JP7351247B2 - ハロゲンランプ - Google Patents
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Description
特許第3873635(特許文献1)には、このハロゲンランプの代表的な構造が開示されている。この文献に示されたハロゲンランプでは、発光管内にコイル状のフィラメントからなる発光部と、非発光部とが形成されており、非発光部の電気抵抗を小さくして消費電力を抑える目的で、当該非発光部には短絡導電棒が取り付けられている。
この内部リードは発光することはなく、通常はフィラメントの素線と同様に線状に細く形成されているので、電気抵抗が大きく、これによって電力消費又は発熱による熱ロスを発生させてしまっていた。これにより、ランプ点灯直後の発光部(フィラメント)の立ち上がり時間が遅くなってしまい、エネルギーの使用効率が低くなり、発光部での熱エネルギーが低減してしまうという問題があった。
また、前記内部リードの径は、前記発光部を構成するフィラメントの内径よりも大きいことを特徴とする。
また、前記内部リードは、軸方向の中間位置に膨径部が形成されていることを特徴とする。
また、前記内部リードには、前記発光管内の位置を保持するサポータが設けられていることを特徴とする。
また、前記発光部は、複数の素線がコイル状に巻回されたフィラメントで構成されていることを特徴とする。
また、内部リードの径を、発光部を構成するフィラメントの内径よりも大きくすることで、更にその電気抵抗値を低下させることができる。
また、内部リードの中間位置に膨径部を形成することで、その電気抵抗値をより一層低下させることができる。
なお、図1では異なる形状の2種類のハロゲンランプ1、2が示されていて、第1のハロゲンランプ1においては、管状のガラス製発光管11内にコイル状のタングステン製のフィラメントからなる発光部12が設けられ、発光管11の両端部の封止部13内には金属箔14がピンチシールされている。こうして密閉された発光管11内にはハロゲンが封入されている。
そして、前記金属箔14にはタングステン製の内部リード15の一端と外部リード16の一端とが接合されて電気的に接続されている。
そして、内部リード15は、その他端側が前記発光部(フィラメント)12に接続されている。
ここで、フィラメント12は、金属素線がコイル状に巻回されて構成されるが、内部リード15は、電気抵抗値を抑える観点から、その径は当該フィラメント12の素線径よりも大きくすることが望ましい。
このような2種類のランプ1、2を用いることで、加熱対象物(紙媒体)のサイズに応じて加熱領域を可変にすることができるように構成されている。
例えば、第1のハロゲンランプ1のみを点灯することで、その発光部12が発光してA4用紙に対応し、第1のハロゲンランプ1と第2のハロゲンランプ2を同時に点灯することで、第1のハロゲンランプ1の発光部12と、第2のハロゲンランプ2の発光部22(22a、22b)とが併せて発光して、A3用紙に対応するものである。
図1(B)は、要部の拡大図であり、再結晶化された内部リード15は、一端部を封止部13内で金属箔14に溶接接合されており、また、その他端部にはコイル状のフィラメント(発光部)12が取り付けられている。
また、図1(A)に示す第2のハロゲンランプ2における、2つの発光部22である第1の発光部22aと第2の発光部22bの間に挿入された短絡導体棒28も再結晶化された構造とすることが好適である。
こうして再結晶化された内部リード15、25は、再結晶化前の状態に比べて、その電気抵抗値が小さなものとなり、当該部位での電力ロスを抑制して、発光部12、22に十分な電気的エネルギーを供給できるものである。
一方、図1(A)に示す第2のハロゲンランプ2の例では、短絡導体棒28にサポータ27が設けられている。こうすることで、短絡導体棒28の両側に位置する発光部22(22a、22b)への負荷を軽減して、その変形を防止することができる。
なお、第2のハロゲンランプ2では、内部リード25にサポータが設けられていない形態が示されているが、発光管21内での突出長さによっては、第1のハロゲンランプ1と同様に、当該内部リード25にもサポータを取り付ける構造としてもよい。
詳述すると、
(1)還元雰囲気中にタングステン素材(内部リード部材)を配置する。
(2)素材の端部に、それぞれ通電用部材を電気的に接続する。
(3)各通電用部材の間に所定の高電圧を加えて素材を通電加熱する。
(4)この通電加熱を一定時間維持し、素材を再結晶温度まで加熱する。
以下その一具体例を示す。
