒;酢酸エチル、酢酸メチル等のエステル系溶媒;アセトニトリル、N,N-ジメチルホルムアミド、N,N-ジメチルアセトアミド、N-メチル-2-ピロリジノン、1,3-ジメチル-2-イミダゾリジノン、ジメチルスルホキシド等の非プロトン系溶媒;又はこれらの混合物が挙げられる。溶媒として、好ましくは2-プロパノール、テトラヒドロフラン、トルエン、アセトニトリル、N,N-ジメチルホルムアミド等が挙げられる。
反応温度は、通常、-80℃~加熱還流下であり、好ましくは25℃~90℃である。
反応時間は、通常、30分~48時間であり、好ましくは6~12時間である。
その他の方法として、適当な金属触媒の存在下、適当な溶媒中で化合物(a1)と化合物(a2)のカップリング反応を行ってもよい。これらの反応条件としては、例えば、Ulmann型条件(例えば、DMF等の非プロトン性溶媒中、酢酸銅(II)等の金属触媒を用いて、加熱還流する方法等)、Buchwald型条件(例えば、炭酸セシウム等のアルカリ金属の炭酸塩等;BINAP;Pd(dba)、Pd(OAc)等のパラジウム触媒;及びdppf、Xantphos等のリガンドを用いて、トルエン等の当該反応条件に不活性な溶媒中、加熱還流する方法等)等が挙げられる。
溶媒としては、本工程の反応条件下で反応しない溶媒であれば、特に限定されないが、例えば、メタノール、エタノール、2-プロパノール(イソプロピルアルコール)、tert-ブタノール等のアルコール系溶媒;ジエチルエーテル、ジイソプロピルエーテル、テトラヒドロフラン、メチルシクロペンチルエーテル、アニソール、1,4-ジオキサン等のエーテル系溶媒;ベンゼン、トルエン、クロロベンゼン、キシレン等の芳香族炭化水素系溶媒;酢酸エチル、酢酸メチル等のエステル系溶媒;アセトニトリル、N,N-ジメチルホルムアミド、N,N-ジメチルアセトアミド、N-メチル-2-ピロリジノン、1,3-ジメチル-2-イミダゾリジノン、ジメチルスルホキシド等の非プロトン系溶媒;水;又はこれらの混合物が挙げられる。溶媒として、好ましくはテトラヒドロフラン、トルエン、アセトニトリル、N,N-ジメチルホルムアミド等が挙げられる。
反応温度は、通常、-80℃~加熱還流下であり、好ましくは25℃~90℃である。
反応時間は、通常、30分~48時間であり、好ましくは6~12時間である。
[工程2]
化合物(A1)は、化合物(a3)の保護基Pを除去することにより製造することができる。本工程は、例えば、Protective Groups in Organic Synthesis(Theodora W. Greene, Peter G. M. Wuts著、John Wiley & Sons, Inc.発行、1999年)に記載されている方法等に準じて行うことができる。
製造法B
式(a1)中、式(B1)で表される化合物は、例えば、次の方法により製造することができる。
Figure 0007352551000013
[式中、Mは水素原子又はエステル等を意味し、R14及びR18は項1と同義であり、LGは製造法Aの記載と同義である。]
化合物(b1)は、国際公開第2014/164543号等に記載の方法又はそれらに準じた方法によって製造することができる。
[工程1]
化合物(b2)は、Tetrahedron Letters, 49(48): 6850-6852 (2008)、 J. Med. Chem., 48(18): 5794-5804 (2005)、Journal of Heterocyclic Chemistry, 28(8): 1953-1955 (1991)等に記載の方法又はそれらに準じた方法によって、化合物(b1)より製造することができる。
[工程2]
化合物(B1)は、J. Med. Chem., 38(18): 3536-3546 (1995)、J. Med. Chem., 59(3): 1078-1101 (2016)、J. Med. Chem., 58(14): 5522-5537 (2015)、Comprehensive Organic Transformation 2nd Edition (Larock R. C.著、John Wiley & Sons, Inc.発行、1989年)等に記載の方法又はそれらに準じた方法によって化合物(b2)より製造することができる。
製造法C
式(a1)中、式(C1)で表される化合物は、例えば、次の方法により製造することができる。
Figure 0007352551000014
[式中、Mはエステル又はアミド等を意味し、R14は項1と同義であり、LGは製造法Aの記載と同義である。]
化合物(c1)は、国際公開第2014/164543号、国際公開第2017/112768号、J. Med. Chem., 59(3): 892-913 (2016)等に記載の方法又はそれらに準じた方法によって製造することができる。
[工程1]
化合物(c2)は、国際公開第2017/112768号、J. Med. Chem., 59(3): 892-913 (2016)等に記載の方法又はそれらに準じた方法によって、化合物(c1)より製造することができる。
[工程2]
化合物(C1)は、国際公開第2017/112768号、J. Med. Chem., 59(3): 892-913 (2016)、Comprehensive Organic Transformation 2nd Edition (Larock R. C.著、John Wiley & Sons, Inc.発行、1989年)等に記載の方法又はそれらに準じた方法によって化合物(c2)より製造することができる。
製造法D
式(a2)中、式(D1)で表される化合物は、例えば、次の方法により製造することができる。
Figure 0007352551000015
[式中、p、R、R、R、R及びYは項1と同義であり、LGは脱離基を意味し、Pは製造法Aと同義であり、Pはアミノの保護基を意味する。LGとしては、例えば、ハロゲン原子、水酸基等が挙げられる。Pとしては、例えば、Protective Groups in Organic Synthesis(Theodora W. Greene, Peter G. M. Wuts著、John Wiley & Sons, Inc.発行、1999年)に記載のアミノの保護基等が挙げられる。また、*の炭素の立体化学は反応によって反転していないことを意味する。]
化合物(d1)は、市販品として入手可能である。
化合物(d2)は、特表2007-510619号、J. Chem. Soc., Chem. Commun., 1599-1601 (1988)、Tetrahedron Letters, 43: 5957-5960 (2002)、Tetrahedron Asymmetry, 2: 1263-1282 (1991)、Tetrahedron Asymmetry, 27: 1062-1068 (2016)、Comprehensive Organic Transformation 2nd Edition (Larock R. C.著、John Wiley & Sons, Inc.発行、1989年)等に記載の方法又はそれらに準じた方法によって合成可能であるか、又は市販品として入手可能である。
[工程1]
化合物(d3)は、化合物(d1)を、適当な縮合剤及び/又は適当な塩基存在下で、適当な溶媒中、カルボン酸、酸クロライド等である化合物(d2)と反応させることにより製造することができる。
塩基としては、トリエチルアミン、ジイソプロピルエチルアミン、ピリジン等のアミン類;炭酸カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸水素ナトリウム等のアルカリ金属の炭酸塩等が挙げられる。塩基として、好ましくはトリエチルアミン、ジイソプロピルエチルアミン又はピリジンが挙げられる。
縮合剤としては、有機合成化学で常用される縮合剤から適宜選択されるが、好ましくは1-エチル-3-(3-ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド塩酸塩、1-ヒドロキシベンゾトリアゾール等が挙げられる。
溶媒としては、本工程の反応条件下で反応しない溶媒であれば、特に限定されないが、例えば、ジエチルエーテル、ジイソプロピルエーテル、テトラヒドロフラン、メチルシクロペンチルエーテル、1,4-ジオキサン等のエーテル系溶媒;ベンゼン、トルエン、クロロベンゼン、アニソール、キシレン等の芳香族炭化水素系溶媒;酢酸エチル、酢酸メチル等のエステル系溶媒;アセトニトリル、N,N-ジメチルホルムアミド、N,N-ジメチルアセトアミド、N-メチル-2-ピロリジノン、1,3-ジメチル-2-イミダゾリジノン、ジメチルスルホキシド等の非プロトン系溶媒;ジクロロメタン(塩化メチレン)、クロロホルム、1,2-ジクロロエタン等のハロゲン原子化炭化水素系溶媒;又はそれらの混合物が挙げられる。溶媒として、好ましくはテトラヒドロフラン、トルエン、アセトニトリル、N,N-ジメチルホルムアミド、ジクロロメタン等が挙げられる。
反応時間は、通常、5分~72時間であり、好ましくは30分~24時間である。
反応温度は、通常、-78℃~200℃であり、好ましくは-78℃~80℃である。
[工程2]
化合物(D1)は、化合物(d3)の保護基Pを除去することにより製造することができる。本工程は、例えば、Protective Groups in Organic Synthesis(Theodora W. Greene, Peter G. M. Wuts著、John Wiley & Sons, Inc.発行、1999年)に記載されている方法等に準じて行うことができる。
製造法E
式(a2)中、式(E1)で表される化合物は、例えば、次の方法により製造することができる。
Figure 0007352551000016
[式中、p、R、R、R、R及びYは項1と同義であり、Pは製造法Aと同義であり、Pは製造法Dの記載と同義である。また、*の炭素の立体化学は反応によって反転していないことを意味する。]
化合物(e1)は、特表2007-510619号、J. Chem. Soc., Chem. Commun., 1599-1601 (1988)、Tetrahedron Letters, 43: 5957-5960 (2002)、Tetrahedron Asymmetry, 2: 1263-1282 (1991)、Tetrahedron Asymmetry, 27: 1062-1068 (2016)、Comprehensive Organic Transformation 2nd Edition (Larock R. C.著、John Wiley & Sons, Inc.発行、1989年)等に記載の方法又はそれらに準じた方法によって合成可能であるか、又は市販品として入手可能である。
[工程1]
化合物(e2)は、J. Am. Chem. Soc., 93(12): 2897-2904 (1971)、J. Org. Chem., 37(10): 1673-1674 (1972)、J. Org. Chem., 61(11): 3849-3862 (1996)、Tetrahedron, 60: 7899-7906 (2004)等に記載の方法又はそれらに準じた方法によって、化合物(d1)と化合物(e1)より製造することができる。
[工程2]
化合物(E1)は、化合物(e2)の保護基Pを除去することにより製造することができる。本工程は、例えば、Protective Groups in Organic Synthesis(Theodora W. Greene, Peter G. M. Wuts著、John Wiley & Sons, Inc.発行、1999年)に記載されている方法等に準じて行うことができる。
製造法F
式(F1)で表される本発明の化合物は、例えば、次の方法により製造することができる。
Figure 0007352551000017
[式中、p、R、R、R、R、R14、U及びYは項1と同義であり、LGは製造法Aの記載と同義であり、LGは製造法Dの記載と同義であり、Pは製造法Aと同義であり、Pは製造法Dの記載と同義である。また、*の炭素の立体化学は反応によって反転していないことを意味する。]
[工程1]
化合物(f1)は、製造法Aの工程1に記載の方法又はそれらに準じた方法により、化合物(a1)と化合物(d1)より製造することができる。
[工程2]
化合物(f2)は、化合物(f1)の保護基Pを除去することにより製造することができる。本工程は、例えば、Protective Groups in Organic Synthesis(Theodora W. Greene, Peter G. M. Wuts著、John Wiley & Sons, Inc.発行、1999年)に記載されている方法等に準じて行うことができる。
[工程3]
化合物(f3)は、製造法Dの工程1に記載の方法又はそれらに準じた方法により、化合物(f2)と化合物(d2)より製造することができる。。
[工程4]
化合物(F1)は、化合物(f3)の保護基Pを除去することにより製造することができる。本工程は、例えば、Protective Groups in Organic Synthesis(Theodora W. Greene, Peter G. M. Wuts著、John Wiley & Sons, Inc.発行、1999年)に記載されている方法等に準じて行うことができる。
製造法G
式(G1)で表される本発明の化合物は、例えば、次の方法により製造することができる。
Figure 0007352551000018
[式中、p、R、R、R、R、R14、U及びYは項1と同義であり、Pは製造法Aの記載と同義である。また、*の炭素の立体化学は反応によって反転していないことを意味する。]
[工程1]
化合物(g1)は、製造法Eの工程1に記載の方法又はそれらに準じた方法により、化合物(f2)と化合物(e1)より製造することができる。
[工程2]
化合物(G1)は、化合物(g1)の保護基Pを除去することにより製造することができる。本工程は、例えば、Protective Groups in Organic Synthesis(Theodora W. Greene, Peter G. M. Wuts著、John Wiley & Sons, Inc.発行、1999年)に記載されている方法等に準じて行うことができる。
製造法H
式(d2)中、式(H1)で表される化合物は、例えば、次の方法により製造することができる。
Figure 0007352551000019
[式中、p及びQは項1と同義であり、Pは製造法Aの記載と同義であり、Pはカルボン酸の保護基を意味する。Pとしては、例えば、Protective Groups in Organic Synthesis(Theodora W. Greene, Peter G. M. Wuts著、John Wiley & Sons, Inc.発行、1999年)に記載のカルボン酸の保護基等が挙げられる。また、*の炭素の立体化学は反応によって反転していないことを意味する。]
化合物(h1)は、特表2007-510619号、J. Chem. Soc., Chem. Commun., 1599-1601 (1988)、Tetrahedron Letters, 43: 5957-5960 (2002)、Tetrahedron Asymmetry, 2: 1263-1282 (1991)、Tetrahedron Asymmetry, 27: 1062-1068 (2016)、Comprehensive Organic Transformation 2nd Edition (Larock R. C.著、John Wiley & Sons, Inc.発行、1989年)等に記載の方法又はそれらに準じた方法によって合成可能であるか、又は市販品として入手可能である。
[工程1]
化合物(h2)は、Tetrahedron Letters, 27: 2567-2570 (1986)、Synthesis, 12: 1930-1935 (2011)、Bioorganic & Medicinal Chemistry Letters, 23: 4493-4500 (2013)、European Journal of Organic Chemistry, 10: 2485-2490 (1999)等に記載の方法又はそれらに準じた方法により、化合物(h1)より製造することができる。
[工程2]
化合物(h3)は、Synthetic Communications, 28: 1743-1753 (1998)、Chemistry Letters, 6: 875-878 (1983)、Journal of Organic Chemistry, 28: 6-16 (1963)等に記載の方法又はそれらに準じた方法により、化合物(h2)より製造することができる。
[工程3]
化合物(h4)は、Tetrahedron Letters, 23: 477-480 (1982)、Synlett, 443-444 (1995)、Synlett, 96-98 (1999)、 Tetrahedron, 56: 2779-2788 (2000)等に記載の方法又はそれらに準じた方法により、化合物(h3)より製造することができる。
[工程4]
化合物(H1)は、化合物(h4)の保護基Pを除去することにより製造することができる。本工程は、例えば、Protective Groups in Organic Synthesis(Theodora W. Greene, Peter G. M. Wuts著、John Wiley & Sons, Inc.発行、1999年)に記載されている方法等に準じて行うことができる。
製造法I
式(d2)中、式(I1)で表される化合物は、例えば、次の方法により製造することができる。
Figure 0007352551000020
[式中、p及びQは項1と同義であり、Pは製造法Aの記載と同義であり、Pは製造法Hの記載と同義である。また、*の炭素の立体化学は反応によって反転していないことを意味する。]
化合物(i1)は、市販品として入手可能である。
[工程1]
化合物(h3)は、Journal of the American Chemical Society, 126: 14206-14216 (2004)、Synthetic Communications, 20: 839-847 (1990)、 Synthesis, 23: 3821-3826 (2011)、Advanced Synthesis & Catalysis, 352: 153-162 (2010)等に記載の方法又はそれらに準じた方法により、化合物(h1)と化合物(i1)より製造することができる。
[工程2]
化合物(I1)は、化合物(h3)の保護基Pを除去することにより製造することができる。本工程は、例えば、Protective Groups in Organic Synthesis(Theodora W. Greene, Peter G. M. Wuts著、John Wiley & Sons, Inc.発行、1999年)に記載されている方法等に準じて行うことができる。
製造法J
式(d2)中、式(J1)で表される化合物は、例えば、次の方法により製造することができる。
Figure 0007352551000021
[式中、p、M及びQは項1と同義であり、LGは製造法Aに記載のLGと同義であり、Pは製造法Aの記載と同義であり、Pは製造法Hの記載と同義である。また、*の炭素の立体化学は反応によって反転していないことを意味する。]
化合物(j1)は、市販品として入手可能である。
[工程1]
化合物(j2)は、Journal of the American Chemical Society, 132: 1236-1237 (2010)、Journal of Medicinal Chemistry, 49: 4409-4424 (2006)、Advanced Synthesis & Catalysis, 357: 2803-2808 (2015)、Tetrahedron Letters, 47(19): 3233-3237 (2006)、Angewandte Chemie, International Edition, 44(34): 5516-5519 (2005)等に記載の方法又はそれらに準じた方法により、化合物(h1)と化合物(j1)より製造することができる。
[工程2]
化合物(J1)は、化合物(j2)の保護基Pを除去することにより製造することができる。本工程は、例えば、Protective Groups in Organic Synthesis(Theodora W. Greene, Peter G. M. Wuts著、John Wiley & Sons, Inc.発行、1999年)に記載されている方法等に準じて行うことができる。
製造法K
式(A1)で表される本発明の化合物は、例えば、次の方法により製造することができる。
