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JP7342789B2 - シリコンウェーハおよびシリコンウェーハの製造方法 - Google Patents

シリコンウェーハおよびシリコンウェーハの製造方法 Download PDF

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JP7342789B2 JP2020093200A JP2020093200A JP7342789B2 JP 7342789 B2 JP7342789 B2 JP 7342789B2 JP 2020093200 A JP2020093200 A JP 2020093200A JP 2020093200 A JP2020093200 A JP 2020093200A JP 7342789 B2 JP7342789 B2 JP 7342789B2
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Description

本発明は、シリコンウェーハおよびシリコンウェーハの製造方法に関する。
従来、半導体デバイスの基板として、シリコンウェーハが広く使用されている。シリコンウェーハは、チョクラルスキー(Czochralski、CZ)法、浮遊帯溶融(Floating Zone、FZ)法などによって育成された単結晶シリコンインゴットに対して、スライス処理、平坦化処理、面取り処理、エッチング処理、両面研磨処理、仕上研磨処理などを施すことによって製造される(ウェーハ製造工程)。
半導体デバイスは、上述のように製造されたシリコンウェーハに、成膜処理、露光・現像処理、エッチング処理、不純物拡散処理を施してシリコンウェーハの表面にLSIを形成し(前工程)、ダイシング処理、薄膜化処理、マウント処理、ボンディング処理、モールド処理などを施す(後工程)ことによって形成される(デバイス形成工程)。
ところで近年、半導体デバイスの微細化が進行するのに伴い、最終のチップの厚みは50μm以下まで薄型化されてきており、将来的には10μm以下まで薄型化されることが予測されている。こうした極めて薄いチップを真空吸着にてハンドリングする際、チップには局所的に最大で3000MPaの曲げ応力が負荷される場合がある。そのため、シリコンウェーハには、50μm以下の極めて薄い厚みに薄膜化された際にも、3000MPaの曲げ応力に耐え得る高い破壊強度を有することが肝要である。
従来、シリコンウェーハの表裏面の微小傷からスリップ転位がバルク中に伸展してシリコンウェーハの強度が低下することから、シリコンウェーハの強度を向上させるための様々な技術が提案されている。例えば、特許文献1には、酸素濃度が20×1017atoms/cm以下のBMD(Bulk Micro Defect)の層を含むシリコンウェーハに対して、20nm以下のサイズの酸素析出核を1×1010atoms/cm以上形成する処理を施すことによって、スリップ強度の高いシリコンウェーハを製造する方法が記載されている。
特開2006-40980号公報
しかしながら、特許文献1に記載された技術においては、表面に半導体デバイスが形成された後に50μm以下の極めて薄い厚みに薄膜化された際の強度についてまでは検討されていない。
本発明は、上記課題を鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、表面に半導体デバイスが形成された後に薄膜化された際にも、高い破壊強度を有するシリコンウェーハを提供することにある。
上記課題を解決する本発明は、以下の通りである。
[1]表面に半導体デバイスが形成された後に50μm以下のチップ厚みまで薄膜化されるのに適したシリコンウェーハであって、
表面で検出される14nm以上のサイズの輝点欠陥の個数が0.12個/cm以下であることを特徴とするシリコンウェーハ。