通電用部材間の離間距離:300mm
通電用部材間の印加電圧:200V
通電加熱時間 :15秒
なお、素材(内部リード)の一部領域を再結晶化させるには、再結晶化させたい領域の両端部に通電用部材を配置し、この間に通電すればよい。
図2(A)(B)は、再結晶化前の素材断面写真(A)とその模式図(B)であり、図2(C)(D)は、再結晶化後の素材断面写真(C)とその模式図(D)である。図2(A)(B)に示すように再結晶化前の素材(タングステン棒)は繊維状組織構造であり、図2(C)(D)に示すように再結晶化後の素材は粗大化組織構造となっている。
ここで、本発明でいう再結晶化後の粗大化組織とは、素材断面において、長手方向に垂直な検証線を引いたとき、当該検証線を横切る結晶粒の数が20個以下の状態まで組織が粗大化された状態とする。
<表1>
表1から分かるように、いずれのサンプルにおいても再結晶化後では、再結晶化前に比べてその電気抵抗値が低下していることが確認された。このように再結晶化された内部リードや短絡導体棒を採用することで、当該部位での電力ロスを抑制して、ランプの点灯特性を向上させることができる。
一般に、金属を再結晶化処理すると、その機械的強度が低下するが、内部リード15の一部領域を再結晶化しないままの構造とすることで当該非再結晶化部15bでは機械的強度を維持するので、金属箔13との接合時に負荷がかかっても内部リード15が破損することがない。
また、第2のハロゲンランプ2における短絡導体棒28にも軸方向の中間位置に膨径部28cを形成することもできる。
発光部12での発熱はその接続部を介して内部リード15に伝熱されるが、この伝熱量が大きいと内部リード15が加熱され、その再結晶化状態がより進む方向に変化させてしまう恐れがある。内部リード15の最適な再結晶化は、電気抵抗値の減少と機械的強度の低下の兼ね合いで決定されるが、不所望な再結晶化はそのバランスを損ねることになる。
そこで、発熱部12での必要以上の加熱を避けることから、この実施例のように、発光部12を複数本(2本)のフィラメント12x、12yにより構成したものである。同一光量の光照射をする場合、単一のフィラメントの熱容量に対して2本のフィラメントの総熱容量は下がり、発光部12の熱容量を下げることができるため、内部リード15への伝熱量を低下させることができる。
これにより、内部リード15が加熱され再結晶化が不所望に促進されてしまうことを防止できる。
また、金属箔との接合部にあたる部位を再結晶化させない構造とすることで、内部リードと金属箔の接合時の負荷により内部リードが破損することを防止できる。
11:発光管
12 :発光部(フィラメント)
13 :封止部
14 :金属箔
15 :内部リード
15a:再結晶化部
15b:非再結晶化部
15c:膨径部
16 :外部リード
17 :サポータ
2 :(第2の)ハロゲンランプ
21:発光管
22 :発光部(フィラメント)
23 :封止部
24 :金属箔
25 :内部リード
26 :外部リード
27 :サポータ
28 :短絡導体棒
28c:膨径部
Claims (6)
- 発光管内部にコイル状のフィラメントからなる発光部を備えてなるハロゲンランプにおいて、
前記発光管の端部には金属箔がシールされた封止部を備えてなり、
前記金属箔には、発光管の外部に延びる外部リードと、発光管の内部に延びる内部リードがそれぞれ通電可能に取り付けられており、
前記内部リードは、一端が前記金属箔に接続されるとともに、他端は前記発光部に電気的に接続されてなり、
前記内部リードの径は前記フィラメントの素線径よりも大きく、
前記内部リードの少なくとも一部は、結晶組織が再結晶化された再結晶化部を有していることを特徴とするハロゲンランプ。
- 前記内部リードの再結晶化部は、前記金属箔との接合部分以外の部分に形成されていることを特徴とする請求項1に記載のハロゲンランプ。
- 前記内部リードの径は、前記発光部を構成するフィラメントの内径よりも大きいことを特徴とする請求項1又は2に記載のハロゲンランプ。
- 前記内部リードは、軸方向の中間位置に膨径部が形成されていることを特徴とする請求項1~3の何れかに記載のハロゲンランプ。
- 前記内部リードには、前記発光管内の位置を保持するサポータが設けられていることを特徴とする請求項1~4の何れかに記載のハロゲンランプ。
- 前記発光部は、複数の素線がコイル状に巻回されたフィラメントで構成されていることを特徴とする請求項1~5の何れかに記載のハロゲンランプ。
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