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JP7239028B1 - 車両および冷却用部材 - Google Patents

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Abstract

【課題】バルブを効率的に冷却することができる車両および冷却用部材を提供すること。【解決手段】バルブが、車長方向においてターボチャージャよりも後方かつ車高方向においてターボチャージャの上面よりも下方に設けられた車両であって、車長方向においてターボチャージャとバルブとの間に設けられ、ターボチャージャの上方を車長方向の前方から後方へ向かって流れる風を、バルブへ誘導する形状を備えた導風部材を有する。【選択図】図1

Description

本開示は、バルブを備えた車両および冷却用部材に関する。
従来、例えば、車両の内燃機関において、吸気バルブまたは排気バルブを駆動するためのカムシャフトと、カムシャフトに取り付けられて、クランクシャフトに対するカムシャフトの回転位相を調整する可変バルブタイミング機構と、可変バルブタイミング機構に供給されるオイルの量を調整するバルブと、を備えることが知られている。
そして、例えば特許文献1には、バルブが内燃機関の排気側に設けられた車両が開示されている。
特開2000-282822号公報
しかしながら、上記車両では、バルブは、その周辺に存在する構成要素(例えば、ターボチャージャ、エキゾーストマニホールド、排ガス浄化装置等)の熱を受けて、高温になるという課題がある。
本開示の一態様の目的は、バルブを効率的に冷却することができる車両および冷却用部材を提供することである。
本開示の一態様に係る車両は、バルブの駆動により吸気バルブまたは排気バルブの開閉タイミングを変更可能な可変バルブタイミング機構を備えた内燃機関と、前記内燃機関からの排ガスによってタービンを回転させることにより、同軸上のコンプレッサで空気を圧縮し、前記内燃機関へ送り込むターボチャージャと、を有し、前記バルブが、車長方向において前記ターボチャージャよりも後方かつ車高方向において前記ターボチャージャの上面よりも下方に設けられた車両であって、前記車長方向において前記ターボチャージャと前記バルブとの間に設けられ、前記ターボチャージャの上方を前記車長方向の前方から後方へ向かって流れる風を、前記バルブへ誘導する形状を備えた導風部材を有する。
本開示の一態様に係る冷却用部材は、バルブの駆動により吸気バルブまたは排気バルブの開閉タイミングを変更可能な可変バルブタイミング機構を備えた内燃機関と、前記内燃機関からの排ガスによってタービンを回転させることにより、同軸上のコンプレッサで空気を圧縮し、前記内燃機関へ送り込むターボチャージャと、を有し、前記バルブが、車長方向において前記ターボチャージャよりも後方かつ車高方向において前記ターボチャージャの上面よりも下方に設けられた車両に搭載される部材であって、前記ターボチャージャの上方を車長方向の前方から後方へ向かって流れる風を、前記バルブへ誘導する形状を有する。
本開示によれば、バルブを効率的に冷却することができる。
本開示の実施の形態に係る車両のターボチャージャ周辺の構成を示す斜視図 図1の拡大図 図2のa-a断面図 本開示の実施の形態に係る導風部材の突出部を示す斜視図
以下、本開示の実施の形態について、図1~図4を参照しながら説明する。なお、各図において共通する構成要素については同一の符号を付し、それらの説明は適宜省略する。
図1は、車両のターボチャージャ周辺の構成を示す斜視図である。図2は、図1の拡大図である。図3は、図2のa-a断面図である。図4は、導風部材の突出部を示す斜視図である。また、図1~図3において、矢印Fは車長方向(車体の前後方向)の前方を示し、矢印Tは車高方向(車体の上下方向)の上方を示す。
車両(例えば、自動車)は、図1~図4に示す各構成要素のほか、図示しない内燃機関、エキゾーストマニホールド、排ガス浄化装置等を有する。