[2]表面から前記チップ厚みに相当する深さ位置までの領域に含まれるBMDの密度が3×10個/cm以上1×1010個/cm以下である、前記[1]に記載のシリコンウェーハ。
[3]表面にDZ層を有する、前記[1]または[2]に記載のシリコンウェーハ。
[4]表面に半導体デバイスが形成された後に50μm以下のチップ厚みまで薄膜化されるのに適したシリコンウェーハの製造方法であって、
チョクラルスキー法によってCOP発生領域および転位クラスター領域以外の結晶領域からなる単結晶シリコンインゴットを育成する第1工程と、
得られた単結晶シリコンインゴットに対してウェーハ加工処理を施して複数枚のシリコンウェーハを得る第2工程と、
表面検査装置を用いて前記複数枚のシリコンウェーハの表面を検査して、表面で検出される14nm以上のサイズの輝点欠陥の個数が0.12個/cm以下のシリコンウェーハを選択する第3工程と、
を含むことを特徴とするシリコンウェーハの製造方法。
[5]前記第1工程は、前記単結晶シリコンインゴットの酸素濃度が9~10×1017atoms/cmとなるように行い、
第3工程において得られたシリコンウェーハに対して、非酸化性雰囲気で1000~1300℃の温度、1~10時間の熱処理を施す第4工程と、
前記第4の工程を経たシリコンウェーハに対して、不活性ガスまたはアンモニアガスと不活性ガスとの混合ガスの雰囲気下で、500~1200℃の温度、1~600分の時間、5~120℃/秒の昇温レート、5~120℃/秒の降温レートでの熱処理を施す第5工程と、
をさらに含む、前記[4]に記載のシリコンウェーハの製造方法。
本発明によれば、表面に半導体デバイスが形成された後に薄膜化された際にも、高い破壊強度を有するシリコンウェーハを提供することができる。
固液界面での温度勾配Gに対する引き上げ速度Vの比V/Gと、単結晶シリコンインゴットを構成する結晶領域との関係を示す図である。 LPDの個数と破壊応力との関係を示す図である。 選択エッチング後のシリコンウェーハの断面図である。 BMD密度と破壊応力との関係を示す図である。
以下、図面を参照して、本発明の実施形態について説明する。本発明によるシリコンウェーハは、表面に半導体デバイスが形成された後に50μm以下のチップ厚みまで薄膜化されるのに適したシリコンウェーハである。ここで、表面で検出される14nm以上のサイズの輝点欠陥の個数が0.12個/cm以下であることが肝要である。
シリコンウェーハが、その表面に半導体デバイスが形成された後に、50μm以下の極めて薄い厚みに薄膜化された際にも高い破壊強度を有しているためには、少なくとも薄膜化されて残される部分(すなわち、表面からチップ厚みに相当する深さ位置までの領域)において、ウェーハの破壊強度に影響を及ぼす結晶欠陥が少ないことが肝要である。
本発明者らは、薄膜化されても高い破壊強度を有するシリコンウェーハを鋭意検討する過程で、シリコンウェーハ表面のパーティクルに着目した。パーティクルは、ウェーハ製造工程の品質検査の際に、表面検査装置を用いて、シリコンウェーハの表面にレーザー光を照射することによって、輝点欠陥(Light Point Defect、LPD)として検出される。パーティクルは、COP(Crystal Originated Particle)などの結晶に起因するものと、装置の構成材料などからの付着異物に起因するものとが存在する。
本発明者らは、シリコンウェーハの表面に検出されるLPDの密度と薄膜化されたシリコンウェーハの破壊強度とが密接に関連していることを見出した。そして、14nm以上のサイズの輝点欠陥の個数が0.12個/cm以下であれば、シリコンウェーハが50μm以下のチップ厚みに薄膜化された際にも、3000MPaの曲げ応力に耐えうる高い破壊強度を有することを見出し、本発明を完成させたのである。
なお、14nm以上のサイズのLPDは、表面検査装置(例えば、KLA-Tencor社製、Surfscan SP7、HSO(High Sensitivity Oblique)モード)を用いて検出することができる。