Figure 0007352551000022
[式中、p、R、R、R、R、R14、U、X及びYは項1と同義であり、LGは製造法Aと同義である。また、*の炭素の立体化学は反応によって反転していないことを意味する。]
化合物(A1)は、製造法Aの工程1に記載の方法又はそれらに準じた方法により、化合物(a1)と下記の製造法により得られる化合物(k1)より製造することができる。
化合物(k1)としては、下記の製造法Lにより得られる化合物(L1)又は下記の製造法Mにより得られる化合物M1等を用いることができる。
製造法L
式(k1)中、式(L1)で表される化合物は、例えば、次の方法により製造することができる。
Figure 0007352551000023
[式中、p、R、R、R、R及びYは項1と同義であり、Pは製造法Aと同義であり、LGは製造法Dと同義である。また、*の炭素の立体化学は反応によって反転していないことを意味する。]
化合物(l1)は、市販品として入手可能である。
[工程1]
化合物(l2)は、製造法Dの工程1に記載の方法又はそれに準じた方法により、化合物(l1)と化合物(d2)より製造することができる。
[工程2]
化合物(L1)は、化合物(l2)の保護基Pを除去することにより製造することができる。本工程は、例えば、Protective Groups in Organic Synthesis(Theodora W. Greene, Peter G. M. Wuts著、John Wiley & Sons, Inc.発行、1999年)に記載されている方法等に準じて行うことができる。
製造法M
式(k1)中、式(M1)で表される化合物は、例えば、次の方法により製造することができる。
Figure 0007352551000024
[式中、p、R、R、R、R及びYは項1と同義であり、Pは製造法Aと同義である。また、*の炭素の立体化学は反応によって反転していないことを意味する。]
[工程1]
化合物(m1)は、製造法Eの工程1に記載の方法又はそれらに準じた方法により、化合物(l1)と化合物(e1)より製造することができる。
[工程2]
化合物(M1)は、化合物(m1)の保護基Pを除去することにより製造することができる。本工程は、例えば、Protective Groups in Organic Synthesis(Theodora W. Greene, Peter G. M. Wuts著、John Wiley & Sons, Inc.発行、1999年)に記載されている方法等に準じて行うことができる。
上記で説明した製造法において、出発原料又は中間体の製造法を記載しなかったものは、市販品として入手可能であるか、又は市販化合物から当業者に公知の方法又はそれらに準じた方法によって合成することができる。
上記で説明した製造法の各反応において、具体的に保護基の使用を明示した場合以外でも、必要に応じて保護基を用いることができる。例えば、反応点以外の何れかの官能基が説明した反応条件下で変化する、又は説明した方法を実施するのに保護基が無い状態では不適切な場合、反応点以外を必要に応じて保護し、反応終了後又は一連の反応を行った後に脱保護することにより目的化合物を得ることができる。
保護基としては、例えば、Protective Groups in Organic Synthesis(Theodora W. Greene, Peter G. M. Wuts著、John Wiley & Sons, Inc.発行、1999年)等に記載されている保護基等を用いることができる。アミノの保護基の具体例としては、例えば、ベンジルオキシカルボニル、tert-ブトキシカルボニル、アセチル、ベンジル等が挙げられる。また、水酸基の保護基の具体例としては、例えば、トリメチルシリル、tert-ブチルジメチルシリル等のトリアルキルシリル、アセチル、ベンジル等が挙げられる。
保護基の導入及び脱離は、有機合成化学で常用される方法(例えば、前述のProtective Groups in Organic Synthesis参照)又はそれらに準じた方法で行うことができる。
本明細書中では、保護基、縮合剤等は、この技術分野において慣用されているIUPAC-IUB(生化学命名委員会)による略号で表わすこともある。なお、本明細書中で用いる化合物名は、必ずしもIUPAC命名法に従うものではない。
上記で説明した製造方法における中間体又は目的化合物は、その官能基を適宜変換すること(例えば、必要に応じて官能基の保護、脱保護を行い、アミノ、水酸基、カルボニル、ハロゲン原子等を足がかりに種々の変換をおこなうこと)によって、本発明に含まれる別の化合物へ導く事もできる。官能基の変換は、通常行われる一般的方法(例えば、Comprehensive Organic Transformations,R.C.Larock,John Wiley & Sons Inc.(1999)等を参照)によって行うことができる。
上記で説明した製造方法における中間体及び目的化合物は、有機合成化学で常用される精製方法(例えば、中和、濾過、抽出、洗浄、乾燥、濃縮、再結晶、各種クロマトグラフィー等)により単離精製することができる。また、中間体においては、特に精製することなく次の反応に用いることも可能である。
「製薬学的に許容される塩」としては、酸付加塩及び塩基付加塩が挙げられる。例えば、酸付加塩としては、塩酸塩、臭化水素酸塩、硫酸塩、ヨウ化水素酸塩、硝酸塩、リン酸塩等の無機酸塩、又はクエン酸塩、シュウ酸塩、フタル酸塩、フマル酸塩、マレイン酸塩、コハク酸塩、リンゴ酸塩、酢酸塩、ギ酸塩、プロピオン酸塩、安息香酸塩、トリフルオロ酢酸塩、メタンスルホン酸塩、ベンゼンスルホン酸塩、p-トルエンスルホン酸塩、カンファースルホン酸塩等の有機酸塩が挙げられる。また、塩基付加塩としては、ナトリウム塩、カリウム塩、カルシウム塩、マグネシウム塩、バリウム塩、アルミニウム塩等の無機塩基塩、又はトリメチルアミン、トリエチルアミン、ピリジン、ピコリン、2,6-ルチジン、エタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、トロメタミン[トリス(ヒドロキシメチル)メチルアミン]、tert-ブチルアミン、シクロヘキシルアミン、ジシクロヘキシルアミン、N,N-ジベンジルエチルアミン等の有機塩基塩が挙げられる。さらに、「製薬学的に許容される塩」としては、アルギニン、リジン、オルニチン、アスパラギン酸、又はグルタミン酸等の塩基性アミノ酸又は酸性アミノ酸とのアミノ酸塩も挙げられる。
出発原料及び中間体の好適な塩並びに医薬品原料として許容しうる塩は、慣用の無毒性塩である。これらとしては、例えば、有機酸塩(例えば酢酸塩、トリフルオロ酢酸塩、マレイン酸塩、フマル酸塩、クエン酸塩、酒石酸塩、メタンスルホン酸塩、ベンゼンスルホン酸塩、蟻酸塩、トルエンスルホン酸塩等)及び無機酸塩(例えば塩酸塩、臭化水素酸塩、ヨウ化水素酸塩、硫酸塩、硝酸塩、燐酸塩等)のような酸付加塩、アミノ酸(例えばアルギニン、アスパラギン酸、グルタミン酸等)との塩、アルカリ金属塩(例えばナトリウム塩、カリウム塩等)、アルカリ土類金属塩(例えばカルシウム塩、マグネシウム塩等)等の金属塩、アンモニウム塩、有機塩基塩(例えばトリメチルアミン塩、トリエチルアミン塩、ピリジン塩、ピコリン塩、ジシクロヘキシルアミン塩、N,N’-ジベンジルエチレンジアミン塩等)等の他、当業者が適宜選択することができる。
本発明において、「水素原子」には、H及びH(D)が含まれ、式(1)で表される化合物のいずれか1つ又は2つ以上のHをH(D)に変換した重水素変換体も、式(1)で表される化合物に包含される。
本発明には、式(1)で表される化合物又はその製薬学的に許容される塩が含まれる。また、本発明の化合物は、水和物及び/又は各種溶媒との溶媒和物(エタノール和物等)の形で存在することもあるので、これらの水和物及び/又は溶媒和物も本発明の化合物に含まれる。
さらに、本発明の化合物には、光学活性中心に基づく光学異性体、分子内回転の束縛により生じた軸性又は面性キラリティーに基づくアトロプ異性体、その他の立体異性体、互変異性体、幾何異性体等の存在可能な全ての異性体、及びあらゆる様態の結晶形のもの、さらにこれらの混合物も含まれる。
特に、光学異性体やアトロプ異性体は、ラセミ体として、又は光学活性の出発原料や中間体が用いられた場合には光学活性体として、それぞれ得ることができる。また、必要であれば、前記製造法の適切な段階で、対応する原料、中間体又は最終品のラセミ体を、光学活性カラムを用いた方法、分別結晶化法等の公知の分離方法によって、物理的に又は化学的にそれらの光学対掌体に分割することができる。これらの分割方法としては、例えば、ラセミ体を光学活性分割剤と反応させ、2種のジアステレオマーを合成し、物理的性質が異なることを利用し、分別結晶化等の方法によって分割するジアステレオマー法等が挙げられる。
本発明の化合物の製薬学的に許容される塩を取得したいときは、式(1)で表される化合物が製薬学的に許容される塩の形で得られる場合には、そのまま精製すればよく、また、遊離の形で得られる場合には、適当な有機溶媒に溶解又は懸濁させ、酸又は塩基を加えて通常の方法により塩を形成させればよい。
本発明の化合物と併用又は組み合わせることができる「抗腫瘍剤」としては、例えば、抗がん性アルキル化剤、抗がん性代謝拮抗剤、抗がん性抗生物質、植物由来抗がん剤、抗がん性白金配位化合物、抗がん性カンプトテシン誘導体、抗がん性チロシンキナーゼ阻害剤、抗がん性セリンスレオニンキナーゼ阻害剤、抗がん性リン脂質キナーゼ阻害剤、抗がん性モノクローナル抗体、インターフェロン、生物学的応答調節剤、ホルモン製剤、免疫チェックポイント阻害剤、エピジェネティクス関連分子阻害剤、タンパク質翻訳後修飾阻害剤、及びその他抗腫瘍剤からなる群から選択される少なくとも1種以上の抗腫瘍剤又はその製薬学的に許容される塩が挙げられる。併用又は組み合わせることができる「抗腫瘍剤」の具体例としては、例えば、アザシチジン、ボリノスタット、デシタビン、ロミデプシン、イダルビシン、ダウノルビシン、ドキソルビシン、エノシタビン、シタラビン、ミトキサントロン、チオグアニン、エトポシド、イホスファミド、シクロフォスファミド、ダカルバジン、テモゾロミド、ニムスチン、ブスルファン、プロカルバジン、メルファラン、ラニムスチン、オールトランス型レチノイン酸、タミバロテン、シスプラチン、カルボプラチン、オキサリプラチン、イリノテカン、ブレオマイシン、マイトマイシンC、メトトレキサート、パクリタキセル、ドセタキセル、ゲムシタビン、タモキシフェン、チオテパ、テガフール、フルオロウラシル、エベロリムス、テムシロリムス、ゲフィチニブ、エルロチニブ、イマチニブ、クリゾチニブ、オシメルチニブ、アファチニブ、ダサチニブ、ボスチニブ、バンデタニブ、スニチニブ、アキシチニブ、パゾパニブ、レンバチニブ、ラパチニブ、ニロチニブ、イブルチニブ、セリチニブ、アレクチニブ、トファシチニブ、バリシチニブ、ルキソリチニブ、オラパリブ、ソラフェニブ、ベムラフェニブ、ダブラフェニブ、トラメチニブ、パルボシクリブ、ボルテゾミブ、カルフィルゾミブ、リツキシマブ、セツキシマブ、トラスツズマブ、ベバシズマブ、パニツムマブ、ニボルマブ、アテゾリズマブ、モガムリズマブ、アレムツズマブ、オファツムマブ、イピリムマブ、ラムシルマブ、ブレンツキシマブ ベドチン、ゲムツズマブ オゾガマイシン、イノツズマブ オゾガマイシン等が挙げられる。
本発明の化合物の投与経路としては、経口投与、非経口投与、直腸内投与又は点眼投与のいずれでもよく、その一日投与量は、化合物の種類、投与方法、患者の症状・年齢等により異なる。例えば、経口投与の場合は、通常、ヒト又は哺乳動物1kg体重当たり約0.01~1000mg、より好ましくは約0.1~500mgを1~数回に分けて投与することができる。静注等の非経口投与の場合は、通常、例えば、ヒト又は哺乳動物1kg体重当たり約0.01~300mg、より好ましくは約1~100mgを投与することができる。
本発明の化合物は、経口投与又は非経口投与により、直接又は適当な剤形を用いて製剤にし、投与することができる。剤形は、例えば、錠剤、カプセル剤、散剤、顆粒剤、液剤、懸濁剤、注射剤、貼付剤、ハップ剤等が挙げられるがこれに限らない。製剤は、薬学的に許容される添加剤を用いて、公知の方法で製造される。
添加剤としては、目的に応じて、賦形剤、崩壊剤、結合剤、流動化剤、滑沢剤、コーティング剤、溶解剤、溶解補助剤、増粘剤、分散剤、安定化剤、甘味剤、香料等を用いることができる。添加剤の具体例としては、例えば、乳糖、マンニトール、結晶セルロース、低置換度ヒドロキシプロピルセルロース、トウモロコシデンプン、部分α化デンプン、カルメロースカルシウム、クロスカルメロースナトリウム、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ポリビニルアルコール、ステアリン酸マグネシウム、フマル酸ステアリルナトリウム、ポリエチレングリコール、プロピレングリコール、酸化チタン、タルク等が挙げられる。
以下に本発明を、参考例、実施例及び試験例により、さらに具体的に説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。
本明細書において、以下の略語を使用することがある。
THF:テトラヒドロフラン
TFA:トリフルオロ酢酸
DMF:N,N-ジメチルホルムアミド
DMSO:ジメチルスルホキシド
MeCN:アセトニトリル
Me:メチル
Et:エチル
Ph:フェニル
Bn:ベンジル
Boc:tert-ブトキシカルボニル
n-:ノルマル-
tert-:ターシャリー-
p-:パラ-
BINAP:2,2’-ビス(ジフェニルホスフィノ)-1,1’-ビナフチル
Pd(dba):トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム(0)
Ac:アセチル
dppf:1,1’-ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン
Xantphos:4,5-ビス(ジフェニルホスフィノ)-9,9-ジメチルキサンテン
Dess-Martin試薬:デス-マーチンペルヨージナン(1,1,1-トリアセトキシ-1,1-ジヒドロ-1,2-ベンゾヨードキソール-3-(1H)-オン)
ペタシス試薬:ビス(シクロペンタジエニル)ジメチルチタニウム
Bredereck試薬: tert-ブトキシ-ビス(ジメチルアミノ)メタン
HATU:1-[ビス(ジメチルアミノ)メチレン]-1H-1,2,3-トリアゾロ[4,5-b]ピリジニウム3-オキシド ヘキサフルオロリン酸
WSCI・HCl:1-(3-ジメチルアミノプロピル)-3-エチルカルボジイミド 塩酸塩
HOBt:1-ヒドロキシベンゾトリアゾール
化合物同定に用いたNMR(Nuclear Magnetic Resonance)データは、日本電子株式会社のJNM-ECS400型 核磁気共鳴装置(400MHz)により取得した。
NMRに用いられる記号としては、sは一重線、dは二重線、ddは二重線の二重線、tは三重線、tdは三重線の二重線、qは四重線、mは多重線、brは幅広い、brsは幅広い一重線、brmは幅広い多重線及びJは結合定数を意味する。
化合物同定に用いたLC/MS(Liquid Chromatography-Mass Spectrometry)分析条件は以下の通りである。観察された質量分析の値[MS(m/z)]の中で、モノアイソトピック質量(主同位体のみからなる精密質量)に対応する値を[M+H]、[M-H]あるいは[M+2H]2+等で示し、保持時間をRt(分)で示す。
LC/MS 測定法:
分析条件A
検出機器:ACQUITY(登録商標)SQ detector(Waters社)
HPLC:ACQUITY UPLC(登録商標)system
Column:Waters ACQUITY UPLC(登録商標)BEH C18(1.7μm,2.1mm×30mm)
Solvent:A液:0.06%ギ酸/HO,B液:0.06%ギ酸/MeCN
Gradient condition:0.0-1.3min Linear gradient from B 2% to 96%
Flow rate:0.8mL/min
UV:220nm and 254nm
Column temperature:40℃
分析条件B
検出機器:LCMS-2020(島津製作所社)
HPLC:Nexera X2
Column:Phenomenex Kinetex(登録商標) 1.7μm C18(50mm×2.1mm)
Solvent:A液:0.05%TFA/HO、B液:MeCN
Gradient condition:0.0-1.7min Linear gradient from B 10% to 99%
Flow rate:0.5mL/min
UV:220nm and 254nm
Column temperature:40℃
参考例1:
4-クロロ-2-(2,2,2-トリフルオロエチル)-5-(トリフルオロメチル)チエノ[2,3-b]ピリジン
Figure 0007352551000025
a)4-ヒドロキシ-2-(2,2,2-トリフルオロエチル)チエノ[2,3-b]ピリジン-5-カルボン酸の製造
エチル 4-ヒドロキシ-2-(2,2,2-トリフルオロエチル)チエノ[2,3-b]ピリジン-5-カルボキシレート(40g)をTHF(200mL)、メタノール(100mL)及び水(200mL)の混合液に懸濁させ、4mol/L水酸化ナトリウム水溶液(90mL)を室温で加え、室温から40℃で5日間攪拌した。反応液を5mol/L塩酸水溶液で弱酸性化し、析出した固体をろ取後、減圧下70℃で乾燥し、表題化合物の粗生成物(36.9g)を得た。
LC-MS; [M+H] 278.1/Rt(分) 0.64(分析条件A)
b)2-(2,2,2-トリフルオロエチル)チエノ[2,3-b]ピリジン-4-オールの製造
4-ヒドロキシ-2-(2,2,2-トリフルオロエチル)チエノ[2,3-b]ピリジン-5-カルボン酸(18g)のキノリン(100mL)溶液に銅(0.83g)を加え、190℃で3時間攪拌した。冷却後、反応液をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチルで溶出後、クロロホルム/メタノールで溶出)により精製し、表題化合物(15.0g)を得た。
LC-MS; [M+H] 234.1/Rt(分) 0.54(分析条件A)
c)5-ヨード-2-(2,2,2-トリフルオロエチル)チエノ[2,3-b]ピリジン-4-オールの製造
2-(2,2,2-トリフルオロエチル)チエノ[2,3-b]ピリジン-4-オール(30g)のアセトニトリル(322mL)懸濁液に、N-ヨードスクシンイミド(32g)を室温下加え、加熱還流下2時間攪拌した。0℃に冷却後、析出した固体をろ取し、アセトニトリル、次いでヘキサンで洗浄することで、表題化合物(46.2g)を得た。
LC-MS; [M+H] 360.0/Rt(分) 0.65(分析条件A)
d)4-クロロ-5-ヨード-2-(2,2,2-トリフルオロエチル)チエノ[2,3-b]ピリジンの製造
5-ヨード-2-(2,2,2-トリフルオロエチル)チエノ[2,3-b]ピリジン-4-オール(46g)を室温下、塩化ホスホリル(179mL)に加え、DMF(0.5mL)を加えて、70℃で2時間攪拌した。放冷後、反応液を減圧濃縮し、残渣を飽和炭酸水素ナトリウム水溶液に加えクエンチした。得られた水溶液を酢酸エチルで2回抽出した。得られた有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した後、これを濾去し溶媒を減圧留去した。残渣をメタノールで洗浄することで、表題化合物(33.2g)を得た。
LC-MS; [M+H] 378.0/Rt(分) 1.19(分析条件A)
e)4-クロロ-2-(2,2,2-トリフルオロエチル)-5-(トリフルオロメチル)チエノ[2,3-b]ピリジン(参考例1)の製造
4-クロロ-5-ヨード-2-(2,2,2-トリフルオロエチル)チエノ[2,3-b]ピリジン(37g)のDMF(420mL)溶液に(1,10-フェナントロリン)(トリフルオロメチル)銅(I)(77g)を加え、80℃で3時間攪拌した。放冷後、不溶物をセライトろ過により除去し、セライトを酢酸エチルで洗浄した。ろ液にトルエン及び酢酸エチルを加えて、水で2回、飽和食塩水で1回洗浄した。得られた有機層を無水硫酸ナトリウムにより乾燥した後、これを濾去し、溶媒を減圧留去した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル)により精製することで、表題化合物(16.9g)を得た。
1H-NMR (DMSO-D6)δ: 8.95 (1H, s) , 7.72 (1H, s) , 4.30 (2H, q, J = 11.2 Hz).