内燃機関は、カムシャフト(図示略)、可変バルブタイミング機構(図示略)、オイルコントロールバルブ11(図3参照)等を有する。カムシャフトは、吸気バルブ(図示略)または排気バルブ(図示略)を駆動する。可変バルブタイミング機構は、カムシャフトに取り付けられ、クランクシャフト(図示略)に対するカムシャフトの回転位相を調整することにより、吸気バルブまたは排気バルブの開閉タイミングを変更する。オイルコントロールバルブ11は、可変バルブタイミング機構で用いられる油圧を調整する。
オイルコントロールバルブ11(バルブの一例)は、車長方向においてターボチャージャ1よりも後方かつ車高方向においてターボチャージャ1の上面よりも下方に設けられている(図3参照)。
ターボチャージャ1は、内燃機関からの排ガスによってタービン(図示略)を回転させることにより、同軸上のコンプレッサ(図示略)で空気を圧縮し、内燃機関へ送り込む。
ターボチャージャ1の後方には、排ガス浄化装置を流れる排ガスの温度を検知する排気温度センサ2、排気温度センサ2へ電力を供給するワイヤーハーネス(枝線)3、エキゾーストブレーキ(図示略)へ負圧を導くバキュームパイプ4、ターボチャージャ1、排気温度センサ2、およびオイルコントロールバルブ11等へ電力を供給するワイヤーハーネス(幹線)5、オイルコントロールバルブ11へ電力を供給するワイヤーハーネス12等が設けられている。これらは、従来一般的な構成要素であるので、詳細な説明は省略する。
本実施の形態の車両では、ターボチャージャ1の後方に、特徴的な構成要素としての導風部材6(冷却用部材の一例)が設けられている。
導風部材6は、車長方向においてターボチャージャ1とオイルコントロールバルブ11との間に設けられている(図3参照)。
導風部材6は、ターボチャージャ1の上方を車長方向の前方から後方へ向かって流れる風(図1の矢印A参照)を、オイルコントロールバルブ11へ誘導する形状を備える。この風は、例えば、車長方向の前方に設けられたラジエーターファン(図示略)の下流側から後方へ流れ、内燃機関とキャブフロア(図示略)との間を通過する、比較的温度が低く流速が速い風である。
図1~図3に示すように、導風部材6は、車高方向においてターボチャージャ1の上面よりも上方に突出した突出部6aと、車高方向において突出部6aよりも下方に設けられ、車高方向に沿って延伸した平面部6bと、を含む。突出部6aおよび平面部6bは、例えば、1枚の板状部材を折り曲げ加工することで形成される。
図4に示すように、突出部6aは、開口部60、上面部61、側部62、63、延伸部64を有する。
開口部60は、風の流れ方向(図1の矢印A参照)に面し、風の取り込み口として機能する。開口部60は、上面部61により上方向を囲まれ、側部62、63により左右方向を囲まれている。これにより、開口部60から導風部材6内へ流入した風が、車高方向の上方向や車幅方向(左右方向)へ拡散することを抑制でき、効率的に風を取り込むことができる。
延伸部64は、側部63の下端から水平方向(車幅方向)に延伸し、先端が下方へ屈曲した形状を有する。これにより、延伸部64の下方からも風を取り込むことができる。
図4に示すように、側部62および延伸部64には、ボルトが挿通されるボルト穴(符号略)が設けられている。
図1、図2に示すように、側部62のボルト穴にはボルト(符号略)が挿通され、側部62はブラケット7にボルト締めされる。また、図1、図2に示すように、ブラケット7は、バキュームパイプ4に取り付けられている。
図1~図3に示すように、延伸部64のボルト穴にはボルト(符号略)が挿通され、延伸部64はブラケット8にボルト締めされる。図示は省略するが、ブラケット8は、その下方部分がカムキャリア(図示略)に固定されている。
図3に示すように、突出部6aは、平面部6bの延伸方向を基準として、車長方向の前方へ傾斜するように設けられる。これにより、突出部6a内へ風を取り込みやすくでき、また、突出部6a内へ流入した風をスームズに下方向(平面部6bの方向)へ導くことができる。