シリコンウェーハの直径は、特に限定されず、300mm、450mm、200mm、150mmとすることができる。例えば、直径300mmのシリコンウェーハについては、ウェーハ1枚の表面に検出される14nm以上のサイズの輝点欠陥の個数が84個以下であれば、3000MPaの曲げ応力に耐えうる高い破壊強度を有する。
上記表面に検出されるサイズが14nm以上のLPDの個数が0.12個/cm以下のシリコンウェーハは、例えば、CZ法で育成した単結晶シリコンインゴットから製造することができる。CZ法では、石英ルツボ内に供給されたシリコン融液に種結晶を浸漬し、石英ルツボおよび種結晶を回転させながら種結晶を引き上げることにより、種結晶の下方に単結晶シリコンインゴットを育成することができる。
育成した単結晶シリコンインゴットには、デバイス形成工程で問題となる様々の種類のGrown-in欠陥が生じる。その代表的なものは、低速な引き上げ条件での育成により格子間シリコンが優勢な領域(以下、「I領域」ともいう)に発生する転位クラスター、および高速な引き上げ条件での育成により空孔が優勢な領域(以下、「V領域」ともいう)に発生するCOPである。また、I領域とV領域との境界付近には酸化誘起積層欠陥(Oxidation induced Stacking Fault、OSF)と呼ばれるリング状に分布する欠陥が存在する。
育成した単結晶シリコンインゴットにおけるこれらの欠陥の分布は、2つの要因、すなわち、結晶の引き上げ速度Vと固液界面の温度勾配Gに依存することが知られている。図1は、固液界面における温度勾配Gに対する引き上げ速度Vの比V/Gと単結晶シリコンインゴットを構成する結晶領域との関係を示している。
図1に示すように、単結晶シリコンインゴットは、V/Gが大きい場合には、COPが検出される結晶領域であるCOP発生領域51に支配され、V/Gが小さくなると、特定の酸化熱処理を施すとリング状のOSF領域として顕在化するOSF潜在核領域52が形成され、このOSF潜在核領域52にはCOPは検出されない。また、高速引き上げ条件で育成した単結晶シリコンインゴットから採取されたシリコンウェーハは、ウェーハの多くをCOP発生領域51が占めるため、結晶径方向のほぼ全域に亘ってCOPが発生することになる。
また、OSF潜在核領域52の内側には、酸素の析出が起きやすくCOPが検出されない結晶領域である酸素析出促進領域(以下、「Pv(1)領域」ともいう)53が形成される。
V/Gを小さくしていくと、OSF潜在核領域52の外側には、酸素析出物が存在しCOPが検出されない結晶領域である酸素析出促進領域(以下、「Pv(2)領域」ともいう)54が形成される。
引き続き、V/Gを小さくしていくと、酸素の析出が起きにくくCOPが検出されない結晶領域である酸素析出抑制領域(以下、「Pi領域」ともいう)55が形成され、転位クラスターが検出される結晶領域である転位クラスター領域56が形成される。
引き上げ速度に応じてこのような欠陥分布を示す単結晶シリコンインゴットから採取されるシリコンウェーハにおいて、COP発生領域51および転位クラスター領域56以外の結晶領域は、一般的には欠陥のない無欠陥領域と見なされる結晶領域であり、これらの結晶領域からなる単結晶シリコンインゴットから採取されるシリコンウェーハは、転位クラスターおよびCOPを含まないシリコンウェーハとなる。
本発明においては、まず、COP発生領域51および転位クラスター領域56以外の結晶領域、すなわち、OSF潜在核領域52、Pv(1)領域53、Pv(2)領域54、および酸素析出抑制領域(Pi領域)55の結晶領域のいずれか、あるいはそれらの組み合わせからなる単結晶シリコンインゴットを育成する(第1工程)。次いで、得られた単結晶シリコンインゴットに対してウェーハ加工処理を施して、複数枚のシリコンウェーハを得る(第2工程)。