LC-MS; [M+H] 320.0/Rt(分) 1.19(分析条件A)
参考例2:
4-(2,6-ジアザスピロ[3.3]ヘプタン-2-イル)-2-(2,2,2-トリフルオロエチル)-5-(トリフルオロメチル)チエノ[2,3-b]ピリジン
Figure 0007352551000026
a)tert-ブチル 6-{2-(2,2,2-トリフルオロエチル)-5-(トリフルオロメチル)チエノ[2,3-b]ピリジン-4-イル}-2,6-ジアザスピロ[3.3]ヘプタン-2-カルボキシレートの製造
4-クロロ-2-(2,2,2-トリフルオロエチル)-5-(トリフルオロメチル)チエノ[2,3-b]ピリジン(16g)のアセトニトリル(100mL)溶液に、N,N-ジイソプロピルエチルアミン(52mL)及びtert-ブチル 2,6-ジアザスピロ[3.3]ヘプタン-2-カルボキシレート 1/2シュウ酸塩(24g)を加え、加熱還流下4時間攪拌した。放冷後、溶媒の半量を減圧留去し、酢酸エチルを加えて水で1回、飽和食塩水で1回洗浄した。得られた有機層を無水硫酸ナトリウムにより乾燥した後、これを濾去し、溶媒を減圧留去した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル)により精製することで、表題化合物(21.2g)を得た。
LC-MS; [M+H] 482.3/Rt(分) 1.16(分析条件A)
b)4-(2,6-ジアザスピロ[3.3]ヘプタン-2-イル)-2-(2,2,2-トリフルオロエチル)-5-(トリフルオロメチル)チエノ[2,3-b]ピリジン(参考例2)の製造
tert-ブチル 6-{2-(2,2,2-トリフルオロエチル)-5-(トリフルオロメチル)チエノ[2,3-b]ピリジン-4-イル}-2,6-ジアザスピロ[3.3]ヘプタン-2-カルボキシレート(20g)をTFA(50mL)に加え、0℃で1時間攪拌した。反応液に水を加え、4mol/L水酸化ナトリウム水溶液で塩基性化した後、クロロホルムで2回抽出した。得られた有機層を無水硫酸ナトリウムにより乾燥した後、これを濾去し、溶媒を減圧留去した。残渣をヘキサン/酢酸エチルで洗浄することで、表題化合物の粗生成物(9.1g)を得た。さらに、濾液を減圧濃縮し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(クロロホルム/酢酸エチルで溶出後、クロロホルム/メタノールで溶出)により精製し、表題化合物(5.3g)を得た。
1H-NMR (DMSO-D6)δ: 8.33 (1H, s) , 7.72 (1H, s) , 4.64 (4H, br s) , 4.04 (2H, d, J = 23.6, 9.0 Hz), 3.68 (4H, br s).
LC-MS; [M+H] 382.2/Rt(分) 0.63(分析条件A)
参考例3~5:
対応する原料化合物を用いて参考例2に記載の方法と同様の方法により、下記表に示す参考例3~5の化合物を得た。
Figure 0007352551000027
Figure 0007352551000028
参考例6:
4-クロロ-2-(2,2,2-トリフルオロエチル)チエノ[2,3-b]ピリジン-5-カルボニトリル
Figure 0007352551000029
a)4-ヒドロキシ-2-(2,2,2-トリフルオロエチル)チエノ[2,3-b]ピリジン-5-カルボキサミドの製造
エチル 4-ヒドロキシ-2-(2,2,2-トリフルオロエチル)チエノ[2,3-b]ピリジン-5-カルボキシレート(1.0g)を8mol/Lアンモニアメタノール溶液(10mL)に加え、マイクロウェーブ装置を用いて100℃で5時間攪拌した。得られた反応液を減圧濃縮することにより、表題化合物の粗生成物(915mg)を得た。得られた化合物は精製を行わず、次の反応に用いた。
LC-MS; [M+H] 277.1/Rt(分) 0.60(分析条件A)
b)4-クロロ-2-(2,2,2-トリフルオロエチル)チエノ[2,3-b]ピリジン-5-カルボニトリル(参考例6)の製造
工程a)で得られた4-ヒドロキシ-2-(2,2,2-トリフルオロエチル)チエノ[2,3-b]ピリジン-5-カルボキサミドの粗生成物(915mg)のクロロホルム(10mL)溶液に塩化ホスホリル(15.4mL)を0℃にて加え、100℃にて2時間攪拌した。反応液を減圧濃縮し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル)にて精製し、表題化合物の粗生成物(1.02g)を得た。
LC-MS; [M+H] 277.0/Rt(分) 0.97(分析条件A)
参考例7:
4-(2,6-ジアザスピロ[3.3]ヘプタン-2-イル)-2-(2,2,2-トリフルオロエチル)チエノ[2,3-b]ピリジン-5-カルボニトリル
Figure 0007352551000030
a)tert-ブチル 6-[5-シアノ-2-(2,2,2-トリフルオロエチル)チエノ[2,3-b]ピリジン-4-イル]-2,6-ジアザスピロ[3.3]ヘプタン-2-カルボキシレートの製造
4-クロロ-2-(2,2,2-トリフルオロエチル)チエノ[2,3-b]ピリジン-5-カルボニトリル(1.02g)のアセトニトリル(20mL)溶液に2,6-ジアザスピロ[3,3]ヘプタン-2-カルボン酸tert-ブチルエステル ヘミシュウ酸塩(1.79g)及びN,N-ジイソプロピルエチルアミン(3.22mL)を加えて、3時間加熱還流した。反応液に飽和塩化アンモニウム水溶液を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層に硫酸ナトリウムを加えて乾燥し、濾去後、溶媒を減圧留去した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル)により精製し、表題化合物(1.18g)を得た。
LC-MS; [M+H] 439.3/Rt(分) 1.03(分析条件A)
b)4-(2,6-ジアザスピロ[3.3]ヘプタン-2-イル)-2-(2,2,2-トリフルオロエチル)チエノ[2,3-b]ピリジン-5-カルボニトリル(参考例7)の製造
tert-ブチル 6-[5-シアノ-2-(2,2,2-トリフルオロエチル)チエノ[2,3-b]ピリジン-4-イル]-2,6-ジアザスピロ[3.3]ヘプタン-2-カルボキシレート(1.18g)のクロロホルム(18mL)溶液にトリフルオロ酢酸(3.11mL)を0℃にて加え、室温で3時間攪拌した。反応液を減圧濃縮し、残渣をアミノシリカゲルカラムクロマトグラフィー(クロロホルム/メタノール)にて精製し、表題化合物(866mg)を得た。
1H-NMR (DMSO-D6)δ: 8.27 (1H, s), 7.59 (1H, s), 4.71 (4H, br s), 4.05 (2H, d, J = 22.8, 11.6 Hz), 3.63 (4H, br s).
LC-MS; [M+H] 339.2/Rt(分) 0.65(分析条件A)
参考例8:
4-(2,7-ジアザスピロ[3.5]ノナン-2-イル)-2-(2,2,2-トリフルオロエチル)チエノ[2,3-b]ピリジン-5-カルボニトリル
Figure 0007352551000031
a)tert-ブチル 2-[5-シアノ-2-(2,2,2-トリフルオロエチル)チエノ[2,3-b]ピリジン-4-イル]-2,7-ジアザスピロ[3.5]ノナン-7-カルボキシレートの製造
4-クロロ-2-(2,2,2-トリフルオロエチル)チエノ[2,3-b]ピリジン-5-カルボニトリル(0.32g)の2-プロパノール(8mL)溶液にtert-ブチル 2,7-ジアザスピロ[3.5]ノナン-7-カルボキシレート(0.31g)及びN,N-ジイソプロピルエチルアミン(1.20mL)を加えて、3時間加熱還流した。放冷後、溶媒を減圧留去し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル)により精製し、表題化合物(0.55g)を得た。
LC-MS; [M+H] 467.3/Rt(分) 1.12(分析条件A)
b)4-(2,7-ジアザスピロ[3.5]ノナン-2-イル)-2-(2,2,2-トリフルオロエチル)チエノ[2,3-b]ピリジン-5-カルボニトリル(参考例8)の製造
tert-ブチル 2-[5-シアノ-2-(2,2,2-トリフルオロエチル)チエノ[2,3-b]ピリジン-4-イル]-2,7-ジアザスピロ[3.5]ノナン-7-カルボキシレート(0.55g)のクロロホルム(1.5mL)溶液にトリフルオロ酢酸(1.5mL)を加え、室温で1時間攪拌した。反応液を減圧濃縮し、水で希釈した後、5mol/L水酸化ナトリウム水溶液で塩基性化し、クロロホルムで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した後、これを濾去した。溶媒を減圧留去することで、表題化合物(0.48g)を得た。得られた化合物は精製を行わず、次の反応に用いた。
1H-NMR (DMSO-D6)δ: 8.27 (1H, s), 7.65 (1H, s), 4.33 (4H, br s), 4.05 (2H, q, J = 11.1 Hz), 2.63 (4H, br m).
LC-MS; [M+H] 367.1/Rt(分) 0.67(分析条件A)
参考例9:
(1S,3S,4S,5R)-2-(tert-ブトキシカルボニル)-5-ヒドロキシ-2-アザビシクロ[2.2.2]オクタン-3-カルボン酸
参考例10:
(1S,3S,4R,6S)-2-(tert-ブトキシカルボニル)-6-ヒドロキシ-2-アザビシクロ[2.2.2]オクタン-3-カルボン酸
Figure 0007352551000032
a)エチル (2E)-{[(1R)-1-フェニルエチル]イミノ}アセテートの製造
(R)-1-フェニルエチルアミン(63mL)にオキソ酢酸エチル(100mL)を加え、室温で1時間攪拌した後、減圧濃縮することで、表題化合物の粗生成物を得た。得られた生成物は精製することなく次の反応に用いた。
b)エチル (1S,3S,4R)-2-[(1R)-1-フェニルエチル]-2-アザビシクロ[2.2.2]オクタ-5-エン-3-カルボキシレートの製造
上記工程a)で粗生成物として得られたエチル (2E)-{[(1R)-1-フェニルエチル]イミノ}アセテートのジクロロメタン(475mL)溶液にモレキュラーシーブ4A(粉末、10g)を加え、反応液を-70℃に冷却した。トリフルオロ酢酸(32mL)と三フッ化ホウ素ジエチルエーテル錯体(53mL)を滴下して15分攪拌した後、1,3-シクロヘキサジエン(42mL)を滴下した。反応液を室温まで昇温し、終夜攪拌した。反応液に飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加え、酢酸エチルで抽出し、有機層を飽和炭酸水素ナトリウム水溶液で洗浄した。有機層に硫酸ナトリウムを加えて乾燥し、濾去後、溶媒を減圧留去した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル)により精製し、表題化合物(59.4g)を得た。
LC-MS; [M+H] 286.2/Rt(分) 0.53(分析条件A)
c)エチル (1S,3S,4S,5R)-5-ヒドロキシ-2-[(1R)-1-フェニルエチル]-2-アザビシクロ[2.2.2]オクタン-3-カルボキシレート及びエチル (1S,3S,4R,6S)-6-ヒドロキシ-2-[(1R)-1-フェニルエチル]-2-アザビシクロ[2.2.2]オクタン-3-カルボキシレートとの混合物の製造
エチル (1S,3S,4R)-2-[(1R)-1-フェニルエチル]-2-アザビシクロ[2.2.2]オクタ-5-エン-3-カルボキシレート(85.5g)のTHF(500mL)溶液に1.0mol/Lボラン-THF錯体(300mL)を0~5℃にて滴下し、室温で終夜攪拌した。反応液に3mol/L水酸化ナトリウム水溶液(62mL)と30%過酸化水素水(62mL)を氷冷下で加え、30分攪拌した後、チオ硫酸ナトリウム水溶液を加えて1時間攪拌した。反応液に酢酸エチル/クロロホルムを加えて抽出し、有機層を飽和食塩水で洗浄した。有機層に硫酸ナトリウムを加えて乾燥し、濾去後、溶媒を減圧留去した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル)により精製し、表題化合物の粗生成物(51.7g)を位置異性体の混合物として得た。
LC-MS; [M+H] 304.2/Rt(分) 0.53(分析条件A)
d)エチル (1S,3S,4S,5R)-5-ヒドロキシ-2-アザビシクロ[2.2.2]オクタン-3-カルボキシレート及びエチル (1S,3S,4R,6S)-6-ヒドロキシ-2-アザビシクロ[2.2.2]オクタン-3-カルボキシレートの製造
上記工程c)で得られた粗生成物(51.7g)のエタノール(500mL)溶液に10%水酸化パラジウム(10.2g)を加え、加圧水素ガス雰囲気下(0.3-0.4MPa)、室温で6時間攪拌した。反応液を濾過し、濾液を減圧濃縮し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(クロロホルム/メタノール)により精製し、表題化合物であるエチル (1S,3S,4S,5R)-5-ヒドロキシ-2-アザビシクロ[2.2.2]オクタン-3-カルボキシレート(19.0g)及びエチル (1S,3S,4R,6S)-6-ヒドロキシ-2-アザビシクロ[2.2.2]オクタン-3-カルボキシレート(5.05g)をそれぞれ得た。
エチル (1S,3S,4S,5R)-5-ヒドロキシ-2-アザビシクロ[2.2.2]オクタン-3-カルボキシレート
LC-MS; [M+H] 200.2/Rt(分) 0.27(分析条件A)
エチル (1S,3S,4R,6S)-6-ヒドロキシ-2-アザビシクロ[2.2.2]オクタン-3-カルボキシレート
LC-MS; [M+H] 200.1/Rt(分) 0.36(分析条件A)
e)(1S,3S,4S,5R)-2-(tert-ブトキシカルボニル)-5-ヒドロキシ-2-アザビシクロ[2.2.2]オクタン-3-カルボン酸(参考例9)の製造
エチル (1S,3S,4S,5R)-5-ヒドロキシ-2-アザビシクロ[2.2.2]オクタン-3-カルボキシレート(10.48g)の1,4-ジオキサン(153mL)溶液に1mol/L水酸化ナトリウム水溶液(238mL)を加え、室温で1時間攪拌した後、反応液を0℃に冷却し、二炭酸ジ-tert-ブチル(11.48g)を加えた。1時間攪拌した後、1mol/L塩酸を加えて反応液を酸性にし、飽和食塩水を加え、10%エタノール/クロロホルム混合溶媒にて抽出した。有機層を硫酸ナトリウムで乾燥した。濾去後、溶媒を減圧留去した。残渣をジイソプロピルエーテルで洗浄し、濾取し、乾燥することで、表題化合物(8.40g)を得た。
1H-NMR (DMSO-D6) δ: 12.55 (1H, br s), 4.86 (1H, br s), 3.96-3.81 (3H, m), 2.09-1.69 (4H, m), 1.59-1.49 (1H, m), 1.36 (3H, s), 1.31 (6H, s), 1.29-1.17 (2H, m).
f)(1S,3S,4R,6S)-2-(tert-ブトキシカルボニル)-6-ヒドロキシ-2-アザビシクロ[2.2.2]オクタン-3-カルボン酸(参考例10)の製造
エチル (1S,3S,4R,6S)-6-ヒドロキシ-2-アザビシクロ[2.2.2]オクタン-3-カルボキシレート(5.05g)を用い、工程e)と同様の方法にて、表題化合物(1.60g)を得た。
1H-NMR (DMSO-D6) δ: 4.09-4.05 (3H, m), 2.28-2.20 (1H, m), 2.18-2.05 (2H, m), 1.91-1.80 (1H, m), 1.63-1.50 (3H, m), 1.45 (3H, s), 1.40 (6H, s).