突出部6a内へ流入した風は、平面部6bに沿って下方向へ流れ、オイルコントロールバルブ11へと導かれ、オイルコントロールバルブ11に接触する(図3の矢印B参照)。
オイルコントロールバルブ11の前方部分(図3の右側部分)と下方部分の近くには、高温となる構成要素が存在するため、それらの部分は熱を受けやすい。そこで、図3に示すように、平面部6bの下端は、車高方向においてオイルコントロールバルブ11の上端よりも下方に位置するように設けられている。これにより、オイルコントロールバルブ11の前方部分と下方部分とに風が導かれやすくなり、冷却効果を高めることができる。
なお、図3に示すように、導風部材6の平面部6bには、ワイヤーハーネス5を配索するための樹脂クリップ10が固定されている。
上述した導風部材6に加えて、本実施の形態の車両では、もう1つの特徴的な構成要素として、風止め板13が設けられている(図3参照)。
図3に示すように、風止め板13は、車長方向においてオイルコントロールバルブ11よりも後方に設けられ、車高方向に沿って延伸した板状部材である。風止め板13は、ブラケット14に固定(例えば、溶接)されている。
導風部材6によってオイルコントロールバルブ11へ到達した風(図3の矢印B参照)は、オイルコントロールバルブ11の下端とブラケット14との間を流れ、風止め板13に接触する。すなわち、風の流れは、風止め板13によって堰き止められる。これにより、オイルコントロールバルブ11の後方部分(図3の左側部分)の冷却効果を高めることができる。
なお、ブラケット14は、図3に示すように、オイルコントロールバルブ11の下端と対向する平面部分を有している。これにより、ブラケット14は、風止め板13を固定する役割に加えて、オイルコントロールバルブ11の下方に存在する構成要素(例えば、エキゾーストマニホールド)からの熱を遮断する役割も果たしている。
以上、本実施の形態の車両について説明した。以下、本実施の形態の作用効果についてまとめる。
本実施の形態の車両は、オイルコントロールバルブ11の駆動により吸気バルブまたは排気バルブの開閉タイミングを変更可能な可変バルブタイミング機構を備えた内燃機関(図示略)と、内燃機関からの排ガスによってタービンを回転させることにより、同軸上のコンプレッサで空気を圧縮し、内燃機関へ送り込むターボチャージャ1と、を有し、オイルコントロールバルブ11が、車長方向においてターボチャージャ1よりも後方かつ車高方向においてターボチャージャ1の上面よりも下方に設けられた車両であって、車長方向においてターボチャージャ1とオイルコントロールバルブ11との間に設けられ、ターボチャージャ1の上方を車長方向の前方から後方へ向かって流れる風(例えば、図1の矢印A)を、オイルコントロールバルブ11へ誘導する形状を備えた導風部材6を有することを特徴とする。
この特徴により、ターボチャージャ1の上方を流れる低温かつ高流速の風をオイルコントロールバルブ11へ導くことができるので、オイルコントロールバルブ11を効率的に冷却することができる。
また、本実施の形態の車両では、導風部材6は、車高方向においてターボチャージャ1の上面よりも上方に突出した突出部6aと、車高方向において突出部6aよりも下方に設けられ、車高方向に沿って延伸した平面部6bと、を含むことを特徴とする。
この特徴により、ターボチャージャ1の上方から、その後方かつ下方に位置するオイルコントロールバルブ11へ向けて、効率的に風を導くことができる。
また、本実施の形態の車両では、突出部6aは、車長方向の前方に向けて傾斜していることを特徴とする。
この特徴により、突出部6a内へ風を取り込みやすくでき、また、突出部6a内へ流入した風をスームズに下方向へ導くことができる。
また、本実施の形態の車両では、突出部6aは、風の流れ方向に面し、風の取り込み口となる開口部60を有し、開口部60の上方向および左右方向を囲む形状を有することを特徴とする。
この特徴により、開口部60から導風部材6内へ流入した風が、車高方向の上方向や車幅方向(左右方向)へ拡散することを抑制でき、効率的に風を取り込むことができる。