続いて、得られたシリコンウェーハについて、表面検査装置を用いてシリコンウェーハの表面を検査し、14nm以上のサイズのLPDの個数が0.12個/cm以下のものを選択する(第3工程)。こうして、上記本発明によるシリコンウェーハを製造することができる。
本発明のシリコンウェーハにおいて、表面からチップ厚みに相当する深さ位置までの領域に含まれるBMDの密度が、3×10個/cm以上1×1010個/cm以下であることが好ましい。すなわち、半導体デバイスの微細化に伴い、半導体デバイスの性能は、デバイス中に含まれる不純物金属により益々大きな影響を受けるようになっている。そのため、半導体デバイス中の不純物金属を適切に抑制する必要がある。
従来、不純物金属の除去は、主にデバイスの作製に使用されるデバイス活性層の下に、不純物金属を捕獲するためのゲッタリング層を形成するゲッタリング法により行われてきた。ゲッタリング法はイントリンジック・ゲッタリング(Intrinsic Gettering、IG)法と、エクストリンジック・ゲッタリング(Extrinsic Gettering、EG)法の2つに大別できる。
IG法は、シリコン基板中に過飽和に存在する酸素に対して熱処理を施して酸素析出物として析出させて微小欠陥(Bulk Micro Defects、BMD)を形成し、当該BMDにデバイス活性層中の不純物金属を捕獲させるというものである。
一方、EG法は、例えば、薄厚化処理にてシリコン基板の裏面に形成された研削痕を含む層をゲッタリング層として使用し、デバイス活性層中の不純物金属を捕獲させるというものである。
特開2015-46550号公報および特開2018-190812号公報には、EG法によって、薄膜化処理の際にシリコンウェーハの裏面にゲッタリング層を形成する方法が記載されている。しかし、形成されたゲッタリング層はダメージ層であるため、シリコンウェーハの破壊強度を低下させる。
そこで、本発明者らは、IG法により、シリコンウェーハが50μm以下のチップ厚みまで薄膜化された際にも、高いゲッタリング能力を有するための条件について鋭意検討した。その結果、BMDの密度が3×10個/cm以上であれば、薄膜化された際にもシリコンウェーハが高いゲッタリング能力を有することが分かった。
ただし、本発明者らがさらに検討を進めた結果、BMDの密度が1×1010個/cmを超えると、今度は薄膜化された際のシリコンウェーハの破壊強度が低下することが判明した。この理由は、BMDの形成によりBMD周辺のシリコン格子が歪むが、BMDの密度が1×1010個/cmを超えると、BMD周辺の歪みがお互いに干渉して歪みが大きくなることによって破壊が発生しやすくなるためと考えられる。そのため、破壊強度を低下させることなく、高いゲッタリング能力を有するシリコンウェーハを得るためには、BMDの密度を3×10個/cm以上1×1010個/cm以下とすることが好ましい。
上記BMDの密度が3×10個/cm以上1×1010個/cm以下であるシリコンウェーハは、酸素濃度が調整されたシリコンウェーハを用い、特許文献1に記載された技術により製造することができる。具体的には、まず、図1に示したOSF潜在核領域52、Pv(1)領域53、Pv(2)領域54、および酸素析出抑制領域(Pi領域)55の結晶領域のいずれか、あるいはそれらの組み合わせからなる単結晶シリコンインゴットから採取されるシリコンウェーハを用意する。その際、得られる単結晶シリコンインゴットの酸素濃度が9~13×1017atoms/cmとなるように引き上げ条件を調整する。
次に、上記シリコンウェーハに対してアニール処理を施すことによって、シリコンウェーハにおける酸素析出およびDZ層の厚さの制御を行う。上記アニール処理は、非酸化性雰囲気、例えばAr雰囲気で1000~1300℃で1~10時間程度、所望のDZ層の厚さに合わせて温度と時間を調整してシリコンウェーハをアニールすることによって行うことができる(第4工程)。熱処理を経たシリコンウェーハには、表面にDZ層が形成され、その下方に低密度な酸素析出核を有するBMD層が形成される。