参考例11:
(1S,3S,4S,5R)-2-(tert-ブトキシカルボニル)-5-ヒドロキシ-2-アザビシクロ[2.2.1]ヘプタン-3-カルボン酸
Figure 0007352551000033
a)エチル (1S,3S,4R)-2-[(1R)-1-フェニルエチル]-2-アザビシクロ[2.2.1]ヘプタ-5-エン-3-カルボキシレートの製造
エチル (2E)-{[(1R)-1-フェニルエチル]イミノ}アセテート(12.0g)とシクロペンタジエン(4.92mL)を用い、参考例9及び参考例10の工程b)に記載の方法と同様の方法により、表題化合物(10.8g)を得た。
LC-MS; [M+H] 272.2/Rt(分) 0.54(分析条件A)
b)エチル (1S,3S,4S,5R)-5-ヒドロキシ-2-[(1R)-1-フェニルエチル]-2-アザビシクロ[2.2.1]ヘプタン-3-カルボキシレートの製造
エチル (1S,3S,4R)-2-[(1R)-1-フェニルエチル]-2-アザビシクロ[2.2.1]ヘプタ-5-エン-3-カルボキシレート(10.8g)を用い、参考例9及び参考例10の工程c)に記載の方法と同様の方法により、表題化合物(7.49g)を得た。
LC-MS; [M+H] 290.2/Rt(分) 0.46(分析条件A)
c)エチル (1S,3S,4S,5R)-5-ヒドロキシ-2-アザビシクロ[2.2.1]ヘプタン-3-カルボキシレートの製造
エチル (1S,3S,4S,5R)-5-ヒドロキシ-2-[(1R)-1-フェニルエチル]-2-アザビシクロ[2.2.1]ヘプタン-3-カルボキシレート(7.49g)を用い、参考例9及び参考例10の工程d)に記載の方法と同様の方法により、表題化合物(2.89g)を得た。
LC-MS; [M+H] 186.1/Rt(分) 0.27(分析条件A)
d)(1S,3S,4S,5R)-2-(tert-ブトキシカルボニル)-5-ヒドロキシ-2-アザビシクロ[2.2.1]ヘプタン-3-カルボン酸(参考例11)の製造
エチル (1S,3S,4S,5R)-5-ヒドロキシ-2-アザビシクロ[2.2.1]ヘプタン-3-カルボキシレート(2.88g)を用い、参考例9の工程e)に記載の方法と同様の方法により、表題化合物(980mg)を得た。
1H-NMR (DMSO-D6) δ: 4.99 (1H, br s), 4.11-3.95 (1H, m), 3.95-3.82 (1H, m), 3.48-3.40 (1H, m), 2.41-2.31 (1H, m), 1.90-1.75 (1H, m), 1.69-1.49 (2H, m), 1.45-1.19 (10H, m).
参考例12:
3-ベンジル 2-tert-ブチル (1S,3S,4S)-5-オキソ-2-アザビシクロ[2.2.2]オクタン-2,3-ジカルボキシレート
Figure 0007352551000034
a)3-ベンジル 2-tert-ブチル (1S,3S,4S,5R)-5-ヒドロキシ-2-アザビシクロ[2.2.2]オクタン-2,3-ジカルボキシレートの製造
(1S,3S,4S,5R)-2-(tert-ブトキシカルボニル)-5-ヒドロキシ-2-アザビシクロ[2.2.2]オクタン-3-カルボン酸(28.0g)と炭酸カリウム(28.5g)のアセトニトリル(300mL)溶液に室温で臭化ベンジル(12.3mL)を加え、終夜攪拌した。反応液を減圧濃縮し、残渣に水を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層に硫酸ナトリウムを加えて乾燥し、濾去後、溶媒を減圧留去した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル)により精製し、表題化合物(33.1g)を得た。
LC-MS; [M+H] 362.3/Rt(分) 0.95(分析条件A)
b)3-ベンジル 2-tert-ブチル (1S,3S,4S)-5-オキソ-2-アザビシクロ[2.2.2]オクタン-2,3-ジカルボキシレート(参考例12)の製造
3-ベンジル 2-tert-ブチル (1S,3S,4S,5R)-5-ヒドロキシ-2-アザビシクロ[2.2.2]オクタン-2,3-ジカルボキシレート(33.0g)のジクロロメタン(400mL)溶液に室温でDess-Martin試薬(46.5g)を加え、室温で終夜攪拌した。反応液にチオ硫酸ナトリウム水溶液と炭酸水素ナトリウム水溶液を加え、クロロホルムで抽出した。有機層に硫酸ナトリウムを加えて乾燥し、濾去後、溶媒を減圧留去した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル)により精製し、表題化合物の粗生成物(33.8g)を得た。
LC-MS; [M+H] 360.2/Rt(分) 1.02(分析条件A)
1H-NMR (CDCl3) δ: 7.38-7.28 (5H, m), 5.33-5.05 (2H, m), 4.66-4.42 (2H, m), 2.80-2.69 (1H, m), 2.59-2.45 (1H, m), 2.36-2.16 (2H, m), 1.82-1.62 (3H, m), 1.45 (2.5H, s), 1.31 (6.5H, s).
参考例13:
(1S,3S,4R)-2-(tert-ブトキシカルボニル)-5-メチリデン-2-アザビシクロ[2.2.2]オクタン-3-カルボン酸
Figure 0007352551000035
a)3-ベンジル 2-tert-ブチル (1S,3S,4R)-5-メチリデン-2-アザビシクロ[2.2.2]オクタン-2,3-ジカルボキシレートの製造
3-ベンジル 2-tert-ブチル (1S,3S,4S)-5-オキソ-2-アザビシクロ[2.2.2]オクタン-2,3-ジカルボキシレート(3.0g)のTHF(30mL)溶液に、室温下、ペタシス試薬(5%THF/トルエン溶液、35g)を加え、95℃で5時間攪拌した。室温に戻し、ペタシス試薬(5%THF/トルエン溶液、10g)を追加し、130℃で加熱還流した。放冷後、ジエチルエーテルを加え、析出した橙色固体を濾去し、濾液を濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル)で精製し、表題化合物(1.9g)を得た。
LC-MS; [M+H] 358.0/Rt(分) 1.21(分析条件A)
b)(1S,3S,4R)-2-(tert-ブトキシカルボニル)-5-メチリデン-2-アザビシクロ[2.2.2]オクタン-3-カルボン酸(参考例13)の製造
3-ベンジル 2-tert-ブチル (1S,3S,4R)-5-メチリデン-2-アザビシクロ[2.2.2]オクタン-2,3-ジカルボキシレート(1.9g)のメタノール(30mL)溶液に、水酸化ナトリウム水溶液(5mol/L,5.3mL)を加え、50℃で5時間加熱攪拌した。反応液を室温に冷却した後、1mol/L塩酸を加えて中和し、クロロホルムで抽出した。有機層に硫酸ナトリウムを加えて乾燥し、濾去後、溶媒を減圧留去した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(クロロホルム/メタノール)により精製し、表題化合物(0.99g)を得た。
LC-MS; [M+H] 268.0/Rt(分) 0.83(分析条件A)
参考例14:
(1S,3S,4R)-2-(tert-ブトキシカルボニル)-5-()メチリデン-2-アザビシクロ[2.2.2]オクタン-3-カルボン酸
Figure 0007352551000036
a)3-ベンジル 2-tert-ブチル (1S,3S,4R)-5-()メチリデン-2-アザビシクロ[2.2.2]オクタン-2,3-ジカルボキシレートの製造
)メチル(トリフェニル)ホスファニウムヨージド(2.83g)のTHF(14mL)懸濁液に、-78℃にてn-ブチルリチウム(1.57mol/Lヘキサン溶液、3.54mL)を滴下し、0℃で1.5時間撹拌した。再び-78℃に冷却し、3-ベンジル 2-tert-ブチル (1S,3S,4S)-5-オキソ-2-アザビシクロ[2.2.2]オクタン-2,3-ジカルボキシレート(1.0g)を少しずつ加え、5時間攪拌した。反応液を室温に戻した後、飽和塩化アンモニウム水を加えてクエンチし、酢酸エチルで抽出した。得られた有機層を水、飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムを加えて乾燥後、これを濾去し、溶媒を減圧留去した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル)により精製し、表題化合物(0.46g)を得た。
LC-MS; [M+H] 360.4/Rt(分) 1.22(分析条件A)
b)(1S,3S,4R)-2-(tert-ブトキシカルボニル)-5-()メチリデン-2-アザビシクロ[2.2.2]オクタン-3-カルボン酸(参考例14)の製造
3-ベンジル 2-tert-ブチル (1S,3S,4R)-5-()メチリデン-2-アザビシクロ[2.2.2]オクタン-2,3-ジカルボキシレートのメタノール(10mL)溶液に、水酸化ナトリウム水溶液(5mol/L,1.8mL)及び水2mLを加え、50℃で4時間加熱攪拌した。反応液を室温に冷却した後、メタノールを減圧留去したのち、得られた水溶液をクロロホルムで抽出した。水層を1mol/L塩酸を加えて酸性化し、クロロホルムで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄した後、無水硫酸ナトリウムを加えて乾燥し、濾去後、溶媒を減圧留去することで、表題化合物(0.31g)を得た。得られた化合物は精製を行わず、次の反応に用いた。
LC-MS; [M+H] 270.2/Rt(分) 0.89(分析条件A)1H-NMR (DMSO-D6) δ: 12.60 (1H, br s), 4.17-3.95. (total 2H, m), 2.74-2.60 (total 1H, m), 2.60-2.43 (total 1H, m), 2.34-2.23 (total 1H, m), 1.94-1.54 (total 3H, m), 1.54-1.41 (total 1H, m), 1.41-1.19 (total 9H, m).
参考例15:
(1S,3S,4R)-2-(tert-ブトキシカルボニル)-6-メチリデン-2-アザビシクロ[2.2.2]オクタン-3-カルボン酸
Figure 0007352551000037
a)3-ベンジル 2-tert-ブチル (1S,3S,4R,6S)-6-ヒドロキシ-2-アザビシクロ[2.2.2]オクタン-2,3-ジカルボキシレートの製造
(1S,3S,4R,6S)-2-(tert-ブトキシカルボニル)-6-ヒドロキシ-2-アザビシクロ[2.2.2]オクタン-3-カルボン酸(80.0g)及び炭酸カリウム(122g)のDMF(550mL)溶液に、ベンジルブロミド(101g)を加え、室温で終夜攪拌した。反応液を酢酸エチルで希釈し、水で3回、飽和食塩水で1回洗浄した。無水硫酸ナトリウムにより乾燥した後、これを濾去し、濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル)で精製し、表題化合物(65.5g)を得た。
LC-MS; [M+H] 362.1/Rt(分) 0.95(分析条件A)
b)3-ベンジル 2-tert-ブチル (1S,3S,4R)-6-オキソ-2-アザビシクロ[2.2.2]オクタン-2,3-ジカルボキシレートの製造
3-ベンジル 2-tert-ブチル (1S,3S,4R,6S)-6-ヒドロキシ-2-アザビシクロ[2.2.2]オクタン-2,3-ジカルボキシレート(10.0g)のジクロロメタン(100mL)溶液に氷冷下、Dess-Martin試薬(15.3g)を加え、室温で終夜攪拌した。反応液にチオ硫酸ナトリウム水溶液と炭酸水素ナトリウム水溶液を加え、クロロホルムで抽出した。有機層に硫酸ナトリウムを加えて乾燥し、濾去後、溶媒を減圧留去した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル)により精製し、表題化合物(6.0g)を得た。
LC-MS; [M+H] 360.1/Rt(分) 1.02(分析条件A)
c)3-ベンジル 2-tert-ブチル (1S,3S,4R)-6-メチリデン-2-アザビシクロ[2.2.2]オクタン-2,3-ジカルボキシレートの製造
3-ベンジル 2-tert-ブチル (1S,3S,4R)-6-オキソ-2-アザビシクロ[2.2.2]オクタン-2,3-ジカルボキシレート(4.0g)のTHF(40mL)溶液に、室温下、ペタシス試薬(5%THF/トルエン溶液、60g)を加え、95℃で5時間攪拌した。室温に戻し、ペタシス試薬(5%THF/トルエン溶液、70g)を追加し、130℃で加熱還流した。放冷後、ジエチルエーテルを加え、析出した橙色固体を濾去し、濾液を濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル)で精製し、表題化合物(2.12g)を得た。
LC-MS; [M+H] 358.0/Rt(分) 1.29(分析条件A)
d)(1S,3S,4R)-2-(tert-ブトキシカルボニル)-6-メチリデン-2-アザビシクロ[2.2.2]オクタン-3-カルボン酸(参考例15)の製造
3-ベンジル 2-tert-ブチル (1S,3S,4R)-6-メチリデン-2-アザビシクロ[2.2.2]オクタン-2,3-ジカルボキシレート(2.1g)のメタノール(15mL)溶液に2.5mol/L水酸化ナトリウム水溶液(6.7mL)を加え、50℃で5時間攪拌した。放冷後、反応液を水で希釈し、ジエチルエーテルで3回抽出した。水層を1mol/L塩酸水で酸性化し、クロロホルムで抽出した。有機層を無水硫酸ナトリウムにより乾燥した後、これを濾去し、溶媒を減圧流去することで、表題化合物(1.4g)を得た。
LC-MS; [M+H] 268.0/Rt(分) 0.82(分析条件A)
参考例16:
(1S,3S,4R)-2-(tert-ブトキシカルボニル)-5-メチリデン-2-アザビシクロ[2.2.1]ヘプタン-3-カルボン酸
a)3-ベンジル 2-tert-ブチル (1S,3S,4S,5R)-5-ヒドロキシ-2-アザビシクロ[2.2.1]ヘプタン-2,3-ジカルボキシレートの製造
(1S,3S,4S,5R)-2-(tert-ブトキシカルボニル)-5-ヒドロキシ-2-アザビシクロ[2.2.1]ヘプタン-3-カルボン酸(1.5g)を用い、参考例12の工程a)と同様の方法にて、表題化合物(1.73g)を得た。
LC-MS; [M+H] 348.2/Rt(分) 0.92(分析条件A)
b)3-ベンジル 2-tert-ブチル (1S,3S,4S)-5-オキソ-2-アザビシクロ[2.2.1]ヘプタン-2,3-ジカルボキシレートの製造
3-ベンジル 2-tert-ブチル (1S,3S,4S,5R)-5-ヒドロキシ-2-アザビシクロ[2.2.1]ヘプタン-2,3-ジカルボキシレート(1.73g)を用い、参考例12の工程b)と同様の方法にて、表題化合物(1.40g)を得た。
LC-MS; [M+H] 346.2/Rt(分) 1.01(分析条件A)
c)3-ベンジル 2-tert-ブチル (1S,3S,4R)-5-メチリデン-2-アザビシクロ[2.2.1]ヘプタン-2,3-ジカルボキシレートの製造
3-ベンジル 2-tert-ブチル (1S,3S,4S)-5-オキソ-2-アザビシクロ[2.2.1]ヘプタン-2,3-ジカルボキシレート(1.40g)を用い、参考例13の工程a)と同様の方法にて、表題化合物(1.10g)を得た。
LC-MS; [M+H] 344.2/Rt(分) 1.18(分析条件A)
d)(1S,3S,4R)-2-(tert-ブトキシカルボニル)-5-メチリデン-2-アザビシクロ[2.2.1]ヘプタン-3-カルボン酸(参考例16)の製造
3-ベンジル 2-tert-ブチル (1S,3S,4R)-5-メチリデン-2-アザビシクロ[2.2.1]ヘプタン-2,3-ジカルボキシレート(1.10g)を用い、参考例13の工程b)と同様の方法にて、表題化合物(0.69g)を得た。
LC-MS; [M+H] 254.3/Rt(分) 0.82(分析条件A)
参考例17:
3-ベンジル 2-tert-ブチル (1S,3S,4S,6E)-6-(シクロプロピルメチリデン)-5-オキソ-2-アザビシクロ[2.2.2]オクタン-2,3-ジカルボキシレート
a)3-ベンジル 2-tert-ブチル (1S,3S,4S,6E)-6-[(ジメチルアミノ)メチリデン]-5-オキソ-2-アザビシクロ[2.2.2]オクタン-2,3-ジカルボキシレートの製造
3-ベンジル 2-tert-ブチル (1S,3S,4S)-5-オキソ-2-アザビシクロ[2.2.2]オクタン-2,3-ジカルボキシレート(33.8g)のN,N-ジメチルホルムアミド(180mL)溶液にBredereck試薬(32.8g)を加え、100℃で2時間加熱攪拌した。反応液を減圧濃縮し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル)により精製し、表題化合物の粗生成物(39.0g)を得た。
LC-MS; [M+H] 415.4/Rt(分) 0.95(分析条件A)
b)3-ベンジル 2-tert-ブチル (1S,3S,4S,6E)-6-(シクロプロピルメチリデン)-5-オキソ-2-アザビシクロ[2.2.2]オクタン-2,3-ジカルボキシレート(参考例17)の製造
3-ベンジル 2-tert-ブチル (1S,3S,4S,6E)-6-[(ジメチルアミノ)メチリデン]-5-オキソ-2-アザビシクロ[2.2.2]オクタン-2,3-ジカルボキシレート(39.0g)のテトラヒドロフラン(300mL)溶液を0℃に冷却し、シクロプロピルマグネシウムブロミド(0.5moL/Lテトラヒドロフラン溶液、245mL)を滴下し、室温で6時間攪拌した。反応液に飽和塩化アンモニウム水溶液を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層に硫酸ナトリウムを加えて乾燥し、濾去後、溶媒を減圧留去した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル)により精製し、表題化合物(32.3g)を得た。
LC-MS; [M+H] 412.4/Rt(分) 1.16(分析条件A)
1H-NMR (CDCl3) δ: 7.39-7.27 (5H, m), 5.91 (1H, t, J = 11.0 Hz), 5.38-5.04 (3H, m), 4.50-4.36 (1H, m), 2.90-2.76 (1H, m), 2.37-2.22 (1H, m), 1.82-1.59 (4H, m), 1.44 (3H, s), 1.31 (6H, s), 1.09-0.95 (2H, m), 0.73-0.58 (2H, m).