また、本実施の形態の車両では、平面部6bの下端は、車高方向においてオイルコントロールバルブ11の上端よりも下方に位置していることを特徴とする。
この特徴により、高温になりやすいオイルコントロールバルブ11の前方部分と下方部分とに風を導きやすくなり、冷却効果を高めることができる。
また、本実施の形態の車両では、車長方向においてオイルコントロールバルブ11よりも後方に、車高方向に沿って延伸した風止め板13をさらに有することを特徴とする。
この特徴により、オイルコントロールバルブ11を通過した後の風を堰き止めることができるので、オイルコントロールバルブ11の後方部分の冷却効果を高めることができる。
なお、本開示は、上記実施の形態の説明に限定されず、その趣旨を逸脱しない範囲において種々の変形が可能である。
例えば、本実施の形態では、オイルコントロールバルブ11を例に挙げて説明したが、これに限定されず、他のバルブ(例えば、電磁バルブ)であってもよい。
本開示の車両および冷却用部材は、高温となる部品の冷却に有用である。
1 ターボチャージャ
2 排気温度センサ
3 ワイヤーハーネス(枝線)
4 バキュームパイプ
5 ワイヤーハーネス(幹線)
6 導風部材
6a 突出部
6b 平面部
7、8 ブラケット
10 樹脂クリップ
11 オイルコントロールバルブ
12 ワイヤーハーネス
13 風止め板
14 ブラケット
60 開口部
61 上面部
62、63 側部
64 延伸部

Claims (7)

  1. バルブの駆動により吸気バルブまたは排気バルブの開閉タイミングを変更可能な可変バルブタイミング機構を備えた内燃機関と、
    前記内燃機関からの排ガスによってタービンを回転させることにより、同軸上のコンプレッサで空気を圧縮し、前記内燃機関へ送り込むターボチャージャと、を有し、
    前記バルブが、車長方向において前記ターボチャージャよりも後方かつ車高方向において前記ターボチャージャの上面よりも下方に設けられた車両であって、
    前記車長方向において前記ターボチャージャと前記バルブとの間に設けられ、前記ターボチャージャの上方を前記車長方向の前方から後方へ向かって流れる風を、前記バルブへ誘導する形状を備えた導風部材を有する、
    車両。
  2. 前記導風部材は、
    前記車高方向において前記ターボチャージャの上面よりも上方に突出した突出部と、
    前記車高方向において前記突出部よりも下方に設けられ、前記車高方向に沿って延伸した平面部と、を含む、
    請求項1に記載の車両。
  3. 前記突出部は、前記車長方向の前方に向けて傾斜している、
    請求項2に記載の車両。
  4. 前記突出部は、
    前記風の流れ方向に面し、前記風の取り込み口となる開口部を有し、
    前記開口部の上方向および左右方向を囲む形状を有する、
    請求項2または3に記載の車両。
  5. 前記平面部の下端は、前記車高方向において前記バルブの上端よりも下方に位置している、
    請求項2から4のいずれか1項に記載の車両。
  6. 前記車長方向において前記バルブよりも後方に、前記車高方向に沿って延伸した風止め板をさらに有する、
    請求項1から5のいずれか1項に記載の車両。
  7. バルブの駆動により吸気バルブまたは排気バルブの開閉タイミングを変更可能な可変バルブタイミング機構を備えた内燃機関と、
    前記内燃機関からの排ガスによってタービンを回転させることにより、同軸上のコンプレッサで空気を圧縮し、前記内燃機関へ送り込むターボチャージャと、を有し、
    前記バルブが、車長方向において前記ターボチャージャよりも後方かつ車高方向において前記ターボチャージャの上面よりも下方に設けられた車両に搭載される部材であって、
    前記ターボチャージャの上方を車長方向の前方から後方へ向かって流れる風を、前記バルブへ誘導する形状を有する、
    冷却用部材。
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