続いて、上記熱処理を経たシリコンウェーハのBMD層において酸素析出核を高密度に形成する酸素析出核形成処理を行う。酸素析出核形成処理では、IG熱処理後のシリコンウェーハに対して、急速昇降温熱処理を行う。これは、例えば不活性ガスまたはアンモニアガスと不活性ガスとの混合ガスの雰囲気下で、温度500~1200℃、時間1~600分、昇温レート5~120℃/秒、降温レート5~120℃/秒の範囲内で所望のBMD密度が得られるように調整することによって行うことができる(第5工程)。
こうして、DZ層直下のウェーハ内部に3×10個/cm以上1×1010個/cm以下の密度のBMDが形成され、後述する実施例に示すように、シリコンウェーハは、50μm以下に薄膜化された際にも高いゲッタリングを有するものとなる。
なお、上記3×10個/cm以上1×1010個/cm以下のBMDの密度は、表面からチップ厚みに相当する深さ位置までの領域についての密度であり、BMDが形成されていないDZ層を含めた密度である。
以下、本発明の実施例について説明するが、本発明は実施例に限定されない。
<単結晶シリコンインゴットの製造>
CZ法により、V/Gおよび結晶冷却速度を調節して、Grown-in欠陥の数が異なる3水準のp型単結晶シリコンインゴット(直径300mm、抵抗率10~30Ω・cm、酸素濃度9~13×1017atoms/cm)を育成した。このうちの1本は、図1に示したCOP発生領域51および転位クラスター領域56以外の結晶領域からなる単結晶シリコンインゴット(以下、「第1のインゴット」)である。残り2本の単結晶シリコンインゴットは、ともにCOP発生領域51の結晶領域からなる単結晶シリコンインゴットである。そのうちの1本は、単結晶の冷却速度を高めて製造した、COPのサイズが比較的小さな単結晶シリコンインゴット(以下、「第2のインゴット」)、残りの1本は、単結晶の冷却速度を第2のインゴットよりも遅くして製造した、COPのサイズが比較的大きな単結晶シリコンインゴット(以下、「第3のインゴット」)である。
(実施例1~3)
上述のように作製した第1のインゴットに対してウェーハ加工処理を施し、直径300mmのシリコンウェーハを多数枚作製した。作製したシリコンウェーハについて、表面検査装置(KLA-Tencor社製、Surfscan SP7)を用いてシリコンウェーハの表面を検査し、14nm以上のサイズのLPDの個数が、20個(0.028個/cm)、54個(0.076個/cm)、80個(0.11個/cm)のシリコンウェーハをそれぞれ実施例1、実施例2、実施例3によるシリコンウェーハとして得た。
(比較例1、2)
上述のように作製した第2のインゴットに対してウェーハ加工処理を施し、直径300mmのシリコンウェーハを多数枚作製した。作製したシリコンウェーハについて、表面検査装置(KLA-Tencor社製、Surfscan SP7)を用いてシリコンウェーハの表面を検査し、14nm以上のサイズのLPDの個数が、180個(0.25個/cm)、540個(0.76個/cm)のシリコンウェーハをそれぞれ比較例1、比較例2によるシリコンウェーハとして得た。
(比較例3~5)
上述のように作製した第3のインゴットに対してウェーハ加工処理を施し、直径300mmのシリコンウェーハを多数枚作製した。作製したシリコンウェーハについて、表面検査装置(KLA-Tencor社製、Surfscan SP7)を用いてシリコンウェーハの表面を検査し、14nm以上のサイズのLPDの個数が、2876個(4.1個/cm)、5491個(7.8個/cm)、17641個(25個/cm)のシリコンウェーハをそれぞれ比較例3、比較例4、比較例5によるシリコンウェーハとして得た。
<LPDの個数と破壊応力との関係>
実施例1~3、比較例1~5のシリコンウェーハの各々に対して薄膜チップ加工を施し、10mm×10mm×50μmのチップを24枚得た。その際、チップにEG層に対応する歪み層が形成されないようにした。得られた各24枚のチップについて、破壊強度を調べた。具体的には、各チップに対して3点曲げ試験を行って、各水準24枚のチップの破壊応力を求めた。3点曲げ試験は、支点間の距離を2mmに設定して行った。