参考例18:
3-ベンジル 2-tert-ブチル (1S,3S,4S)-6-(シクロプロピルメチル)-5-ヒドロキシ-2-アザビシクロ[2.2.2]オクタン-2,3-ジカルボキシレート
Figure 0007352551000040
a)3-ベンジル 2-tert-ブチル (1S,3S,4S)-6-(シクロプロピルメチル)-5-オキソ-2-アザビシクロ[2.2.2]オクタン-2,3-ジカルボキシレートの製造
3-ベンジル 2-tert-ブチル (1S,3S,4S,6E)-6-(シクロプロピルメチリデン)-5-オキソ-2-アザビシクロ[2.2.2]オクタン-2,3-ジカルボキシレート(32.3g)のテトラヒドロフラン(300mL)溶液に、銅(I)ヒドリド(トリフェニルホスフィン)ヘキサマー(38.5g)を加え、室温で12時間攪拌した。反応液をセライト濾過し、濾液を減圧濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル)により精製し、立体異性体混合物として表題化合物(23.2g)を得た。
LC-MS; [M+H] 414.1/Rt(分) 1.22(分析条件A)
b)3-ベンジル 2-tert-ブチル (1S,3S,4S)-6-(シクロプロピルメチル)-5-ヒドロキシ-2-アザビシクロ[2.2.2]オクタン-2,3-ジカルボキシレート(参考例18)の製造
3-ベンジル 2-tert-ブチル (1S,3S,4S)-6-(シクロプロピルメチル)-5-オキソ-2-アザビシクロ[2.2.2]オクタン-2,3-ジカルボキシレート(23.2g)のメタノール(200mL)溶液を0℃に冷却し、水素化ホウ素ナトリウム(2.12g)を加え、1時間攪拌した。反応液を減圧濃縮し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル)により精製し、表題化合物の低極性側の立体異性体混合物(9.3g)と、高極性側の立体異性体混合物(10.2g)を得た。
低極性側の立体異性体混合物:3-ベンジル 2-tert-ブチル (1S,3S,4S,5S)-6-(シクロプロピルメチル)-5-ヒドロキシ-2-アザビシクロ[2.2.2]オクタン-2,3-ジカルボキシレート
LC-MS; [M+H] 416.1/Rt(分) 1.13(分析条件A)
高極性側の立体異性体混合物:3-ベンジル 2-tert-ブチル (1S,3S,4S,5R)-6-(シクロプロピルメチル)-5-ヒドロキシ-2-アザビシクロ[2.2.2]オクタン-2,3-ジカルボキシレート
LC-MS; [M+H] 416.1/Rt(分) 1.01(分析条件A)
参考例19:
(1S,3S,4S,5R,6R)-2-(tert-ブトキシカルボニル)-6-(シクロプロピルメチル)-5-フルオロ-2-アザビシクロ[2.2.2]オクタン-3-カルボン酸
参考例20:
(1S,3S,4S,5R,6S)-2-(tert-ブトキシカルボニル)-6-(シクロプロピルメチル)-5-フルオロ-2-アザビシクロ[2.2.2]オクタン-3-カルボン酸
参考例21:
(1S,3S,4S,5S,6R)-2-(tert-ブトキシカルボニル)-6-(シクロプロピルメチル)-5-フルオロ-2-アザビシクロ[2.2.2]オクタン-3-カルボン酸
参考例22:
(1S,3S,4S,5S,6S)-2-(tert-ブトキシカルボニル)-6-(シクロプロピルメチル)-5-フルオロ-2-アザビシクロ[2.2.2]オクタン-3-カルボン酸
Figure 0007352551000041
a)3-ベンジル 2-tert-ブチル (1S,3S,4S,5R,6R)-6-(シクロプロピルメチル)-5-フルオロ-2-アザビシクロ[2.2.2]オクタン-2,3-ジカルボキシレート及び3-ベンジル 2-tert-ブチル (1S,3S,4S,5R,6S)-6-(シクロプロピルメチル)-5-フルオロ-2-アザビシクロ[2.2.2]オクタン-2,3-ジカルボキシレートの製造
参考例18の生成物の低極性側の立体異性体混合物である3-ベンジル 2-tert-ブチル (1S,3S,4S,5S)-6-(シクロプロピルメチル)-5-ヒドロキシ-2-アザビシクロ[2.2.2]オクタン-2,3-ジカルボキシレート(9.3g)のジクロロメタン(80mL)溶液を0℃に冷却し、(ジエチルアミノ)サルファートリフルオリド(5.91mL)を加え、室温で終夜攪拌した。反応液に飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加え、クロロホルムで抽出した。有機層に硫酸ナトリウムを加えて乾燥し、濾去後、溶媒を減圧留去した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル)により精製し、3-ベンジル 2-tert-ブチル (1S,3S,4S,5R,6R)-6-(シクロプロピルメチル)-5-フルオロ-2-アザビシクロ[2.2.2]オクタン-2,3-ジカルボキシレート(3.6g)と3-ベンジル 2-tert-ブチル (1S,3S,4S,5R,6S)-6-(シクロプロピルメチル)-5-フルオロ-2-アザビシクロ[2.2.2]オクタン-2,3-ジカルボキシレート(3.7g)を得た。
3-ベンジル 2-tert-ブチル (1S,3S,4S,5R,6R)-6-(シクロプロピルメチル)-5-フルオロ-2-アザビシクロ[2.2.2]オクタン-2,3-ジカルボキシレート
LC-MS; [M+H] 418.4/Rt(分) 1.29(分析条件A)
3-ベンジル 2-tert-ブチル (1S,3S,4S,5R,6S)-6-(シクロプロピルメチル)-5-フルオロ-2-アザビシクロ[2.2.2]オクタン-2,3-ジカルボキシレート
LC-MS; [M+H] 418.4/Rt(分) 1.35(分析条件A)
b)(1S,3S,4S,5R,6R)-2-(tert-ブトキシカルボニル)-6-(シクロプロピルメチル)-5-フルオロ-2-アザビシクロ[2.2.2]オクタン-3-カルボン酸(参考例19)の製造
3-ベンジル 2-tert-ブチル (1S,3S,4S,5R,6R)-6-(シクロプロピルメチル)-5-フルオロ-2-アザビシクロ[2.2.2]オクタン-2,3-ジカルボキシレート(3.6g)とギ酸アンモニウム(5.4g)のテトラヒドロフラン(50mL)溶液に、水酸化パラジウム/炭素(1.2g)を加え、3時間加熱還流した。反応液を室温に冷却した後、セライト濾過し、濾液を減圧濃縮することで、表題化合物(2.8g)を得た。
LC-MS; [M-H]- 326.4/Rt(分) 0.95(分析条件A)
c)(1S,3S,4S,5R,6S)-2-(tert-ブトキシカルボニル)-6-(シクロプロピルメチル)-5-フルオロ-2-アザビシクロ[2.2.2]オクタン-3-カルボン酸(参考例20)の製造
3-ベンジル 2-tert-ブチル (1S,3S,4S,5R,6S)-6-(シクロプロピルメチル)-5-フルオロ-2-アザビシクロ[2.2.2]オクタン-2,3-ジカルボキシレート(108mg)を用い、参考例19の工程b)と同様の方法にて、表題化合物の粗生成物(108mg)を得た。
LC-MS; [M-H]- 326.4/Rt(分) 0.95(分析条件A)
d)3-ベンジル 2-tert-ブチル (1S,3S,4S,5S,6R)-6-(シクロプロピルメチル)-5-フルオロ-2-アザビシクロ[2.2.2]オクタン-2,3-ジカルボキシレート及び3-ベンジル 2-tert-ブチル (1S,3S,4S,5S,6S)-6-(シクロプロピルメチル)-5-フルオロ-2-アザビシクロ[2.2.2]オクタン-2,3-ジカルボキシレートの製造
参考例18の生成物の高極性側の立体異性体混合物である3-ベンジル 2-tert-ブチル (1S,3S,4S,5R)-6-(シクロプロピルメチル)-5-ヒドロキシ-2-アザビシクロ[2.2.2]オクタン-2,3-ジカルボキシレート(363mg)を用い、参考例19の工程a)と同様の方法にて、3-ベンジル 2-tert-ブチル (1S,3S,4S,5S,6R)-6-(シクロプロピルメチル)-5-フルオロ-2-アザビシクロ[2.2.2]オクタン-2,3-ジカルボキシレート(86mg)と3-ベンジル 2-tert-ブチル (1S,3S,4S,5S,6S)-6-(シクロプロピルメチル)-5-フルオロ-2-アザビシクロ[2.2.2]オクタン-2,3-ジカルボキシレート(152mg)を得た。
3-ベンジル 2-tert-ブチル (1S,3S,4S,5S,6R)-6-(シクロプロピルメチル)-5-フルオロ-2-アザビシクロ[2.2.2]オクタン-2,3-ジカルボキシレート
LC-MS; [M+H] 418.4/Rt(分) 1.27(分析条件A)
3-ベンジル 2-tert-ブチル (1S,3S,4S,5S,6S)-6-(シクロプロピルメチル)-5-フルオロ-2-アザビシクロ[2.2.2]オクタン-2,3-ジカルボキシレート
LC-MS; [M+H] 418.4/Rt(分) 1.29(分析条件A)
e)(1S,3S,4S,5S,6R)-2-(tert-ブトキシカルボニル)-6-(シクロプロピルメチル)-5-フルオロ-2-アザビシクロ[2.2.2]オクタン-3-カルボン酸(参考例21)の製造
3-ベンジル 2-tert-ブチル (1S,3S,4S,5S,6R)-6-(シクロプロピルメチル)-5-フルオロ-2-アザビシクロ[2.2.2]オクタン-2,3-ジカルボキシレート(82mg)を用い、参考例19の工程b)と同様の方法にて、表題化合物の粗生成物(73mg)を得た。
LC-MS; [M-H]- 326.4/Rt(分) 0.94(分析条件A)
f)(1S,3S,4S,5S,6S)-2-(tert-ブトキシカルボニル)-6-(シクロプロピルメチル)-5-フルオロ-2-アザビシクロ[2.2.2]オクタン-3-カルボン酸(参考例22)の製造
3-ベンジル 2-tert-ブチル (1S,3S,4S,5S,6S)-6-(シクロプロピルメチル)-5-フルオロ-2-アザビシクロ[2.2.2]オクタン-2,3-ジカルボキシレート(147mg)を用い、参考例19の工程b)と同様の方法にて、表題化合物の粗生成物(140mg)を得た。
LC-MS; [M-H]- 326.3/Rt(分) 0.95(分析条件A)
参考例23:
(1S,3S,4R,6S)-2-(tert-ブトキシカルボニル)-6-(シクロプロピルメチル)-2-アザビシクロ[2.2.2]オクタン-3-カルボン酸
参考例24:
(1S,3S,4R,6R)-2-(tert-ブトキシカルボニル)-6-(シクロプロピルメチル)-2-アザビシクロ[2.2.2]オクタン-3-カルボン酸
Figure 0007352551000042
a)3-ベンジル 2-tert-ブチル (1S,3S,4S,5R,6R)-6-(シクロプロピルメチル)-5-[(フェノキシカルボノチオイル)オキシ]-2-アザビシクロ[2.2.2]オクタン-2,3-ジカルボキシレート及び3-ベンジル 2-tert-ブチル (1S,3S,4S,5R,6S)-6-(シクロプロピルメチル)-5-[(フェノキシカルボノチオイル)オキシ]-2-アザビシクロ[2.2.2]オクタン-2,3-ジカルボキシレートの製造
参考例18の生成物の高極性側の立体異性体混合物である3-ベンジル 2-tert-ブチル (1S,3S,4S,5R)-6-(シクロプロピルメチル)-5-ヒドロキシ-2-アザビシクロ[2.2.2]オクタン-2,3-ジカルボキシレート(7.3g)のアセトニトリル(50mL)溶液を0℃に冷却し、4-(ジメチルアミノ)ピリジン(8.6g)とフェニル クロロチオノホルメート(4.74mL)を加え、50℃で12時間加熱攪拌した。反応液を室温に冷却した後、飽和食塩水を加えて、酢酸エチルで抽出した。有機層に硫酸マグネシウムを加えて乾燥し、濾去後、溶媒を減圧留去した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル)により精製し、3-ベンジル 2-tert-ブチル (1S,3S,4S,5R,6R)-6-(シクロプロピルメチル)-5-[(フェノキシカルボノチオイル)オキシ]-2-アザビシクロ[2.2.2]オクタン-2,3-ジカルボキシレートの粗生成物(1.80g)及び3-ベンジル 2-tert-ブチル (1S,3S,4S,5R,6S)-6-(シクロプロピルメチル)-5-[(フェノキシカルボノチオイル)オキシ]-2-アザビシクロ[2.2.2]オクタン-2,3-ジカルボキシレートの粗生成物(7.90g)を得た。
3-ベンジル 2-tert-ブチル (1S,3S,4S,5R,6R)-6-(シクロプロピルメチル)-5-[(フェノキシカルボノチオイル)オキシ]-2-アザビシクロ[2.2.2]オクタン-2,3-ジカルボキシレート
LC-MS; [M+H] 552.2/Rt(分) 1.42(分析条件A)
3-ベンジル 2-tert-ブチル (1S,3S,4S,5R,6S)-6-(シクロプロピルメチル)-5-[(フェノキシカルボノチオイル)オキシ]-2-アザビシクロ[2.2.2]オクタン-2,3-ジカルボキシレート
LC-MS; [M+H] 552.2/Rt(分) 1.45(分析条件A)
b)3-ベンジル 2-tert-ブチル (1S,3S,4R,6S)-6-(シクロプロピルメチル)-2-アザビシクロ[2.2.2]オクタン-2,3-ジカルボキシレートの製造
3-ベンジル 2-tert-ブチル (1S,3S,4S,5R,6R)-6-(シクロプロピルメチル)-5-[(フェノキシカルボノチオイル)オキシ]-2-アザビシクロ[2.2.2]オクタン-2,3-ジカルボキシレート(1.80g)のトルエン(50mL)溶液を0℃に冷却し、トリス(トリメチルシリル)シラン(5.03mL)と2,2’-アゾビス(2-メチルプロピオニトリル)(0.11g)を加え、50℃で5時間加熱攪拌した。反応液を室温に冷却した後、飽和食塩水を加えて、酢酸エチルで抽出した。有機層に硫酸マグネシウムを加えて乾燥し、濾去後、溶媒を減圧留去した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル)により精製し、表題化合物(0.80g)を得た。
LC-MS; [M+H] 400.2/Rt(分) 1.38(分析条件A)
c)3-ベンジル 2-tert-ブチル (1S,3S,4R,6R)-6-(シクロプロピルメチル)-2-アザビシクロ[2.2.2]オクタン-2,3-ジカルボキシレートの製造
3-ベンジル 2-tert-ブチル (1S,3S,4S,5R,6S)-6-(シクロプロピルメチル)-5-[(フェノキシカルボノチオイル)オキシ]-2-アザビシクロ[2.2.2]オクタン-2,3-ジカルボキシレート(7.90g)を用い、参考例23の工程b)と同様の方法にて、表題化合物(5.50g)を得た。
LC-MS; [M+H] 400.2/Rt(分) 1.40(分析条件A)
d)(1S,3S,4R,6S)-2-(tert-ブトキシカルボニル)-6-(シクロプロピルメチル)-2-アザビシクロ[2.2.2]オクタン-3-カルボン酸(参考例23)の製造
3-ベンジル 2-tert-ブチル (1S,3S,4R,6S)-6-(シクロプロピルメチル)-2-アザビシクロ[2.2.2]オクタン-2,3-ジカルボキシレート(5.50g)を用い、参考例13の工程b)と同様の方法にて、表題化合物(3.90g)を得た。
LC-MS; [M+H] 310.2/Rt(分) 1.02(分析条件A)
e)(1S,3S,4R,6R)-2-(tert-ブトキシカルボニル)-6-(シクロプロピルメチル)-2-アザビシクロ[2.2.2]オクタン-3-カルボン酸(参考例24)の製造
3-ベンジル 2-tert-ブチル (1S,3S,4R,6R)-6-(シクロプロピルメチル)-2-アザビシクロ[2.2.2]オクタン-2,3-ジカルボキシレート(1.20g)を用い、参考例13の工程b)と同様の方法にて、表題化合物の粗生成物(980mg)を得た。
LC-MS; [M+H] 310.2/Rt(分) 1.04(分析条件A)
参考例25:
(1S,3S,4S,5S,6E)-2-(tert-ブトキシカルボニル)-6-(シクロプロピルメチリデン)-5-ヒドロキシ-2-アザビシクロ[2.2.2]オクタン-3-カルボン酸
Figure 0007352551000043
a)3-ベンジル 2-tert-ブチル (1S,3S,4S,5S,6E)-6-(シクロプロピルメチリデン)-5-ヒドロキシ-2-アザビシクロ[2.2.2]オクタン-2,3-ジカルボキシレートの製造
3-ベンジル 2-tert-ブチル (1S,3S,4S,6E)-6-(シクロプロピルメチリデン)-5-オキソ-2-アザビシクロ[2.2.2]オクタン-2,3-ジカルボキシレート(750mg)のメタノール(10mL)溶液を0℃に冷却し、セリウム(III) クロライド ヘプタハイドレート(883mg)と水素化ホウ素ナトリウム(90mg)を加え、1時間攪拌した。飽和食塩水を加えて、酢酸エチルで抽出した。有機層に硫酸マグネシウムを加えて乾燥し、濾去後、溶媒を減圧留去した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル)により精製し、表題化合物(630mg)を得た。
LC-MS; [M+H] 414.4/Rt(分) 1.11(分析条件A)
b)(1S,3S,4S,5S,6E)-2-(tert-ブトキシカルボニル)-6-(シクロプロピルメチリデン)-5-ヒドロキシ-2-アザビシクロ[2.2.2]オクタン-3-カルボン酸(参考例25)の製造
3-ベンジル 2-tert-ブチル (1S,3S,4S,5S,6E)-6-(シクロプロピルメチリデン)-5-ヒドロキシ-2-アザビシクロ[2.2.2]オクタン-2,3-ジカルボキシレート(630mg)のメタノール(10mL)溶液を0℃に冷却し、水酸化ナトリウム水溶液(2mol/L,3.8mL)を加え、50℃で5時間加熱攪拌した。反応液を室温に冷却した後、1mol/L塩酸を加えて中和し、クロロホルムで抽出した。有機層に硫酸ナトリウムを加えて乾燥し、濾去後、溶媒を減圧留去した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(クロロホルム/メタノール)により精製し、表題化合物(400mg)を得た。
LC-MS; [M+H] 324.3/Rt(分) 0.77(分析条件A)
参考例26:
tert-ブチル (1S,3S,4S,5R,6E)-6-(シクロプロピルメチリデン)-5-フルオロ-3-{6-[2-(2,2,2-トリフルオロエチル)-5-(トリフルオロメチル)チエノ[2,3-b]ピリジン-4-イル]-2,6-ジアザスピロ[3.3]ヘプタン-2-カルボニル}-2-アザビシクロ[2.2.2]オクタン-2-カルボキシレート
Figure 0007352551000044
a)tert-ブチル (1S,3S,4S,5S,6E)-6-(シクロプロピルメチリデン)-5-ヒドロキシ-3-{6-[2-(2,2,2-トリフルオロエチル)-5-(トリフルオロメチル)チエノ[2,3-b]ピリジン-4-イル]-2,6-ジアザスピロ[3.3]ヘプタン-2-カルボニル}-2-アザビシクロ[2.2.2]オクタン-2-カルボキシレートの製造
参考例2で得られた4-(2,6-ジアザスピロ[3.3]ヘプタン-2-イル)-2-(2,2,2-トリフルオロエチル)-5-(トリフルオロメチル)チエノ[2,3-b]ピリジン(293mg)の塩化メチレン(20mL)溶液に、参考例25で得られた(1S,3S,4S,5S,6E)-2-(tert-ブトキシカルボニル)-6-(シクロプロピルメチリデン)-5-ヒドロキシ-2-アザビシクロ[2.2.2]オクタン-3-カルボン酸(250mg)、HATU(584mg)及びトリエチルアミン(0.54mL)を加えて、室温で2時間攪拌した。反応液に酢酸エチルを加え、水で2回、飽和食塩水で1回洗浄した。得られた有機層を硫酸マグネシウムにより乾燥した後、これを濾去し、溶媒を減圧留去した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル)により精製し、表題化合物(190mg)を得た。
LC-MS; [M+H] 687.5/Rt(分) 1.10(分析条件A)
b)tert-ブチル (1S,3S,4S,5R,6E)-6-(シクロプロピルメチリデン)-5-フルオロ-3-{6-[2-(2,2,2-トリフルオロエチル)-5-(トリフルオロメチル)チエノ[2,3-b]ピリジン-4-イル]-2,6-ジアザスピロ[3.3]ヘプタン-2-カルボニル}-2-アザビシクロ[2.2.2]オクタン-2-カルボキシレート(参考例26)の製造
tert-ブチル (1S,3S,4S,5S,6E)-6-(シクロプロピルメチリデン)-5-ヒドロキシ-3-{6-[2-(2,2,2-トリフルオロエチル)-5-(トリフルオロメチル)チエノ[2,3-b]ピリジン-4-イル]-2,6-ジアザスピロ[3.3]ヘプタン-2-カルボニル}-2-アザビシクロ[2.2.2]オクタン-2-カルボキシレート(190mg)を用い、参考例21または22の工程d)と同様の方法にて、表題化合物(60.0mg)を得た。
LC-MS; [M+H] 689.5/Rt(分) 1.07(分析条件A)
参考例27~51:
対応する原料化合物を用いて参考例26に記載の方法と同様の方法により、下記表に示す参考例27~51の化合物を得た。
Figure 0007352551000045

Figure 0007352551000046

Figure 0007352551000047

Figure 0007352551000048

Figure 0007352551000049
参考例52:
(2,7-ジアザスピロ[3.5]ノナン-7-イル)[(1S,3S,4R)-5-メチリデン-2-アザビシクロ[2.2.2]オクタン-3-イル]メタノン
Figure 0007352551000050
a)tert-ブチル 7-[(1S,3S,4S,5R)-2-(tert-ブトキシカルボニル)-5-ヒドロキシ-2-アザビシクロ[2.2.2]オクタン-3-カルボニル]-2,7-ジアザスピロ[3.5]ノナン-2-カルボキシレートの製造
参考例9で得られた化合物(20.0g)のジクロロメタン(200mL)溶液に、室温下、tert-ブチル 2,7-ジアザスピロ[3.5]ノナン-2-カルボキシレート(18.4g)、WSCI・HCl(18.4g)、HOBt(13.0g)及びN,N-ジイソプロピルエチルアミン(16.7mL)を加え、室温で一終夜攪拌した。反応液にクロロホルムを加え、飽和塩化アンモニウム水溶液、水、飽和食塩水で順に洗浄し、無水硫酸ナトリウムを加えて乾燥後、これを濾去した。溶媒を減圧留去し、得られた残渣をジイソプロピルエーテル/へキサン(1/1)で晶析させることで、表題化合物(33.9g)を得た。
LC-MS; [M+H] 480.1/Rt(分) 0.83(分析条件A)
b)tert-ブチル 7-[(1S,3S,4S)-2-(tert-ブトキシカルボニル)-5-オキソ-2-アザビシクロ[2.2.2]オクタン-3-カルボニル]-2,7-ジアザスピロ[3.5]ノナン-2-カルボキシレートの製造
塩化オキザリル(8.94mL)のジクロロメタン(300mL)溶液に、窒素雰囲気下、ジメチルスルホキシド(11.1mL)を-78℃にて滴下して加え、-78℃で30分撹拌した。tert-ブチル 7-[(1S,3S,4S,5R)-2-(tert-ブトキシカルボニル)-5-ヒドロキシ-2-アザビシクロ[2.2.2]オクタン-3-カルボニル]-2,7-ジアザスピロ[3.5]ノナン-2-カルボキシレート(25.0g)のジクロロメタン(100mL)溶液を-65℃以下で滴下して加え、-78℃でさらに1時間撹拌した。トリエチルアミン(36.3mL)を-78℃で滴下して加え、室温に戻し、さらに30分撹拌した。反応液をクロロホルムで希釈し、飽和塩化アンモニウム水溶液、水、飽和食塩水で順に洗浄し、得られた有機層に無水硫酸ナトリウムを加えて乾燥した後、これを濾去した。溶媒を減圧留去し、残渣をヘキサンで晶析させることで、表題化合物(22.5.g)を得た。
LC-MS; [M+H] 478.1/Rt(分) 0.90(分析条件A)
c)tert-ブチル 7-[(1S,3S,4R)-2-(tert-ブトキシカルボニル)-5-メチリデン-2-アザビシクロ[2.2.2]オクタン-3-カルボニル]-2,7-ジアザスピロ[3.5]ノナン-2-カルボキシレートの製造
メチル(トリフェニル)ホスファニウムブロミド(25.2g)のTHF(300mL)懸濁液に、氷冷下、カリウムtert-ブトキシド(7.9g)をで加え、1時間撹拌した。反応液に、tert-ブチル 7-[(1S,3S,4S)-2-(tert-ブトキシカルボニル)-5-オキソ-2-アザビシクロ[2.2.2]オクタン-3-カルボニル]-2,7-ジアザスピロ[3.5]ノナン-2-カルボキシレート(22.5g)を加え、室温で2時間攪拌した。メチル(トリフェニル)ホスファニウムブロミド(8.4g)及びカリウムtert-ブトキシド(2.6g)を追加し、室温でさらに1時間撹拌した。反応液を酢酸エチルで希釈し、水、飽和食塩水で洗浄した。得られた有機層を無水硫酸ナトリウムを加えて乾燥した後、これを濾去した。溶媒を減圧留去し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル)で精製し、表題化合物(24.2g)を得た。
LC-MS; [M+H] 476.1/Rt(分) 1.09(分析条件A)
d)(2,7-ジアザスピロ[3.5]ノナン-7-イル)[(1S,3S,4R)-5-メチリデン-2-アザビシクロ[2.2.2]オクタン-3-イル]メタノン(参考例52)の製造
tert-ブチル 7-[(1S,3S,4R)-2-(tert-ブトキシカルボニル)-5-メチリデン-2-アザビシクロ[2.2.2]オクタン-3-カルボニル]-2,7-ジアザスピロ[3.5]ノナン-2-カルボキシレート(1.4g)のクロロホルム(5mL)溶液に、TFA(5mL)を加え、40℃で4時間加熱攪拌した。反応液を減圧濃縮し、水で希釈した後、クロロホルムで抽出した。得られた水層を5mol/L水酸化ナトリウム水溶液で塩基性化し、クロロホルムで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した後、これを濾去した。溶媒を減圧留去することで、表題化合物(0.8g)を得た。得られた化合物は精製を行わず、次の反応に用いた。
LC-MS; [M+H] 276.2/Rt(分) 0.31(分析条件A)
1H-NMR (DMSO-D6) δ: 4.90 (1H, m), 4.71 (1H, m), 3.83 (1H, s), 3.51 (1H, m), 3.34 (1H, m), 3.31-3.12 (total 6H, m), 2.99 (1H, m), 2.45 (1H, m), 2.31-2.20 (total 2H, m), 1.71-1.48 (total 6H, br m), 1.46-1.34 (2H, br m).
実施例1:
[(1S,3S,4R,6S)-6-(シクロプロピルメチル)-2-アザビシクロ[2.2.2]オクタン-3-イル]{6-[2-(2,2,2-トリフルオロエチル)-5-(トリフルオロメチル)チエノ[2,3-b]ピリジン-4-イル]-2,6-ジアザスピロ[3.3]ヘプタン-2-イル}メタノン
Figure 0007352551000051
参考例27で得られた化合物(80mg)のジクロロメタン(9.0mL)溶液に、TFA(1.0mL)を室温で加え、室温下3時間攪拌した。溶媒を減圧留去し、残渣をアミンシリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル/メタノール)にて精製し実施例1(47.0mg)を得た。
LC-MS; [M+H] 573.6/Rt(分) 1.77(分析条件B)
1H-NMR (CDCl3)δ: 8.47 (1H, s), 7.38 (1H, s), 4.77 (4H, brs), 4.47-4.23 (4H, m), 3.75 (1H, s), 3.67 (2H, dd, J = 10.4, 20.1 Hz), 2.91 (1H, s), 2.20-2.18 (1H, m), 2.08-2.02 (1H, m), 1.75-1.59 (4H, m), 1.38-1.31 (2H, m), 1.24-1.12 (2H, m), 0.73-0.67 (1H, m), 0.47-0.44 (2H, m), 0.09-0.03 (2H, m).
実施例2~26:
対応する原料化合物を用いて、実施例1と同様の方法にて、下記表に示す実施例2~26の化合物を得た。
Figure 0007352551000052
Figure 0007352551000053

Figure 0007352551000054

Figure 0007352551000055

Figure 0007352551000056

Figure 0007352551000057

Figure 0007352551000058

Figure 0007352551000059

Figure 0007352551000060
実施例27:
[(1S,3S,4R)-5-メチリデン-2-アザビシクロ[2.2.2]オクタン-3-イル]{2-[2-(2,2,2-トリフルオロエチル)-5-(トリフルオロメチル)チエノ[2,3-b]ピリジン-4-イル]-2,7-ジアザスピロ[3.5]ノナン-7-イル}メタノン
Figure 0007352551000061
参考例1で得られた化合物(64mg)の2-プロパノール(2mL)溶液に、参考例52で得られた化合物(61mg)及びN,N-ジイソプロピルエチルアミン(0.21mL)を室温で加え、80℃で4時間攪拌した。溶媒を減圧留去し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(クロロホルム/メタノール)にて精製し、実施例27(107mg)を得た。
LC-MS; [M+H] 559.2/Rt(分) 1.67(分析条件B)
1H-NMR (CDCl3)δ: 8.41 (1H, s), 7.37 (1H, s), 4.89 (1H, s), 4.80 (1H, s), 4.32 (4H, br s), 4.08 (1H, s), 3.87 (1H, m), 3.60 (2H, q, J = 10.0 Hz), 3.46 (2H, m), 3.37 (1H, m), 3.22 (1H, m), 3.09 (1H, br s), 2.75 (1H, d, J= 17.1 Hz), 2.35 (1H, d, J = 17.1 Hz), 2.28 (1H, s), 1.86 (5H, br s), 1.76-1.61 (1H, m), 1.61-1.46 (2H, m).
実施例28:
4-{7-[(1S,3S,4R)-5-メチリデン-2-アザビシクロ[2.2.2]オクタン-3-カルボニル]-2,7-ジアザスピロ[3.5]ノナン-2-イル}-2-(2,2,2-トリフルオロエチル)チエノ[2,3-b]ピリジン-5-カルボニトリル
Figure 0007352551000062
参考例6で得られた化合物及び参考例52で得られた化合物を用い、実施例27に記載の方法と同様の方法にて、実施例28(70mg)を得た。
LC-MS; [M+H] 516.3/Rt(分) 0.85(分析条件A)
1H-NMR (CDCl3)δ: 8.30 (1H, s), 7.24 (1H, s), 4.98 (1H, s), 4.89 (1H, s), 4.52 (2H, br s), 4.43 (2H, br s), 4.27 (1H, s), 4.01 (1H, m), 3.63 (2H, q, J = 10.0 Hz), 3.57-3.30 (5H, m), 2.99 (1H, d, J= 17.7 Hz), 2.41 (2H, m), 2.28 (1H, s), 1.94 (6H, br s), 1.76-1.54 (3H, m).
試験例
試験例1:Menin-MLL結合阻害実験
N末端に6xHisタグとHAタグを挿入し、C末端にmycタグを挿入したMenin1-615(以下His-Menin1-615)を、終濃度30nmol/Lとなるようにアッセイバッファー(25mmol/L HEPES、150mmol/L NaCl、1mmol/Lジチオトレイトール、0.5%(w/v) Tween 80、0.3%(w/v) BSA、0.3%(w/v) Skim milk)で希釈した。また評価化合物を、評価化合物濃度が0.005~5μmol/Lとなるようにアッセイバッファーで希釈した。調製したHis-Menin1-615を、2μL/ウェル、また評価化合物を6μL/ウェルで遮光用の384ウェルローボリュームプレート(Corning、#4514)に添加し、遮光用の蓋(Corning、#3935)をして、室温で3時間インキュベートした。インキュベート後、別途、C末端にFLAGタグを挿入したMLL1-172(MLL1-172-FLAG)を、終濃度50nmol/Lとなるようにアッセイバッファーで希釈した。調製したMLL1-172-FLAGを2μL/ウェルで先のプレートに添加し、遮光用の蓋をして、室温で1時間インキュベートした。
次に、抗6HIS-d2抗体(cisbio、61HISDLA)及び抗FLAGM2-K抗体(cisbio、61FG2KLA)を、終濃度1.4μg/mLになるように抗体希釈バッファー(50mmol/L Tris、150mmol/L NaCl、800mmol/L KF、pH7.4)で希釈し抗体混合液を調製した。調製した抗体混合液を10μL/ウェルで先のプレートに添加し、蓋をして、4℃で17~24時間インキュベートした。インキュベート後、RUBYstar(BMG LABTECH)により、シグナルを検出した。評価化合物各濃度での結合阻害率(%)を下に示す計算式を用いて求め、結合阻害率が50%を示す評価化合物の濃度に相当するIC50値を算出した。
結合阻害率(%)={1-(A-C)/(B-C)}×100
A:評価化合物存在下におけるシグナル
B:ネガティブコントロール(評価化合物非存在下)におけるシグナル
C:ポジティブコントロール(阻害率100%の濃度の既知化合物存在下)におけるシグナル
試験例1の評価結果を下表に示す。
Figure 0007352551000063
上表に表すように、実施例1、2、4、6、11、12及び14の化合物は,強力なMenin-MLL結合阻害作用を有する。
試験例2:細胞増殖抑制実験
RS4;11細胞をアメリカ培養細胞系統保存機関(ATCC)より入手した。本細胞は、10%ウシ胎児血清、1%ペニシリン/ストレプトマイシン含有RPMI1640培地にて、37℃、5%CO存在下で培養した。別に、MOLM-13細胞をDSMZ(Deutsche Sammlung von Mikroorganismen und Zellkulturen GmbH)より入手した。本細胞は、20%ウシ胎児血清、1%ペニシリン/ストレプトマイシン含有RPMI1640培地にて、37℃、5%CO存在下で培養した。
96ウェルプレートに1ウェルあたり2000個の細胞を播種して、DMSOの終濃度が0.1%となるように評価化合物を添加し、7日間培養した。培養終了後、PrestoBlue(登録商標) Cell Viability Reagent(Invitrogen、A13261)を用いて、細胞生存率を計算した。生存率曲線より、細胞増殖の抑制率が50%を示す評価化合物の濃度に相当するIC50値を算出した。
試験例2の評価結果を下表に示す。
Figure 0007352551000064
上表に表すように、実施例1、2、3、4、5、6、7、9、11、12、13、14、17、18、21、22、23、24、25、26、27及び28の化合物は、良好な細胞増殖抑制効果を示した。中でも、実施例1、2、5、6、11、12、17、21、22、23、24、25、26、27及び28の化合物は、特に強い細胞増殖抑制を示した。
試験例3:被験物質によるmRNA転写制御実験