図2は、LPDの個数と破壊応力との関係を示している。図2から、実施例1~3のシリコンウェーハから得られたチップについては、全て3000MPaを超える破壊応力が得られていることが分かる。これに対して、比較例1~5のシリコンウェーハから得られたチップについては、それらの一部は3000MPaを超える破壊応力が得られているものの、残りの破壊応力は3000MPaを下回った。
本発明者らが、実施例1~3のシリコンウェーハから得られたチップについて、走査型電子顕微鏡(Scanning Electron Microscope、SEM)によって、LPDの検出箇所を調べ、凹状のCOP起因のものは1つもなく、全て付着異物に起因したものであることを確認した。これに対して、比較例1~5のシリコンウェーハから得られたチップのうち、破壊応力が3000MPaを下回るものについて、SEMによりLPDの検出箇所を調べた結果、凹状の欠陥が観察され、COPが存在することを確認した。
(実施例4~10、比較例6)
上述のように作製した第1のインゴットに対してウェーハ加工処理を施し、直径300mmのシリコンウェーハを多数枚作製した。作製したシリコンウェーハについて、表面検査装置(KLA-Tencor社製、Surfscan SP7)を用いてシリコンウェーハの表面を検査し、14nm以上のサイズのLPDの個数が、80個(0.11個/cm)のシリコンウェーハを8枚得た。
得られた8枚のシリコンウェーハに対して、不活性ガス雰囲気下で、温度、時間を適切に調整してアニール処理を施してDZ層およびその下方に低密度な酸素析出核を有するBMD層を形成した後、不活性ガス雰囲気下で、温度、時間、昇降温レートを適切に調整して酸素析出核形成処理を行い、異なる条件で熱処理が施されてBMD密度が異なる8枚のシリコンウェーハを得た。
<BMDの密度の評価>
上述のような熱処理が施された8枚のシリコンウェーハについて、BMDの密度を評価した。そのために、下記の表1に示す、一般的なデバイス形成工程における熱処理を模擬した熱処理(ステップ1~4)を施して、BMD核を顕在化させた。その際、ステップ1~3におけるシリコンウェーハの投入温度および取り出し温度は、ともに600℃とし、昇温レートおよび降温レートは、ともに8℃/分とした。また、ステップ4におけるサンプルウェーハの投入温度および取り出し温度は、ともに800℃とし、昇温レートおよび降温レートは、ともに15℃/分とした。
上記熱処理が施されたシリコンウェーハに対して、選択エッチング処理、具体的にはライト(Wright)エッチング処理を施した。そして、ライトエッチング処理が施されたシリコンウェーハを切断し、断面のBMDの密度を測定した。その際、チップ厚みである表層50μmにおいて観察されるBMDをカウントし、エッチング取り代1μmで規格化することによって、単位体積当たりのBMD密度を同定した。選択エッチング後の画像を図3に示す。シリコンウェーハの表層部には、BMDが存在しないDZ層が存在するが、その領域も含めた上でBMD密度を測定した。その結果、8枚のシリコンウェーハについて、表面から50μmまでの領域でのBMDの密度は、1×10個/cm、5×10個/cm、1×10個/cm、3×10個/cm、1×10個/cm、4×10個/cm、1×1010個/cm、2×1010個/cmであった。BMDの密度が1×10個/cm、5×10個/cm、1×10個/cm、3×10個/cm、1×10個/cm、4×10個/cm、1×1010個/cm、2×1010個/cmのシリコンウェーハをそれぞれ実施例4、実施例5、実施例6、実施例7、実施例8、実施例9、実施例10、比較例6によるシリコンウェーハとした。
<BMD密度と破壊応力との関係>
実施例4~10、比較例6のシリコンウェーハの各々に対して薄膜チップ加工を施し、10mm×10mm×50μmのチップを24枚得た。その際、チップにEG層に対応する歪み層が形成されないようにした。得られた各24枚のチップについて、破壊強度を調べた。実施例4~10、比較例6のシリコンウェーハから得られた各24枚のチップについて、実施例1~3、比較例1~5に対して行ったのと同様の3点曲げ試験を行って破壊応力を測定した。
図4は、BMD密度と破壊応力との関係を示している。図4から、実施例4~10のシリコンウェーハから得られたチップについては、全て3000MPaを超える破壊応力が得られていることが分かる。これに対して、比較例6のシリコンウェーハから得られたチップについては、それらの一部は3000MPaを超える破壊応力が得られているものの、残りの破壊応力は3000MPaを下回った。
<ゲッタリング能力の評価>
実施例4~10、比較例6のシリコンウェーハから得られた各24枚のチップについて、ゲッタリング能力を評価した。具体的には、各水準の24枚のチップについて、表面側にCu汚染液を塗布し、その後、600℃に保持した熱処理炉に投入し、30分後に熱処理炉内からチップを取り出した。続いて、取り出したチップに対して選択エッチング処理を施し、Cu汚染液を塗布した面にシリサイドが形成されるか否かを確認した。その結果、実施例4~6のシリコンウェーハから得られたチップについては、シリサイドが観察された。これに対して、実施例7~10、比較例6については、シリサイドは観察されず、薄膜化された後にも高いゲッタリング能力を有することが分かった。
本発明によれば、表面に半導体デバイスが形成された後に薄膜化された際にも、高い破壊強度を有するシリコンウェーハを提供することができるため、半導体産業において有用である。
51 COP発生領域
52 OSF潜在核領域
53 酸素析出促進領域(Pv(1)領域)
54 酸素析出促進領域(Pv(2)領域)
55 酸素析出抑制領域(Pi領域)
56 転位クラスター領域

Claims (3)

  1. 表面に半導体デバイスが形成された後に50μm以下のチップ厚みまで薄膜化されるのに適したシリコンウェーハであって、
    表面で検出される14nm以上のサイズの輝点欠陥の個数が0.12個/cm以下であり、
    表面から前記チップ厚みに相当する深さ位置までの領域に含まれるBMDの密度が3×10 個/cm 以上1×10 10 個/cm 以下であることを特徴とするシリコンウェーハ。
  2. 表面にDZ層を有する、請求項に記載のシリコンウェーハ。
  3. 表面に半導体デバイスが形成された後に50μm以下のチップ厚みまで薄膜化されるのに適したシリコンウェーハの製造方法であって、
    チョクラルスキー法によってCOP発生領域および転位クラスター領域以外の結晶領域からなる単結晶シリコンインゴットを育成する第1工程と、
    得られた単結晶シリコンインゴットに対してウェーハ加工処理を施して複数枚のシリコンウェーハを得る第2工程と、
    表面検査装置を用いて前記複数枚のシリコンウェーハの表面を検査して、表面で検出される14nm以上のサイズの輝点欠陥の個数が0.12個/cm以下のシリコンウェーハを選択する第3工程と、
    前記第3工程において得られたシリコンウェーハに対して、非酸化性雰囲気で1000~1300℃の温度、1~10時間の熱処理を施す第4工程と、
    前記第4工程を経たシリコンウェーハに対して、不活性ガスまたはアンモニアガスと不活性ガスとの混合ガスの雰囲気下で、500~1200℃の温度、1~600分の時間、5~120℃/秒の昇温レート、5~120℃/秒の降温レートでの熱処理を施す第5工程と、
    を含み、前記第1工程は、前記単結晶シリコンインゴットの酸素濃度が9~10×10 17 atoms/cm となるように行うことを特徴とするシリコンウェーハの製造方法。
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