MV4;11細胞をアメリカ培養細胞系統保存機関(ATCC)より入手した。本細胞は、10%ウシ胎児血清、1%ペニシリン/ストレプトマイシン含有RPMI1640培地にて、37℃、5%CO存在下で培養した。MV4;11細胞に評価化合物を終濃度1μmol/Lで添加後、37℃、5% CO存在下で20~24時間培養した。培養終了後、RNeasy(登録商標) Mini Kit(QIAGEN、74106)を用いて細胞よりtotal RNAを抽出し、Superscript(登録商標) VILO(登録商標) cDNA Synthesis Kit(Invitrogen、#11754250)を用いてcDNAを合成した。TaqMan(登録商標) Gene Expression Master Mix(Applied Biosystems、4369016)及びTaqMan(登録商標) プローブ(Applied Biosystems)を用いて、7900HT(Applied Biosystems)により、得られたcDNAからmRNA発現量を定量した。得られた各遺伝子のmRNA発現量は、GAPDHのmRNA発現量により補正した。
試験例3の評価結果を下表に示す。
Figure 0007352551000065
上表に表すように、実施例1、2、3、4、5、6、11、12、13及び14の化合物は、MeninとMLLとの結合阻害に由来するmRNA転写制御を示した。
試験例4.薬物動態試験
0.5%メチルセルロースに懸濁させた被験化合物を7週齢、雄のNOD.CB17-Prkdcscid/Jマウスに100mg/kgで経口投与し、無麻酔下にて頚静脈より投与後24時間まで経時的に血液を採取した。血液を遠心分離して得られた血漿をメタノール抽出法により前処理し、LC-MS/MSを用いて被験化合物の濃度を定量した。投与後0時間から血漿中被験化合物濃度を定量できた時点(t)までについて、AUCを台形法にて算出した。試験例4の評価結果を下表に示す。
Figure 0007352551000066
上表に表すように、実施例1、9、11、12、21、24、27及び28の化合物は、血漿中で良好な化合物曝露が確認された。
本発明の化合物は、MLL融合タンパクとmeninの結合を阻害することにより抗がん作用を発揮することができる。

Claims (41)

  1. 下記式(1a):
    Figure 0007352551000067
    [式中、
    pは、1又は2を表し、
    a、b、c及びdは、それぞれ独立して、1又は2を表し、
    及びRは、それぞれ独立して、水素原子若しくは-M-Qを表すか、又はR及びRが一緒になって、=CR5A6Aを形成していてもよく、
    Mは、複数ある場合はそれぞれ独立して、C1-6アルキレン(該アルキレンは、それぞれ独立して、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、水酸基、C2-4アルキニル、C1-3アルコキシ、-CONR22A23A、-NR22A23A、-NR22ACOR21A、-NR22ASO21A、-SO21A、-SONR22A23A及びシアノからなる群から選択される同一又は異なる1~3個の置換基で置換されていてもよい)を表し、
    Qは、複数ある場合はそれぞれ独立して、C3-10シクロアルキル、3~10員の飽和複素環基、C6-10アリール又は5~12員のヘテロアリール(該シクロアルキル、該飽和複素環基、該アリール及び該ヘテロアリールは、それぞれ独立して、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、水酸基、C1-3アルキル、C2-4アルキニル、C1-3アルコキシ、-CONR22C23C、-NR22C23C、-NR22CCOR21C、-NR22CSO21C、-SO21C、-SONR22C23C及びシアノからなる群から選択される同一又は異なる1~5個の置換基で置換されていてもよい)を表し、
    5A及びR6Aは、それぞれ独立して、水素原子、C1-6アルキル、C3-10シクロアルキル、3~10員の飽和複素環基、C6-10アリール又は5~12員のヘテロアリール(該アルキルは、それぞれ独立して、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、水酸基、C2-4アルキニル、C1-3アルコキシ、-CONR22E23E、-NR22E23E、-NR22ECOR21E、-NR22ESO21E、-SO21E、-SONR22E23E及びシアノからなる群から選択される同一又は異なる1~3個の置換基で置換されていてもよく;該シクロアルキル、該飽和複素環基、該アリール及び該ヘテロアリールは、それぞれ独立して、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、水酸基、C1-3アルキル、C2-4アルキニル、C1-3アルコキシ、-CONR22E23E、-NR22E23E、-NR22ECOR21E、-NR22ESO21E、-SO21E、-SONR22E23E及びシアノからなる群から選択される同一又は異なる1~5個の置換基で置換されていてもよい)を表し、R5A及びR6Aが複数ある場合は、R5A及びR6Aのそれぞれは同一でも異なってもよく、ここにおいて、R5A及びR6Aが共にC1-6アルキルのとき、これらはそれぞれが結合する炭素原子と一緒になって、3~8員の飽和炭素環を形成していてもよく、
    21Aは、複数ある場合はそれぞれ独立して、C1-6アルキルを表し、
    22A及びR23Aは、それぞれ独立して、水素原子又はC1-6アルキルを表し、R22A又はR23Aが複数ある場合は、R22A又はR23Aのそれぞれは同一でも異なってもよく、ここにおいて、同一の窒素原子と結合するR22A及びR23Aが共にC1-6アルキルのとき、これらはそれぞれが結合する窒素原子と一緒になって、3~6員の含窒素飽和複素環を形成していてもよく、
    21Cは、複数ある場合はそれぞれ独立して、C1-6アルキルを表し、
    22C及びR23Cは、それぞれ独立して、水素原子又はC1-6アルキルを表し、R22C又はR23Cが複数ある場合は、R22C又はR23Cのそれぞれは同一でも異なってもよく、ここにおいて、同一の窒素原子と結合するR22C及びR23Cが共にC1-6アルキルのとき、これらはそれぞれが結合する窒素原子と一緒になって、3~6員の含窒素飽和複素環を形成していてもよく、
    21Eは、複数ある場合はそれぞれ独立して、C1-6アルキルを表し、
    22E及びR23Eは、それぞれ独立して、水素原子又はC1-6アルキルを表し、R22E又はR23Eが複数ある場合は、R22E又はR23Eのそれぞれは同一でも異なってもよく、ここにおいて、同一の窒素原子と結合するR22E及びR23Eが共にC1-6アルキルのとき、これらはそれぞれが結合する窒素原子と一緒になって、3~6員の含窒素飽和複素環を形成していてもよく、
    及びRは、それぞれ独立して、水素原子、水酸基若しくはフッ素原子を表すか、又はR及びRが一緒になって、=O若しくは=CR5A6Aを形成していてもよく、
    18は、-CF又はシアノを表し、
    但し、R及びRが共に水素原子のとき、R及びRは、=CR5A6Aである]
    で表される化合物又はその製薬学的に許容される塩。
  2. a及びcが1であり、b及びdが1又は2である、
    請求項1に記載の化合物又はその製薬学的に許容される塩。
  3. a、b、c及びdが1である、
    請求項1又は2に記載の化合物又はその製薬学的に許容される塩。
  4. a及びcが1であり、b及びdが2である、
    請求項1又は2に記載の化合物又はその製薬学的に許容される塩。
  5. Mが、複数ある場合はそれぞれ独立して、C1-3アルキレン(該アルキレンは、フッ素原子、C2-4アルキニル、C1-3アルコキシ、-NR22A23A及びシアノからなる群から選択される同一又は異なる1~3個の置換基で置換されていてもよい)である、
    請求項1~4のいずれか一項に記載の化合物又はその製薬学的に許容される塩。
  6. Mが、複数ある場合はそれぞれ独立して、C1-3アルキレンである、
    請求項1~5のいずれか一項に記載の化合物又はその製薬学的に許容される塩。
  7. Qが、複数ある場合はそれぞれ独立して、C3-6シクロアルキル、3~6員の飽和複素環基、フェニル又は5~6員のヘテロアリール(該シクロアルキル、該飽和複素環基、該フェニル及び該ヘテロアリールは、それぞれ独立して、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、C1-3アルキル、C2-4アルキニル、C1-3アルコキシ、-CONR22C23C、-NR22C23C、-NR22CCOR21C、-NR22CSO21C、-SO21C、-SONR22C23C及びシアノからなる群から選択される同一又は異なる1~5個の置換基で置換されていてもよい)である、
    請求項1~6のいずれか一項に記載の化合物又はその製薬学的に許容される塩。
  8. Qが、複数ある場合はそれぞれ独立して、C3-6シクロアルキル、3~6員の飽和複素環基、フェニル又は5~6員のヘテロアリール(該シクロアルキル、該飽和複素環基、該フェニル及び該ヘテロアリールは、それぞれ独立して、フッ素原子、C1-3アルキル、-NR22CSO21C、-SONR22C23C及びシアノからなる群から選択される同一又は異なる1~5個の置換基で置換されていてもよい)である、
    請求項1~7のいずれか一項に記載の化合物又はその製薬学的に許容される塩。
  9. Qが、複数ある場合はそれぞれ独立して、C3-6シクロアルキル(該シクロアルキルは、フッ素原子、C1-3アルキル、-NR22CSO21C、-SONR22C23C及びシアノからなる群から選択される同一又は異なる1~2個の置換基で置換されていてもよい)である、
    請求項1~8のいずれか一項に記載の化合物又はその製薬学的に許容される塩。
  10. 5A及びR6Aが、それぞれ独立して、水素原子、C1-3アルキル又はC3-6シクロアルキル(該アルキルは、フッ素原子、-NR22ESO21E、-SONR22E23E及びシアノからなる群から選択される同一又は異なる1~2個の置換基で置換されていてもよく;該シクロアルキルは、それぞれ独立して、フッ素原子、C1-3アルキル、-NR22ESO21E、-SONR2223及びシアノからなる群から選択される同一又は異なる1~2個の置換基で置換されていてもよい)であり、R5A及びR6Aが複数ある場合は、R5A及びR6Aのそれぞれは同一でも異なってもよく、ここにおいて、R5A及びR6Aが共にC1-3アルキルのとき、これらはそれぞれが結合する炭素原子と一緒になって、3~6員の飽和炭素環を形成していてもよい、
    請求項1~9のいずれか一項に記載の化合物又はその製薬学的に許容される塩。
  11. 5A及びR6Aは、それぞれ独立して、水素原子又はC3-6シクロアルキル(該シクロアルキルは、フッ素原子、C1-3アルキル、-NR22ESO21E、-SONR22E23E及びシアノからなる群から選択される同一又は異なる1~2個の置換基で置換されていてもよい)であり、R5A及びR6Aが複数ある場合は、R5A及びR6Aは同一でも異なってもよい、
    請求項1~10のいずれか一項に記載の化合物又はその製薬学的に許容される塩。
  12. 式(1a)が、下記式(1b):
    Figure 0007352551000068
    [式中、
    pは、1又は2を表し、
    及びRは、それぞれ独立して、水素原子若しくは-M-Qを表すか、又はR及びRが一緒になって、=CR5A6Aを形成していてもよく、
    Mは、複数ある場合はそれぞれ独立して、C1-3アルキレンを表し、
    Qは、複数ある場合はそれぞれ独立して、C3-6シクロアルキル(該シクロアルキルは、フッ素原子、C1-3アルキル、-NR22CSO21C、-SONR22C23C及びシアノからなる群から選択される同一又は異なる1~2個の置換基で置換されていてもよい)を表し、
    5A及びR6Aは、それぞれ独立して、水素原子又はC3-6シクロアルキル(該シクロアルキルは、フッ素原子、C1-3アルキル、-NR22ESO21E、-SONR22E23E及びシアノからなる群から選択される同一又は異なる1~2個の置換基で置換されていてもよい)を表し、R5A及びR6Aが複数ある場合は、R5A及びR6Aのそれぞれは同一でも異なってもよく、
    21Cは、複数ある場合はそれぞれ独立して、C1-6アルキルを表し、
    22C及びR23Cは、それぞれ独立して、水素原子又はC1-6アルキルを表し、R22C又はR23Cが複数ある場合は、R22C又はR23Cのそれぞれは同一でも異なってもよく、ここにおいて、同一の窒素原子と結合するR22C及びR23Cが共にC1-6アルキルのとき、これらはそれぞれが結合する窒素原子と一緒になって、3~8員の含窒素飽和複素環を形成していてもよく、
    21Eは、複数ある場合はそれぞれ独立して、C1-6アルキルを表し、
    22E及びR23Eは、それぞれ独立して、水素原子又はC1-6アルキルを表し、R22E又はR23Eが複数ある場合は、R22E又はR23Eのそれぞれは同一でも異なってもよく、ここにおいて、同一の窒素原子と結合するR22E及びR23Eが共にC1-6アルキルのとき、これらはそれぞれが結合する窒素原子と一緒になって、3~6員の含窒素飽和複素環を形成していてもよく、
    及びRは、それぞれ独立して、水素原子若しくはフッ素原子を表すか、又はR及びRが一緒になって、=O若しくは=CR5A6Aを形成していてもよく、
    18が、-CF又はシアノを表し、
    但し、R及びRが共に水素原子のとき、R及びRは、=CR5A6Aである]
    で表される請求項1に記載の化合物又はその製薬学的に許容される塩。
  13. 式(1a)が、下記式(1c):
    Figure 0007352551000069
    [式中、
    pは、1又は2を表し、
    及びRは、それぞれ独立して、水素原子若しくは-M-Qを表すか、又はR及びRが一緒になって、=CR5A6Aを形成していてもよく、
    Mは、複数ある場合はそれぞれ独立して、C1-3アルキレンを表し、
    Qは、複数ある場合はそれぞれ独立して、C3-6シクロアルキル(該シクロアルキルは、フッ素原子、C1-3アルキル、-NR22CSO21C、-SONR22C23C及びシアノからなる群から選択される同一又は異なる1~2個の置換基で置換されていてもよい)を表し、
    5A及びR6Aは、それぞれ独立して、水素原子又はC3-6シクロアルキル(該シクロアルキルは、フッ素原子、C1-3アルキル、-NR22ESO21E、-SONR22E23E及びシアノからなる群から選択される同一又は異なる1~2個の置換基で置換されていてもよい)を表し、R5A及びR6Aが複数ある場合は、R5A及びR6Aのそれぞれは同一でも異なってもよく、
    21Cは、複数ある場合はそれぞれ独立して、C1-6アルキルを表し、
    22C及びR23Cは、それぞれ独立して、水素原子又はC1-6アルキルを表し、R22C又はR23Cが複数ある場合は、R22C又はR23Cのそれぞれは同一でも異なってもよく、ここにおいて、同一の窒素原子と結合するR22C及びR23Cが共にC1-6アルキルのとき、これらはそれぞれが結合する窒素原子と一緒になって、3~8員の含窒素飽和複素環を形成していてもよく、
    21Eは、複数ある場合はそれぞれ独立して、C1-6アルキルを表し、
    22E及びR23Eは、それぞれ独立して、水素原子又はC1-6アルキルを表し、R22E又はR23Eが複数ある場合は、R22E又はR23Eのそれぞれは同一でも異なってもよく、ここにおいて、同一の窒素原子と結合するR22E及びR23Eが共にC1-6アルキルのとき、これらはそれぞれが結合する窒素原子と一緒になって、3~6員の含窒素飽和複素環を形成していてもよく、
    及びRは、それぞれ独立して、水素原子若しくはフッ素原子を表すか、又はR及びRが一緒になって、=O若しくは=CR5A6Aを形成していてもよく、
    18が、-CF又はシアノを表し、
    但し、R及びRが共に水素原子のとき、R及びRは、=CR5A6Aである]
    で表される請求項1に記載の化合物又はその製薬学的に許容される塩。
  14. 及びRが、それぞれ独立して、水素原子又は-M-Qである、
    請求項1~13のいずれか一項に記載の化合物又はその製薬学的に許容される塩。
  15. Mが、メチレンである、
    請求項1~14のいずれか一項に記載の化合物又はその製薬学的に許容される塩。
  16. Qが、複数ある場合はそれぞれ独立して、C3-6シクロアルキルである
    請求項1~15のいずれか一項に記載の化合物又はその製薬学的に許容される塩。
  17. 5A及びR6Aが、それぞれ独立して、水素原子又はC3-6シクロアルキルであり、R5A及びR6Aが複数ある場合は、R5A及びR6Aのそれぞれは同一でも異なってもよい、
    請求項1~16のいずれか一項に記載の化合物又はその製薬学的に許容される塩。
  18. 5A及びR6Aが、水素原子である、
    請求項1~17のいずれか一項に記載の化合物又はその製薬学的に許容される塩。
  19. pが、1又は2であり、
    及びRが、それぞれ独立して、水素原子又は-M-Qであり、
    Mが、メチレンであり、
    Qが、複数ある場合はそれぞれ独立して、C3-6シクロアルキルであり、
    及びRが、それぞれ独立して、水素原子若しくはフッ素原子であるか、又はR及びRが一緒になって、=CHを形成していてもよく、
    18が、-CF又はシアノであり、
    但し、R及びRが共に水素原子のとき、R及びRは、=CHである、
    請求項1~18のいずれか一項に記載の化合物又はその製薬学的に許容される塩。
  20. が、水素原子であり、
    が、-M-Qであり、
    Mが、メチレンであり、
    Qが、C3-6シクロアルキルであり、
    が、水素原子であり、
    が、水素原子又はフッ素原子であり、
    18が、-CF又はシアノである、
    請求項1~16、19のいずれか一項に記載の化合物又はその製薬学的に許容される塩。
  21. が、-M-Qであり、
    が、水素原子であり、
    Mが、メチレンであり、
    Qが、C3-6シクロアルキルであり、
    が、水素原子又はフッ素原子であり、
    が、水素原子であり、
    18が、-CF又はシアノである、
    請求項1~16、19のいずれか一項に記載の化合物又はその製薬学的に許容される塩。
  22. 及びRが、共に水素原子であり、
    及びRが、一緒になって=CHを形成し、
    18が、-CF又はシアノである、
    請求項1~14、17~19のいずれか一項に記載の化合物又はその製薬学的に許容される塩。
  23. pが1である、
    請求項1~22のいずれか一項に記載の化合物又はその製薬学的に許容される塩。
  24. pが2である、
    請求項1~22のいずれか一項に記載の化合物又はその製薬学的に許容される塩。
  25. 以下の化合物から選択される、請求項1に記載の化合物又はその製薬学的に許容される塩:
    [(1S,3S,4R,6S)-6-(シクロプロピルメチル)-2-アザビシクロ[2.2.2]オクタン-3-イル]{6-[2-(2,2,2-トリフルオロエチル)-5-(トリフルオロメチル)チエノ[2,3-b]ピリジン-4-イル]-2,6-ジアザスピロ[3.3]ヘプタン-2-イル}メタノン、
    4-{6-[(1S,3S,4R,6S)-6-(シクロプロピルメチル)-2-アザビシクロ[2.2.2]オクタン-3-カルボニル]-2,6-ジアザスピロ[3.3]ヘプタン-2-イル}-2-(2,2,2-トリフルオロエチル)チエノ[2,3-b]ピリジン-5-カルボニトリル、
    [(1S,3S,4R,6R)-6-(シクロプロピルメチル)-2-アザビシクロ[2.2.2]オクタン-3-イル]{6-[2-(2,2,2-トリフルオロエチル)-5-(トリフルオロメチル)チエノ[2,3-b]ピリジン-4-イル]-2,6-ジアザスピロ[3.3]ヘプタン-2-イル}メタノン、
    4-{6-[(1S,3S,4R,6R)-6-(シクロプロピルメチル)-2-アザビシクロ[2.2.2]オクタン-3-カルボニル]-2,6-ジアザスピロ[3.3]ヘプタン-2-イル}-2-(2,2,2-トリフルオロエチル)チエノ[2,3-b]ピリジン-5-カルボニトリル、
    [(1S,3S,4R)-5-メチリデン-2-アザビシクロ[2.2.2]オクタン-3-イル]{6-[2-(2,2,2-トリフルオロエチル)-5-(トリフルオロメチル)チエノ[2,3-b]ピリジン-4-イル]-2,6-ジアザスピロ[3.3]ヘプタン-2-イル}メタノン、
    4-{6-[(1S,3S,4R)-5-メチリデン-2-アザビシクロ[2.2.2]オクタン-3-カルボニル]-2,6-ジアザスピロ[3.3]ヘプタン-2-イル}-2-(2,2,2-トリフルオロエチル)チエノ[2,3-b]ピリジン-5-カルボニトリル、
    [(1S,3S,4S,5R,6R)-6-(シクロプロピルメチル)-5-フルオロ-2-アザビシクロ[2.2.2]オクタン-3-イル]{6-[2-(2,2,2-トリフルオロエチル)-5-(トリフルオロメチル)チエノ[2,3-b]ピリジン-4-イル]-2,6-ジアザスピロ[3.3]ヘプタン-2-イル}メタノン、
    4-{6-[(1S,3S,4S,5R,6R)-6-(シクロプロピルメチル)-5-フルオロ-2-アザビシクロ[2.2.2]オクタン-3-カルボニル]-2,6-ジアザスピロ[3.3]ヘプタン-2-イル}-2-(2,2,2-トリフルオロエチル)チエノ[2,3-b]ピリジン-5-カルボニトリル、
    [(1S,3S,4S,5S,6S)-6-(シクロプロピルメチル)-5-フルオロ-2-アザビシクロ[2.2.2]オクタン-3-イル]{6-[2-(2,2,2-トリフルオロエチル)-5-(トリフルオロメチル)チエノ[2,3-b]ピリジン-4-イル]-2,6-ジアザスピロ[3.3]ヘプタン-2-イル}メタノン、
    4-{6-[(1S,3S,4S,5S,6S)-6-(シクロプロピルメチル)-5-フルオロ-2-アザビシクロ[2.2.2]オクタン-3-カルボニル]-2,6-ジアザスピロ[3.3]ヘプタン-2-イル}-2-(2,2,2-トリフルオロエチル)チエノ[2,3-b]ピリジン-5-カルボニトリル、
    [(1S,3S,4R)-5-()メチリデン-2-アザビシクロ[2.2.2]オクタン-3-イル]{6-[2-(2,2,2-トリフルオロエチル)-5-(トリフルオロメチル)チエノ[2,3-b]ピリジン-4-イル]-2,6-ジアザスピロ[3.3]ヘプタン-2-イル}メタノン、
    [(1S,3S,4R)-5-()メチリデン-2-アザビシクロ[2.2.2]オクタン-3-イル]{2-[2-(2,2,2-トリフルオロエチル)-5-(トリフルオロメチル)チエノ[2,3-b]ピリジン-4-イル]-2,7-ジアザスピロ[3.5]ノナン-7-イル}メタノン、
    [(1S,3S,4R,6S)-6-(シクロプロピルメチル)-2-アザビシクロ[2.2.2]オクタン-3-イル]{2-[2-(2,2,2-トリフルオロエチル)-5-(トリフルオロメチル)チエノ[2,3-b]ピリジン-4-イル]-2,7-ジアザスピロ[3.5]ノナン-7-イル}メタノン、
    [(1S,3S,4R)-5-メチリデン-2-アザビシクロ[2.2.1]ヘプタン-3-イル]{2-[2-(2,2,2-トリフルオロエチル)-5-(トリフルオロメチル)チエノ[2,3-b]ピリジン-4-イル]-2,7-ジアザスピロ[3.5]ノナン-7-イル}メタノン、
    4-{7-[(1S,3S,4R)-5-()メチリデン-2-アザビシクロ[2.2.2]オクタン-3-カルボニル]-2,7-ジアザスピロ[3.5]ノナン-2-イル}-2-(2,2,2-トリフルオロエチル)チエノ[2,3-b]ピリジン-5-カルボニトリル、
    4-{7-[(1S,3S,4R,6S)-6-(シクロプロピルメチル)-2-アザビシクロ[2.2.2]オクタン-3-カルボニル]-2,7-ジアザスピロ[3.5]ノナン-2-イル}-2-(2,2,2-トリフルオロエチル)チエノ[2,3-b]ピリジン-5-カルボニトリル、
    4-{7-[(1S,3S,4R)-5-メチリデン-2-アザビシクロ[2.2.1]ヘプタン-3-カルボニル]-2,7-ジアザスピロ[3.5]ノナン-2-イル}-2-(2,2,2-トリフルオロエチル)チエノ[2,3-b]ピリジン-5-カルボニトリル、
    [(1S,3S,4R)-5-メチリデン-2-アザビシクロ[2.2.2]オクタン-3-イル]{2-[2-(2,2,2-トリフルオロエチル)-5-(トリフルオロメチル)チエノ[2,3-b]ピリジン-4-イル]-2,7-ジアザスピロ[3.5]ノナン-7-イル}メタノン、
    4-{7-[(1S,3S,4R)-5-メチリデン-2-アザビシクロ[2.2.2]オクタン-3-カルボニル]-2,7-ジアザスピロ[3.5]ノナン-2-イル}-2-(2,2,2-トリフルオロエチル)チエノ[2,3-b]ピリジン-5-カルボニトリル。
  26. 以下の化合物から選択される、請求項1に記載の化合物又はその製薬学的に許容される塩:
    [(1S,3S,4R,6S)-6-(シクロプロピルメチル)-2-アザビシクロ[2.2.2]オクタン-3-イル]{6-[2-(2,2,2-トリフルオロエチル)-5-(トリフルオロメチル)チエノ[2,3-b]ピリジン-4-イル]-2,6-ジアザスピロ[3.3]ヘプタン-2-イル}メタノン、
    [(1S,3S,4S,5R,6R)-6-(シクロプロピルメチル)-5-フルオロ-2-アザビシクロ[2.2.2]オクタン-3-イル]{6-[2-(2,2,2-トリフルオロエチル)-5-(トリフルオロメチル)チエノ[2,3-b]ピリジン-4-イル]-2,6-ジアザスピロ[3.3]ヘプタン-2-イル}メタノン、
    4-{6-[(1S,3S,4S,5R,6R)-6-(シクロプロピルメチル)-5-フルオロ-2-アザビシクロ[2.2.2]オクタン-3-カルボニル]-2,6-ジアザスピロ[3.3]ヘプタン-2-イル}-2-(2,2,2-トリフルオロエチル)チエノ[2,3-b]ピリジン-5-カルボニトリル、
    [(1S,3S,4R)-5-()メチリデン-2-アザビシクロ[2.2.2]オクタン-3-イル]{6-[2-(2,2,2-トリフルオロエチル)-5-(トリフルオロメチル)チエノ[2,3-b]ピリジン-4-イル]-2,6-ジアザスピロ[3.3]ヘプタン-2-イル}メタノン、
    [(1S,3S,4R)-5-()メチリデン-2-アザビシクロ[2.2.2]オクタン-3-イル]{2-[2-(2,2,2-トリフルオロエチル)-5-(トリフルオロメチル)チエノ[2,3-b]ピリジン-4-イル]-2,7-ジアザスピロ[3.5]ノナン-7-イル}メタノン、
    [(1S,3S,4R,6S)-6-(シクロプロピルメチル)-2-アザビシクロ[2.2.2]オクタン-3-イル]{2-[2-(2,2,2-トリフルオロエチル)-5-(トリフルオロメチル)チエノ[2,3-b]ピリジン-4-イル]-2,7-ジアザスピロ[3.5]ノナン-7-イル}メタノン、
    [(1S,3S,4R)-5-メチリデン-2-アザビシクロ[2.2.1]ヘプタン-3-イル]{2-[2-(2,2,2-トリフルオロエチル)-5-(トリフルオロメチル)チエノ[2,3-b]ピリジン-4-イル]-2,7-ジアザスピロ[3.5]ノナン-7-イル}メタノン、
    4-{7-[(1S,3S,4R)-5-()メチリデン-2-アザビシクロ[2.2.2]オクタン-3-カルボニル]-2,7-ジアザスピロ[3.5]ノナン-2-イル}-2-(2,2,2-トリフルオロエチル)チエノ[2,3-b]ピリジン-5-カルボニトリル、
    4-{7-[(1S,3S,4R,6S)-6-(シクロプロピルメチル)-2-アザビシクロ[2.2.2]オクタン-3-カルボニル]-2,7-ジアザスピロ[3.5]ノナン-2-イル}-2-(2,2,2-トリフルオロエチル)チエノ[2,3-b]ピリジン-5-カルボニトリル、
    4-{7-[(1S,3S,4R)-5-メチリデン-2-アザビシクロ[2.2.1]ヘプタン-3-カルボニル]-2,7-ジアザスピロ[3.5]ノナン-2-イル}-2-(2,2,2-トリフルオロエチル)チエノ[2,3-b]ピリジン-5-カルボニトリル、
    [(1S,3S,4R)-5-メチリデン-2-アザビシクロ[2.2.2]オクタン-3-イル]{2-[2-(2,2,2-トリフルオロエチル)-5-(トリフルオロメチル)チエノ[2,3-b]ピリジン-4-イル]-2,7-ジアザスピロ[3.5]ノナン-7-イル}メタノン、
    4-{7-[(1S,3S,4R)-5-メチリデン-2-アザビシクロ[2.2.2]オクタン-3-カルボニル]-2,7-ジアザスピロ[3.5]ノナン-2-イル}-2-(2,2,2-トリフルオロエチル)チエノ[2,3-b]ピリジン-5-カルボニトリル。
  27. 以下の化合物から選択される、請求項1に記載の化合物又はその製薬学的に許容される塩:
    [(1S,3S,4R,6S)-6-(シクロプロピルメチル)-2-アザビシクロ[2.2.2]オクタン-3-イル]{6-[2-(2,2,2-トリフルオロエチル)-5-(トリフルオロメチル)チエノ[2,3-b]ピリジン-4-イル]-2,6-ジアザスピロ[3.3]ヘプタン-2-イル}メタノン、
    [(1S,3S,4S,5R,6R)-6-(シクロプロピルメチル)-5-フルオロ-2-アザビシクロ[2.2.2]オクタン-3-イル]{6-[2-(2,2,2-トリフルオロエチル)-5-(トリフルオロメチル)チエノ[2,3-b]ピリジン-4-イル]-2,6-ジアザスピロ[3.3]ヘプタン-2-イル}メタノン、
    4-{6-[(1S,3S,4S,5R,6R)-6-(シクロプロピルメチル)-5-フルオロ-2-アザビシクロ[2.2.2]オクタン-3-カルボニル]-2,6-ジアザスピロ[3.3]ヘプタン-2-イル}-2-(2,2,2-トリフルオロエチル)チエノ[2,3-b]ピリジン-5-カルボニトリル、
    [(1S,3S,4R,6S)-6-(シクロプロピルメチル)-2-アザビシクロ[2.2.2]オクタン-3-イル]{2-[2-(2,2,2-トリフルオロエチル)-5-(トリフルオロメチル)チエノ[2,3-b]ピリジン-4-イル]-2,7-ジアザスピロ[3.5]ノナン-7-イル}メタノン、
    4-{7-[(1S,3S,4R,6S)-6-(シクロプロピルメチル)-2-アザビシクロ[2.2.2]オクタン-3-カルボニル]-2,7-ジアザスピロ[3.5]ノナン-2-イル}-2-(2,2,2-トリフルオロエチル)チエノ[2,3-b]ピリジン-5-カルボニトリル。
  28. 以下の化合物から選択される、請求項1に記載の化合物又はその製薬学的に許容される塩:
    [(1S,3S,4R)-5-()メチリデン-2-アザビシクロ[2.2.2]オクタン-3-イル]{2-[2-(2,2,2-トリフルオロエチル)-5-(トリフルオロメチル)チエノ[2,3-b]ピリジン-4-イル]-2,7-ジアザスピロ[3.5]ノナン-7-イル}メタノン、
    4-{7-[(1S,3S,4R)-5-()メチリデン-2-アザビシクロ[2.2.2]オクタン-3-カルボニル]-2,7-ジアザスピロ[3.5]ノナン-2-イル}-2-(2,2,2-トリフルオロエチル)チエノ[2,3-b]ピリジン-5-カルボニトリル、
    [(1S,3S,4R)-5-メチリデン-2-アザビシクロ[2.2.2]オクタン-3-イル]{2-[2-(2,2,2-トリフルオロエチル)-5-(トリフルオロメチル)チエノ[2,3-b]ピリジン-4-イル]-2,7-ジアザスピロ[3.5]ノナン-7-イル}メタノン、
    4-{7-[(1S,3S,4R)-5-メチリデン-2-アザビシクロ[2.2.2]オクタン-3-カルボニル]-2,7-ジアザスピロ[3.5]ノナン-2-イル}-2-(2,2,2-トリフルオロエチル)チエノ[2,3-b]ピリジン-5-カルボニトリル。
  29. 請求項1~28のいずれか一項に記載の化合物又はその製薬学的に許容される塩を有効成分として含有する医薬。
  30. 請求項1~28のいずれか一項に記載の化合物又はその製薬学的に許容される塩を有効成分として含有する抗腫瘍剤。
  31. 腫瘍が、急性白血病(MLL急性白血病、MLL部分縦列重複急性白血病、NPM変異急性白血病、MOZ急性白血病、NUP98急性白血病、CALM急性白血病を含む)、慢性リンパ性白血病、慢性骨髄性白血病、骨髄異形成症候群、真性多血症、悪性リンパ腫(B細胞性リンパ腫を含む)、骨髄腫(多発性骨髄腫を含む)、脳腫瘍、頭頸部がん、食道がん、甲状腺がん、小細胞肺がん、非小細胞肺がん、乳がん、胃がん、胆のう・胆管がん、肝がん、肝細胞がん、膵がん、結腸がん、直腸がん、肛門がん、絨毛上皮がん、子宮体がん、子宮頸がん、卵巣がん、膀胱がん、尿路上皮がん、腎がん、腎細胞がん、前立腺がん、睾丸腫瘍、精巣胚細胞腫瘍、卵巣胚細胞腫瘍、ウイルムス腫瘍、悪性黒色腫、神経芽細胞腫、骨肉種、ユーイング肉腫、軟骨肉腫、軟部肉腫、又は皮膚がんである、請求項30に記載の抗腫瘍剤。
  32. 腫瘍が、急性白血病(MLL急性白血病、MLL部分縦列重複急性白血病、NPM変異急性白血病、MOZ急性白血病、NUP98急性白血病、CALM急性白血病を含む)、慢性骨髄性白血病、悪性リンパ腫(B細胞性リンパ腫を含む)、骨髄腫(多発性骨髄腫を含む)、脳腫瘍、前立腺がん、乳がん、神経芽細胞腫、ユーイング肉腫、又は肝がんである、請求項30又は31に記載の抗腫瘍剤。
  33. 腫瘍が、MLL急性白血病、MLL部分縦列重複急性白血病、NPM変異急性白血病、MOZ急性白血病、NUP98急性白血病、CALM急性白血病、慢性骨髄性白血病、B細胞性リンパ腫、多発性骨髄腫、神経芽細胞腫、又は前立腺がんである、請求項30~32のいずれか一項に記載の抗腫瘍剤。
  34. 腫瘍が、MLL急性白血病、MLL部分縦列重複急性白血病、NPM変異急性白血病、MOZ急性白血病、NUP98急性白血病、CALM急性白血病、慢性骨髄性白血病、B細胞性リンパ腫、又は多発性骨髄腫である、請求項30~33のいずれか一項に記載の抗腫瘍剤。
  35. 腫瘍が、MLL急性白血病、又はNPM変異急性白血病である、請求項30~34のいずれか一項に記載の抗腫瘍剤。
  36. 腫瘍が、HOXa遺伝子群、又はMEIS遺伝子群の高発現を伴う腫瘍である、請求項30~35のいずれか一項に記載の抗腫瘍剤。
  37. 腫瘍が、p53機能獲得型変異を伴う腫瘍である、請求項30~36のいずれか一項に記載の抗腫瘍剤。
  38. 腫瘍が、Menin-MLLが関与する腫瘍である、請求項30に記載の抗腫瘍剤
  39. 抗腫瘍剤を製造するための、請求項1~28のいずれか一項に記載の化合物又はその製薬学的に許容される塩の使用。
  40. 他の薬剤又はその製薬学的に許容される塩と組み合わせてなる、請求項1~28のいずれか一項に記載の化合物又はその製薬学的に許容される塩を含む医薬組成物であって、当該他の薬剤が、抗腫瘍性アルキル化剤、抗腫瘍性代謝拮抗剤、抗腫瘍性抗生物質、植物由来抗腫瘍剤、抗腫瘍性白金配位化合物、抗腫瘍性カンプトテシン誘導体、抗腫瘍性チロシンキナーゼ阻害剤、抗腫瘍性セリンスレオニンキナーゼ阻害剤、抗腫瘍性リン脂質キナーゼ阻害剤、抗腫瘍性モノクローナル抗体、インターフェロン、生物学的応答調節剤、ホルモン製剤、血管新生阻害剤、免疫チェックポイント阻害剤、エピジェネティクス関連分子阻害剤、タンパク質翻訳後修飾阻害剤、プロテアソーム阻害剤、及びその他抗腫瘍剤からなる群から選択される少なくとも1種以上である、医薬組成物。
  41. 他の薬剤又はその製薬学的に許容される塩と併用して、腫瘍を治療するための、請求項1~28のいずれか一項に記載の化合物又はその製薬学的に許容される塩を含む医薬組成物であって、当該他の薬剤が、抗腫瘍性アルキル化剤、抗腫瘍性代謝拮抗剤、抗腫瘍性抗生物質、植物由来抗腫瘍剤、抗腫瘍性白金配位化合物、抗腫瘍性カンプトテシン誘導体、抗腫瘍性チロシンキナーゼ阻害剤、抗腫瘍性セリンスレオニンキナーゼ阻害剤、抗腫瘍性リン脂質キナーゼ阻害剤、抗腫瘍性モノクローナル抗体、インターフェロン、生物学的応答調節剤、ホルモン製剤、血管新生阻害剤、免疫チェックポイント阻害剤、エピジェネティクス関連分子阻害剤、タンパク質翻訳後修飾阻害剤、プロテアソーム阻害剤、及びその他抗腫瘍剤からなる群から選択される少なくとも1種以上である、医薬組成物
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